| 【発明の名称】 |
動力伝達機構付き機器 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 健二
|
| 【要約】 |
【課題】伝達動力やロック状態での衝撃が大きい場合でも、歯付きベルトの歯飛び現象が起きず、安価で量産性も良い動力伝達機構付き機器を提供する事を目的とする。
【解決手段】動力を発生する電動機11と、負荷手段(図示せず)と、前記電動機11による動力を前記負荷手段に伝達する動力伝達手段を備え、前記動力伝達手段を歯付きベルト12と平べルト17で構成したもので、伝達系でロック状態が発生したときに平べルト17がスリップして、ロック衝撃を吸収することで、歯付きベルト12の歯飛びを防止するものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 動力を発生する動力手段と、負荷手段と、前記動力手段による動力を前記負荷手段に伝達する動力伝達手段を備え、前記動力伝達手段を歯付きベルトと摩擦系ベルトで構成した動力伝達機構付き機器。 【請求項2】 歯付きベルトと摩擦系ベルトのそれぞれに減速機構を連結した請求項1記載の動力伝達機構付き機器。 【請求項3】 歯付きベルトに連結された減速機構を、動力を伝達する歯付きベルトと、動力手段により回転する小プーリーと、動力を受ける大プーリーと、小プーリーの歯付きベルトの掛り代を多くする補助プーリーで構成し、かつ補助プーリーを、静止状態には歯付きベルトの初期張力が小さくなるよう、歯付きベルトの周長より各プーリーにて構成するベルトの周長が大きくなる位置に配した歯付きベルト減速機構を用いた請求項2記載の動力伝達機構付き機器。 【請求項4】 補助プーリーを、歯付きベルトに一定の張力が掛るように、バネにて歯付きベルトに対し垂直方向に移動可能に保持した歯付きベルト減速機構を用いた請求項3記載の動力伝達機構付き機器。 【請求項5】 補助プーリーを小プーリーを挟んで対面するよう2個設けた歯付きベルト減速機構を用いた請求項3または4記載の動力伝達機構付き機器。 【請求項6】 小プーリーにかかっている歯付きベルトの背面より、歯付きベルトの歯高以下の間隔をあけて背面よりベルトを覆うようにベルトガイドを設けた歯付きベルト減速機構を用いた請求項3〜5のいずれか1項記載の動力伝達機構付き機器。 【請求項7】 ベルトガイドに、ベルトの動作方向に対し垂直なリブを、小プーリーにかかっているベルトの背面に接触する様設け、垂直リブは非張り側のベルトの掛りの端部付近に少なくとも1ヵ所以上設けた歯付きベルト減速機構を用いた請求項6記載の動力伝達機構付き機器。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ベルトを用いた動力伝達機構付き機器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の歯付きベルトを有する動力伝達機構付き機器は図6に示すように、一般に、電動機等から成る動力手段1と、動力手段1により回転駆動される小プーリー3と、負荷側に連結され動力を受ける大プーリー4と、前記小プーリー3と大リー4に張架され動力を伝達する歯付きベルト2とから構成されていた。 【0003】また、小プーリー3への歯付きベルト2の掛り代が少ない場合は、補助プーリー5が追加して設けられていた。 【0004】伝達される動力やロック状態での衝撃トルクが比較的小さな場合は問題ないが、大きな場合は歯付きベルト2の歯飛び現象を防ぐために、初期状態から大きな張力を各プーリーにかけていたり、小プーリー3の掛り代を大きく取ったり、歯付きベルト2幅を大きく取ったり、歯溝の大きな歯付きベルト2を用いたり、歯飛び防止用の金属ピン6などを小プーリー3の歯付きベルト2背後に設けていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来の歯付きベルト減速機構にあっては、特に伝達動力やロック状態での衝撃が大きい時に発生する歯付きベルト2の歯飛び現象を防ぐために、初期張力を大きく設定している場合には、歯付きベルト2の高剛性もあいまって、初期張力と動作時の張力も合わせた合計の張力に耐えうるだけのプーリー支持構成が必要であった。 【0006】また、初期張力を押さえた場合には、歯付きベルト2の幅を大きく取るなり、歯溝の大きな歯付きベルト2を用いるなり、歯飛び防止用の金属ピン6などを小プーリー3の歯付きベルト2背後に設けていたりしたが、伝達動力やロック状態での衝撃が比較的小さなものに限られており、コスト的にも高価になっていた。 【0007】また、歯付きベルト2は高剛性であるので、ベルト幅を大きくしたり歯溝の大きなベルトを用いると、結果的に初期張力が増加するというジレンマがあった。 【0008】本発明は、以上のような従来の課題を解決しようとするものであって、特に伝達動力やロック状態での衝撃が大きい場合でも、歯付きベルト2の歯飛び現象が起きず、かつ初期張力が小さくプーリーへの過大な負荷を低減させ、プーリーの支持構成を簡単にでき、安価にて量産性も良い動力伝達機構付き機器を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、動力を発生する動力手段と、負荷手段と、前記動力手段による動力を前記負荷手段に伝達する動力伝達手段を備え、前記動力伝達手段を歯付きベルトと摩擦系ベルトで構成したので、伝達系のいずれかでロック状態が生じても、摩擦系ベルトがスリップしてロック衝撃を吸収し、歯付きベルトの歯飛び現象は起きず、よって歯付きベルトの設定は自由度が大きくなり、例えば初期張力が小さくプーリーへの過大な負荷を低減させ、プーリーの支持構成を簡単にしたり、ベルト幅も伝達動力に必要最小限な設定とした安価にて量産性も良い動力伝達機構付き機器を提供できる。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、動力を発生する動力手段と、負荷手段と、前記動力手段による動力を前記負荷手段に伝達する動力伝達手段を備え、前記動力伝達手段を歯付きベルトと摩擦系ベルトで構成したので、伝達系のいずれかでロック状態が生じたときに、摩擦系ベルトがスリップしてロックの衝撃を吸収し、歯付きベルトの歯飛び現象が起きず、歯付きベルトの設定は自由度が大きくなり、例えば初期張力が小さくプーリーへの過大な負荷を低減させ、プーリーの支持構成を簡単にしたり、ベルト幅も伝達動力に必要最小限な設定とした安価にて量産性も良い動力伝達機構付き機器を提供できる。 【0011】本発明の請求項2記載の発明は、歯付きベルトと摩擦系ベルトのそれぞれに減速機構を連結したもので、減速系のいずれかでロック状態が生じたときに、摩擦系ベルトがスリップしてロックの衝撃を吸収することができ、減速機構付きでも安価にて量産性も良いの動力伝達機構付き機器を提供できる。 【0012】本発明の請求項3記載の発明は、歯付きベルトに連結された減速機構を、動力を伝達する歯付きベルトと、動力手段により回転する小プーリーと、動力を受ける大プーリーと、小プーリーの歯付きベルトの掛り代を多くする補助プーリーで構成し、かつ補助プーリーを静止状態には歯付きベルトの初張力が小さくなるよう、歯付きベルトの周長より各プーリーにて構成するベルトの周長が大きくなる位置に配したので、動作時のベルトの張り側の張力のみ各プーリーに掛り、かつ動作時には補助プーリによって小プーリーの掛り代を多く得られるので歯飛びも起こらず、初期張力が小さいのでプーリーへの過大な負荷を低減でき、プーリーには必要最小限の動作時の張り側の張力のみかかる。よってプーリーの支持構成を簡単にでき、安価にて量産性の高い動力伝達機構付き機器を提供できる。 【0013】本発明の請求項4記載の発明は、補助プーリーを、歯付きベルトに一定の張力が掛るように、バネにて歯付きベルトに対し垂直方向に移動可能に保持したので、歯付きベルト減速系のいずれかでロック状態が生じたときは、補助プーリーがロックの衝撃を吸収する。よって、歯付きベルトの歯飛びを防止できる。 【0014】本発明の請求項5記載の発明は、補助プーリーを小プーリーを挟んで対面するよう2個設けたので、動力手段の回転方向が変わっても常に片側の補助プーリーが、非張り側となり歯付きベルトのたわみ側の掛り代を多くとり、歯飛びを防いでいる。よって、動力手段の回転方向が変わっても、歯飛び防止効果を得られる。 【0015】本発明の請求項6記載の発明は、小プーリーにかかっている歯付きベルトの背面より、歯付きベルトの歯高以下の間隔をあけて背面よりベルトを覆うようにベルトガイドを設けたので、歯付きベルトの非張り側でたるみが発生しても、ベルトの歯がプーリーの歯溝を外れることはなく歯飛びも起こらない。よって、初期張力に関係なく歯飛び防止効果を得られ、ベルトを覆っているので動力手段の回転方向が変わっても同様の歯飛び防止効果を得られる。 【0016】本発明の請求項7記載の発明は、ベルトガイドに、ベルトの動作方向に対し垂直なリブを、小プーリーにかかっているベルトの背面に接触する様設け、垂直リブは非張り側のベルトの掛りの端部付近に少なくとも1ヵ所以上設けたので、歯付きベルトの非張り側でもベルトはリブに押さえられ、小プーリー上でたるみは発生せず、ベルトの歯がプーリーの歯溝を外れることはなく歯飛びも起こらない。よって、初期張力に関係なく歯飛び防止効果を得られ、ベルトを覆っているので動力手段の回転方向が変わっても同様の歯飛び防止効果を得られる。その上、ベルトの歯高さにも無関係なので、歯高さの低いベルトにも採用できる。 【0017】 【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について図1、図2を参照しながら説明する。 【0018】図1、図2に示すように、動力源と成る電動機11には、平ベルト小プーリー16が取りつけられており、平ベルト17を介して減速側の平ベルト大プーリー18に動力を伝えている。平ベルト大プーリー18は駆動軸19に固定されており、駆動軸19には、歯付きベルト小プーリー13が平ベルト大プーリー18に隣接して固定されている。 【0019】駆動軸19の両端は、メタル軸受け20にて保持されている。歯付きベルト小プーリー13の動力は歯付きベルト12を介して、減速側の歯付きベルト大プーリー14に伝わっている。歯付きベルト大プーリー14は、負荷手段(図示せず)に連結された回転軸21で片持ち支持されている。 【0020】回転軸21はハウジング22によって保持されている。ハウジング22は、止め板23にねじ止めされている。歯付きベルト小プーリー13の近傍には、歯付きベルト12を背面より押さえ歯付きベルト小プーリー13への掛り代を多くする補助プーリー15が対向するように2個設けてあるが、その位置は歯付きベルト12が取り付けられた状態で、歯付きベルト12の長さに余裕ができ初期張力がかからない位置に設定されている。補助プーリー15は、補助プーリー軸24によって片持ち支持され、止め板23を介してハウジング22に固定されている。また、この電動機11は、左右のいずれにも回転できるようにしている。 【0021】上記構成において動作を説明すると、電動機11によって発生する動力は、平ベルト小プーリー16より平ベルト17を介して平ベルト大プーリー18に減速して伝達される。平ベルト大プーリー18に伝わった動力は、メタル軸受け20に保持されている駆動軸19を共有している歯付きベルト小プーリー13より歯付きベルト12を介して、回転軸21に支持されている歯付きベルト大プーリー14に減速して伝達される。 【0022】この際、駆動系末端で大きな衝撃を伴うロックが発生した場合、摩擦系ベルトの平ベルト17がスリップすることによってロックの衝撃を吸収し、歯付きベルト12が衝撃を受け歯付きベルト12の掛り歯と歯付きベルト小プーリー13の歯溝がずれてしまう所謂歯飛び(ジャンピング)が発生することを防ぐ。 【0023】よって歯付きベルト12の設定は自由度が大きくなり、例えば本実施例のような初期張力がかからない設定にでき、各プーリーへの過大な負荷を低減させることが出来るので、プーリーの支持構成を簡単にすることが出来、歯付きベルト12の幅も伝達動力に必要最小限な設定とした安価にて量産性も良い動力伝達機構付き機器提供できる。 【0024】その上、歯付きベルト12の負担が軽減されるので、歯付きベルト12の品質を長期間保つことのできる信頼性の高い動力伝達機構付き機器を提供できる。 【0025】また上記実施例の歯付きベルト12の減速機構によると、平ベルト17の張力設定に関係なく、歯付きベルト12は初期張力のない状態で取りつけられているが、動力が伝わることによって、歯付きベルト12の張り側の歯が歯付きベルトの大(14)、小(13)プーリーの歯溝に掛り、動力を伝達する。よって歯付きベルト12の各プーリーには必要最小限の動作時の張り側の張力のみかかるので、歯付きベルト12の各プーリーの支持構成を実施例のようなメタル軸受け20による片側支持など簡単な構成にでき、安価にて量産性に優れている歯付きベルト減速機構を提供できる。特に歯付きベルト12幅が広く初張力が大きな場合や、歯付きベルト12の長さの公差が大きくベルト長最小のものと最長のもので張力差が大きな場合には最適である。 【0026】その際、初期張力をかけない設定としていることで、歯付きベルト12の非張り側のたわみが発生し歯付きベルト12の掛り代が浅くなり、歯飛びが発生し易くなるのを防止するため、補助プーリー14が歯付きベルト小プーリー13の歯付きベルト12の掛り代を多くし、かかっている歯数を多く得ているので、歯一本当たりにかかる力が減少され、結果的に歯飛びが起こらない。よって、張力調整機能のない固定式の補助プーリーを用いた生産性の良い安価な構成で、歯飛びを防止できる。 【0027】また補助プーリー14は、歯付きベルト12を挟んで対向して設けてあるので、電動機11の回転方向が変わっても常に片側の補助プーリー14が、非張り側となり歯付きベルト12のたわみ側の掛り代を多くとり、歯飛びを防いでいる。よって、電動機11の回転方向が変わっても、歯飛び防止効果を得られる。 【0028】(実施例2)次に本発明第2の実施例を、図3を用いて説明する。なお、上記第1の実施例と同一構成部品については、同一符号を付してその説明を省略する。 【0029】歯付きベルト小プーリー13にかかっている歯付きベルト12の背面より、歯付きベルト12の歯高以下の間隔Aをあけて背面より歯付きベルト12を覆うようにベルトガイド25を設けた。 【0030】上記構成において動作を説明すると、歯付きベルト12の非張り側でたるみが発生しても、歯付きベルト12背面に歯付きベルト12の歯高さ以下の間隔Aでベルトガイドが存在するので、歯付きベルト12の歯が歯付きベルト小プーリー13の歯溝を外れることはなく歯飛びも起こらない。また背面より歯付きベルト12を覆っているので、電動機11の回転方向に限定されず歯飛び防止効果がある。 【0031】よって、追加部品を最小限にして、歯飛びの起こらない動力伝達機構付き機器提供できる。 【0032】(実施例3)次に本発明第3の実施例を、図4を用いて説明する。なお、上記実施例と同一構成部品については、同一符号を付してその説明を省略する。 【0033】ベルトガイド25に、歯付きベルト12の駆動軸19の中心に向かって突出するリブ26を、歯付きベルト小プーリー13にかかっている歯付きベルト12の非張り側の端部の背面に接触する様に設けた。 【0034】上記構成において動作を説明すると、歯付きベルト12の非張り側でも歯付きベルト12はリブ26に押さえられ、歯付きベルト小プーリー13上でたるみは発生せず、歯付きベルト12の歯が歯付きベルト小プーリー13の歯溝を外れることはなく歯飛びも起こらない。よって、歯付きベルト12に背面より接触することで、直接ベルトを押さえられ、歯付きベルト12の歯高さに関係なく歯飛び防止効果を得られる。 【0035】よって、歯付きベルト12の歯高さに関係なく歯高さの小さなものでも採用でき、追加部品を最小限にして、歯飛びの起こらない動力伝達機構付き機器提供できる。 【0036】(実施例4)次に本発明第4の実施例を、図5を用いて説明する。なお、上記実施例と同一構成部品については、同一符号を付してその説明を省略する。 【0037】補助プーリー15の1個の補助プーリー軸24を、歯付きベルト12に対し垂直方向に溝を設けた保持金具27に保持し、更に2つの補助プーリー軸間にバネ28の端部を掛けて、歯付きベルト12に一定の張力が掛るようにした。 【0038】上記構成において動作を説明すると、通常の運転時は、歯付きベルト12に対して垂直方向に移動可能に保持された補助プーリー15によって、歯付きベルトに一定の張力が掛かっているが、歯付きベルト12の減速系のいずれかでロック状態が生じたときも、補助プ−リー15の一個がバネ28で保持されているので、ロックによって歯付きベルト12の張力が急激に一気に増大するのを防ぎ、歯付きベルト12系をロックの衝撃から守る。よって、歯付きベルト12の歯飛びを防止できる。 【0039】なお、本実施例では電動機11の歯付きベルト減速機構について述べたが、電動機11の歯付きベルト加速機構も同様のことが言える。 【0040】 【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本発明の請求項1記載の発明によれば、動力を発生する動力手段と、負荷手段と、前記動力手段による動力を前記負荷手段に伝達する動力伝達手段を備え、前記動力伝達手段を歯付きベルトと摩擦系ベルトで構成したので、伝達系のいずれかでロック状態が生じても、摩擦系ベルトがスリップしてロックの衝撃を吸収し、又歯付きベルトのベルトのかかり歯とプーリーの歯溝がずれてしまう所謂歯飛び(ジャンピング)現象が起きず、歯付きベルトの設定は自由度が大きくなる。よって、例えば初期張力が小さくプーリーへの過大な負荷を低減させ、プーリーの支持を簡単に構成でき、ベルト幅も伝達動力に必要最小限な設定とした安価にて量産性も良い動力伝達機構付き機器提供できる。 【0041】また、本発明の請求項2記載の発明によれば、歯付きベルトと摩擦系ベルトのそれぞれに減速機構を連結したことにより、減速系のいずれかでロック状態が生じても、摩擦系ベルトがスリップしてロックの衝撃を吸収すると共に、減速機構付きでも安価にて量産性も良い動力伝達機構付き機器を提供できる。 【0042】また、本発明の請求項3記載の発明によれば、歯付きベルトによる減速機構を、動力を伝達する歯付きベルトと、動力手段により回転する小プーリーと、動力を受ける大プーリーと、小プーリーへの歯付きベルトの掛り代を多くするための補助プーリーで構成し、かつ補助プーリーを、静止状態には歯付きベルトの初期張力が小さくなるよう、歯付きベルトの周長より各プーリーにて構成するベルトの周長が大きくなる位置に配したので、各プーリーには必要最小限の動作時のベルトの張り側の張力のみかかり、初期張力が小さいのでプーリーへの過大な負荷を低減できる。よって各プーリーの支持構成をメタル軸受けによる片側支持や張力調整のない補助プーリーを用いるなど簡単な構成にでき、安価にて量産性に優れている動力伝達機構付き機器を提供できる。特に歯付きベルト幅が広く初張力大きな場合や、ベルト長の公差が大きくベルト長最小のものと最長のもので張力差が大きな場合には最適である。 【0043】その際初期張力を小さく設定していることで、歯付きベルトの非張り側のたわみが発生しベルトの掛り代が浅くなり、歯飛びが発生し易くなるのを防止するため、補助プーリーが小プーリーの歯付きベルトの掛り代を多くし、かかっている歯数を多く得ているので、歯一本当たりにかかる力が減少し、結果的に歯飛びが起こらない。 【0044】また、本発明の請求項4記載の発明によれば、補助プーリーを、歯付きベルトに一定の張力が掛るように、バネにて歯付きベルトに対し垂直方向に移動可能に保持して設けたので、歯付きベルト減速系のいずれかでロック状態が生じたとき、補助プ−リーがバネで保持されているのでロックの衝撃を吸収し、歯付きベルトには一定の張力しかかからない。よって歯付きベルトの歯飛びを防止できる。 【0045】また、本発明の請求項5記載の発明によれば、補助プーリーを小プーリーを挟んで対面するよう2個設けたので、動力手段の回転方向が変わっても常に片側の補助プーリーが、非張り側となり歯付きベルトのたわみ側のかかり代を多くとり、歯飛びを防いでいる。よって、動力手段の回転方向が変わっても、歯飛び防止効果を得られる。 【0046】また、本発明の請求項6記載の発明によれば、小プーリーにかかっている歯付きベルトの背面より、歯付きベルトの歯高以下の間隔をあけて背面よりベルトを覆うようにベルトガイドを設けたので、歯付きベルトの非張り側でたるみが発生しても、歯付きベルトの歯が小プーリーの歯溝を外れることはなく歯飛びも起こらず、また背面よりベルトを覆っているので、動力手段の回転方向に限定されず歯飛び防止効果がある。よって、追加部品を最小限にして、歯飛びの起こらない動力伝達機構付き機器を提供できる。 【0047】また、本発明の請求項7記載の発明によれば、ベルトガイドに、ベルトの動作方向に対し垂直なリブを、小プーリーにかかっているベルトの背面に接触する様設け、垂直リブは非張り側のベルトの掛りの端部付近に少なくとも1ヵ所以上設けたので、歯付きベルトの非張り側でも歯付きベルトはリブに押さえられ、小プーリー上でたるみは発生せず、歯付きベルトの歯が小プーリーの歯溝を外れることはなく歯飛びも起こらない。よって、ベルトに背面より接触することで、直接ベルトを押さえることが出来、歯付きベルトの歯高さに関係なく歯飛び防止効果を得られる。よって、歯付きベルトの歯高さに関係なく歯高さの小さなものでも採用でき、追加部品を最小限にして、歯飛びの起こらない動力伝達機構付き機器を提供できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年10月21日(1998.10.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−120814(P2000−120814A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−299894 |
|