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【発明の名称】 ショックアブソ―バ
【発明者】 【氏名】トルケル シントン

【氏名】オスカー レーフグレン

【要約】 【課題】ブリード機能と逆止弁機能とを併せ持つショックアブソーバを提供する。

【解決手段】シリンダ3と、該シリンダ3内に挿入されたピストンロッド4と、該ピストンロッド4に装着された少なくとも第1,第2ピストン5,6とを有し、逆止弁機能と相互作用可能のブリード機能を備えたショックアブソーバにおいて、上記第1,第2ピストン5,6の少なくとも一方が上記シリンダ3内の第1空間14内に挿入され、該第1空間14内での位置によって、該ピストン5が該第1空間14の外側にある場合に比べて異なる減衰力を与えるようになっており、上記ピストンロッド4内に形成された第2空間15内に上記ブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせるか、又は上記第1空間14の外側で作動する第2ピストン6にブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シリンダと、該シリンダ内に挿入されたピストンロッドと、該ピストンロッドに装着された少なくとも第1,第2ピストンとを有し、逆止弁機能と相互作用可能のブリード機能を備えたショックアブソーバにおいて、上記第1,第2ピストンの少なくとも一方が上記シリンダ内の第1空間内に挿入され、該第1空間内での位置によって、該ピストンが該第1空間の外側にある場合に比べて異なる減衰力を与えるようになっており、上記ピストンロッド内に形成された第2空間内に上記ブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせるか、又は上記第1空間の外側で作動する第2ピストンにブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせたことを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項2】 請求項1において、上記第1空間がシリンダ内の端部に配置されたカップ形あるいはスリーブ形のカップ状部品の中に設けられていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項3】 請求項1において、上記カップ形あるいはスリーブ形の第1,第2カップ状部品が上記シリンダ内の第1,第2端部に配置され、第1カップ状部品が第1端部に位置して第1ピストンのために供され、第2カップ状部品が第2端部に位置して第3ピストンのために供されていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項4】 請求項1ないし3の何れかにおいて、上記第1空間がシリンダ壁の該第1空間に対応する部分を内方に厚くすることにより形成されていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項5】 請求項1ないし4の何れかにおいて、上記ピストンロッド内の第2空間内に、ブリード機能を果たす部材と逆止弁機能を果たす部材の両方が配設されていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項6】 請求項5において、ブリード機能を果たす部材が、該ブリード機能を調節可能に配設されていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項7】 請求項5又は6において、上記第2空間がピストンロッドの長手方向に延在している孔により構成されており、該孔の第1端にブリード機能を果たす部材が配置され、該部材から上記孔の第2端に向かって延在する作動ロッドが設けられ、該作動ロッドが上記第2端に配置された作動部材により軸方向位置を調節可能となっていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項8】 請求項5ないし7の何れかにおいて、逆止弁機能を果たす部材がブリード機能を果たす部材よりピストンロッドの自由端側に配置されていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項9】 請求項1ないし8の何れかにおいて、上記ピストンロッド内に形成された第2空間が、ピストンロッド壁に形成された1個又はそれ以上の第1流路を介して、第1,第2ピストン間の第1シリンダ空間に連通していることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項10】 請求項1ないし9の何れかにおいて、上記ピストンロッド内に形成された第2空間が、ピストンロッド壁に形成された1個又はそれ以上の第2流路を介して、第2ピストンの反第1ピストン側に位置する第2シリンダ空間に連通していることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項11】 請求項9又は10において、膨張動作時には、作動媒体が第2シリンダ空間から第2流路に進入し、さらに上記ブリード機能を果たす部材を通って第1流路から上記第1シリンダ空間内に流出することによってブリード機能が実現されていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項12】 請求項9ないし11の何れかにおいて、圧縮動作時には、逆止弁機能を果たす部材が、ブリード機能を果たす部材を介して流れるブリード流を阻止するか、あるいはこれに作用してそのブリード機能に影響を与えていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項13】 請求項1ないし12の何れかにおいて、カップ形あるいはスリーブ形のカップ状部品に、シリンダの長手方向に延在する側部流路を設け、該側部流路を通って第1シリンダ空間を該シリンダと別に設けられている蓄圧容器に連通可能となっていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項14】 請求項1ないし13の何れかにおいて、ピストンロッドの自由端に配設された第1ピストンが、第1空間の直径に対応しかつシリンダの残りの部分の直径よりも小さい直径に形成されており、該第1ピストンに、該第1空間での該第1ピストンの位置に応じて作動可能な第1作動媒体流路を有していることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項15】 請求項1ないし14の何れかにおいて、第2ピストンが、上記シリンダの残りの部分に対応する直径を有し、かつ第2作動媒体流路を備えており、さらにシムパックが該第2ピストンの上側と下側に設けられていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項16】 請求項1ないし15の何れかにおいて、ピストンロッドが第1ロッド部品と第2ロッド部品とを有し、第1ロッド部品の前部は小径に形成され、該小径部分に上記第2ピストンが装着されており、また上記第2ロッド部品は、ブッシング状をなし、その前部は小径に形成され、該小径部分に上記第1ピストンが装着されていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項17】 請求項16において、上記第1ロッド部品の小径部分に円盤プレート,上下のシムパックを有する第2ピストンを配置し、これらを該小径部分に螺装された上記第2ロッド部品と上記小径部分の段部とにより挟持固定していることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項18】 請求項16又は17において、上記第2ロッド部品の小径部分にシムパックを有する第1ピストンを配置し、これらを上記小径部分に螺装されたナット部材と該小径部分の段部とにより挟持固定していることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項19】 請求項16ないし18の何れかにおいて、上記第1,第2ロッド部品内に上記第2空間が形成されており、第1ロッド部品内に形成された第2空間部分に座を有するノズルが配置されてブリード機能を果していることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項20】 請求項19において、上記ノズルの第1,第2端部側に上記第1流路,第2流路が配置されていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項21】 請求項1ないし20の何れかにおいて、膨脹動作時には、上記逆止弁機能が流路を開いてブリード流を通すことを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項22】 請求項1ないし21の何れかにおいて、圧縮動作時には、上記逆止弁機能がブリード流を通す流路を閉鎖することを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項23】 請求項21又は22において、上記逆止弁機能を果たす逆止弁を、ブリード穴を持たないか、あるいは1個またはそれ以上のブリード穴を有するカップ形あるいは蓋形の部品を備え、ブリード流の通過を阻止するか、あるいは所要量のブリード流を通過させるように構成し、圧縮動作時,膨張動作時に、それぞれブリード機能を阻止し,調整することを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項24】 請求項23において、上記第1ロッド部材の第2空間部分の一端部に逆止弁機能を果たす部材が、他端部にブリード機能を果たす部材が配置されていることを特徴とするショックアブソーバ。
【請求項25】 請求項1ないし24の何れかにおいて、ブリード機能と逆止弁機能を果たす機構が、第1空間の外で動作するピストンに設けられており、ばねで付勢された球等の開閉部材を有し、圧縮動作時には、ばねと印加される作動媒体圧力とによって開閉部材を座に押し付けて密閉してブリード流を阻止し、膨張動作時には、印加された媒体圧力によってばねの動きに抗して開閉部材を座から引き離してブリード流を流すようにしたことを特徴とするショックアブソーバ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1つのシリンダ内に挿入された1つのピストンロッドに少なくとも第1,第2ピストンを離間して装着したいわゆる2ピストン構成を有するショックアブソーバに関する。より詳細には、ブリード機能、即ち作動媒体の逃げあるいは洩れといった小量の流れにより路面の小さな凹凸を吸収する機能と、逆止弁機能とを兼ね備えるように構成することが好ましく、上記第1ピストンは、上記シリンダの端部に設けられた第1空間内に導入され、該第1空間における軸方向位置によって、該第1ピストンが該第1空間の外側に位置する場合に比較して、改善された、あるいは異なる減衰力を発生することができるようにしたショックアブソーバに関する。
【0002】
【従来の技術】上記2ピストン構成を有するショックアブソーバは従来から知られており、例えば米国特許第3,195,645号に記載されたものがある。本発明は、この公知のショックアブソーバを改善したものである。上記公知のショックアブソーバでは、第1ピストン(前ピストン)が、シリンダ内に第1空間を構成するよう設けられたカップ形の容器内に進入・退出することにより、より大きな減衰力を発生するようになっている。また第2ピストンはシリンダ内径と略同じ外径を有し、上記第1ピストンが上記第1空間から退出している状態でも必要な減衰力を発生する固定スロットルを有している。また、この公知のショックアブソーバでは、上記シリンダの両方の端位置での減衰力を増加させることもできる。
【0003】また、英国特許明細書第2202921号には、シリンダの端部に第1空間を形成するカップ形の部品を配置する代わりに、ピン状部材を使用したものが記載されている。この公知のショックアブソーバは、ピストンロッドの軸芯に形成された孔内にピン状部材を挿入配置して相互作用させ、もってシリンダの端部において発生する減衰力を増加させることが示されている。
【0004】また、非常に概括的には、ヨーロッパ登録特許明細書第565832B 1号にも上記2ピストン構成を有し、シリンダの端部において発生する減衰力を増加させるようにしたショックアブソーバが記載されている。
【0005】ショックアブソーバにブリード機能を持たせること自体も公知である。逆ブリード機能(膨張動作時のブリード機能)として知られていることを利用して、乗り物の車輪がよりうまく地面に追随するようにしている。ブリード流が問題のピストンに設けている部材を通り、作動媒体に作用するようにすると、伸縮動作が容易になる。逆ブリードに逆止弁を使うと、圧縮ブリードと逆ブリードを異なる大きさにすることができるが、これは選定する逆止弁によって変えることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記米国特許明細書によれば、開示されているこのタイプの2ピストン構成体を、一方で、本質的に油圧オイルからなる作動媒体の中にピストンロッドと2ピストン構成体を収容するシリンダと、他方で、このシリンダの中間部分に、ホースあるいはパイプ接続などを介して接続されている蓄圧機能のための容器とを持つタイプのショックアブソーバに設けられるようにすることが望ましい。これに関しては、適切なブリード機能を、もし適切であれば逆止弁機能も一緒にしてその構成体の中に設けて、機能する一体構造を得るようにすることが可能なのが必須である。本発明は、この課題を解決することが狙いである。
【0007】ブリード機能及び逆止弁機能を利用するときは、ブリード機能を調節可能とする部材を設けることがしばしば有利となる。それ自体公知の方法でそれ自体公知の部材によって、この調整機能を果たさせることが可能である。本発明はこの課題も解決する。
【0008】上記第1,第2ピストンと、ブリード機構と、逆止弁との構成体は、シムを設けることによりピストン機能とともに働き、このシムによって減衰力がピストン速度によって変えられるようにすることが望ましい。本発明はこの課題も解決する。
【0009】上記英国特許明細書に関連して、円錐のピン形要素を設けることは、ピストンロッドの内部を利用して上記ブリード機能,逆止弁機能の一方又は両方を果たす部材を取付けて位置決めすることができるようにすることに関する課題を伴っている。本発明はこの課題も解決し、上記米国特許明細書に述べているようなカップ形要素、あるいは対応する構造を持つ基本的な構造を示している。
【0010】上記英国特許明細書で述べている装置あるいはショックアブソーバに関連して、第1および第2ピストンの機能を明確に曖昧さなく分離することができるようにするという課題もある。第2ピストンに影響されることなく第1ピストンがシリンダ端部における減衰力を発揮することができなければならない。本発明は、米国特許明細書に基づいた基本概念を提案することによってこの課題も解決する。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、シリンダと、該シリンダ内に挿入されたピストンロッドと、該ピストンロッドに装着された少なくとも第1,第2ピストンとを有し、逆止弁機能と相互作用可能のブリード機能を備えたショックアブソーバにおいて、上記第1,第2ピストンの少なくとも一方が上記シリンダ内の第1空間内に挿入され、該第1空間内での位置によって、該ピストンが該第1空間の外側にある場合に比べて異なる減衰力を与えるようになっており、上記ピストンロッド内に形成された第2空間内に上記ブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせるか、又は上記第1空間の外側で作動する第2ピストンにブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせたことを特徴としている。
【0012】請求項2の発明は、請求項1において、上記第1空間がシリンダ内の端部に配置されたカップ形あるいはスリーブ形のカップ状部品の中に設けられていることを特徴としている。
【0013】請求項3の発明は、請求項1において、上記カップ形あるいはスリーブ形の第1,第2カップ状部品が上記シリンダ内の第1,第2端部に配置され、第1カップ状部品が第1端部に位置して第1ピストンのために供され、第2カップ状部品が第2端部に位置して第3ピストンのために供されていることを特徴としている。
【0014】請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れかにおいて、上記第1空間がシリンダ壁の該第1空間に対応する部分を内方に厚くすることにより形成されていることを特徴としている。
【0015】請求項5の発明は、請求項1ないし4の何れかにおいて、上記ピストンロッド内の第2空間内に、ブリード機能を果たす部材と逆止弁機能を果たす部材の両方が配設されていることを特徴としている。
【0016】請求項6の発明は、請求項5において、ブリード機能を果たす部材が、該ブリード機能を調節可能に配設されていることを特徴としている。
【0017】請求項7の発明は、請求項5又は6において、上記第2空間がピストンロッドの長手方向に延在している孔により構成されており、該孔の第1端にブリード機能を果たす部材が配置され、該部材から上記孔の第2端に向かって延在する作動ロッドが設けられ、該作動ロッドが上記第2端に配置された作動部材により軸方向位置を調節可能となっていることを特徴としている。
【0018】請求項8の発明は、請求項5ないし7の何れかにおいて、逆止弁機能を果たす部材がブリード機能を果たす部材よりピストンロッドの自由端側に配置されていることを特徴としている。
【0019】請求項9の発明は、請求項1ないし8の何れかにおいて、上記ピストンロッド内に形成された第2空間が、ピストンロッド壁に形成された1個又はそれ以上の第1流路を介して、第1,第2ピストン間の第1シリンダ空間に連通していることを特徴としている。
【0020】請求項10の発明は、請求項1ないし9の何れかにおいて、上記ピストンロッド内に形成された第2空間が、ピストンロッド壁に形成された1個又はそれ以上の第2流路を介して、第2ピストンの反第1ピストン側に位置する第2シリンダ空間に連通していることを特徴としている。
【0021】請求項11の発明は、請求項9又は10において、膨張動作時には、作動媒体が第2シリンダ空間から第2流路に進入し、さらに上記ブリード機能を果たす部材を通って第1流路から上記第1シリンダ空間内に流出することによってブリード機能が実現されていることを特徴としている。
【0022】請求項12の発明は、請求項9ないし11の何れかにおいて、圧縮動作時には、逆止弁機能を果たす部材が、ブリード機能を果たす部材を介して流れるブリード流を阻止するか、あるいはこれに作用してそのブリード機能に影響を与えていることを特徴としている。
【0023】請求項13は、請求項1ないし12の何れかにおいて、カップ形あるいはスリーブ形のカップ状部品に、シリンダの長手方向に延在する側部流路を設け、該側部流路を通って第1シリンダ空間を該シリンダと別に設けられている蓄圧容器に連通可能となっていることを特徴としている。
【0024】請求項14の発明は、請求項1ないし13の何れかにおいて、ピストンロッドの自由端に配設された第1ピストンが、第1空間の直径に対応しかつシリンダの残りの部分の直径よりも小さい直径に形成されており、該第1ピストンに、該第1空間での該第1ピストンの位置に応じて作動可能な第1作動媒体流路を有していることを特徴としている。
【0025】請求項15の発明は、請求項1ないし14の何れかにおいて、第2ピストンが、上記シリンダの残りの部分に対応する直径を有し、かつ第2作動媒体流路を備えており、さらにシムパックが該第2ピストンの上側と下側に設けられていることを特徴としている。
【0026】請求項16の発明は、請求項1ないし15の何れかにおいて、ピストンロッドが第1ロッド部品と第2ロッド部品とを有し、第1ロッド部品の前部は小径に形成され、該小径部分に上記第2ピストンが装着されており、また上記第2ロッド部品は、ブッシング状をなし、その前部は小径に形成され、該小径部分に上記第1ピストンが装着されていることを特徴としている。
【0027】請求項17の発明は、請求項16において、上記第1ロッド部品の小径部分に円盤プレート,上下のシムパックを有する第2ピストンを配置し、これらを該小径部分に螺装された上記第2ロッド部品と上記小径部分の段部とにより挟持固定していることを特徴としている。
【0028】請求項18の発明は、請求項16又は17において、上記第2ロッド部品の小径部分にシムパックを有する第1ピストンを配置し、これらを上記小径部分に螺装されたナット部材と該小径部分の段部とにより挟持固定していることを特徴としている。
【0029】請求項19の発明は、請求項16ないし18の何れかにおいて、上記第1,第2ロッド部品内に上記第2空間が形成されており、第1ロッド部品内に形成された第2空間部分に座を有するノズルが配置されてブリード機能を果していることを特徴としている。
【0030】請求項20の発明は、請求項19において、上記ノズルの第1,第2端部側に上記第1流路,第2流路が配置されていることを特徴としている。
【0031】請求項21の発明は、請求項1ないし20の何れかにおいて、膨脹動作時には、上記逆止弁機能が流路を開いてブリード流を通すことを特徴としている。
【0032】請求項22の発明は、請求項1ないし21の何れかにおいて、圧縮動作時には、上記逆止弁機能がブリード流を通す流路を閉鎖することを特徴としている。
【0033】請求項23の発明は、請求項21又は22において、上記逆止弁機能を果たす逆止弁を、ブリード穴を持たないか、あるいは1個またはそれ以上のブリード穴を有するカップ形あるいは蓋形の部品を備え、ブリード流の通過を阻止するか、あるいは所要量のブリード流を通過させるように構成し、圧縮動作時,膨張動作時に、それぞれブリード機能を阻止し,調整することを特徴としている。
【0034】請求項24の発明は、請求項23において、上記第1ロッド部材の第2空間部分の一端部に逆止弁機能を果たす部材が、他端部にブリード機能を果たす部材が配置されていることを特徴としている。
【0035】請求項25の発明は、請求項1ないし24の何れかにおいて、ブリード機能と逆止弁機能を果たす機構が、第1空間の外で動作するピストンに設けられており、ばねで付勢された球等の開閉部材を有し、圧縮動作時には、ばねと印加される作動媒体圧力とによって開閉部材を座に押し付けて密閉してブリード流を阻止し、膨張動作時には、印加された媒体圧力によってばねの動きに抗して開閉部材を座から引き離してブリード流を流すようにしたことを特徴としている。
【0036】
【発明の作用効果】請求項1の発明によれば、上記ピストンロッド内に形成された第2空間内にブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせるか、又は上記第1空間の外側で作動する第2ピストンにブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせたので、特に適切なブリード機能を実現でき、また顧客の要求に応じてブリード機能と逆止弁機能を備えることができる。
【0037】請求項2の発明によれば、上記第1空間がシリンダ内の端部に配置されたカップ形あるいはスリーブ形のカップ状部品の中に設けられているので、第1空間内で第1ピストンを移動させることによりシリンダの残りの部分で第1ピストンが移動する場合より大きな、あるいは異なった減衰力を得ることができる。
【0038】請求項3の発明によれば、第1,第2カップ状部品を設け、第1カップ状部品が第1端部に位置して第1ピストンのために供され、第2カップ状部品が第2端部に位置して第3ピストンのために供されるようにしたので、第1,第2カップ状部品により2段階の減衰力を得ることができる。
【0039】請求項4の発明によれば、上記第1空間がシリンダ壁の該第1空間に対応する部分を内方に厚くすることにより形成されているので、シリンダ内に別の部品を配置して第1空間を形成する場合に比較して構造が簡単で部品点数が少なく済む。
【0040】請求項5の発明によれば、、上記ピストンロッド内の第2空間内に、ブリード機能を果たす部材と逆止弁機能を果たす部材の両方が配設されているので、簡単な構造によりブリード機能と逆止弁機能とを実現できる。
【0041】請求項6の発明によれば、ブリード機能を調節可能としたので、小量の流れによる路面の小さな凹凸吸収特性をユーザの希望に応じて調整できる。
【0042】請求項7の発明によれば、ピストンロッド内の上記第2空間をなす孔内に配置されたブリード機能を果たす部材の軸方向位置を作動ロッドにより調節可能としたので、請求項6におけるブリード機能の調整を簡単な構造により実現できる。
【0043】請求項8の発明によれば、逆止弁機能を果たす部材がブリード機能を果たす部材よりピストンロッドの自由端側に配置されているので、特に膨張動作時にブリード機能を発生させ、圧縮動作時に逆止弁機能を発生させることができる。
【0044】請求項9の発明によれば、上記ピストンロッド内に形成された第2空間が、ピストンロッド壁に形成された第1流路を介して、第1,第2ピストン間の第1シリンダ空間に連通しており、請求項10の発明によれば、上記ピストンロッド内に形成された第2空間が、ピストンロッド壁に形成された第2流路を介して第2シリンダ空間に連通しているので、第2空間内においてブリード機能を支障なく実現できる。
【0045】より具体的には、請求項11の発明に示すように、膨張動作時には、作動媒体が第2シリンダ空間から第2流路に進入し、さらに上記ブリード機能を果たす部材を通って第1流路から上記第1シリンダ空間内に流出するので、また請求項12の発明に示すように、圧縮動作時には、逆止弁機能を果たす部材が、ブリード機能を果たす部材を介して流れるブリード流を阻止するか、あるいはこれに作用してそのブリード機能に影響を与えるので、第2空間内においてブリード機能と逆止弁機能の両方を支障なく実現できる。
【0046】請求項13の発明によれば、カップ形あるいはスリーブ形のカップ状部品に、シリンダの長手方向に延在する側部流路を設けたので、該側部流路を通して第1シリンダ空間を該シリンダと別に設けられている蓄圧容器に容易に連通させることができ、蓄圧容器の機能により減衰特性の改善を図ることができる。
【0047】請求項14の発明によれば、第1ピストンが、第1空間の直径に対応しかつシリンダの残りの部分の直径よりも小さい直径に形成されており、該第1ピストンに第1作動媒体流路を設けたので、該第1ピストンが第1空間に位置している状態での減衰力を大きくあるいは異なる値にすることができる。
【0048】請求項15の発明によれば、第2ピストンが、上記シリンダの残りの部分に対応する直径を有し、かつ第2作動媒体流路を備えており、さらにシムパックが該第2ピストンの下側と上側に設けられているので、第1ピストンが上記第1空間の外側に位置している場合でもブリード機能を実現できる。
【0049】請求項16の発明によれば、ピストンロッドを第1ロッド部品と第2ロッド部品とに分割し、第1ロッド部品の前部の小径部分に上記第2ピストンを装着し、また上記第2ロッド部品の小径部分に上記第1ピストンを装着したので、簡単な構造により第1,第2ピストンを互いに離間させた状態でピストンロッドに装着できる。
【0050】請求項17の発明によれば、上記第1ロッド部品の小径部分に円盤プレート,上下のシムパックを有する第2ピストンを配置し、これらを該小径部分に螺装された上記第2ロッド部品と上記小径部分の段部とにより挟持固定したので、簡単な構造により第2ピストン及び上,下のシムパックをピストンロッド上に容易確実に保持できる。
【0051】請求項18の発明によれば、上記第2ロッド部品の小径部分にシムパックを有する第1ピストンを配置し、これらを上記小径部分に螺装されたナット部材と該小径部分の段部とにより挟持固定したので、簡単な構造により第1ピストン及びシムパックをピストンロッド上に容易確実に保持できる。
【0052】請求項19の発明によれば、上記第1,第2ロッド部品内に上記第2空間を形成し、第1ロッド部品内に形成された第2空間部分に座を有するノズルを挿入配置したので、該第2空間を流れる作動媒体によりブリード機能を果すことができる。
【0053】請求項20の発明によれば、上記ノズルの第1,第2端部側に上記第1流路,第2流路を配置したので、作動媒体が第2シリンダ空間から第2流路を通ってノズル内に流入し、第1流路を通って第1シリンダ空間に流出し、これによりブリード機能を確保できる。
【0054】請求項21の発明によれば、膨脹動作時には、上記逆止弁機能が流路を開いてブリード流を通し、また請求項22の発明によれば、圧縮動作時には、上記逆止弁機能がブリード流を通す流路を閉鎖するようにしたので、膨張動作時にはブリード機能を発生させ、圧縮動作時にはブリード機能を停止させることとなり、圧縮動作時の減衰力を変化させることなく膨張動作時の減衰力を高めることができる。
【0055】請求項23の発明によれば、上記逆止弁機能を果たす逆止弁を、ブリード穴を有しないかあるいは有する部品を備え、ブリード流の通過を阻止するか、あるいは所要量のブリード流を通過させるように構成したので、圧縮動作時,膨張動作時に、それぞれブリード機能を阻止し,調整することができる。
【0056】また請求項24の発明によれば、上記第1ロッド部品の第2空間部分の一端部に逆止弁機能を果たす部材を配置し、他端部にブリード機能を果たす部材を配置したので、圧縮動作時にはブリード機能を阻止し、膨張動作時にはブリード機能を調整できる。
【0057】請求項25の発明によれば、ブリード機能と逆止弁機能を果たす機構を、第1空間の外で動作するピストンに設けたので、具体的には上記機構を、ばねで付勢された球等の開閉部材を有し、圧縮動作時には、ばねと印加される作動媒体圧力とによって開閉部材を座に押し付けて密閉してブリード流を阻止し、膨張動作時には、印加された媒体圧力によってばねの動きに抗して開閉部材を座から引き離してブリード流を流すように構成したので、圧縮動作時にはブリード機能を停止し、膨張動作時にはブリード機能を発生させることができる。
【0058】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1,図2は本発明の第1実施形態によるショックアブソーバの縦断面図であり、図1は圧縮動作における最大ストローク近傍の状態を示し、図2は膨脹動作の開始時近傍の状態を示している。
【0059】本実施形態のショックアブソーバは、上側に位置する第1締結支持部1と、下側に位置する第2締結支持部2とを有しており、図1,図2の左側を上にして縦置きに配置され、上記第1締結支持部1を介して車両のシャーシに接続され、上記第2締結支持部2を介して車輪支持アームに接続される。
【0060】上記ショックアブソーバは、シリンダ3と、該シリンダ3内で摺動する第1ピストン5と第2ピストン6を有するピストン構成体と、該ピストン構成体が装着されたピストンロッド4とを有している。また、このショックアブソーバは、主ばね7と、接続部9を介してシリンダ3に接続されている蓄圧容器8とを備えている。
【0061】上記第1ピストン5の上側及び下側には、1枚またはそれ以上のシム10,10´が設けられている。また、第2ピストン6には、シムパック11および12がそれぞれ上側と下側に設けられている。
【0062】シリンダ3の上端部3a内にカップ形、あるいはスリーブ形のカップ状部品13が挿入配置されており、該部品13の空間を第1空間14と称する。ピストンロッド4には内部空間が設けられているが、これを第2空間15と称する。この第2空間15は、ピストンロッド4と同心をなすようにかつ長手方向に実質的に貫通している。
【0063】なお、上記カップ状部品13を挿入配置して第1空間14を形成する代わりに、シリンダ3の壁部の第1空間14に対応する部分を内方に厚くすることにより形成することも可能であり、このようにした場合には構造が簡単となり、また部品点数を削減できる。このようにしたのが請求項4の発明である。
【0064】上記カップ状部品13とシリンダ3の内壁面3bとの間には、1個またはそれ以上の側部通路、即ち側穴16が設けられており、これはショックアブソーバの長手方向に延び、ショックアブソーバの中心軸に平行に延在している。それぞれの側穴16によって、シリンダ3内の第2ピストン6の下方のに位置する第1シリンダ空間18は、上記接続部9内の連通路9aを介して蓄圧容器8に接続されている。この連通路9aの途中には調整弁9bが配設されている。また上記蓄圧容器8は、該容器8内の気体と作動油(作動媒体)とを分離する浮動ピストン8aを有している。
【0065】また上記カップ状部品13には第1ピストン5の進入を容易確実にするために入口の内側にテーパ状の斜面13aが形成されている。
【0066】図1では、第1ピストン5はカップ状部品13内の第1空間14内に位置し、該空間14の内方(図の左方)に移動しており、このショックアブソーバが圧縮動作の進行中であることが、より詳細には最大ストローク近傍の状態にあることが示されている。これと関連して、作動油の流れ方向が矢印19で示してあり、該作動油は、第1ピストン5の1個またはそれ以上の開口20を通り、シム10´を押し開けて通過する。この際にピストン速度に依存した減衰力が得られる。なお、シム10は開口20部分が切り欠かれており、またシム10´は開口25部分が切り欠かれており、シム10は上記流れ19を阻止しない。またシム10´は流れ25を阻止しない。
【0067】上記作動油は、第1空間14から開口20を通り第2ピストン6の前側の第1シリンダ空間18へと流れる。該第2ピストン6には1個またはそれ以上の開口21が設けられており、ここを通って作動油22は、第1シリンダ空間18から第2ピストン6の下側の第2シリンダ空間23へと流れる。このとき作動油はシムパック12を押し開いて該部分を通過する。このシムパック12によって、ピストン速度に依存した減衰力がそれ自体は公知の方法で得られるのである。
【0068】また、第1ピストン5が第1空間14から外れた位置、即ちカップ状部品13から外れた位置にあるときは、ショックアブソーバの減衰力は、本質的に第2ピストン6によってもたらされる。第1ピストン5がカップ状部品13内に入り込むと、より大きな端部減衰機能が得られるのであるが、この端部減衰機能は、開口20の径,個数及びシム10のばね力等によって変わる。第2ピストン6は全期間にわたってカップ状部品13から外れた位置にある。
【0069】図2は、ショックアブソーバが膨張動作を開始した状態を、即ち、第1ピストン5が第1空間14内で図の右方に向かって動いている状態を示している。第1シリンダ空間18から第1空間14への作動油の流れ方向を24で示している。この場合も、また、作動油は、第1ピストン5の開口25を通りシム10を押し開いて流れ、ピストン速度に依存した減衰力を発生する。
【0070】上記膨脹動作時には、第1空間14にキャビテーションが発生する恐れがある(気体圧力と有効ピストン面積とを比較されたい)ので、シム10は大きなレベルの減衰力は発生させないよう構成すべきである。第2シリンダ空間23から第1シリンダ空間18への作動油の流れ方向を26で示している。この作動油の流れ26は、第2ピストン6の上側にあるシムパック11によって減衰せしめられ、ピストン速度に依存した減衰力が発生する。
【0071】なお、カップ形あるいはスリーブ形の第1,第2カップ状部品を上記シリンダ内の第1,第2端部(上端部,下端部)に配置し、第1カップ状部品13内に上記第1ピストン5を導入するとともに、第2カップ状部品内にピストンロッドに装着された第3ピストンを導入するようにしても良く、このようにしたのが請求項3の発明である。このように構成した場合には、シリンダの上端部及び下端部の両方において減衰力を大きくでき、又は減衰力を異なる値に設定でき、減衰特性の自由度を拡大できる。
【0072】上記ピストンロッド4は、第1,第2ロッド部品4a,4bから構成されている。該第1ロッド部品4aは、本質的に管状で、直径が小さくなった前部分4a´を有している。第2ロッド部品4bはブッシング状に形成され、上記第1ロッド部品4aの前部分4a´に螺装されている。また該第2ロッド部品4bの前部に位置する前部スピンドル4b´は小径に形成されている。
【0073】第2ピストン6は上記第1ロッド部品4aの前部分4a´に取り付けられている。即ち、第1ロッド部品4aの前部分4a´に、当たり面4a´´に当接するように円盤プレート27を配置し、その上側にシムパック12,第2ピストン6,シムパック11の順に配置し、上記第2ロッド部品4bで締め付けることによって固定されている。
【0074】また上記第1ピストン5は前部スピンドル4b´に配置され、該前部スピンドル4b´にナット28を螺装することにより固定されている。なお、第1,第2ロッド部品4a,4b間の接続部29は移動可能の接続であっていてもよい。
【0075】上記第2空間15は2つの部分空間15aと15bからなると考えてもよく、部分空間15aは第1ロッド部品4aの中に延在し、部分空間15bは第2ロッド部品4bの中にある。これに関連して、ブリード機能を果たす部材としてのノズル30が第1ロッド部品4aの前部分4a´にある部分空間15a内に設けられている。
【0076】部分空間15aは、第2ピストン6の下側の第2シリンダ空間23と、1つ又は複数の第2流路、即ち、ピストンロッド壁に形成された1つ又は複数の側穴31を介して連通している。この側穴31は円盤プレート27及び第2ピストン6の直ぐ下側に開口している。上記部分空間15bは、1つ又は複数の第1流路、即ち、ピストンロッド壁に形成された1つ又は複数の側穴32を介して、第1,第2ピストン間の第1シリンダ空間18に連通している。
【0077】上記の構成によって、図2に示ように、ショックアブソーバが膨張動作をしている間は、作動油は、第2シリンダ空間23から側穴31を通ってブリード機能を果たす部材としてのノズル30部分に流れ込み、部分空間15bから側穴32を通って、第1シリンダ空間18に流出する。
【0078】上記第2空間15には、この第2空間15の第2の端(下端)に延在する作動ロッド33が設けられている。この作動ロッド33は、作動部材34によって軸方向位置が可変となるように設けられている。本実施形態においては、この作動ロッド33は、作動部材34の回転運動によって縦方向に変位する。作動部材34は車輪の形をしていてもよい。この作動部材34と作動ロッド33によって、ブリード機能を調節したり、あるいは加減したりできるのである。
【0079】図3,図4は上記ブリード機能を実現する部分の別の実施形態を詳細に示している。なお、ピストンロッド(ピストンは記載が省略されている)の前部分のみが表示されている。図中35はブリード機能を調節するピン状部品であり、37は座36を有するノズル部品である。なお、図3ではピン状部品35は開放位置にある。なお図1および図2では、このピン状部品35に対応する部品は閉鎖位置にある。上記ピン状部品35の縦方向の変位位置によって、円錐弁部35aと座36との間を通過するブリード流38の量を変えることができる。前述したように、ブリード流は流路31´を通って空間15b´に流入する。ブリード機能を調節するピン状部品35は、図1および2と同じあるいは同様の設計であっても構わない。
【0080】上記空間15b´の先端部には、ブリード流に対して働く逆止弁39が設けられている。この逆止弁39は、カップ形あるいは蓋形の部品39aとばね39bとを有している。図3に示しているショックアブソーバで膨張動作が起こると、ブリード流はカップ形部品39aをばね39bの付勢力に抗して図3の左に動かす。この動き、即ち変位によって、側穴40(図3(a)も参照されたい)が露出し、ブリード流は空間15b´からピストンロッドの外へ出ていくことができる(図1および2についての前述の説明と比較されたい)。
【0081】図4に、ショックアブソーバが圧縮動作を行っている状況を示している。この場合、ばね39bはカップ形部品39aを側穴40が閉まる位置に動かす。カップ形部品に1個またはそれ以上のブリード孔39cを設けて、ここを介して逆向きのブリード流38´がピストンロッドの外側から空間15b´に入り、座36と円錐弁部35aを介して側穴31´を通って出て行くようにすることもできる(図1および2についての説明と比較されたい)。
【0082】なお、別の逆止弁に異なる数、寸法のブリード孔を設けてもよい。いろいろな逆止弁から選定することができる。ある実施形態では、ブリード孔を設けないで、流れ38´を完全に止めてしまうこともできる。
【0083】図5は、上記ブリード機能を第2ピストンにて生じるようにした実施形態である。第2ピストン6´に開口41および42が形成され、該開口42に球44(あるいは等価な部材)の弁座43が形成されている。球44は弁座43に対してばね45あるいはこれと等価な要素により押し付けられている。これは、開口42の中に設けられていて、サークリップ46(穴開きワッシャ)によってこの中に保持されている。
【0084】ショックアブソーバで膨張動作が起こって、ピストン6´の下側の圧力が増加するか、あるいはピストンの上側の圧力よりも高くなると、球44がばね45の付勢力に抗して動き、座43と球44との間をブリード流38´´が流れる。圧縮動作の時は、圧力条件がピストン6´の上側と下側で逆になり、球44が座43に当たって開口42を閉鎖し、上記ブリード流38´´と逆のブリード流は発生しない。
【0085】なお、上記ブリード流38´´とは異なる強さでかつ反対向きに流れるように、座,開口,球,ばね等を配設してもよい。また、固定流路を設けてこのような反対向きのブリード流が発生するようにしてもよい。
【0086】上記実施形態によれば、上記ピストンロッド4内に形成された第2空間15内にブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせるか、又は上記第1空間14の外側で作動する第2ピストン6にブリード機能と何らかの逆止弁機能とを併せ持たせたので、特に適切なブリード機能を実現でき、また顧客の要求に応じてブリード機能と逆止弁機能の両方を備えることができる。
【0087】また上記第1空間14がシリンダ3内の端部に配置されたカップ形あるいはスリーブ形のカップ状部品13の中に設けられているので、第1空間内14で第1ピストン5を移動させることによりシリンダ3の残りの部分で第1ピストン5が移動する場合より大きな、あるいは異なった減衰力を得ることができる。
【0088】上記ピストンロッド4内の第2空間15内に、ブリード機能を果たす部材としてのノズル30又は37と逆止弁機能を果たす逆止弁39の両方を配設したので、簡単な構造によりブリード機能と逆止弁機能とを実現できる。
【0089】上記第2空間15をなす孔内に配置されたブリード機能を果たす部材35の軸方向位置を作動ロッド33により調節可能としたので、ブリード特性の調整を簡単な構造により実現できる。
【0090】逆止弁機能を果たす逆止弁39をブリード機能を果たすノズル30よりピストンロッド4の自由端側に配置したので、特に膨張動作時にブリード機能を発生させ、圧縮動作時に逆止弁機能を発生させることができる。
【0091】上記ピストンロッド4内に形成された第2空間15を、ピストンロッド壁に形成された第1流路(側穴)32を介して、第1,第2ピストン間の第1シリンダ空間18に連通させ、第2流路(側穴)31を介して第2シリンダ空間23に連通させたので、第2空間15内においてブリード機能を支障なく実現できる。
【0092】より具体的には、膨張動作時には、作動媒体が第2シリンダ空間23から第2流路31に進入し、さらに上記ブリード機能を果たす部材30を通って第1流路32から上記第1シリンダ空間18内に流出するので、また圧縮動作時には、逆止弁39が、ブリード機能を果たす部材30を介して流れるブリード流を阻止するか、あるいはこれに作用してそのブリード機能に影響を与えるので、第2空間15内においてブリード機能と逆止弁機能の両方を支障なく実現できる。
【0093】カップ形あるいはスリーブ形のカップ状部品13に、シリンダの長手方向に延在する側部通路16を設けたので、該側部通路16を通して第1シリンダ空間18を該シリンダ3と別に設けられている蓄圧容器8に容易に連通させることができ、蓄圧容器8の機能により減衰特性の改善を図ることができる。
【0094】第1ピストン5が、第1空間14の直径に対応しかつシリンダ3の残りの部分の直径よりも小さい直径に形成されており、該第1ピストン5にシム10,10´を配置し、開口20,25を形成したので、該第1ピストン5が第1空間14に位置している状態での減衰力を大きくあるいは異なる値にすることができる。
【0095】上記第2ピストン6が、上記シリンダ3の残りの部分に対応する直径を有し、かつ開口21,21´を備えており、さらにシムパック11,12が上側と下側に設けられているので、第1ピストン5が上記第1空間14の外側に位置している場合でも該第2ピストン6により減衰機能を実現できる。
【0096】ピストンロッド4を第1ロッド部品4aと第2ロッド部品4bとに分割し、第1ロッド部品4aの小径の前部分4a′に上記第2ピストン6を装着し、また上記第2ロッド部品4bの小径の前部スピンドル4b′に上記第1ピストン5を装着したので、簡単な構造により第1,第2ピストン5,6を互いに離間させた状態でピストンロッド4に装着できる。
【0097】上記第1ロッド部品4aの前部分4a′に円盤プレート27,上下のシムパック11,12を有する第2ピストン6を配置し、これらを該前部分4a′に螺装された上記第2ロッド部品4bと上記前部分4a′の当たり面4a′′により挟持固定したので、簡単な構造により第2ピストン6及び上,下のシムパック11,12をピストンロッド4上に容易確実に保持できる。
【0098】上記第2ロッド部品4bの前部スピンドル4b′にシムパック10を有する第1ピストン5を配置し、これらを上記前部スピンドル4b′に螺装されたナット部材28と該スピンドル4b′の段部とにより挟持固定したので、簡単な構造により第1ピストン5及びシムパック10,10´をピストンロッド4上に容易確実に保持できる。
【0099】上記第1,第2ロッド部品4a,4b内に上記第2空間15を形成し、第1ロッド部品4b内に形成された第2空間15に座36を有するノズル37を挿入配置したので、該第2空間15を流れる作動媒体によりブリード機能を果すことができる。
【0100】上記ノズル37の第1,第2端部側に上記第1流路(側穴)32,40,第2流路(側穴)31,31´を配置したので、作動媒体が第2シリンダ空間23から第2流路32を通ってノズル37内に流入し、第1流路32を通って第1シリンダ空間18に流出し、これによりブリード機能を確保できる。
【0101】膨脹動作時には、上記逆止弁39が流路を開いてブリード流を通し、圧縮動作時には、上記逆止弁39がブリード流を通す流路を略閉鎖するようにしたので、膨張動作時にはブリード機能を発生させ、圧縮動作時にはブリード機能を小さいものとすることができる、圧縮動作時の減衰力の変化量を小さくしつつ、膨張動作時の減衰力を高めることができる。
【0102】また上記第1ロッド部品4aの第2空間15部分の一端部に逆止弁39を配置し、他端部にブリード機能を果たすノズル30を配置したので、圧縮動作時にはブリード機能を調整し、膨張動作時にはブリード機能を確保できる。
【0103】ブリード機能と逆止弁機能を果たす機構を、第1空間14の外で動作する第2ピストン6に設けたので、具体的には上記機構を、球44をばね45で付勢し、圧縮動作時には、ばねと印加される作動媒体圧力とによって球44を座に押し付けて密閉してブリード流を阻止し、膨張動作時には、印加された媒体圧力によってばね45の動きに抗して球44を座から引き離してブリード流を流すように構成したので、圧縮動作時にはブリード機能を停止し、膨張動作時にはブリード機能を発生させることができる。
【0104】なお、本発明は、上記の実施態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の主旨の範囲内であれば変更が可能である。
【出願人】 【識別番号】591097425
【氏名又は名称】オーリンス レーシング アクティエ ボラーグ
【氏名又は名称原語表記】OHLINS RACING AKTIEBOLAG
【出願日】 平成11年12月2日(1999.12.2)
【代理人】 【識別番号】100087619
【弁理士】
【氏名又は名称】下市 努
【公開番号】 特開2000−170821(P2000−170821A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平11−343872