| 【発明の名称】 |
車両用の緩衝装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤本 吉郎
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| 【要約】 |
【課題】第一油室92の圧力が高くなると、ピストン20Aを構成しているピストンロッド22とガイド50Aの内側に配設されたガイドブッシュ51Aの間より作動油が洩れ、微低速域の減衰力に影響を与えていた。 この場合、ピストンロッド22とガイドブッシュ51Aの間は、隙間を広くすると油洩れをおこしたりガタを発生させ、狭くすると摺動がうまくいかなかった。
【解決手段】第一油室92の圧力が高くなった時にガイド50の内側に配設したガイドブッシュ51とピストンロッド22の間の油洩れを防止するシール材60を配設した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内筒(10b)と外筒(10a)から成り前記外筒(10a)と前記内筒(10b)の一端が密閉されその密閉された側で前記内筒(10b)と前記外筒(10a)が連通しているシリンダ本体(10)と、前記シリンダ本体(10)内部に配設されたピストン本体(21)とピストンロッド(22)と前記ピストン本体(21)が伸びる側の伸び切りの位置を設定するストッパ(22a)が一体となったピストン(20)と、前記シリンダ本体(10)の密閉された側の反対側に前記ピストンロッド(22)により貫通された状態で配設したガイド(50)と前記ガイド(50)を固定しているリングナット(30)から構成され、前記ガイド(50)は前記ピストンロッド(22)のガイドの役目をし、且つ、前記内筒(10b)と前記外筒(10a)の間の前記ガイド(50)側の空間部にガスを封入したガス室(91)と前記ピストン本体(21)と前記ガイド(50)に囲まれた作動油を流す第一油室(92)との間の隔壁の役目をしている車両用の緩衝装置において、前記第一油室(92)の圧力が高くなった時に前記ガイド(50)の内側に配設したガイドブッシュ(51)と前記ピストンロッド(22)の間の油洩れを防止するシール材(60)を配設したことを特徴とする車両用の緩衝装置。 【請求項2】 前記シール材(60)は、前記ピストンロッド(22)の軸方向に対して一定の距離の間を移動可能に配設したことを特徴とする請求項1に記載の車両用の緩衝装置。 【請求項3】 前記シール材(60)は、形状が円筒であり、材質が四ふっ化エチレン樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用の緩衝装置。 【請求項4】 前記ガイド(50)の前記第一油室(92)側に、前記ピストン(20)を構成しているストッパ(22a)が衝突した際の衝撃を吸収するラバー(70)を一体に構成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか1項に記載の車両用の緩衝装置。 【請求項5】 前記ラバー(70)は、ゴム製の本体(70a)と金属製のインナーリング(70b)が一体と成ったものであり、前記ラバー(70)の前記インナーリング(70b)の部分で前記ガイド(50)の段部(50a)を締まり嵌めの状態で一体に構成したことを特徴とする請求項4に記載の車両用の緩衝装置。 【請求項6】 前記ラバー(70)に、前記ラバー(70)と前記シリンダ本体(10)の前記内筒(10b)の間の油洩れをシールする突起(70c)を設けたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の車両用の緩衝装置。 【請求項7】 前記シール材(60)は、前記ガイド(50)と前記ラバー(70)の間に拘束されていることを特徴とする請求項4ないし請求項5いずれか1項に記載の車両用の緩衝装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の緩衝装置に関するものであって、更に詳しくは、外筒と内筒を有し外筒と内筒の間の一部にガスを封入した車両用緩衝装置において、ピストンロッドとガイドブッシュの間に油洩れによって微低速域の減衰力が低下する事を防止する技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の、車両用の緩衝装置に関する技術としては、図2に見られるように、車両用の緩衝装置を構成しているシリンダ本体10Aが、内筒10bと外筒10aから成り、外筒10aと内筒10bの一端が密閉され、その密閉された側で内筒10bと外筒10aが連通していた。 【0003】一方、このシリンダ本体10Aの内部には、ピストン本体21とピストンロッド22とピストン本体21が伸びる側の伸び切り位置を設定するストッパ22aとストッパ22aに接着したダンパーとしてのゴム23とを一体としたピストン20Aが、シリンダ本体10Aの密閉された側と反対側にピストンロッド22を突出させて配設されていた。 【0004】この場合、シリンダ本体10Aの密閉された側と反対側には、ピストンロッド22をガイドする役目をするガイド50Aと、このガイド50Aを固定しているリングナット30が、ピストンロッド22によって貫通された状態で配設されていた。 【0005】一方、ガイド50Aは、シリンダ本体10Aの内筒10bと外筒10aの間のガイド50A側の空間部にガスを封入したガス室91と、ピストン本体21とガイド50Aに囲まれた作動油を流す第一油室92間の隔壁の役目をしている。ここで、ガイド50Aとピストンロッド22との摺動面には、ガイドブッシュ51Aが配設されていて、ガイド50Aの段部50Aaには、ガイド50Aの段部50Aaとシリンダ本体10Aの内筒10bの間の油洩れを防止する為のOリング52が配設されていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の車両用の緩衝装置には、以下に示すような課題があった。即ち、第一油室92の圧力が高くなると、ピストン20Aを構成しているピストンロッド22とガイド50Aの内側に圧入された状態で配設されたガイドブッシュ51Aの間より作動油が洩れ、微低速域の減衰力に影響を与えていた。 この場合、ピストンロッド22とガイドブッシュ51Aの間は、隙間を広くすると油洩れをおこしたりガタを発生させ、狭くすると摺動がうまくいかないという問題があった。更に、ダンパーとしてのゴム23の効果が不十分であるということと、Oリング52を装着するに際して作業上の問題と、トラブルが発生した場合に、交換が困難な場所である等の問題を抱えていた。本発明はこのような課題を解決することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、内筒10bと外筒10aから成り前記外筒10aと前記内筒10bの一端が密閉されその密閉された側で前記内筒10bと前記外筒10aが連通しているシリンダ本体10と、前記シリンダ本体10内部に配設されたピストン本体21とピストンロッド22と前記ピストン本体21が伸びる側の伸び切りの位置を設定するストッパ22aが一体となったピストン20と、前記シリンダ本体10の密閉された側の反対側に前記ピストンロッド22により貫通された状態で配設したガイド50と前記ガイド50を固定しているリングナット30から構成され、前記ガイド50は前記ピストンロッド22のガイドの役目をし、且つ、前記内筒10bと前記外筒10aの間の前記ガイド50側の空間部にガスを封入したガス室91と前記ピストン本体21と前記ガイド50に囲まれた作動油を流す第一油室92との間の隔壁の役目をしている車両用の緩衝装置において、前記第一油室92の圧力が高くなった時に前記ガイド50の内側に配設したガイドブッシュ51と前記ピストンロッド22の間の油洩れを防止するシール材60を配設したことを特徴とし、更には、前記シール材60は、前記ピストンロッド22の軸方向に対して一定の距離の間を移動可能に配設したことを特徴とし、更には、前記シール材60は、形状が円筒であり、材質が四ふっ化エチレン樹脂であることを特徴とし、更には、前記ガイド50の前記第一油室92側に、前記ピストン20を構成しているストッパ22aが衝突した際の衝撃を吸収するラバー70を一体に構成したことを特徴とし、更には、前記ラバー70は、ゴム製の本体70aと金属製のインナーリング70bが一体と成ったものであり、前記ラバー70の前記インナーリング70bの部分で前記ガイド50の段部50aを締まり嵌めの状態で一体に構成したことを特徴とし、更には、前記ラバー70に、前記ラバー70と前記シリンダ本体10の前記内筒10bの間の油洩れをシールする突起70cを設けたことを特徴とし、更には、前記シール材60は、前記ガイド50と前記ラバー70の間に拘束されていることを特徴とすることによって、上記課題を解決した。 【0008】 【発明の実施の形態】本願発明による、車両用の緩衝装置を実施の形態をあげて図面と共に詳細に説明する。ここで、図1は、本願発明による車両用の緩衝装置の図である。 【0009】図1において、10は車両用の緩衝装置を構成しているシリンダ本体であり、内筒10bと外筒10aから成っていて、外筒10aと内筒10bの一端が密閉され(図示していないが)、この密閉された側で内筒10bと外筒10aが連通している。 【0010】一方、このシリンダ本体10の内部には、ピストン本体21とピストンロッド22とピストン本体21が伸びる側の伸び切り位置を設定するストッパ22aとを一体としたピストン20が、シリンダ本体10の密閉された側の反対側にピストンロッド22を突出させて配設されている。 【0011】この場合、シリンダ本体10の密閉された側の反対側には、ピストンロッド22をガイドする役目をするガイド50と、このガイド50を固定しているリングナット30が、ピストンロッド22によって貫通された状態で配設されている。尚、リングナット30は、シリンダ本体10の外筒10aの内側に螺合によって固定されている。 また、リングナット30とガイド50の間は、図1では密着しているが、第一油室92からガス室91に向けては流体が流れるように構成されている。 【0012】一方、ガイド50は、シリンダ10の内筒10bと外筒10aの間のガイド50側の空間部にガスを封入したガス室91と、ピストン本体21とガイド50に囲まれた作動油を流す第一油室92間の隔壁の役目をしている。 ここで、ガイド50の内側でピストンロッド22との摺動面には、ガイドブッシュ51が圧入された状態で配設されている。 【0013】更に、ガイド50には第一油室92に面して、ピストンロッド22を伸ばして第一油室92内の容量を少なくして圧力が高くなった場合にピストンロッド22とガイドブッシュ51の間より油が洩れるのを防ぐ為に、また、ピストンロッド22を縮めた場合にピストンロッド22とガイドブッシュ51の間で気体が自由に出入り可能なように、シール材60としての、形状が円筒で、材質が四ふっ化エチレン樹脂やその他の樹脂のガイドリング60を配設している。 この場合、シール材60は、オイルシールやOリングの使用も考えられる。 また、形状としては、円錐台の中央をくりぬいたもの等も考えられる。 【0014】尚、ガイドリング60は、第一油室92内の圧力が高くなった時にピストンロッド22とガイドブッシュ51の間より油が洩れるのを防ぐようにガイド50に密着した形で、また、第一油室92内の圧力が低くなった時にピストンロッド22とガイドブッシュ51の間で気体が自由に出入り可能なようにガイド50から離れた形になっていればどのような形状でもかまわない。 【0015】従って、ガイドリング60は、本発明に於いては、ガイド50に容易に密着可能でありまた離脱することが可能となるように一体に構成したガイド50とラバー70の間に挟まれた構成となっていて、更に、定められたガイド50とラバー70間の区間のみを移動可能となっている。 【0016】ここで、ラバー70は、前述の目的の他に、ピストン20の移動に際しての伸び切り時の衝撃を吸収する役割も持っている。 そこで、ラバー70は、ゴム製の本体70aと鋼製のインナーリング70bが一体となったものであり、更に、ガイド50とラバー70の間にガイドリング60を挟んだ状態で、インナーリング70bの部分をガイド50の段部50aの部分が締まり嵌めの状態で一体にプレス等によって押し込むことで、ガイド50とラバー70とガイドリング60を一体に構成している。 【0017】また、ラバー70を成している本体70aの背部のシリンダ10の内筒10bとの接触部には、突起70cを設けて第一油室92とガス室91間のシールの役目を果たしている。 【0018】尚、リングナット30には、ピストンロッド22との間にピストンロッド22からの油洩れを防止する為のオイルシール31が配設されていて、外周のシリンダ10外筒10aとの接触面には油洩れを防止する為のOリング32を配設している。 【0019】本発明による、車両用の緩衝装置は、前述したように構成されており、以下に、その動作について説明する。 【0020】先ず、通常の状態で車両が走行したり、非常にゆっくりとブレーキを踏み込んだ場合、ピストンロッド22と共にピストン20がゆっくりと上下する。 その場合、ピストン20が上昇する時に第一油室92の容積は減少し同時に圧力は上昇する。 【0021】このように、ピストン20の上昇と第一油室92の圧力の上昇に伴って、ガイドリング60はガイド50に密着する。 従って、ガイドリング60がガイド50に密着することによって、第一油室92の作動油がピストンロッド22とカイドブッシュ51の間を通って洩れることも無く、微低速域の減衰力は確実な安定したものとなる。 【0022】更に、ピストンロッド22と共にピストン20がゆっくりと上昇すると、ピストンロッド22は伸び切りの状態になる。 そこで、ガイド50と一体となつたラバー70にピストン20を構成しているストッパ22aが衝突して衝撃を吸収する。 尚、ガイド50と一体となっているラバー70の背部に構成している突起70cによって第一油室92からガス室91に内筒10bに沿って油が洩れないようになっている。 【0023】一方、ピストン20が下降すると、第一油室92の容積は増加していき同時に圧力は降下する。 このようにして、ピストン20の下降と第一油室92の圧力の降下に伴って、ガイドリング60はガイド50から離脱する。 従って、ピストンロッド22とカイドブッシュ51の間を自由に気体が通過可能な状態になる。 尚、ガイドリング60は、ガイド50とラバー70の間には拘束された状態になっている。 【0024】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明により、下記のような効果をあげることができる。第一に、シール材としてのガイドリング60の配設によって、ピストン20の上昇と第一油室92の圧力の上昇に伴い、ガイドリング60はガイド50に密着することで、ピストンロッド22とカイドブッシュ51の間の油洩れを防止し、微低速域の減衰力を確実なものとした。第二に、ガイドリング60を、ガイド50とラバー70間を移動可能に配置することによって、ピストン20の下降する時には、ガイドリング60はガイド50から離脱することが出来、第一油室92の作動油中の空気を抜くことが可能となった。第三に、ガイド50とガイドリング60とラバー70を一体にすることにより、ガイドリング60を一定の間だけしか移動出来ないように拘束することが可能となった。第四に、ラバー70に、ガイドリング60を一定の間だけしか移動出来ないように拘束する機能に加えて、更に、本来のダンバーの役目と、突起70cの設置によりシリンダ本体10の内筒10bとラバー70の間のシールの役目もはたしている。 従って、この突起70cによって、従来の、同じ目的で配設されたOリング52の装着する時の困難な作業が、完全に解消された。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598172860 【氏名又は名称】株式会社テイン
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| 【出願日】 |
平成10年12月2日(1998.12.2) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−170818(P2000−170818A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−357011 |
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