| 【発明の名称】 |
吸振アンカー |
| 【発明者】 |
【氏名】田上 潤
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| 【要約】 |
【課題】一般に、建物本体と付属構造物とは固有振動数が異なるため、地震の際に異なる揺れを生じて連結部に大きな力が作用し、アンカーボルトが切損したり、強度の低い付属構造物の連結部が引きち切られたりするおそれがあるという課題がある。
【解決手段】建物本体aに埋め込まれる筒体2内に、その筒体の長さ方向のほぼ中央部に移動可能な受圧板4を配置し、その受圧板の両側の筒体内に弾性体10、13を装着するとともに、受圧板に基端を連結した連結棒6を一方の弾性体13を貫通して建物本体の外に突出し、その連結棒の先端を付属構造物bに連結するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コンクリート製の建物本体に埋め込まれて、該建物本体に隣接して設けられた付属構造物を該建物本体に弾力的に連結する吸振アンカーであって、前記建物本体に埋め込まれる筒体内に、該筒体の長さ方向のほぼ中央部に該長さ方向の移動可能な受圧板を配置し、該受圧板の両側の前記筒体内に弾性体を装着するとともに、前記受圧板に基端を連結した連結棒を一方の前記弾性体を貫通して前記建物本体の外に突出し、該連結棒の先端を前記付属構造物に連結するようにした吸振アンカー。 【請求項2】 前記受圧板を前記筒体内に傾動可能に配置したことを特徴とする請求項1記載の吸振アンカー。 【請求項3】 前記連結棒の基端を前記受圧板に対して一体的に連結したことを特徴とする請求項1または2記載の吸振アンカー。 【請求項4】 前記連結棒の基端を前記受圧板に対して揺動可能に連結したことを特徴とする請求項1または2記載の吸振アンカー。 【請求項5】 前記連結棒の先端を前記付属構造物に該連結棒の長さ方向及び該長さ方向と直角方向に一定範囲内の遊動自由に連結したことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の吸振アンカー。 【請求項6】 前記筒体の両端が開放されていて、該両端にキャップを嵌着し、前記筒体の前記建物本体の中側となる端部の前記キャップに屈曲したアンカー棒を取り付けるとともに前記建物本体の壁面側となる端部の前記キャップに前記連結棒が隙間をあけて貫通する開口を形成したことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の吸振アンカー。 【請求項7】 前記弾性体がゴムであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の吸振アンカー。 【請求項8】 前記弾性体がばねであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の吸振アンカー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート製の建物本体に埋め込まれて、その建物本体に隣接して設けられた付属構造物をその建物本体に弾力的に連結する吸振アンカーに関する。 【0002】 【従来の技術】ビル本体に非常用の螺旋階段を、コンクリート製の母屋に木造の離れを、校舎に渡り廊下を、それぞれ、連結する場合などのように、コンクリート製の建物本体に付属構造物を連結する場合に、従来は、建物本体にアンカーボルトを植え込んで付属構造物をナットの締め付けにより固定するようになっていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に、建物本体と付属構造物とは固有振動数が異なるため、地震の際に異なる揺れを生じて連結部に大きな力が作用し、アンカーボルトが切損したり、強度の低い付属構造物の連結部が引きち切られたりするおそれがあるという課題がある。 【0004】 【課題を解決するための手段、作用及び効果】このような課題を解決するための手段として、請求項1の発明は、コンクリート製の建物本体に埋め込まれて、その建物本体に隣接して設けられた付属構造物を建物本体に弾力的に連結する吸振アンカーであって、建物本体に埋め込まれる筒体内に、その筒体の長さ方向のほぼ中央部に移動可能な受圧板を配置し、その受圧板の両側の筒体内に弾性体を装着するとともに、受圧板に基端を連結した連結棒を一方の弾性体を貫通して建物本体の外に突出し、その連結棒の先端を付属構造物に連結するようにしたから、地震の際に、建物本体と付属構造物とが異なる揺れを生じても、両者のずれが弾性体の変形によって吸収されて、連結棒の切損や強度の低い付属構造物の連結部が引きち切られたりするのが防止される効果がある。 【0005】請求項2の発明は、請求項1の発明において、受圧板を筒体内に傾動可能に配置したから、連結棒が受圧板に一体的に連結されていると、連結棒の揺動により受圧板が傾動して弾性体を変形させ、衝撃力を吸収することができる効果がある。 【0006】請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、連結棒の基端を受圧板に対して一体的に連結したから、その連結棒の揺動を受圧板を介して弾性体に伝えることができる効果がある。 【0007】請求項4の発明は、請求項1または2の発明において、連結棒の基端を受圧板に揺動可能に連結したから、その連結部に大きな力が作用して破損するのを防止することができる効果がある。 【0008】請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の発明において、連結棒の先端を付属構造物にその連結棒の長さ方向及び該長さ方向と直角方向に一定範囲内の遊動自由に連結したから、その連結部に大きな力がかかって破損するのが防止される効果がある。 【0009】請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の発明において、筒体の両端が開放されていて、その両端にキャップを嵌着し、筒体の建物本体の中側となる端部のキャップに屈曲したアンカー棒を取り付けるとともに建物本体の壁面側となる端部のキャップに連結棒が隙間をあけて貫通する開口を形成したから、弾性体の筒体内への装着が容易であるとともに、アンカー棒が建物本体のコンクリートに食い込んで筒体が建物本体から抜け出すのを確実に防止することができ、かつ、連結棒の遊動が規制されず、吸振アンカーとしての機能が十分に発揮される効果がある。 【0010】請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の発明において、弾性体がゴムであるから、吸振性に優れる効果がある。 【0011】請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の発明において、弾性体がばねであるからゴムに比べて経時的に劣化するおそれがない効果がある。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図において、aはビルなどのコンクリート製の建物本体であり、bはその壁面に沿って立設された非常用螺旋階段などの付属構造物である。 【0013】建物本体a内には、本発明にかかる吸振アンカー1が後述する前側のキャップ16を建物本体aの壁面と面一にしてほぼ水平に埋め込まれていている。 【0014】吸振アンカー1は、両端の外周に雄ねじ3の形成された鋼製の筒体2の中に、その内径より外径が少し小さい中心孔5付きの鋼製の受圧板4が、基端に短い雄ねじ7が形成されて先端に長い雄ねじ8が形成された鋼製の連結棒6の基端の雄ねじ7を中心孔5に挿通されて両側からナット9、9で締め付けることにより連結棒6に固定され、筒体2の奥側には前後の中心に凹所11、12の形成されたゴム製の第1の弾性体10が、筒体2の前側には後ろ側の中心に凹所14が形成されているとともに連結棒6が貫通する中心孔15が形成された同じくゴム製の第2の弾性体13が、それぞれ、緊密に嵌入されて受圧板4を両側から挟み、凹所11、14はナット9と連結棒6の後端部を収容するようになっており、また、筒体2の両端の雄ねじ3には、それぞれ、鋼製のキャップ16、18が螺着されていて、前側のキャップ16はスペーサー20を介して、後ろ側のキャップ18は直に、それぞれ、第2、第1の弾性体13、10を受圧板4に押し付けるようになっており、連結棒6の先端部はスペーサー20の中心孔21と前側のキャップ16の中心に形成された開口17を貫通して外部に突出しており、後ろ側のキャップ18の中心孔19には直角に屈曲したアンカー棒22の雄ねじ部23が挿入されワッシャ24、24を介してナット25、25で締め付けることにより、アンカー棒20がキャップ18に固定され、第1の弾性体10の後ろ側の凹所12は内側のナット25とアンカー棒22の雄ねじ部23の先端部を収容するようになっている。 【0015】建物本体aから突出した連結棒6の先端の雄ねじ8は付属構造物bの取付孔cに隙間をあけて貫通し、その両側に隙間s、sをあけてダブルナット26、26が固定されている。 【0016】本実施の形態は上記構成になり、地震の揺れにより付属構造物bの連結部が建物本体aに対して相対的に垂直方向及び水平方向に移動すると、その移動量が連結棒の長さ方向と直角な方向には連結棒6と取付孔cの隙間、長さ方向には上記隙間sを越えたときに、連結棒6とダブルナット26とが付属構造物bに当たって連結棒6が長さ方向に移動し、また、その方向と直角方向に揺動するのであって、その動きはナット9、9によって一体的に固定された受圧板4に伝えられ、第1及び第2の弾性体10、13が弾性変形する。 【0017】このため、連結棒6に作用する衝撃力が弾性体10、13により吸収されて付属構造物bとの連結部に作用する力が減少し、連結棒6の切損や付属構造物bの破壊が起こりにくくなる。 【0018】上記実施の形態において、弾性体10、13をゴムからばねに変えてもよく、その場合には、圧縮コイルばねの外に多数の皿ばねを交互に向きを変えて筒体2内に装着してもよい。 【0019】なお、連結棒6を受圧板4に揺動自由に連結してその連結棒6の揺動を第2の弾性体13のゴムの半径方向の変形で吸収するするようにしてもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596084394 【氏名又は名称】有限会社タガミ鉄工
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| 【出願日】 |
平成10年12月7日(1998.12.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079315 【弁理士】 【氏名又は名称】野口 宏
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| 【公開番号】 |
特開2000−170811(P2000−170811A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−346697 |
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