| 【発明の名称】 |
車両用電動ブレーキ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】上野 直樹
|
| 【要約】 |
【課題】バックプレートのドラム側にブレーキ駆動部を配置し、該プレートを挟んだ反ドラム側に電動モータを配置するアクチュエータであって、該アクチュエータのバックプレートに対する組付けを簡単とすることができる上、該アクチュエータの品質確保も容易となる車両用電動ブレーキ装置を提供する。
【解決手段】アクチュエータ10は、ブレーキ駆動部13に対して電動モータ12を一体に組み付けられて構成される。バックプレート52には、ブレーキ駆動部13が挿通可能な貫通孔52cが形成される。そして、その貫通孔52cにブレーキ駆動部13が挿通され、ブレーキ駆動部13がバックプレート52のドラム側に配設され、モータ12が該プレート52を挟んだ反ドラム側に配設される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車軸とともに回転するドラム(51)に対して、バックプレート(52)に支持したブレーキシュー(53,54)を接離させるシュー駆動機構(2〜4)と、前記シュー駆動機構(2〜4)を作動させるブレーキ駆動部(13)と、該ブレーキ駆動部(13)の駆動源となる電動モータ(12)を有したアクチュエータ(10)とを備え、電動モータ(12)の駆動によりブレーキ駆動部(13)及びシュー駆動機構(2〜4)を介してブレーキシュー(53,54)をドラム(51)に対して圧接して制動力を得る車両用電動ブレーキ装置において、前記ブレーキ駆動部(13)に対して電動モータ(12)を一体に組み付けるとともに、前記バックプレート(52)に対して前記ブレーキ駆動部(13)又は前記電動モータ(12)のいずれか一方が挿通可能な貫通孔(52c)を形成し、該貫通孔(52c)にそのいずれか一方を挿通して、前記ブレーキ駆動部(13)をバックプレート(52)のドラム(51)側に配設し、前記電動モータ(12)を該プレート(52)を挟んだ反ドラム(51)側に配設したことを特徴とする車両用電動ブレーキ装置。 【請求項2】 請求項1に記載の車両用電動ブレーキ装置において、前記電動モータ(12)のハウジング(12c)の一部を、前記ブレーキ駆動部(13)のハウジング(14)と共用したことを特徴とする車両用電動ブレーキ装置。 【請求項3】 請求項1に記載の車両用電動ブレーキ装置において、前記挿通孔(52c)を、前記ブレーキ駆動部(13)又は前記電動モータ(12)のいずれか一方が挿通可能な最小の大きさで形成したことを特徴とする車両用電動ブレーキ装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両用電動ブレーキ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、車両用ドラムブレーキ装置には、電動モータを駆動源としたアクチュエータで作動するものが提案されている。このような電動のブレーキ装置は、例えば、図4に示すような構成のものがある。因みに、同図に示すドラムブレーキ装置50は、デュオ・サーボ式のブレーキ装置である。 【0003】詳述すると、図4に示すように、車軸(図示略)には有底円筒状のドラム51が固定され、車軸を回転可能に支持するブラケット(図示略)にはドラム51の開口部側に配置される円盤状のバックプレート52が固定される。ドラム51内の空間には一対のブレーキシュー53,54が設けられる。ブレーキシュー53,54はそれぞれ円弧状をなしており、ドラム51の内周面51aに接離可能にバックプレート52に対して支持される。 【0004】前記ブレーキシュー53,54は、その一端がアジャスタ55を介して互いに連結されるとともに、他端がそれぞれリターンスプリング56,57を介して前記バックプレート52の外周縁に固定された固定ピン58に対して連結される。そして、リターンスプリング56,57の付勢力により、ブレーキシュー53,54の他端がともに固定ピン58に当接し、該ブレーキシュー53,54はこの位置で保持される。このとき、ブレーキシュー53,54は、前記ドラム51の内周面51aに対して僅かに離間した状態で保持される。 【0005】前記各ブレーキシュー53,54の他端側(固定ピン58側)には、作動レバー59,60の一端がそれぞれ連結ピン61,62により連結される。又、作動レバー59,60は互いに連結バー63を介して連結される。作動レバー59の他端は、アクチュエータ70の出力軸71と連結される。尚、図4に示すアクチュエータ70の出力軸71の位置は最も突出した位置(ホームポジション位置)であって、ブレーキ操作がなされていない状態の時に配置される位置である。 【0006】そして、ブレーキ操作がなされるとアクチュエータ70が作動し、出力軸71がホームポジション位置から没入移動(図4において右方向に移動)する。すると、作動レバー59,60及び連結バー63の作動によって各ブレーキシュー53,54の他端側(固定ピン58側)がリターンスプリング56,57の付勢力に抗して拡張される。 【0007】やがて、ブレーキシュー53,54が前記ドラム51の内周面51aに接触すると、ブレーキシュー53,54とドラム51との間に摩擦力が発生する。この時、その摩擦力によりドラム51の回転方向と同方向にブレーキシュー53,54が連れ回りし、いずれか一方のブレーキシュー53,54の端部が固定ピン58に当接する。即ち、そのいずれか一方のブレーキシュー53,54の端部が固定端となり、両ブレーキシュー53,54がともにリーディングシューとして働く。こうして、ブレーキ装置50は大きな制動力を得ている。 【0008】ところで、上記したアクチュエータ70は、図5に示すように電動モータ72とブレーキ駆動部73とからなる。詳述すると、ブレーキ駆動部73のハウジング74は、前記バックプレート52のドラム51側の面52aに配設される。ハウジング74内には、前記出力軸71が回転不能、かつ出没可能に支持される。この出力軸71はナット部71aを有している。又、ハウジング74内には、外周面にネジが形成されたスクリュウシャフト75が回転可能に支持される。スクリュウシャフト75は、出力軸71のナット部71aと螺合する。更に、ハウジング74内には、モータ72の回転を減速してスクリュウシャフト75に伝達する減速ギヤ76,77が連設される。 【0009】前記ハウジング74には、モータ72と連結するための連結部74aが延出形成される。これに対し、前記バックプレート52には、連結部74aが挿通される挿通孔52bが形成される。そして、連結部74aは、バックプレート52の挿通孔52bに挿通され、反ドラム51側に突出する。連結部74aには、前記ハウジング74がバックプレート52に固定された後にモータ72が固定される。モータ72の回転軸に固定されるピニオン72aは前段の減速ギヤ76と噛合される。 【0010】そして、モータ72が回転すると、ピニオン72a及び減速ギヤ76,77を介して減速され、減速ギヤ76の回転に基づいてスクリュウシャフト75が回転される。このスクリュウシャフト75の回転運動は出力軸71の出没運動に変換され、該出力軸71に連結される前記作動レバー59を作動させて、ブレーキシュー53,54をドラム51の内周面51aに対して接離させる。 【0011】このように、アクチュエータ70は、ブレーキ駆動部73がドラム51内に配設され、モータ72がバックプレート52を挟んだ反ドラム51側に配設される。これは、一般に、ドラムブレーキ装置では、ブレーキ時に発生する摩擦熱がドラム内に滞留し易く、該ドラム内の空間の温度が過度に上昇するためである。つまり、ドラム内にモータを配置すると、ドラム内の過度な温度上昇で、該モータの特性劣化、ひいてはモータの故障を引き起こすおそれがあるためである。又、ドラム内には、ブレーキシューやブレーキシューを作動させるための部材が数多く配設され、モータを配置するスペースが限られる。従って、上記構成のブレーキ装置50は、アクチュエータ70のモータ72をバックプレート52を挟んだ反ドラム51側に配設することで、上記した不具合を解消している。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したアクチュエータ70はブレーキ駆動部73とモータ72とが別体で構成され、ブレーキ駆動部73のハウジング74がバックプレート52に固定された後に、モータ72が該ハウジング74の連結部74aに固定される。従って、バックプレート52に対するアクチュエータ70の組付けが煩雑であって、組付け工数が増加する。 【0013】しかも、ブレーキ装置50は外気に晒される。そのため、モータ72と連結部74aとの間の連結部分から、埃,砂等の異物の侵入や浸水等を確実に防止する必要があって、その連結部分の気密性が高くなるようにバックプレート52に対してアクチュエータ70を組み付ける必要がある。そのため、モータ72をハウジング74の連結部74aに固定するときに気密性を考慮して組み付ける必要があるため、その組付け作業が難しく、このことが組付け工数の増加につながる。 【0014】又、アクチュエータ70単体としての性能検査を実施しても、アクチュエータ70をバックプレート52に対して組み付けるときにブレーキ駆動部73とモータ72とを再び分解するため、性能の保証は困難であって、品質上においても問題があった。 【0015】本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、バックプレートのドラム側にブレーキ駆動部を配置し、該プレートを挟んだ反ドラム側に電動モータを配置するアクチュエータであって、該アクチュエータのバックプレートに対する組付けを簡単とすることができる上、該アクチュエータの品質確保も容易となる車両用電動ブレーキ装置を提供することにある。 【0016】 【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、車軸とともに回転するドラムに対して、バックプレートに支持したブレーキシューを接離させるシュー駆動機構と、前記シュー駆動機構を作動させるブレーキ駆動部と、該ブレーキ駆動部の駆動源となる電動モータを有したアクチュエータとを備え、電動モータの駆動によりブレーキ駆動部及びシュー駆動機構を介してブレーキシューをドラムに対して圧接して制動力を得る車両用電動ブレーキ装置において、前記ブレーキ駆動部に対して電動モータを一体に組み付けるとともに、前記バックプレートに対して前記ブレーキ駆動部又は前記電動モータのいずれか一方が挿通可能な貫通孔を形成し、該貫通孔にそのいずれか一方を挿通して、前記ブレーキ駆動部をバックプレートのドラム側に配設し、前記電動モータを該プレートを挟んだ反ドラム側に配設した。 【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用電動ブレーキ装置において、前記電動モータのハウジングの一部を、前記ブレーキ駆動部のハウジングと共用した。 【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の車両用電動ブレーキ装置において、前記挿通孔を、前記ブレーキ駆動部又は前記電動モータのいずれか一方が挿通可能な最小の大きさで形成した。 【0019】従って、請求項1に記載の発明によれば、アクチュエータは、ブレーキ駆動部に対して電動モータが一体に組み付けられて構成される。バックプレートには、ブレーキ駆動部又は電動モータのいずれか一方が挿通可能な貫通孔が形成される。そして、その貫通孔にブレーキ駆動部又は電動モータのいずれか一方が挿通され、ブレーキ駆動部がバックプレートのドラム側に配設され、電動モータが該プレートを挟んだ反ドラム側に配設される。従って、バックプレートに対して組付けが完了したアクチュエータを組み付ければよいことから、バックプレートに対するアクチュエータの組付けを容易とすることができる。又、この取付時に、アクチュエータの気密性を考慮する必要がない。その結果、その組付け工数を低減することができる。しかも、アクチュエータ単体としての性能検査を実施した場合、その検査を実施した状態のアクチュエータをそのままバックプレートに対して組み付けるため、アクチュエータの品質確保も容易とすることができる。 【0020】請求項2に記載の発明によれば、電動モータのハウジングの一部は、ブレーキ駆動部のハウジングと共用される。従って、ブレーキ装置の部品点数を少なくすることができる。 【0021】請求項3に記載の発明によれば、挿通孔は、ブレーキ駆動部又は電動モータのいずれか一方が挿通可能な最小の大きさで形成される。そのため、バックプレートに対してアクチュエータを組み付けたとき、挿通孔に形成される隙間を極力小さく抑えることができる。従って、その隙間からドラム内に侵入する異物や雨水等を抑えることができる。その結果、異物や雨水等がドラムとブレーキシューとの間に介在することによって生じるブレーキの制動力の変化を抑えることができる。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図3に従って説明する。尚、説明の便宜上、図4と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。 【0023】図1は、本実施の形態の車両用電動ドラムブレーキ装置1を示す。このドラムブレーキ装置1は、デュオ・サーボ式のブレーキ装置である。図1に示すように、一方のブレーキシュー53の固定ピン58側には、作動レバー2の一端が連結ピン3により連結される。この作動レバー2の固定ピン58よりの部位には連結バー4の端部4aが連結される。連結バー4の他方の端部4bは、他方のブレーキシュー54の固定ピン58よりの部位に連結される。 【0024】前記作動レバー2の他端は、アクチュエータ10の出力軸11と連結される。尚、図1に示すアクチュエータ10の出力軸11の位置は最も突出した位置(ホームポジション位置)であって、ブレーキ操作がなされていない状態の時に配置される位置である。 【0025】そして、ブレーキ操作がなされるとアクチュエータ10が作動し、出力軸11がホームポジション位置から没入移動(図1において右方向に移動)する。すると、連結ピン3を支点として作動レバー2が図1において時計回り方向に回動するとともに、連結バー3の端部4aを支点として作動レバー2が同方向に回動する。そのため、各ブレーキシュー53,54の固定ピン58側がリターンスプリング56,57の付勢力に抗して拡張される。やがて、ブレーキシュー53,54がドラム51の内周面51aに接触すると、ブレーキシュー53,54とドラム51との間に摩擦力が発生し、従来に述べたように制動力が発生する。 【0026】このように作動するアクチュエータ10は、図2に示すように、モータ部12とブレーキ駆動部13とからなる。詳述すると、ブレーキ駆動部13のハウジング14は、前記バックプレート52のドラム51側の面52aに配設される。ハウジング14内には、前記出力軸11が回転不能、かつ出没可能に支持される。この出力軸11は、その一端に前記作動レバー2が連結される連結部11aを有し、他端に外周面にネジが形成されたネジ部11bを有している。尚、出力軸11とハウジング14の開口部との間には、該出力軸11とその開口部との間隙からの異物の混入を防止するブーツ15が取着される。 【0027】又、ハウジング14内には、モータ12の回転を減速するとともに、その回転運動を出力軸11に伝達して出没運動に変換する減速ギヤ16,17が連設される。即ち、後段の減速ギヤ17には、軸方向にネジ孔(図示略)が形成されており、前記出力軸11のネジ部11bと螺合する。 【0028】更に、ハウジング14には、モータ部12を一体に組み付けるための組付部14aが延出形成される。これに対し、前記バックプレート52には、組付部14aが挿通される挿通孔52cが形成される。この挿通孔52cは、ブレーキ駆動部13が長手方向から挿通し得る大きさで形成される。即ち、この挿通孔52cは、ブレーキ駆動部13を挿通するだけの最小の大きさで形成される。 【0029】組付部14aは、バックプレート52の挿通孔52cを介して反ドラム51側に突出する。組付部14aには、アーマチャ12a、ブラシ12b等を収容する有底円筒状のヨーク12cが、その開口部12dを該組付部14aに対して密着するように組み付けられる。つまり、モータ部12がブレーキ駆動部13に対して一体に組み付けられる。このモータ部12の回転軸に固定されるピニオン12eは前段の減速ギヤ16と噛合される。 【0030】そして、モータ部12が回転すると、ピニオン12e及び減速ギヤ16,17を介して減速され、減速ギヤ17の回転運動が出力軸11の出没運動に変換される。このような、出力軸11の出没運動によって作動レバー2が作動され、ブレーキシュー53,54がドラム51の内周面51aに対して接離される。 【0031】このように、アクチュエータ10は、モータ部12がブレーキ駆動部13に一体に組み付けられて構成される。ここで、図3に示すように、バックプレート52に対するアクチュエータ10の組付けは、該プレート52の挿通孔52cに対して、出力軸11の連結部11a側からブレーキ駆動部13が長手方向に向けられて挿通される。次に、アクチュエータ10は、その長手方向とバックプレート52の径方向とが平行となるように所定位置に配置される。そして、図1に示すように、アクチュエータ10は、バックプレート52に対して複数箇所(図1では3箇所のみ図示)においてボルト18により固定される。又、この形態では、アクチュエータ10をバックプレート52に固定した時、図2に示すようにブレーキ駆動部13及びモータ部12の長手方向がともにバックプレート52の径方向と平行となるようにアクチュエータ10が構成されている。 【0032】こうして、本実施の形態では、ブレーキ駆動部13がドラム51内に配設されるとともに、モータ部12がバックプレート52を挟んだ反ドラム51側に配設される。従って、ドラム51内の過度な温度上昇によるモータ部12の特性劣化、モータ部12の故障が未然に防止され、又、モータ部12をドラム51内に配置しない分、ドラム51内のスペースを縮小させない。 【0033】しかも、本実施の形態のアクチュエータ10は、ブレーキ駆動部13とモータ部12とが一体に組み付けられて構成される。従って、バックプレート52に対するアクチュエータ10の組付けが容易である。又、この取付時に、アクチュエータ10の気密性を考慮する必要がない。 【0034】上記したように、本実施の形態では、以下に示す作用効果を得ることができる。 (1)本実施の形態のアクチュエータ10は、ブレーキ駆動部13に対してモータ部12が一体に組み付けられて構成される。従って、バックプレート52に対して組付けが完了したアクチュエータ10を組み付ければよいことから、バックプレート52に対するアクチュエータ10の組付けを容易とすることができる。又、この取付時に、アクチュエータ10の気密性を考慮する必要がない。その結果、その組付け工数を低減することができる。しかも、アクチュエータ10単体としての性能検査を実施した場合、その検査を実施した状態のアクチュエータ10をそのままバックプレート52に対して組み付けるため、アクチュエータ10の品質確保も容易とすることができる。 【0035】(2)有底円筒状のヨーク12cは、その開口部12dが組付部14aに対して密着するように組み付けられ、モータ部12が構成される。そのため、ヨーク12cの開口部12dを組付部14aが塞ぐので、本来、その開口部12dに使用するエンドプレートを省略することができる。従って、ブレーキ装置1(アクチュエータ10)の部品点数を少なくすることができる。 【0036】(3)挿通孔52cは、ブレーキ駆動部13が長手方向から挿通し得る大きさ、即ちブレーキ駆動部13を挿通するだけの最小の大きさで形成される。そのため、バックプレート52に対してアクチュエータ10を組み付けたとき、挿通孔52cに形成される隙間を極力小さく抑えることができる。従って、その隙間からドラム51内に侵入する異物や雨水等を抑えることができる。その結果、異物や雨水等がドラム51とブレーキシュー53,54との間に介在することによって生じるブレーキの制動力の変化を抑えることができる。 【0037】(4)アクチュエータ10をバックプレート52に固定した時に、ブレーキ駆動部13の長手方向がバックプレート52の径方向と平行となるようにアクチュエータ10が構成される。ブレーキ装置1はホイール内の収容部に備えられることから、ブレーキ装置1の軸方向の長さが制約される。つまり、ブレーキ駆動部13が配置されるドラム51内は、そのドラム51の軸方向のスペースを大きく確保することができない。従って、ブレーキ駆動部13の長手方向をバックプレート52の径方向と平行に配置することで、ブレーキ装置1の軸方向の大型化を抑えることができる。 【0038】(5)アクチュエータ10をバックプレート52に固定した時に、モータ部12の長手方向がバックプレート52の径方向と平行となるようにアクチュエータ10が構成される。ブレーキ装置1はホイール内の収容部に備えられることから、ブレーキ装置1の軸方向の長さが制約される。従って、モータ部12の長手方向をバックプレート52の径方向と平行に配置することで、ブレーキ装置1の軸方向の大型化を抑えることができる。 【0039】尚、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。 ○上記実施の形態では、挿通孔52cをブレーキ駆動部13に対応した大きさで形成し、該挿通孔52cにブレーキ駆動部13を挿通して、アクチュエータ10をバックプレート52に対して固定したが、挿通孔52cをモータ部12に対応した大きさで形成し、該挿通孔52cにモータ部12を挿通して、アクチュエータ10をバックプレート52に対して固定してもよい。 【0040】○上記実施の形態では、挿通孔52cをブレーキ駆動部13が長手方向から挿通し得る大きさ、即ちブレーキ駆動部13を挿通するだけの最小の大きさで形成したが、挿通孔52cは、少なくともブレーキ駆動部13又はモータ部12のいずれかが挿通し得るだけの大きさであれば足りる。このとき、防塵のためのカバーを設ければ、開口した挿通孔52cからドラム51内への異物や雨水等の侵入を防ぐことができる。 【0041】○上記実施の形態では、モータ部12のヨーク12cを組付部14aに固定したが、組付部14aにヨークを一体に形成してもよい。このようにすれば、更に部品点数を少なくすることができる。 【0042】○上記実施の形態では、アクチュエータ10をバックプレート52に固定した時、ブレーキ駆動部13及びモータ部12の長手方向がともにバックプレート52の径方向と平行となるようにアクチュエータ10を構成したが、バックプレート52のドラム51側にブレーキ駆動部13を配置し、該プレート52を挟んだ反ドラム51側にモータ部12を配置すれば、ブレーキ駆動部13及びモータ部12の配置する方向はこれに限定されるものではない。 【0043】上記各実施の形態から把握できる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。 (イ) 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用電動ブレーキ装置において、前記アクチュエータをバックプレートに固定した時に、前記ブレーキ駆動部の長手方向がバックプレートの径方向と平行となるようにアクチュエータを構成したことを特徴とする車両用電動ブレーキ装置。一般に、ブレーキ装置はホイール内の収容部に備えられることから、ブレーキ装置の軸方向の長さが制約される。従って、ブレーキ駆動部の長手方向をバックプレートの径方向と平行に配置することで、ブレーキ装置の軸方向の大型化を抑えることができる。 【0044】(ロ) 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用電動ブレーキ装置において、前記アクチュエータをバックプレートに固定した時に、電動モータの長手方向がバックプレートの径方向と平行となるようにアクチュエータを構成したことを特徴とする車両用電動ブレーキ装置。一般に、ブレーキ装置はホイール内の収容部に備えられることから、ブレーキ装置の軸方向の長さが制約される。従って、電動モータの長手方向をバックプレートの径方向と平行に配置することで、ブレーキ装置の軸方向の大型化を抑えることができる。 【0045】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、バックプレートのドラム側にブレーキ駆動部を配置し、該プレートを挟んだ反ドラム側に電動モータを配置するアクチュエータであって、該アクチュエータのバックプレートに対する組付けを簡単とすることができる上、該アクチュエータの品質確保も容易となる車両用電動ブレーキ装置を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000101352 【氏名又は名称】アスモ株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年12月9日(1998.12.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068755 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣
|
| 【公開番号】 |
特開2000−170806(P2000−170806A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−349868 |
|