| 【発明の名称】 |
ボールジョイント |
| 【発明者】 |
【氏名】高野 雅史
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| 【要約】 |
【課題】ベアリングの軸方向の締代が大きくてもボールスタッドの回動トルクが高くなるのを防止し、回動トルクを充分低くすることを可能とする。
【解決手段】ボールスタッド1の球状部11を抱持したベアリング2をソケット3内に嵌挿し、ベアリング2の一方の端面部21をソケット3の底端部31に当接させ、ベアリング2の他方の端面部22にプレート4を当ててソケット3のカシメ部33にてカシメてソケット3の着座部32に固定して組付けるボールジョイントにおいて、ベアリング2の一方の端面部21と他方の端面部22とに、凹凸の周方向位置が両端面部21と22とでそれぞれ反対となるような凹凸部をそれぞれ設けた。これにより、ベアリング2の軸方向の締代が大きくても、その締代はベアリング両端面部21,22に設けた凹凸部で吸収され、ボールスタッドの回動トルクを充分に低く抑えることが可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軸方向のほぼ中央部に球状部を有するボールスタッドと、該ボールスタッドの球状部を嵌装抱持する内腔部をもったベアリングと、ボールスタッドの球状部を嵌装抱持したベアリングを嵌装組付けるソケットとからなり、ボールスタッドの球状部を嵌装抱持したベアリングをソケット内に嵌挿し該ベアリングの一方の端面部をソケットの一方の底端部に当接させ、該ベアリングの他方の端面部にプレートを当て該プレートをソケットのカシメ部にてカシメてソケットの着座部に固定して組付けるボールジョイントにおいて、上記ベアリングのソケット底端部に当接する一方の端面部とプレートに当接押圧される他方の端面部とに、凹凸の周方向位置が両端面部でそれぞれ反対となるような凹凸部をそれぞれ設けたことを特徴とするボールジョイント。 【請求項2】 軸方向のほぼ中央部に球状部を有するボールスタッドと、該ボールスタッドの球状部を嵌装抱持する内腔部をもったベアリングと、ボールスタッドの球状部を嵌装抱持したベアリングを嵌装組付けるソケットとからなり、ボールスタッドの球状部を嵌装抱持したベアリングをソケット内に嵌挿し該ベアリングの一方の端面部と他方の端面部とにそれぞれプレートを当て、それぞれのプレートをソケットのカシメ部にてカシメてソケットの着座部に固定して組付けるボールジョイントにおいて、上記ベアリングのプレートに当接押圧される両端面部に、凹凸の周方向位置が両端面部でそれぞれ反対となるような凹凸部をそれぞれ設けたことを特徴とするボールジョイント。 【請求項3】 軸方向のほぼ中央部に球状部を有するボールスタッドと、該ボールスタッドの球状部を嵌装抱持する内腔部をもったベアリングと、ボールスタッドの球状部を嵌装抱持したベアリングを嵌装組付けるソケットとからなり、ボールスタッドの球状部を嵌装抱持したベアリングをソケット内に嵌挿し該ベアリングの一方の端面部をソケットの一方の底端部に当接させ、該ベアリングの他方の端面部に別ピースを介在させてプレートを当て該プレートをソケットのカシメ部にてカシメてソケットの着座部に固定して組付けるボールジョイントにおいて、上記ベアリングの別ピースのベアリングと軸方向に当接する端部とプレートに当接する端部とに、凹凸の周方向位置が両端部でそれぞれ反対となるような凹凸部をそれぞれ設けたことを特徴とするボールジョイント。 【請求項4】 軸部の一端に球状部を有するボールスタッドと、該ボールスタッドの球状部を嵌装抱持する内腔部をもったベアリングと、ボールスタッドの球状部を嵌装抱持下ベアリングを嵌装組付けるソケットとからなり、ボールスタッドの球状部を嵌装抱持したベアリングをソケット内に嵌挿し該ベアリングの一方の端面部をソケットの一方の端部に当接させ、該ベアリングの他方の端面部にプレートを当て該プレートをソケットのカシメ部にてカシメてソケットの着座部に固定して組付けるボールジョイントにおいて、上記ベアリングのソケット端部に当接する一方の端面部とプレートに当接押圧される他方の端面部とに、凹凸の周方向位置が両端面部でそれぞれ反対となるような凹凸部をそれぞれ設けたことを特徴とするボールジョイント。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のサスペンション等に使用されるボールジョイントに関するものである。 【0002】 【従来の技術】球状部をもったボールスタッドと該ボールスタッドの球状部を嵌装抱持する内腔部をもった合成樹脂製のベアリングと該ベアリングを嵌装固定するソケットとからなるボールジョイントは、例えば自動車のサスペンションアームの回動支持部等として従来より一般に用いられている。 【0003】上記従来のボールジョイントは、ボールスタッドの球状部を嵌装した合成樹脂製のベアリングをソケット内に嵌挿してソケット底部に着座させ該ベアリングの上端面にプレートを当て該プレートの周縁部をソケットの開口部にカシメ固定して組付けられ、該プレートによるベアリングの軸方向締代によってボールスタッドにプリロード(作動トルク)を付与しているのが普通である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のボールジョイントにおいては、ベアリングの軸方向の締代が増えるとボールスタッドの回動トルクが高くなるが、ボールジョイントが組込まれる自動車のサスペンションとしては、できるだけ回動トルクを低く抑えることが望まれる。しかし、ベアリングの軸方向の締代を低く抑えることは、製造上なかなか難しく限界がある、という課題を有している。 【0005】本発明は上記のような従来の課題を解決することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、ボールスタッドと、合成樹脂製のベアリングと、ソケットとからなり、ボールスタッドの球状部を嵌装抱持したベアリングをソケット内に嵌挿し、ベアリングの両端面部を、ソケットの底端部とソケットにカシメ固定されたプレートとで、又はソケットの両端部にそれぞれカシメ固定された両方のプレートにて、軸方向に押圧圧縮した状態で組付けられるボールジョイントにおいて、上記ベアリングの両端面部に、凹凸の周方向位置が両端面部でそれぞれ反対となるような凹凸部をそれぞれ設けたことを特徴とするものである。 【0007】このように構成したことにより、ベアリングの軸方向の締代が大きくても、該軸方向の締代はベアリングの両端面部に設けた凹凸部にて吸収され、ボールスタッドの作動トルクが高トルクとなることは防止され、回動トルクを充分に低く抑えることが可能となる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に付き、図面を参照して説明する。 【0009】図1は本発明の第1の実施例を示すものであり、図1(A)において、1はパイプ形状をなし軸方向のほぼ中央部に外方に膨出する球状部11を有するボールスタッド、2は該ボールスタッド1の球状部11を嵌装抱持する内腔部を有するベアリングであり、該ベアリング2は合成樹脂にて一体成形される。3は球状部11を嵌装抱持したベアリング2を嵌装組付けるソケットであり、該ソケット3の一方の開口部近傍の内周にはベアリング2の一方の端面部21が着座する底端部31が設けられ、他方の開口部近傍の内周部には後述するプレート4が着座する着座部32が設けられる。 【0010】そして、ボールスタッド1の球状部11を内腔部内に嵌装抱持したベアリング2をソケット3内に嵌挿して該ベアリング2の一方の端面部21を底端部31に着座させた上で、該ベアリング2の他方の端面部22にプレート4を当て、該プレート4の外周端縁を全周にわたりソケット3のカシメ部33にてカシメて着座部32上に固定させることにより、ベアリング2が軸方向に押圧圧縮された状態で組付けられ、ソケット3の両端部とボールスタッド1の両端部との間にそれぞれゴム等の弾性材よりなるダストカバー5,5を取付けて内部に水や埃等が入らないようシールすることにより、ボールジョイントが構成されるものである。 【0011】上記のようなボールジョイントにおいて、ベアリング2の軸方向の締代は、ベアリング2の軸方向の長さ寸法に対するソケット3の底端部31と着座部32との間の軸方向距離によって設定され、その締代を低く抑えることは製造上の能力等から限界があり、従来はベアリング2の軸方向の締代の大きさによって決まるボールスタッド1の回動トルクを例えば自動車用サスペンションアームの回動支持部に使用する場合に要望される程度に充分に低くすることがなかなか難しい、という課題を有していたことは前述した通りである。 【0012】そこで、本発明では、図1(B),(C)に示すように、ベアリング2の両端面部、即ちソケット底端部31に当接する一方の端面部21とプレート4に当接押圧される他方の端面部22とに凹凸部をそれぞれ設ける。そして、一方の端面部21の凸部21aに他方の端面部22の凹部22bが対向し、一方の端面部21の凹部21bに他方の端面部22の凸部22aが対向するというように、凹凸の周方向位置が一方の端面部21と他方の端面部22とでそれぞれ反対になるように構成している。 【0013】ベアリング2の両端面部21,22に形成される凹凸部は、図1(B)に示すように、凸部21a,22aと凹部21b,22bと画然と段差をもって周方向に交互に形成されるものであっても良いし、図2に示すように、凸部と凹部とが滑らかな曲線でつながれた形状に形成しても良い。図2のように凸部と凹部とが滑らかな曲線でつながれた形状とした場合も、一方の端面部21の凸部21aに他方の端面部22の凹部22bが対向し、一方の端面部21の凹部21bに他方の端面部22の凸部22aが対向する、というように凹凸の周方向位置が一方の端面部21と他方の端面部22とで反対になるように形成するものとする。 【0014】上記のように、ベアリング2の両端面部に、一方の端面部と他方の端面部とで凸部と凹部とが反対になるよう、それぞれ凹凸部を一体形成したことにより、図1(A)のソケット3の底端部31と着座部32との間の軸方向距離で決まるベアリング2の軸方向の締代が大きくても、ベアリング2の両端面部21,22に形成した凹凸部が上記締代の大きさを吸収し、ベアリング2によるボールスタッド1の球状部11の締付力は緩和され、回動トルクが高トルクとなるのを防止することができる。 【0015】この場合、上記のようにベアリング2の両端面部で凹凸の周方向位置が反対になるよう凹凸部を形成することが大切であり、このように構成することにより、軸方向の締代に対しベアリング自身の締代吸収機能が大きくなり、ボールスタッドの回動トルクを例えば自動車用サスペンションアームの回動支持部に使用する場合に要望される程度に充分に低く抑えることが可能となる。 【0016】図3は本発明を適用すべきボールジョイントの他の例を示すもので、この例ではソケット3の両方の開口部近傍の内周部にプレート4が着座する着座部32,32をそれぞれ設けると共に、該着座部32,32にそれぞれ着座した状態でプレート4,4の外周端縁をそれぞれカシメ固定するカシメ部33,33をソケット3の両端部にそれぞれ設け、ボールスタッド1の球状部11を嵌装抱持したベアリング2をソケット3内に嵌挿し、該ベアリング2の両端面部21,22にそれぞれプレート4,4を当て、該プレート4,4をソケット3のカシメ部33,33にてそれぞれカシメて着座部32,32に固定させることにより、ベアリング2がプレート4,4にて軸方向に押圧圧縮された状態で組付けられ、ソケット3の両端部とボールスタッド1の両端部との間にそれぞれゴム等の弾性材よりなるダストカバー5,5を取付けて内部に水や埃等が入らないようシールすることにより、ボールジョイントが構成されるものである。 【0017】この図3に示すボールジョイントにおいても、ベアリング2の両端面部21と22とに、図1(B),(C)又は図2に示すように、凹凸の周方向位置が両端面部でそれぞれ反対となるような凹凸部を一体に形成する構成を適用することにより、ソケット3の両方の着座部32と32との軸方向距離で決まる軸方向の締代に対し、ベアリング2の両端面部に形成した凹凸部が軸方向締代を吸収し、ボールスタッド1の回動トルクを例えば自動車用サスペンションアームの回動支持部に使用する場合に要望される程度に充分に低く抑えることが可能となるものである。 【0018】図4は、図1(A)に示す形式のボールジョイントにおいて、ベアリング2を2ピース化したものを示している。即ち、この例では、ベアリング2の一方の端面部21がソケット3の底端部31に押し付けられると共に、他方の端面部22の外周角部に別ピース20が嵌る切欠部を設け、この切欠部に別ピース20を嵌装し、該別ピース20にプレート4を当て、該プレート4の外周端縁を全周にわたりソケット3のカシメ部33にてカシメて着座部32上に固定させることにより、ベアリング2及び別ピース20が軸方向に押圧圧縮された状態で組付けられるものである。上記以外の構成は図1(A)のものと同じであり、図1(A)と同一の符号は図1(A)と同一の部分を表すものとする。 【0019】この図4の場合は、別ピース20の軸方向の一方の端面部20aと他方の端面部20bとに、例えば図1(B),(C)又は図2に示すように、凹凸の周方向位置が両端面部でそれぞれ反対となるような凹凸部を一体に形成する構成を適用するものである。 【0020】このようにベアリングを2ピース化したボールジョイントにおいて、ベアリングの別ピース20の両端面部に凹凸部を一体に形成したことにより、ソケット3の底端部31と着座部32との間の軸方向距離によって決まるベアリング2と別ピース20の軸方向の締代に対し、別ピース20の両端面部に形成した凹凸部が軸方向締代を吸収し、ボールスタッド1の回動トルクを例えば自動車用サスペンションアームの回動支持部に使用する場合に要望される程度に充分に低く抑えることが可能となるものである。 【0021】上記図1,図3及び図4の各実施例は、パイプ形状をなし軸方向のほぼ中央部に球状部11が膨出形成されたボールスタッドを用い、ソケット3の両方の開口部からボールスタッド1の軸部が両側に突出した形式のボールジョイントに本発明を適用した例を示しており、このような形式のボールジョイントは、例えば自動車用サスペンションアームの回動支持部として使用されるのに適したボールジョイントであり、ボールスタッドの回動トルクができるだけ低トルクであることが望ましく、本発明はその要望を満足させるものであることは前述した通りであるが、各種リンクの連結用として用いられる通常のボールジョイントであって低トルクを要求される場合にも本発明は適用可能であり、その一例を図5に示している。 【0022】即ち、図5においては、軸部の一端に球状部11を有するボールスタッド1を用い、該球状部11を嵌装抱持した合成樹脂の一体成形品よりなるベアリング2をソケット3内に嵌挿してベアリング2の一方の端面部21をソケットの一方の端部311に当接させ、ベアリング2の他方の端面部22にプレート4を当て、該プレートの周縁部を全周にわたりソケット3のカシメ部313でカシメて着座部312上に固定することにより、ボールスタッド1の軸部がソケット3の一方の開口部から突出し、ソケット3の他方の開口部はプレート4で密閉された形状のボールジョイントが構成される。5はソケット3の一方の開口部近傍の外周部とボールスタッド1の軸部との間に取付けられたゴム等の弾性材よりなるダストカバーであり、ボールジョイントの内部に水や埃等が入らないようにシールするものである。 【0023】この図5に示すボールジョイントにおいて、本発明ではベアリング2のソケット端部311に当接する一方の端面部21とプレート4に当接押圧される他方の端面部22とに、例えば図1(B),(C)又は図2に示すように、凹凸の周方向位置が両端面部でそれぞれ反対となるような凹凸部を一体に形成した構成を適用している。 【0024】このように構成したことにより、ソケット3の一方の端部311と他方の着座部312との間の軸方向距離で決まる軸方向の締代に対し、ベアリング2の両端面部に形成した凹凸部が軸方向締代を充分に吸収し、ボールスタッド1の回動トルクを充分低く抑えることが可能となる。 【0025】尚、本発明は、上記図1,図3,図4及び図5に例示したボールジョイントに限らず、従来より公知のあらゆる形式のボールジョイントに適用可能である。 【0026】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、ベアリングの両端面部に凹凸の周方向位置が両端面部でそれぞれ反対となるような凹凸部を形成したことにより、ベアリングの軸方向の締代が大きくても上記凹凸部が締代を吸収してボールスタッドの高トルク化を防止し、ボールスタッドの特に回動トルクを充分に低くすることが可能となるもので、構成が簡単でコストが低廉であることと相俟って、実用上多大の効果をもたらし得るものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115784 【氏名又は名称】株式会社リズム
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| 【出願日】 |
平成11年4月7日(1999.4.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098903 【弁理士】 【氏名又は名称】大房 孝次 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−291629(P2000−291629A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−99624 |
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