| 【発明の名称】 |
ケーブル案内用ボールジョイント |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 元
【氏名】藤野 誠
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| 【要約】 |
【課題】ケーブルをループ状に巻回することなくその円滑な動きを保証し、ケーブルの耐久性の向上に寄与するケーブル案内用ボールジョイントを提供する。
【解決手段】箱形をなすリテーナ20の頂部に凹部24を設け、この凹部24内に球状体22に球面嵌合する外輪23を嵌合して、押え板26により該外輪23を位置固定し、球状体22に設けたケーブル挿通孔29に中空軸32を挿入して、その先端の雄ねじ部35をガイド部材31の雌ねじ部36にねじ込んで、球状体22を挟んでガイド部材31と中空軸32とを一体化し、ガイド部材31にはホーン状に拡大するガイド孔30を設けて、中空軸32から引出したケーブル40をガイド部材31のガイド孔30の内面に沿って湾曲させ、さらにリテーナ20の側壁に設けたケーブル取出口41から側方へ取出し、ケーブル40の動きにガイド部材31と、球状体22と中空軸32とを一体に追従させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 球状体と該球状体に球面嵌合する外輪とを備え、前記外輪は位置固定のリテーナに支持させ、前記球状体にはケーブルを挿通させるケーブル挿通孔を設け、さらに、先端に向けてホーン状に拡大するガイド孔を有し、前記ケーブル挿通孔を挿通したケーブルを該ガイド孔の内面に沿って案内するガイド部材を前記球状体に連設したことを特徴とするケーブル案内用ボールジョイント。 【請求項2】 球状体のケーブル挿通孔に挿入した中空軸の先端ねじ部をガイド部材にねじ込んで、該球状体と、ガイド部材と中空軸とを一体化し、前記中空軸の中空内部をケーブルの案内路として用いたことを特徴とする請求項1に記載のケーブル案内用ボールジョイント。 【請求項3】 リテーナが有底箱形をなし、該リテーナの、上方へ向けられた底部に外輪支持部を配置し、リテーナの側壁にガイド部材から引出したケーブルを外部に取出すためのケーブル取出口を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のケーブル案内用ボールジョイント。 【請求項4】 ガイド部材をリテーナの内面に係合させて、球状体の回転角度を規制することを特徴とする請求項4に記載のケーブル案内用ボールジョイント。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、各種産業機器の継ぎ手として用いられるボールジョイントに係り、特にケーブルの案内に用いられるボールジョイントに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ケーブルの案内に用いられるボールジョイントは、図4に示すように構成されていた。同図において、1はボールジョイント、2はケーブルで、ボールジョイント1は、ケーブル2の一端を固定するケーブル固定台3とケーブル2の中間部を支承しその引出し方向を略90度変換するケーブル支承台4との間に介装されている。ボールジョイント1は、コ字形をなすリテーナ5と、このリテーナ5の左右一対の直立片5a間に橋架した支軸6に回動可能に装着された球状体7と、この球状体7に球面嵌合する外輪8とからなっており、そのリテーナ5が前記ケーブル固定台3の脚部3a下にボルト結合した取付板9にボルト10を用いて取付けられ、一方、その外輪8には前記ケーブル支承台4の基端部4aがボルト11を用いて取付けられている。 【0003】ケーブル2は、ケーブル固定台3からほぼ垂直に下方へ引出された後、ケーブル支承台4上でループ状に2〜3巻きれ、さらにケーブル支承台4上のリングガイド12を挿通してほぼ水平方向へ引出されている。上記したボールジョイント1は、その球状体7が支軸6に対して回動しかつその外輪8が球状体7に対して回動することで、ケーブル支承台4を三次元的に揺動させることができ、これによりケーブル2の自由な動きが保証される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したケーブル2の案内方式によれば、ケーブル支承台4上でケーブル2をループ状に巻回しないと、ケーブル支承台4が大きく揺動するような場合に、ケーブル2に過大な引張力がかかり、あるいはケーブル2が鋭角に折れ曲がってしまい、ケーブル支承台4上でケーブル2をループ状に巻回することが絶対的に必要な条件となっていた。 【0005】しかしながら、このようにケーブル2をループ状に巻回した場合は、ケーブル支承台4の揺動に応じて、その巻回部分でケーブル2同士、あるいはケーブル2とケーブル支承台4とが摩擦接触し、ケーブル2自体が損傷し易くなるという問題があった。また、このケーブル支承台4の三次元的な揺動に起因してケーブル2の巻回部分にねじれが生じ易くなり、ケーブル2内の導線が断線してしまう危険もあった。 【0006】本発明は、上記した問題点を解決することを課題としてなされもので、その目的とするところは、ケーブルをループ状に巻回することなくその円滑な動きを保証し、もって、ケーブルの耐久性の向上に大きく寄与するケーブル案内用ボールジョイントを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、球状体と該球状体に球面嵌合する外輪とを備え、前記外輪は位置固定のリテーナに支持させ、前記球状体にはケーブルを挿通させるケーブル挿通孔を設け、さらに、先端に向けてホーン状に拡大するガイド孔を有し、前記ケーブル挿通孔を挿通したケーブルを該ガイド孔の内面に沿って案内するガイド部材を前記球状体に連設する構成としたことを特徴とする。 【0008】このように構成したケーブル案内用ボールジョイントにおいては、外輪内の球状体およびこれに連設したガイド部材の内部を通してケーブルを案内することで、ケーブルの動きに球状体およびガイド部材が一体となって追従し、ケーブルの自由な動きが保証され、しかも、ガイド部材のホーン形状のガイド孔の内面に沿ってケーブルが案内されるので、ケーブルが鋭角に折り曲げられ、あるいはねじられることはなくなる。 【0009】本発明は、球状体のケーブル挿通孔に挿入した中空軸の先端ねじ部をガイド部材にねじ込んで、該球状体と、ガイド部材と中空軸とを一体化し、前記中空軸の中空内部をケーブルの案内路として用いる構成とすることができる。本発明はまた、リテーナが有底箱形をなし、該リテーナの、上方に向けられた底部に外輪支持部を配置し、リテーナの側壁にガイド部材から引出したケーブルを外部に取出すためのケーブル取出口を設けた構成とすることができる。この場合、ガイド部材をリテーナの内面に係合させて、球状体の回転角度を規制するようにすることができる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基いて説明する。 【0011】図1乃至図3は、本発明の一つの実施の形態としてのケーブル案内用ボールジョイントを示したものである。これらの図において、20は、有底箱形をなすリテーナで、リテーナ20は、伏せた状態で架台21上に載置され、かつその開口縁に設けたフランジ22を利用して架台21にボルト止めされている。このリテーナ20の、上方へ向けられた底部20aは錐体状に絞られており、その最も絞られた頂部には、球状体22に球面嵌合する外輪23を支持するための凹部(外輪支持部)24が設けられている。前記凹部24は、外輪23を完全に収納できる大きさに形成されており、外輪23は、この凹部24内に嵌入された状態で、該凹部24の底とリテーナ20の上端にボルト25を用いて取付けた押え板26との間に位置固定的に挟持されるようになっている。球状体22と外輪23とは、一体となるようにサブアセンブリされており、外輪23を前記凹部24内に嵌合した状態で、球状体22の一部が、凹部24の底と押え板26に設けた開口24a、26a(図2)を通して外部に露出するようになっている。 【0012】上記球状体22の外周には相互に平行をなす二つの平坦面27,28が形成されており、球状体22には、その中心を通ってこれら二つの平坦面27,28に貫通する貫通孔(ケーブル挿通孔)29が設けられている(図2)。一方、ホーン状に拡大するガイド孔30を内部に有する錐体形状のガイド部材31と段付き形状の中空軸32とが備えられ、これらは球状体22を挟んで一体化されている。 【0013】より詳しくは、中空軸32は前記球状体22の貫通孔29より大径の大径部33と該貫通孔29よりわずか小径の小径部34とを連接してなっており、その小径部34の先端側には雄ねじ部35が形成されている。一方、前記ガイド部材31の、球状体22に対する接続端部には、そのガイド孔30に整合して前記雄ねじ部35に螺合可能な雌ねじ部36が形成されている。これにより、いま球状体22の貫通孔29に中空軸32の小径部34を挿入し、その先端の雄ねじ部35をガイド部材31の雌ねじ部36にねじ込むと、ガイド部材31が球状体22の下側の平坦面27に当接するまで引上げられる一方で、中空軸32が、その大径部33と小径部34との間の段差37を球状体22の上側の平坦面28に着座させるまで引下げられ、この結果、ガイド部材31と中空軸32とは球状体22を挟んで強固に組付け一体化されるようになる。なお、38は、前記組付けに際して中空軸32を回すための把手である。 【0014】ここで、上記中空軸32の中空内部はケーブル40の直径よりわずか大きな口径を有している。この中空軸32は、上記したように球状体22の貫通孔29内を挿通してガイド部材31内まで延長しており、したがって、ケーブル40は、中空軸32、球状体22およびガイド部材31の内部を挿通して鉛直方向に引出し可能になっている。一方、リテーナ20の一側壁にはケーブル取出口41が設けられており、前記ガイド部材31から下方へ引出されケーブル40は、このケーブル取出口41を利用して鉛直方向から略90度方向変換した水平方向へ取出されるようになっている。なお、このケーブル取出口41には、ゴム、プラスチック等の緩衝材からなるブッシュ42が嵌合されている。 【0015】上記したボールジョイントを組立てるには、予めサブアッセンブリされた球状体22と外輪23との組立体をリテーナ20の頂部の凹部24内に嵌入し、続いて押え板26をリテーナ20の上端にボルト25を用いて取付け、該組立体を位置固定する。次に、球状体22の貫通孔29に中空軸32の小径部34を挿入し、その先端の雄ねじ部35をガイド部材31の雌ねじ部36にねじ込んで、球状体22を挟んでガイド部材31と中空軸32とを一体化し、これにてボールジョイントの組立は完了する。その後、中空軸32内に上方からケーブル40を挿入してガイド部材31の下方へ引出し、該ガイド部材31のホーン形状のガイド孔30の内面(R面)に沿ってケーブル40を湾曲させ、鉛直方向から略90度方向変換してリテーナ20のケーブル取出口41から水平方向へ取出す。 【0016】上記のように構成したボールジョイントにおいては、ケーブル40に外力が加わると、球状体22が外輪23内で回転してガイド部材31と中空軸32とが一体に揺動し、ケーブル20の自由な動きが保証される。この時、ケーブル20はガイド部材31のホーン形状のガイド孔30の内面に沿って湾曲しているので、該ケーブル40が鋭角に折り曲げられ、あるいはねじられることもなく、ケーブル20の損傷およびケーブル20内の導線の切断は未然に防止される。本実施の形態では特に、球状体22の上方側でもケーブル40が中空軸32によって保護されているので、ケーブル40が、直接球状体22の周りの押え板26や外輪23に接触することはなく、しかも、ケーブル取出口41に緩衝材からなるブッシュ42を嵌合しているので、ケーブル20がケーブル取出口41の開口縁(エッジ)に引掛かることもなく、結果としてケーブル20と他部材との干渉によるケーブル20の損状も未然に防止される。なお、ケーブル取出口41のブッシュ42は省略してもよいが、この場合は、ケーブル取出口41のエッジにR面取りを施してケーブル20が引掛からないように配慮する。 【0017】一方、ケーブル20に大きな外力が加わると、ガイド部材31と中空軸32とが大きく傾動しようとするが、この場合は、図3に示すように、ガイド部材31の外周の一部31aがリテーナ20の底部20aの傾斜内面に当接し、球状体22の所定の角度を超えた回動、すなわち中空軸32の所定の角度θを超えた揺動が規制される。この結果、中空軸32が必要以上に揺動して押え板26に衝突することがなくなり、これにより外輪23の損傷はもとより中空軸23自体の損傷も未然に防止される。 【0018】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係るケーブル案内用ボールジョイントによれば、ケーブルをループ状に巻回することなくその円滑な動きを保証することができ、ケーブルの損傷またはケーブル内の導線の断線が未然に防止されて、ケーブルの耐久性が著しく向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000114215 【氏名又は名称】ミネベア株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月8日(1999.4.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068618 【弁理士】 【氏名又は名称】萼 経夫 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−291626(P2000−291626A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−101310 |
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