| 【発明の名称】 |
車両のプロペラシャフト構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】仲石 幸夫
【氏名】沢崎 英夫
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両に搭載されたエンジンに変速機を連結して設け、この変速機の駆動力を差動機に伝達するプロペラシャフトを設けた車両のプロペラシャフト構造において、前記プロペラシャフトを前記変速機側と前記差動機側とに3つの継手を介して連絡するよう前記変速機側の第1シャフト部と前記差動機側の第2シャフト部とに2分割して設けたことを特徴とする車両のプロペラシャフト構造。 【請求項2】 前記プロペラシャフトは、前記第1シャフト部の他端側を前記エンジンのエンジンマウント機構にセンターサポートにより支持して設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両のプロペラシャフト構造。 【請求項3】 前記プロペラシャフトは、前記センターサポートよりも第2シャフト部側に突出された第1シャフト部の他端側と前記第2シャフト部の一端側とを摺動式の等速継手により連絡して設けたことを特徴とする請求項2に記載の車両のプロペラシャフト構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は車両のプロペラシャフト構造に係り、特に、プロペラシャフトの共振回転数を高くし得て、プロペラシャフトの音・振動特性を向上し得る車両のプロペラシャフト構造に関する。 【0002】 【従来の技術】車両には、前輪及び後輪の4輪すべてを駆動する4輪駆動車がある。4輪駆動車は、エンジンに連結された変速機にトランスファを設け、このトランスファにより駆動力を分配して4輪のすべてを駆動する。 【0003】このような車両のプロペラシャフト構造としては、図6に示すものがある。図6において、202は車両、204・206は車体フレーム、208はエンジン、210は変速機、212はトランスファである。車両202に搭載されるエンジン208には、変速機210を連結して設け、この変速機210にトランスファ212を設けている。 【0004】車両202は、車体フレーム204・206にエンジン208をエンジンマウント機構214・216により支持して設け、トランスファ212をトランスファマウント機構218により支持して設けている。 【0005】この車両202は、変速機210の駆動力を後側差動機220と前側差動機222とに伝達する後側プロペラシャフト224と前側プロペラシャフト226とを設けている。 【0006】後側プロペラシャフト224は、一端側を変速機210のメイン軸228に後側第1継手230により連絡して設け、他端側を後側差動機220の後側差動軸232に後側第2継手234により連絡して設けている。後側差動機220には、後側車軸236の一端側を連絡して設け、後側車軸236の他端側に後輪238を取付けて設けている。 【0007】また、前側プロペラシャフト226は、一端側を変速機210に設けたトランスファ212の出力軸240に前側第1継手242により連絡して設け、他端側を前側差動機222の前側差動軸244に前側第2継手246により連絡して設けている。前側差動機222には、前側車軸248の一端側を連絡して設け、前側車軸248の他端側に前輪250を取付けて設けている。 【0008】このような車両のプロペラシャフト構造としては、特開平9−109708号公報に開示されるものがある。この公報に開示されるものは、プロペラシャフトに嵌合されるベアリング本体を保持して車体に取付けられる支持部材を設け、この支持部材のフランジ部に車体取付用のねじ孔を形成して設け、前記支持部材のねじ孔とフランジ部車幅方向端部との間に応力集中により破断する幅狭部を形成して設けたものである。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】ところで、プロペラシャフトには、限界回転数である共振回転数がある。また、プロペラシャフトの回転数は、車両の最高速度時に最高回転数に達する。 【0010】ところが、従来の車両のプロペラシャフト構造においては、プロペラシャフトの取付寸法(継手間寸法)が長くなる場合に、車両の最高速度でのプロペラシャフト回転数が共振回転数に近づいてしまう問題があり、共振回転数を高めることが望まれている。また、組付上の理由等により一体のプロペラシャフトの場合には成り立たない。さらに、車両が独立式の懸架装置を採用している場合には、プロペラシャフトの回転まわりの振動が差動機マウントから入力される等により、音・振動特性を低下させる問題があった。 【0011】 【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、車両に搭載されたエンジンに変速機を連結して設け、この変速機の駆動力を差動機に伝達するプロペラシャフトを設けた車両のプロペラシャフト構造において、前記プロペラシャフトを前記変速機側と前記差動機側とに3つの継手を介して連絡するよう前記変速機側の第1シャフト部と前記差動機側の第2シャフト部とに2分割して設けことを特徴とする。 【0012】 【発明の実施の形態】この発明の車両のプロペラシャフト構造は、変速機の駆動力を差動機に伝達するプロペラシャフトを、変速機側と差動機側とに3つの継手を介して連絡するよう、変速機側の第1シャフト部と差動機側の第2シャフト部とに2分割して設けたことにより、プロペラシャフトの第1・2シャフト部の各継手間距離を短くして共振回転数を高くすることができ、また、2分割された一方の第1シャフト部をエンジンマウント機構に支持し、さらに、2分割された第1・第2シャフト部を摺動式の等速継手で連絡することにより、音や振動に対して有利とすることができる。 【0013】 【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。図1〜図4は、この発明の実施例を示すものである。図4において、2は車両、4・6は車体フレーム、8はエンジン、10は変速機、12はトランスファである。車両2に搭載されるエンジン8には、変速機10を連結して設け、この変速機10にトランスファ12を設けている。 【0014】この車両2は、車体フレーム4・6にエンジン8をエンジンマウント機構14・16により支持して設け、車体フレーム6にトランスファ10をトランスファマウント機構18により支持して設けている。 【0015】前記変速機10は、図2に示す如く、変速機ケース20にエンジン2から駆動力を入力される入力軸22とこの入力軸22と同軸なメイン軸24と入力軸22及びメイン軸24と平行なカウンタ軸26とを軸支して設け、メイン軸24及びカウンタ軸26と平行な後退アイドラ軸28を支持して設けている。 【0016】変速機10は、入力軸22、メイン軸24、カウンタ軸26、後退アイドラ軸28間に前進段と後進段との複数段からなる変速ギヤ列30を設け、これら変速ギヤ列30を切換える変速機構32を設けている。 【0017】前記トランスファ12は、変速機ケース20に連結されるトランスファケース34にメイン軸24と平行な出力軸36を軸支して設け、トランスファケース34内のメイン軸24にドライブスプロケット38を取付けて設け、出力軸36にドリブンスプロケット40を取付けて設けている。ドライブスプロケット38とドリブンスプロケット40とには、トランスファチェーン42を巻掛けている。 【0018】この車両2は、図4に示す如く、変速機10の駆動力を後側差動機44と前側差動機46とに伝達する後側プロペラシャフト48と前側プロペラシャフト50とを設けている。 【0019】後側プロペラシャフト48は、一端側をトランスファケース34内のメイン軸24に後側第1継手52により連絡して設け、他端側を後側差動機44の後側差動軸54に後側第2継手56により連絡して設けている。後側差動機44には、後側車軸58の一端側を連絡して設け、後側車軸58の他端側に後輪60を取付けて設けている。 【0020】また、前側プロペラシャフト50は、一端側をトランスファ12の出力軸36に前側第1継手62により連絡して設け、他端側を前側差動機46の前側差動軸64に前側第2継手66により連絡して設けている。前側差動機46には、前側車軸68の一端側を連絡して設け、前側車軸68の他端側に前輪70を取付けて設けている。なお、図2において、符号72は粘性継手である。 【0021】この車両2のプロペラシャフト構造は、図1に示す如く、前側プロペラシャフト50を変速機10側たるトランスファ12側と前側差動機46側とに3つの継手を介して連絡するよう、トランスファ12側の前側第1シャフト部50−1と前側差動機46側の前側第2シャフト部50−2とに2分割して設けている。 【0022】前記前側プロペラシャフト50は、前側第1シャフト部50−1の一端側をトランスファ12の出力軸36にクロスジョイントからなる前側第1継手62により連絡して設け、前側第2シャフト部50−2の他端側を前側差動機46の前側差動軸64にクロスジョイントからなる前側第2継手66により連絡して設けている。 【0023】前側プロペラシャフト50は、図3に示す如く、前側第1シャフト部50−1の他端側をエンジン4のエンジンマウント機構14にセンターサポート74により支持して設けている。 【0024】前記エンジンマウント機構14は、エンジン4に取付けられるエンジン側ブラケット部材76と、車体フレーム4に取付けられるフレーム側ブラケット部78と、エンジン側ブラケット部材76及びフレーム側ブラケット部78を連絡するマウント80と、からなる。 【0025】前記センターサポート74は、前側第1シャフト部50−1の他端側に嵌合された軸受82と、軸受82に外嵌された内側サポート体84と、内側サポート84に内周側を固着された円環状の弾性体86と、弾性体86の外周に固着された外側サポート体88と、外側サポート体88をエンジンマウント機構14のエンジン側ブラケット部材76に取付ける取付ブラケット90と、からなる。取付ブラケット90は、エンジン側ブラケット部材76に設けられた取付ステー92に取付ボルト94により取付けられる。 【0026】これにより、前側プロペラシャフト50は、前側第1シャフト部50−1の他端側をエンジン4のエンジンマウント機構14を構成するエンジン側ブラケット部材76に、センターサポート74により支持して設けている。 【0027】また、前側プロペラシャフト50は、センターサポート74よりも前側の前側第2シャフト部50−2側に突出された前側第1シャフト部50−1の他端側と前側第2シャフト部50−2の一端側とを、スライド式バーフィールドジョイント(DOJ:ダブルオフセットジョイント)からなる摺動式の等速継手96により連絡して設けている。 【0028】等速継手96は、外輪98と内輪100とボール102とケージ104とからなる。等速継手96は、外輪98に形成した延長部106を前側第1シャフト部50−1の前側第1取付軸部108に取付ナット110により取付けて設け、内輪100に前側第2シャフト部50−2の前側第2取付軸部112をクリップ114により取付けて設け、前側第2取付軸部112をシールするシール部材116を取付具118により外輪98に取付けて設けている。 【0029】このように、この車両のプロペラシャフト構造は、前側プロペラシャフト50をトランスファ12側と前側差動機46側とに、前側第1継手62と前側第2継手66と等速継手96との3つの継手を介して連絡するよう、トランスファ12側の前側第1シャフト部50−1と前側差動機46側の前側第2シャフト部50−2とに2分割して設けている。 【0030】このため、この車両2のプロペラシャフト構造は、前側プロペラシャフト50の前側第1・2シャフト部50−1・50−2の各継手間距離を短くし得て、継手間距離を短くし得ることにより共振回転数を高くすることができる。 【0031】また、この車両2のプロペラシャフト構造は、2分割された一方の前側第1シャフト部50−1をエンジンマウント機構14を構成するエンジン側ブラケット部材76にセンターサポート74によりに支持したことにより、エンジン8や変速機10、トランスファ12、前側第1シャフト部50−1が一体となり、同一回転構造体として支持されることになる。一方、2分割された前側第2シャフト部50−2は、前側差動機と一体となっと支持されることになる。 【0032】これら分割された前側第1・第2シャフト部50−1・50−2の相対位置の変化は、摺動式の等速継手96により吸収される。また、前側プロペラシャフト50は、2分割された前側第2シャフト部50−2の重量が低減されることにより、回転バランスが良くなり、振動エネルギも小さくなる。 【0033】このため、前側プロペラシャフト50は、前側第1・第2シャフト部50−1・50−2に2分割して摺動式の等速継手96で連絡することにより、音や振動に対して有利とすることができる。 【0034】図5は、この発明の変形例を示すものである。この変形例においては、前側第1シャフト部50−1と前側第2シャフト部50−2とに2分割した前側プロペラシャフト50が、トランスファ12の出力軸36と前側差動機46の前側差動軸64とに対して同軸的に配設されるように、前側第1継手62と前側第2継手66と等速継手96との3つの継手を介して連絡して設けたものである。 【0035】このように、前側プロペラシャフト50の前側第1・第2シャフト部50−1・50−2と出力軸36と前側差動軸64とを同軸的に配設した場合には、エンジン8側と前側差動機46側との相対位置の変化に対して、各継手62・66・96の継手角の変化を小さくすることができ、音や振動に対してさらに有利とすることができる。 【0036】なお、上述実施例においては、プロペラシャフト50を2分割したが、3分割することにより、分割された各シャフト部の共振回転数をさらに高めることができる。また、上述実施例においては、プロペラシャフト50の略中間部位において2分割したが、長手方向いずれか一方に偏らせて2分割して等速継手により連絡して設け、分割されたシャフト部の断面積を長さに応じて相対的に異ならせて設けるとともに長いシャフト部を2以上のサポートによりエンジン8側あるいは車体フレーム4側に支持することにより、共振回転数を高めながら音や振動に対して有利とすることができる。 【0037】 【発明の効果】このように、この発明の車両のプロペラシャフト構造は、プロペラシャフトの2分割によって、プロペラシャフトの第1・第2シャフト部の各継手間距離を短くして共振回転数を高くすることができ、また、2分割された一方の第1シャフト部をエンジンマウント機構に支持し、さらに、2分割された第1・第2シャフト部を摺動式の等速継手で連絡することにより、音や振動に対して有利とすることができる。 【0038】このため、このプロペラシャフト構造は、プロペラシャフトの共振回転数を高くし得て、プロペラシャフトの音・振動特性を向上することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002082 【氏名又は名称】スズキ株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月12日(1999.4.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080056 【弁理士】 【氏名又は名称】西郷 義美
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| 【公開番号】 |
特開2000−291623(P2000−291623A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−103558 |
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