| 【発明の名称】 |
薄頭付きねじ |
| 【発明者】 |
【氏名】豊岡 利昌
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| 【要約】 |
【課題】頭部厚さが薄く且つ呼び径の小さいねじにおいてねじ込み機能を損なうことのないねじを得る。
【解決手段】ドライバビットが係合する係合溝5を形成した頭部2とこの頭部2と一体となって且つねじ山3を形成した脚部4とからなるねじ1において、頭部2の座面7と脚部4のねじ山3との間に頭部側が大きくねじ山側が小さいテーパ形状の補強部10を形成した薄頭付きねじ1であるので、厚みの比較的薄い製品に使用するねじを機能を損なうことなく得ることができる。また、脚部が補強されているので、呼び径の小さいねじのねじ込み時にねじ込み力が脚部に正確に伝達され頭部が破断されることがない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ドライバビットが係合する係合溝5を形成した頭部2とこの頭部2と一体となって且つねじ山3を形成した脚部4とからなるねじ1において、頭部2の座面7と脚部4のねじ山3との間に頭部側が大きくねじ山側が小さいテーパ形状の補強部10を形成したことを特徴とする薄頭付きねじ。 【請求項2】 頭部2はその上面が大きな半径で形成された球面形状であることを特徴とする請求項1に記載の薄頭付きねじ。 【請求項3】 頭部はその厚みがねじ1の呼び径の1/3以下程度の寸法に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄頭付きねじ。 【請求項4】、テーパ形状の補強部は下部にねじ山3の不完全ねじ部11を有し、その不完全ねじ部11のねじ山3の谷底がテーパの延長線より外側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の薄頭付きねじ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ワークにねじ込まれたねじの頭部がワークから突出してワークの美観を損なうことなく、しかも、ねじとしてのねじ込み締結機能に何らの不具合を生じることなく使用可能な薄頭付きねじに関する。 【0002】 【従来の技術】最近の電化製品及び情報機器製品においては、性能が向上するとともに比較的小型化されたものが多く使用されているが、その中でも、持ち運びが便利なように厚みの薄い例えば、電子手帳、パソコン、携帯電話等の電子機器が広く普及している。このような製品においては、できるだけ軽く、しかも、厚みの薄いことが条件であり、これを組み立てるためのねじも呼び径が2mm以下の小さいねじが使用されているのが現状である。そのため、近年ではこのねじをできるだけ小さくしたものが開発されているが、図3に示すように、ねじ101の頭部102はドライバに係合する係合溝105を形成する関係上、その頭部102の形状は依然として今までの形状のままとなっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このように厚みの薄い製品が要求されているにもかかわらず、このねじの小型化に限界があることから製品の小型化に対応できないことは将来の組み立て作業に大きな影響を与えている。この問題を解決すべく呼び径の小さいだけの従来のねじに比べてその頭部も薄くしたねじが考えられているが、圧造加工により頭部を薄くする加工には頭部にドライバビットが係合する係合溝がある関係上、脆くなるとともに係合溝がねじの脚部まで達するため、脚部の材料が薄くなったり、破れたりしてねじの機能が得られていない。また、このねじに必要な強度を与えるために熱処理及び鍍金処理を施した場合、頭部の上面が平坦であると、この頭部体積が小さいため、処理作業中に互いの頭部が密着した状態となり、熱処理及び鍍金処理が不完全になる等の課題を有している。 【0004】本発明の目的は、このような課題を解消するとともに頭部厚さが薄く且つ呼び径の小さいねじにおいてもねじ込み機能を損なうことのないねじの提供である。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ドライバビットが係合する係合溝5を形成した頭部2とこの頭部2と一体となって且つねじ山3を形成した脚部4とからなるねじ1において、係合溝5を有するとともに厚みがねじ1の呼び径の1/3以下程度の寸法に設定されている頭部2の上面を大きな半径で形成された球面形状とし、頭部2の座面7と脚部4のねじ山3との間に頭部側が大きくねじ山側が小さいテーパ形状の補強部10を形成した薄頭付きねじを提供することで達成される。また、これに加えて、テーパ形状の補強部10が下部にねじ山3の不完全ねじ部11を有し、その不完全ねじ部11のねじ山3の谷底がテーパの延長線より外側に位置している薄頭付きねじを提供することでも達成される。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1及び図2に基づき説明する。図1において、1は頭部2とこの頭部2と一体で且つねじ山3を有する脚部4とからなるねじである。このねじ1の頭部2には脚部4の中心線上にドライバビット(図示せず)と係合する十字形状の係合溝5が形成してあり、この係合溝5は先端が脚部4に達している。この頭部2はその厚みが通常のねじ1の頭部2より比較的薄く形成してあり、この頭部2の厚さはねじ1の呼び径に対して、その1/3以下程度に設定されている。この頭部2の上面は比較的大きな半径の球面形状となっており、頭部2の外周縁はその厚みが中心部の厚みより薄くなっている。 【0007】この頭部2の座面7に接近した位置の脚部4には頭部側が脚部4のねじ山外径より大きくねじ山側がねじ山外径より小さいテーパ形状の補強部10が形成されている。この補強部10のテーパは前記係合溝5の壁面6との間に所定の厚みを有しており、このテーパの角度は前記係合溝5の壁面角度とほぼ等しいか僅かに大きくなっている。補強部10の下部には前記ねじ山3が脚部4の先端にかけて形成してあり、補強部10にはこのねじ山3の不完全ねじ部11が設けられている。この不完全ねじ部11はそのねじ山3の谷底が補強部10のテーパの延長線上あるいはこれより外側に位置するように形成してあり、ねじ山3が前記係合溝5の壁面6との間に所定の厚みを有するように設定されている。 【0008】このような薄頭付きねじ1を使用してワーク20にねじ込む作業においては、図2に示すように、ワーク20の下穴に対してこのねじ1の係合溝5にドライバビットを係合してねじ込み力を伝達してねじ込む。この時、ドライバビットからのねじ込み力は補強部10から脚部4に伝達され、ねじ山3はワーク20に所定のねじ込み力でねじ込まれる。そして、頭部2の座面7がワーク20に着座すると、ねじ込み作業は終了する。 【0009】 【発明の効果】本発明は以上説明した実施の形態から明らかなように、ドライバビットが係合する係合溝5を形成した頭部2とこの頭部2と一体となって且つねじ山3を形成した脚部4とからなるねじ1において、係合溝5を有するとともに厚みがねじ1の呼び径の1/3以下程度の寸法に設定されている頭部2の上面を大きな半径で形成された球面形状とし、この頭部2の座面7と脚部4のねじ山3との間に頭部側が大きくねじ山側が小さいテーパ形状の補強部10を形成し、しかも、テーパ形状の補強部10が下部にねじ山3の不完全ねじ部11を有し、補強部10から連続して形成されているねじ山3の不完全ねじ部11の谷底が前記補強部10のテーパの延長線より外側に位置している薄頭付きねじ1であるので、小型で厚みの比較的薄い製品に使用するねじをねじとしての本来のねじ込み機能を損なうことなく得ることができ、将来的にも薄い製品をこのねじを使用して組み立てることが可能になる。また、ねじの脚部に達する係合溝を有する場合に頭部座面に接近した脚部が補強部で補強されているので、呼び径の小さいねじのねじ込み時にねじ込み力が脚部に正確に伝達されるとともにねじ込み途中で頭部が破断されることがなくなる。更に、このねじに必要な強度を与えるために熱処理及び鍍金処理を施した場合、頭部が僅かに球面状に形成されているので、熱処理及び鍍金処理作業中に互いの頭部が密着することがなく、ムラなく表面処理作業が完全に行える等の特有の効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000227467 【氏名又は名称】日東精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年5月27日(1998.5.27) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−291614(P2000−291614A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願2000−85122(P2000−85122) |
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