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【発明の名称】 ネジ構造及び部材
【発明者】 【氏名】小林 賢知

【氏名】山本 富信

【氏名】荻野 登志夫

【要約】 【課題】煩雑な作業を必要とせず、簡単に行えるネジ構造及び部材を提供すること。

【解決手段】ケース1は、蓋3と台5からなり、台5の上に蓋3をのせてネジ13でネジどめされる。蓋3は、下方が開口した箱状であり、上面7、側面9a、9b等を有し、側面9における角部すなわち、側面9aと9bとの境界付近は、板厚が厚く設けられている。上面7は、四隅にネジ13を貫通させるための穴11が設けられ、穴11は、縦長であり、側面9の角部を貫通して設けられる。穴11の内部には、穴11の長手方向に沿った角棒状の突出部が、略等間隔に4か所設けられており、穴11にネジ13を通すと、突出部にネジ山が形成される。台5は、平板状であり、上面21、底面25、側面23a、23b等を有し、上面21には、上面21の角部付近の、蓋3の穴11に対応する箇所にネジ穴27が設けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の部材と第2の部材をネジを用いて取付けるネジ構造であって、前記第1の部材にネジが貫通する穴を設け、前記穴の内部に複数の突出部を設け、前記第2の部材にネジ穴を設け、前記第1の部材にネジを通すとき、該ネジにより前記突出部にネジ山を形成しつつ、又は、前記突出部の弾性変形により摩擦接触しつつ該ネジを貫入させ、該ネジの先端部分を前記第2の部材のネジ穴に挿入することを特徴とするネジ構造。
【請求項2】 前記穴は、縦長の穴であり、前記突出部は、前記穴の長手方向に沿って複数設けられることを特徴とする請求項1記載のネジ構造。
【請求項3】 ネジが貫通する穴が設けられ、前記穴の内部に複数の突出部が設けられ、ネジが貫入されると、前記突出部にネジ山が形成される、又は、前記突出部の弾性変形により摩擦力で保持することを特徴とする部材。
【請求項4】 第1の部材と第2の部材をネジを用いて取付けるネジ構造であって、前記第1の部材に、ネジが貫通する穴の周りに複数の切欠きを有するさや状部を設け、前記第1の部材にネジを通すとき、該ネジにより前記さや状部にネジ山を形成しつつ、又は、前記さや状部の弾性変形により摩擦接触しつつ該ネジを貫入させ、該ネジの先端部分を前記第2の部材のネジ穴に挿入することを特徴とするネジ構造。
【請求項5】 ネジが貫通する穴の周りに複数の切欠きを有するさや状部が設けられ、ネジが貫入されると、前記さや状部にネジ山が形成される、又は、前記さや状部の弾性変形により摩擦力で保持されることを特徴とする部材。
【請求項6】 第1の部材と第2の部材をネジを用いて取付けるネジ構造であって、前記第1の部材にネジが貫通する第1の穴を設け、前記第1の穴の内部に複数の突出部を設け、前記第2の部材にネジを挿入する第2の穴を設け、前記第2の穴の内部に複数の突出部を設け、前記第1の部材にネジを通すとき、該ネジにより前記突出部にネジ山を形成しつつ、又は、前記突出部の弾性変形により摩擦接触しつつ該ネジを貫入させ、該ネジの先端部分を前記第2の穴に、ネジ山を形成しつつ、又は、前記突出部の弾性変形により摩擦接触しつつ挿入することを特徴とするネジ構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1の部材と第2の部材をネジを用いて取付けるネジ構造および部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、第1の部材と第2の部材例えば、樹脂製スライド蓋とケース等の固定用ネジ等は、タッピングネジ等を用いて、樹脂製スライド蓋に直接ネジをねじ込む等の方法が行われていた。また、ネジの脱落防止のために抜け止めを利用したり、ネジを容易に回せるように有効ネジ部を短くしたりしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの方法では、ネジを緩めて蓋をスライドさせる際、ネジがケースのネジ穴にひっかかり開きにくいことがある。これを解消する方法として、金属製のネジ穴を取り付けたり予め蓋部のネジ穴を加工して、雌ネジを切っておき、ネジの有効ネジ部を長くする方法が提案されているが、この方法では、蓋部の雌ネジとケース部の雌ネジが同一のネジ位相でないとネジが閉まらないという問題点がある。また、蓋に孔径の小さい穴を用い、摩擦でネジを保持する方法があるが、この方法では、ネジを回す力が大きくなり、孔径が小さいため蓋とケースの孔位置を合わせるのが困難であるという問題点がある。
【0004】本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、煩雑な作業を必要とせず、ネジを緩めたときネジが部材に保持され、ネジ込み作業が簡単に行えるネジ構造及び部材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成するために第1の発明は、第1の部材と第2の部材をネジを用いて取付けるネジ構造であって、前記第1の部材にネジが貫通する穴を設け、前記穴の内部に複数の突出部を設け、前記第2の部材にネジ穴を設け、前記第1の部材にネジを通すとき、該ネジにより前記突出部にネジ山を形成しつつ、又は、前記突出部の弾性変形により摩擦接触しつつ該ネジを貫入させ、該ネジの先端部分を前記第2の部材のネジ穴に挿入することを特徴とするネジ構造。である。
【0006】また第2の発明は、ネジが貫通する穴が設けられ、前記穴の内部に複数の突出部が設けられ、ネジが貫入されると、前記突出部にネジ山が形成される、又は、前記突出部の弾性変形により摩擦力で保持することを特徴とする部材である。
【0007】また第3の発明は、第1の部材と第2の部材をネジを用いて取付けるネジ構造であって、前記第1の部材に、ネジが貫通する穴の周りに複数の切欠きを有するさや状部を設け、前記第1の部材にネジを通すとき、該ネジにより前記さや状部にネジ山を形成しつつ、又は、前記さや状部の弾性変形により摩擦接触しつつ該ネジを貫入させ、該ネジの先端部分を前記第2の部材のネジ穴に挿入することを特徴とするネジ構造である。
【0008】また第4の発明は、ネジが貫通する穴の周りに複数の切欠きを有するさや状部が設けられ、ネジが貫入されると、前記さや状部にネジ山が形成される、又は、前記さや状部の弾性変形により摩擦力で保持されることを特徴とする部材である。
【0009】また第5の発明は、第1の部材と第2の部材をネジを用いて取付けるネジ構造であって、前記第1の部材にネジが貫通する第1の穴を設け、前記第1の穴の内部に複数の突出部を設け、前記第2の部材にネジを挿入する第2の穴を設け、前記第2の穴の内部に複数の突出部を設け、前記第1の部材にネジを通すとき、該ネジにより前記突出部にネジ山を形成しつつ、又は、前記突出部の弾性変形により摩擦接触しつつ該ネジを貫入させ、該ネジの先端部分を前記第2の穴に、ネジ山を形成しつつ、又は、前記突出部の弾性変形により摩擦接触しつつ挿入することを特徴とするネジ構造である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は第1の実施の形態に係るネジ構造を示す図であり、図2は、図1におけるA方向矢視図、図3は、図1におけるB方向矢視図、図4は、図3のD部の拡大図、図5は、ネジ13が挿入された状態での図3のD部の拡大図、図6は、ネジが挿入された状態での、図2におけるC−C断面図である。
【0011】ケース1は、蓋3と台5からなり、台5の上に蓋3をのせてネジ13でネジどめされる。蓋3は、下方が開口した箱状であり、上面7、側面9a、9b等を有し、側面9における角部すなわち、側面9aと9bとの境界付近は、板厚が厚く設けられている。蓋3は、樹脂製である。上面7は、四隅にネジ13を貫通させるための穴11が設けられる。穴11は、縦長であり、側面9の角部を貫通して設けられる。
【0012】穴11の内部には、穴11の長手方向に沿った突出部31が、略等間隔に4か所設けられている。突出部31は、角棒状であり、ネジ13を通した際、ネジ山が形成される程度の大きさである。穴11にネジ13を通すと、突出部31の先端部分32にネジ山が形成される。
【0013】台5は、平板状であり、上面21、底面25、側面23a、23b等を有する。上面21には、上面21の角部付近の、蓋3の穴11に対応する箇所にネジ穴27が設けられる。尚、台5にネジ穴27を設けたが、ネジ穴27は穴11と同様の構造としても構わない。
【0014】蓋3と台5をネジ止めする際は、穴11とネジ穴27を合わせて台5に蓋3をのせ、ネジ13を穴11に通して、ネジ13で突出部31の先端部分32にネジ山を形成しつつ貫入した後、更に台5のネジ穴27に挿入する。一度、突出部31の先端部分32にネジ山を形成すれば、その後のネジの締め緩めの際には、始めに形成されたネジ山が利用される。前述の方法では、ネジ山が形成される例としたが、ネジ山が形成されなくても突出部31の弾性でネジ13に圧力がかかり、摩擦力が生じればよい。
【0015】本実施の形態によれば、ネジを緩めた際、穴11にネジ13を保持でき、蓋3の開閉時に邪魔にならず、また、ネジ13と蓋3とを一体の部品として取り扱えるため作業性がよい。タッピングネジ等を使用せずに通常のネジで簡単にネジを入れることができ、ネジを回す力も小さくて良い。
【0016】図7は第1の実施の形態に係る穴11の別の例に係り、図4に相当する図であり、穴11内部に穴11の長手方向に沿った突出部31aが、略等間隔に3か所設けられている。尚、突出部31の数や大きさ等は、前述した実施の形態に限られるものではない。
【0017】本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、ネジを緩めた際、穴11にネジ13を保持でき、蓋3の開閉時に邪魔にならず、また、ネジ13と蓋3とを一体の部品として取り扱えるため作業性がよい。タッピングネジ等を使用せずに通常のネジで簡単にネジを入れることができ、ネジを回す力も小さくて良い。
【0018】図8は第3の実施の形態に係るネジ構造を示す図である。穴11部分以外は、第1の実施の形態に係るネジ構造と同様である。図9は、図8におけるD−D断面図である。本実施の形態では、穴11の周囲に、穴11の長手方向に沿って切欠き43を2か所有するさや状部41が設けられる。さや状部41は、ネジ13を通した際、ネジ山が形成される程度の大きさである。さや状部41は、樹脂製である方がよいが、弾性があれば素材を限定するものではない。
【0019】蓋3と台5をネジ止めする際は、穴11とネジ穴27を合わせて台5に蓋3をのせ、ネジ13を穴11に通して、ネジ13でさや状部41の内面42にネジ山を形成しつつ貫入した後、更に台5のネジ穴27に挿入する。一度、さや状部41の内面42にネジ山を形成すれば、その後のネジの締め緩めの際には、始めに形成されたネジ山が利用される。前述の方法では、ネジ山が形成される例としたが、ネジ山が形成されなくてもさや状部41の弾性でネジ13に圧力がかかり、摩擦力が生じればよい。
【0020】図10は第3の実施の形態に係る穴11の他の実施の形態の水平断面図を示す図であり、穴11部分に、穴11の長手方向の切欠き43aを3か所有するさや状部41aが設けられる。尚、さや状部41の数や大きさ等は、前述した実施の形態に限られるものではない。
【0021】本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、ネジを緩めた際、穴11にネジ13を保持でき、蓋3の開閉時に邪魔にならず、また、ネジ13と蓋3とを一体の部品として取り扱えるため作業性がよい。タッピングネジ等を使用せずに通常のネジで簡単にネジ山を形成させることができ、また、ネジを回す力も小さくて良い。
【0022】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によれば、煩雑な作業を必要とせず、ネジを緩めたときネジが部材に保持され、ネジ込み作業が簡単に行えるネジ構造及び部材を提供することにある。
【出願人】 【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
【識別番号】591230295
【氏名又は名称】エヌティティエレクトロニクス株式会社
【識別番号】000177232
【氏名又は名称】株式会社サンリッツ
【出願日】 平成11年3月29日(1999.3.29)
【代理人】 【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
【公開番号】 特開2000−283119(P2000−283119A)
【公開日】 平成12年10月13日(2000.10.13)
【出願番号】 特願平11−86893