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【発明の名称】 ゼオライトの製造方法
【発明者】 【氏名】浜田 秀昭

【氏名】花岡 隆昌

【氏名】杉 義弘

【氏名】窪田 好浩

【要約】 【課題】結晶性の高いゼオライトを与えるテンプレートとして有用な有機化合物及びそれを用いた高結晶性ゼオライトの製造方法を提供する。

【解決手段】2,7−ビス(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジメチル−2,7−ジアゾニアスピロ[4.4]ノナンジヒドロキシド。ゼオライトの成分組成に対応した反応成分からなる反応原料の水溶液を加熱し、水熱反応させてゼオライトを製造する方法において、該水溶液中に、前記化合物を添加することを特徴とする高結晶性ゼオライトの製造方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2,7−ビス(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジメチル−2,7−ジアゾニアスピロ[4.4]ノナンジヒドロキシド。
【請求項2】 ゼオライトの成分組成に対応した反応成分からなる反応原料の水溶液を加熱し、水熱反応させてゼオライトを製造する方法において、該水溶液中に、2,7−ビス(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジメチル−2,7−ジアゾニアスピロ[4.4]ノナンジヒドロキシドを添加することを特徴とする高結晶性ゼオライトの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なジアゾニアスピロ[4.4]ノナンジヒドロキシド及びそれを型剤(テンプレート)とする種々の結晶形態と粒子径を持った高結晶性ゼオライトの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、「モレキュラーシーブ」は規則性のあるオーブンネットワーク構造を有する物質のことを言う。それは1つかそれ以上の(ゲスト)物質を選択的に取り込むことにより炭化水素その他の混合物を分離するために用いられたり、触媒として用いられたりする。「ゼオライト」はシリケートの格子を有する結晶性モレキュラーシーブを指し、通常、アルミニウム、ボロン、ガリウム、鉄、あるいはチタニウムを含有する。本明細書では「モレキュラーシーブ」と「ゼオライト」をほぼ同義で用いる。「ゼオライト」で応用可能な技術はより一般的な「モレキュラーシーブ」でも応用可能である。天然及び合成ゼオライトは、触媒及び吸着剤として有用である。各ゼオライトは、規則的細孔構造をもつ結晶構造により区別され、一義的なX線回折パターンを与える。そして、結晶構造は細孔や空孔のディメンジョンを規定する。各モレキュラーシーブの吸着特性や触媒性能は部分的にはその細孔や空孔のディメンジョンで決まる。従って、特定の応用を考えた場合、ある特定のゼオライトの有用性は少なくとも部分的にはその結晶構造に依存する。特有の分子ふるい効果と触媒特性により、ゼオライトは特に、炭化水素の化学変換、気体の分離や乾燥に有用である。多くの異なるゼオライトが知られているが、気体の分離や乾燥、炭化水素の化学変換やファインケミカルズ・化成品の合成等に適した触媒特性を持つ新規なゼオライトが今後さらに必要となると考えられる。結晶性アルミノシリケートは通常アルカリあるいはアルカリ土類金属酸化物、シリカ、アルミナを含む水溶液より合成される。結晶性ボロシリケートは同様に、ボロン源をアルミ源の代わりに用いて合成される。合成条件と反応液の組成を変化させることにより、異なるゼオライトが生成する。有機テンプレートはモレキュラーシーブの結晶化プロセスに重要な役割を演じると考えられている。有機アミンと4級アンモニウムカチオンは1960年代初頭に最初に用いられた(R.M.Barrer and P.J.Denny,J.Chem.Soc.,1961,971−982 )。このアプローチにより、その後多くの新規ゼオライトが発見されるに至っただけでなく、生成する結晶性生成物の化学組成範囲を従来よりも拡げた。従来は、低シリカ/アルミナ比の生成物しか得られていなかったが、出発グル中に有機カチオンを加えることで、ずっと高シリカ組成をもつゼオライトの合成が実現できるようになった(R.M.Barrer 1982,Hydrothermal Chemistry of Zeolites,New York:Academic Press,Inc.参照)。高シリカ組成は2つの意味で低シリカ組成よりも優れている。■耐熱性が高い。■疎水性が高い。これらの性質は、有機反応の触媒として重要である。残念ながら、有機カチオンの構造と生成ゼオライトとの関係は明確ではない。その理由は、同じ4級アンモニウム塩から異なる生成物が得られる(S.I.Zones et al.,1989,Zeolites:Facts,Figures,Future,ed.P.A.Jacobs and R.A.vanSanten,pp.299−309,Amsterdam:ElsevierScience Publishers)、異なる有機カチオンから同一のゼオライトが得られる(R.M.Barrer,1989,Zeolite Synthesis,ACS Symposium 398,ed.M.I.Occelli and H.E.Robson,pp.11−27,AmericanChemical Society)等の場合があるからである。このように有機カチオンは多くの影響をゼオライト結晶化過程で及ぼすことが知られている。有機カチオンが結晶化過程に有効に機能した場合、生成ゼオライトの細孔内にテンプレートは変化せずに包接されることが知られている。近年、触媒・材料分野では、より高性能の高シリカゼオライトの合成が課題となっている。触媒としては、ゼオライトのミクロな結晶構造が重要なだけでなく、粒子の形状や粒子径が触媒性能に与える影響が大きいことは周知の事実であり、これらの制御する技術が望まれていた。各種デバイスとしての応用を考えた場合、結晶粒子の成長方向は極めて重要なファクターであり、ここでも粒子の形状や粒子径を制御する技術が望まれる。
【0003】ゼオライトZSM−12は、米国特許3,832,449号(1974)明細書中でそのX線回折パターンによって同定されており、その従来の製造法が開示されている。しかしながらその回折データより、結晶性が非常に低いと考えられる。その後、他の有機物をテンプレートとするいくつかの合成法が報告されている。いずれかのZSM−12もそれほど結晶性の高いものではない。ZSM−12の製造に関する文献をテンプレートの種類とともに以下に示す。
(1)M.Goepper et al.,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1992,1665.
Trimethylenebis(1,1’−dimethylpiperidinium)hydroxideを用いたZSM−12の合成法が報告されている。
(2)S.Ernst et al.,Zeolites,7,458(1987).
Triethylmethylammonium bromideを用いたZSM−12の合成法が報告されている。
(3)A.Tuel,Zeolites,15,236(1995).
Trimethylenebis(dimethylmethylammonium)hydroxideを用いたZSM−12の合成法が報告されている。
(4)M.E.Davis and C.Saldarriaga,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1988,920.
DABCO−C4−polymerを用いたZSM−12の合成法が報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、結晶性の高いゼオライトを与えるテンプレートとして有用な有機化合物及びそれを用いた高結晶性ゼオライトの製造方法を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、2,7−ビス(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジメチル−2,7−ジアゾニアスピロ[4.4]ノナンジヒドロキシドが提供される。また、本発明によれば、ゼオライトの成分組成に対応した反応成分からなる反応原料の水溶液を加熱し、水熱反応させてゼオライトを製造する方法において、該水溶液中に、2,7−ビス(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジメチル−2,7−ジアゾニアスピロ[4.4]ノナンジヒドロキシドを添加することを特徴とする高結晶性ゼオライトの製造方法が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の2,7−ビス(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジメチル−2,7−ジアゾニアスピロ[4.4]ノナンジヒドロキシド(以下、単に化合物Aとも言う)は、下記式で表される。
【化1】

この化合物Aは、高結晶性ゼオライトを与えるテンプレートとして有用なもので、以下の工程により製造される。
(1)2,7−ビス(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−1,3,6,8−テトラオン(以下、単に化合物2とも言う)の合成工程この工程は、2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−1,3,6,8−テトラオン(以下、単に化合物1とも言う)のNa塩に、3,5−ジメチルベンジルブロマイドを反応させて、化合物2を得る工程である。この場合、副生物として、2−(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−1,3,6,8−テトラオン(以下、単に化合物3とも言う)
(2)2,7−ビス(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン(以下、単に化合物4とも言う)の合成工程この工程は、化合物2(ジイミド体)のケイ基を水素還元して化合物4を得る工程である。
(3)化合物4の塩酸塩(以下、化合物4−HClとも言う)の合成この工程は、化合物4(ジアミン体)に塩酸を反応させて、化合物4−HClを得る工程である。
(4)化合物4の合成この工程は、化合物4−HClをNaOHで中和して化合物4を得る工程である。
(5)2,7−ビス(3,5−ジメチルベンジル)−2,7−ジメチル−2,7−ジアゾニアスピロ[4.4]ノナン(以下、単に化合物5とも言う)のジアイオダイド(以下、単に化合物5−アイオダイドとも言う)の合成この工程は、化合物4をヨウ化メチルと反応させて化合物5−アイオダイドを合成する工程である。
(6)化合物A(化合物5−ヒドロキシド)の合成この工程は、化合物5−アイオダイドをOH型イオン交換樹脂と反応させて化合物A(化合物5−ヒドロキシド)を合成する工程である。
【0007】本発明のゼオライトの製造方法は、その水熱反応によりゼオライトを合成するに際し、そのテンプレートとして前記化合物Aを用いることを特徴とする。この場合のゼオライトには、全シリカゼオライト、アルミノシリケートの他、アルミノメタロシリケート及びメタロシリケートが包含される。
【0008】本発明によりゼオライトを好ましく製造するには、所望するゼオライトの成分組成に対応する反応原料及び化合物Aを含む水溶液を作る。この場合、化合物Aの使用量は、全反応原料に対して、2〜10重量%、好ましくは3〜6重量%である。次に、この原料水溶液を加熱し、水熱合成反応を行わせる。この場合の加熱温度は、100〜200℃、好ましくは140〜160℃である。反応時間は7日〜14日程度である。この水熱合成反応により、ゼオライトが得られる。
【0009】本発明によるゼオライトの製造方法において、そのゼオライトの種類とその反応原料との関係を示すと以下の通りである。
(1)全シリカゼオライトの合成(i)反応原料ナトリウム源:水酸化ナトリウムケイ素源:ヒュームドシリカ(Fumed Silica)、コロイダルシリカ等(ii)全シリカゼオライトの出発ゲル組成1.0SiO2:0.1R(OH)2:0.1NaOH:50H2Oなお、R(OH)2は前記化合物Aを示す。
(2)アルミノシリケートの合成(i)反応原料ナトリウム源:水酸化ナトリウムケイ素源:ヒュームドシリカ(Fumed Silica)、コロイダルシリカ等アルミニウム源:硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム等(ii)アルミノシリケートの出発ゲル組成1.0SiO2:0.1R(OH)2:0.02Al23:0.1NaOH:50H2O(3)アルミノメタロシリケートの合成(i)反応原料ナトリウム源:NaOHアルミニウム源:硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム等金属源:Ti(OPr−i)4、酸化亜鉛等(Pr−iはイソプロピル基を示す)
(ii)アルミニウムメタロシリケートの出発ゲル組成1.0SiO2:0.1R(OH)2:0.03TiO2等:0.015Al23:0.01NaOH:30H2O(4)メタロシリケートの合成(i)反応原料ナトリウム源:NaOHメタル源:Ti(OPr−i)4、酸化亜鉛等(ii)メタロシリケートの出発ゲル組成1.0SiO2:0.1R(OH)2:0.02TiO2等:0.01NaOH:30H2O(5)ボロシリケート(i)反応原料ナトリウム源:NaOHボロン源:ホウ酸ナトリウム、ホウ酸等(ii)ボロシリケートの出発ゲル組成1.0SiO2:0.1R(OH)2:0.02B23:0.01NaOH:50H2O【0010】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳述する。
【0011】実施例1(1)2,7−Bis(3,5−dimethylbenzyl)−2,7−diazaspiro[4.4]nonane−1,3,6,8−tetraone(化合物2)の合成ナスフラスコに2,7−diazaspiro[4.4]nonane−1,3,6,8−tetraone(1,8.00g,43.9mmol)と無水エタノール(30ml)を加えた。さらに水酸化ナトリウム(4.03g,96.6mmol)を無水エタノール(50ml)に溶かした溶液をゆっくり加え、水酸化カリウム管をつなげ、40℃で24時間撹拌した。放冷した後、氷水で3時間冷却し濾過した。得られたナトリウム塩(9.75g、43.12mmol)に、DMF(70ml)とBromide(18.89g,94.9mmol)を加え、塩化カルシウム管をつなげ50℃に加熱し、overnightで撹拌した。放冷した後、氷水で冷却し冷水(250ml)を加え、粘着質の物質をベンゼン(400ml×2)で抽出し、水(400ml×3)、sat.NaCl水溶液(400ml×1)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過・塩圧濃縮後、得られた固体をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル350g,ベンゼン/酢酸エチル=4/1→3/1)で精製し、化合物2(ジアルキル体)(14.5g,78%)を無色結合として、また2−(3,5−dimethylbenzyl)−2,7−diazaspiro[4.4]nonane−1,3,6,8−tetraone(3)をアメ状物質として得た。化合物2の粗結晶をEtOH(160ml)より再結晶し、無色結晶(13.0g,70%)を得た。
【0012】(化合物2のデータ)
m.p.110.5−112.0℃1H NMR(400 MHz,CDCl3,TMS):δ 2.27(12H,s,ArCH3),2.67 and 3.27(each 2H,d,J=18.1 Hz,CH2CO),4.62(4H,s,CH2Ar),6.91(2 H,brs,ArH),6.94(4H,brs,ArH).
13C NMR(100 MHz,CDCl3):δ 21.17(ArCH3),38.32 and 43.32(CH2Ar,CH2CO),51.46(quart.C),126.09 and 129.79(Ar−CH),134.53 and 138.34(Ar−C),173.31 and 174.29(C=O).
IR(KBr):419,469,689,706,964,1163,1184,1277,1339,1387,1433,1607,1705,1776,2920,3474cm-1【0013】2,7−Bis(3,5−dimethylbenzyl)−2,7−diazaspiro[4.4]nonane(化合物4)の合成三径フラスコにLiAlH4(1.96g,51.7mmol)とTHF(51ml)を加え、ジムロート冷却管と水酸化カリウム管をつなげ、50℃に加熱し撹拌した。さらに化合物2(ジイミド体)(4.19g,10.0mmol)のTHF(45ml)に溶液をゆっくり加え、3時間撹拌還流した。放冷後、水(2ml)を少しずつ加え、THF(10ml)を加えて約20分撹拌し、さらに15wt%NaOH水溶液(2μm)および水(6ml)を加えた。濾過後、減圧濃縮、ベンゼン(100ml×2)共沸、炭酸カリウム乾燥、濾過、減圧濃縮により、化合物4(ジアミン体)(3.82g,105.0%)を無色油状物質として得た。
【0014】(化合物4のデータ)
1H NMR(400 MHz,CDCl3,TMS):δ 1.77−1.91(4H,m,CH2C),2.28(12H,s,ArCH3),2.43−2. 56(8H,m,CH2−N−CH2),3.48 and 3.53(each 2H,d,J=12.9 Hz,NCH2Ar),6.86(2H,brs,ArH),6.91(4H,brs,ArH).
13C NMR(100 MHz,CDCl3):δ 21.20(ArCH3),39.53(CH2),47.56(quart.C),53.95,60.61,67.61(CH2),126.48 and 128.33(Ar−CH),137.48 and 139.13(Ar−C).
IR(neat):679,845,899,1346,1375,1475,1609,2341,2361,2781,2868,2918,2949,3013cm-1【0015】(3)化合物4塩酸塩への変換化合物4(ジアミン体)(1.03g,2.84mmol)をMeOH(8ml)に溶解し、10wt%HCl水溶液(7.31g,20.0mmol)を加え0.5h撹拌した。減圧濃縮し、EtOH(20ml×5)で共沸して得られて粘性固体にEt2Oを加え粉末状にして濾過した。得られた粗結晶をMeOH−Et2Oで再結晶し、化合物4−HCl(0.95g,77%)を淡黄色結晶として得た。
【0016】(化合物4−HClのデータ)
m.p.229−238℃1H−NMR(400MHz,CD3OD,TMS):δ 2.20−2.52(16H,brm,CCH2−C−CH2−C,Ar−CH3),3.36−3.75(8H,brm,CH2NCH2),4.38(4H,brs,NCH2Ar),7.15(2H,brs,ArH),7.24(4H,brs,ArH)。
13C−NMR(100MHz,CD3OD):δ21.24,36.90,54.28,60.03,62.31,63.51,129.78,131.37,132.52,140.35.
IR(KBr):660,706,854,1042,1180,1448,1609,2515,2918cm-1
【0017】(4)化合物4の塩酸塩のフリー化化合物4−HCl(0.84g、1.93mmol)を水(30ml)に溶解し、15wt%NaOH水溶液(4.41ml,19.3mmol)を加え、1時間撹拌。ベンゼン(50ml×3)で抽出し、飽和食塩水(70ml×1)で洗浄した後、炭酸カリウムで乾燥した。濾過・減圧濃縮により、化合物4(0.67g,100%)を淡黄色油状物質として得た。
【0018】(5)2,7−Bis(3,5−dimethlbenzyl)−2,7−dimetyl−2,7−diazoniaspiro[4.4]nonanediiodide(化合物5アイオダイド)の合成ナスフラスコに化合物4(ジアミン体)(13.13g,36.2mmol)とMeOH(150ml)を加え、室温で撹拌した。さらにヨウ化メチル(25.7g,181.1mmol)を加え、密閉して5日間室温撹拌した。減圧濃縮後、得られた粗結晶をEtOH−Et2Oで再結晶して、ジアンモニウムアイオダイド(化合物5−アイオダイド)(20.1g,収率86%)を得た。
(化合物5のデータ)
m.p.200−204℃(dec.)
1HNMR(400MHz,CD3OD):δ2.40,2.41,2.43(12H in all,each s,ArCH3),2.62−2.72(4H,m,CCH2−C−CH2−C),3.14,3.14,3.15,3.18(6H in all,each s,N+CH3),3.67−3.74(2H),3.92−4.07(4H),4.21−4.34(2H)(each m,N+CH2)4.70−4.77(4H,m,ArCH2+),7.22−7.32(6H,m,ArH).
13C−NMR(100MHz,CD3OD):δ21.30and21.36(ArCH3),38.04,38.12,38.17,39.01(CH2−CH2−C),47.68(quart.C),50.76,50.92,51.11(N+CH3),64.33,64.55,64.69,65.00(CH2−N−CH2),69.49,69.64,69.85(CH2−N−CH2),74.18and74.43(CH2−Ar),129.19(Arom.quart.C),131.30,131.40,133.42,133.46(Arom.CH),140.49,and140.54(Arom.quart.C).
IR(KBr):665,725,854,905,947,1042,1177,1379,1456,1607,2963,3431cm-1
【0019】(6)2,7−Bis(3,5−dimethylbenzyl)−2,7−dimetyl−2,7−diazoniaspiro[4.4]nonanedihydroxide(化合物5−ハイドロキロシド)(化合物A)
ジアンモニウムアイオダイド(化合物5−アイオダイド)(24.07g,37.2mmol)を蒸留水(500ml)に溶解し、イオン交換樹脂(三菱化学DIAION SA−10A,OH形)(201g,298mmol)を加え、7日間緩やかに撹拌した。濾過後、減圧下で80mlまで濃縮し、蒸留水で150mlに希釈した。0.05M−HClで滴定して、OH体(化合物A)(0.2273mmol/g as R2+,交換率88%)を得た。
【0020】実施例2テフロン製ジャーに32wt%NaOH(0.13g,1.0mmol)、化合物A水溶液(0.227mmol/g,4.40g,1.0mmol)を量り取り、イオン交換水(4.05g,合計400mmol)、LUDOX HS−40(1.50g,10mg eq.)を加え3時間撹拌した。生じたゲルを石英管に封入し、150℃のオーブンに17日間静置した。生じた沈殿を濾取し、イオン交換水で洗浄後室温乾燥。XRD分析の結果、表1に示す回析パターンが得られた。これにより生成物ZSM−12と同定した。SEM観察で、均質な板状結晶(45×4×0.5μm)が見られた。
【0021】
【表1】

【0022】実施例3テフロン性ジャーにNa247・10H2O(19.1mg,0.05mmol)、32wt%NaOH(0.11g,0.9mmol)、化合物A水溶液(0.227mmol/g,4.40g,1.0mmol)に量り取りイオン交換水(4.05g,合計500mmol)、LUDOX HS−40(1.50g,10mg eq.)を加え3時間撹拌した。生じたゲルを石英管に封入し、150℃のオーブンに14日間静置した。生じた沈殿を濾取し、イオン交換水で洗浄後室温乾燥。XRD分析の結果、表2に示す回析パターンガ得られた。これより生成物をZSM−12と同定した。SEM観察で、均質板状結晶(12×3×3μm)が見られた。
【0023】
【表2】

【0024】実施例4テフロン製ジャーにアルミン酸ナトリウム(Al2342.8%,Na2O33.7%)0.224g、32wt%NaOH 0.09g(0.74mmol)、化合物A水溶液(0.227mmol/g,4.40g,1.0mmol)を量り取り、イオン交換水(4.07g,合計500mmol)、LUDOXHS−40(1.50g,10mg eq.)を加え3時間撹拌した。生じたゲルを石英管に封入し、150℃のオーブンに7日間静置した。生じた沈殿を濾取し、イオン交換水で洗浄後室温乾燥。XRD分析の結果、表3に示す回析パターンが得られた。SEM観察で、均質な板状結晶(4×0.5×0.5μm)が見られた。
【0025】
【表3】

【0026】実施例5テフロン製ジャーに化合物A水溶液(0.251mmol/g,3.99g,1.0mmol)、32wt%NaOH(0.13g,1.0mmol)を量り取り、イオン交換水(5.31g,合計500mmol)を加えて15分間撹拌。これにCabosil M5(0.60g,10mg eq.)を加え、さらに3時間撹拌した。生じたゲルを石英管に封入し、150℃のオーブンに20日間静置した。生じた沈殿を濾取し、イオン交換水で洗浄後室温乾燥。XRDにて分析の結果、表4に示す回析パターンが得られた。SEM観察で、特異な結晶形態(six−fold star状)が見られ、サイズは長軸方向に70−80μmであった。
【0027】
【表4】

【0028】比較例1テフロン容器中、ケイ酸ナトリウム水溶液(日本化学製珪酸ソーダ3号:SiO228.7wt%,Na2O9.5wt%,4.208g)と水(4.118g)の混合液にtriethylmethylammoniumu bromide(1.678g)の水(5.250g)溶液を撹拌しながら加える。1時間撹拌後、テフロン容器入りのオートクレーブ(Parr社製4749 分解容器)に移し、150℃で10日間静置した。生じた沈殿を濾過、XRDにて分析した結果、表5に示す回析パターンを得た。SEM観察で、直方体結晶形態(15×5×5〜6×2×2μm)が見られた。
【0029】
【表5】

【0030】比較例2テフロン製ジャーにTrimethiylenebis(1,1−dimethylpiperidinium)hydroxide水溶液(0.249mmol/g)2.41g(0.61mmol)、32wt%NaOH0.75g(6mmol)を量り取り、イオン交換水8.79g(合計640mmol)を加えて10分間撹拌。これにCabosil M5 1.20g(20mg eq.)を加え、さらに1時間撹拌した。生じたゲルを石英管に封入し、150℃のオーブンに3日間静置した。生じた沈殿を濾取し、イオン交換水で洗浄後室温で乾燥。XRDにて分析した結果、表6の回析パターンを得た。SEM観察で、細かい球状粒子(直径2〜3μm)が見られた。
【0031】
【表6】

【0032】
【発明の効果】本発明の化合物Aはゼオライト合成におけるテンプレートとして有用なものである。ゼオライトの合成反応において、化合物Aをテンプレートとして用いることにより、高結晶性のゼオライト(ZSM−12)を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000001144
【氏名又は名称】工業技術院長
【出願日】 平成10年11月10日(1998.11.10)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−143665(P2000−143665A)
【公開日】 平成12年5月26日(2000.5.26)
【出願番号】 特願平10−318800