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【発明の名称】 歩行者系道路舗装材
【発明者】 【氏名】相子 榮吉

【氏名】花木 和文

【要約】 【課題】軽量で、透水性、保水性を有し、かつ強度や、耐久性等に優れる【解決手段】本発明の歩行者系道路舗装用造粒物は、高温雰囲気で再燃焼した完全焼却灰にセメント10〜50重量%を含有したものであり、この造粒物は、粗目砂及びセメント系固化材を混合して歩行者系道路舗装材を得る。このときの造粒物と粗目砂との比が1:9〜5:5である。またこれらの舗装材には添加剤を含有させることが好ましい。

【解決手段】本発明の歩行者系道路舗装用造粒物は、高温雰囲気で再燃焼した完全焼却灰にセメント10〜50重量%を含有したものであり、この造粒物は、粗目砂及びセメント系固化材を混合して歩行者系道路舗装材を得る。このときの造粒物と粗目砂との比が1:9〜5:5である。またこれらの舗装材には添加剤を含有させることが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】高温雰囲気で再燃焼した完全焼却灰にセメント10〜50重量%を含有することを特徴とする歩行者系道路舗装用造粒物。
【請求項2】請求項1に記載の造粒物、粗目砂及びセメント系固化材からなることを特徴とする歩行者系道路舗装材。
【請求項3】前記の造粒物と粗目砂との比が1:9〜5:5であることを特徴とする請求項2に記載の歩行者系道路舗装材。
【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の舗装材に添加剤が含有されていることを特徴とする歩行者系道路舗装材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歩行者系道路舗装材に関するものであり、更に詳しくは本発明は、軽量かつ耐久性に優れ、透水性、吸水性、保水性に優れ、また熱反射防止性にも優れた歩行者系道路舗装材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、歩行者系道路には、歩行者専用道路、公園内道路、広場、自転車歩行者専用道路等があり、この歩行者系道路舗装材には、アスファルト混合物やセメントコンクリートを表層とする混合物舗装、この混合物舗装上に薄層の高分子樹脂バインダーを用いた樹脂舗装、表にブロック状の製品を敷き並べたブロック舗装等があり、歩行者に対して安全で快適な歩行性を有すると共に、適度な弾力性、すべり抵抗性および排水性のあるものが好適である。
【0003】これらの歩行者系道路舗装材のうち、透水性能、保水性能、耐久性、歩行の快適性、更には環境の保全性に優れた舗装材として、天然砂や人工砂にセメント系固化材等を添加して土の感触に優れた自然色改良砂舗装材料が開発され、使用されている。近年、環境保護が唱えられる中、産業廃棄物であった製紙スラッジやパルプの焼却灰を完全燃焼して得られる完全焼却灰の有効利用として、建設分野でセメント骨材や建材ボードなどの増量剤、護岸用ブロック、園芸用土壌剤等に向けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような中で、前述の如き完全焼却灰の有効利用の一つとして、歩行者系道路舗装材の使用が検討され、好ましいものが得られたが、この完全焼却灰は、ポーラス状に焼成された軽量で飛散し易い乾燥灰であるため、その貯蔵、軽量、混合等の各段階での作業が困難であると共に、混合物の品質も不安定になりやすいという問題があった。
【0005】そこで、本発明等は、完全焼却灰が粉末である点にかんがみ、貯蔵時の飛散や流出の防止、混合時の飛散防止等の課題を種々検討したところ、造粒化することが好ましく、この際、完全焼却灰とセメントとで造粒することにより軽量で、透水性、保水性を有し、かつ強度や、弾力性等に優れた好ましい歩行者系道路舗装材が得られることを見出した。したがって、本発明が解決しようとする課題は、軽量で、透水性、保水性を有し、かつ強度や、耐久性等に優れた歩行者系道路舗装材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の本発明の課題は、以下の各発明によって達成される。
(1)高温雰囲気で再燃焼した完全焼却灰にセメント10〜50重量%を含有することを特徴とする歩行者系道路舗装用造粒物。
(2)前記第1項に記載の造粒物、粗目砂及びセメント系固化材からなることを特徴とする歩行者系道路舗装材。
(3)前記の造粒物と粗目砂との比が1:9〜5:5であることを特徴とする請求項2に記載の歩行者系道路舗装材。
(4)前記第1項乃至第3項のいずれかに記載の舗装材に添加剤が含有されていることを特徴とする歩行者系道路舗装材。
【0007】本発明の歩行者系道路舗装用造粒物は、高温雰囲気で再燃焼した完全焼却灰にセメント10〜50重量%を混合して造粒することにより得られ、この造粒物は、飛散や流出が防止され、運搬性がよく、ひしては作業がやりやすいという優れた効果を奏するものである。また本発明において、この造粒物、粗目砂及びセメント系固化材からなる歩行者系道路舗装材とすることにより、透水性、保水性、軽量かつ強度に優れ、衝撃吸収性にも優れている。前記の造粒物と粗目砂との比が1:9〜5:5であるとき、最も好ましい前述の効果を奏するものである。更に歩行者系道路舗装材に添加剤が添加されていることにより、施工時の作業が良くなり、更に透水性や保水性、耐久性が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0009】本発明の歩行者系道路舗装用造粒物は、高温雰囲気で再燃焼した完全焼却灰にセメント10〜50重量%を混合して造粒することにより得られるが、この完全焼却灰としては、製紙スラッジ、パルプの焼却灰中に残っている1〜3%の未燃焼カーボンを高温(850℃〜900℃)下で酸素の介在により30〜40分掛けて燃焼させることにより得られる白色灰である。この完全焼却灰は、微細な空隙、保水性、軽量である。本発明に用いられるセメントとしては、特に制限はなく、各種のセメントが用いられる。ポルトランドセメント、アルミナセメント、混合セメント等が挙げられる。更にこれらのセメントには、着色剤を添加して着色することができ、着色剤としては、この技術分野において周知乃至公知のものでよい。
【0010】本発明において、完全焼却灰に対するセメントの量は、10〜50重量%であり、好ましくは20〜40重量%である。セメントの混合量が、10重量%未満では、完全焼却灰が十分固まらず、粒状化することがきない。またセメントの混合量が、50重量%を越えると、団粒化したり、また経済的上でも好ましくない。本発明では、この造粒物に粗目砂とセメント系固化材を加えて歩行者系道路舗装材を製造するものであるが、粗目砂の粒径は、10mm以下、好ましくは1mm〜10mmが好ましい。またセメント系固化材としては、スタビライト(三菱マテリアル株式会社製)や普通ポルトランドセメント等が挙げられる。
【0011】またこの造粒物と粗目砂との割合を1:9〜5:5としたとき、透水性、保水性、軽量かつ強度に優れ、衝撃吸収性にも優れた歩行者系道路舗装材が得られる。したがって、この割合以外では、十分な効果が得られない。更に造粒物にセメント系固化材を加えることによって耐久性をもたせることができ、また粗目砂を加えることにより強度及び耐水性、自然感に優れるものが得られる。更に本発明では、添加剤を加えることができるが、この添加剤としては、ダッカーナ(MgCl2 及びCaCl2 等を含む無機系塩化物の商品名、ダイヤソルト社製)等が挙げられる。
【0012】本発明の造粒物は、歩行者系道路舗装材として、所定の場所に敷設してもよく、またこの造粒物をブロック等に成形して使用することもできる。
【0013】
【作用】本発明では、完全焼却灰を造粒化することにより、飛散や流出が防止され、運搬性がよく、ひしては作業がやりやすい。また造粒物に粗目砂及びセメント系固化材を加えて歩行者系道路舗装材とすることにより、完全焼却灰の特性が活かされ、透水性、保水性、軽量かつ強度に優れ、衝撃吸収性にも優れたものが得られる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて更に詳しく説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0015】〔実施例1〕完全焼却灰(FJライト、製紙スラッジの焼却灰の商品名、新菱製作所株式会社製)100重量部に、ポルトランドセメント30重量部を加えて混合し、造粒機により造粒した。この造粒物は、平均粒径5mmであり、運搬が容易であり、作業中の飛散がない優れた造粒物であった。
【0016】〔実施例2〕実施例1で得られた造粒物100重量部に、スタビライトM15(セメント系固化材、三菱マテリアル株式会社製)30重量部及び添加剤としてダッカーナ(ダイヤソルト社製)5重量部を混合し、30×30×10cmの供試体作製した。この試供体を用いて強度を測定したところ、強度に優れた歩行者系道路舗装材が得られた。
【0017】〔実施例3〕実施例1で得られた造粒物と粗目砂(群馬県藤岡市森、針谷産業株式会社製)とをそれぞれ表1に示す割合とし、スタビライトM15(セメント系固化材、三菱マテリアル株式会社製)8重量部及び添加剤としてダッカーナ(ダイヤソルト社製)5重量部を混合し、30×30×10cmの供試体作製した。この試供体を用いて透水性、保水性、軽量かつ強度、衝撃吸収性、熱反射防止性を評価した。得られた結果を表1に示す。
【0018】
【表1】

表1から明らかなように、本発明である試料No.2及び3の歩行者系道路舗装は、透水性(又は排水性)、保水性、軽量かつ強度に優れ、特に衝撃吸収性に優れ、反射防止性に優れたものが得られた。
【0019】〔比較例1〕完全焼却灰(FJライト、製紙スラッジの焼却灰の商品名、新菱製作所株式会社製)30重量部に、粗目砂(群馬県藤岡市森、針谷産業株式会社製)30重量部、スタビライトM15(セメント系固化材、三菱マテリアル株式会社製)8重量部及び添加剤としてダッカーナ(ダイヤソルト社製)5重量部を混合し、これを公園に歩行者系道路舗装として施工した。得られた舗装は、材料の混合時に完全焼却灰が飛散し、作業が煩わしかった。
【0020】
【発明の効果】本発明の歩行者系道路舗装用造粒物は、高温雰囲気で再燃焼した完全焼却灰にセメント10〜50重量%を混合して得られた造粒物は、飛散や流出が防止され、運搬性がよく、ひしては作業がやりやすいという優れた効果を奏するものである。また本発明において、この造粒物、粗目砂及びセメント系固化材からなる歩行者系道路舗装材とすることにより、透水性、保水性、軽量かつ強度に優れ、衝撃吸収性にも優れている。前記の造粒物と粗目砂との比が1:9〜5:5であるとき、最も好ましい前述の効果を奏するものが得られる。
【出願人】 【識別番号】591072949
【氏名又は名称】東京鋪装工業株式会社
【出願日】 平成10年6月10日(1998.6.10)
【代理人】 【識別番号】100093447
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 幹雄
【公開番号】 特開2000−1350(P2000−1350A)
【公開日】 平成12年1月7日(2000.1.7)
【出願番号】 特願平10−161685