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【発明の名称】 磁気カップリング
【発明者】 【氏名】北澤 秀夫

【要約】 【課題】太さが異なる管への装着を可能にする。

【解決手段】送水管1を狭持するように夫々異なる極の磁石2を対向させて設け、送水管1内を流れる水を活水化させる磁気カップリングであって、夫々の磁石2を断面コ字状の第1及び第2ヨーク3,4の底部3b,4bに取付け、磁石2を対向させた時、第1ヨーク3と第2ヨーク4との折曲片3a,4a同士が重なり合って組立てガイドをなし磁気吸着するように第1ヨーク3と第2ヨーク4の折曲片3a,4aの折曲幅を異ならせると共に磁石2を取付けた底部3b,4bの開口側面3c,4cの両側に磁石2の厚さと略同一高さの側壁5を設け、外径寸法の異なる送水管1にも対応でき、且つ磁気漏洩も低減させるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 送水管を狭持するように夫々異なる極の磁石を対向させて設け、前記送水管内を流れる水を活水化させる磁気カップリングにおいて、前記夫々の磁石を断面コ字状の第1及び第2ヨークの底部に取付け、前記磁石を対向させた時、前記第1ヨークと第2ヨークとの折曲片同士が重なり合って組立てガイドをなし磁気吸着するように前記第1ヨークと第2ヨークの折曲片の折曲幅を異ならせると共に前記磁石を取付けた前記底部の開口側面の両側に前記磁石の厚さと略同一高さの側壁を設け、外径寸法の異なる送水管にも対応でき、且つ磁気漏洩も低減させるようにしたことを特徴とする磁気カップリング。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気カップリングに関する。更に詳述すると、本発明は送水管を挟んで対向配置させた磁石の磁力で送水管内を流れる水を活水化させる磁気カップリングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水道水を磁力によって活水化させる磁気カップリングとして、例えば特開平9−327693号公報に記載された磁気式活水器がある。この磁気式活水器は、図6に示すように、水道管101を挟んで対向配置させた永久磁石102の磁力で水道水を活性化するもので、永久磁石102を収容する各収容函103の割り面104を平滑に形成することで各割り面104同士を密着させながら各収容函103を突き合わせている。各収容函103内の永久磁石102は互いに吸引し合うように極を逆にして配置されており、各収容函103は各永久磁石102の吸引力によって水道管101を狭持する。即ち、この磁気式活水器は水道管101を切断せずに後から簡単に装着することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の磁気式活水器では、各収容函103の割り面104同士を密着させながら各収容函103を突き合わせて水道管101に装着しているので、水道管101が大きい場合割面同士が突き合わせ出来ず対向磁石の平行度が得られにくく、磁気式活水器が水道管101の太さ毎の専用品となってしまう。
【0004】本発明は、太さが異なる管へ対向磁石の機械的平行状態を確保しながら装着が可能な磁気カップリングを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために本発明は、送水管を狭持するように夫々異なる極の磁石を対向させて設け、送水管内を流れる水を活水化させる磁気カップリングにおいて、夫々の磁石を断面コ字状の第1及び第2ヨークの底部に取付け、磁石を対向させた時、第1ヨークと第2ヨークとの折曲片同士が重なり合って組立てガイドをなし磁気吸着するように第1ヨークと第2ヨークの折曲片の折曲幅を異ならせると共に磁石を取付けた底部の開口側面の両側に磁石の厚さと略同一高さの側壁を設け、外径寸法の異なる送水管にも対応でき、且つ磁気漏洩も低減させるようにしたものである。
【0006】したがって、送水管を挟んで各ヨークの折曲片を向かい合わせながら各ヨーク同士を近づけると、各ヨークの底部に取り付けられている磁石の吸引力で各ヨークが互いに引き寄せられて送水管を挟んだ状態で一体化される。即ち、磁気カップリングが送水管に装着される。各ヨークの折曲片の折曲幅は異なっているので、各ヨークを近づけても折曲片同士が突き当たることがなく、各折曲片をすれ違うように進めながら各ヨーク同士を送水管に当たるまで近づけて装着することが出来る。各ヨークの磁石の磁力線は、送水管を貫いて送水管内の流水を活水化すると共に、一方のヨークの折曲片から他方のヨークの折曲片を通って、及び一方のヨークの側壁から他方のヨークの側壁に向けて流れる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0008】図1〜図3に、本発明を適用した磁気カップリングの実施形態の一例を示す。磁気カップリングは、例えば水道管等の送水管1を狭持するように夫々異なる極の磁石2を対向させて設け、送水管1内を流れる水を活水化させるもので、夫々の磁石2を断面コ字状の第1及び第2ヨーク3,4の底部3b,4bに取付け、磁石2を対向させた時、第1ヨーク3と第2ヨーク4との折曲片3a,4a同士が重なり合って組立てガイドをなし磁気吸着するように第1ヨーク3と第2ヨーク4の折曲片3a,4aの折曲幅を異ならせると共に磁石2を取付けた底部3b,4bの開口側面3c,4cの両側に磁石2の厚さと略同一高さの側壁5を設け、外径寸法の異なる送水管1にも対応でき、且つ磁気漏洩も低減させるようにしたものである。
【0009】第1及び第2ヨーク3,4は鉄製のヨークで、例えば所定形状の鉄板を折り曲げてそれぞれ2枚の折曲片3a,4aとそれぞれ2枚の側壁5を形成している。各ヨーク3,4の折曲片3a,4aの折曲幅は第1ヨーク3がA+α、第2ヨーク4がAとなっている。したがって、各ヨーク3,4の折曲片3a,4aを向かい合わせながら各ヨーク3,4を近づけても各折曲片3a,4a同士は突き当たらず、各折曲片3a,4aはすれ違って折曲片4aが折曲片3aの内側に入り込む。
【0010】各側壁5は各ヨーク3,4の底部3b,4bの開口側面3c,4cの両側、本実施形態では各底部3b,4bの両側の開口側面3c,4c自体に形成されている。各側壁5の高さは磁石2の厚さと略同一高さ、即ち磁石2の厚さよりも若干高い高さでも或いは若干低い高さでも良いが、磁石2の厚さと同一高さ或いは磁石2の厚さよりも若干低い高さであることが好ましい。
【0011】各磁石2は、例えばNd−Fe−B系の磁石、具体的には、住友特殊金属株式会社製 NEOMAX等である。ただし、これらの磁石に限るものではない。各磁石2は、例えば約Br12(KG)bHc11(KOe)の強力な磁束密度を有し、送水管1中の流水に対して空隙中心で約3000ガウスの磁束密度を及ぼすことができる。なお、送水管1は、塩化ビニル等の磁石2に吸着されない管でなくてはならない。
【0012】この磁気カップリングを送水管1に装着するには、各ヨーク3,4で送水管1を挟めば良い。つまり、送水管1を挟んで互いの折曲片3a,4aを向かい合わせるようにして各ヨーク3,4を近づけると、各ヨーク3,4の磁石2の吸引力で各ヨーク3,4が互いに引き寄せられて送水管1を挟んだ状態で一体化される。これにより、各ヨーク3,4が送水管1を狭持することになり、送水管1への磁気カップリングの装着が完了する。
【0013】各ヨーク3,4の磁石2の磁力線は送水管1を貫き、また、第2ヨーク4の折曲片4aが第1ヨーク3の折曲片3aの内側に入り込むことで磁束が通るこれら折曲片3a,4aが重なり合うことになるので、送水管1はたとえ塩化ビニル管等の磁石2に吸着されない材料で形成された管であっても、磁気カップリングを送水管1に確実に装着することができる。
【0014】磁気カップリングを装着するために各ヨーク3,4を近づける場合、各ヨーク3,4の折曲幅が相違しているので第1ヨーク3の折曲片3aの内側に第2ヨーク4の折曲片4aが入り込む。即ち、各ヨーク3,4を近づけても各ヨーク3,4の折曲片3a,4a同士が突き当たることがないので、各ヨーク3,4の折曲幅のうち狭い方の折曲幅Aを有する第2ヨーク4の折曲片4aの間隔よりも細い送水管1であれば、その太さが異なっていても各ヨーク3,4の磁石2が送水管1に当たるまで各ヨーク3,4を近づけることができる。このため、異なった送水管1への装着が可能になり、磁気カップリングの汎用性が向上する。また、第2ヨーク4の折曲片4aを第1ヨーク3の折曲片3aの内側に進めながら各ヨーク3,4を近づけることができるので、各折曲片3a,4aが各ヨーク3,4を真っ直ぐに進めるスライドガイドとして機能し、各磁石2を送水管1を挟んだ対向位置に簡単に配置することができる。さらに、第2ヨーク4の折曲片4aが第1ヨーク3の折曲片3aの内側に進入して2重になるので、磁気の漏洩を低減することができる。
【0015】また、この磁気カップリングでは各ヨーク3,4の側壁5を互いに近づく方向に折り曲げて形成しており、しかも当該側壁5は磁石2の厚さと略同じ高さを有することで送水管1の脇まで形成されるので、各ヨーク3,4間の開口部8からの磁気漏洩を低減することができる。
【0016】この磁気カップリングを輸送する場合等、磁気カップリングを送水管1に装着する前の状態においても各ヨーク3,4を磁気吸着させておくことが取り扱いに便利である。この場合、図4に示すように、各ヨーク3,4の開口部8に磁性体で成形された磁気遮蔽板6を磁気吸着させておく。これにより、開口部8からの磁気漏洩を低減することができる。
【0017】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の説明では各側壁5を各ヨーク3,4の底部3b,4bの両側の開口側面3c,4cに一体形成しているが、例えば図5に示すように、第1及び第2ヨーク(図5には第2ヨーク4のみ図示)とは別個の第3ヨーク7に2枚の側壁5を形成して当該第3ヨーク7を第1及び第2ヨーク3,4にそれぞれ重ね合わせることで、第1及び第2ヨーク3,4の底部3b,4bの開口側面3c,4cの両側に側壁5を設けるようにしても良い。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る磁気カップリングでは、夫々の磁石を断面コ字状の第1及び第2ヨークの底部に取付け、磁石を対向させた時、第1ヨークと第2ヨークとの折曲片同士が重なり合って組立てガイドをなし磁気吸着するように第1ヨークと第2ヨークの折曲片の折曲幅を異ならせると共に磁石を取付けた底部の開口側面の両側に磁石の厚さと略同一高さの側壁を設け、外径寸法の異なる送水管にも対応でき、且つ磁気漏洩も低減させるようにしたので、送水管を切断することなく、磁石の吸引力を利用して磁気カップリングを送水管に確実に装着することができる。
【0019】各ヨークの折曲片の折曲幅は異なっているので、各ヨークを近づけても折曲片同士が突き当たることがなく、各折曲片をすれ違うように進めながら送水管に当たるまで各ヨーク同士を近づけることができる。このため、送水管の太さに応じて各ヨークの間隔を変化させることができ、異なった太さの送水管への装着が可能になって磁気カップリングの汎用性を向上させることができる。
【0020】また、各ヨークの折曲片をすれ違うように進めながら各ヨーク同士を近づけることが出来るので、各折曲片が各ヨークを真っ直ぐに進めるスライドガイドとして機能し、各磁石を送水管を挟んだ対向位置に簡単に配置することができる。
【0021】また、各磁石の磁力線は、送水管を貫いて送水管内の流水を活水化すると共に、一方のヨークの折曲片から他方のヨークの折曲片を通って、及び一方のヨークの側壁から他方のヨークの側壁に向けて流れるので、外部への磁気の漏洩を低減することができる。即ち、外部に漏洩する磁気ロスが低減するので、流水の活水化及び各ヨークの磁気吸着の効率をアップさせることができる。
【出願人】 【識別番号】000220136
【氏名又は名称】東京ピジョン株式会社
【出願日】 平成10年7月13日(1998.7.13)
【代理人】 【識別番号】100087468
【弁理士】
【氏名又は名称】村瀬 一美
【公開番号】 特開2000−24671(P2000−24671A)
【公開日】 平成12年1月25日(2000.1.25)
【出願番号】 特願平10−197141