Warning: copy(htaccessbak): failed to open stream: No such file or directory in /home/jtokkyo/public_html/header.php on line 10
炭酸カルシウムの製造方法 - 特開2000−169142 | j-tokkyo
トップ :: C 化学 冶金 :: C01 無機化学

【発明の名称】 炭酸カルシウムの製造方法
【発明者】 【氏名】柴田 洋志

【氏名】藤原 敏男

【要約】 【課題】大粒子径(例えば1μm以上)のカルサイト結晶炭酸カルシウムを提供する。

【解決手段】針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを熟成することにより立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムを得ることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを熟成することにより立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムを得ることを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。
【請求項2】 カルサイト結晶炭酸カルシウムを添加して熟成を行う請求項1記載の製造方法。
【請求項3】 カルサイト結晶炭酸カルシウムの粒子径が0.02〜10μmである請求項2記載の製造方法。
【請求項4】 カルサイト結晶炭酸カルシウムの添加量が針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムの0.1〜20重量%である請求項2又は3記載の製造方法。
【請求項5】 針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムの長径が1μm以上、短径が0.1μm以上、アスペクト比(長径/短径)が3以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】 針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムのBET比表面積が3m2/g以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】 針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムのBET比表面積が5.0m2/g以上である請求項6記載の製造方法。
【請求項8】 針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを熟成して得られる立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムの比表面積が30m2/g以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項9】 針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを熟成して得られる立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムの比表面積が20m2/g以下である請求項8記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭酸カルシウムの製造方法に関し、更に詳しくは、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムから粒子径の大きい立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭酸カルシウムは充填材や機能性材料として産業上の各素材、たとえば、ゴム、プラスチックス、製紙、塗料、シーラント、食品等に広く使用されている。ところで、炭酸カルシウムの形状、粒子径等は、炭酸カルシウムが使用される製品の品質に大きな影響を与える。従って、炭酸カルシウムの形状、粒子径等を如何に正確に制御するかは非常に重要なことである。
【0003】工業用の合成炭酸カルシウムは、水酸化カルシウムのスラリーに炭酸ガスを導入して炭酸カルシウムを生成させるのが一般的であるが、この化合条件を変えることにより、生成する炭酸カルシウムの一次粒子径及び形状をある程度制御することができる。また、他の粒子径、形状の制御方法としては、このような化合により生成した炭酸カルシウム粒子を熟成する方法がある。一般に炭酸カルシウム粒子を熟成する目的は、一次粒子の分散性を向上させ、且つ粒子径を大きくすることにある場合が多い。しかしながら、従来の熟成方法では工業的に利用する場合、粒子径、形状を制御できる自由度はあまり大きくなく、たとえば、汎用的に行われている熟成方法では、一次粒子径が0.01〜0.1μm程度の粒子を0.1〜0.3μm程度の大きさに制御できるにすぎない。
【0004】特開平5−319816号公報には、粒子径を0.01〜0.8μm程度のものを0.2〜0.9μm程度の大きさに制御する方法が記載されているが、粒子径を大きくさせようとするほど生産効率は極端に悪くなり実用化が難しい。特に0.01〜0.1μm程度の粒子を熟成して1μm以上の大きさにすることは、コスト的にも技術的にも非常に難しく、ほとんど実用化されていない。
【0005】粒子径が1μm以上で粒子が均一で且つ分散性に優れた立方体形状の炭酸カルシウムはプラスチックスフィルムのブロッキング防止剤、各種プラスチックスの光拡散剤等の広汎な用途に有用である。しかし、このような炭酸カルシウムを製造するのは技術的にもコスト的にも容易ではない。従来の製造方法としては、溶液法と呼ばれている可溶性無機物を反応させる方法が一般的で、たとえば、NaCO3 とCaCl2 を反応させる方法である。しかし、この製造方法も粒子径制御の精度、粒子径の均一性等、技術的に多くの問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる実情に鑑み、これらの問題点を解決するために、より粒子径制御の精度が高く、大粒子径の立方体形状のカルサイト結晶の炭酸カルシウムを低コストで製造する方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明は、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを熟成することにより立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムを得ることを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法を内容とするものである。
【0008】好ましい実施態様としては、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムの長径が1μm以上、短径が0.1μm以上、アスペクト比(長径/短径)が3以上である(請求項5)。また好ましい実施態様としては、カルサイト結晶炭酸カルシウムを添加して熟成を行う(請求項2)。また好ましい実施態様としては、カルサイト結晶炭酸カルシウムの粒子径が0.02〜10μmである(請求項3)。また好ましい実施態様としては、カルサイト結晶炭酸カルシウムの添加量が針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムの0.1〜20重量%である(請求項4)。
【0009】また好ましい実施態様としては、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムのBET比表面積が3m2/g以上である(請求項6)。また好ましい実施態様としては、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムのBET比表面積が5.0m2/g以上である(請求項7)。また好ましい実施態様としては、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを熟成して得られる立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムの比表面積が30m2/g以下である(請求項8)。また好ましい実施態様としては、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを熟成して得られる立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムの比表面積が20m2/g以下である(請求項9)。
【0010】本発明において、立方体形状とは実質的に立方体形状のものをいい、角部が斜めになったり丸くなった形状のものをも包含する。また粒子径とは電子顕微鏡写真により求められた平均粒子径をいい、BET比表面積とは窒素吸着法により測定した値をいう。
【0011】
【発明の実施の形態】炭酸カルシウムには、アラゴナイト結晶、カルサイト結晶、バテライト結晶の3種類の結晶形態がある。一般にはアラゴナイト結晶は針状形状、カルサイト結晶は立方体形状、バテライト結晶は球状形状をしている。結晶形態としては、カルサイト結晶が最も安定しており、アラゴナイト結晶、カルサイト結晶は加熱等によりカルサイト結晶に転移しやすい。しかしながら、アラゴナイト結晶は常温等で単に放置するだけではカルサイト結晶に移行することはない。
【0012】本発明は針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを熟成することにより、粒子径の大きい立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムを得る方法である。熟成されるアラゴナイト結晶炭酸カルシウムは、合成品でも自然界に存在するものでもどちらでもよい。合成品である場合、その製造方法としては、たとえば特開昭63−260815号公報、特開平1−261225号公報、特開平4−321515号公報等に記載の方法が挙げられる。これらに記載の製造方法によって、針状形状の大きさを任意に変えることができる。上記の方法等で製造するアラゴナイト結晶炭酸カルシウムの大きさは、例えば、小さいものは短径0.01〜0.1μm程度、長径0.1〜1μm程度でアスペクト比は3程度以上であり、大きいものは短径1〜15程度μm、長径10〜250μm程度でアスペクト比3程度以上である。勿論、これらの中間の粒子径も製造条件を適当に設定することによって容易に作り分けることができる。粒子径の大小は、たとえば特開平4−321515号公報に記載のように、基本となるアラゴナイト結晶炭酸カルシウムに対して添加する水酸化カルシウムの量で調整することができる。
【0013】本発明に用いられる針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムは、好ましくは長径が1〜200μm、短径が0.1〜10μm、より好ましくは長径が5〜50μm、短径が0.1〜2μmであり、またアスペクト比は好ましくは3以上、より好ましくは5〜50である。またBET比表面積は、好ましくは3m2/g以上、より好ましくは5m2/g以上で、上限は特に制限されないが、コスト、生産性の点から30m2/g程度である。
【0014】針状形状をしたアラゴナイト結晶炭酸カルシウムは、熟成されることにより立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムを生成する。熟成方法は、カルサイト結晶を熟成させる方法に準じて行えばよく、加熱、pH制御、攪拌等の条件を適宜設定し、単独で又は2以上組み合わせて行われる。アラゴナイト結晶炭酸カルシウムの熟成は水スラリーで行われるが、この水スラリーの温度は高い程好ましい。好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上であるが、コスト面及び操作面からは90℃以下にしたほうがよい。スラリーのpHは、好ましくは8.5〜11.5、より好ましくは9.5〜11.0である。攪拌力は強力であることが望ましく、コストを加味して適切な条件にすればよい。具体的には、攪拌羽根の形状によっても異なるが、周速は1.0m/sec以上が好ましく、2.0〜100m/sec がより好ましい。加熱、pH、攪拌の組み合わせは、上記したそれぞれの範囲で適宜決定される。熟成時間は、上記熟成条件により適宜決定される。
【0015】針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムが熟成することにより立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムに転移する理由は必ずしも定かではないが、針状形状よりも立方体形状の方が表面積が小さいためエネルギー的により安定しているためと考えられる。また、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムが、その長径よりも小さい立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムに転移することから、アラゴナイト結晶が一旦崩壊して再結晶することによりカルサイト結晶に転移するものと考えられる。従って、アラゴナイト結晶はカルサイト結晶に転移が始まると一気に進行する。これは最初、強固に形成していたアラゴナイト結晶も、カルサイト結晶が出来始めると加速度的にカルサイト結晶にデポジットし成長していくためと考えられる。
【0016】そのため、熟成をより速く進行させるためには、あらかじめ針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムの水スラリー中にカルサイト結晶炭酸カルシウム粒子を少量添加しておくことが望ましい。これは、このカルサイト結晶炭酸カルシウム粒子が種晶として作用するため、アラゴナイト結晶炭酸カルシウム粒子の崩壊がより速く進むためと考えられる。
【0017】あらかじめ添加するカルサイト結晶炭酸カルシウム粒子の添加量は、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウム粒子の0.1〜20重量%が好ましく、より好ましく1.0〜15重量%程度である。あらかじめ添加するカルサイト結晶炭酸カルシウム粒子は特に制約されないが、好ましくは粒子ができるだけ分散している方がよい。もとのカルサイト結晶炭酸カルシウム粒子がより分散している場合は、本発明の熟成によって生じるカルサイト結晶炭酸カルシウム粒子も、より分散した粒子が生成することになる。また、もとのカルサイト結晶粒子の粒子径は、好ましくは0.02〜10μm程度、より好ましくは0.05〜0.5μm程度が用いられる。0.02μm未満のカルサイト結晶の炭酸カルシウムは一次粒子の凝集性が強く、また10μm以上の場合は表面積が小さくなりデポジットの効率が減少する。
【0018】一方、熟成を促進させるために、水スラリー中に各種の無機物、有機物の添加剤を添加してもよい。また、熟成を促進させるために、炭酸化反応時に各種添加剤をあらかじめ添加しておいてもよい。たとえば、熟成促進剤としてはCaCl2 、NaOH等が挙げられる。
【0019】本発明の最大の特徴は、従来、製造できなかったレベルの大粒子、好ましくは1μm以上の立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウム粒子を容易に製造できることにある。0.4μm程度以下の粒子であれば従来のカルサイト結晶粒子だけを熟成する方法でなんとか対応できるが、1μm以上の粒子は従来の熟成方法では非常に効率が悪い。
【0020】単純に水酸化カルシウムに炭酸ガスを導入する気液反応方法で生成するカルサイト結晶炭酸カルシウムの粒子は、一次粒子が約0.02〜0.04μmの立方体形状粒子か、又は約1〜2μmの紡錘形状粒子である。一回の炭酸化反応ではこのどちらかしかできない。前者の粒子を従来の熟成方法で例えば0.5μmの粒子径の立方体形状粒子に成長させることは相当な長時間と、加熱、攪拌等の多大のエネルギーを必要とする。また後者の粒子は従来の方法では熟成がほとんど進行せず、強く凝集した紡錘形状の状態で残ってしまう。従って、上記いずれの方法も工業的に満足できる方法とは云い難い。
【0021】また、他の方法として、カルサイト結晶炭酸カルシウムを0.01μm程度の粒子径にした後、水酸化カルシウムを添加して(添加量は目的とする粒子径に応じて適宜変える)再び炭酸化させることで、もとの粒子径の表面に新たにカルサイト結晶の炭酸カルシウムをデポジットさせて粒子径を大きくする方法があるが、製造工程が複雑になり設備コストが上昇する、0.7〜0.8μm程度になると十分にデポジットしなくなる等の問題点がある。
【0022】本発明によれば、熟成原料として用いる針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムの長径に概ね比例して、従来得られなかった大粒径の立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムが得られる。たとえば、長径5μm、短径0.15μm程度のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムから、粒径0.2μm程度の立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムが得られ、また長径20μm、短径1μm程度のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムから、1〜3μm程度の立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムが得られる。
【0023】本発明の方法で製造した大粒径のカルサイト結晶炭酸カルシウムは、各種フィルムのブロッキング防止剤、プラスチックスの光拡散剤等の分野において極めて有用である。そして、これらの用途に応じて、その目的とする機能をより一層引き出すために二次加工を施してもよい。たとえば、分散性をより向上させるために、得られた粒子を水、溶媒等各種スラリーの状態で粉砕媒体を使用して湿式粉砕を行う、微細な空隙を高速で通過させる、超音波で分散させる、等が挙げられる。
【0024】また、使用するマトリックスに応じて、それらとの相容性を向上させるために各種の有機物、無機物で表面処理することができる。代表的な有機物としては、脂肪酸、樹脂酸、アクリル酸、メタアクリル酸、シュウ酸、クエン酸等があり、無機物としては酒石酸、燐酸、縮合燐酸、フッ素酸等がある。また、これらのポリマー、アルカリ金属塩、エステル類、シラン、チタン等のカップリング剤等も含まれる。これらは単独で、又は必要に応じて2種以上組み合わせて用いられる。得られたカルサイト結晶炭酸カルシウムは乾燥した後、粉体としての使用は勿論、水、各種溶剤等の懸濁液にして使用してもよい。
【0025】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を何ら制限するものではない。
【0026】実施例1平均粒子径が長径30μm、短径1.2μmのアラゴナイト結晶の合成炭酸カルシウム3Kgに30Lの水を加えて炭酸カルシウムの水スラリーとした。このスラリーを70℃に保温した状態で150時間攪拌(360rpm 、周速3.8m/sec )して熟成した。このときのスラリーのpHは10.5に維持した。スラリー中の炭酸カルシウムを電子顕微鏡写真で確認したところ、平均粒子径が約2μmのよく分散した立方体形状粒子であった。
【0027】実施例2実施例1のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを長径15μm、短径0.9μmに変える以外は全て実施例1と同じとした。得られた炭酸カルシウムを電子顕微鏡写真で確認したところ、平均粒子径が約1μmのよく分散した立方体形状粒子であった。
【0028】実施例3実施例1のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを長径7μm、短径0.2μmに変える以外は全て実施例1と同じとした。得られた炭酸カルシウムを電子顕微鏡で確認したところ、平均粒子径が約0.5μmのよく分散した立方体形状粒子であった。
【0029】実施例4実施例1で熟成するスラリー中に、あらかじめ平均粒径0.1μmの立方体のカルサイト結晶炭酸カルシウムを0.2Kg(スラリー中の針状形状アラゴナイト結晶炭酸カルシウムに対して6.7重量%)添加して熟成時間を30時間とする以外は全て実施例1と同じとした。得られた炭酸カルシウムを電子顕微鏡写真で確認したところ、実施例1とほぼ同じ粒子であった。
【0030】比較例1実施例1でアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを平均粒径0.03μmの立方体形状カルサイト結晶炭酸カルシウムに変える以外は全て実施例1と同じとした。得られた炭酸カルシウムを電子顕微鏡写真で確認したところ、平均粒子径が0.15μmのカルサイト結晶の炭酸カルシウムであった。
【0031】比較例2実施例1でアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを長径2μm、短径0.8μmの紡錘形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムに変える以外は全て実施例1と同じとした。得られた炭酸カルシウムを電子顕微鏡写真で確認したところ、紡錘形状が少し崩れかかっているが、全体としてはもとの紡錘形状に近い状態であった。
【0032】上記実施例、比較例の熟成条件及び熟成前後の形状を表1に、熟成前後の結晶形態、BET比表面積を表2に示す。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】

【0035】以上の表1及び表2の結果から明かなように、針状形状のアラゴナイト結晶炭酸カルシウムを熟成することにより、所望の粒子径の立方体形状のカルサイト結晶炭酸カルシウムを容易に製造することができる。
【0036】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明によれば、大粒径のカルサイト結晶炭酸カルシウムを容易に製造することができ、各種フィルムのブロッキング防止剤、プラスチックスの光拡散剤等に有用である。特に、従来製造困難であった1μm以上の大粒子径のカルサイト結晶炭酸カルシウムを容易に製造でき、その有用性は頗る大である。
【出願人】 【識別番号】390008442
【氏名又は名称】丸尾カルシウム株式会社
【出願日】 平成10年12月3日(1998.12.3)
【代理人】 【識別番号】100076820
【弁理士】
【氏名又は名称】伊丹 健次
【公開番号】 特開2000−169142(P2000−169142A)
【公開日】 平成12年6月20日(2000.6.20)
【出願番号】 特願平10−344030