| 【発明の名称】 |
ラベルプリンタのラベルロール紙セット装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】石上 敬二
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| 【要約】 |
【課題】ロール押え部材を強く押し込んだ場合でも、ラベルロール紙のセット幅が該ロール紙幅以上に確保されるようにして、印字作業におけるラベル供給動作を円滑ならしめること。
【解決手段】プリンタ本体Aに配設したセット軸6にラベルロール紙3およびロール押え部材7を嵌挿着し、そのロール押え部材7をラベルロール紙3端面に近接させた状態で前記セット軸6に係脱可能に掛止してラベルロール紙3を所定位置にセットさせるラベルプリンタのラベルロール紙セット装置において、前記ロール押え部材7をセット軸6に掛止した後で、操作することなくラベルロール紙3のセット幅を僅かに拡幅可能に構成したこと。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プリンタ本体に配設したセット軸にラベルロール紙およびロール押え部材を被嵌挿させ、そのロール押え部材をラベルロール紙端面に近接させた状態で前記セット軸に係脱可能に掛止してラベルロール紙を所定位置にセットさせるラベルプリンタのラベルロール紙セット装置において、前記ロール押え部材をセット軸に掛止した後で、操作することなくラベルロール紙のセット幅を僅かに拡幅可能に構成したことを特徴とするラベルロール紙セット装置。 【請求項2】 上記セット軸はその一端をプリンタ本体のフレームに固定された片持ち構造であり、該セット軸の自由端から前記ロール押え部材が被嵌挿されて掛止され、そのロール押え部材と前記フレームとの間隔によりラベルロール紙の前記セット幅が設定されることを特徴とする請求項1記載のラベルロール紙セット装置。 【請求項3】 上記セット軸は、前記フレームに摺動手段を介して取り付けられ、該摺動手段によりセット軸をその軸方向自由端側へ若干距離移動可能とした請求項2記載のラベルロール紙セット装置。 【請求項4】 上記摺動手段には、セット軸をその軸方向自由端側へ付勢するバネ部材を含む請求項3記載のラベルロール紙セット装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はラベルプリンタのラベルロール紙セット装置、詳しくは、ラベルのセット時又は交換時に、セットするラベルロール紙の幅に合わせてセット軸に対するロール押え部材の掛止位置を自由に変更可能にしたセット装置の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ラベルプリンタにおいて、ラベルロール紙のセット軸に被嵌挿させるロール押え部材を、その掛止位置を変更可能に取り付けるようにしたセット装置は知られている(実用新案登録第2564839号公報)。この従来装置は、同公報で説明されるように、プリンタ本体Aに片持ち状に配設したセット軸6に、ラベルロール紙3およびロール押え部材7を被嵌挿させ、そのロール押え部材7をラベルロール紙3端面に近接させた状態で前記セット軸6に係脱可能に掛止してラベルロール紙を所定位置にセットさせるものである。すなわち、上記従来装置は、セット軸6にラベルロール紙3を被嵌挿せしめ、続いて同方向からロール押え部材7を被嵌挿させて、軸方向抜け側への移動を規制する掛止手段により押え部材7をセット軸の任意所望の位置に掛止させる構造である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるに上記従来装置によれば、ラベルのセット作業を経験者が行なう場合はさほどに問題ないが、ロール押え部材を強く押し込みすぎた場合、すなわち、ロール押え部材をラベルロール紙端面に強く押圧した状態にセットした場合には、ラベルロール紙の回転にブレーキがかかり該ロール紙からのラベルの引き出しが円滑になされず、印字時におけるラベル供給に支障を生ずる不具合がみられた。本発明は斯る従来不具合を解消すべく、ロール押え部材を強く押し込んだ場合でも、ラベルロール紙のセット幅が該ロール紙幅以上に確保されるようにして、印字作業におけるラベル供給動作を円滑ならしめることを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】斯る本発明のラベルロール紙セット装置は、ロール押え部材をセット軸に掛止した後で、操作することなくラベルロール紙のセット幅を僅かに拡幅可能に構成したことを特徴とする。これにより、ラベルロール紙にロール押え部材を強く押し当てた場合であっても、ラベル供給時にはロール押え部材間の間隔、すなわちラベルロール紙のセット幅が僅かに拡大してラベルロール紙の回転可能な遊転状態が確保される。上記セット軸は、プリンタ本体に着脱可能に取り付け、その両端からそれぞれロール押え部材を被嵌挿させるセンター基準の両持ち構造、あるいはプリンタ本体に一端を固定して取り付け、その自由端からロール押え部材を被嵌挿させる片側基準の片持ち構造の何れとすることもよい。しかし、構造の簡素化およびセット操作の簡便化を考慮した場合は、後者の片持ち構造、具体的には、上記セット軸はその一端をプリンタ本体のフレームに固定された片持ち構造であり、該セット軸の自由端から前記ロール押え部材が被嵌挿されて掛止され、そのロール押え部材と前記フレームとの間隔によりラベルロール紙の前記セット幅が設定されるようにすることが好ましい(請求項2)。 【0005】上記ラベルロール紙のセット幅を拡幅可能にする構成には、前記セット軸自体を伸縮又はスライドさせる手段、あるいはロール押え部材を全体又は部分的に後退させる構造などを採用するが、セット軸が片持ち構造の場合における一つの形態として、上記セット軸は、前記フレームに摺動手段を介して取り付けられ、該摺動手段によりセット軸をその軸方向自由端側へ若干距離移動可能とすればよい(請求項3)。これにより、ラベルロール紙にロール押え部材を強く押し当てた状態でも、ラベルロール紙が回転し始める段階で、該ロール紙によりロール押え部材がセット軸の自由端側へ移動するので、ラベルロール紙のセット幅が拡大してラベルロール紙の回転可能な遊転状態となる。また、上記ロール押え部材の移動が自動的に動作すれば、セット操作がより確実かつ簡便になり好ましい。そのために、上記摺動手段として、セット軸をその軸方向自由端側へ付勢するバネ部材を含むように構成する(請求項4)。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づいて説明すると、図1はラベルプリンタの斜視図を示し、プリンタ本体Aは、その前面上部に適宜の角度をもって、商名や商品番号等の所要データを入力する操作部1および前記所要データを表示する表示部2を備える。そして、前記操作部1により商品番号を入力することによって該当する商品データを呼び出すとともに、内部にセットされているラベルロール紙3から不図示の移送機構により引き出すラベル4に印字し、該ラベル4を操作部1の下方に設けたラベル発行口5から発行する。上記プリンタ本体Aの内部には、一端側をプリンタ本体AのフレームA1に固定せしめ、他端側を側壁の開閉扉A2方向に向けて突出させた片持ち状のセット軸6を取り付け、このセット軸6の自由端側にはロール押え板7を係脱可能に被嵌挿させて、該ロール押え板7を、前記セット軸6に回転自在にセットされるラベルロール紙3端面に近接させ保持するようにする。なお、ラベルロール紙3はラベル台紙に一定間隔をおいてラベル4を貼付したものであり、また図中の符号Bは電子秤である。 【0007】セット軸6は合成樹脂材等により成形された筒状体であり、その軸方向一半部に支持部6aを形成し、該支持部6aを支軸10に被嵌挿せしめることによりプリンタ本体AのフレームA1に取り付けるようにする。具体的には、支持部6aに、前記支軸10を摺動可能に貫挿せしめる軸孔11を開孔するとともに該軸孔11の外側部分を拡径状に形成した凹部11aを設け、前記支軸10の一端部にE型の止リング12を取り付けた状態で、該支軸10を前記軸孔11に内端側より貫挿入させるとともに、支軸10の他端側よりコイルスプリング13を被嵌挿させて前記凹部11a内に装着する。そして、上記支軸10の他端側を前記フレームA1のネジ孔に対応するよう当接させ、該端を止ネジ14により螺着することにより、セット軸6をフレームA1に片持ち状に取り付ける。 【0008】上記セット軸6は、その支持部6aが前記フレームA1と支軸10に取り付けた止リング12との間に装着されことになるが、そのフレームA1と止リング12との間隔L1を前記支持部6aの長さL2よりも若干(1mm程度)大きく設定する。換言すれば、セット軸6の支持側端面とフレームA1との間に微小間隙Sが介在するように設定し、その間隙S間をセット軸6が支持軸10に沿って摺動可能となるようにする。また、上記セット軸6は、その支持側端面の上下に突起15,15を突出させ、それら突起15を前記フレームA1に形成した孔16に摺動可能に嵌挿してセット軸6の回り止めとなるようにする。さらに、上記セット軸6は、その上面に自由端から支持端側近傍へ向けて一方向掛止爪17を形成する。この一方向掛止爪17は、一定の幅面を軸方向へ断面波形状、詳しくは垂直面と自由端側へ向けて下がる傾斜面とが連続した反復形状に形成し、前記ロール押え板7の弾性爪部18を自由端から支持端側へ向けてのみ移動可能とし、支持端から自由端側への移動を規制するものである。斯るセット軸6に、その自由端側からラベルロール紙3を被嵌挿状に装着するものである。 【0009】上記ロール押え板7は、セット軸6と同様の合成樹脂材等を用いて成形される成形品であり、リング状の外周辺部19と、軸嵌挿口20を有する内周辺部21とを図示の如く上下2カ所を一体に連設させて構成した軸嵌挿部7aの外周に操作摘み7bを突設して構成される。そして、軸嵌挿口20の口縁には前記弾性爪部18及び回り止め突起22を弾性的に支持させて設ける。弾性爪部18は、一方向掛止爪17に適合する形状に形成し、軸嵌挿口20の口縁に断面略C字形の弾性支持部18aを介して設けられる。それにより、軸嵌挿口20をセット軸6に被嵌挿させた状態でロール押え板7を押し込む操作を行なうと、弾性爪部18が前記掛止爪17を自在に乗り越えて軸方向へ移動し、いずれかの停止させた位置で掛止爪の垂直面に掛止されて抜け止めされるものである(図6(1)(2)参照)。 【0010】上記回り止め突起22は、セット軸6外周に形成した凹状溝23への嵌入掛止により、ロール押え板7がラベルロール紙3と共に回転しないようにする。また、前記突起22は、ロール押え板7をセット軸6に押し込む際に該セット軸6の掛止爪17を自在に乗り越える弾性爪部18を軸方向いずれかの掛止爪17に掛止させる案内をするものである。図中の24は、ロール押え板7の軸嵌挿口20の口縁における弾性爪部18の反対側に該掛止爪部18と同様に設けたセット軸6の外周に沿って移動する押え片である。 【0011】而して、上述したセット装置の操作を説明すると、図3において、ロール押え板7を取り外した状態で所定のラベルロール紙3をセット軸6に被嵌挿せしめて装着し、その後にロール押え板7をセット軸6の自由端から被嵌挿させる。すなわち、軸嵌挿口20の弾性爪部18と回り止め突起22とを、夫々セット軸6外周の掛止爪17と凹状溝23に対向位置させてロール押え板7を押し込む。それにより、弾性爪部18が弾性支持部18aによる支持により掛止爪17を乗り越えて移動し、回り止め突起22が凹状溝23へ嵌め合い掛止することで、弾性爪部18の前記移動を案内する。このロール押え板7の押し込み操作を、ラベルロール紙3に突き当たったところで止めることにより、弾性爪部18は軸方向いずれかの掛止爪17 に受け止め掛止されるので、ラベルロール紙3はロール押え板7により抜け止めされた状態にセットされる。 【0012】そして、上記ロール押え板7を強く押し込み過ぎた場合、すなわちロール押え板7がラベルロール紙3に突き当たった後もさらに押し込んで、ラベルロール紙3の先端面がフレームA1に当接した状態となった場合、その押し込み操作時にセット軸6もスプリング13の弾力に抗して支持軸10に沿って微小間隙S分をフレームA1側へ前進する(図5(1)参照)。そのため、ロール押え板7の押し込みを止めて該押え板7から手を離したときに、前記セット軸6はスプリング13の弾力により後退してラベルロール紙3とフレームA1との間に間隙Sが形成される(図5(2)参照)。したがって、セット完了状態において、ラベルロール紙3に大きなブレーキ力がかかるおそれがなく、ラベルロール紙3は回転可能な遊転状態になる。 【0013】上記スプリング13はセット軸6と共にロール押え板7を後退する方向、すなわちラベルロール紙3のセット幅を拡幅する方向へ付勢するものであるが、その付勢力が強過ぎてロール押え板7の押し込み操作時に移動(前進)しない場合は、前記拡幅作用が発生しないおそれがある。したがって、スプリング13はロール押え板7の押し込み操作時にセット軸6に生じる摩擦力により該セット軸6の移動を許容する程度の付勢力に設定しておくことが好ましい。また、上記セット軸6とフレームA1との間の間隙Sは、ロール押え板7のラベルロール紙3に対するブレーキ力を解放できる程度であれば、必ずしも1mmであることに限定されない。 【0014】他方、ラベルロール紙3の交換時等にロール押え板7を外す場合には、操作摘み7bを操作して掛止爪17から弾性爪部18を、そして凹状溝23から回り止め突起22を外すように、ロール押え板7をその周方向(図では右方向)に回動させる(図2二点破線)。それにより、掛止爪17に対する弾性爪部18の掛止状態が解除されるので、ロール押え板7を手前に引く操作によりセット軸6から簡単に抜き外すことができる。その際、弾性爪部18はセット軸6の外周に沿って移動する(図6(3)参照)。 【0015】なお、上述した実施の形態においては、スプリング13を介在させ、セット操作完了後にセット軸6が自動的に移動して間隙Sを形成するようにしたが、該スプリングを使用しない場合であってもよい。その場合にセットされたラベルロール紙3の両端面はそれぞれフレームA1、ロール押え板7に当接して押え状態にあるが、セット軸6が移動可能な状態にあるので、ラベル印字時にラベルロール紙3が回動すれば、それに伴い押え状態は解放される。また、上記実施の形態においては、セット軸6全体が摺動するようにしたが、必ずしもその必要はなく、例えば図7に例示するように、セット軸60を伸縮可能な二分割構造とすることもよい。詳しくは図示のとおり、固定軸61と可動軸62とを摺動可能に接続してセット軸60を形成し、セット操作完了後に可動軸62が微小間隙Sを移動するようにしてもよい。それにより、ラベルロール紙3とローラ押え板7との間にも間隙Sが確保される。 【0016】また、上記実施の形態のようなセット軸6が摺動する手段に代えて、ロール押え板が摺動するようにすることもよい。例えば、図8に例示するように、ロール押え板70を、摺動可能にくみつけた軸嵌挿部70aとロール当接部70bとの二分割構造とし、その軸嵌挿部70aをセット軸6に被嵌挿状に掛止させた状態において、前記当接部70bのみをセット軸6の自由端側へ可動するようにしてもよい。それにより、セット操作完了後にラベルロール紙3とロール押え板70との間に間隙Sが確保される。また、上記セット軸又はロール押え板の摺動手段に代えて、リンク機構等による構成、あるいは長孔係合による構成等を採用することも自由である。さらに、実施の形態においては、ロール押え板をセット軸に掛止する手段として、一方向掛止爪17と弾性爪部18の係合による場合を説明したが、ロール押え板をセット軸の任意位置で固定できる構成であればよく、必ずしも上記形態に限定されるものではない。 【0017】 【発明の効果】本発明によれば、ラベル交換などセット作業を行なう際に、セット軸にラベルロール紙を被嵌挿せしめ、次いで被嵌挿させるロール押え部材を強く押し込み過ぎた場合でも、セット操作後にラベルロール紙のセット幅が僅かに拡大してラベルロール紙が回転可能な状態に確保されるので、ラベルが引き出しできないという作業ミスは生じない。したがって、ラベル印字作業におけるラベル供給動作がスムーズに行なわれるとともに、セット幅の拡幅量はラベルロール紙の回転状態を確保する必要最小限でよいことから、ラベルの位置設定には支障なくできる。そして、請求項2のように、セット軸を片持ち構造とすることにより構造が簡素化できるとともに、ラベルロール紙およびロール押え部材をセット軸に装着する操作が簡単となる。 【0018】また、セット軸に摺動手段を設ける請求項3によれば、従来構造に若干変更を加える簡単な構造により前記セット幅の拡幅機能が具備され、コスト安価な装置を提供することができる。さらに、請求項4によれば、ラベルロール紙のセット操作後に、前記ロール押え部材が自動的に移動してセット幅が拡幅されるので、安定したラベル供給状態を確実に担保することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000145068 【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
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| 【出願日】 |
平成11年6月14日(1999.6.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068607 【弁理士】 【氏名又は名称】早川 政名 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−351493(P2000−351493A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月19日(2000.12.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−167074 |
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