| 【発明の名称】 |
発電機を搭載した車両の発電制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田端 淳
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| 【要約】 |
【課題】駆動輪に対する動力伝達系統に介在された発電機とエンジンによって駆動される発電機とを備えた車両で効率よく発電をおこなう。
【解決手段】内燃機関3に伝達機構11を介して連結された第1の発電機12と、前記内燃機関1から駆動輪1に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機4とを搭載した車両の発電制御装置であって、前記第2の発電機4での発電が許容されない状態を判断する判断手段(ステップS7,9,10)と、その判断手段(ステップS7,9,10)で前記第2の発電機4での発電が許容されないことが判断された場合に前記第1の発電機12によって発電をおこなわせる発電機選択手段(ステップS8,12)とを備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載した車両の発電制御装置において、前記第2の発電機での発電が許容されない状態を判断する判断手段と、その判断手段で前記第2の発電機での発電が許容されないことが判断された場合に前記第1の発電機によって発電をおこなわせる発電機選択手段とを備えていることを特徴とする発電機を搭載した車両の発電制御装置。 【請求項2】 内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載した車両の発電制御装置において、前記第1の発電機と第2の発電機とから電力を受けて電力を蓄える蓄電手段と、その蓄電手段の充電量が低下している状態もしくは低下が予想される状態を検出する充電量低下検出手段と、その充電量低下検出手段が前記蓄電手段の充電量の低下状態もしくは低下の予想される状態を検出した場合に前記第1および第2の発電機で発電して充電をおこなわせる発電機選択手段とを備えていることを特徴とする発電機を搭載した車両の発電制御装置。 【請求項3】 内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載した車両の発電制御装置において、前記動力伝達系統に前記駆動輪から動力が入力されている状態を検出する回生可能状態検出手段と、前記動力伝達系統に前記駆動輪から動力が入力されていることを前記回生可能状態検出手段が検出した場合に前記第2の発電機に発電をおこなわせる発電機選択手段とを備えていることを特徴とする発電機を搭載した車両の発電制御装置。 【請求項4】 内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載した車両の発電制御装置において、発電に使用する発電機を、前記車両の走行状態に基づいて、前記第1の発電機と第2の発電機とのいずれかに決定する第1の発電機選択手段と、発電要求量を検出する発電要求量検出手段と、その発電要求量検出手段で検出された発電要求量が相対的に小さい場合には前記発電機選択手段で決定された発電機によって発電をおこない、前記発電要求量検出手段で検出された発電要求量が相対的に大きい場合には前記発電機選択手段で決定された発電機によって発電をおこなうとともに他の発電機で補助的に発電をおこなうように制御する第2の発電機選択手段とを備えていることを特徴とする発電機を搭載した車両の発電制御装置。 【請求項5】 内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載し、かつ動力の伝達および遮断を含む変速状態を選択可能な変速機が前記動力伝達系統に介在された発電機を搭載した車両の発電制御装置において、動力の伝達および遮断を含む変速機の状態を検出する動力伝達状態検出手段と、その動力伝達状態検出手段で検出された前記変速機の状態に基づいて、主として発電をおこなう発電機を前記第1の発電機と第2の発電機とのいずれかに決定する発電機選択手段とを備えていることを特徴とする発電機を搭載した車両の発電制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ガソリンエンジンなどの内燃機関から駆動輪に対して動力を伝達する動力伝達系統に連結されてその動力伝達系統から動力が入力されることにより発電をおこない、また電力が供給されることにより動作して動力を出力する発電機と、内燃機関に対してベルトなどの伝達機構を介して連結されて内燃機関によって駆動されることにより発電をおこなう他の発電機とを搭載した車両において、これらの発電機の駆動・非駆動を制御して発電の形態を制御する制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種の発電機として、発電機能と電動機としての機能とを備えたモータ・ジェネレータが知られている。これは、外部から入力する動力によってロータを強制的に回転させることにより起電力が生じ、また電流をステータコイルに流すことによりロータが回転してトルクを出力するよう構成されている。 【0003】このモータ・ジェネレータを、車両の動力源から駆動輪に到る動力伝達系統に介在させれば、加速時などの駆動時にモータ・ジェネレータを、内燃機関の出力を補う補助動力として使用でき、また減速時には、走行慣性力によってモータ・ジェネレータを駆動して発電をおこない、エネルギの回生をおこなうことができる。さらに、車両の停止時に内燃機関を止め、再発進時にモータ・ジェネレータによって内燃機関を回転させて始動させることにより、アイドリングによる排ガスを削減するいわゆるエコラン制御を実行することができる。 【0004】このようなモータ・ジェネレータをエンジンとトルクコンバータとの間に配置したシステムおよびその制御装置が、特開平8−168104号公報に記載されている。この公報に記載された装置では、モータ・ジェネレータをいわゆる補助動力源として使用するものであって、モータ・ジェネレータからエンジンの出力軸にトルクを供給し、その供給トルクを、エンジンの回転脈動を抑制するように制御することにより、車体の振動を防止して乗り心地を改善している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前述したように、エンジンから駆動輪に到る動力伝達系統に介在させたモータ・ジェネレータは、上記の公報に記載されているように補助動力源として機能させることができるが、それに限らず、減速時には、走行慣性力によって駆動して発電機として機能させることができる。しかしながら、上記の公報に記載されたシステムでは、1台のモータ・ジェネレータがエンジンとトルクコンバータとの間に介在されているのみであるから、モータ・ジェネレータによる駆動力のアシストと発電とを同時におこなうことができない。例えば、モータ・ジェネレータを補助動力源として使用すれば、バッテリ(すなわち蓄電装置)の充電量(SOC:State of Charge)が低下し、充電を必要とする状態になるが、モータ・ジェネレータが動力源として使用されているから、モータ・ジェネレータによって発電して充電をおこなうことができず、その結果、バッテリの充電不足の状態が発生してしまう。 【0006】このような不都合を解消するために、発電機を追加して搭載することができるが、前記モータ・ジェネレータと同容量の発電機を搭載するとすれば、システムが全体として大型化し、車両に対する搭載性(車載性)が大きく悪化する。また、発電のみをおこなわせるために、小型の発電機を追加して搭載するとした場合、車載性を改善することができるものの、発電機が重複することになるから、その使用態様によっては不必要に動力を消費して燃費が悪化したり、また発電のために動力が消費されて駆動力が不足したり、あるいはいずれかの発電機の過剰使用によりその耐久性が悪化するなどの事態が生じる可能性がある。そして従来では、このように複数台の発電機を搭載した場合の好適な制御をおこなう装置が開発されておらず、モータ・ジェネレータなどの発電機を内燃機関と併用することの本来の目的を充分に達成できていないのが実情である。 【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなされたものであり、複数台の発電機を内燃機関と共に搭載した車両において燃費や乗り心地などを悪化させることなく効率よく発電をおこなうことのできる制御装置を提供することを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載した車両の発電制御装置において、前記第2の発電機での発電が許容されない状態を判断する判断手段と、その判断手段で前記第2の発電機での発電が許容されないことが判断された場合に前記第1の発電機によって発電をおこなわせる発電機選択手段とを備えていることを特徴とするものである。 【0009】したがって請求項1の発明では、動力伝達系統に介在されている第2の発電機が、内燃機関に対する補助動力源として使用されるなどこの第2の発電機では発電を実行できない状態が判断されると、第1の発電機を内燃機関によって駆動することにより発電をおこなう。したがって、充電や補機類の駆動などのための発電要求に応じて効率よく発電することができる。 【0010】また、請求項2の発明は、内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載した車両の発電制御装置において、前記第1の発電機と第2の発電機とから電力を受けて電力を蓄える蓄電手段と、その蓄電手段の充電量が低下している状態もしくは低下が予想される状態を検出する充電量低下検出手段と、その充電量低下検出手段が前記蓄電手段の充電量の低下状態もしくは低下の予想される状態を検出した場合に前記第1および第2の発電機で発電して充電をおこなわせる発電機選択手段とを備えていることを特徴とするものである。 【0011】したがって請求項2の発明では、蓄電手段の充電量が低下している場合、あるいはその可能性がある場合には、第1および第2の発電機の両方で発電をおこなった蓄電手段に充電する。そのため、蓄電手段に効率よく充電をおこなってその充電量を充分高い状態に維持することができる。 【0012】請求項3の発明は、内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載した車両の発電制御装置において、前記動力伝達系統に前記駆動輪から動力が入力されている状態を検出する回生可能状態検出手段と、前記動力伝達系統に前記駆動輪から動力が入力されていることを前記回生可能状態検出手段が検出した場合に前記第2の発電機に発電をおこなわせる発電機選択手段とを備えていることを特徴とするものである。 【0013】したがって請求項3の発明では、駆動輪から入力される動力によって第2の発電機を駆動し、発電することになり、車両が有している慣性エネルギを電気エネルギとして回生することができるので、効率の良い発電をおこなうことができる。 【0014】さらに、請求項4の発明は、内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載した車両の発電制御装置において、発電に使用する発電機を、前記車両の走行状態に基づいて、前記第1の発電機と第2の発電機とのいずれかに決定する第1の発電機選択手段と、発電要求量を検出する発電要求量検出手段と、その発電要求量検出手段で検出された発電要求量が相対的に小さい場合には前記発電機選択手段で決定された発電機によって発電をおこない、前記発電要求量検出手段で検出された発電要求量が相対的に大きい場合には前記発電機選択手段で決定された発電機によって発電をおこなうとともに他の発電機で補助的に発電をおこなうように制御する第2の発電機選択手段とを備えていることを特徴とするものである。 【0015】したがって請求項4の発明では、通常の走行時に内燃機関や駆動輪から動力伝達系統を介してトルクが入力される第2の発電機によって発電をおこない、発電要求量が相対的に大きい場合には、更に第1の発電機を内燃機関で駆動して発電をおこなうので、走行時に常時、回転状態となる第2の発電機を主たる発電機として使用することになり、そのため、効率の良い発電をおこない、また必要十分な発電をおこなうことができる。 【0016】そして、請求項5の発明は、内燃機関に伝達機構を介して連結された第1の発電機と、前記内燃機関から駆動輪に到る動力伝達系統にロータが連結され電力が供給されることにより前記動力伝達系統にトルクを出力することの可能な第2の発電機とを搭載し、かつ動力の伝達および遮断を含む変速状態を選択可能な変速機が前記動力伝達系統に介在された発電機を搭載した車両の発電制御装置において、動力の伝達および遮断を含む変速機の状態を検出する動力伝達状態検出手段と、その動力伝達状態検出手段で検出された前記変速機の状態に基づいて、主として発電をおこなう発電機を前記第1の発電機と第2の発電機とのいずれかに決定する発電機選択手段とを備えていることを特徴とするものである。 【0017】したがって請求項5の発明では、第1および第2の発電機を常時同時に駆動して発電したり、あるいはいずれか一方のみを固定的に発電に使用したりせずに、変速機の動作状態に基づいて発電に使用する発電機を選択するので、走行状態あるいは駆動力に悪影響を及ぼすことなく効率の良い発電をおこなうことができる。 【0018】 【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面に示す具体例に基づいて説明する。図3は、この発明で対象とする車両の動力伝達系統を模式的に示しており、(A)は後輪1に動力を伝達する機構を示し、(B)は前輪2に対して動力を伝達する機構を示している。したがってここに示す車両は、選択的に四輪駆動とすることのできる車両である。 【0019】図3の(A)に示すように内燃機関(以下、エンジンと記す)3にモータ・ジェネレータ(MG)4およびトルクコンバータ(T/C)5ならびに自動変速機(A/T)6が、順に連結されている。そのエンジン3は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、液化天然ガス(LNG)や液化石油ガス(LPG)などのガスを燃料としたガスエンジンなど、要は、適宜の形態の燃料を燃焼させて機械的動力を出力する動力装置であり、図に示す例では車両の前部に前後方向に向けて搭載されている。 【0020】また、モータ・ジェネレータ4は、永久磁石型同期モータなどの電動機としての機能と発電機としての機能とを備えた回転動力装置であり、そのロータ(図示せず)がエンジン3の出力軸もしくはエンジン3とトルクコンバータ5とを連結している回転軸に直接連結され、あるいは適宜の歯車機構などの伝動機構を介して連結されている。したがってエンジン3よってモータ・ジェネレータ4を駆動して発電をおこない、またトルクコンバータ5側から入力される動力によってモータ・ジェネレータ4を駆動して発電をおこない、さらにはモータ・ジェネレータ4に電流を供給してこれを駆動することにより、エンジン3もしくはトルクコンバータ5に対して動力を伝達するように構成されている。 【0021】さらに、トルクコンバータ5は、その入力側のエンジン3もしくはモータ・ジェネレータ4から出力側の自動変速機6に対してトルクを増幅して、もしくは増幅せずに伝達する装置であって、一般的には流体式の公知の構成のものが使用される。流体式のトルクコンバータ5を使用した場合には、その入力側の回転要素と出力側の回転要素とを機械的に直接連結する公知の構成のロックアップクラッチ(図示せず)を内蔵させることができる。 【0022】このトルクコンバータ5に続けて配置される自動変速機6は、車両の走行状態に基づいて変速比を設定するように構成された変速機であって、有段式の変速機や変速比を連続的に変化させることのできる無段変速機を採用することができる。図に示す例では、歯車変速機部7における動力の伝達経路を、油圧制御部8から出力される油圧によって適宜に変更することにより、変速比を変えるように構成した自動変速機6が示されている。 【0023】その歯車変速機部7は、複数の遊星歯車機構からなる歯車列における動力の伝達経路を、クラッチやブレーキによって変更する構成のものや、常時噛み合い式の複数の歯車列を同期装置によって入力軸や出力軸に選択的に連結して所定の変速比を設定する構成のものを採用することができる。そして、自動変速機6の出力軸がプロペラシャフト9およびデファレンシャル10を介して後輪1に連結され、後輪1を駆動輪とするようになっている。したがってエンジン3から後輪1にトルクを伝達するように構成された上記のモータ・ジェネレータ4およびトルクコンバータ5ならびに自動変速機6などがこの発明における動力伝達系統を構成している。 【0024】一方、エンジン3の前方側(前記トルクコンバータ5とは反対側)には動力を伝達する伝達機構11が取り付けられ、エンジン3の側部に取り付けた他のモータ・ジェネレータ(MG)12がこの伝達機構11に連結されている。なお、このモータ・ジェネレータ12がこの発明における第1の発電機に相当するので、以下の説明では、このモータ・ジェネレータ12を第1モータ・ジェネレータ12と記し、前述したトルクコンバータ5側のモータ・ジェネレータ4がこの発明における第2の発電機に相当するので、以下の説明では前述したモータ・ジェネレータ4を第2モータ・ジェネレータ4と記す。 【0025】図3に示す伝達機構11は、エンジン3から出力される動力を第1モータ・ジェネレータ12に選択的に伝達するように構成されており、その一例を具体的に説明すると、ベルトによって連結された駆動プーリと従動プーリとを備え、その駆動プーリとエンジン3の出力軸(クランク軸)との間に両者を選択的に連結するクラッチが設けられ、さらに従動プーリが第1モータ・ジェネレータ12におけるロータに連結されている。したがってエンジン3によって第1モータ・ジェネレータ12を選択的に駆動して発電をおこなうように構成されている。なお、伝達機構11は、オイルポンプやエアコン用コンプレッサなどの補機類(それぞれ図示せず)を駆動するように構成したものであっもよい。また、第1モータ・ジェネレータ12は、補機類に電力を供給するように構成することもできる。 【0026】図4に上記の第2モータ・ジェネレータ4の制御系統を示してある。第2モータ・ジェネレータ4には、インバータ13を介して蓄電手段であるバッテリ14が接続され、また、このインバータ13およびバッテリ14にコントローラ15が接続されている。このコントローラ15は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、バッテリ14の充電状態(SOC)を検出し、またバッテリ14から第2モータ・ジェネレータ4に供給する電流を制御し、さらには第2モータ・ジェネレータ4からバッテリ14に充電する電力を制御するようになっている。 【0027】図3の(B)は、前輪側の駆動系統を示しており、左右の前輪2を連結してあるフロントデファレンシャル16には、前輪駆動用の動力源であるモータ17が接続されている。このモータ17は前述した各モータ・ジェネレータ4,12と同様に外力によって強制的に回転させられることにより発電をおこなうように構成されており、したがってこのモータ17には、蓄電装置であるキャパシタ18が電気的に接続されている。このキャパシタ18は、要は、電力を蓄えておくことのできる装置であって、二次電池であるバッテリや静電容量の大きいコンデンサなどによって構成することができる。また、このキャパシタ18は前述したバッテリ14で兼用してもよい。 【0028】さらにモータ17には、これに電力を供給するために前記第1モータ・ジェネレータ12が電気的に接続されている。そして、これらのモータ17およびキャパシタ18ならびに第1モータ・ジェネレータ12を制御するためのコントローラ19が設けられている。このコントローラ19は、前述した第2モータ・ジェネレータ4およびインバータ13のためのコントローラ15と同様にマイクロコンピュータを主体にして構成されたものであって、第1モータ・ジェネレータ12やモータ17の駆動やこれらによる発電さらにはキャパシタ18による充電を制御するように構成されている。なお、このコントローラ19は前述した第2モータ・ジェネレータ4およびインバータ13のためのコントローラ15によって兼用することとしてもよい。 【0029】したがって図に示す車両は、エンジン3および/または第2モータ・ジェネレータ4によって後輪1を駆動して二輪駆動状態とし、またこれに加えてモータ17によって前輪2を駆動して四輪駆動状態とすることができる。このような制御をおこなうために、前記各コントローラ15,19は相互にデータ通信可能に接続されている。 【0030】ここで前記トルクコンバータ5と自動変速機6における歯車変速機部7との一例を具体的に示すと、図5のとおりである。トルクコンバータ5は、エンジン3の出力軸(クランクシャフト)に連結されたフロントカバー20と一体のポンプインペラ21を備えており、このポンプインペラ21とフロントカバー20との間にポンプインペラ21と対向してタービンランナ22が配置されている。これらポンプインペラ21とタービンランナ22との間でその回転中心側の部分には、一方向クラッチ23によって保持されたステータ24が配置されている。 【0031】さらに、タービンランナ22とフロントカバー20との間には、フロントカバー20の内面に向けて押圧されてフロントカバー20に係合するロックアップクラッチ25が配置され、このロックアップクラッチ25は、タービンランナ22を取り付けてあるハブに一体化されている。そしてこのフロントカバー20およびポンプインペラ21によって形成される密閉容器の内部に、作動油としてオートマチック・トランスミッション・フルード(以下、ATFと略記する)が封入されている。 【0032】したがってポンプインペラ21がフロントカバー20と共に回転してATFの螺旋流を生じさせ、これがタービンランナ22に作用してタービンランナ22を回転させ、このようにして両者の間でトルクを伝達するようになっている。すなわちポンプインペラ21が入力要素として機能し、またタービンランナ22が出力要素として機能する。さらに、ロックアップクラッチ25が係合することにより、ATFを介さずにタービンランナ22に対して直接動力を伝達するようになっている。なお、ロックアップクラッチ25を所定の係合圧で滑らせるスリップ制御をおこなうことも可能である。 【0033】自動変速機6における歯車変速機部7は、副変速部26および主変速部27から構成されている。副変速部26は、オーバドライブ用の遊星歯車機構28を備えており、前記トルクコンバータ5におけるタービンランナ22と一体となって回転する入力軸30が、遊星歯車機構28のキャリヤ29に連結されている。この遊星歯車機構28を構成するキャリヤ29とサンギヤ31との間には、多板クラッチC0 と一方向クラッチF0 とが設けられている。 【0034】この一方向クラッチF0 は、サンギヤ31がキャリヤ29に対して相対的に正回転、つまり、入力軸30の回転方向に回転した場合に係合するようになっている。そして、副変速部26の出力要素であるリングギヤ32が、主変速部27の入力要素である中間軸33に接続されている。また、サンギヤ31の回転を選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。 【0035】したがって、副変速部26は、多板クラッチC0 もしくは一方向クラッチF0が係合することにより遊星歯車機構28の全体が一体となって回転する。このため、中間軸33が入力軸30と同速度で回転し、低速段となる。また、ブレーキB0 を係合させてサンギヤ31の回転を止めた状態では、リングギヤ32が入力軸30に対して増速されて正回転し、高速段となる。 【0036】他方、主変速部27は、三組の遊星歯車機構34,35,36を備えており、三組の遊星歯車機構34,35,36を構成しているそれぞれの回転要素が、以下のように連結されている。すなわち、第1遊星歯車機構34のサンギヤ37と、第2遊星歯車機構35のサンギヤ38とが互いに一体的に連結されている。また、第1遊星歯車機構34のリングギヤ39と、第2遊星歯車機構35のキャリヤ40と、第3遊星歯車機構36のキャリヤ41とが連結されている。さらに、キャリヤ41に出力軸42が連結されている。さらにまた、第2遊星歯車機構35のリングギヤ43が、第3遊星歯車機構36のサンギヤ44に連結されている。 【0037】この主変速部27の歯車列においては、後進側の1つの変速段と、前進側の4つの変速段とを設定することができる。このような変速段を設定するための摩擦係合装置、つまりクラッチおよびブレーキが、以下のように設けられている。先ずクラッチについて述べると、リングギヤ43およびサンギヤ44と、中間軸33との間に第1クラッチC1 が設けられている。また、互いに連結されたサンギヤ37およびサンギヤ38と、中間軸33との間に第2クラッチC2 が設けられている。 【0038】つぎにブレーキについて述べると、第1ブレーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機構34のサンギヤ37、および第2遊星歯車機構35のサンギヤ38の回転を止めるように配置されている。またこれらのサンギヤ37,38とケーシング45との間には、第1一方向クラッチF1 と、多板ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されている。第1一方向クラッチF1 はサンギヤ37,38が逆回転、つまり入力軸30の回転方向とは反対方向に回転しようとする際に係合するようになっている。 【0039】また、第1遊星歯車機構34のキャリヤ49とケーシング45との間に、多板ブレーキである第3ブレーキB3 が設けられている。そして第3遊星歯車機構36はリングギヤ46を備えており、リングギヤ46の回転を止めるブレーキとして、多板ブレーキである第4ブレーキB4 と、第2一方向クラッチF2 とが設けられている。第4ブレーキB4 および第2一方向クラッチF2 は、ケーシング45とリングギヤ46との間に相互に並列に配置されている。なお、この第2一方向クラッチF2 はリングギヤ46が逆回転しようとする際に係合するように構成されている。さらに、歯車変速機部7の入力回転数を検出する入力回転数センサ(タービン回転数センサ)47と、歯車変速機構4の出力軸42の回転数を検出する出力回転数センサ(車速センサ)48とが設けられている。 【0040】上記のように構成された歯車変速機部7においては、各クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置を、図6の係合作動表に示すように係合・解放することにより、前進5段・後進1段の変速段を設定することができる。なお、図6おいて○印は摩擦係合装置が係合することを示し、◎印は、エンジンブレーキ時に摩擦係合装置が係合することを示し、△印は摩擦係合装置が係合・解放のいずれでもよいこと、言い換えれば、摩擦係合装置が係合されてもトルクの伝達には無関係であることを示し、空欄は摩擦係合装置が解放されることを示している。 【0041】また、上記の自動変速機6は、図示しないシフトレバーを手動で操作することにより、図7に示す各種のシフトポジションを設定することが可能である。すなわち、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポジション、“4”ポジション、“3”ポジション、“2”ポジション、L(ロー)ポジションの各ポジションを設定することができる。ここで、Dポジション、“4”ポジション、“3”ポジション、“2”ポジション、Lポジションが前進ポジションである。そして、Dポジション、“4”ポジション、“3”ポジション、“2”ポジションが設定されている状態においては、複数の変速段同士の間で変速可能である。これに対して、Lポジション、または後進ポジションであるRポジションが設定されている状態においては、単一の変速段に固定される。 【0042】変速の形態を選択するために上記のシフトレバーおよびシフトポジション以外にスポーツモードスイッチSspが設けられている。このスポーツモードスイッチSspは、オン操作されることにより、前記シフトレバーによって変速段を切り換えることが可能にするためのものである。例えば、上述したDポジションないしLポジションが第5速ないし第1速に対応し、シフトレバーをこれらのポジションに移動させることにより、そのポジションに応じた変速段が設定されるように構成されている。なお、このスポーツモードスイッチSspは、シフト装置に付随して設置する以外に、例えばインストルメントパネル(図示せず)の付近またはコンソールボックス(図示せず)の付近などに配置することができる。 【0043】上述したように第2モータ・ジェネレータ4がエンジン3から後輪1に対して動力を伝達する動力伝達系統に連結されているので、この第2モータ・ジェネレータ4をエンジン3と併せて動力源として走行することができる。すなわち上記の車両は、2種類の動力装置を備えたハイブリッド車として構成されている。この第2モータ・ジェネレータ4を動力源として使用する態様は、この第2モータ・ジェネレータ4に対して電力を供給するバッテリ14の容量によって制約を受ける。例えばバッテリ14の容量が充分大きい場合には、前述した特開平8−168104号公報に記載されているように、エンジン3の回転数が不安定な低速走行時に、乗り心地を悪化させることなくロックアップクラッチ25を係合させるために、エンジン回転数の脈動を抑制するように第2モータ・ジェネレータ4によってトルクを出力させることができる。また反対にバッテリ14の容量が小さい場合には、第2モータ・ジェネレータ4を短時間しか駆動することができないので、エンジン回転数が低く、燃焼が不安定になって排ガスが悪化する発進時や低車速域で第2モータ・ジェネレータ4を駆動し、エンジン3からの排気を抑制する。 【0044】図8には、後者の例を説明するための線図を示してある。すなわち図8において縦軸はアクセル開度などの加速要求量を示し、横軸は車速を示しており、低アクセル開度でかつ低車速の領域にモータ・ジェネレータの駆動領域が設定され、これより高スロットル開度でかつ高車速の領域にエンジン3の出力で走行するエンジン領域が設定されている。 【0045】また、減速持には、後輪1側から伝達されるトルクによって第2モータ・ジェネレータ4が駆動され、エネルギの回生がおこなわれる。すなわち車両の有している慣性エネルギを電気エネルギとして回収し、充電する制御が実行され、それに伴う制動力が発生する。その回生量(第2モータ・ジェネレータ4を強制的に回転させるためのトルク)は、変速段ごとに異ならせてあり、その一例を示せば図9のとおりである。すなわち回生量は、第3速ないし第5速では変速段が高速段になるほど多くなるように設定されている。変速比は高速段ほど小さいから、回生量(トルク)を大きくして変速比が小さいことに伴う制動力の不足を補い、また反対に第3速などの中低速側の変速段では変速比が大きくなるので、回生量(トルク)を小さくして制動力が過剰になることを回避し、その結果、各変速段で過不足のない制動力が得られるように構成されている。 【0046】上述した各制御をおこなうために、ハイブリッド制御装置が設けられている。これは、中央演算処理装置(ECU)や記憶装置(RAM,ROM)ならびにインターフェースを主体とするマイクロコンピュータによって構成されており、そのECU50には、図10に示すように、制御のためのデータとして下記の信号が入力されている。前記前輪用モータ17に電流を供給して四輪駆動状態とするための4WDスイッチからの信号、アンチロックブレーキシステム(ABS)用のコンピュータからの信号、車両安定化制御(VSC:商標)のためのコンピュータからの信号、エンジン回転数NE の検出信号、エンジン水温の検出信号、イグニッションスイッチからの信号、バッテリ14の充電状態(SOC)の検出信号、ベッドライトの点灯状態を示す信号、デフォッガの動作状態を示す信号、エアコンの動作状態を示す信号、車速信号、自動変速機(AT)の油温の検出信号、自動変速機6で設定されているシフトポジションの検出信号、サイドブレーキの動作状態を示す信号、フットブレーキの動作状態を示す信号、排ガス用浄化触媒の温度を示す信号、アクセル開度を示す信号、エンジン3におけるクランクの位置(角度)の検出信号、前記スポーツモードスイッチから出力されるスポーツシフト信号、車両の加速度の検出信号、前述したモータ・ジェネレータ4,12で発生する回生制動力の強弱を設定する駆動力源ブレーキ力スイッチからの信号、タービン回転数NT センサ47から出力される信号、後輪を電気的に操舵するシステム(アクティブ・リヤ・ステアリング:ARS)のコンピュータからの信号などが、ECU50に入力されている。 【0047】一方、制御のための出力信号として、下記の信号がECU50から出力されている。すなわち、エンジン3での燃料噴射を制御するための噴射信号、点火時期を制御するための点火信号、前輪用モータ17を制御するコントローラ19に対する制御信号、第2モータ・ジェネレータ4を制御するコントローラ15に対する制御信号、第1モータ・ジェネレータ12を制御するコントローラ(図示せず)に対する制御信号、減速度を制御するための減速装置に対する制御信号、自動変速機6における所定のソレノイドに対する制御信号、自動変速機6のライン圧を制御するための制御信号、ABSにおけるアクチュエータの制御信号、停車持にエンジン3を自動停止する制御の実施を示す自動停止制御実施インジケータの信号、その制御を実施していないことを示す自動停止制御未実施インジケータの信号、スポーツモードインジケータに対する信号、VSCアクチュエータに対する制御信号、ロックアップクラッチの制御するためのロックアップコントロールバルブの制御信号、自動変速機6におけるC1 (第1クラッチ)コントロールバルブの制御信号、自動変速機6におけるC2 (第2クラッチ)コントロールバルブの制御信号などが、ECU50から出力されている。 【0048】上記の車両では、エンジン3によって各モータ・ジェネレータ4,12を駆動することにより、あるいは車両が有している慣性力でこれらのモータ・ジェネレータ4,12を駆動することにより発電をおこなうことができるが、この発明では、車両の走行性能や乗り心地に悪影響を生じず、かつ発電効率を向上させるために、図1に示すように各モータ・ジェネレータ4,12による発電を制御する。 【0049】図1はこの発明で実施される発電制御のための制御例を示すフローチャートであって、先ず、入力信号の読み込みなどの入力信号の処理をおこなう(ステップS1)。ついで、自動変速機6で設定されているシフトポジションが非走行のためのポジション、すなわちニュートラル(N)ポジションもしくはパーキング(P)ポジションか否かが判断される(ステップS2)。このステップS2で否定判断された場合、すなわちDポジションなどの走行のためのポジションが選択されている場合には、駆動状態か否かが判断される(ステップS3)。すなわち図示しないアクセルペダルが踏み込まれてエンジン3などの動力源から出力される動力で走行することが要求されているか否かが判断される。 【0050】そのこのステップS3で否定判断された場合、すなわち車両がその慣性力で走行している減速状態の場合には、バッテリ14の充電状態(SOC)が所定の基準値Lo %より低いか否か、もしくはその基準値Lo より低くなることが予測されているか否かが判断される(ステップS4)。バッテリ14のSOCが低いこともしくはその予測が成立していることによりステップS4で肯定判断された場合には、エンジン3に伝達機構11を介して連結されている第1モータ・ジェネレータ12による発電をおこなう(ステップS5)。すなわちこの場合は、バッテリ14に急速に充電する必要があるので、エンジン3を駆動することにより確実に発電をおこなうことのできる第1モータ・ジェネレータ12(MG12)を使用して発電をおこなう。 【0051】これに対してバッテリ14のSOCに余裕があることによりステップS4で否定判断された場合には、駆動輪である後輪1に対して動力を伝達する動力伝達系統に連結されている第2モータ・ジェネレータ4(MG4)によって発電を実行させる(ステップS6)。この第2モータ・ジェネレータ4による発電は、エネルギの回生が可能な場合に限られるので、発電量が少なくなる場合があるが、バッテリ14のSOCに余裕があるので、必要な充電をおこなうことができる。したがってこの場合、第1モータ・ジェネレータ12による発電はおこなわない。 【0052】一方、駆動状態であることによりステップS3で肯定判断された場合には、第2モータ・ジェネレータ4での発進状態か否かが判断される(ステップS7)。発進のために特に大きい駆動力が要求されていないなどの場合には、図8に示すように車両の状態はモータ・ジェネレータでの駆動領域に入り、第2モータ・ジェネレータ4にバッテリ14から電力を供給してこれを駆動し、発進する。したがってこの場合、第2モータ・ジェネレータ4はモータとして機能し、発電をおこなうことができないので、エンジン3によって駆動される第1モータ・ジェネレータ12によって発電をおこなう(ステップS8)。 【0053】また、ステップS7で否定判断された場合には、変速中か否かが判断される(ステップS9)。変速中であることによりこのステップS9で肯定判断された場合には、ステップS7に進んでエンジン3によって駆動される第1モータ・ジェネレータ12によって発電をおこなう。すなわち変速中であれば、自動変速機6の出力トルク(駆動トルク)が滑らかに変化して変速ショックを生じないように第2モータ・ジェネレータ4をモータとして機能させる制御を実行するなどのために、後輪1に対する動力伝達系統に連結されている第2モータ・ジェネレータ4を発電機として使用することができないからである。 【0054】これとは反対にステップS9で否定判断された場合には、自動変速機(AT)6の油温が予め設定した基準温度Thi以上か否かが判断される(ステップS10)。この基準温度Thiはかなり高い値であり、したがってこのステップS10で肯定判断された場合には、前述したトルクコンバータ5によるATFの撹拌すなわちポンプインペラ21とタービンランナ22との相対回転を避ける必要がある。この状態ではトルクコンバータ5でトルクを増幅させることができないから、第2モータ・ジェネレータ4からトルクを出力していわゆるトルクアシストをおこなうことになり、この第2モータ・ジェネレータ4によって発電をおこなうことができない。したがってこのステップS10で肯定判断された場合には、ステップS8に進んでエンジン3によって駆動される第1モータ・ジェネレータ12によって発電をおこなう。 【0055】つぎにステップS10で否定判断された場合には、四輪駆動(4WD)走行が選択されているか否かが判断される(ステップS11)。四輪駆動走行は、エンジン3および/または第2モータ・ジェネレータ4の動力によって後輪1を駆動すると同時に、前記モータ17によって前輪2を駆動する駆動形態であり、その場合、モータ17には第1モータ・ジェネレータ12もしくはキャパシタ18から電力を供給する。また、第2モータ・ジェネレータ4は走行状態に応じて発電機として機能し、あるいはモータとして機能する。したがって四輪駆動走行が選択されていることによりステップS11で肯定判断された場合には、第1モータ・ジェネレータ12を主たる発電機とし、かつ第2モータ・ジェネレータ4を副変速機として使用して発電をおこなう(ステップS12)。 【0056】これに対してステップS11で否定判断された場合、すなわち二輪駆動走行が選択されている場合には、バッテリ14のSOCが基準値Lo %より低いか否か、もしくは低くなることが予測されているか否かが判断される(ステップS13)。このステップS13は前述したステップS4と同様の判断プロセスであり、したがってこのステップS13で肯定判断された場合には、バッテリ14を急速に充電する必要があるので、ステップS12に進んで、2つのモータ・ジェネレータ12,4を使用して発電をおこなう。また、ステップS13で否定判断された場合には、バッテリ14に対する充電の要求の度合いが相対的に低いので、ステップS5に進んで第1モータ・ジェネレータ12のみを使用した発電をおこなう。 【0057】このステップS13と同様の判断を、ステップS2で肯定判断された場合にもおこなう。すなわちニュートラルポジションやパーキングポジションなどの非走行ポジションが自動変速機6で選択されていることによりステップS2で肯定判断された場合、バッテリ14のSOCが基準値Lo %より低いか否か、もしくは低くなることが予測されているか否かが判断される(ステップS14)。このステップS14で肯定判断された場合には、バッテリ14を急速に充電する必要があるので、ステップS15に進んで、2つのモータ・ジェネレータ12,4を使用して発電をおこなう。また、ステップS14で否定判断された場合には、バッテリ14に対する充電の要求の度合いが相対的に低いので、ステップS16に進んで第1モータ・ジェネレータ12のみを使用した発電をおこなう。 【0058】上述した図1に示すフローチャートに従う制御で選択される発電形態を表にして示せば図2のとおりである。先ず、シフトポジションによって分けられ、非走行ポジションが選択されている場合には、バッテリ14のSOCによって分けられ、SOCが基準値Lo 未満であれば、第1モータ・ジェネレータ12を主発電機とし、かつ第2モータ・ジェネレータ4を副発電機とした2つの発電機12,4を使用する発電形態が選択される。これに対して、バッテリ14のSOCが基準値Lo 以上の場合には、第1モータ・ジェネレータ12のみを使用する発電形態が選択される。 【0059】つぎにドライブポジションなどの走行のためのポジションが選択されている場合には、駆動状態と非駆動状態とに分けられ、駆動状態であって第2モータ・ジェネレータ4を発電機として機能させ得ない場合には、第1モータ・ジェネレータ12のみによる発電形態が選択される。ここで、第2モータ・ジェネレータ4を発電機として機能させ得ない状態は、上述した例では第2モータ・ジェネレータ4によって発進する場合(ステップS7)、変速中である場合(ステップS9)、自動変速機6の油温が高い場合(ステップS10)である。 【0060】また、駆動状態であって四輪駆動走行が選択されている場合には、第1モータ・ジェネレータ12を主発電機とし、かつ第2モータ・ジェネレータ4を副発電機とした2つの発電機12,4を使用する発電形態が選択される。 【0061】駆動状態であって上記の各事例以外の場合には、バッテリ14のSOCによって分けられ、SOCが基準値Lo 未満であれば、第1モータ・ジェネレータ12を主発電機とし、かつ第2モータ・ジェネレータ4を副発電機とした2つの発電機12,4を使用する発電形態が選択される。これに対して、バッテリ14のSOCが基準値Lo 以上の場合には、第1モータ・ジェネレータ12のみを使用する発電形態が選択される。 【0062】さらに、回生制動状態を含む非駆動状態では、バッテリ14のSOCによって分けられ、SOCが基準値Lo 未満であれば、第2モータ・ジェネレータ4を主発電機としてエネルギ回生による発電をおこない、かつ第1モータ・ジェネレータ12を副発電機として使用する発電形態が選択される。これに対して、バッテリ14のSOCが基準値Lo 以上の場合には、第2モータ・ジェネレータ4のみを使用する発電(エネルギ回生による発電)形態が選択される。 【0063】ここでこの発明と上述した具体例との関係を説明すると、上記の図1に示すステップS7,S9,S10の機能的手段が、請求項1の発明における判断手段に相当する。したがってこれらのステップS7,S9,S10の判断の順序は任意でよい。また、上記の図1に示すステップS8,S12の機能的手段が、請求項1の発明における発電機選択手段に相当する。さらに、上記のステップS4,S13,S14の機能的手段が、請求項2の発明における充電量低下手段に相当し、ステップS5,S6,S8,S12,S15,S16の機能的手段が、請求項2の発明における発電機選択手段に相当する。そして、上記のステップS3の機能的手段が、請求項3の発明における回生可能状態検出手段に相当し、ステップS6の機能的手段が、請求項3の発明における発電機選択手段に相当する。請求項4の発明については、上記のステップS3,S11の機能的手段が、第1の発電機選択手段に相当し、ステップS4,S13の機能的手段が、発電要求量検出手段に相当し、ステップS5,S6,S8,S12の機能的手段が、第2の発電機選択手段に相当する。さらに、請求項5の発明については、上記のステップS2の機能的手段が、駆動力伝達状態検出手段に相当し、ステップS5,S6,S8,S12,S15,S16の機能的手段が、発電機選択手段に相当する。 【0064】なお、この発明は上述した具体例に限定されないのであって、トルクコンバータ5や自動変速機6、さらには伝達機構11は、必要に応じて適宜の構成のものを採用することができる。 【0065】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明によれば、駆動輪に対する動力伝達系統に介在されている第2の発電機が内燃機関に対する補助動力源として使用されるなど、この第2の発電機では発電を実行できない状態が判断されると、第1の発電機を内燃機関によって駆動することにより発電をおこなうので、充電や補機類の駆動などのための発電要求に応じて効率よく発電することができる。 【0066】また、請求項2の発明によれば、蓄電手段の充電量が低下している場合、あるいはその可能性がある場合には、第1および第2の発電機の両方で発電をおこなった蓄電手段に充電するので、蓄電手段に効率よく充電をおこなってその充電量を充分高い状態に維持することができる。 【0067】請求項3の発明によれば、駆動輪から入力される動力によって第2の発電機を駆動し、発電することになり、車両が有している慣性エネルギを電気エネルギとして回生することができるので、効率の良い発電をおこなうことができる。 【0068】さらに、請求項4の発明によれば、通常の走行時に内燃機関や駆動輪から動力伝達系統を介してトルクが入力される第2の発電機によって発電をおこない、発電要求量が相対的に大きい場合には、更に第1の発電機を内燃機関で駆動して発電をおこなうので、走行時に常時、回転状態となる第2の発電機を主たる発電機として使用することになり、したがって効率の良い発電をおこない、また必要十分な発電をおこなうことができる。 【0069】そして、請求項5の発明によれば、第1および第2の発電機を常時同時に駆動して発電したり、あるいはいずれか一方のみを固定的に発電に使用したりせずに、変速機の動作状態に基づいて発電に使用する発電機を選択するので、走行状態あるいは駆動力に悪影響を及ぼすことなく効率の良い発電をおこなうことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月8日(1999.4.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083998 【弁理士】 【氏名又は名称】渡辺 丈夫
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| 【公開番号】 |
特開2000−295713(P2000−295713A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−101788 |
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