| 【発明の名称】 |
電気車の制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】岩堀 道雄
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| 【要約】 |
【課題】電気車の空転または滑走の再発を抑制し、加減速性能と乗り心地とを改善する制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置40を回転速度演算器31,空転/滑走検知器32a,乗算器34,指令値補正器35,乗算器37,指令値補正器38,指令値制御器41,指令値制御器42で構成し、指令値制御器41,42では空転または滑走が発生した後に再粘着制御を行い、再粘着後の電動機12,13または電動機21,22へのトルク指令値T1 * 若しくはT2 * を予め求めた関数値に基づく値に低下させて、電気車を数秒程度運転することにより、空転または滑走の再発を抑制する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】電動機又は該電動機の軸に連結された車軸の回転速度を検出若しくは推定する手段を有するn(n=複数)台の電動機を1台の電力変換装置に接続して駆動し、k(k=1、2、3、・・・)台の前記電力変換装置を1つの制御単位として制御する電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、該電動機が対応する前記乗算器の積と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値と前記乗算器の積とから導出される関数値に基づく前記係数を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする電気車の制御装置。 【請求項2】電動機又は該電動機の軸に連結された車軸の回転速度を検出若しくは推定する手段を有するn(n=複数)台の電動機を1台の電力変換装置に接続して駆動し、k(k=1、2、3、・・・)台の前記電力変換装置を1つの制御単位として制御する電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値から導出される関数値に基づく前記係数を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする電気車の制御装置。 【請求項3】電動機又は該電動機の軸に連結された車軸の回転速度を検出若しくは推定する手段を有するn(n=複数)台の電動機を1台の電力変換装置に接続して駆動し、k(k=1、2、3、・・・)台の前記電力変換装置を1つの制御単位として制御する電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれから、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正値を減算する前記k組の減算器と、該k組の減算器それぞれの出力と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値から導出される関数値に基づく前記補正値を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする電気車の制御装置。 【請求項4】電動機又は該電動機の軸に連結された車軸の回転速度を検出若しくは推定する手段を有するn(n=複数)台の電動機を1台の電力変換装置に接続して駆動し、k(k=1、2、3、・・・)台の前記電力変換装置を1つの制御単位として制御する電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、該電動機が対応する前記乗算器の積と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値と前記乗算器の積とから導出される関数値に基づく前記係数を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする電気車の制御装置。 【請求項5】電動機又は該電動機の軸に連結された車軸の回転速度を検出若しくは推定する手段を有するn(n=複数)台の電動機を1台の電力変換装置に接続して駆動し、k(k=1、2、3、・・・)台の前記電力変換装置を1つの制御単位として制御する電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、該電動機が対応する前記乗算器の積と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値と前記乗算器の積とから導出される関数値に基づく前記係数を出力し、且つ前記再粘着後の所定の時間を可変できる前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする電気車の制御装置。 【請求項6】電動機又は該電動機の軸に連結された車軸の回転速度を検出若しくは推定する手段を有するn(n=複数)台の電動機を1台の電力変換装置に接続して駆動し、k(k=1、2、3、・・・)台の前記電力変換装置を1つの制御単位として制御する電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積のうち、その最小値を選択して出力する最小値選択器と、該最小値選択器の出力と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、該電動機が対応する前記乗算器の積と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値と前記最小値選択器の出力値とから導出される関数値に基づく前記係数を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする電気車の制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、電動機又は該電動機の軸に連結された車軸の回転速度を検出若しくは推定する手段を有するn(n=複数)台の電動機を1台の電力変換装置に接続して駆動し、k(k=1、2、3、・・・)台の前記電力変換装置を1つの制御単位として、電気車を駆動および駆動している電気車の車輪の空転又は滑走を制御する電気車の制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図13はこの種の電気車の制御装置の従来例を示す回路構成図であり、この図では、1台の電力変換装置に2台(すなわち、前記n=2)の電動機が接続され、さらに2台(すなわち、前記k=2)の前記電力変換装置を1台の制御装置で制御する構成例を示している。 【0003】すなわち図13においては、電力変換装置11で電動機12と電動機13とを駆動し、電力変換装置21で電動機22と電動機23とを駆動し、このとき、制御装置30に外部より指令されるトルク指令値T1 **とトルク指令値T2 **とが制御装置30の内部で後述のトルク指令値T1 * とトルク指令値T2 * とに変換され、電力変換装置11では電動機12,13にトルク指令値T1 * に基づく所望の電力を供給し、また、電力変換装置21では電動機22,23にトルク指令値T2 * に基づく所望の電力を供給する。 【0004】この制御装置30には、電動機12に連結されたパルスジェネレータ(以下、パルスジェネレータを単にPGと称する)14,電動機13に連結されたPG15,電動機22に連結されたPG24,電動機23に連結されたPG25それぞれからのパルス列を、電動機12,13,22,25それぞれの回転速度N1 ,N2 ,N3 ,N4 に変換して出力する回転速度演算器31と、電気車が力行指令により力行運転中に、前記N1 ,N2 ,N3 ,N4 のうち最低の回転速度を検知して、これを基準速度NREF(A)とし、前記N1 ,N2 ,N3,N4 と前記基準速度NREF(A)との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記N1 ,N2 ,N3 ,N4 それぞれの時間当たりの変化値(dNi /dt、i=1,2,3,4)のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには当該する車輪が空転状態と判定し、前記電気車がブレーキ指令によりブレーキ運転中に、前記N1 ,N2 ,N3 ,N4 のうち最高の回転速度を検知して、これを基準速度NREF(B)とし、該基準速度NREF(B)と前記N1 ,N2 ,N3 ,N4 との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記N1,N2 ,N3 ,N4 それぞれの時間当たりの変化値(−dNi /dt、i=1,2,3,4)のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには当該する車輪が滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する電動機12,13,22,23毎に空転/滑走検知信号1〜4として出力する空転/滑走検知器32と、空転/滑走検知信号1,2が入力され、後述の係数1と補正パターン1とを出力する指令値制御器33と、前記トルク指令値T1 **に前記係数1を乗算する乗算器34と、乗算器34の乗算値と前記補正パターン1とにより、空転/滑走検知時に車輪を再粘着させるために前記トルク指令値T1 **から補正(低減)したトルク指令値T1 * を生成する指令値補正器35と、空転/滑走検知信号3,4が入力され、後述の係数2と補正パターン2とを出力する指令値制御器36と、前記トルク指令値T2 **に前記係数2を乗算する乗算器37と、乗算器37の乗算値と前記補正パターン2とにより、空転/滑走検知時に車輪を再粘着させるために前記トルク指令値T2 **から補正(低減)したトルク指令値T2 * を生成する指令値補正器38とを備えている。 【0005】なお、指令値制御器33,乗算器34,指令値補正器35それぞれと、指令値制御器36,乗算器37,指令値補正器38それぞれとは同一回路構成である。図14は図13に示した指令値制御器33の詳細回路構成図で、33aはオア素子、33bは再粘着制御器、33cは係数演算器、33dはタイマを示す。 【0006】この指令値制御器33の動作を以下に説明する。先ず、電気車が正常運転中はオア素子33aの出力は論理「L」レベル、タイマ33dはタイムアップの状態、再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は「100%」の状態、係数演算器33cの出力である係数1は「1.0」の状態にあり、従って、トルク指令値T1 * =T1 **の関係にある。 【0007】この状態で、電気車が運転中に何らかの要因で上述の空転/滑走検知器32から空転/滑走検知信号1又は2のいずれか若しくは双方が発せられると、オア素子33aが論理「L」レベルから論理「H」レベルに変化し、この論理「H」レベルにより再粘着制御器33bが動作を開始し、再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は前記「100%」から、例えば「50〜70%」に低下させた値となり、この低下した補正パターン1により指令値補正器35を介したトルク指令値T1 * は正常運転時(T1 * =T1 **)より(0.5〜0.7)×T1**に低下し、空転または滑走した車輪を再粘着させようとする。 【0008】上述の動作により、空転または滑走した車輪が再粘着すると、オア素子33aが論理「H」レベルから論理「L」レベルに変化し、この論理「L」レベルにより再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は「100%」に戻る。この論理変化により、タイマ33dがセットされて動作を開始し、この動作開始により係数演算器33cの出力である係数1が「1.0」から、例えば「0.8」となり、その結果、トルク指令値T1 * は0.8×T1 **となり、この状態で電気車が運転され、タイマ33dが数秒動作した後、タイムアップして、係数演算器33cの出力である係数1が前記「0.8」から徐々に「1.0」に向かって回復し、その後、電気車が前述の正常運転状態(T1 * =T1 **)に移行する。なお、図13,図14の回路例では電動機のトルク指令値による場合を示したが、電動機の電流指令値による場合にも、同様回路構成で具現できる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】上述の従来の制御装置30の如く空転や滑走を検知したときに、再粘着制御器33bや係数演算器33cによりトルク指令値T1 * をトルク指令値T1 **に対して一定割合で低下させると、トルク指令値T1 * を低下させ過ぎて、電気車の加減速性能の低下を招く恐れがあり、また、車輪とレール間の粘着状態に相当したトルク指令値T1 * に低下させないと、空転または滑走が頻発し、電気車の乗り心地が悪化する恐れがあった。 【0010】また、車輪とレール間の粘着状態の悪化には、単に落ち葉を踏んだ場合のように局所的な悪化と、雨天時のように連続的な悪化とがあり、局所的な悪化に対しては、そこを通過すれば粘着状態が回復するので、電気車の加減速性能の低下を抑制するためにも、トルク指令値T1 * の低下期間をできるだけ短くし、また、連続的な悪化に対しては、電気車の乗り心地の悪化を防止するためにトルク指令値T1 * の低下期間をできるだけ長くする必要があった。しかしながら、従来の制御装置30ではトルク指令値T1 * の低下期間はタイマ33dによる一定時間としていた。この発明の目的は、上記問題点を解決する電気車の制御装置を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】電動機又は該電動機の軸に連結された車軸の回転速度を検出若しくは推定する手段を有するn(n=複数)台の電動機を1台の電力変換装置に接続して駆動し、k(k=1、2、3、・・・)台の前記電力変換装置を1つの制御単位として制御する電気車の制御装置において、第1の発明は、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、該電動機が対応する前記乗算器の積と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値と前記乗算器の積とから導出される関数値に基づく前記係数を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする。 【0012】第2の発明は前記電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値から導出される関数値に基づく前記係数を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする。 【0013】第3の発明は前記電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれから、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正値を減算する前記k組の減算器と、該k組の減算器それぞれの出力と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、 前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値から導出される関数値に基づく前記補正値を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする。 【0014】第4の発明は前記電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、該電動機が対応する前記乗算器の積と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値と前記乗算器の積とから導出される関数値に基づく前記係数を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする。 【0015】第5の発明は前記電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、該電動機が対応する前記乗算器の積と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値と前記乗算器の積とから導出される関数値に基づく前記係数を出力し、且つ前記再粘着後の所定の時間を可変できる前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする。 【0016】第6の発明は前記電気車の制御装置において、指令される前記k個のトルク指令値又は電流指令値それぞれを被乗数とし、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの係数を乗数とする前記k組の乗算器と、該k組の乗算器それぞれの積のうち、その最小値を選択して出力する最小値選択器と、該最小値選択器の出力と、前記k組の指令値制御器からのそれぞれの補正パターンとに基づいた補正指令値を前記n台の電動機へのトルク指令値又は電流指令値として前記電力変換装置それぞれに指令するk組の指令値補正器と、前記電気車が運転中に前記n×k台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度を監視し、力行又はブレーキ指令に基づいて前記回転速度から導出される基準速度と、前記回転速度との差それぞれのうち、いずれかの差が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したとき、又は、前記回転速度の時間当たりの変化値のうち、いずれかの変化値が所定の値を超え、且つ超えた状態が所定の時間継続したときには空転若しくは滑走状態と判定し、前記それぞれの判定結果を対応する前記n×k台の電動機毎に出力し、そのときの前記基準速度を出力する空転/滑走検知器と、該空転/滑走検知器からの前記判定結果と基準速度と、この判定結果に対応する前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度と、該電動機が対応する前記乗算器の積と、前記力行又はブレーキ指令とが入力され、前記n台の電動機又はその車軸それぞれの回転速度毎に前記力行又はブレーキ指令に基づいて最高若しくは最低速度を選択し、この選択した速度と前記基準速度との差の時間変化率を求めつつ、前記n台の電動機のうち少なくともいずれか1台が空転又は滑走状態と判定されたときには、前記時間変化率の前記状態での最大値を保持し、且つ前記n台の電動機へのトルク指令値若しくは電流指令値を低下させる前記減速パターンを出力して当該車輪を再粘着させ、再粘着後の所定の時間、前記保持した最大値と前記最小値選択器の出力値とから導出される関数値に基づく前記係数を出力する前記k組の指令値制御器と、を備えたことを特徴とする。 【0017】この発明は下記に記載する数式に着目してなされたものである。なお、ここでは便宜上、空転の場合についてのみ説明するが、滑走の場合も同様である。 ■.空転発生後の粘着トルクの推定空転は、電動機より発生する力Fが車輪からレールに伝達される力FS より大きくなったときに発生する現象で、車輪,ギヤー及び電動機の慣性モーメント合計値(車輪軸換算値)をIW とすると、下記式(1)の運動方程式が成立する。 【0018】 【数1】 IW ・d(ωW )/dt=T−FS ・r …(1) 但し、ωW :空転軸の相対角速度(=空転軸の角速度−粘着軸の角速度) T :電動機発生トルク(車輪軸換算;T=F・r) r :車輪半径上記式(1)で示した運動方程式は、重力によって車輪にかかる軸重WZ などから下記式(2)に変形できる。 【0019】 【数2】 IW ・d(ωW )/dt=Rg ・Tm −μS ・g・WZ ・r …(2) 但し、Tm :電動機発生トルク(電動機軸換算値) Rg :ギヤー比(T=Rg ・Tm ) μS :接線力係数(FS =μS ・g・WZ ) g :重力加速度空転発生前には上記式(2)において、d(ωW )/dt=0が成立しているので、このときの電動機発生トルク(電動機軸換算)をTm0、利用している接線力係数をμS0とすると、下記式(3)が成立する。 【0020】 【数3】 Rg ・Tm0=μS0・g・WZ ・r …(3) 上記式(3)において、車輪とレール間の粘着条件が悪化し、接線力係数μSがμS0から〔μS0−ΔμS 〕へΔμS だけ低下すると、下記式(4)の関係になる。 【0021】 【数4】 Rg ・Tm0>(μS0−ΔμS )・g・WZ ・r …(4) 従って、前記式(2)において、d(ωW )/dt>0となり、車輪が粘着軸より大きな角速度で回転し、空転が発生する。ここで、空転した後に再空転させない最大の電動機発生トルク(電動機軸換算)、いわゆる粘着トルクをTm ’とし、接線力係数が再粘着制御後も〔μS0−ΔμS 〕に低下したままだとすると、下記式(5)が成立する。 【0022】 【数5】 Rg ・Tm ’=(μS0−ΔμS )・g・WZ ・r …(5) 上記式(5)は、前記式(3)を用いて、下記式(6)に変形できる。 【0023】 【数6】 Tm ’=〔(μS0−ΔμS )/μS0〕・Tm0 =〔1−(ΔμS /μS0)〕・Tm0 …(6) 上記式(6)より、〔ΔμS /μS0〕が判れば、再粘着制御後のトルクを空転発生前のトルクの〔1−(ΔμS /μS0)〕倍にすることにより、再空転させない最大のトルクで運転できることが判る。 【0024】さらに、空転が発生してから再粘着させるためにトルクを低下させる制御を開始するまでで、電動機発生トルク(電動機軸換算)がTm0のままの場合には、前記式(2)より下記式(7)が成立する。 【0025】 【数7】 IW ・d(ωW )/dt=Rg ・Tm0 −(μS0−ΔμS )・g・WZ ・r …(7) 上記式(7)は、前記式(3)により下記式(8)に変形できる。 【0026】 【数8】 IW ・d(ωW )/dt=ΔμS ・g・WZ ・r =(ΔμS /μS0)・Rg ・Tm0 …(8) 上記式(8)は、さらに下記式(9)に変形できる。 【0027】 【数9】 ΔμS /μS0=〔IW /(Rg ・Tm0)〕・d(ωW )/dt …(9) すなわち上記式(9)に基づいて、空転開始から再粘着制御を開始するまでの〔d(ωW )/dt〕などによって、〔ΔμS /μS0〕を演算できれば、これを前記式(6)に代入して、Tm ’を求めることができる。 【0028】但し、実際には、何時空転を開始したのかを判定することが困難であるため、何時の時点の〔d(ωW )/dt〕を用いるべきかは、その空転の状況によって異なってくる。そこで、空転開始前は、d(ωW )/dt=0であることと、空転が発生して検知した後、再粘着させるにトルクを低下させる制御を行うと、前記式(8)のTm0を小さくすることに相当するため、〔d(ωW )/dt〕は、徐々に小さくなっていくことに着目する。従って、空転を検知した後、d(ωW)/dtが0になるまでの〔d(ωW )/dt〕の最大値を常に求めるようにすれば、この最大値は空転が開始してから再粘着制御を開始するまでの〔d(ωW)/dt〕と等価な値となる。すなわち、前記最大値によって、〔ΔμS /μS0〕の値を推定することにより、粘着トルクを求めることが可能である。なお、前記式(9)を式(6)に代入すると、下記式(10)となる。 【0029】 【数10】 Tm ’=Tm0−(IW /Rg )・d(ωW )/dt …(10) すなわち、Tm0から低下させるトルク指令の量(IW /Rg )・d(ωW )/dtは、Tm0とは無関係な値とすることができる。 ■.複数台電動機駆動時の制御について電気車では、1台の電力変換装置で複数台の電動機を駆動することが多い。この場合、空転が発生したときに、各軸毎に上述の粘着トルクを推定する方法に従って、再空転しない最大トルクを演算し、そのトルク指令中の最小値を選択することによって、1台の電力変換装置が駆動している全ての軸を空転させない最大トルクを指令することが可能である。 【0030】しかしながら、上記方法では各軸毎に演算を行う必要があり、回路構成が複雑となる。そこで、1台の電力変換装置で駆動している軸のうち、力行時に最も大きく空転しているのは、その速度が最高になっている軸であり、ブレーキ時に最も大きく滑走しているのは、その速度が最低になっている軸であることに着目して、その軸について粘着トルクを推定する。この推定値を電力変換装置へのトルク指令値または電流指令値とすることにより、簡素な回路構成による制御が可能となる。 【0031】 【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施例を示す電気車の制御装置の回路構成図であり、図13に示した従来例回路と同一機能を有するものには同一符号を付して、ここではその説明を省略する。 【0032】すなわち、図1に示した制御装置40には回転速度演算器31,空転/滑走検知器32a,乗算器34,指令値補正器35,乗算器37,指令値補正器38の他に、指令値制御器41,42を備えている。なお、空転/滑走検知器32aは従来の空転/滑走検知器32に対して、力行時には前記NREF(A)をNREF として、ブレーキ時には前記NREF(B)をNREF としてそれぞれ出力する機能が付加されている。また、指令値制御器41と指令値制御器42とは同一回路構成である。 【0033】図2は図1に示した指令値制御器41の詳細回路構成図であり、図14に示した従来例回路と同一機能を有するものには同一符号を付している。すなわち指令値制御器41にはオア素子33a,再粘着制御器33bの他に、最高/最低速度選択器41aと、時間変化率演算回路41bと、最大値ホールド回路41cと、関数発生器41dと、係数演算器41eと、タイマ41fとを備えている。 【0034】この指令値制御器41の動作を以下に説明する。先ず、電気車が正常運転中はオア素子33aの出力は論理「L」レベル、タイマ41fはタイムアップの状態、再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は「100%」の状態、係数演算器41eの出力である係数1は「1.0」の状態にあり、従って、トルク指令値T1 * =T1 **の関係にある。 【0035】この状態で、電気車が力行指令により力行運転中には回転速度演算器31から得られる電動機12,13それぞれの回転速度N1 ,N2 のうち最高の回転速度を最高/最低速度選択器41aで選択し、これをNSLIPとして出力し、また、電気車がブレーキ指令によりブレーキ運転中には前記回転速度N1 ,N2 のうち最低の回転速度を最高/最低速度選択器41aで選択し、これをNSLIPとして出力し、このとき、何らかの要因で先述の空転/滑走検知器32aから空転/滑走検知信号1又は2のいずれか若しくは双方が発せられると、オア素子33aが論理「L」レベルから論理「H」レベルに変化し、この論理「H」レベルにより再粘着制御器33bが動作を開始し、再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は前記「100%」から、例えば「50〜70%」に低下させた値となり、この低下した補正パターン1により指令値補正器35を介したトルク指令値T1 *は正常運転時(T1 * =T1 **)より(0.5〜0.7)×T1 **に低下し、空転または滑走した車輪を再粘着させようとする。 【0036】この再粘着制御中を含め、時間変化率演算回路41bでは空転/滑走検知器32aからの前記NREF と最高/最低速度選択器41aから出力された前記NSLIPとの差の時間変化率〔d(NSLIP−NREF )/dt:空転時、またはd(NREF−NSLIP)/dt:滑走時〕を求め、最大値ホールド回路41cでは時間変化率演算回路41bにより得られた前記時間変化率の最大値を選択して保持する。 【0037】上述の動作により、空転または滑走した車輪が再粘着すると、オア素子33aが論理「H」レベルから論理「L」レベルに変化し、この論理「L」レベルにより再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は「100%」に戻る。この論理変化によりタイマ41fは動作を開始し、この動作の開始により係数演算器41eの出力である係数1が、関数発生器41dで生成された後述の関数値に対応した値となり、この状態で電気車が運転され、タイマ41fが数秒動作した後、タイムアップして、係数演算器41eの出力である係数1が前記関数値に対応した値から徐々に「1.0」に向かって回復し、その後、電気車が前述の正常運転状態(T1 * =T1 **)に移行する。 【0038】なお、関数発生器41dでは最大値ホールド回路41cに保持された時間変化率の最大値と乗算器34の出力であるT1 **とから、トルク指令値と前記接線力係数の低下割合(ΔμS /μSO)の相当値との相関を実測などにより予め関数として定めておき、前記式(6)に示したTm ’に基づく割合だけ係数演算器41eの出力である係数1を低下させる。 【0039】すなわち、指令値制御器41により、電力変換装置11が駆動している電動機12,13のうち、最も空転または滑走している電動機に応じて、再粘着制御後のトルク指令値T1 * を決定するため、その電動機の車輪が再空転または再滑走を起こさない最大トルク付近で運転が可能となり、再空転または再滑走の発生頻度を低下させることができ、その結果、電気車の加減速性能の低下を抑制でき、乗り心地悪化を防止することができる。 【0040】図3はこの発明の第2の実施例を示す電気車の制御装置の回路構成図であり、図1に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付している。図3に示した制御装置50には回転速度演算器31,空転/滑走検知器32a,乗算器34,指令値補正器35,乗算器37,指令値補正器38の他に、指令値制御器51,52を備えている。なお、指令値制御器51と指令値制御器52とは同一回路構成である。 【0041】図4は図3に示した指令値制御器51の詳細回路構成図であり、図2に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付して、ここではその説明を省略する。 【0042】すなわち指令値制御器51にはオア素子33a,再粘着制御器33b,最高/最低速度選択器41a,時間変化率演算回路41b,最大値ホールド回路41c,係数演算器41e,タイマ41fの他に、関数発生器41aに代わる関数発生器51aを備えている。 【0043】この指令値制御器51は、電気車においては指令されるトルク指令値T1 **の変動幅がそれほど大きくないことに着目してなされた回路構成であり、関数発生器51aでは最大値ホールド回路41cに保持された時間変化率の最大値と前記トルク指令値T1 **を一定値とした値とから、トルク指令値と前記接線力係数の低下割合(ΔμS /μSO)の相当値との相関を実測などにより予め関数として定めておき、前記式(6)に示したTm ’に基づく割合だけ係数演算器41eの出力である係数1を低下させ、指令値制御器51での演算を簡単にしつつ、再空転または再滑走の発生頻度を低下させることができ、その結果、電気車の加減速性能の低下を抑制でき、乗り心地悪化を防止することができる。 【0044】図5はこの発明の第3の実施例を示す電気車の制御装置の回路構成図であり、図1に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付している。図5に示した制御装置60には回転速度演算器31,空転/滑走検知器32a,指令値補正器35,指令値補正器38の他に、指令値制御器61,63と、減算器62,64とを備えている。なお、指令値制御器61と指令値制御器63とは同一回路構成である。 【0045】図6は図5に示した指令値制御器61の詳細回路構成図であり、図2,図4に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付して、ここではその説明を省略する。すなわち指令値制御器61にはオア素子33a,再粘着制御器33b,最高/最低速度選択器41a,時間変化率演算回路41b,最大値ホールド回路41c,タイマ41f,関数発生器51aの他に、補正値演算器61aを備えている。 【0046】この指令値制御器61の動作を以下に説明する。先ず、電気車が正常運転中はオア素子33aの出力は論理「L」レベル、タイマ41fはタイムアップの状態、再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は「100%」の状態、補正値演算器61aの出力である補正値1は「0」の状態にあり、従って、トルク指令値T1 * =T1 **の関係にある。 【0047】この状態で、電気車が力行指令により力行運転中には回転速度演算器31から得られる電動機12,13それぞれの回転速度N1 ,N2 のうち最高の回転速度を最高/最低速度選択器41aで選択し、これをNSLIPとして出力し、また、電気車がブレーキ指令によりブレーキ運転中には前記回転速度N1 ,N2 のうち最低の回転速度を最高/最低速度選択器41aで選択し、これをNSLIPとして出力し、このとき、何らかの要因で先述の空転/滑走検知器32aから空転/滑走検知信号1又は2のいずれか若しくは双方が発せられると、オア素子33aが論理「L」レベルから論理「H」レベルに変化し、この論理「H」レベルにより再粘着制御器33bが動作を開始し、再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は前記「100%」から、例えば「50〜70%」に低下させた値となり、この低下した補正パターン1により指令値補正器35を介したトルク指令値T1 *は正常運転時(T1 * =T1 **)より(0.5〜0.7)×T1 **に低下し、空転または滑走した車輪を再粘着させようとする。 【0048】この再粘着制御中を含め、時間変化率演算回路41bでは空転/滑走検知器32aからの前記NREF と最高/最低速度選択器41aから出力された前記NSLIPとの差の時間変化率〔d(NSLIP−NREF )/dt:空転時、またはd(NREF−NSLIP)/dt:滑走時〕を求め、最大値ホールド回路41cでは時間変化率演算回路41bにより得られた前記時間変化率の最大値を選択して保持する。 【0049】上述の動作により、空転または滑走した車輪が再粘着すると、オア素子33aが論理「H」レベルから論理「L」レベルに変化し、この論理「L」レベルにより再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は「100%」に戻る。この論理変化によりタイマ41fは動作を開始し、この動作の開始により補正値演算器61aの出力である補正値1が、関数発生器51aで生成され、前記式(10)で求まる関数値に対応した値となり、この状態で電気車が運転され、タイマ41fが数秒動作した後、タイムアップして、補正値演算器61aの出力である補正値1が前記関数値に対応した値から徐々に「0」に向かって減少し、その後、電気車が前述の正常運転状態(T1 * =T1 **)に移行する。 【0050】すなわち、指令値制御器61により、電力変換装置11が駆動している電動機12,13のうち、最も空転または滑走している電動機に応じて、再粘着制御後のトルク指令値T1 * を決定するため、その電動機の車輪が再空転または再滑走を起こさない最大トルク付近で運転が可能となり、再空転または再滑走の発生頻度を低下させることができ、その結果、電気車の加減速性能の低下を抑制でき、乗り心地悪化を防止することができる。 【0051】図7はこの発明の第4の実施例を示す電気車の制御装置の回路構成図であり、図1に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付している。図7に示した制御装置70には回転速度演算器31,空転/滑走検知器32,乗算器34,指令値補正器35,乗算器37,指令値補正器38の他に、指令値制御器71,72を備えている。なお、指令値制御器71と指令値制御器72とは同一回路構成である。 【0052】図8は図7に示した指令値制御器71の詳細回路構成図であり、図2に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付して、ここではその説明を省略する。 【0053】すなわち指令値制御器71にはオア素子33a,再粘着制御器33b,最高/最低速度選択器41a,最大値ホールド回路41c,関数発生器41d,係数演算器41e,タイマ41fの他に、時間変化率演算回路41bに代わる時間率演算回路71aを備えている。 【0054】この時間率演算回路71aでは、前述の再粘着制御中を含め、最高/最低速度選択器41aから出力された前記NSLIPの時間変化率〔d(NSLIP)/dt:空転時、またはd(−NSLIP)/dt:滑走時〕を求めるようにし、その結果、関数発生器41dの出力である補正パターン1の値をより低下させ、先述の再粘着後のトルク指令値T1 * をより低下させて、電動機12,13共に空転または滑走したときにも、再空転または再滑走の発生頻度を低下させることができる。 【0055】図9はこの発明の第5の実施例を示す電気車の制御装置の回路構成図であり、図1に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付している。図9に示した制御装置80には回転速度演算器31,空転/滑走検知器32a,乗算器34,指令値補正器35,乗算器37,指令値補正器38の他に、指令値制御器81,82を備えている。なお、指令値制御器81と指令値制御器82とは同一回路構成である。 【0056】図10は図9に示した指令値制御器81の詳細回路構成図であり、図2に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付して、ここではその説明を省略する。すなわち指令値制御器81にはオア素子33a,再粘着制御器33b,最高/最低速度選択器41a,時間変化率演算回路41b,最大値ホールド回路41c,関数発生器41d,係数演算器41eの他に、タイマ81aと、カウンタ81bと、設定時間テーブル81cとを備えている。 【0057】この指令値制御器81の動作を以下に説明する。先ず、電気車が正常運転中に何らかの要因で先述の空転/滑走検知器32aから空転/滑走検知信号1又は2のいずれか若しくは双方が発せられ、ルク指令値T1 * は正常運転時(T1 * =T1 **)より(0.5〜0.7)×T1 **に低下し、空転または滑走した車輪を再粘着させるまでは、先述の図2に示した実施例回路と同様である。 【0058】次に、空転または滑走した車輪が再粘着すると、オア素子33aが論理「H」レベルから論理「L」レベルに変化し、この論理「L」レベルにより再粘着制御器33bの出力である補正パターン1は「100%」に戻る。この論理変化によりタイマ81aは後述の設定時間テーブル81cによりタイマ時間で動作を開始し、この動作の開始により係数演算器41eの出力である係数1が、関数発生器41dで生成された後述の関数値に対応した値となり、この状態で電気車が運転され、タイマ81aが前記タイマ時間動作した後、タイムアップして、係数演算器41eの出力である係数1が前記関数値に対応した値から徐々に「1.0」に向かって回復し、その後、電気車が前述の正常運転状態(T1 * =T1 **)に移行する。 【0059】カウンタ81bでは力行またはブレーキ指令が新たに発せられる毎に、カウンタ値をリセットし、電気車が力行またはブレーキ指令により運転を継続しているときには、タイマ81aがタイムアップする毎にカウンタ値を増加させ、このカウンタ値が増加すると、この値に対応して、設定時間テーブル81cのタイマ81aへのタイマ時間をより長くすることによって、落ち葉などによる空転または滑走時は、早く正常運転状態に戻すことができる。 【0060】図11はこの発明の第6の実施例を示す電気車の制御装置の回路構成図であり、図1に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付している。図11に示した制御装置90には回転速度演算器31,空転/滑走検知器32a,指令値補正器35,指令値補正器38の他に、指令値制御器91,92と、最小値選択器93とを備えている。なお、指令値制御器91と指令値制御器92とは同一回路構成である。 【0061】図12は図11に示した指令値制御器91の詳細回路構成図であり、図2に示した実施例回路と同一機能を有するものには同一符号を付して、ここではその説明を省略する。すなわち指令値制御器91にはオア素子33a,再粘着制御器33b,最高/最低速度選択器41a,時間変化率演算回路41b,最大値ホールド回路41c,関数発生器41d,タイマ41fの他に、係数演算器41eに代わる係数演算器91aを備えている。 【0062】この指令値制御器91は、電気車がブレーキ指令により運転中には、車輪への空気ブレーキが併用されることが多いことに着目してなされた回路構成である。すなわち、空気ブレーキを併用したブレーキ指令中の滑走時に電力変換装置11,21側で個別にトルク指令値T1 * ,T2 * を低下させると、該トルク指令値の大きな車輪に過大なブレーキ力がかかって、計画した最大の接線力係数を超えた動作になってしまい、その車輪だけが滑走を繰り返すことになる。そこで、制御装置90へのトルク指令値の最小値を最小値選択器93により選択し、この選択されたトルク指令値に基づいて、電力変換装置11,21へのトルク指令値T1 * ,T2 * を等しい値にして、電動機12,13,22,23間の協調を図るようにしている。なお、上述の実施例回路において、関数発生器41d,51aにおける関数値は、電気車が力行時とブレーキ時とはそれぞれ別個の値にしてもよい。 【0063】 【発明の効果】この発明によれば、車輪の空転または滑走が連続発生して、再粘着制御を繰り返すことが回避され、その結果、電気車の乗り心地の悪化や加減速性能の低下を最小限に抑えることができ、従って、雨天時の空転または滑走の頻発による電気車の運行遅れを少なくできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005234 【氏名又は名称】富士電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月2日(1999.4.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088339 【弁理士】 【氏名又は名称】篠部 正治
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| 【公開番号】 |
特開2000−295705(P2000−295705A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−96155 |
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