| 【発明の名称】 |
車両のモータ駆動制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】森本 一彦
【氏名】小俣 美昭
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両推進装置としてエンジンと駆動機能及び発電機能を有するモータとを搭載した車両において、前記エンジンの運転状態を制御するエンジン制御手段を設け、前記モータの駆動状態及び発電状態を前記エンジン制御手段によるエンジンの制御から独立して制御するモータ制御手段を設け、前記エンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を設けるとともにエンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段を設け、前記エンジン回転数検出手段とエンジン負荷検出手段とからの夫々の検出信号に対応するマップを有し、このマップにて検索したトルク指令値にて前記モータを駆動又は発電を択一的に制御する機能を前記モータ制御手段に付加して設けたことを特徴とする車両のモータ駆動制御装置。 【請求項2】 前記モータ制御手段は、電源状態や使用環境を検出する各種検出センサ群が接続されており、これらの各種検出センサ群からの検出信号によってマップにて検索したトルク指令値に補正を加える機能を有する請求項1に記載の車両のモータ駆動制御装置。 【請求項3】 前記モータ制御手段は、エンジン回転数検出手段とエンジン負荷検出手段とからの夫々の検出信号に対応するマップをギヤポジション毎に有するとともに、エンジンの運転状態に応じたトルク指令値が予め設定されている請求項1に記載の車両のモータ駆動制御装置。 【請求項4】 前記モータ制御手段は、エンジン回転数検出手段とエンジン負荷検出手段とからの夫々の検出信号に対応するマップを有するとともに、このマップに車速に応じて分割し、マップを細分割した請求項1に記載の車両のモータ駆動制御装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は車両のモータ駆動制御装置に係り、特にシステムの簡素化を図ることができるとともに、エンジン制御手段やモータ制御手段の組み合わせを容易とする車両のモータ駆動制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】車両には、推進装置の動力源としてエンジンとモータとを搭載する、いわゆるハイブリッド車両がある。この車両は、エンジン及びモータの運転状態を制御するエンジン制御手段及びモータ制御手段を設け、車両の運転時にエンジン及びモータの運転状態を夫々のエンジン制御手段及びモータ制御手段が検出し、検出したエンジン及びモータの運転データをエンジン制御手段及びモータ制御手段間で交換し、エンジン及びモータの運転状態を関連して制御することにより、要求される性能(燃費や排気有害成分値、動力性能等)を高次元で達成している。 【0003】このような車両の制御装置としては、特開平9−238403号公報に開示されるものがある。この公報に開示されるハイブリッドエンジンは、内燃機関からなるエンジンに発電機を付設し、制動時には車両の運転エネルギによって発電機を駆動して発電し、通常走行時にはエンジンの余剰トルクで発電機を駆動して発電し、発電出力を蓄えておいて加速時に発電機をモータとして駆動し、エンジンをアシストするようにしたハイブリッドエンジンにおいて、通常走行時に発電機を駆動する駆動トルクを制御する制御手段を設け、通常走行時に発電を行った際の発電によるトルク不足を解消している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のいわゆるハイブリッド車両の制御装置においては、車両の運転時にエンジン制御手段及びモータ制御手段の夫々が検出したエンジン及びモータの運転データを、エンジン制御手段及びモータ制御手段間で交換してエンジン及びモータの運転状態を関連して制御している。 【0005】そしてこのとき、前記モータ制御手段においては、検出したスロットル開度等によって要求トルクを算出し、エンジンとモータとの分担を決定した後に、モータへのトルク指令値を出力している。 【0006】しかし、このような車両の制御装置は、エンジン制御手段とモータ制御手段とが相互に関連して制御を行っているため、制御が複雑になる不都合がある。 【0007】この結果、このような制御装置は、制御の複雑化により制御の信頼性の低下を招く不都合があるとともに、コストの上昇を招く不都合がある。 【0008】 【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、車両推進装置としてエンジンと駆動機能及び発電機能を有するモータとを搭載した車両において、前記エンジンの運転状態を制御するエンジン制御手段を設け、前記モータの駆動状態及び発電状態を前記エンジン制御手段によるエンジンの制御から独立して制御するモータ制御手段を設け、前記エンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を設けるとともにエンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段を設け、前記エンジン回転数検出手段とエンジン負荷検出手段とからの夫々の検出信号に対応するマップを有し、このマップにて検索したトルク指令値にて前記モータを駆動又は発電を択一的に制御する機能を前記モータ制御手段に付加して設けたことを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】上述の如く発明したことにより、モータ制御手段に、エンジン回転数検出手段とエンジン負荷検出手段とからの夫々の検出信号に対応するマップを設けるとともに、このマップにて検索したトルク指令値にてモータを駆動又は発電を択一的に制御する機能を付加し、システムの簡素化を図り、コストを低廉とするとともに、エンジン制御手段やモータ制御手段の組み合わせを容易としている。 【0010】 【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。 【0011】図1〜図9はこの発明の実施例を示すものである。図7において、2は図示しない車両の車両推進装置、4はエンジン、6はモータ、8はクラッチ、10は手動変速機である。この車両には、車両推進装置2としてエンジン4と駆動機能及び発電機能を有するモータ6とを搭載して設ける。 【0012】前記エンジン4には、モータ6を直結して設け、このモータ6にクラッチ8を介して手動変速機10を連結して設けている。前記エンジン4には、オルタネータ12とA/C(エアコン)コンプレッサ14とスタータモータ16とを設ける。 【0013】なお、前記モータ6は、図2に示す如く、エンジン4と手動変速機10間に配設され、ステータコイル6−1とフライホイール等のロータ6−2とを有している。 【0014】前記車両推進装置2に、制御装置18として、エンジン4の運転状態を制御するエンジン制御手段20を設け、モータ6の駆動状態及び発電状態を制御するモータ制御手段22を設ける。 【0015】前記エンジン4は、エンジン制御用信号線24によりエンジン制御手段20に接続され、このエンジン制御手段20は、エンジン制御手段用電力線26により副電池28に接続されている。副電池28は、前記オルタネータ12に副電池充電用電力線30により接続されている。 【0016】前記モータ6は、モータ制御用信号線32によりモータ制御手段22に接続されている。モータ制御手段22は、モータ制御手段用副動力線34により前記エンジン制御手段用電力線26を介して副電池28に接続され、また、モータ制御手段用主動力線36により主電池38に接続されている。主電池38は、モータ6に駆動電力を供給するとともにモータ6の発電電力により充電される。 【0017】前記エンジン制御手段20に、図8に示す如く、燃料噴射制御部40、点火時期制御部42、ISC(アイドルスピードコントロール)制御部44、フューエルポンプリレー制御部46、ラジエータファンリレー制御部48、A/C(エアコン)制御部50、セルフシャットオフ機能部52 、副電池逆接保護機能部54、フェールセイフ機能部56、セルフダイアグノーシス部58を設ける。 【0018】エンジン制御手段20の入力側には、イグニションスイッチ60、クランク角センサ62、スロットルセンサ64、吸気圧センサ66、水温センサ68、ノックセンサ70、点火時期調整用レジスタ72、O2 センサ74、車速センサ76、電気負荷78、ブレーキスイッチ80、A/Cエバポレータサーミスタ82、A/Cスイッチ84、ブロアファン86、テストスイッチ88、ダイアグノーシススイッチ90を接続して設ける。 【0019】エンジン制御手段20の出力側には、インジェクタ92、イグニションコイル/イグナイタ94、ISCバルブ96、フューエルポンプリレー98、ラジエータファンリレー100、タコメータ102、A/Cコンプレッサクラッチ104、A/Cコンデンサファンリレー106、メインリレー108、チェックエンジンランプ110が接続されている。 【0020】また、前記エンジン制御手段20に、変速機が手動変速機の場合に、破線で示す如く、電子スロットル制御部112、規範燃焼制御部114、EGR制御部116、キャニスタパージバルブ制御部118を設けている。この場合には、エンジン制御手段20の入力側に、前記スロットルセンサ64に加えてアクセルセンサ120、A/Fセンサ122を接続し、エンジン制御手段20の出力側に、スロットルモータ124、スロットルパワーリレー126、エアアシストバルブ128、スワールコントロールバルブ130、A/Fセンサ122のヒータ及びポンプ132、ジェネレータ134、EGRバルブ136、キャニスタパージバルブ138を接続して設ける。 【0021】更に、前記エンジン制御手段20に、変速機が自動変速機の場合に、破線で示す如く、AT制御部140を設けている。この場合には、エンジン制御手段20の入力側に、ATシフトスイッチ142を接続して設け、エンジン制御手段20の出力側に、シフトソレノイドバルブ144を接続して設ける。 【0022】エンジン制御手段20は、前記クランク角センサ62やスロットルセンサ64等から入力する信号によりインジェクタ92やイグニションコイル/イグナイタ94等を駆動し、エンジン4の燃料噴射量や点火時期等の運転状態を制御する。 【0023】前記モータ制御手段22に、図9に示す如く、モータ制御部146、モータ駆動部148、入出力処理部(インターフェイス)150、主電池状態管理部152、フェイルセイフ部154を設ける。 【0024】モータ制御手段22の入力側には、前記イグニションスイッチ60、前記吸気圧センサ66、前記水温センサ68、前記車速センサ76、前記アクセルセンサ120に加えて、スタータスイッチ156、ブレーキスイッチ158、クラッチスイッチ160、主電池電圧検出器162、エンジン回転数検出手段たるエンジン回転数センサ164、エンジン負荷検出手段たるエンジン負荷センサ166を接続して設ける。 【0025】モータ制御手段22の出力側に、前記モータ6を接続して設ける。 【0026】この車両推進装置2の制御装置18に、エンジン4の運転状態を制御するエンジン制御手段20を設け、モータ6の駆動状態及び発電状態を制御するモータ制御手段22を設ける。このモータ制御手段22は、エンジン制御手段20との間でデータ交換をせずに、エンジン制御手段20によるエンジン4の制御から独立して、モータ6の駆動状態及び発電状態を独自に判断して制御する。 【0027】前記モータ制御手段22に、図6に示す如く、車両の運転状態に基づく制御状態として、停車中制御状態と走行中制御状態とを設定して設け、これら停車中制御状態と走行中制御状態との間を遷移する際に、モータ6の駆動及び発電を禁止する駆動・発電禁止制御状態を経由するように制御する。 【0028】また、モータ制御手段22は、モータ6に駆動電力を供給するとともにモータ6の発電電力により充電される主電池38の主電池電圧を検出する主電池電圧検出器162から主電池電圧信号を入力し、この主電池電圧により主電池状態を主電池状態管理部152により管理するように制御する。 【0029】更に、モータ制御手段22に、図6に示す如く、停車中制御状態として、アイドリング用発電制御状態と発進用駆動制御状態と始動用駆動制御状態とアイドル安定化用駆動制御状態とを設定して設ける。モータ制御手段22は、アイドリング用発電制御状態においては、モータ6により発電して主電池38を充電するように制御し、発進用駆動制御状態においては、モータ6を駆動して車両の発進をアシストするように制御し、始動用駆動制御状態においては、モータ6を駆動してエンジン4の始動をアシストするように制御し、アイドル安定化用駆動制御状態においては、モータ6を駆動してエンジン4のアイドリングを安定させるように制御する。 【0030】更にまた、モータ制御手段22に、図6に示す如く、走行中制御状態として、駆動・発電許可制御状態と駆動禁止制御状態と駆動・発電禁止制御状態とを設定して設ける。モータ制御手段22は、駆動・発電許可制御状態においては、モータ6の駆動及び発電を許可するように制御し、駆動禁止制御状態においては、モータ6の駆動を禁止して発電を許可するように制御し、駆動・発電禁止制御状態においては、モータ6の駆動及び発電を禁止するように制御する。 【0031】前記走行中制御状態として設定された駆動・発電許可制御状態と駆動禁止制御状態との間は、前記モータ制御手段22の主電池状態管理部152によって管理される主電池38の主電池電圧に基づいて遷移される。 【0032】モータ制御手段22は、主電池電圧が充電状態(SOC)100%から駆動・発電許可制御状態によりモータ6の駆動及び発電を許可するように制御し、主電池電圧が低下して下限の駆動禁止判定電圧未満になると、駆動禁止制御状態に遷移する。 【0033】モータ制御手段22は、駆動禁止制御状態においては、モータ6の駆動を禁止するように制御して、主電池電圧が駆動・発電許可判定電圧に達するまで発電を許可するように制御する。モータ制御手段22は、主電池電圧が駆動・発電許可判定電圧を越えると、駆動・発電許可制御状態に遷移して、モータ6の駆動及び発電を許可するように制御する。 【0034】駆動・発電許可制御状態から駆動禁止制御状態への遷移は、(1)主電池開放電圧<駆動禁止判定電圧が設定時間継続(2)駆動時主電池電圧<駆動時下限判定電圧(駆動トルク毎の設定値)が設定時間継続(3)モータ6の駆動開始後に設定時間が経過した時点において、主電池開放電圧−駆動時電圧>駆動直後電圧変化最大値(駆動トルク毎の設定値) (4)主電池開放電圧>駆動時電圧低下最大値(駆動トルク毎の設定値)が設定時間継続(5)モータ6の駆動開始後に設定時間が経過した時点において、モータ6の駆動を停止して主電池開放電圧を検出し、主電池開放電圧<駆動禁止判定電圧未満(トルク毎の設定値)が設定時間継続のいずれかの遷移条件が成立する場合に行われる。 【0035】なお、(5)の条件が不成立の場合には、モータ6の駆動を再開する。 【0036】また、駆動禁止制御状態から駆動・発電許可制御状態への遷移は、(1)主電池開放電圧>駆動・発電許可判定電圧が設定時間継続(2)発電時主電池電圧>発電時上限判定電圧(発電トルク毎の設定値)が設定時間継続(3)モータ6による発電開始後に設定時間が経過した時点において、モータ6の発電を停止して主電池開放電圧を検出し、主電池開放電圧>駆動・発電許可判定電圧が設定時間継続のいずれかの遷移条件が成立する場合に行われる。 【0037】なお、遷移条件(3)の成立/不成立に拘らず、遷移条件(3)判定の終了後は遷移条件(3)判定の実施前の制御状態に復帰して、制御を継続する。その復帰時を新たに発電開始時と定義する。 【0038】そして、前記モータ制御手段22に、図3に示す如く、エンジン回転数センサ164とエンジン負荷センサ166とからの夫々の検出信号に対応するマップを設けるとともに、このマップにて検索したトルク指令値にて前記モータ6を駆動又は発電を択一的に制御する機能を付加して設ける。 【0039】詳述すれば、前記モータ制御手段22は、入力側にイグニションスイッチ60や吸気圧センサ66、水温センサ68、車速センサ76、アクセルセンサ120、スタータスイッチ156、ブレーキスイッチ158、クラッチスイッチ160、主電池電圧検出器162、エンジン回転数センサ164、エンジン負荷センサ166等の電源状態や使用環境を検出する各種検出センサ群が接続されており、これらの各種検出センサ群、特に主電池電圧検出器162からの検出信号によってマップにて検索したトルク指令値に補正を加える機能をも有している。 【0040】例えば、駆動指令開始電圧VB 1とトルク補正電圧VB 2と駆動指令キャンセル電圧VB 3とを予め設定し、前記主電池電圧検出器162からの検出信号を比較し、トルク指令値の補正制御の有無を判断している。 【0041】また、前記モータ制御手段22は、エンジン回転数センサ164とエンジン負荷センサ166とからの夫々の検出信号に対応するマップをギヤポジション毎に有するとともに、エンジンの運転状態に応じたトルク指令値が予め設定されている。 【0042】すなわち、前記マップは、図3に示す如く、例えば以下の3つの領域を有している。 (1)Aゾーン:減速領域(回生発電) (2)Bゾーン:パーシャル領域(発電・駆動・中立) (3)Cゾーン:全開領域(駆動) 【0043】更に、この実施例においては、図2に示す如く、前記エンジン4にモータ6を直結させ、エンジン4と手動変速機10間に配設する構成としたが、エンジン4にモータ6が連絡される構成であれば良く、図10に示す如く、エンジン4に手動変速機10が接続される側に対して逆側にモータ6Aを設けることも可能である。このとき、モータ6Aは、ステータコイル6A−1とロータ6A−2とを有する。 【0044】なお、符号168は前記モータ6の冷却用サブラジエタ、170は前記モータ制御手段22によって駆動制御され、モータ6に冷却水を供給する電動水ポンプである。 【0045】先ず、図4及び図5の制御装置18の制御用フローチャートに沿って作用を説明する。 【0046】前記モータ制御手段22は、図6に示す如く、車両の運転状態に基づく制御状態として、停車中制御状態と走行中制御状態とを設定して設けている。 【0047】モータ制御手段22は、図4に示す如く、車両の停車中制御状態において、制御がスタート(200)すると、初期化(202)が行われ、エンジン4が始動中か否かを判断(204)する。 【0048】この判断(204)がYESの場合には、エンジン4の始動が完了か否かを判断(206)する。そして、判断(206)がYESの場合には、判断(204)にリターンし、判断(206)がNOの場合には、始動用駆動制御状態によりモータ6を駆動してエンジン4の始動をアシストするよう制御(208)し、判断(206)にリターンする。 【0049】また、前記判断(204)がNOの場合には、車両が走行中か否かを判断(210)する。この判断(210)がYESの場合には、後述の如く走行中制御状態に遷移し、判断(210)がNOの場合には、アイドリングが不安定か否かを判断(212)する。 【0050】この判断(212)がYESの場合には、アイドリングが安定したか否かを判断(214)し、判断(214)がYESの場合には、判断(212)にリターンするとともに、判断(214)がNOの場合には、アイドル安定化用駆動制御状態によりモータ6を駆動してエンジン4のアイドリングを安定させるよう制御(216)し、判断(214)にリターンする。 【0051】前記判断(212)がNOの場合には、車両が発進したか否かを判断(218)し、この判断(218)がYESの場合には、発進が完了したか否かを判断(220)する。そして、判断(220)がYESの場合には、判断(218)にリターンする。この判断(220)がNOの場合には、発進用駆動制御状態によりモータ6を駆動して車両の発進をアシストするよう制御(222)し、判断(220)にリターンする。 【0052】前記判断(218)がNOの場合には、エンジン4がストールしたか否かを判断(224)し、この判断(224)がYESの場合には、判断(204)にリターンするとともに、判断(224)がNOの場合には、エンジン4が冷機状態且つ水温が低温か否かを判断(226)する。 【0053】更に、判断(226)がNOの場合には、判断(204)にリターンし、判断(226)がYESの場合には、主電池38が充電を要しているか否かを判断(228)する。 【0054】主電池38が充電を要せずに判断(228)がOKの場合には、判断(204)にリターンし、主電池38が充電を要して判断(228)がNGの場合には、発電量を演算(230)し、モータ6を発電制御(232)し、判断(204)にリターンする。 【0055】前記判断(210)において、車両が走行中でYESの場合には、駆動・発電禁止制御状態を経由して、図5に示す走行中制御状態に遷移する。駆動・発電禁止制御状態においては、車両が停車してアイドリング中であるか否かを判断(234)する。 【0056】この判断(234)がYESの場合には、図4に示すアイドリング制御状態の判断(210)にリターンし、判断(234)がNOの場合には、クラッチスイッチ160がON(変速中あるいはニュートラル状態)であるか否かを判断(236)する。 【0057】この判断(236)がYESの場合には、判断(234)にリターンするとともに、判断(236)がNOの場合には、車速センサ76の車速信号により車両が走行中であるか否かを判断(238)する。 【0058】そして、判断(238)がNOの場合には、判断(234)にリターンする。この判断(238)がYESの場合には、走行中制御状態の駆動・発電許可制御状態に遷移し、車速が低下中あるいはクラッチスイッチ160がON(変速中あるいはニュートラル状態)であるか否かを判断(240)する。 【0059】この判断(240)がYESの場合には、判断(234)にリターンするとともに、判断(240)がNOの場合には、駆動量あるいは発電量を演算(242)し、駆動命令あるいは発電命令を決定する。そして、主電池38が充電を要しているか否かを判断(244)する。 【0060】主電池38が充電を要して判断(244)がYESの場合には、駆動禁止フラグをセット「1」する処理(246)を行い、主電池38が充電を要せずに判断(244)がNOの場合には、駆動禁止フラグをクリア「0」する処理(248)を行う。 【0061】次いで、駆動禁止フラグが「1」あるいは「0」であるか否かを判断(250)し、この判断(250)が「1」の場合には、駆動禁止制御状態に遷移して処理(242)で演算した結果が駆動命令だった場合、モータ6の駆動命令をキャンセル(252)し、発電命令のみを有効にする。また、判断(250)が「0」の場合には、処理(242)で演算した結果を有効とし、モータ6は有効な駆動命令あるいは発電命令に従って制御さ254)され、判断(240)にリターンする。 【0062】次に、図1のモータ駆動制御用フローチャートに沿って説明する。 【0063】モータ駆動制御用プログラムがスタート(300)すると、前記主電池電圧検出器162からの検出信号たる電圧が駆動指令開始電圧VB 1を越えているか否かの判断(302)を行い、この判断(302)がNOの場合には、駆動指令キャンセル(304)に移行させ、リターン(306)とする。 【0064】また、上述の判断(302)がYESの場合には、ギヤポジションの判定(308)を行い、マップ検索(310)によってトルク指令、つまりマップから検索したトルク指令値の出力(312)を行う。 【0065】なお、上述したギヤポジションの判定(308)においては、各ギヤポジション毎に配設したギヤポジションセンサ(図示せず)からの検出信号と、ギヤポジションを演算によって算出した信号とのいずれか一方を使用することによって処理を行うことができる。 【0066】この処理(312)の後に、前記主電池電圧検出器162からの検出信号たる電圧がトルク補正電圧VB 2を越えているか否かの判断(314)を行い、この判断(314)がNOの場合には、駆動指令キャンセル(304)に移行させ、リターン(306)とするとともに、判断(314)がYESの場合には、トルク補正指令、つまりエンジンの運転状態に応じてトルク指令値の補正し、補正後のトルク指令値の出力(316)を行う。 【0067】更に、トルク補正指令の処理(316)の後には、前記主電池電圧検出器162からの検出信号たる電圧が駆動指令キャンセル電圧VB 3を越えているか否かの判断(318)を行い、この判断(318)がNOの場合には、駆動指令キャンセル(304)に移行させ、リターン(306)とするとともに、判断(318)がYESの場合には、上述したギヤポジションの判定(308)に戻す。 【0068】これにより、エンジン回転数検出手段とエンジン負荷検出手段とからの夫々の検出信号に対応するマップを有するとともに、このマップにて検索したトルク指令値にてモータ6を駆動制御する機能が付加された前記モータ制御手段22によって、トルク指令値をプリセット式とし、要求トルクや分担比等の複雑な演算処理を必要とせず、システムの簡素化を図ることができ、コストを低廉とし得て、経済的に有利である。 【0069】また、前記車両推進装置2の制御装置18は、エンジン制御手段20とモータ制御手段22との制御系を独立させたことにより、エンジン制御手段20やモータ制御手段22を任意に選択して組み合わせることが容易となり、汎用性が大となって、実用上有利である。 【0070】更に、前記モータ制御手段22に、各種検出センサ群、特に主電池電圧検出器162からの検出信号によってマップにて検索したトルク指令値に補正を加える機能を付加したことにより、主電池38の電圧変化に対応した制御を行うことができ、制御の信頼性を向上し得る。 【0071】更にまた、前記モータ制御手段22が、ギヤポジション毎にマップを有するとともに、エンジンの運転状態に応じたトルク指令値が予め設定されていることにより、エンジンのあらゆる運転状態に対処することができ、使い勝手を向上し得る。なお、1つのマップに、「正の値」、「0」、「負の値」をとるトルク指令値が設定されている。 【0072】なお、この発明は上述実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。 【0073】例えば、この発明の実施例においては、エンジン回転数センサとエンジン負荷センサとからの夫々の検出信号に対応するマップを設け、このマップに以下の3つの領域(1)Aゾーン:減速領域(回生発電) (2)Bゾーン:パーシャル領域(発電・駆動・中立) (3)Cゾーン:全開領域(駆動) を設けたが、マップに、図11に1点鎖線で示す如く、車速に応じて分割し、マップを細分割する特別構成とすることも可能である。 【0074】すなわち、図11に示す如く、車速に応じた分割によってマップを以下の領域に細分割する。 (1)A1、A2ゾーン:減速領域(回生発電) (2)B1、B2ゾーン:パーシャル領域(発電・駆動・中立) (3)C1、C2ゾーン:全開領域(駆動) 【0075】さすれば、エンジン回転数やエンジン負荷に車速状態を加味させることができ、実際の車両状態に即したトルク指令値を得ることが可能となり、細かな制御を実現し得て、制御の信頼性を向上し得るものである。 【0076】また、この発明の実施例におけるマップをみると、3つの領域に分割した際に、エンジン負荷を基準としてエンジン回転数にて変動を加えており、エンジン負荷のみによる概略マップを作成し、トルク指令値を算出する際の演算制御の簡略化を図る特別構成とすることも可能である。 【0077】すなわち、エンジン負荷に応じて概略マップからトルク指令値を算出し、その後、必要に応じてエンジン回転数や電圧等の検出信号を利用して補正制御を行えばよく、トルク指令値を算出する際の演算制御を簡略化することができ、応答性の向上を図ることが可能となる。 【0078】 【発明の効果】以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、車両推進装置としてエンジンと駆動機能及び発電機能を有するモータとを搭載した車両において、エンジンの運転状態を制御するエンジン制御手段を設け、前記モータの駆動状態及び発電状態をエンジン制御手段によるエンジンの制御から独立して制御するモータ制御手段を設け、エンジンのエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を設けるとともにエンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段を設け、エンジン回転数検出手段とエンジン負荷検出手段とからの夫々の検出信号に対応するマップを有し、マップにて検索したトルク指令値にてモータを駆動又は発電を択一的に制御する機能をモータ制御手段に付加して設けたので、システムの簡素化を図ることができ、コストを低廉とし得て、経済的に有利である。また、前記車両推進装置のエンジン制御手段とモータ制御手段との制御系を独立させたことにより、エンジン制御手段やモータ制御手段を任意に選択して組み合わせることが容易となり、汎用性が大となって、実用上有利である。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002082 【氏名又は名称】スズキ株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年3月31日(1999.3.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080056 【弁理士】 【氏名又は名称】西郷 義美
|
| 【公開番号】 |
特開2000−287307(P2000−287307A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月13日(2000.10.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−92617 |
|