| 【発明の名称】 |
不具合判定システム |
| 【発明者】 |
【氏名】松木 務
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| 【要約】 |
【課題】放電の不具合を早期に確実に判定する。
【解決手段】放電開始後(S11)、コンデンサ両端の電圧変化の勾配を判定し(S12,14,16)、その不具合を特定することができる(S13,15,17)。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 モータのコイルを用いてコンデンサに蓄積されている電荷の放電を行うシステムにおける不具合を判定するシステムであって、放電開始後における電圧の時間に対する勾配に基づいて、複数の不具合を分離して判定することを特徴とする放電の不具合判定システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、モータのコイルを用いてコンデンサに蓄積されている電荷の放電を行うシステムにおける不具合を判定する不具合判定システムに関する。 【0002】 【従来の技術】電気自動車や、ハイブリッド自動車においては、バッテリからの電力をインバータを用いて、交流電流に変換する。そして、この交流電流によって車両走行用のモータを駆動している。ここで、モータは車両走行用であり、高出力であって、大電流を流す。そこで、インバータへ供給する直流電圧を維持する必要があり、インバータの入力側に電圧維持用の電解コンデンサが配置される。 【0003】ここで、走行を終了した場合には、リレーを操作してバッテリをモータから切り離すが、そのままでは電解コンデンサに蓄積された電荷が残ってしまう。そこで、この電解コンデンサに蓄積された電荷を放電する必要がある。 【0004】このために、電解コンデンサに並列して、放電用の抵抗を設け、この放電用抵抗により、電解コンデンサの放電を行う。しかし、通常時における放電量を十分小さく抑えるため、放電用抵抗の抵抗値をかなり大きくし、放電電流を十分小さくしなければならず、電解コンデンサの放電が遅くなる。 【0005】そこで、リレー遮断時には、インバータを制御して、モータを回転させずにモータコイルに通電し、このモータコイルの電流により電解コンデンサの放電を行うことも提案されている。これによって、高速の放電が達成される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ここで、高出力のモータへの電流を遮断するリレーにおいては、接点が接離する際に放電が起こり、接点が溶着する場合がある。この場合には、バッテリが切り離されず、従ってモータコイルへの通電によってコンデンサの放電は行えない。さらに、モータコイルによる放電経路において異常が発生した場合には、やはりコンデンサの放電が行えない場合がある。このように、コンデンサの放電における不具合には、各種の原因があり、原因を知りたいという要求がある。一方、異常状態はなるべく早く終了させたいため、不具合の原因をなるべく早く知りたいという要求もある。 【0007】本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、コンデンサ放電における不具合の原因を早期に知ることができる不具合判定システムを提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、モータのコイルを用いてコンデンサに蓄積されている電荷の放電を行うシステムにおける不具合を判定するシステムであって、放電開始後における電圧の時間に対する勾配に基づいて、複数の不具合を分離して判定することを特徴とする。本発明によれば、電圧の変化勾配により不具合を判定するため、早期に確実な判定が行える。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。 【0010】図1は、本実施形態のシステムが適用されるモータ駆動システムの構成を示す図である。バッテリ10は、多数の電池セルからなる組電池であり、約300Vの出力電圧を有する。このバッテリ10の正極には、SMR(システムメインリレー)12を介し、インバータ14の一端が接続されている。また、バッテリ10の負極には、SMR16を介し、インバータ14の他端が接続されている。従って、SMR12及びSMR16の両方をオンすることで、インバータ14に電力が供給される。 【0011】また、SMR12には、SMR18および抵抗を直列接続したものが、並列接続されている。SMR12をオフした状態で、SMR18をオンすることで、インバータ14への電流は抵抗を介して流れる。そこで、リレーオン時の電流量を抑制することができる。 【0012】インバータ14は、外部の制御信号によりスイッチングされる6つのスイッチングトランジスタ20a、20b、22a、22b、24a、24bと、これらのスイッチングトランジスタのコレクタエミッタ間を接続する6つのトランジスタ逆流防止用のダイオード26a、26b、28a、28b、30a、30bからなっている。スイッチングトランジスタ20a、22a、24aは、コレクタがバッテリ10の正極に接続され、エミッタがスイッチングトランジスタ20b、22b、24bのコレクタに接続され、これらスイッチングトランジスタ20b、22b、24bのエミッタはバッテリ10の負極に接続されている。そして、スイッチングトランジスタ20a、20b、22a、22b、24a、24bの2つずつの接続点がモータ32の3つのコイル32a、32b、32cの一端に接続されている。モータ32の各コイル32a、32b、32cの他端は共通接続されており、モータ32は三相交流モータとなっている。 【0013】従って、スイッチングトランジスタ20a、20b、22a、22b、24a、24bのスイッチングを制御することで、モータ32に三相の駆動電流を供給し、モータ32を駆動し、車両を走行させることができる。 【0014】また、インバータ14の両端間には、電解コンデンサ34、放電抵抗36、電圧計38がそれぞれ接続されている。従って、SMR12、SMR16をオンした状態において、電解コンデンサ34に充電され、これによってインバータ14の両端電圧の安定化が図られる。すなわち、モータ32の駆動電流変化によってもインバータ14の両端電圧が安定して維持される。また、放電抵抗36は抵抗値の大きな抵抗であり、SMR12、SMR16の両方またはいずれか一方をオフした状態において、電解コンデンサ34の放電を徐々に行う。さらに、インバータ14の両端電圧が電圧計38により常に監視される。 【0015】そして、この電圧計38の出力は、制御部40に供給される。この制御部40は、電圧計38の出力からインバータ14及び電解コンデンサ34の両端電圧を監視し、不具合が発生したか否か及びその原因の推定を行う。そして、判定結果については、表示部に表示する。また、制御部40は、例えばマイクロコンピュータで構成され、内部のクロックによるタイマ機能を有している。 【0016】また、この制御部40は、SMR12、SMR16、SMR18のオンオフを制御し、かつインバータ14におけるスイッチングトランジスタ20a、20b、22a、22b、24a、24bのオンオフを制御する。 【0017】ユーザが車両の運転を開始するためのキー操作を行った場合には、まずSMR16をオンし、次にSMR18をオンする。その後SMR12をオンすることによって、バッテリ10とインバータ14が直接接続される。このように、SMR18をSMR12に先立ってオンすることによりリレーオン時の大きな突入電流の発生を防止することができる。また、SMR12をオンした後に、SMR18はオフしておく。この状態で、制御部40は、モータ32に所定のトルクを発生させるように、インバータ14におけるスイッチングトランジスタ20a、20b、22a、22b、24a、24bのオンオフを制御して、所定の電流をモータ32に供給する。 【0018】そして、ユーザのキー操作によって、駆動が停止された場合には、SMR12及びSMR16をオフする。そして、スイッチングトランジスタ20a、20b、22a、22b、24a、24bの所定の2つ(直列接続されたペアではない上側スイッチングトランジスタと下側スイッチングトランジスタの任意の組)をオンする。これによって、モータコイルに一定の電流が流れ、モータコイルを抵抗とした電解コンデンサ34の蓄積電荷の放電が行われる。また、放電抵抗36は、電解コンデンサ34に接続されたままであり、この放電抵抗36による放電も起こっている。 【0019】そして、制御部40においては、放電開始後の電圧計36の出力を監視し、電圧変化の勾配(時間微分)を検出する。そして、図3に示す放電開始後の経過時間Aの段階で、この勾配の大きさに従った具合の原因の判定を行う。 【0020】すなわち、図2に示すように、放電開始後A時間経過したときには(S11)、そのときのインバータ両端電圧Vの勾配dV/dtが予め設定されているしきい値dV3A/dtより大きいかを判定する(S12)。そして、このS12の判定で、YESの場合には、正常と判定する(S13)。ここで、このdV3A/dtというしきい値は、正常な放電が行われたときの上限電圧勾配である。 【0021】次に、S12の判定で、NOであった場合には、インバータ両端電圧Vの勾配dV/dtが予め設定されているしきい値dV2A/dtより大きいかを判定する(S14)。そして、このS14の判定で、YESの場合には、モータコイル異常と判定する(S15)。ここで、このdV2A/dtというしきい値は、モータコイルのみの放電が行われたときの上限電圧勾配である。 【0022】次に、S14の判定で、NOであった場合には、インバータ両端電圧Vの勾配dV/dtが予め設定されているしきい値dV1A/dtより大きいかを判定する(S16)。そして、このS16の判定で、YESの場合には、放電抵抗異常と判定する(S17)。ここで、このdV1A/dtというしきい値は、放電抵抗36のみの放電が行われたときの上限電圧勾配である。一方、このS16の判定でNOであれば、SMRの溶着と判定する(S18)。すなわち、何ら電圧減少がないのであり、バッテリ10が接続されていると判定する。 【0023】このように、本実施形態によれば、電圧変化の勾配を見ることで、不具合の原因を判定する。ここで、電解コンデンサ34の放電状態を図3に示す。このように、曲線(3)と(2)の間にある場合に、コイルの異常と判定し、曲線(2)と(1)の間にある場合に、放電抵抗異常と判定する。 【0024】ここで、そのときの電圧値によっても、上述と同様の判定が行える。しかし、この場合には、図3に示すB時間程度の経過後でなければ、十分な判定が行えない。勾配の判定を行うことで、比較的早期に不具合の個別判定を行うことができる。 【0025】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、電圧の変化勾配により不具合を判定するため、早期に確実な判定が行える。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月23日(1999.3.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−278802(P2000−278802A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月6日(2000.10.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−77186 |
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