| 【発明の名称】 |
誘導集電装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】村井 敏昭
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| 【要約】 |
【課題】利用したい空間高調波磁界の2倍の高調波成分磁界による速度起電力を消去することにより、3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスの崩れをなくし、集電電力の低下を防止する誘導集電装置を提供する。
【解決手段】超電導磁気浮上装置の車上電源として使用される誘導集電装置において、集電コイル103A,103B,103B′は、超電導コイル101と浮上コイル102間に位置し、車両の台車104に設けられる低温容器外槽(図示なし)の表面に2層に配置される。ここで、集電コイル103Aの磁極ピッチを、その空間高調波磁界に対応するτ/2とし、また集電コイル103Aを3相回路にするため、集電コイル103Aのコイルピッチτ2 をτ/3とする。集電コイル103Bは、集電コイル103Aに対して、その位置を2次の空間高調波磁界の磁極ピッチであるτ/2ずらし、その巻線方向を反対にし、3相回路を構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 超電導磁気浮上式鉄道の車上電源として使用される誘導集電装置において、3相隔極接続されたコイルと、該コイルに対して、その位置を利用したい磁界の磁極ピッチ分ずらし、またその巻線方向を反対にして、前記3相隔極接続したコイルを組み合わせた集電コイル配置を有することを特徴とする誘導集電装置。 【請求項2】 超電導磁気浮上式鉄道の車上電源として使用される誘導集電装置において、車両の台車の進行方向にて、3相隔極接続されたコイルと、該コイルに対して、その位置を利用したい磁界の磁極ピッチ分ずらし、またその巻線方向を反対にして、前記3相隔極接続したコイルを組み合わせた集電コイル配置を有することを特徴とする誘導集電装置。 【請求項3】 超電導磁気浮上式鉄道の車上電源として使用される誘導集電装置において、車両の台車の左右にて、3相隔極接続されたコイルと、該コイルに対して、その位置を利用したい磁界の磁極ピッチ分ずらし、またその巻線方向を反対にして、前記3相隔極接続したコイルを組み合わせた集電コイル配置を有することを特徴とする誘導集電装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、超電導磁気浮上式鉄道の車上電源として使用される誘導集電装置に係り、特に、その誘導集電装置の集電コイル配置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】超電導磁気浮上装置をその車両支持に用いる超電導磁気浮上式鉄道において、高速時に非接触で車上に電力を供給する方法として誘導集電装置が検討されている。 【0003】誘導集電装置は、主に集中型誘導集電装置と分散型誘導集電装置の2種類があり、その参考文献として、以下に挙げるようなものがある。 (1)Toshiaki MURAI,Shunsuke FUJIWARA,Hitoshi HASEGAWA,Kaoru NEMOTO,Hiroyuki WATANABE,Yoko FURUKAWA,MasatoshiSHINOBU,Motohiro IGARASHI,Satoru INADAMA,Hidenari AKAGI,Masao OKI:“Development of Linear Generators for Superconducting Maglev ”,Proceedings ofthe 15th International Conference onMagnetically Levitated Systems andLinear Drives,pp.262−267(1998.4) (2)Eiji SAWANO,Takuji SASAKI,Yoshihiro JIZO, Koji IKESHITA:“Inductive Power Collection System for Maglev Vehicles”,Proceedings of the International Conference on Speedup Technologyfor Railway and Maglev Vehicles, pp.186−191(1993.11) (3)村井、長谷川、藤原:「側壁浮上方式における誘導集電の特性改善」、電気学会論文誌D,117巻1号、pp.81−90(1997.1) 従来の分散型誘導集電装置の基本全体構成を図5に示す。図5(a)はその誘導集電装置の全体模式図、図5(b)は図5(a)のA部拡大図である。 【0004】これらの図においては、1は車両の台車、2はその台車の側面に配置される超電導磁石の低温容器外槽、3はその低温容器外槽内に配置される超電導コイル、4はその低温容器外槽表面に配置される集電コイル、5は地上側のガイドウェイ側壁に配置される浮上コイル、6は電力変換装置(コンバータ)、7は蓄電池、8は車内負荷、9はガイドウェイ、9Aはそのガイドウェイ側壁、10は車両である。 【0005】超電導磁気浮上式鉄道において、車両10を支持する電磁力は、超電導コイル3とその移動によって生じる浮上コイル5の磁界の基本波成分との相互作用によって発生する。誘導集電装置は、その浮上コイル5が発生する磁界の高調波成分を利用して、車上にある集電コイル4にて発電するものである、集電コイル4は、車両10の進行方向に3相回路を構成し、電力変換器(コンバータ)6及び蓄電池7を介して車内負荷8に接続される。 【0006】次に車両10の進行方向における各コイルの配置を説明する。 【0007】図6は浮上コイルのピッチτ1 が超電導コイルの極ピッチτの1/3とした場合の従来の誘導集電装置における台車片側の各コイルの進行方向の配置の模式図である。 【0008】この図において、11は超電導コイル、12は集電コイル、13は地上側のガイドウェイ側壁に配置される浮上コイルである。 【0009】この場合、浮上コイル13は、(6n±1)次の空間高調波磁界(nは正の整数)を発生し、その空間高調波磁界は低次調波ほど大きいという特徴を持つ。そのため、5次空間高調波磁界による速度起電力が得られるように、集電コイル12の磁極ピッチは、その空間高調波磁界に対応するτ/5の整数倍にとれば良く、集電コイル12を3相回路にする場合、集電コイル12のコイルピッチτ2 を、2τ/15の整数倍にする必要があり、この例では、集電コイル12の磁極ピッチを2τ/5とし、集電コイル12のピッチτ2 を4τ/15としている。この時の集電コイルの磁極ピッチは、5次以外の空間高調波磁界、特に次に大きい7次空間高調波磁界の磁極ピッチであるτ/7の整数倍でないため、集電コイル12に7次空間高調波磁界による速度起電力が発生せず、3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスが崩れ、その集電電力が低下することはない。 【0010】一方、浮上コイル13は、ガイドウェイ全線に敷設されるため、そのコスト低減が重大な課題となっており、その浮上コイルピッチτ1 を2倍として、その数量を半分にすることが望まれている。 【0011】図7は浮上コイルのピッチτ1 が超電導コイルの極ピッチτの2/3とした場合の従来の誘導集電装置における台車片側の各コイルの進行方向の配置の模式図である。 【0012】この図において、11は超電導コイル、12は集電コイル、13は地上側のガイドウェイ側壁に配置される浮上コイルである。 【0013】この場合、浮上コイル13は(3n±1)次の空間高調波磁界(nは正の整数)を発生し、その空間高調波磁界は低次調波ほど大きいという特徴を持つ。そのため、2次空間高調波磁界による速度起電力が得られるように、集電コイル12の磁極ピッチは、その空間高調波磁界に対応するτ/2の整数倍にとれば良く、集電コイル12を3相回路にする場合、集電コイル12のコイルピッチτ2 を、τ/3の整数倍にする必要があり、この例では、集電コイル12の磁極ピッチをτ/2とし、集電コイル12のピッチτ2 をτ/3としている。この時の集電コイル12の磁極ピッチは、2次以外の空間高調波磁界、特に次に大きい4次空間高調波磁界の磁極ピッチであるτ/4の整数倍であるため、集電コイル12に4次空間高調波磁界による速度起電力が発生し、3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスが崩れ、集電電力が低下する。 【0014】この例に示すように、系の構成上、浮上コイル13が誘導集電装置にて利用したい空間高調波磁界の2倍の空間高調波磁界を発生し、その影響が無視できない場合、集電コイル12の3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスが崩れ、集電電力が低下するという問題がある。 【0015】本発明は、上記問題点を除去し、集電コイルを、3相隔極接続されたコイルと、そのコイルに対して、その位置を利用したい磁界の磁極ピッチ分ずらし、またその巻線方向を反対にして、3相隔極接続したコイルを組み合わせた構成にすることによって、誘導集電装置にて利用したい空間高調波磁界の2倍の高調波成分磁界による速度起電力を消去することにより、3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスの崩れをなくし、集電電力の低下を防止する誘導集電装置を提供することを目的とする。 【0016】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、〔1〕超電導磁気浮上式鉄道の車上電源として使用される誘導集電装置において、3相隔極接続されたコイルと、このコイルに対して、その位置を利用したい磁界の磁極ピッチずらし、またその巻線方向を反対にして、前記3相隔極接続したコイルを組み合わせた集電コイル配置を有するものである。 〔2〕超電導磁気浮上式鉄道の車上電源として使用される誘導集電装置において、車両の台車の進行方向にて、3相隔極接続されたコイルと、このコイルに対して、その位置を利用したい磁界の磁極ピッチ分ずらし、またその巻線方向を反対にして、前記3相隔極接続したコイルを組み合わせた集電コイル配置を有するものである。 〔3〕超電導磁気浮上式鉄道の車上電源として使用される誘導集電装置において、車両の台車の左右にて、3相隔極接続されたコイルと、このコイルに対して、その位置を利用したい磁界の磁極ピッチ分ずらし、またその巻線方向を反対にして、前記3相隔極接続したコイルを組み合わせた集電コイル配置を有するものである。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する、図1は本発明の第1実施例を示す誘導集電装置における各コイルの車両の進行方向の配置の模式図である。 【0018】この図において、101は超電導コイル、102は浮上コイル、103A,103B,103B′は集電コイル、104は車両の台車である。 【0019】この実施例の誘導集電装置は、図1に示すように、車両の台車104の両側に設けられる低温容器外槽(図示なし)の内部に搭載される超電導コイル101が極ピッチτを有するように配置される。 【0020】一方、地上側のガイドウェイ側壁(図示なし)に配置される浮上コイル102は、前記超電導コイル極ピッチτの2/3ピッチを有するように配置される。 【0021】また、集電コイル103A、103B、103B′は、超電導コイル101と浮上コイル102間に位置し、車両の台車104に設けられる低温容器外槽(図示なし)の表面に、2層に配置される。 【0022】この場合、浮上コイル102は(3n±1)次の空間高調波磁界(nは正の整数)を発生し、その空間高調波磁界は低次調波ほど大きく、2次及び4次の空間高調波磁界が大きい。そのため、2次空間高調波による速度起電力が得られるように、集電コイル103Aの磁極ピッチを、その空間高調波磁界に対応するτ/2とし、また集電コイル103Aを3相回路にするため、集電コイル103Aのコイルピッチτ2 をτ/3とする。集電コイル103Bは、集電コイル103Aに対して、その位置を2次の空間高調波磁界の磁極ピッチであるτ/2ずらし、その巻線方向を反対にし(図の−は反対向きであることを示す)、図に示すような3相回路を構成する。この場合、集電コイル103Bは、集電コイル103Aに対して、その位置が2次の空間高調波磁界の磁極ピッチ分ずれているので、集電コイル103Aと反対向きの2次の空間高調波磁界が鎖交することとなり、またその巻線方向が反対であるため、最終的に、その速度起電力は集電コイル103Aと同位相のものが得られる。 【0023】一方、4次の空間高調波磁界に関して、集電コイル103Bは、集電コイル103Aに対して、その位置が4次の空間高調波磁界の磁極ピッチτ/4の2倍ずれているので、集電コイル103Aと同じ向きの4次の空間高調波磁界が鎖交することとなり、またその巻線方向が反対であるため、最終的に、その速度起電力は集電コイル103Aと逆位相のものが得られ、消去される。 【0024】なお、この実施例の配置において、集電コイル103Bの両端にある集電コイル103B′は、集電コイル103A,103Bと比較して、その長さが短く、またそのピッチが異なるので、その速度起電力の振幅、位相が若干異なることになるが、集電コイル全体から見ると、その数量は少ないので、その影響はほとんどない。 【0025】すなわち、この実施例の集電コイル配置によれば、不必要な4次の空間高調波磁界による速度起電力が発生せず、利用したい2次の空間高調波磁界による速度起電力のみが得られるため、従来のように3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスが崩れることなく、その結果、その集電電力が低下しないことになる。 【0026】図2は本発明の第2実施例を示す誘導集電装置における各コイルの車両の進行方向の配置の模式図である。 【0027】この図において、201は超電導コイル、202は浮上コイル、203A,203Bは集電コイル、204は車両の台車である。 【0028】この実施例の誘導集電装置は、図2に示すように、車両の台車204の両側に設けられる低温容器外槽(図示なし)の内部に搭載される超電導コイル201が極ピッチτを有するように配置される。 【0029】一方、地上側のガイドウェイ側壁(図示なし)に配置される浮上コイル202は、前記超電導コイル極ピッチτの2/3ピッチを有するように配置される。 【0030】集電コイル203A,203Bは、第1実施例の集電コイル103A,103Bと比較して、その長さが短いため、超電導コイル201と浮上コイル202間に位置し、車両の台車204に設けられる低温容器外槽(図示なし)の表面に、1層に配置される。 【0031】この場合、浮上コイル202は(3n±1)次の空間高調波磁界(nは正の整数)を発生し、その空間高調波磁界は低次調波ほど大きく、2次及び4次の空間高調波磁界が大きい。そのため、2次空間高調波による速度起電力が得られるように、集電コイル203Aの磁極ピッチを、その空間高調波磁界に対応するτ/2とし、また集電コイル203Aを3相回路にするため、集電コイル203Aのコイルピッチτ2 をτ/3とする。 【0032】集電コイル203Bは、集電コイル203Aに対して、その位置を2次の空間高調波磁界の磁極ピッチであるτ/2分ずらし、その巻線方向を反対にし(図の−は反対向きであることを示す)、図に示すような3相回路を構成する。この場合、集電コイル203Bは、集電コイル203Aに対して、その位置が2次の空間高調波磁界の磁極ピッチ分ずれているので、集電コイル203Aと反対向きの2次の空間高調波磁界が鎖交することとなり、またその巻線方向が反対であるため、最終的に、その速度起電力は集電コイル203Aと同位相のものが得られる。 【0033】一方、4次の空間高調波磁界に関して、集電コイル203Bは、集電コイル203Aに対して、その位置が4次の空間高調波磁界の磁極ピッチの2倍ずれているので、集電コイル203Aと同じ向きの4次の空間高調波磁界が鎖交することになり、またその巻線方向が反対であるため、最終的に、その速度起電力は集電コイル203Aと逆位相のものが得られ、消去される。 【0034】すなわち、この実施例の集電コイル配置によれば、不必要な4次の空間高調波磁界による速度起電力が発生せず、利用したい2次の空間高調波磁界による速度起電力のみが得られるため、従来のように、3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスが崩れることなく、その結果、その集電電力が低下しないことになる。 【0035】図3は本発明の第3実施例を示す誘導集電装置における各コイルの車両の進行方向の配置の模式図である。 【0036】この図において、301は超電導コイル、302は浮上コイル、303A,303B,303A′,303B′は集電コイル、304は車両の台車である。 【0037】この実施例の誘導集電装置は、図3に示すように、車両の台車304の両側に設けられる低温容器外槽(図示なし)の内部に搭載される超電導コイル301が極ピッチτを有するように配置される。 【0038】一方、地上側のガイドウェイ側壁(図示なし)に配置される浮上コイル302は、前記超電導コイル極ピッチτの2/3ピッチを有するように配置される。 【0039】集電コイル303A,303A′は、超電導コイル301と浮上コイル302間に位置し、車両の台車前側に設けられる低温容器外槽(図示なし)の表面に、1層に配置される。また、集電コイル303B,303B′は、超電導コイル301と浮上コイル302間に位置し、車両の台車304の後ろ側に設けられる低温容器外槽(図示なし)の表面に、1層に配置される。 【0040】この場合、浮上コイル302は(3n±1)次の空間高調波磁界(nは正の整数)を発生し、その空間高調波磁界は低次調波ほど大きく、2次及び4次の空間高調波磁界が大きい。そのため、2次空間高調波による速度起電力が得られるように、集電コイル303Aの磁極ピッチを、その空間高調波磁界に対応するτ/2とし、また、集電コイル303Aを3相回路にするため、集電コイル303Aのコイルピッチτ2 をτ/3とする。 【0041】集電コイル303Bは、集電コイル303Aに対して、その位置を2次の空間高調波磁界の磁極ピッチであるτ/2ずらし(図中、集電コイル303Aから2次の空間高調波磁界の磁極ピッチであるτ/2の4倍ずれた位置は集電コイル303Aと同位相であり、その位置からτ/2ずらし)、その巻線方向を反対にし(図の−は反対向きであることを示す)、図に示すような3相回路を構成する。 【0042】この場合、集電コイル303Bは、集電コイル303Aに対して、その位置が2次の空間高調波磁界の磁極ピッチ分ずれているので、集電コイル303Aと反対向きの2次の空間高調波磁界が鎖交することとなり、また、その巻線方向が反対であるため、最終的に、その速度起電力は集電コイル303Aと同位相のものが得られる。 【0043】一方、4次の空間高調波磁界に関して、集電コイル303Bは、集電コイル203Aに対して、その位置が4次の空間高調波磁界の磁極ピッチの2倍ずれているので、集電コイル303Aと同じ向きの4次の空間高調波磁界が鎖交することとなり、また、その巻線方向が反対であるため、最終的に、その速度起電力は集電コイル303Aと逆位相のものが得られ、消去される。 【0044】なお、この実施例の集電コイル配置において、集電コイル303Aと303Bの境目にある集電コイル303A′及び303B′は、集電コイル303A,303Bと比較して、その長さが短く、また、そのピッチが異なるので、その速度起電力の振幅、位相が若干異なることになるが、集電コイル全体から見ると、その数量は少ないので、その影響はほとんどない。 【0045】すなわち、この実施例の集電コイル配置によれば、従来のように不必要な4次の空間高調波磁界による速度起電力が発生せず、利用したい2次の空間高調波磁界による速度起電力のみが得られるため、3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスが崩れることなく、その結果、その集電電力が低下しないこととなる。 【0046】図4は本発明の第4実施例を示す誘導集電装置における各コイルの車両の進行方向の配置の模式図である。 【0047】この図において、401は超電導コイル、402は浮上コイル、403A,403B,403B′は集電コイル、404は車両の台車である。 【0048】この実施例の誘導集電装置は、図4に示すように、車両の台車404の両側に設けられる低温容器外槽(図示なし)の内部に搭載される超電導コイル401が極ピッチτを有するように配置される。 【0049】一方、地上側のガイドウェイ側壁(図示なし)に配置される浮上コイル402は、前記超電導コイル極ピッチτの2/3ピッチを有するように配置される。 【0050】集電コイル403Aは、超電導コイル401と浮上コイル402間に位置し、車両の台車右側に設けられる低温容器外槽(図示なし)の表面に、1層に配置される。また、集電コイル403Bは、超電導コイル401と浮上コイル402間に位置し、車両の台車404の左側に設けられる低温容器外槽(図示なし)の表面に、1層に配置される。 【0051】この場合、浮上コイル402は(3n±1)次の空間高調波磁界(nは正の整数)を発生し、その空間高調波磁界は低次調波ほど大きく、2次及び4次の空間高調波磁界が大きい。そのため、2次空間高調波による速度起電力が得られるように、集電コイル403Aの磁極ピッチを、その空間高調波磁界に対応するτ/2とし、また、集電コイル403Aを3相回路にするため、集電コイル403Aのコイルピッチτ2 をτ/3とする。集電コイル403Bは、集電コイル403Aに対して、その位置を2次の空間高調波磁界の磁極ピッチであるτ/2ずらし、その巻線方向を反対にし(図の−は反対向きであることを示す)、図に示すような3相回路を構成する。 【0052】この場合、集電コイル403Bは、集電コイル403Aに対して、その位置が2次の空間高調波磁界の磁極ピッチずれているので、集電コイル403Aと反対向きの2次の空間高調波磁界が鎖交することとなり、また、その巻線方向が反対であるため、最終的に、その速度起電力は集電コイル403Aと同位相のものが得られる。 【0053】一方、4次の空間高調波磁界に関して、集電コイル403Bは、その位置が4次の空間高調波磁界の磁極ピッチの2倍ずれているので、集電コイル403Aと同じ向きの4次の空間高調波磁界が鎖交することになり、またその巻線方向が反対であるため、最終的に、その速度起電力は集電コイル403Aと逆位相のものが得られ、消去される。 【0054】なお、この実施例の集電コイル配置において、集電コイル403Bの両端にある集電コイル403B′は、集電コイル403A,403Bと比較して、その長さが短く、またそのピッチが異なるので、その速度起電力の振幅、位相が若干異なることになるが、集電コイル全体から見ると、その数量は少ないので、その影響はほとんどない。 【0055】すなわち、この実施例の集電コイル配置によれば、不必要な4次の空間高調波磁界による速度起電力が発生せず、利用したい2次の空間高調波磁界による速度起電力のみが得られるため、従来のように3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスが崩れることなく、その結果、その集電電力が低下しない。 【0056】なお、上記した第1実施例から第4実施例では、集電コイルが超電導コイルと浮上コイルの間に設けられる場合を示したが、これに限定されるものではない。 【0057】また、浮上コイルのピッチが、超電導コイルの種ピッチτの2/3である場合を示したが、これに限定されるものではない。 【0058】更に、台車左右の超電導コイルの向きが反対である例を示したが、これに限定されるものではない。 【0059】なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。 【0060】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明によれば、利用したい空間高調波磁界の2倍で、不必要な空間高調波磁界による速度起電力は消去され、誘導集電装置にて利用したい空間高調波磁界による速度起電力のみが得られるため、3相回路の速度起電力の振幅及び位相のバランスが崩れることなく、その集電電力が低下しない。その結果、浮上コイルのコストを低減できるため、そのコイルピッチを拡大した場合においても、良好な集電特性を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000173784 【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
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| 【出願日】 |
平成11年3月9日(1999.3.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089635 【弁理士】 【氏名又は名称】清水 守 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−261902(P2000−261902A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−61821 |
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