| 【発明の名称】 |
モ―タ駆動式産業用車両のアクセル制御構造および制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】石田 浩巳
【氏名】正野 信夫
【氏名】桧垣 正美
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| 【要約】 |
【課題】モータ駆動式のホイールローダをトルコン式のホイールローダと同じアクセル操作感覚で運転する。
【解決手段】アクセルペダル6の踏み込み量を検出する踏み込み量検出器7と、各モータ4a〜4dの回転数を制御するモータコントローラ8a〜8dと、踏み込み量検出器7の検出値に対応するモータ4a〜4dの回転数を求めて各モータコントローラ8a〜8dへ回転数指令Xを出力する上位のコントローラ9とを有し、上位のコントローラ9が出力する回転数指令Xは、アクセルペダル6の踏み込み量が0から初期の一定範囲において、踏み込み量検出器7で検出された踏み込み量に対するモータ4a〜4dの回転数が直線的な比例関係よりも高くなる二次曲線的な特性を示すように設定されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 モータで車輪を回転駆動させて走行する産業用車両のアクセル制御構造であって、アクセルの踏み込み量を検出する踏み込み量検出器と、上記モータの回転数を制御するモータ制御部と、上記踏み込み量検出装置の検出値に対応するモータの回転数を求めて上記モータ制御部へ上記モータの回転数指令を出力する上位の制御部とを有し、上記上位の制御部がモータ制御部へ出力する回転数指令は、アクセルの踏み込み量が0から初期の一定範囲において、踏み込み量検出器で検出された踏み込み量に対するモータの回転数が直線的な比例関係よりも高くなる二次曲線的な特性を示すように設定されていることを特徴とするモータ駆動式産業用車両のアクセル制御構造。 【請求項2】 モータの回転数を検出する回転数検出器を設け、上記回転数検出器の検出値を上位の制御部にフィードバックすることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動式産業用車両のアクセル制御構造。 【請求項3】 モータで車輪を回転駆動させて走行する産業用車両のアクセル制御方法であって、アクセルの踏み込み量を検出し、アクセルの踏み込み量が0から初期の一定範囲において、上記検出されたアクセルの踏み込み量に対するモータの回転数を、直線的な比例関係よりも高くなる二次曲線的な特性に制御することを特徴とするモータ駆動式産業用車両のアクセル制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、モータで車輪を回転駆動させて走行する産業用車両のアクセル制御構造および制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、産業用車両の一例であるホイールローダの駆動方式には、トルクコンバーター式(以下、トルコン式と略す)と、電動式とがある。 【0003】すなわち、図3に示すように、上記トルコン式のホイールローダ30においては、エンジン31からの動力は、トルクコンバーター32でトルクを変換してプロペラシャフト33に伝えられ、プロペラシャフト33からトランスミッション34を経てフロントおよびリヤデファレンシャル35,36に伝えられ、これらデファレンシャル35,36からフロントおよびリヤアクスル37,38を経て前輪39および後輪40に伝達される。 【0004】また、図4に示すように、上記電動式のホイールローダ43においては、エンジン44からの動力によって発電機45を作動させて発電し、発電機45からの電力がインバータ46を経て前後各モータ47に供給され、各モータ47が駆動して前輪48および後輪49が回転する。尚、各モータ47の回転は減速機(図示せず)で低減されて前輪48および後輪49に伝えられる。 【0005】これによると、一般に、上記トルコン式のホイールローダ30においては、アクセルの踏み込み量に対する車両走行速度は図5に示すグラフのような関係にあり、これに対して、上記電動式のホイールローダ43においては、アクセルの踏み込み量に対する車両走行速度は図6に示すグラフのような関係にあった。尚、電動式のホイールローダ43においては、図6のグラフに示される縦軸の車両走行速度はモータ47の回転数に正比例するため、車両走行速度をモータ47の回転数におきかえても図6のグラフの関係が成立する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】近年、環境問題等の観点から上記電動式のホイールローダ43が注目されているが、作業者がトルコン式のホイールローダ30と電動式のホイールローダ43との両方を運転したり或いはトルコン式のホイールローダ30から電動式のホイールローダ43に乗り換えるような場合、図5と図6とのグラフのように両者のアクセルの踏み込み量に対する車両走行速度の関係が異なっていたため、トルコン式のホイールローダ30のアクセル操作の感覚と電動式のホイールローダ43のアクセル操作の感覚とが異なり、電動式のホイールローダ43のアクセル操作に慣れるまでに時間を要するといった問題があった。 【0007】本発明は、モータ駆動式の産業用車両をトルコン式の産業用車両と同じアクセル操作感覚で運転することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記問題を解決するために本第1発明におけるモータ駆動式産業用車両のアクセル制御構造は、モータで車輪を回転駆動させて走行する産業用車両のアクセル制御構造であって、アクセルの踏み込み量を検出する踏み込み量検出器と、上記モータの回転数を制御するモータ制御部と、上記踏み込み量検出装置の検出値に対応するモータの回転数を求めて上記モータ制御部へ上記モータの回転数指令を出力する上位の制御部とを有し、上記上位の制御部がモータ制御部へ出力する回転数指令は、アクセルの踏み込み量が0から初期の一定範囲において、踏み込み量検出器で検出された踏み込み量に対するモータの回転数が直線的な比例関係よりも高くなる二次曲線的な特性を示すように設定されているものである。 【0009】これによると、作業者がアクセルを踏み込むと、アクセルの踏み込み量が踏み込み量検出器によって検出され、上位の制御部が上記検出されたアクセルの踏み込み量に対応するモータの回転数を求めてモータの回転数指令をモータ制御部へ出力し、モータ制御部が上記上位の制御部からの回転数指令に応じた回転数でモータを回転させ、これにより、車輪が回転駆動して産業用車両が走行する。 【0010】この際、上位の制御部がモータ制御部へ出力する回転数指令は、アクセルの踏み込み量が0から初期の一定範囲において、踏み込み量検出器で検出された踏み込み量に対するモータの回転数が直線的な比例関係よりも高くなる二次曲線的な特性を示すように設定されているため、アクセルの踏み込み量と産業用車両の走行速度との関係が従来のトルコン式産業用車両のものと同じ関係になる。 【0011】したがって、本発明のモータ駆動式産業用車両のアクセル操作の感覚が従来のトルコン式産業用車両のアクセル操作の感覚と同じになり、これにより、アクセルを操作する際の違和感がなく、モータ駆動式産業用車両と従来のトルコン式産業用車両との両方を運転したり或いは従来のトルコン式産業用車両からモータ駆動式産業用車両に乗り換えるような場合でも、作業者はすぐにアクセル操作に慣れることができる。 【0012】また、本第2発明におけるモータ駆動式産業用車両のアクセル制御構造は、モータの回転数を検出する回転数検出器を設け、上記回転数検出器の検出値を上位の制御部にフィードバックするものである。 【0013】これによると、回転数検出器で検出されたモータの回転数を上位の制御部にフィードバックすることによって、アクセルの踏み込み量に対するモータの回転数の制御をより一層正確に行うことができる。 【0014】また、本第3発明におけるモータ駆動式産業用車両のアクセル制御方法は、モータで車輪を回転駆動させて走行する産業用車両のアクセル制御方法であって、アクセルの踏み込み量を検出し、アクセルの踏み込み量が0から初期の一定範囲において、上記検出されたアクセルの踏み込み量に対するモータの回転数を、直線的な比例関係よりも高くなる二次曲線的な特性に制御するものである。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1,図2に基づいて説明する。 【0016】1は産業用車両の一例である電動式のホイールローダであり、前輪2a,2bと後輪2c,2dとをそれぞれのモータ4a〜4dで回転駆動させて走行するものである。 【0017】上記ホイールローダ1の運転席5には、ハンドル、前進と後進とを切換える切換えレバー、各種計器類、およびアクセルペダル6などが設けられている。また、ホイールローダ1には、アクセルペダル6の踏み込み量を検出する踏み込み量検出器7と、上記各モータ4a〜4dの回転数を制御するモータコントローラ8a〜8d(モータ制御部に相当)と、踏み込み量検出装置7の検出値に対応するモータ4a〜4dの回転数を求めて各モータコントローラ8a〜8dへモータ4a〜4dの回転数指令Xを出力する上位のコントローラ9(上位の制御部に相当)と、各モータ4a〜4dの回転数を検出する回転数検出器10a〜10dと、各回転数検出器10a〜10dの検出値を上位のコントローラ9にフィードバックするフィードバック回路11a〜11dとが設けられている。尚、上記回転数検出器10a〜10dとしては、例えばパルスエンコーダが用いられている。 【0018】さらに、ホイールローダ1には、エンジン12と、このエンジン12の駆動力によって発電を行う発電機13と、バケット(図示せず)を作動させる油圧ポンプ(図示せず)等が設けられている。尚、上記発電機13は各モータ4a〜4dとモータコントローラ8a〜8dと上位のコントローラ9との電源として用いられる。 【0019】また、上記上位のコントローラ9が各モータコントローラ8a〜8dへ出力する回転数指令Xは、図2のグラフに示されるように、アクセル6の踏み込み量が0から初期の一定範囲Aにおいて、踏み込み量検出器7で検出された踏み込み量に対するモータ4a〜4dの回転数が直線的な比例関係Bよりも高くなる二次曲線的な特性Cを示すように設定されている。 【0020】以下に、上記構成における作用を説明する。 【0021】運転席5に乗り込んだ作業者がアクセルペダル6を踏み込むと、アクセルペダル6の踏み込み量が踏み込み量検出器7によって検出され、上位のコントローラ9が、上記検出されたアクセルペダル6の踏み込み量に対応するモータ4a〜4dの回転数を求めて、モータ4a〜4dの回転数指令Xを各モータコントローラ8a〜8dへ出力する。そして、各モータコントローラ8a〜8dが上記上位のコントローラ9からの回転数指令Xに応じた回転数で各モータ4a〜4dを回転させ、これにより、前輪2a,2bと後輪2c,2dとが回転駆動してホイールローダ1が走行する。 【0022】この際、上位のコントローラ9が各モータコントローラ8a〜8dへ出力する回転数指令Xは、図2のグラフに示されるように、アクセルペダル6の踏み込み量が0から初期の一定範囲Aにおいて、踏み込み量検出器7で検出された踏み込み量に対するモータ4a〜4dの回転数が直線的な比例関係Bよりも高くなる二次曲線的な特性Cを示すため、アクセルペダル6の踏み込み量とホイールローダ1の車両走行速度との関係も図2のグラフと同一になる。 【0023】したがって、本発明のモータ駆動式のホイールローダ1のアクセル操作感覚が従来のトルコン式のホイールローダ30のアクセル操作感覚と同じになり、これにより、アクセルを操作する際の違和感がなく、モータ駆動式のホイールローダ1と従来のトルコン式のホイールローダ30との両方を運転したり或いは従来のトルコン式のホイールローダ30からモータ駆動式のホイールローダ1に乗り換えるような場合でも、作業者はすぐにアクセル操作に慣れることができる。 【0024】さらに、上記各モータ4a〜4dの回転数はそれぞれ回転数検出器10a〜10dで検出され、検出された各モータ4a〜4dの回転数がフィードバック回路11a〜11dで上位のコントローラ9にフィードバックされることによって、アクセルペダル6の踏み込み量に対する各モータ4a〜4dの回転数の制御をより一層正確に行うことができる。 【0025】上記実施の形態においては、産業用車両の一例としてホイールローダ1を挙げたが、ホイールローダ1に限らず、フォークリフト等であってもよい。 【0026】 【発明の効果】以上のように本第1発明によれば、上位の制御部がモータ制御部へ出力する回転数指令は、アクセルの踏み込み量が0から初期の一定範囲において、踏み込み量検出器で検出された踏み込み量に対するモータの回転数が直線的な比例関係よりも高くなる二次曲線的な特性を示すように設定されているため、アクセルの踏み込み量と産業用車両の走行速度との関係が従来のトルコン式産業用車両のものと同じ関係になる。 【0027】したがって、本発明のモータ駆動式産業用車両のアクセル操作の感覚が従来のトルコン式産業用車両のアクセル操作の感覚と同じになり、これにより、アクセルを操作する際の違和感がなく、モータ駆動式産業用車両と従来のトルコン式産業用車両との両方を運転したり或いは従来のトルコン式産業用車両からモータ駆動式産業用車両に乗り換えるような場合でも、作業者はすぐにアクセル操作に慣れることができる。 【0028】また、本第2発明によれば、回転数検出器で検出されたモータの回転数を上位の制御部にフィードバックすることによって、アクセルの踏み込み量に対するモータの回転数の制御をより一層正確に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003241 【氏名又は名称】ティー・シー・エム株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年1月21日(1999.1.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068087 【弁理士】 【氏名又は名称】森本 義弘
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| 【公開番号】 |
特開2000−217208(P2000−217208A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月4日(2000.8.4) |
| 【出願番号】 |
特願平11−12547 |
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