| 【発明の名称】 |
電気自動車の充電制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中家 義人
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| 【要約】 |
【課題】電気自動車のエネルギー効率を向上させると共に二次電池の過充電による破損を防止する。
【解決手段】深夜電力を用いて電気自動車のバッテリを充電する際、充電後の電気自動車による走行にモータによる大きな電力の回生が予測されるときには、操作者は回生予測スイッチESをONとする。すると、目標SOC*に90%が設定され(S106)、バッテリの蓄電量SOCが90%となったときに充電が停止される(S112,S114)。この結果、充電後に電気自動車で長い下り坂を走行した際に、モータにより回生される電力をバッテリに充電することができ、電気自動車全体のエネルギ効率を向上させることができ、回生電力によるバッテリの過充電を防止することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 二次電池から供給される電力を用いて電力の回生可能な電動機により駆動する電気自動車の該二次電池の充電を制御する充電制御装置であって、外部電源を用いて前記二次電池を充電する充電手段と、前記二次電池の蓄電量を検出する蓄電検出手段と、前記電気自動車が前記電動機により比較的大きな電力の回生が行なわれる状態にあると操作者が判断したときに該操作者により操作される回生予測スイッチと、該回生予測スイッチが操作されたとき、前記蓄電検出手段により検出される蓄電量が100%より小さい所定値になるよう前記充電手段による前記二次電池の充電を制御する充電制御手段とを備える充電制御装置。 【請求項2】 請求項1記載の充電制御装置であって、前記回生予測スイッチは、複数の状態を選択可能なスイッチであり、前記充電制御手段は、前記回生予測スイッチの選択に基づいて前記所定値を設定する所定値設定手段を備え、該設定された所定値を用いて前記二次電池を充電する手段である充電制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車の充電制御装置に関し、詳しくは、二次電池から供給される電力を用いて電力の回生可能な電動機により駆動する電気自動車の該二次電池の充電を制御する充電制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の電気自動車の充電制御装置としては、深夜電力を用いて二次電池を満充電するものが提案されている。電気自動車の通常の使用方法としては、夜間、運転者が就寝しているときに深夜電力を用いて二次電池を充電して満充電とするものである。これは、翌日に電気自動車を十分に運転できるようにするためである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、夜間に二次電池を満充電する充電制御装置では、エネルギー効率が低下したり、ときには二次電池を破損させるといった問題があった。例えば、二次電池を満充電した後に車両が長い下り坂を走行するときには、電動機による回生ブレーキを用いても回生された電力を二次電池に蓄えることができず、他の機器で無理に電力を消費するか、機械ブレーキにより熱として発散させるしか方法がなく、エネルギーを有効に利用できない。電動機による回生電力で無理に二次電池を充電しようとすれば、二次電池を破損させてしまう場合も生じる。 【0004】本発明の電気自動車の充電制御装置は、電気自動車のエネルギー効率を向上させると共に二次電池の過充電による破損を防止することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。 【0006】本発明の電気自動車の充電制御装置は、二次電池から供給される電力を用いて電力の回生可能な電動機により駆動する電気自動車の該二次電池の充電を制御する充電制御装置であって、外部電源を用いて前記二次電池を充電する充電手段と、前記二次電池の蓄電量を検出する蓄電検出手段と、前記電気自動車が前記電動機により比較的大きな電力の回生が行なわれる状態にあると操作者が判断したときに該操作者により操作される回生予測スイッチと、該回生予測スイッチが操作されたとき、前記蓄電検出手段により検出される蓄電量が100%より小さい所定値になるよう前記充電手段による前記二次電池の充電を制御する充電制御手段とを備えることを要旨とする。 【0007】本発明の電気自動車の充電制御装置では、電気自動車が電動機により比較的大きな電力の回生が行なわれる状態にあると操作者が判断したときに操作者により回生予測スイッチが操作されたときに、充電制御装置が、蓄電検出手段により検出される二次電池の蓄電量が100%より小さい所定値になるよう外部電源を用いて二次電池を充電する充電手段によるこの二次電池の充電を制御する。 【0008】この本発明の電気自動車の充電制御装置によれば、操作者により回生予測スイッチが操作されたときには二次電池は満充電とされないから、電動機による回生電力を二次電池に蓄えることができる。この結果、車両が下り坂を走行するときでも回生電力を他の機器で無理に消費したり車両の位置エネルギーを機械ブレーキによって熱として発散させたりしてエネルギーを無駄に消費することを防止することができると共に、二次電池の過充電による破損を防止することができる。 【0009】こうした本発明の充電制御装置において、前記回生予測スイッチは複数の状態を選択可能なスイッチであり、前記充電制御手段は、前記回生予測スイッチの選択に基づいて前記所定値を設定する所定値設定手段を備え、該設定された所定値を用いて前記二次電池を充電する手段であるものとすることもできる。こうすれば、予測される電動機による回生電力に応じて回生予測スイッチを選択することにより、これに応じた蓄電量に二次電池を充電することができる。この結果、電気自動車全体のエネルギー効率を更に高くすることができる。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である充電制御装置40を組み込んだ電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。図示するように、実施例の電気自動車20は、大きくは、駆動軸30に動力を出力するモータ22と、インバータ回路28を介してモータ22に電力を供給するバッテリ26と、バッテリ26から供給される電力で駆動する補機(例えば、エアコンディショナーなど)と、外部電源を用いてバッテリ26を充電する充電制御装置40とを備える。駆動軸30はディファレンシャルギヤ32を介して駆動輪34,36に接続されているから、モータ22から出力された動力は駆動輪34,36に出力されることになる。 【0011】モータ22は、同期電動発電機として構成されており、その運転は、モータ用電子制御ユニット(以下、MGECUという)24により制御されている。MGECU24によるモータ22の運転制御は、バッテリ26に接続されたインバータ回路28の各トランジスタのON時間の割合を順次制御してモータ22の図示しないステータの三相コイルの各コイルに流れる電流を制御することによって行なわれる。また、MGECU24は、電気自動車20の制動時にはモータ22を発電機として制御し、回生電力を用いてバッテリ26の充電が行なえるようになっている。 【0012】充電制御装置40は、バッテリ26の出力端子に接続された充電器42と、バッテリ26の充電開始を操作する充電スタートスイッチ62と、充電後の電気自動車20による走行にモータ22による大きな電力の回生が予測されているときに操作される回生予測スイッチ64と、充電器42によるバッテリ26の充電を制御する充電電子制御ユニット50とを備える。 【0013】充電器42は、外部電源と接続するプラグ46と、内部に外部電源とバッテリ26とを遮断する遮断器44と、充電電流および充電電圧を計測する図示しない電流計および電圧計と、充電電流や充電電圧を調整可能な図示しない電流電圧調整回路とを備えており、充電電子制御ユニット50により遮断器44の動作や充電電流,充電電圧が制御されている。 【0014】充電電子制御ユニット50は、CPU52を中心として構成されたワンチップマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52により実行される処理プログラムを記憶したROM54と、一時的にデータを記憶するRAM56と、入出力ポート(図示せず)と、MGECU24と通信を行なうシリアル通信ポート(図示せず)とを備える。この充電電子制御ユニット50には、バッテリ26に取り付けられた蓄電量検出器60により検出されるバッテリ26の蓄電量SOCや充電器42の図示しない電流計や電圧計により検出される充電電流Iや充電電圧V,充電スタートスイッチ62からのスタートスイッチST,回生予測スイッチ64からの回生予測スイッチESなどが入力ポートを介して入力されている。また、充電電子制御ユニット50からは充電器42の遮断器44や図示しない電流電圧調整回路への制御信号CSなどが出力されている。なお、蓄電量検出器60としては、バッテリ26の充放電電流を積算することにより蓄電量SOCを演算するものやバッテリ26の電解液の比重を検出してこれから求めるもの,バッテリ26の端子間を瞬間的にショートさせて電流を流し内部抵抗を測定することにより求めるものなどが知られている。 【0015】こうして構成された充電制御装置40によるバッテリ26の充電は、図2に例示する充電制御ルーチンにより行なわれる。このルーチンは、プラグ46が外部電源に接続された状態で充電スタートスイッチ62がONされたときに実行される。 【0016】充電制御ルーチンが実行されると、CPU52は、まず操作者により操作される回生予測スイッチ64の値としての回生予測スイッチESを読み込む処理を実行し(ステップS100)、回生予測スイッチESがONかOFFかを調べる(ステップS102)。回生予測スイッチESがOFFのときには、充電後の電気自動車20による走行にモータ22による大きな電力の回生が予測されていないと判断して、バッテリ26を満充電するために目標SOC*に100%を設定し(ステップS104)、回生予測スイッチESがONのときには、充電後の電気自動車20による走行にモータ22による大きな電力の回生が予測されていると判断して目標SOC*に90%を設定する(ステップS106)。そして、バッテリ26の充電を開始する。バッテリ26の充電は、具体的には、充電電子制御ユニット50から充電器42の図示しない電流電圧調整回路に制御信号を送って充電電流Iと充電電圧Vとを調整することにより行なわれる。 【0017】次に、CPU52は、蓄電量検出器60により検出されるバッテリ26の蓄電量SOCを読み込み(ステップS110)、読み込んだ蓄電量SOCを目標SOC*と比較する(ステップS112)。蓄電量SOCが目標SOC*より小さいときには充電が完了していないと判断してステップS110の蓄電量SOCを読み込む処理に戻り、蓄電量SOCが目標SOC*以上のときには、充電が終了したと判断して充電終了処理を実行する(ステップS114)。充電終了処理は、具体的には、充電電子制御ユニット50から充電器42に制御信号を出力して遮断器44によりバッテリ26と外部電源とを遮断することにより行なわれる。 【0018】以上説明した実施例の充電制御装置40によれば、充電後の電気自動車20による走行にモータ22による大きな電力の回生が予測されているときには、操作者が回生予測スイッチ64を操作することにより目標SOC*に満充電より小さな値である90%が設定されてバッテリ26が充電されるから、充電後に電気自動車20で長い下り坂を走行しても、その際にモータ22により回生される電力をバッテリ26に充電することができる。この結果、電気自動車20全体のエネルギー効率を向上させることができると共にバッテリ26の過充電による破損を防止することができる。 【0019】実施例の充電制御装置40では、回生予測スイッチ64はONかOFFしかなかったが、複数の設定が可能なものとし、回生予測スイッチESの値に応じて目標SOC*を設定して充電するものとしてもよい。例えば、回生予測スイッチ64がモータ22による大きな電力の回生が予測されるときと、それほど大きくはないがある程度のモータ22による電力の回生が予測されるときと、モータ22による電力の回生が予測されないときの3つのポジションを持ったときには、図3に例示する充電制御ルーチンを実行すればよい。このルーチンでは、回生予測スイッチESが値0のときにはモータ22による電力の回生が予測されないと判断して目標SOC*に100%を設定し(ステップS204)、回生予測スイッチESが値1のときにはそれほど大きくはないがある程度のモータ22による電力の回生が予測されると判断して目標SOC*に90%を設定し(ステップS90)、回生予測スイッチESが値2のときにはモータ22による大きな電力の回生が予測されると判断して目標SOC*に80%を設定する(ステップS207)。そして設定したバッテリ26の蓄電量SOCが目標SOC*となるまでバッテリ26の充電が行なわれる(ステップS208〜S214)。このステップS208〜S214の処理は、図2の制御ルーチンのステップS108〜S114と同一なのでその説明は省略する。こうした変形例の充電制御ルーチンを実行する装置によれば、電気自動車20全体のエネルギ効率をより向上させることができる。なお、変形例では回生予測スイッチESを値0,1,2の3つとしたが4以上として細かく目標SOC*を設定するものとしてもよい。 【0020】実施例の充電制御装置40では、充電完了処理として遮断器44によりバッテリ26と外部電源とを遮断したが、充電器42の電流電圧調整回路により充電電流を値0とすることによりバッテリ26の充電を停止するものとしても差し支えない。 【0021】以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年1月21日(1999.1.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−217206(P2000−217206A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月4日(2000.8.4) |
| 【出願番号】 |
特願平11−13105 |
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