| 【発明の名称】 |
無人搬送車システム |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 政秀
【氏名】房登 洋二
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| 【要約】 |
【課題】車輪がスリップしても、走行モータを制御するためのベクトルインバータが過回転トリップして搬送車が停止することのない無人搬送車システムを提供すること。
【解決手段】ベクトルインバータ20Mは、速度指令信号Vに基づき減速機40Mを介して車輪50Mを駆動する。ベクトルインバータ20Sは、ベクトルインバータ20Mからのトルク指令信号Tに基づき減速機40Sを介して車輪50Sを駆動する。コントローラ10は、ベクトルインバータ20M,20Sから車輪50M,50Sの各回転速度を表す回転速度信号Vm,Vsをそれぞれ入力してこれらの車輪の回転差を求め、この回転差に基づきトルク制限値Tm,Tsをベクトルインバータ20M,20Sにそれぞれ与えて各車輪の回転トルクを制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バッテリを搭載し、該バッテリで駆動される走行モータによって移動する無人搬送車と、前記バッテリを充電する充電装置とを含む無人搬送車システムにおいて、前記無人搬送車は、速度指令信号に基づき主駆動輪を駆動して走行する主走行装置と、前記主走行装置からのトルク指令信号に基づき従駆動輪を駆動して走行する従走行装置と、前記主駆動輪と前記従駆動輪との回転差に基づき前記従駆動輪の回転トルクを抑制するように前記従走行装置を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする無人搬送車システム。 【請求項2】 前記制御装置は、前記主走行装置から前記主駆動輪の回転速度信号を入力すると共に前記従走行装置から前記従駆動輪の回転速度信号を入力してこれらの差分値を演算し、前記差分値と所定値とを比較し、この比較の結果に基づき前記従駆動輪の回転トルクを抑制するように前記従走行装置を制御することを特徴とする請求項1に記載された無人搬送車システム。 【請求項3】 バッテリを搭載し、該バッテリで駆動される走行モータによって移動する無人搬送車と、前記バッテリを充電する充電装置とを含む無人搬送車システムにおいて、前記無人搬送車は、前記充電装置による充電のための停車位置を検出する位置検出手段と、前記充電装置側に充電を要求する充電要求手段とを備えてなり、前記充電装置は、前記無人搬送車からの充電要求に応じて該無人搬送車のバッテリを充電することを特徴とする無人搬送車システム。 【請求項4】 前記充電装置は、前記無人搬送車が待機中にバッテリの充電を行うことを特徴とする請求項3に記載された無人搬送車システム。 【請求項5】 バッテリを搭載し、該バッテリで駆動される走行モータによって移動する無人搬送車と、前記バッテリを充電する充電装置とを含む無人搬送車システムにおいて、前記無人搬送車は、速度指令信号に基づき車輪を駆動して走行する主搬送車と、前記主搬送車からのトルク指令信号に基づき車輪を駆動して走行する従搬送車とからなり、前記主搬送車は、前記トルク指令信号を電圧信号として前記従搬送車に与えることを特徴とする無人搬送車システム。を備えたことを特徴とする無人搬送車システム。 【請求項6】 前記無人搬送車は、前記主走行装置からのトルク指令信号を電圧信号に変換する第1の変換器と、前記前記第1の変換器により変換されたトルク指令信号を元の信号に変換する第2の変換器と、を備えたことを特徴とする請求項5に記載された無人搬送車システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、軌道上を自動走行して貨物などを目的地まで搬送する無人搬送車システムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、現在位置から指定された目的地までの走行ルートを求めて貨物を目的地まで搬送する無人搬送車システムがある。一般に、この種の無人搬送車は、バッテリを搭載し、モータを動力機としてレール上を自動走行するように構成されている。 【0003】また、この搬送車の中には、前輪を駆動する主走行装置と、後輪を駆動する従走行装置を備え、全輪を駆動するように構成されたものがある。図6に、この主走行装置と従走行装置を備えた無人搬送車100Jの概略構成を示す。同図において、主走行装置は、ベクトルインバータ2Mと、走行モータ3Mと、減速機4Mと、車輪5Mとから構成され、速度指令信号Vに基づいてベクトルインバータ2Mが走行モータ3Mの回転を制御し、この走行モータ3Mの駆動力を減速機4Mを介して車輪5M(前輪)に伝達する。 【0004】また、従走行装置は、ベクトルインバータ2Sと、走行モータ3Sと、上述の減速機4Mと同一の減速比を有する減速機4Sと、車輪5Sとから構成され、主走行装置のベクトルインバータ2Mからのトルク指令信号Tに基づいてベクトルインバータ2Sが走行モータ3Sの回転を制御し、この走行モータ3Sの駆動力を減速機4Sを介して車輪5S(後輪)に伝達する。走行モータ3M,3Sの各回転出力は、減速比が同一の減速機4M,4Sにより別々に減速されて各車輪を回転駆動している。 【0005】この無人搬送車100Jによれば、マスタ側のベクトルインバータ2Mは、速度指令信号Vを入力し、これをスレーブ側のベクトルインバータ2Sにトルク指令信号として与える。これにより、マスタ側とスレーブ側の走行装置の車輪が同一のトルクで駆動されて、この無人搬送車100Jが走行する。 【0006】また、この無人搬送車100Jには、図7(a)に示すように、走行モータを駆動するためのバッテリ101が台車本体内に収納されている。このバッテリ101は、図7(b)に示すように、コネクタ102を介して台車本体側の各機器に接続されている。このバッテリ101は、過放電状態に達すると、コネクタ102が切り離されてクレーン等により台車外部に取り出され、予備のバッテリと交換される。 【0007】また、図8に示すように、マスタ側とスレーブ側の無人搬送車を連結して運転する場合がある。同図において、無人搬送車100Jは、マスタ側の無人搬送車であり、コントローラ101Mと、ベクトルインバータ102M(マスタ)と、ベクトルインバータ103M(スレーブ)と、スレーブ側の無人搬送車100Sに与えるトルク指令信号を電流信号に変換する変換器104とを有する。 【0008】また、スレーブ側の無人搬送車100Sは、マスタ側の無人搬送車100Jからのトルク指令信号(電流信号)を電圧信号に変換する変換器104と、ベクトルインバータ103Mに従属するベクトルインバータ102S(スレーブ)と、このベクトルインバータ102Sに従属するベクトルインバータ103S(スレーブ)とを有する。 【0009】このように複数の無人搬送車を連結すると、マスタ側の無人搬送車100Jのベクトルインバータ103Mからスレーブ側の無人搬送車100Sのベクトルインバータ103Sに与えられるトルク指令信号を伝送するための配線が長くなる。この結果、この配線を介して伝送されるトルク指令信号がノイズの影響を受けやすくなる。 【0010】そこで、このノイズ対策として、台車間のトルク指令信号の伝送は電流信号で行われている。すなわち、マスタ側の無人搬送車では、変換器14Mによりトルク指令信号を電圧信号から電流信号に変換してスレーブ側の無人搬送車に送信し、スレーブ側の無人搬送車では、変換器104Sによりトルク指令信号を電圧信号に戻してベクトルインバータ102Sに与える。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来技術にかかる無人搬送車システムによれば、雨天時に登坂や降坂を含む軌道を走行する場合、車輪と軌道との間の摩擦が低減し、車輪がスリップして空転するときがある。ここで、例えばスレーブ側の車輪5Sがスリップすると、走行モータ3Sの負荷が低減する結果、ベクトルインバータ2Sが過回転トリップし、搬送車が停止するという第1の問題がある。 【0012】また、バッテリが過放電状態となって、バッテリの交換作業を行う場合、バッテリ交換作業中に台車を使用できず、しかもバッテリの交換作業にクレーンなどの設備を必要とする上、バッテリが大きく重量物であるために作業に時間を要するという第2の問題がある。 【0013】さらに、複数の無人搬送車を連結して運転中に、マスタ側からスレーブ側にトルク指令信号を伝送するための配線が断線したり短絡すると、スレーブ側の変換器104Sの特性上、スレーブ側の搬送車に与えられるトルク指令信号が最大トルクを指令するものとなる。この結果、スレーブ側の無人搬送車が走行状態に固定され、マスタ側の無人搬送車に追従して停車しなくなるという第3の問題がある。 【0014】この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、第1の目的は、車輪がスリップしてもベクトルインバータが過回転トリップして搬送車が停止することのない無人搬送車システムを提供することにあり、第2の目的は、バッテリの交換作業を要することなくバッテリを充電することができる無人搬送車システムを提供することにあり、第3の目的は、トルク指令信号の伝送路が断線したり短絡した場合に無人搬送車を安全に停車させることができる無人搬送車システムを提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決達成するため、この発明は以下の構成を有する。即ち、この発明にかかる無人搬送車システムは、バッテリを搭載し、該バッテリで駆動される走行モータによって移動する無人搬送車と、前記バッテリを充電する充電装置とを含む無人搬送車システムにおいて、前記無人搬送車が、速度指令信号に基づき主駆動輪を駆動して走行する主走行装置と、前記主走行装置からのトルク指令信号に基づき従駆動輪を駆動して走行する従走行装置と、前記主駆動輪と前記従駆動輪との回転差に基づき前記従駆動輪の回転トルクを抑制するように前記従走行装置を制御する制御装置と、を備えたことを特徴としている。 【0016】前記制御装置は、例えば、前記主走行装置から前記主駆動輪の回転速度信号を入力すると共に前記従走行装置から前記従駆動輪の回転速度信号を入力してこれらの差分値を演算し、前記差分値と所定値とを比較し、この比較の結果に基づき前記従駆動輪の回転トルクを抑制するように前記従走行装置を制御する。 【0017】この発明によれば、主走行装置の主駆動輪と従走行装置の従駆動輪との回転差に基づき、従駆動輪の回転トルクが抑制される。したがって、例えば従駆動輪がスリップして主駆動輪と従駆動輪との間に回転差が生じた場合、制御装置は従駆動輪の回転トルクを抑制し、この従駆動輪のグリップを回復する。すなわち、主駆動輪と従駆動輪の各回転速度信号から、これら主駆動輪と従駆動輪との回転差が検出される。この差分値は所定値と比較され、これらの大小関係に応じて、スリップが発生しているか否かが判断される。そして、この結果、スリップが発生している場合には従駆動輪の回転トルクが抑制される。 【0018】また、この発明にかかる無人搬送車システムは、バッテリを搭載し、該バッテリで駆動される走行モータによって移動する無人搬送車と、前記バッテリを充電する充電装置とを含む無人搬送車システムにおいて、前記無人搬送車が、前記充電装置による充電のための停車位置を検出する位置検出手段と、前記充電装置側に充電を要求する充電要求手段とを備えてなり、前記充電装置が、前記無人搬送車からの充電要求に応じて該無人搬送車のバッテリを充電することを特徴としている。前記充電装置は、例えば、前記無人搬送車が待機中にバッテリの充電を行う。 【0019】この発明によれば、無人搬送車は、停車位置を検出して停車し、充電を要求する。充電装置は、停車位置に停車している無人搬送車を確認した場合、この無人搬送車からの要求に応じて充電を行う。 【0020】また、この発明にかかる無人搬送車システムは、バッテリを搭載し、該バッテリで駆動される走行モータによって移動する無人搬送車と、前記バッテリを充電する充電装置とを含む無人搬送車システムにおいて、前記無人搬送車が、速度指令信号に基づき車輪を駆動して走行する主搬送車と、前記主搬送車からのトルク指令信号に基づき車輪を駆動して走行する従搬送車とからなり、前記主搬送車が、前記トルク指令信号を電圧信号として前記従搬送車に与えることを特徴としている。 【0021】前記無人搬送車は、例えば、前記主走行装置からのトルク指令信号を電圧信号に変換する第1の変換器と、前記前記第1の変換器により変換されたトルク指令信号を元の信号に変換する第2の変換器と、を備える。 【0022】この発明によれば、トルク指令信号は電圧信号に変換されて、主搬送車から従搬送車に伝送される。したがって、主搬送車と従搬送車との間のトルク指令信号の伝送路が断線したり短絡すると、従搬送車にはトルク指令信号として「0」が与えられ、この従搬送車が停止(停車)状態に固定される。 【0023】また、無人搬送車は、例えば、充電位置を検出するための番地検出センサと定位置検出センサや、充電器側との通信を行うための例えば光通信などによる通信手段や、無人搬送車上のバッテリの電極と充電装置の電極との接続を検出するためのセンサや、地上側の充電装置には、無人搬送車の在車状態を検出するためのセンサなどを備えてもよい。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態を説明する。 実施の形態1.図1に、この発明の実施の形態1にかかる無人搬送車の構成を示す。同図において、ベクトルインバータ20M、走行モータ30M、減速機40M、および車輪50M(主駆動輪)は、速度指令信号Vに基づき走行する主走行装置を構成する。また、ベクトルインバータ20S、走行モータ30S、減速機40S、および車輪50S(従駆動輪)は、主走行装置からのトルク指令信号Tに基づき走行する従走行装置を構成する。 【0025】ここで、ベクトルインバータ20Mは、速度指令信号Vに基づいて走行モータ30Mの回転を制御するものであり、この走行モータ30Mの駆動力が減速機40Mを介して車輪50Mに伝達される。また、ベクトルインバータ20Sは、主走行装置のベクトルインバータ20Mからのトルク指令信号Tに基づいて走行モータ3Sの回転を制御するものであり、この走行モータ3Sの駆動力が減速機4Sを介して車輪50Sに伝達される。走行モータ30M,30Sの各回転出力は、減速比が同一の減速機40M,40Sにより別々に減速されて各車輪を回転駆動する。 【0026】コントローラ(PLC)10は、上述のベクトルインバータ20M,20Sから、車輪50M,50Sの各回転速度を表す回転速度信号Vm,Vsを入力してこれらの車輪の回転差を求め、この回転差に基づきトルク制限値Tm,Tsをベクトルインバータ20M,20Sにそれぞれ与えて各車輪の回転トルクを制御するものである。また、図示しないが、この無人搬送車には、各走行モータを駆動するためのバッテリなど、自動走行する上で必要な機材が搭載されている。 【0027】以下、図2に示すフローチャートに沿って、この実施の形態1にかかる無人搬送車システムの動作を説明する。 ステップS1:走行中、コントローラ10は、ベクトルインバータ20M,20Sから、車輪50M,50Sの各回転速度を表す回転速度信号Vm,Vsを随時入力し、これらの差分値Vd(=Vs−Vm)を演算する。この差分値Vdは、主走行装置の車輪50Mと従走行装置の車輪50Sとの回転差を表す。例えば、車輪50S(従駆動輪)がスリップして空転した場合、回転速度信号Vsは大きな値を示し、差分値Vdが増大する。 【0028】ステップS2:続いて、この差分値Vdと所定値とを比較して、スリップ状態かどうかを判定する。この所定値は、スリップの判断基準を与えるもので、実際の運用に応じて適切に設定される。 ステップS3:ここで、差分値Vdが所定値以下の場合、スリップ状態ではないと判定し(ステップS2:NO)、トルク制限値Tsを主走行装置側のトルク制限値Tmと同一にする。 ステップS4:また、差分値Vdが所定値より大きい場合、スリップ状態と判定し(ステップS2:YES)、トルク制限値Tsを主走行装置側に与えるトルク制限値Tmより小さい値に下げる。 【0029】このように、実施の形態1によれば、車輪50S(従駆動輪)にスリップが発生している場合、車輪50Mと車輪50Sとの回転差に基づき車輪50Sの回転トルクが抑制され、この車輪(従駆動輪)のグリップが回復する。したがって、車輪のトルクが適正値に保たれ、従走行装置のベクトルインバータ20Sが過回転トリップすることがなくなり、車輪のスリップに起因して無人搬送車が停止することがなくなる。 【0030】実施の形態2.以下、図3および図4を参照して、この発明の実施の形態2を説明する。図3に示すように、この実施の形態2にかかる無人搬送車100Aは、バッテリ101を充電するための電極104が接続されたファンタグラフ102を備え、このファンタグラフ102は、無人搬送車100Aのフレーム103に固定されている。このファンタグラフ102が伸縮することにより、電極104が搬送車内部または外部に移動し、充電時以外に電極104を搬送車の内部に収納するようになっている。 【0031】また、充電装置300の電極201は、集電装置200内部に固定されている。この集電装置200は、無人搬送車側の電極104を受容して、充電装置300側の電極201とを接続するように構成される。 【0032】図4に、この無人搬送車システムの全体を示す。同図に示すように、ファンタグラフ102は、搬送車100Aの両サイドに設けられ、このファンタグラフ102の近傍には、電極104を充電装置側の集電装置200に接続する際に使用される光通信装置110およびマーク111が設けられている。集電装置200は、無人搬送車100Aの軌道近くの所定位置に固定される。 【0033】ここで、集電装置200側には、搬送車側の光通信装置110およびマーク111にそれぞれ対向するように、光通信装置202および在車検出センサ203が設けられている。光通信装置202は、光通信装置110と通信するためのもので、在車検出センサ203は、マーク111を検出するものであって、これにより在車(搬送車が停車位置に存在するか否か)を検出するものである。 【0034】また、この無人搬送車100Aのフロント側には、地上側に設けられた定位置用マーク130Aを検出するための定位置検出センサ130が設けられ、サイド側には、同じく地上側に設けられた番地用マーク120Aを検出するための番地検出センサ120が設けられている。 【0035】さらに、この無人搬送車100Aには、走行モータを駆動するためのバッテリ101と、無人搬送車の一連の動作を制御するためのシーケンサ140の他、自動走行する上で必要とする図示しない各種の機器が搭載されている。また、充電装置300の集電装置200には、充電装置側の一連の動作を制御するためのシーケンサ400が接続されている。 【0036】以下、この実施の形態2にかかる無人搬送車システムの動作を説明する。無人搬送車100Aは、貨物の搬送を終えて待機状態になると、充電装置300が設けられたステーションに向かう。そして、定位置検出センサ130がステーションに設けられた定位置用マーク130Aを検出し、番地検出センサ120が番地用マーク120Aを検出すると、無人搬送車100Aは、これらのマークで指定される定位置に停車する。そして、定位置と番地を確認した後、光通信装置110により充電装置300側に対して充電を要求する。 【0037】充電装置300側では、在車検出センサ203により無人搬送車側のマーク111を検出して、在車の状態(停車位置など)に異常がないことを確認し、光通信装置202により無人搬送車100A側に対して充電の要求を受諾する旨の返答を行う。無人搬送車100Aは、充電装置側からの返答を受信すると、ファンタグラフ102を伸ばして、バッテリ101の電極104を集電装置200側の電極201に接続する。 【0038】充電装置300側では、搬送車側の電極104が集電装置200内の電極201に接続されたことを確認すると、バッテリ101に対して充電を開始する。そして、バッテリ101の電圧を検出し、この電圧が充電完了を示す電圧に達すると、充電回路(図示なし)をオフさせて充電を終了する。充電が完了すると、充電装置300側は、光通信装置202により、充電が終了した旨を無人搬送車100A側に報告する。この報告を受けて、無人搬送車100Aは、ファンタグラフ102を縮めて電極104を内部に収納する。以上により、無人搬送車100Aは、バッテリ101が充電されて待機状態とされる。 【0039】この実施の形態2によれば、待機状態にある搬送車は、自動的にバッテリが充電される。したがって、クレーン等によるバッテリの交換作業が不要となり、バッテリ交換作業時間が不規則とならないため、運行パターンが崩れない。また、人手によらず自動的に充電が行われるため、充電口切替や通電などの充電作業を安全に行うことができる。また、充電場所を搬送車側と地上側で確認し、所定の充電場所以外では、充電作業が行われないため、充電作業の安全性を確保できる。さらに、番地検出を行っているため、搬送車に設けられた2カ所の電極の切替が可能となる。さらにまた、地上側でバッテリの接続状態を確認して充電を開始するため、通常時において充電器側の電極は無電圧であり、感電に対する安全性を確保できる。 【0040】実施の形態3.以下、図5を参照して、この発明の実施の形態3を説明する。図5に示すように、この実施の形態3にかかる無人搬送車は、主搬送車100Mと、この主搬送車に従属して走行する従搬送車100Sとを連結して構成され、主搬送車100M側から従搬送車100S側にトルク指令信号を電圧信号に変換して伝達するように構成される。 【0041】ここで、主搬送車100Mのベクトルインバータ102Mは、前述の図1に示すベクトルインバータ20Mに対応し、またこの主搬送車100Mのベクトルインバータ103Mと、従搬送車100Sのベクトルインバータ102Sおよび103Sは、図1に示すベクトルインバータ20Sに対応する。すなわち、1つのベクトルインバータ102Mに対して、3つのベクトルインバータ103M,102S,103Sが従属するように構成される。 【0042】また、主搬送車100Mには、ベクトルインバータ103Mが出力するトルク指令信号を電圧信号に変換して従搬送車100Sに送出するための変換器105Mが搭載されており、一方の従搬送車100Sには、主搬送車100Mから送出されたトルク指令信号(電圧信号)を元のトルク指令信号に戻すための変換器105Sが搭載されている。 【0043】ここで、変換器105Mによりトルク指令信号を変換して得られる電圧信号は、伝送路でのノイズの影響が少なくなるように生成される。例えば、ベクトルインバータ103Mが出力するトルク指令信号を、このトルク指令信号の値に応じた差分電圧を有する1対の電圧信号に変換する。この場合、伝送路にノイズが侵入しても、この1対の電圧信号のノイズは同相となるので、この1対の電圧信号の差分電圧はノイズの影響を受けない。よって、トルク指令信号は、ノイズの影響を受けることなく、電圧信号として主搬送車100Mから従搬送車100Sに伝送されることとなる。 【0044】一方、従搬送車100Sが搭載する変換器105Sには、その入力部と所定の電位との間に負荷回路(図示なし)が接続されており、無信号状態の場合に入力部に所定の電位が現れるようになっている。この所定の電位は、主搬送車100Mから送出されるトルク指定信号が表す回転トルクが小さくなるように設定される。この実施の形態3では、この所定の電位として、トルク指令信号の値(回転トルク)の最小値を表す「0」(接地電位)を設定する。 【0045】このように構成された実施の形態3にかかる無人搬送車によれば、例えば主搬送車100Mと従搬送車100Sとの間のトルク指令信号の伝送路が分断された場合、変換器105Sの入力電圧は「0」に固定され、従搬送車100Sは走行を停止する。従って、この場合、主搬送車100Mの駆動力のみにより無人搬送車が走行する。 【0046】また、上述のトルク指令信号の伝送路が例えば車体や軌道に短絡した場合、従搬送車100Sの変換器105Sには、この車体や軌道の電位が入力される。通常、車体や軌道の電位は接地電位となっているので、変換器105Sは接地電位を入力する。従って、この場合も従搬送車100Sは、トルク指令信号として「0」を入力する結果、走行を停止する。 【0047】この実施の形態3によれば、主搬送車100Mから従搬送車100Sへのトルク指令信号の伝送路が断線または短絡したとしても、従搬送車100Sを主搬送車100Mに追従させることができ、運転上の安全を確保することができる。 【0048】以上、この発明の実施の形態1ないし3を説明したが、この発明は、これらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、上述の実施の形態1では、後輪を前輪に従属させて駆動するものとしたが、逆に、前輪を後輪に従属するようにしてもよい。また、上述の実施の形態3では、搬送車は全輪を駆動して走行するものとしたが、駆動輪を前輪または後輪に限定するようにしてもよい。 【0049】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、主駆動輪と従駆動輪との回転差に基づき従駆動輪の回転トルクを抑制するようにしたので、従駆動輪がスリップして空転してもベクトルインバータが過回転トリップして搬送車が停止することがない。 【0050】また、無人搬送車側で、充電装置による充電のための停車位置を検出し、充電装置側に充電を要求し、充電装置側で、無人搬送車からの充電要求に応じてバッテリを充電するようにしたので、バッテリの交換作業を要することなくバッテリを充電することができる。 【0051】さらに、主搬送車から、トルク指令信号を電圧信号として従搬送車に与えるようにしたので、トルク指令信号の伝送路が断線したり短絡した場合であっても無人搬送車を安全に停車させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002059 【氏名又は名称】神鋼電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年1月13日(1999.1.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外9名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−209705(P2000−209705A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月28日(2000.7.28) |
| 【出願番号】 |
特願平11−7009 |
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