トップ :: B 処理操作 運輸 :: B60 車両一般




【発明の名称】 動力出力装置、およびそれを搭載したハイブリッド車両並びに電動発電機制御方法
【発明者】 【氏名】山口 勝彦

【要約】 【課題】エンジンに対する要求パワーがゼロになった直後の発電機トルクの下げを防止する。

【解決手段】制御ユニット190はエンジン150の要求パワーspeからエンジン150のベース目標回転数を算出し、変数t_netagに与える(S206)。制御ユニット190は変数t_netagの値についてなまし,レイトリミッタ処理など行なう(S208)。制御ユニット190は要求パワーspeがゼロで、モータMG1が発電状態で、エンジン150の目標回転数が下降しているか、否かを判定する(S210)。上記の条件を満たす場合、制御ユニット190はエンジン150の前回の目標回転数snetagoldとエンジン150の実回転数sneと時定数αから算出される値を変数t_netagに新たに与える(S212)。制御ユニット190は変数t_netagの値をエンジン150の目標回転数snetagとして設定する(S214)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、第1ないし第3の軸を有し、前記第3の軸に前記駆動軸が結合されると共に、前記第1ないし第3の軸のうちいずれか2軸に対し動力が入出力されたときに、その入出力された動力に基づいて定まる動力を残余の1軸に対し入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第1の軸にその回転軸が結合し、前記第1の軸に動力を出力することが可能な原動機と、前記第2の軸にその回転軸が結合し、前記第2の軸に対し動力を入出力することが可能な第1の電動発電機と、前記第3の軸または第1の軸にその回転軸が結合し、前記第3の軸または第1の軸に対し動力を入出力することが可能な第2の電動発電機と、前記原動機に対する要求パワーに基づいて前記第1の電動発電機を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったら、前記第1の電動発電機のトルク値が負の値から単調に増加して略ゼロになるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御することを特徴とする動力出力装置。
【請求項2】 請求項1に記載の動力出力装置において、前記制御手段は、前記原動機に対する要求パワーに基づいて前記原動機の目標回転数を設定する目標回転数設定部と、前記原動機の実回転数が前記原動機の目標回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御するトルク制御部と、を備え、前記目標回転数設定部は、前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったら、前記原動機の目標回転数が前記原動機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるように、前記原動機の目標回転数を設定することを特徴とする動力出力装置。
【請求項3】 請求項2に記載の動力出力装置において、前記目標回転数設定部は、前記原動機の目標回転数が所定の時定数に従って前記原動機の実回転数に近づくように、前記原動機の目標回転数を設定することを特徴とする動力出力装置。
【請求項4】 請求項1に記載の動力出力装置において、前記制御手段は、前記原動機に対する要求パワーに基づいて前記第1の電動発電機の目標回転数を設定する目標回転数設定部と、前記第1の電動発電機の実回転数が前記第1の電動発電機の目標回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御するトルク制御部と、を備え、前記目標回転数設定部は、前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったら、前記第1の電動発電機の目標回転数が前記第1の電動発電機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機の目標回転数を設定することを特徴とする動力出力装置。
【請求項5】 請求項4に記載の動力出力装置において、前記目標回転数設定部は、前記第1の電動発電機の目標回転数が所定の時定数に従って前記第1の電動発電機の実回転数に近づくように、前記第1の電動発電機の目標回転数を設定することを特徴とする動力出力装置。
【請求項6】 請求項1に記載の動力出力装置において、前記制御手段は、前記原動機に対する要求パワーに基づいて前記第1の電動発電機のトルク設定値を設定するトルク設定部と、前記第1の電動発電機のトルク値が設定した前記トルク設定値にほぼなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御するトルク制御部と、を備え、前記トルク設定部は、前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったら、前記第1の電動発電機のトルク設定値がゼロに近づき最終的に略ゼロになるように、前記第1の電動発電機のトルク設定値を設定することを特徴とする動力出力装置。
【請求項7】 請求項6に記載の動力出力装置において、前記目標回転数設定部は、前記第1の電動発電機のトルク設定値が所定の時定数に従ってゼロに近づくように、前記第1の電動発電機のトルク設定値を設定することを特徴とする動力出力装置。
【請求項8】 請求項1ないし請求項7のうちの任意の一つに記載の動力出力装置を搭載したハイブリッド車両であって、前記駆動軸に出力される動力によって車輪を駆動することを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項9】 第1ないし第3の軸を有し、前記第3の軸に前記駆動軸が結合されると共に、前記第1ないし第3の軸のうちいずれか2軸に対し動力が入出力されたときに、その入出力された動力に基づいて定まる動力を残余の1軸に対し入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第1の軸にその回転軸が結合し、前記第1の軸に動力を出力することが可能な原動機と、前記第2の軸にその回転軸が結合し、前記第2の軸に対し動力を入出力することが可能な第1の電動発電機と、前記第3の軸または第1の軸にその回転軸が結合し、前記第3の軸または第1の軸に対し動力を入出力することが可能な第2の電動発電機と、を備えた動力出力装置における前記第1の電動発電機を制御する方法であって、(a)前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったか否かを判定する工程と、(b)前記要求パワーが略ゼロになった場合に、前記第1の電動発電機のトルク値が負の値から単調に増加して略ゼロになるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御する工程と、を備える電動発電機制御方法。
【請求項10】 請求項9に記載の電動発電機制御方法において、前記工程(b)は、前記要求パワーが略ゼロになった場合に、前記原動機の目標回転数が前記原動機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるように、前記原動機の目標回転数を設定する工程と、前記原動機の実回転数が前記原動機の目標回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御する工程と、を含む電動発電機制御方法。
【請求項11】 請求項9に記載の電動発電機制御方法において、前記工程(b)は、前記要求パワーが略ゼロになった場合に、前記第1の電動発電機の目標回転数が前記第1の電動発電機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機の目標回転数を設定する工程と、前記第1の電動発電機の実回転数が前記第1の電動発電機の目標回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御する工程と、を含む電動発電機制御方法。
【請求項12】 請求項9に記載の電動発電機制御方法において、前記工程(b)は、前記要求パワーが略ゼロになった場合に、前記第1の電動発電機のトルク設定値がゼロに近づき最終的に略ゼロになるように、前記第1の電動発電機のトルク設定値を設定する工程と、前記第1の電動発電機のトルク値が設定した前記トルク設定値にほぼなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御する工程と、を含む電動発電機制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド車両などに用いられる動力出力装置に関し、詳しくは、プラネタリギヤなどの3軸式動力入出力手段を備えた動力出力装置、およびそれを搭載したハイブリッド車両並びに動力出力装置における電動発電機の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンと電動機とを動力源とする動力出力装置を搭載したハイブリッド車両が提案されており、そのハイブリッド車両の一種として、いわゆる機械分配式の動力出力装置を搭載したパラレルハイブリッド車両がある。この機械分配式の動力出力装置では、エンジンと電動機の他、発電機と3軸式動力入出力手段であるプラネタリギヤを備えている。このうち、プラネタリギヤは3軸を有しており、第1の軸(プラネタリピニオンギヤに結合されたプラネタリキャリア)はエンジンの出力軸に、第2の軸(サンギヤに結合されたサンギヤ軸)は発電機の回転軸に、第3の軸(リングギヤに結合されたリングギヤ軸)は駆動軸に、それぞれ接続されている。周知の通り、プラネタリギヤは3軸のうち2軸の回転数およびトルクが決まると、残余の1軸の回転数およびトルクが決まる性質を有している。かかる性質に基づき、例えば、エンジンの出力軸に結合された第1の軸(プラネタリキャリア)から入力された機械的な動力の一部を駆動軸に結合された第3の軸(リングギヤ軸)に出力しつつ、残る第2の軸(サンギヤ軸)に結合された発電機によって残余の動力を電力として回生して取り出すことができる。取り出した電力はバッテリに蓄電されたり、第3の軸または第1の軸に設けられた電動機を駆動するのに用いられる。すなわち、取り出した電力をこの電動機に供給することにより、エンジンから出力された動力を増大して、駆動軸に伝達することが可能である。
【0003】かかる構成により、この動力出力装置は、エンジンから出力された動力を任意の回転数およびトルクで駆動軸に出力することができる。従って、エンジンは運転効率の高い運転ポイントを選択して運転することができるため、この動力出力装置を搭載したハイブリッド車両は、エンジンのみを駆動源とする従来の車両に比べて省資源性および排気浄化性に優れている。
【0004】さて、このような機械分配式の動力出力装置を搭載したパラレルハイブリッド車両においては、上記した発電機のトルクを次のようにして制御していた。
【0005】すなわち、制御回路は、まず、運転者が踏み込んだアクセルペダルの踏込量と車速からエンジンに対する要求パワーspeを算出し、その要求パワーspeからエンジンの目標回転数snetagを算出する。そして、そのエンジンの目標回転数snetagから、さらに、発電機の目標回転数sngtagを次の式(1)に従って算出する。なお、この場合、上記した電動機はプラネタリギヤの第3の軸に設けられているものとする。
【0006】
【数1】

【0007】ここで、snmは電動機の回転数であり、ρはプラネタリギヤにおけるサンギヤとリングギヤのギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)である。
【0008】こうして、発電機の目標回転数sngtagを算出したら、制御回路は、発電機の実回転数sngと算出した目標回転数sngtagとの偏差(すなわち、sng−sngtag)を求め、その偏差がゼロになるように発電機のトルクstgを制御する。
【0009】従って、エンジンが動作状態であり、発電機が発電状態である場合に、運転者がアクセルペダルを戻すと、ハイブリッド車両に搭載した動力出力装置における各部の主要パラメータは次のような変化を示す。
【0010】図12はアクセルペダルを戻した場合の従来の動力出力装置における各部の主要パラメータの時間変化を示すタイミングチャートである。図12において、(a)はアクセルペダルの踏込量の時間変化を、(b)はエンジンに対する要求パワーを、(c)はエンジンの回転数の時間変化を、(d)は発電機のトルクの時間変化を、(e)は電動機のトルクと駆動トルクの時間変化を、(f)はエンジンのトルクの時間変化を、それぞれ表している。
【0011】図12(a)に示すように運転者がアクセルペダルを戻した場合、エンジンに対する要求パワーspeは図12(b)に示すように徐々に減り、時刻t0において、ついにゼロ[kw]になる。この時点でエンジンはフューエルカット(fuelcut)され、その後、エンジンの目標回転数snetagは図12(c)に示すように下降する。これに伴い、エンジンの実回転数sneも図12(c)に示すごとく下降する。
【0012】一方、発電機の目標回転数sngtagは、前述したようにエンジンの目標回転数snetagから式(1)に従って算出されるため、発電機の目標回転数sngtagも、図12(c)に示すエンジンの目標回転数snetagと同様な変化を示しながら下降する(図示せず)。また、発電機の実回転数sngとエンジンの実回転数sneとの間にも、目標回転数についての式(1)の関係と同様に、次の式(2)に示すような関係がある。
【0013】
【数2】

【0014】従って、発電機の実回転数sngも、図12(c)に示すエンジンの実回転数sneと同様な変化を示しながら下降する(図示せず)。
【0015】そこで、前述したように、発電機のトルクstgは、発電機の実回転数sngと目標回転数sngtagとの偏差(sng−sngtag)によって制御されるので、エンジンに対する要求パワーspeがゼロになった時刻t0以降、発電機のトルクstgは、図12(d)のような変化を示す。即ち、発電機のトルクstgは、時刻t0の直後に、矢印Zで示すように一旦下がって、その後徐々に立ち上がる。つまり、エンジンのトルクsteは、図12(f)で示すように概ねゼロとなっているにも関わらず、発電機のトルクstgは、エンジンが大きなトルクを出力しているものと勘違いして、矢印Zで示すような変化を示している。
【0016】一方、電動機のトルクstmは、駆動軸に出力する駆動トルクstpと発電機のトルクstgとを用いて、次の式(3)に示すように表される。
【0017】
【数3】

【0018】従って、駆動トルクstpは図12(e)に示すごとくであるので、発電機のトルクstgが図12(d)に示すように変化すると、式(3)に従って、電動機のトルクstmは図12(e)のような変化を示すことになる。即ち、電動機のトルクstmは、エンジンに対する要求パワーの下降と共に、下降し、時刻t0以降はさらに急勾配で下がり、その後、急激に立ち上がる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来においては、エンジンが動作状態であり、発電機が発電状態である場合に、運転者がアクセルペダルを戻すと、以下に述べるような問題があった。
【0020】即ち、車両走行中に運転者がアクセルペダルを戻した場合に、エンジンの目標回転数を早く引き下げるよう設定されていると、エンジンに対する要求パワーがゼロとなった直後において、発電機のトルクの下げが大きくなるため、電動機のトルクの下げ(即ち、負トルク(回生トルク))も増大する。従って、これにより、車両の減速度が早く立ち上がることになるため、運転者に減速ショックを与えてしまう。
【0021】また、車両が停止している際に、上記と同様な現象が起きると、車両を揺らす恐れがある。
【0022】ところで、前述したように、発電機により回生して取り出された電力はバッテリに蓄電されるが、バッテリには充電許容量があるため、発電機による電力の回生量がそのバッテリの充電許容量を超えないように、発電機のトルクにはバッテリの充電許容量と連動する下限値stmminpが設定されている。この下限値stmminpは、バッテリの充電許容量が少なくなると、図12(e)に示すようにせり上がってくる。
【0023】従って、この下限値stmminpがせり上がっている場合において、エンジンに対する要求パワーがゼロとなった直後に、電動機のトルクが大幅に下がると、電動機のトルクは、その下限値stmminpによって、図12(e)において太線で示すように制限されてしまうため、電動機のトルクは下がった後、一瞬持ち上がるという変化を示す。この持ち上がりは負トルク(回生トルク)の減少に当たるため、これにより、車両の減速度が一瞬抜けることになり、しゃくりが生じることになる。
【0024】そこで、本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決するために、エンジンに対する要求パワーがゼロになった直後の発電機トルクの下げを防止することが可能な動力出力装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の動力出力装置は、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、第1ないし第3の軸を有し、前記第3の軸に前記駆動軸が結合されると共に、前記第1ないし第3の軸のうちいずれか2軸に対し動力が入出力されたときに、その入出力された動力に基づいて定まる動力を残余の1軸に対し入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第1の軸にその回転軸が結合し、前記第1の軸に動力を出力することが可能な原動機と、前記第2の軸にその回転軸が結合し、前記第2の軸に対し動力を入出力することが可能な第1の電動発電機と、前記第3の軸または第1の軸にその回転軸が結合し、前記第3の軸または第1の軸に対し動力を入出力することが可能な第2の電動発電機と、前記原動機に対する要求パワーに基づいて前記第1の電動発電機を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったら、前記第1の電動発電機のトルク値が負の値から単調に増加して略ゼロになるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御することを要旨とする。
【0026】また、本発明の制御方法は、第1ないし第3の軸を有し、前記第3の軸に前記駆動軸が結合されると共に、前記第1ないし第3の軸のうちいずれか2軸に対し動力が入出力されたときに、その入出力された動力に基づいて定まる動力を残余の1軸に対し入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第1の軸にその回転軸が結合し、前記第1の軸に動力を出力することが可能な原動機と、前記第2の軸にその回転軸が結合し、前記第2の軸に対し動力を入出力することが可能な第1の電動発電機と、前記第3の軸または第1の軸にその回転軸が結合し、前記第3の軸または第1の軸に対し動力を入出力することが可能な第2の電動発電機と、を備えた動力出力装置における前記第1の電動発電機を制御する方法であって、(a)前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったか否かを判定する工程と、(b)前記要求パワーが略ゼロになった場合に、前記第1の電動発電機のトルク値が負の値から単調に増加して略ゼロになるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御する工程と、を備えることを要旨とする。
【0027】このように、本発明の動力出力装置および電動発電機制御方法では、原動機が動作状態であり、且つ、第1の電動発電機が発電状態にある場合に、原動機に対する要求パワーが略ゼロになったか否かを判定し、その要求パワーが略ゼロになったら、第1の電動発電機のトルク値が負の値から単調に増加して略ゼロになるように、第1の電動発電機のトルクを制御する。
【0028】従って、本発明の動力出力装置及び電動発電機制御方法によれば、エンジンなどの原動機に対する要求パワーが略ゼロになった後、第1の電動発電機のトルク値はゼロに向かって単調に増加するので、上記要求パワーがゼロになった直後に、第1の電動発電機(従来技術における発電機に相当)のトルクが一旦下がったりすることがない。このため、第2の電動発電機(従来技術における電動機に相当)のトルクの下げ(回生トルク)も増大することがない。
【0029】また、このように、上記要求パワーがゼロになった直後に、第2の電動発電機のトルクが大幅に下がることがなくなるので、バッテリの充電許容量が少なくなって、第2の電動発電機のトルクに対する下限値が例えせり上がっていても、第2の電動発電機のトルクがその下限値によって制限されることがない。
【0030】また、上記した本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記原動機に対する要求パワーに基づいて前記原動機の目標回転数を設定する目標回転数設定部と、前記原動機の実回転数が前記原動機の目標回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御するトルク制御部と、を備え、前記目標回転数設定部は、前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったら、前記原動機の目標回転数が前記原動機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるように、前記原動機の目標回転数を設定することが好ましい。
【0031】また、上記した電動発電機制御方法において、前記工程(b)は、前記要求パワーが略ゼロになった場合に、前記原動機の目標回転数が前記原動機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるように、前記原動機の目標回転数を設定する工程と、前記原動機の実回転数が前記原動機の目標回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御する工程と、を含むことが好ましい。
【0032】このように、第1の電動発電機のトルク制御は、原動機の実回転数が原動機の目標回転数とほぼ等しくなるように行なわれているので、原動機の目標回転数が原動機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるようにすることによって、負の値にある第1の電動発電機のトルク値は、急速にゼロに向かって上昇することになる。従って、原動機に対する要求パワーがゼロとなった直後に、第1の電動発電機のトルクが一旦下がったりすることがない。
【0033】また、上記した本発明の動力出力装置において、前記目標回転数設定部は、前記原動機の目標回転数が所定の時定数に従って前記原動機の実回転数に近づくように、前記原動機の目標回転数を設定することが好ましい。
【0034】このように、原動機の目標回転数を所定の時定数に従って実回転数に近づくようにすれば、その時定数に応じて、第1の電動発電機のトルク値のゼロに向かう際の立ち上がり速度を自由に設定することができる。
【0035】また、上記した本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記原動機に対する要求パワーに基づいて前記第1の電動発電機の目標回転数を設定する目標回転数設定部と、前記第1の電動発電機の実回転数が前記第1の電動発電機の目標回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御するトルク制御部と、を備え、前記目標回転数設定部は、前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったら、前記第1の電動発電機の目標回転数が前記第1の電動発電機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機の目標回転数を設定することが好ましい。
【0036】また、上記した電動発電機制御方法において、前記工程(b)は、前記要求パワーが略ゼロになった場合に、前記第1の電動発電機の目標回転数が前記第1の電動発電機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機の目標回転数を設定する工程と、前記第1の電動発電機の実回転数が前記第1の電動発電機の目標回転数とほぼ等しくなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御する工程と、を含むことが好ましい。
【0037】このように、第1の電動発電機のトルク制御は、第1の電動発電機の実回転数が第1の電動発電機の目標回転数とほぼ等しくなるように行なわれているので、第1の電動発電機の目標回転数が第1の電動発電機の実回転数に近づいて最終的にその実回転数とほぼ等しくなるようにすることによって、負の値にある第1の電動発電機のトルク値は、急速にゼロに向かって上昇することになる。従って、原動機に対する要求パワーがゼロとなった直後に、第1の電動発電機のトルクが一旦下がったりすることがない。
【0038】また、上記した本発明の動力出力装置において、前記目標回転数設定部は、前記第1の電動発電機の目標回転数が所定の時定数に従って前記第1の電動発電機の実回転数に近づくように、前記第1の電動発電機の目標回転数を設定することが好ましい。
【0039】このように、第1の電動発電機の目標回転数を所定の時定数に従って実回転数に近づくようにすれば、その時定数に応じて、第1の電動発電機のトルク値のゼロに向かう際の立ち上がり速度を自由に設定することができる。
【0040】また、上記した本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記原動機に対する要求パワーに基づいて前記第1の電動発電機のトルク設定値を設定するトルク設定部と、前記第1の電動発電機のトルク値が設定した前記トルク設定値にほぼなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御するトルク制御部と、を備え、前記トルク設定部は、前記原動機が動作状態であり、且つ、前記第1の電動発電機が発電状態にある場合に、前記原動機に対する要求パワーが略ゼロになったら、前記第1の電動発電機のトルク設定値がゼロに近づき最終的に略ゼロになるように、前記第1の電動発電機のトルク設定値を設定することが好ましい。
【0041】また、上記した電動発電機制御方法において、前記工程(b)は、前記要求パワーが略ゼロになった場合に、前記第1の電動発電機のトルク設定値がゼロに近づき最終的に略ゼロになるように、前記第1の電動発電機のトルク設定値を設定する工程と、前記第1の電動発電機のトルク値が設定した前記トルク設定値にほぼなるように、前記第1の電動発電機のトルクを制御する工程と、を含むことが好ましい。
【0042】このように、第1の電動発電機のトルク制御は、第1の電動発電機のトルク値がトルク設定値にほぼなるように行なわれているので、第1の電動発電機のトルク設定値がゼロに近づき最終的に略ゼロになるようにすることによって、負の値にある第1の電動発電機のトルク値は、急速にゼロに向かって上昇することになる。従って、原動機に対する要求パワーがゼロとなった直後に、第1の電動発電機のトルクが一旦下がったりすることがない。
【0043】また、上記した本発明の動力出力装置において、前記目標回転数設定部は、前記第1の電動発電機のトルク設定値が所定の時定数に従ってゼロに近づくように、前記第1の電動発電機のトルク設定値を設定することが好ましい。
【0044】このように、第1の電動発電機のトルク設定値を所定の時定数に従ってゼロに近づくようにすれば、その時定数に応じて、第1の電動発電機のトルク値のゼロに向かう際の立ち上がり速度を自由に設定することができる。
【0045】本発明のハイブリッド車両は、上記した動力出力装置を搭載したハイブリッド車両であって、前記駆動軸に出力される動力によって車輪を駆動することを要旨とする。
【0046】従って、本発明のハイブリッド車両によれば、搭載する動力出力装置は上記した効果を奏するため、車両走行中に運転者がアクセルペダルを戻しても、第2の電動発電機(従来技術における電動機に相当)におけるトルクの下げ(回生トルク)の増大阻止により、車両の減速度の立ち上がりも緩やかとなって、運転者に減速ショックを与えることがない。また、車両が停止している際にも、車両を揺らすことがない。
【0047】さらにまた、車両走行中に運転者がアクセルペダルを戻した際に、第2の電動発電機のトルクが下限値によって制限されないことにより、車両の減速度が一瞬抜けるという現象も起きなくなるため、しゃくりが生じなくなる。
【0048】
【発明の実施の形態】(1)実施例の構成はじめに、本発明の実施例の構成について図1を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施例としての動力出力装置を搭載したハイブリッド車両の概略構成を示す構成図である。このハイブリッド車両は、機械分配式の動力出力装置を搭載したパラレルハイブリッド車両である。
【0049】このハイブリッド車両の構成は大きくは、駆動力を発生する動力系統と、その制御系統と、駆動源からの駆動力を駆動輪116、118に伝達する動力伝達系統と、運転操作部等とからなっている。
【0050】また、上記動力系統は原動機であるエンジン150を含む系統と電動発電機であるモータMG1,MG2を含む系統とからなっている。ここで、モータMG1は、従来技術で述べた発電機に対応するものであり、モータMG2は電動機に対応するものである。両モータMG1,MG2とも、後述するように、発電機としても、電動機としても機能し得るが、モータMG1は概ね発電機として動作することが多いため、前述したように、発電機と呼ばれることがあり、モータMG2は概ね電動機として動作することが多いため、電動機と呼ばれることがある。
【0051】また、制御系統は、エンジン150の運転を主に制御するための電子制御ユニット(以下、EFIECUと呼ぶ)170と、モータMG1,MG2の運転を主に制御する制御ユニット190と、EFIECU170および制御ユニット190に必要な信号を検出し入出力する種々のセンサ部とからなっている。
【0052】なお、EFIECU170および制御ユニット190の内部構成は具体的には図示していないが、これらはそれぞれ内部にCPU、ROM、RAM等を有するワンチップ・マイクロコンピュータであり、CPUがROMに記録されたプログラムに従い、以下に示す種々の制御処理を行なうよう構成されている。
【0053】EFIECU170および制御ユニット190による制御によって、エンジン150からの動力を受け、更に、3軸式動力入出力手段であるプラネタリギヤ120により、このエンジン150の動力に対して、モータMG1,MG2の動力あるいは発電により調整された動力を駆動軸112に出力する構成を、以下では、動力出力装置110と呼ぶ。
【0054】動力出力装置110におけるエンジン150は、スロットルバルブ261を介して吸入口200から空気を吸入すると共に、燃料噴射弁151からガソリンを噴射し、吸入した空気と噴射したガソリンとで混合気を生成する。このとき、スロットルバルブ261は、スロットルアクチュエータ262によって開閉駆動される。エンジン150は、生成した混合気を吸気弁153を介して燃焼室152に吸入し、この混合気の爆発により押し下げられるピストン154の運動をクランクシャフト156の回転運動に変換する。この爆発は、イグナイタ158からディストリビュータ160を介して導かれた高電圧によって点火プラグ162が形成した電気火花によって混合気が点火され燃焼することで生じる。燃焼により生じた排気は、排気口202を通って大気中に排出される。
【0055】また、エンジン150は、吸気弁153の開閉タイミングを変更する機構、いわゆるVVT157を備える。このVVT157は、吸気弁153を開閉駆動する吸気カムシャフト(図示せず)のクランク角に対する位相を進角または遅角することにより、吸気弁153の開閉タイミングを調整する。
【0056】一方、エンジン150の運転は、EFIECU170により制御されている。例えば、スロットルバルブ261は、その開度(ポジション)を検出するスロットルバルブポジションセンサ263によって得られる検出信号に基づき、EFIECU170によりスロットルアクチュエータ262を用いて、所望の開度となるようにフィードバック制御されている。また、上記したVVT157における吸気カムシャフトの位相の進角および遅角も、吸気カムシャフトのポジションを検出するカムシャフトポジションセンサ264により得られる検出信号に基づいて、EFIECU170により目標の位相となるようフィードバック制御がなされる。その他には、エンジン150の回転数に応じた点火プラグ162の点火時期制御や、吸入空気量に応じた燃料噴射量制御などがある。
【0057】また、エンジン150のこのような制御を可能とするために、EFIECU170には、上記したスロットルバルブポジションセンサ263やカムシャフトポジションセンサ264の他にも、エンジン150の運転状態を示す種々のセンサが接続されている。例えば、クランクシャフト156の回転数と回転角度を検出するためにディストリビュータ160に設けられた回転数センサ176及び回転角度センサ178や、イグニッションキーの状態を検出するスタータスイッチ179などが、接続されている。なお、その他のセンサ,スイッチなどの図示は省略した。
【0058】次に、図1に示すモータMG1,MG2の概略構成について説明する。モータMG1は、同期電動発電機として構成され、外周面に複数個の永久磁石を有するロータ132と、回転磁界を形成する三相コイルが巻回されたステータ133とを備える。ステータ133は、無方向性電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、ケース119に固定されている。このモータMG1は、ロータ132に備えられた永久磁石による磁界とステータ133に備えられた三相コイルによって形成される磁界との相互作用によりロータ132を回転駆動する電動機として動作し、また、これらの相互作用によりステータ133に備えられた三相コイルの両端に起電力を生じさせる発電機としても動作する。
【0059】モータMG2も、モータMG1と同様に同期電動発電機として構成され、外周面に複数個の永久磁石を有するロータ142と、回転磁界を形成する三相コイルが巻回されたステータ143とを備える。モータMG2のステータ143も無方向性電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、ケース119に固定されている。このモータMG2もモータMG1と同様に、電動機あるいは発電機として動作する。
【0060】これらのモータMG1,MG2は、スイッチングを行なうトランジスタ(図示せず)を各々6個ずつ内蔵した第1および第2のインバータ回路191,192を介して、バッテリ194および制御ユニット190に電気的に接続されている。制御ユニット190からは、第1および第2のインバータ回路191,192内のトランジスタを駆動する制御信号が出力されている。各インバータ回路191,192内の6個のトランジスタは、ソース側とシンク側となるよう2個ずつペアで配置されることによりトランジスタインバータを構成している。制御ユニット190によりソース側とシンク側のトランジスタのオン時間の割合を制御信号により順次制御し、三相コイルの各相に流れる電流を、PWM制御によって擬似的な正弦波にすると、三相コイルにより、回転磁界が形成され、これらのモータMG1,MG2が駆動される。
【0061】モータMG1,MG2の制御を含むハイブリッド車両の運転状態の制御を可能とするために、制御ユニット190には、この他各種のセンサおよびスイッチが電気的に接続されている。制御ユニット190に接続されているセンサおよびスイッチとしては、アクセルペダルポジションセンサ164a、水温センサ174、バッテリ194の残容量検出器199などがある。
【0062】制御ユニット190は、これらのセンサを通じて運転操作部からの種々の信号やバッテリ194の残容量等を入力し、また、エンジン150を制御するEFIECU170との間で種々の情報を、通信によってやりとりしている。
【0063】運転操作部からの種々の信号として、具体的には、アクセルペダルポジションセンサ164aからのアクセルペダルポジション(アクセルペダル164の踏込量)などがある。また、バッテリ194の残容量は残容量検出器199で検出される。
【0064】駆動源からの駆動力を駆動輪116、118に伝達する動力伝達系統の構成は次の通りである。エンジン150の動力を伝達するためのクランクシャフト156はダンパ130を介してプラネタリキャリア軸127に結合され、このプラネタリキャリア軸127と、モータMG1,モータMG2の回転を伝達するサンギヤ軸125、リングギヤ軸126とは、後述するプラネタリギヤ120に機械的に結合されている。ダンパ130は、このエンジン150のクランクシャフト156とプラネタリキャリア軸127とを接続し、クランクシャフト156のねじり振動の振幅を抑制する目的で設けられているものである。
【0065】リングギヤ122には、動力取り出し用の動力取出ギヤ128が、リングギヤ122とモータMG1との間の位置で結合されている。この動力取出ギヤ128は、チェーンベルト129により動力受取ギヤ113に接続されており、動力取出ギヤ128と動力受取ギヤ113との間で動力の伝達がなされる。この動力受取ギヤ113は駆動軸112を介して動力伝達ギヤ111に結合されており、この動力伝達ギヤ111はさらにディファレンシャルギヤ114を介して左右の駆動輪116、118に結合されていて、これらに動力を伝達できるようになっている。
【0066】ここで、プラネタリギヤ120の構成と併せてクランクシャフト156、プラネタリキャリア軸127、モータMG1の回転軸であるサンギヤ軸125、モータMG2の回転軸であるリングギヤ軸126の結合について説明する。プラネタリギヤ120は、サンギヤ121、リングギヤ122からなる同軸の2つのギヤと、サンギヤ121とリングギヤ122との間に配置されサンギヤ121の外周を自転しながら公転する複数のプラネタリピニオンギヤ123の3つから構成される。サンギヤ121はプラネタリキャリア軸127に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸125を介してモータMG1のロータ132に結合され、リングギヤ122はリングギヤ軸126を介してモータMG2のロータ142に結合されている。また、プラネタリピニオンギヤ123は、その回転軸を軸支するプラネタリキャリア124を介してプラネタリキャリア軸127に結合され、プラネタリキャリア軸127はクランクシャフト156に結合されている。機構学上周知のことであるが、プラネタリギヤ120は上述のサンギヤ軸125、リングギヤ軸126およびプラネタリキャリア軸127の3軸のうちいずれか2軸の回転数およびこれらの軸に入出力されるトルクが決定されると、残余の1軸の回転数およびその回転軸に入出力されるトルクが決定されるという性質を有している。
【0067】(2)一般的動作次に、図1に示すハイブリッド車両の一般的な動作について簡単に説明する。前述した構成を有するハイブリッド車両は走行時において、駆動軸112に出力すべき要求パワーに相当する動力をエンジン150から出力し、出力された動力をプラネタリギヤ120を介して駆動軸112に伝達している。このとき、例えば、駆動軸112から出力すべき要求回転数および要求トルクに対し、エンジン150のクランクシャフト156が高回転数かつ低トルクで回転している場合には、エンジン150の出力している動力の一部をプラネタリギヤ120を介してモータMG1に伝達し、そのモータMG1により電力として回収し、回収したその電力によりモータMG2を駆動して、リングギヤ軸126を介して駆動軸112にトルクを付加する。逆に、駆動軸112から出力すべき要求回転数および要求トルクに対し、エンジン150のクランクシャフト156が低回転数かつ高トルクで回転している場合には、エンジン150の出力している動力の一部をプラネタリギヤ120を介してモータMG2に伝達し、そのモータMG2により電力を回収し、回収したその電力によってモータMG1を駆動して、サンギヤ軸125にトルクを付加する。こうしてモータMG1およびMG2を介して電力の形でやりとりされる動力を調整することにより、エンジン150から出力された動力を所望の回転数およびトルクとして駆動軸112から出力することができるのである。
【0068】なお、モータMG1またはMG2によって回収された電力の一部は、バッテリ194に蓄積することが可能である。また、バッテリ194に蓄積された電力を用いて、モータMG1またはMG2を駆動することも可能である。
【0069】かかる動作原理に基づき、定常走行時には、例えば、エンジン150を主駆動源としつつ、モータMG2の動力も用いて走行する。このように、エンジン150とモータMG2の双方を駆動源として走行することにより、必要なトルクおよびモータMG2で発生し得るトルクに応じて、エンジン150を運転効率の高い動作点にて運転できるため、エンジン150のみを駆動源とする車両に比べて省資源性および排気浄化性に優れている。一方、クランクシャフト156の回転を、プラネタリキャリア軸127およびサンギヤ軸125を介してモータMG1に伝達することができるため、エンジン150の運転によりモータMG1で発電しつつ走行することも可能である。
【0070】(3)モータMG1に対する制御処理それでは、本発明に関わるモータMG1に対する制御処理について、図2〜図5を用いて詳細に説明する。
【0071】図2は図1のモータMG1に対する制御ユニット190による制御処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。このルーチンは制御ユニット190のCPU(図示せず)により実行される処理であり、所定の時間間隔で繰り返し実行されている。
【0072】図2に示した制御処理ルーチンが開始されると、まず、制御ユニット190は、エンジン150の目標回転数を算出する処理を行なう(ステップS102)。この処理は図3に示す処理ルーチンに従って行なわれる。
【0073】図3は本発明におけるエンジン目標回転数算出処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。図3に示す処理ルーチンが開始されると、制御ユニット190は、VVT157のオン/オフ要求に応じて、エンジン150の動作線を選択する(ステップS202)。
【0074】制御ユニット190の内部にあるROM(図示せず)内には、予め、エンジン150の動作線として、2種類の動作線に関する情報が格納されている。具体的には後述するようにマップの形で記憶されている。これら2種類の動作線のうち、一方の動作線は、燃費が最も良くなる動作線であり、他方の動作線は比較的燃費が悪くてもエンジンのパワーが大きくなる動作線である。
【0075】そこで、制御ユニット190は、アクセルペダル164の踏込量などからVVT157のオン要求があるかオフ要求があるかを判断する。そして、制御ユニット190は、VVT157のオン要求がある場合には、VVT157に対し進角制御を行う(吸気カムシャフトのクランク角に対する位相を進角する)ことになるため、2種類の動作線のうち、比較的燃費が悪くてもエンジンのパワーが大きくなる動作線を選択する。逆に、VVTのオフ要求がある場合には、VVT157に対し進角制御を行なわないため、燃費が最も良くなる動作線を選択する。
【0076】次に、制御ユニット190は、エンジン150に対する要求パワーspeを算出する処理を行なう(ステップS204)。この要求パワーspeは、次の式(4)により計算される。
【0077】
【数4】

ここで、式(4)の右辺各項は、次の通りである。
【0078】・spacc:車両を走行させる駆動トルクを全てエンジン150の出力により賄う場合のパワー(発電量に換算した値)。アクセルペダル164の踏込量と車速とをパラメータとするマップから求める。なお、制御ユニット190は、前述したように、アクセルペダル164の踏込量を、アクセルペダルポジションセンサ164aから得、車速を、リングギヤ軸126の回転数を検出するセンサ(図示せず)から得るようにしている。
【0079】・spchg:バッテリ194の充放電の要求パワー。バッテリ194の残容量から求められる。一般に、残容量が低い場合には、充電の要求が高く、残容量が約60[%]で充放電の要求は0、それ以上では放電要求となる。
【0080】・spAC:図示しないエアコンが駆動される場合の補正量である。エアコンは、電力の消費量が大きいので、他の補機類とは別に、その使用電力を補正するのである。
【0081】こうしてエンジン150に対する要求パワーspeを算出した後、制御ユニット190は、算出した要求パワーspeから、先に選択したエンジン150の動作線に基づいて、エンジン150のベース目標回転数を算出し、予め設定されている変数t_netagに、その算出したベース目標回転数を与える(ステップS206)。
【0082】エンジン150の動作線は、例えば、エンジン150のトルクを縦軸とし、エンジン150の回転数を横軸とする座標上にプロットされている。また、エンジン150から出力される動力は、周知のように、エンジン150の回転数とトルクの積として表されるので、エンジン150からの動力が一定となる、いわゆる等出力線も、上記の座標上にプロットすることができる。
【0083】そこで、上記の座標上に、エンジン150からの動力が算出した要求パワーspeで一定となる等出力線をプロットすると、その等出力線は上記の動作線と交わることになり、その交点での回転数が、求めるべきエンジン150のベース目標回転数となる。
【0084】なお、実際には、予め、エンジン150から出力される動力の各値毎に、選択された動作線に基づきエンジン150の回転数をそれぞれ求めて、それらを制御ユニット190の内部にあるROM(図示せず)内に、マップとして記憶しておき、得られたエンジン150に対する要求パワーspeに対して、そのマップからエンジン150のベース目標回転数を求めるようにしている。
【0085】続いて、制御ユニット190は、その変数t_netagの値について、なまし,レイトリミッタ処理や差速制限ガード処理など、一般的な各種処理を行なう(ステップS208)。こうした各種処理を経ることによって、変数t_netagの値は、エンジン150のベース目標回転数から瞬時の目標回転数に変換される。
【0086】従来においては、こうして変換された変数t_netagの値を、図4のステップS310に示すように、そのまま、エンジン150の目標回転数snetagとしていた。
【0087】図4は一般的なエンジン目標回転数算出処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。図4に示すエンジン目標回転数算出処理ルーチンは、従来用いられていた処理ルーチンである。なお、図4において、ステップS302〜S308の処理は、図3のステップS202〜S208の処理と同じである。
【0088】これに対し、本実施例では、エンジン150が動作状態であり、モータMG1が発電状態である場合において、運転者がアクセルペダル164を戻して、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクが一旦下がらないようにするために、図3に示すように、ステップS210,S212の2つの処理が加えられている。
【0089】すなわち、制御ユニット190は、まず、以下のA,B,Cの各条件を何れも満たしているか否かを判定する(ステップS210)。
【0090】A)エンジン150に対する要求パワーspeがゼロ(spe=0)である。
B)モータMG1の前回のトルク設定値stgoldがゼロ以下(stgold≦0)である。
C)変数t_netagの値がエンジン150の前回の目標回転数snetagoldより小さい(t_netag<snetagold)。
【0091】このうち、条件Aは、ハイブリッド車両の運転者がアクセルペダル164を戻した後に、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロ(spe=0)になったかどうかを判定するために設けられている。
【0092】条件Bは、モータMG1が発電状態(回生状態)にあるかどうかを判定するために設けられている。モータMG1のトルク設定値が負であるということは、モータMG1が発電状態にあると判断できるからである。なお、モータMG1のトルク設定値がゼロの場合は、厳密には、発電状態ではないが、本実施例では、このトルク設定値がゼロの場合も含めるようにしている。ここで、モータMG1の前回のトルク設定値stgoldとは、図2の処理ルーチンにおいて前周回で得られたモータMG1のトルク設定値のことである。
【0093】条件Cは、アクセルペダル164が戻されたことにより、エンジン150の目標回転数が下降しているかどうかを判定するために設けられている。ここで、エンジン150の前回の目標回転数snetagoldとは、図2の処理ルーチンにおいて前周回で得られたエンジン150の目標回転数のことであり、変数t_netagの値である今回の瞬時の目標回転数が前回の目標回転数snetagoldを下回っていれば、エンジンの目標回転数が下降していると判断できるからである。
【0094】次に、制御ユニット190は、ステップS210で判定した結果、A,B,Cの各条件を何れも満たしている場合、即ち、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロであり、且つ、モータMG1が発電状態であり、且つ、エンジン150の目標回転数が下降中である場合は、ステップS212の処理を行ない、それ以外の場合には、ステップS212の処理を回避する。
【0095】そこで、前者の場合には、制御ユニット190が、エンジン150の前回の目標回転数snetagoldとエンジン150の実回転数sneと予め設定された時定数αから、次の式(5)に基づいて算出される値を上記の変数t_netagに新たに与える(ステップS212)。
【0096】
【数5】

【0097】なお、このとき、エンジン150の実回転数sneは、クランクシャフト156の回転数を検出するセンサ(図示せず)などによって取得され、制御ユニット190に入力されている。また、時定数αの値としては、図2の処理ルーチンが、例えば、8〜16[ms]毎に繰り返されているものとすると、32〜64[ms]に設定されている。
【0098】式(5)によれば、図3の処理ルーチンが繰り返される毎に、ステップS212で変数t_netagに与えられる値は、時定数αに従って、徐々にエンジン150の実回転数sneに近づいてゆき、最終的には、エンジン150の実回転数sneと等しくなる。
【0099】一方、後者の場合には、ステップS211の処理を回避するので、変数t_netagの値は、ステップS208で得られたままとなっている。
【0100】次に、制御ユニット190は、以上のような変数t_netagの値を、エンジン150の目標回転数snetagとして設定する(ステップS214)。
【0101】従って、本実施例においては、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロであり、且つ、モータMG1が発電状態であり、且つ、エンジン150の目標回転数が下降中である場合、エンジンの目標回転数snetagは、図3の処理ルーチンを繰り返す度に、徐々にエンジン150の実回転数sneに近づいてゆき、最終的には、その実回転数sneと等しくなる。
【0102】以上によってエンジン目標回転数算出処理ルーチンが終了すると、制御ユニット190による処理は再び図2のメインの処理に戻って、次に、制御ユニット190は、モータMG1の目標回転数sngtagを算出する処理を行う(ステップS104)。この処理は図5に示す処理ルーチンに従って行われる。
【0103】図5は一般的なモータMG1の目標回転数算出処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。図5に示すモータMG1の目標回転数算出処理ルーチンは、従来用いられていた処理ルーチンと同様の処理ルーチンである。
【0104】図5に示す処理ルーチンが開始されると、制御ユニット190は、ステップS102で得られたエンジン150の目標回転数snetagとモータMG2の実回転数snmとから、モータMG1の回転数を算出し、その値を予め設定されている変数t_ngtagに与える(ステップS402)。
【0105】このうち、モータMG2の実回転数snmは、既にステップS204において、車速として、リングギヤ軸126の回転数を検出するセンサ(図示せず)から得られている。
【0106】一方、前述したように、モータMG1の回転数sngとエンジン150の回転数sne及びモータMG2の回転数snmとの間には式(2)に示すような関係があるので、エンジン150の目標回転数snetag及びモータMG2の実回転数snmを式(2)に代入してモータMG1の回転数を算出し、その値を変数t_ngtagに与えると、式(6)に示すような関係が得られる。
【0107】
【数6】

【0108】続いて、制御ユニット190は、その変数t_ngtagの値について、モータMG1の使用制限範囲に基づく上下限ガード処理や過渡トルク特性確保のためのレイトリミッタ処理などの、一般的な種々の処理を行なう(ステップS404)。そして、制御ユニット190は、処理後の変数t_ngtagの値を、モータMG1の制御目標回転数sngtagとして設定する(ステップS406)。
【0109】以上によってモータMG1制御目標回転数算出処理ルーチンが終了すると、制御ユニット190による処理は再び図2のメインの処理に戻り、次に、制御ユニット190は、モータMG1のトルク設定値stgtagを算出する処理を行う(ステップS106)。この処理は図6に示す処理ルーチンに従って行われる。
【0110】図6は一般的なモータMG1のトルク設定値算出処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。図6に示すモータMG1のトルク設定値算出処理ルーチンは、従来用いられていた処理ルーチンと同様の処理ルーチンである。
【0111】図6に示す処理ルーチンが開始されると、制御ユニット190は、モータMG1の実回転数sngがステップS104で得られたモータMG1の目標回転数sngtagに等しくなるような、モータMG1のトルクを算出し、予め設定されている変数t_tgに、その算出した値を与える(ステップS502)。なお、このとき、モータMG1の実回転数sngは、サンギヤ軸125の回転数を検出するセンサ(図示せず)によって取得され、制御ユニット190に入力されている。
【0112】ステップ502では、いわゆる比例積分微分制御(PID制御)において用いられる比例積分微分によって、モータMG1のトルクを算出する。即ち、モータMG1の目標回転数sngtagと実回転数sngとの偏差に所定の比例定数をかけて得られる比例項と、上記偏差の時間積分値に所定の比例定数をかけて得られる積分項と、上記偏差の時間微分値に所定の比例定数をかけて得られる微分項と、の和から、モータMG1のトルクを求めるのである。
【0113】このようにして得られた変数t_tgの値を、制御ユニット190は、モータMG1のトルク設定値stgtagとして設定する(ステップS504)。
【0114】こうして、モータMG1のトルク設定値算出処理ルーチンが終了すると、制御ユニット190による処理は再び図2のメインの処理に戻る。そして、制御ユニット190は、モータMG1のトルクstgが、ステップS106で得られたトルク設定値stgtagとなるように、インバータ回路191を介して、モータMG1のトルクstgを制御する(ステップS108)。
【0115】以上説明したように、本実施例においては、モータMG1のトルク制御は、モータMG1のトルクstgが、ステップS106で得られたトルク設定値stgtagとなるように行なわれている。しかし、モータMG1のトルク設定値stgtagは、ステップS104で得られたモータMG1の目標回転数stgtagに基づいて算出され、さらに、そのモータMG1の目標回転数stgtagは、ステップS102で得られたエンジン150の目標回転数snetagに基づいて算出される。
【0116】一方、前述したように、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロであり、且つ、モータMG1が発電状態であり、且つ、エンジン150の目標回転数が下降中である場合、エンジン150の目標回転数snetagは、図3におけるステップS212の処理によって、エンジン150の実回転数sneに徐々に近づいて最終的にその実回転数sneと等しくなるよう設定される。
【0117】従って、エンジン150の目標回転数snetagが、このように変化するのに伴って、上記したモータMG1のトルク制御により、モータMG1のトルクstgは、負の値から単調に増加して次第にゼロに近づいてゆき、最終的にゼロになる。
【0118】以上の様子を図7に示す。図7は本発明の第1の実施例におけるエンジン150の回転数及びモータMG1,MG2のトルクの時間変化を示したタイミングチャートである。図7において、(a)はエンジン150の回転数の時間変化を、(b)はモータMG1のトルクの時間変化を、(c)はモータMG2の時間変化を、それぞれ表している。
【0119】エンジン150が動作状態にあり、モータMG1が発電状態にある場合に、運転者がアクセルペダル164を戻して、エンジン150に対する要求パワーspeが時刻t0でゼロ[kw]になったとすると、エンジン150の目標回転数snetagとなるべき変数t_netagの値は、図7(a)に示すように、時刻t0以降、図3のステップS212の処理により式(5)に従って、エンジン150の実回転数sneに近づくよう変化する。
【0120】これにより、モータMG1のトルクstgは、図7(b)に示すように、時刻t0以降、負の値から単調に増加して次第にゼロ[Nm]に近づいてゆき、最終的にゼロになる。このとき、図6のステップS502においてPID制御に基づいて算出されるモータMG1のトルクの各成分のうち、比例項の成分は時刻t0から即時にゼロ[Nm]になり、積分項の成分はモータMG1が安定した発電状態にある場合にはゼロ[Nm]であり、微分項の成分は時刻t0から徐々に0[Nm]に収束する。従って、従来のように、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクstgが一旦下がったりすることない。
【0121】また、モータMG2のトルクstmも、モータMG1のトルクstgがゼロに近づくことにより、式(3)に基づいて、stm=stp+stg/ρ≒stpとなり、駆動トルクstpに近づいてゆく。従って、モータMG2のトルクstmは、図7(c)に示すように、時刻t0以降、モータMG1のトルクstgの影響も少なく、なだらかに下降して、変化が安定したものとなる。よって、従来のように、急激に変化して大幅に下がることはない。
【0122】その後は、時刻t1で、エンジン150の実回転数sneが、エンジン150の目標回転数snetagとなるべき変数t_netagの値を下回ったとすると、この時点で、モータMG1のトルク設定値stgtagは正(stgtag>0)となって、モータMG1は力行状態となるので、前述した条件Bを満たさなくなり、ステップS212の処理は回避される。従って、時刻t1以降、エンジン150の目標回転数snetagとなるべき変数t_netagの値は、図7(a)に示すように、ステップS208で得られた値のままとなって変化する。
【0123】これにより、モータMG1のトルクstgは、図7(b)に示すように、正の側において、一旦上昇するが、その後、エンジン150のトルクsteのフリクション分とつり合って一定の値となる。これに伴い、モータMG2のトルクstmも図7(c)に示すような変化を表す。
【0124】以上説明したように、本実施例によれば、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった後、エンジン150の目標回転数snetagがエンジン150の実回転数sneに近づいて最終的にその実回転数sneとほぼ等しくなるようにすることによって、モータMG1のトルクstgはゼロに向かって単調に増加するので、従来のように、上記要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクstgが一旦下がったりすることがない。このため、モータMG2のトルクstmも、安定して下降するため、従来のように、トルクstmの下げ(即ち、負トルク(回生トルク))も増大することがない。よって、車両の減速度の立ち上がりも緩やかとなって、運転者に減速ショックを与えることがない。また、車両が停止している際にも、車両を揺らすことがない。
【0125】さらにまた、このように、上記要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG2のトルクstmが大幅に下がることがなくなるので、バッテリ194の充電許容量が少なくなって、図12(e)に示した如く、モータMG2のトルクstmに対する下限値stmminpが例えせり上がっていても、モータMG1のトルクstmがその下限値stmminpによって制限されることがなくなる。よって、車両の減速度が一瞬抜けるという現象も起きなくなるため、しゃくりが生じなくなる。
【0126】(4)第2の実施例さて、上記した第1の実施例においては、運転者がアクセルペダル164を戻して、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクが一旦下がらないようにするために、図3に示したエンジン150の目標回転数算出処理において、所定の条件を満たす場合に、エンジン150の目標回転数snetagを、徐々にエンジン150の実回転数sneに近づけ最終的にその実回転数sneと等しくなるようにしていた。しかしながら、エンジン150の目標回転数snetagとモータMG1の目標回転数sngtagとの間には、前述した式(6)に示すような関係があるため、エンジン150の目標回転数snetagを、上記のように変化させる代わりに、モータMG1の目標回転数sngtagを同じように変化させるようにしても良い。次に、そのような実施例を本発明の第2の実施例として説明する。
【0127】本実施例の構成は、図1に示した第1の実施例の構成と同様であるので、それらの説明は省略する。
【0128】それでは、本実施例におけるモータMG1に対する制御処理について、図2、図4、図6及び図8を用いて詳細に説明する。本実施例においても、メインの処理は図2に示した処理ルーチンに従って行なわれる。
【0129】図2に示した制御処理ルーチンが開始されると、まず、制御ユニット190は、エンジン150の目標回転数を算出する処理を行なう(ステップS102)。この処理は、第1の実施例で用いた図3の処理ルーチンではなく、従来用いられていた図4の処理ルーチンに従って行なわれる。なお、図4の処理ルーチンの内容については、既に説明した内容と同様であるので、その説明は省略する。
【0130】こうしてエンジン目標回転数算出処理ルーチンが終了すると、制御ユニット190による処理は再び図2のメインの処理に戻って、次に、制御ユニット190は、モータMG1の目標回転数sngtagを算出する処理を行う(ステップS104)。この処理は図8に示す処理ルーチンに従って行われる。
【0131】図8は本発明におけるモータMG1の目標回転数算出処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。図8に示す処理ルーチンが開始されると、制御ユニット190は、ステップS102で得られたエンジン150の目標回転数snetagとモータMG2の実回転数snmとから、モータMG1の目標回転数を算出し、その値を予め設定されている変数t_ngtagに与える(ステップS602)。そして、制御ユニット190は、その変数t_ngtagの値について、モータMG1の使用制限範囲に基づく上下限ガード処理や過渡トルク特性確保のためのレイトリミッタ処理などの、一般的な種々の処理を行なう(ステップS604)。これらステップS602及びS604の処理は図5に示したステップS402及びS404の処理と同様である。
【0132】従来においては、こうして得られた変数t_netagの値を、図5のステップS406で示したように、そのまま、モータMG1の目標回転数sngtagとして設定していた。
【0133】これに対し、本実施例では、エンジン150が動作状態であり、モータMG1が発電状態である場合において、運転者がアクセルペダル164を戻して、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクが一旦下がらないようにするために、図8に示すように、ステップS606,S608の2つの処理が加えられている。
【0134】すなわち、制御ユニット190は、まず、以下のA,B,Dの各条件を何れも満たしているか否かを判定する(ステップS606)。
【0135】A)エンジン150に対する要求パワーspeがゼロ(spe=0)である。
B)モータMG1の前回のトルク設定値stgoldがゼロ以下(stgold≦0)である。
D)変数t_ngtagの値がモータMG1の前回の目標回転数sngtagoldより小さい(t_ngtag<sngtagold)。
【0136】このうち、条件Aは、前述したとおり、ハイブリッド車両の運転者がアクセルペダル164を戻した後に、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロ(spe=0)になったかどうかを判定するために設けられている。
【0137】条件Bも、前述したとおり、モータMG1が発電状態(回生状態)にあるかどうかを判定するために設けられている。
【0138】条件Dは、アクセルペダル164が戻されたことにより、モータMG1の目標回転数が下降しているかどうかを判定するために設けられている。ここで、モータMG1のの前回の目標回転数sngtagoldとは、図2の処理ルーチンにおいて前周回で得られたモータMG1の目標回転数のことであり、変数t_ngtagの値である今回の目標回転数が前回の目標回転数sngtagoldを下回っていれば、アクセルペダル164が戻されたことによってモータMG1の目標回転数が下降していると判断できるからである。
【0139】次に、制御ユニット190は、ステップS606で判定した結果、A,B,Dの各条件を何れも満たしている場合、即ち、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロであり、且つ、モータMG1が発電状態であり、且つ、モータMG1の目標回転数が下降中である場合は、ステップS608の処理を行ない、それ以外の場合には、ステップS608の処理を回避する。
【0140】前者の場合には、制御ユニット190が、モータMG1の前回の目標回転数sngtagoldとモータMG1の実回転数sngと予め設定された時定数αから、次の式(7)に基づいて算出される値を上記の変数t_ngtagに新たに与える(ステップS608)。
【0141】
【数7】

【0142】式(7)によれば、式(5)の場合と同様に、図8の処理ルーチンが繰り返される毎に、ステップS608で変数t_ngtagに与えられる値は、時定数αに従って、徐々にモータMG1の実回転数sngに近づいてゆき、最終的には、モータMG1の実回転数sngと等しくなる。
【0143】また、後者の場合には、ステップS608の処理を回避するので、変数t_ngtagの値は、ステップS604で得られたままとなっている。
【0144】次に、制御ユニット190は、以上のような変数t_ngtagの値を、モータMG1の目標回転数sngtagとして設定する(ステップS610)。
【0145】従って、本実施例においては、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロであり、且つ、モータMG1が発電状態であり、且つ、モータMG1の目標回転数が下降中である場合、モータMG1の目標回転数sngtagは、図8の処理ルーチンを繰り返す度に、徐々にモータMG1の実回転数sngに近づいてゆき、最終的には、その実回転数sngと等しくなる。
【0146】以上によってモータMG1の目標回転数算出処理ルーチンが終了すると、制御ユニット190による処理は再び図2のメインの処理に戻って、次に、制御ユニット190は、モータMG1のトルク設定値stgtagを算出する処理を行う(ステップS106)。この処理は、従来用いられていた図6の処理ルーチンに従って行われる。なお、図6の処理ルーチンの内容については、既に説明した内容と同様であるので、その説明は省略する。
【0147】こうして、モータMG1のトルク設定値算出処理ルーチンが終了すると、制御ユニット190による処理は再び図2のメインの処理に戻る。そして、制御ユニット190は、モータMG1のトルクstgが、ステップS106で得られたトルク設定値stgtagとなるように、インバータ回路191を介して、モータMG1のトルクstgを制御する(ステップS108)。
【0148】以上説明したように、本実施例においても、モータMG1のトルク制御は、モータMG1のトルクstgが、ステップS106で得られたトルク設定値stgtagとなるように行なわれており、そのモータMG1のトルク設定値stgtagは、ステップS104で得られたモータMG1の目標回転数stgtagに基づいて算出される。
【0149】一方、前述したように、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロであり、且つ、モータMG1が発電状態であり、且つ、モータMG1の目標回転数が下降中である場合、モータMG1の目標回転数sngtagは、図8におけるステップS608の処理によって、徐々にモータMG1の実回転数sngに近づいて最終的にその実回転数sngと等しくなるように設定される。
【0150】従って、モータMG1の目標回転数sngtagがこのように変化するのに伴って、上記したモータMG1のトルク制御により、モータMG1のトルクstgは、負の値から単調に増加して次第にゼロに近づいてゆき、最終的にゼロになる。よって、従来のように、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクstgが一旦下がったりすることない。
【0151】また、モータMG2のトルクstmも、モータMG1のトルクstgがゼロに近づくのに伴い、駆動トルクstpに近づいてゆくので、モータMG2のトルクstmは、モータMG1のトルクstgの影響も少なく、なだらかに下降して、変化が安定したものとなる。よって、従来のように、急激に変化して大幅に下がることはない。
【0152】以上説明したように、本実施例によれば、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった後、モータMG1の目標回転数sngtagがモータMG1の実回転数sngに近づいて最終的にその実回転数sngとほぼ等しくなるようにすることによって、モータMG1のトルクstgはゼロに向かって単調に増加するので、従来のように、上記要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクstgが一旦下がったりすることがない。このため、モータMG2のトルクstmも、安定して下降するため、従来のように、トルクstmの下げ(即ち、負トルク(回生トルク))も増大することがない。よって、本実施例においても、前述した第1の実施例と同様の効果を奏することができる。
【0153】(5)第3の実施例さて、上記した第2の実施例においては、運転者がアクセルペダル164を戻して、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクが一旦下がらないようにするために、図8に示したモータMG1の目標回転数算出処理において、所定の条件を満たす場合に、モータMG1の目標回転数sngtagを、徐々にモータMG1の実回転数sngに近づけ最終的にその実回転数sngと等しくなるようにしていた。しかしながら、モータMG1の目標回転数sngtagが最終的にモータMG1の実回転数sngと等しくなった場合、モータMG1のトルクstgもゼロに収束される。従って、モータMG1の目標回転数sngtagを、上記のように変化させる代わりに、モータMG1のトルク設定値stgtagをゼロとなるようにしても良い。次に、そのような実施例を本発明の第3の実施例として説明する。
【0154】本実施例の構成は、図1に示した第1の実施例の構成と同様であるので、それらの説明は省略する。
【0155】それでは、本実施例におけるモータMG1に対する制御処理について、図2、図4、図5及び図9を用いて詳細に説明する。本実施例においても、メインの処理は図2に示した処理ルーチンに従って行なわれる。
【0156】図2に示した制御処理ルーチンが開始されると、まず、制御ユニット190は、エンジン150の目標回転数を算出する処理を行なう(ステップS102)。この処理は、第1の実施例で用いた図3の処理ルーチンではなく、従来用いられていた図4の処理ルーチンに従って行なわれる。なお、図4の処理ルーチンの内容については、既に説明した内容と同様であるので、その説明は省略する。
【0157】こうしてエンジン目標回転数算出処理ルーチンが終了すると、制御ユニット190による処理は再び図2のメインの処理に戻って、次に、制御ユニット190は、モータMG1の目標回転数sngtagを算出する処理を行う(ステップS104)。この処理は、第2の実施例で用いた図8の処理ルーチンではなく、従来用いられていた図5の処理ルーチンに従って行なわれる。なお、図5の処理ルーチンの内容についても、既に説明した内容と同様であるので、その説明は省略する。
【0158】モータMG1の制御目標回転数算出処理ルーチンが終了すると、制御ユニット190による処理は再び図2のメインの処理に戻り、次に、制御ユニット190は、モータMG1のトルク設定値stgtagを算出する処理を行う(ステップS106)。この処理は図9に示す処理ルーチンに従って行われる。
【0159】図9は本発明におけるモータMG1のトルク設定値算出処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。図9に示す処理ルーチンが開始されると、制御ユニット190は、モータMG1の実回転数sngがステップS104で得られたモータMG1の目標回転数sngtagに等しくなるような、モータMG1のトルクを算出し、予め設定されている変数t_tgに、その算出した値を与える(ステップS702)。ステップ702では、図6のステップS502の場合と同様に、PID制御において用いられる比例積分微分によって、モータMG1のトルクを算出する。
【0160】従来においては、こうして得られた変数t_tgの値を、図6のステップS504で示したように、そのまま、モータMG1のトルク設定値stgtagとして設定していた。
【0161】これに対し、本実施例では、エンジン150が動作状態であり、モータMG1が発電状態である場合において、運転者がアクセルペダル164を戻して、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクが一旦下がらないようにするために、図9に示すように、ステップS704,S706の2つの処理が加えられている。
【0162】すなわち、制御ユニット190は、まず、以下のA,Eの各条件を何れも満たしているか否かを判定する(ステップS704)。
【0163】A)エンジン150に対する要求パワーspeがゼロ(spe=0)である。
E)変数t_tgの値がゼロ以下(t_tg≦0)である。
【0164】このうち、条件Aは、前述したとおり、ハイブリッド車両の運転者がアクセルペダル164を戻した後に、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロ(spe=0)になったかどうかを判定するために設けられている。
【0165】条件Eは、モータMG1が発電状態(回生状態)にあるかどうかを判定するために設けられている。変数t_tgの値はモータMG1のトルク設定値となるべき値であり、この値が負であるということは、モータMG1が発電状態にあると判断できるからである。なお、条件Bの場合と同様に、モータMG1のトルク設定値がゼロの場合は、厳密には、発電状態ではないが、本実施例では、このトルク設定値がゼロの場合も含めるようにしている。
【0166】次に、制御ユニット190は、ステップS606で判定した結果、A,Eの各条件を何れも満たしている場合、即ち、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロであり、且つ、モータMG1が発電状態である場合は、ステップS704の処理を行ない、それ以外の場合には、ステップS706の処理を回避する。
【0167】前者の場合には、制御ユニット190が、モータMG1の前回のトルク設定値stgtagoldと予め設定された時定数αから、次の式(8)に基づいて算出される値を上記の変数t_tgに新たに与える(ステップS706)。
【0168】
【数8】

【0169】式(8)によれば、式(5),(7)の場合と同様に、図9の処理ルーチンが繰り返される毎に、ステップS706で変数t_tgに与えられる値は、時定数αに従って、徐々にゼロ[Nm]に近づいてゆき、最終的にはゼロになる。
【0170】また、後者の場合には、ステップS706の処理を回避するので、変数t_tgの値は、ステップS702で与えられたままとなっている。
【0171】次に、制御ユニット190は、以上のような変数t_tgの値を、モータMG1の目標回転数sngtagとして設定する(ステップS708)。
【0172】従って、本実施例においては、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロであり、且つ、モータMG1が発電状態である場合、モータMG1のトルク設定値stgtagは、図9の処理ルーチンを繰り返す度に、徐々にゼロ[Nm]に近づいてゆき、最終的にはゼロになる。
【0173】このようにして、モータMG1のトルク設定値算出処理ルーチンが終了すると、制御ユニット190による処理は再び図2のメインの処理に戻り、制御ユニット190は、モータMG1のトルクstgが、上記したトルク設定値算出処理で得られたトルク設定値stgtagとなるように、インバータ回路191を介して、モータMG1のトルクstgを制御する(ステップS108)。
【0174】以上説明したように、本実施例においては、モータMG1のトルク制御は、モータMG1のトルクstgが設定したトルク設定値stgtagとなるように行なわれているが、前述したように、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロであり、且つ、モータMG1が発電状態である場合には、モータMG1のトルク設定値stgtagは、図9におけるステップS706の処理によって、徐々にゼロに近づいて最終的にゼロになるように設定される。
【0175】従って、モータMG1のトルク設定値stgtagがこのようにゼロに近づくのに伴って、上記したモータMG1のトルク制御により、モータMG1のトルクstgも、負の値から単調に増加して次第にゼロに近づいてゆき、最終的にゼロになる。
【0176】以上の様子を図10に示す。図10は本発明の第3の実施例におけるエンジン150の回転数及びモータMG1,MG2のトルクの時間変化を示したタイミングチャートである。図10において、(a)はエンジン150の回転数の時間変化を、(b)はモータMG1のトルクの時間変化を、(c)はモータMG2の時間変化を、それぞれ表している。
【0177】エンジン150が動作状態にあり、モータMG1が発電状態にある場合に、運転者がアクセルペダル164を戻して、エンジン150に対する要求パワーspeが時刻t0でゼロ[kw]になったとすると、図10(a)に示すように、エンジン150の目標回転数snetagが下降するのに伴って、エンジン150の実回転数sneも下降する。
【0178】一方、このとき、モータMG1のトルク設定値stgtagは、図9のステップS706の処理によって、ゼロ[Nm]に徐々に近づいて、最終的にゼロになるように設定されるので、モータMG1のトルクstgも、図7(b)に示すように、時刻t0以降、負の値から単調に増加して次第にゼロ[Nm]に近づいてゆき、最終的にゼロになる。従って、従来のように、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクstgが一旦下がったりすることない。
【0179】また、モータMG2のトルクstmも、モータMG1のトルクstgがゼロに近づくことにより、式(3)に従い、stm=stp+stg/ρ≒stpとなり、駆動トルクstpに近づいてゆく。従って、モータMG2のトルクstmは、モータMG1のトルクstgの影響も少なく、なだらかに下降して、変化が安定したものとなる。よって、従来のように、急激に変化して大幅に下がることはない。
【0180】以上説明したように、本実施例によれば、エンジン150に対する要求パワーspeがゼロになった後、モータMG1のトルク設定値stgtagがゼロに近づいて最終的にゼロになるようにすることによって、モータMG1のトルクstgはゼロに向かって単調に増加するので、従来のように、上記要求パワーspeがゼロになった直後に、モータMG1のトルクstgが一旦下がったりすることがない。このため、モータMG2のトルクstmも、安定して下降するため、従来のように、回生トルクも増大することがない。よって、本実施例においても、前述した第1および第2の実施例と同様の効果を奏することができる。
【0181】なお、本発明を適用する動力出力装置の構成としては、図1に示した構成以外の構成も可能である。図1では、モータMG2がリングギヤ軸126に結合されているが、モータMG2が、エンジン150のクランクシャフト156に直結したプラネタリキャリア軸127に結合された構成をとることもできる。第1の変形例としての構成を図11に示す。図11では、エンジン150,モータMG1,MG2のプラネタリギヤ120に対する結合状態が図1の実施例と相違する。プラネタリギヤ120に関わるサンギヤ軸125にモータMG1が結合され、プラネタリキャリア軸127にエンジン150のクランクシャフト156が結合されている点では図1と同じである。図11では、モータMG2がリングギヤ軸126ではなく、プラネタリキャリア軸127に結合されている点で図1の実施例構成と相違する。
【0182】かかる構成においても、例えば、モータMG1により回生された電力を用いて、プラネタリキャリア軸127に結合されたモータMG2を駆動することにより、クランクシャフト156に直結したプラネタリキャリア軸127にはさらなるトルクを付加することができ、このトルク付加は、駆動軸112に要求トルクが出力されるように行なわれる。従って、図1の構成と同様に、モータMG1およびMG2を介して電力の形でやりとりされる動力を調整することにより、エンジン150から出力された動力を所望の回転数およびトルクとして駆動軸112から出力することができる。
【0183】従って、このような構成においても、運転者がアクセルペダルを戻して、エンジン150に対する要求パワーがゼロとなった直後に、モータMG1のトルクが一旦下がるという上記した従来技術と同様の問題が生じるので、このような構成に本発明を適用し、エンジン150に対する要求パワーがゼロとなった後に、モータMG1のトルクが単調に増加してゼロに向かうように制御することにより、その問題を解決することは可能である。
【0184】なお、本発明は上記した実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成10年12月24日(1998.12.24)
【代理人】 【識別番号】100097146
【弁理士】
【氏名又は名称】下出 隆史 (外2名)
【公開番号】 特開2000−197208(P2000−197208A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−367372