| 【発明の名称】 |
リニア式カプセル型走行装置の走行カプセル |
| 【発明者】 |
【氏名】石塚 仁司
【氏名】藤沢 友二
【氏名】荒木 修
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| 【要約】 |
【課題】角型リニアチューブのベンド部において走行カプセルの走行を安定させる。
【解決手段】角型リニアチューブのベンド部において、角型リニアチューブ3の内回り側の面41b、外回り側の面41cと接触するカプセル4の車輪7b、7cは、側面41b、41cに倣い走行する。このとき連結部材30はその長手方向が常時側面41bおよび41cと直交する方向に向き、連結部材30は軸31を中心に回転する。従って、ベンド部ではカプセル4の前後の連結部材30は、内回り側の面41b側においては近づき、外回り側の面41cにおいては離れる。このとき、接続部材32がリンク機構として作用して連結部材30の動作が永久磁石5に伝わり永久磁石5は外回り側にスライド移動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 横断面長方形または正方形のチューブ本体と、前記チューブ本体の一つまたは複数の面に前記チューブ本体の長手方向にわたり所定間隔毎に設けられた、その極性が変換可能な励磁コイルと、前記チューブ本体の内周面またはガイドレールと接触する車輪を有し、前記車輪を介して前記チューブ本体内を走行自在の、荷物ケースを搭載可能な箱型のカプセルと、前記カプセルの外側に取り付けられた永久磁石と、前記チューブ本体の前記励磁コイルの位置毎に取り付けられた、前記カプセルの前記永久磁石の位置を検知するためのセンサと、前記励磁コイルの極性を変換するための極性変換機構とからなる水平および垂直の走行が可能なリニア式カプセル型走行装置の走行カプセルにおいて、前記永久磁石が前記カプセルの外側において前記チューブ本体のベンド部の内回り側および外回り側の側面と直交する方向に移動可能に設けられ、前記カプセルの走行方向の左右の車輪と前記永久磁石とがリンク機構によって接続されており、前記カプセルが前記チューブ本体のベンド部を通過するときに前記カプセルの内回り側の前記走行方向の前後の車輪が互いに接近する動作を、前記リンク機構によって前記永久磁石が外回り側に移動する動作に変換することを特徴とするリニア式カプセル型走行装置の走行カプセル。 【請求項2】 前記リンク機構は、前記カプセルの左右の車輪を連結しその中心において前記カプセルの上面または下面に軸を中心に回転可能に取り付けられた連結部材と、一端が前記連結部材に他端が前記永久磁石にそれぞれ軸を中心に回転可能に取り付けられ、前記連結部材と前記永久磁石とを接続する接続部材とからなり、前記カプセルが前記チューブ本体のベンド部を通過するときに前記チューブ本体の内回り側の前後の車輪同士が接近することによる前記連結部材の動作を前記接続部材によって前記永久磁石に伝えて前記永久磁石を前記ベンド部の外回り側に移動する請求項1記載の走行カプセル。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、取り回しや荷物移載の点で有利な箱型のカプセルを用い、該カプセルに永久磁石を取付け、角型のリニアチューブ内をリニアモータで駆動する方式を採用したリニアモータ式カプセル型走行装置の走行カプセルに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、励磁コイルが並列されたリニアチューブと、カプセルに取り付けられた永久磁石とによって構成されるリニアモータによって、カプセルがリニアチューブ内を走行自在のリニア式カプセル型走行装置が開発されている。 【0003】従来のリニア式カプセル型走行装置のリニアチューブは、例えば、特開平3−103004号公報に開示されるように、チューブの外側に励磁コイル(電磁石)を巻装する構成となっている(以下、先行技術1という)。 【0004】先行技術1の外巻方式では、リニアチューブの曲線部分であるベンド部(以下「ベンド部」という)において、ベンドが低曲率半径の場合、カプセルに取り付けた永久磁石とコイル方向に大きな位置ずれが生じ、推力が低下するといった問題がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】一方、発明者らは、取り回しや荷物移載の面で有利な箱型のカプセルに取り付けた永久磁石と、横断面長方形または正方形の角型のチューブ本体の面に励磁コイルを並列したリニアチューブとによって構成されるリニアモータにより該カプセルを走行させるリニア式カプセル型走行装置を開発した。 【0006】このようなリニア式カプセル型走行装置においては、角型リニアチューブのベンド部では平面で構成される側面に取り付けられた励磁コイルと、走行カプセルに取り付けられた永久磁石が半径方向にずれを生じ、推力が低下する問題があった。 【0007】従って、この発明の目的は、角型リニアチューブによるリニア式カプセル型走行装置において、ベンド部においても直線部と同様にカプセルを安定して走行させる推力を得ることができる走行カプセルを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、横断面長方形または正方形のチューブ本体と、前記チューブ本体の一つまたは複数の面に前記チューブ本体の長手方向にわたり所定間隔毎に設けられた、その極性が変換可能な励磁コイルと、前記チューブ本体の内周面またはガイドレールと接触する車輪を有し、前記車輪を介して前記チューブ本体内を走行自在の、荷物ケースを搭載可能な箱型のカプセルと、前記カプセルの外側に取り付けられた永久磁石と、前記チューブ本体の前記励磁コイルの位置毎に取り付けられた、前記カプセルの前記永久磁石の位置を検知するためのセンサと、前記励磁コイルの極性を変換するための極性変換機構とからなる水平および垂直の走行が可能なリニア式カプセル型走行装置の走行カプセルにおいて、前記永久磁石が前記カプセルの外側において前記チューブ本体のベンド部の内回り側および外回り側の側面と直交する方向に移動可能に設けられ、前記カプセルの走行方向の左右の車輪と前記永久磁石とがリンク機構によって接続されており、前記カプセルが前記チューブ本体のベンド部を通過するときに前記カプセルの内回り側の前記走行方向の前後の車輪が互いに接近する動作を前記リンク機構によって前記永久磁石が外回り側に移動する動作に変換することに特徴を有するものである。 【0009】請求項2記載の発明は、前記リンク機構は、前記カプセルの左右の車輪を連結しその中心において前記カプセルの上面または下面に軸を中心に回転可能に取り付けられた連結部材と、一端が前記連結部材に他端が前記永久磁石にそれぞれ軸を中心に回転可能に取り付けられ、前記連結部材と前記永久磁石とを接続する接続部材とからなり、前記カプセルが前記チューブ本体のベンド部を通過するときに前記チューブ本体の内回り側の前後の車輪同士が接近することによる前記連結部材の動作を前記接続部材によって前記永久磁石に伝えて前記永久磁石を前記ベンド部の外回り側に移動することに特徴を有するものである。 【0010】チューブ本体のベンド部は、内回り側の面および外回り側の面からなる側面を構成する湾曲状プレートと、内回り側の面と外回り側の面との間を構成する2面の平坦な略扇形状のプレート(平坦面)からなる、横断面長方形または正方形の角型である。この角型チューブ本体のベンド部の2面の平坦な略扇形状のプレートのうちの少なくとも1つの面に励磁コイルが並列に取り付けられている。 【0011】走行カプセルの前後において、内回り側の面に対する車輪および内回り側の面と近接する平坦面に対する車輪(内回り側車輪)と、外回り側の面に対する車輪および外回り側の面と近接する平坦面に対する車輪(外回り側車輪)とを1つの連結部材に取付けて連結する。このように左右の車輪が平坦面と平行に回転できるように、連結部材を走行カプセルの該当面の中心線上に軸受を介して取り付ける。永久磁石は、カプセルの上面および/または下面にチューブ本体の内回り側および外回り側の側面と直交する方向(即ち、チューブ本体の長手方向と直交する方向)に、ガイドにより移動可能に設ける。そして、更に、接続部材を、その一端は連結部材に、他端は永久磁石に、前記平坦面と平行に回転可能に取付けてリンク機構を構成する。 【0012】連結部材は、その長手方向がチューブ本体の側面と常時直交するので、チューブ本体のベンド部を通過するときは、カプセルの内回り側の前後の車輪が前記チューブ本体の直線部通過時よりも接近し、連結部材は、内回り側が近づき、外回り側が離れる。このように、連結部材および接続部材がリンク機構として作用することにより、永久磁石は外回り側にスライド移動し、励磁コイルと永久磁石とがずれることなく相対しリニアモータの推力が減少しない。 【0013】 【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態に係る斜視図であり走行カプセルのリンク機構を示している、図2は、角型リニアチューブのベンド部における励磁コイルの取付け状況を示す平面図、図3および図4は励磁コイルの取付部を示す斜視図。図5は角型リニアチューブのベンド部を示す斜視図、図6、7はベンド部の動作を示す説明図である。 【0014】まず、リニア式カプセル型走行装置について説明する。図1に示すように、リニア式カプセル型走行装置は、横断面が長方形または正方形の角型のチューブ本体1および励磁コイル2からなるリニアチューブ3と、チューブ本体1(リニアチューブ3)内を走行自在の車輪7を有する箱型のカプセル4と、カプセル4の外側に取り付けられた複数極の永久磁石5と、励磁コイル2の位置に取り付けられた永久磁石5(カプセル4)の位置センサ(磁気センサ)6と、励磁コイル2の極性変換機構からなっている。 【0015】カプセル4は、角型のチューブ本体1内に挿入可能な箱型の形状を有しており、箱型の荷物ケースを収納することができる。カプセル4の外側には、複数極の永久磁石5が取り付けられている。永久磁石5は、励磁コイル2と同期型リニアモータを構成するので、リニアチューブ3の励磁コイル2が設けられている面側に取り付ける。車輪7は、カプセル4の前後、左右および上下に設けられている。 【0016】チューブ本体1の面には孔が開けられており、前記孔内にはコイルケース8がはめ込まれて固定されている。コイルケース8は非磁性材(例えば、エンジニアリングプラスチックやSUS304等)からなっている。コイルケース8内には励磁コイル2が複数並列して収納されている。コイルケース8および励磁コイル2はチューブ本体1の1面または複数の面に設けられている。励磁コイル2はコイルケース8と共にチューブ本体1の内側に向けて突出して固定されている(図4参照)。コイルケース8内において、励磁コイル2の位置毎に磁気センサ6が設けられている。 【0017】次に、図2の角型リニアチューブのベンド部構造について説明する。ベンド部の角型リニアチューブ本体41(以下「ベンド部チューブ本体」という)は、内回り側(腹側)の面41bおよび外回り側(背側)の面41cを構成する、矩形の鉄板を湾曲状に形成してなる2枚のプレートと、内回り側と外回り側との間を構成する、平坦な略扇形状の鉄板からなる上面41aおよび下面41dの2枚のプレートとの計4枚からなっており、前記鉄板の4隅を溶接接合して、横断面長方形または正方形の角型に形成されている(図5参照)。 【0018】次に、内回り側の面41bと外回り側の面41cとの間を構成する平坦な略扇形状の面の励磁コイルの取付けについて説明する。図2に示すように上下の略扇形状の面に沿って略扇形状の孔を開け、図4に示す複数のコイルケース8を前記孔内に1つづつはめ込み固定する。コイルケース8は略扇形状の孔にはめ込み可能な形状に形成されている。そして、コイルケース8毎に励磁コイル2を収納しベンド部チューブ本体41の内面に突出させ、励磁コイル2とカプセル4の複数極の永久磁石5との隙間が一定になるように取り付ける。励磁コイル2の裏側にはバックコア9が取り付けられている(図3参照)。 【0019】次に、本発明のカプセル4がベンド部を通過する際の動作について説明する。図2に示すように、リニアチューブ3のベンド部を通過するときにはカプセル4が内側の面41b側に接近するので、内側の面41bに近づいた永久磁石5と励磁コイル8の位置がずれる問題がある。本発明はこの問題を解決するものである。 【0020】図1に示すように、カプセル4には、チューブ本体1の内回り側の面41bと接触する車輪7bおよびその近接する平坦面41a(上面)と接触する車輪7a(内回り側車輪)と、外回り側の面41cと接触する車輪7c、および、その近接する平坦面41a(上面)と接触する車輪7d(外回り側車輪)とが、1つの連結部材30によって取り付けられている。この連結部材30および内・外回り側車輪7は、平坦面41d(下面)側にも取り付けられ、かくして、連結部材30および車輪7は、カプセル4の上下に配されている。連結部材30および車輪7は、カプセル4の前後に配され、かくして、カプセル4は走行可能となっている。なお、図1は、上記機構の下面側を詳細に示し、上面側は一部省略されている。 【0021】連結部材30は、平坦面41aおよび41dと平行に回転できるように、カプセル4の該当面の中心線上において、軸受31を軸として回転可能に取り付けられている。連結部材30には平坦面41a、41dと平行に接続部材32が取り付けられている。接続部材32の一端は連結部材30の端部と中心との中間に、他端は永久磁石5に、回転可能に軸着されている。 【0022】永久磁石5は、チューブ本体1の長手方向と垂直に{即ち、内回り側の面41b(外回り側の面41c)と直交する方向に}、スライド可能にガイド33を介して取り付けられている。 【0023】ベンド部において、内回り側の面41bと外回り側の面41cと接触するカプセル4の車輪7bおよび7cは、側面41bおよび41cに倣い走行する。このとき連結部材30はその長手方向が常時側面(側面41bと側面41c)と直交する方向に向き、連結部材30は軸31を中心に回転する。従って、カプセル4の前後の連結部材30は、内回り側の面41bにおいては近づき、外回り側の面41cにおいては離れる(図6、7参照)、そして、このとき、接続部材32がリンク機構として作用し、永久磁石5は外回り側にスライド移動する。 【0024】永久磁石5の最大スライド量は、接続部材32の長さおよび取付位置を変えることにより、リニアチューブの曲率半径に対応させる。曲率半径が小さいほど、永久磁石5と励磁コイル2とのずれが大きくなるのでスライド量が大きくなるように、接続部材32を長くする等の処理が必要である。つまり、最も曲率半径が小さい場合に対応できるようにあらかじめ接続部材32の取付位置を決める。以上のように接続部材32の取付けを調整することで、設定した曲率半径よりもベンドの半径が大きい場合にも対応することができる。 【0025】なお、図示はしないが、カプセル4の車輪7はリニアチューブ3の内面に接して走行するが、その部分をレール状のガイドレールによってガイドすればより走行が安定する。 【0026】また、永久磁石5は励磁コイル2のバックコア9との磁気的吸引作用により、磁気的に安定なずれのない位置に動こうとする力が働き、リンク機構により機械的にスライドするのを補助する。 【0027】図6は、接続部材32が内周り側に近い時の作用を示す。図7、はベンドの曲がりの方向が逆になって接続部材32が外回り側に近くなった時の作用を示す。接続部材32の状態がわかるように半分の励磁コイル2を省略して示している。即ち、励磁コイル2のある側にも接続部材32は同様に取り付けられている。励磁コイル2と永久磁石5が表示されているのと反対側の略扇形状の平坦面に取り付けられている場合にも同様の構成を設けることで対応できる。 【0028】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、リニアチューブの曲線部分であるベンド部において、ベンドが低曲率半径の場合、カプセルに取り付けた永久磁石とコイル方向に大きな位置ずれが生じ、推力が低下するのを防止し、安定した走行を可能にし、かくして有用な効果がもたらされる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004123 【氏名又は名称】日本鋼管株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月9日(1998.12.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083839 【弁理士】 【氏名又は名称】石川 泰男
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| 【公開番号】 |
特開2000−175308(P2000−175308A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−349409 |
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