| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】折口 正人
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、電池が劣化した場合でも、最大限の燃費性能を引き出すことができるハイブリッド車両を提供することにある。
【解決手段】電流センサ17及び電圧センサ15で検出された電流及び電圧に基づいて、ステップS210では、バッテリ13が出力可能な現在の最大出力パワーPmax を算出しておき、ステップS220では、現在の最大出力パワーPmax と、新品時に満充電されたときの最大出力パワーの基準値Pref とを比較して最大出力パワーPmax の劣化状態を表す出力低下率dpを算出する。次に、ステップS230では、この出力低下率dpに応じて電流容量の劣化状態を表す容量低下率dcを算出し、ステップS240では、算出された容量低下率dcに応じて目標SOCを修正する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行トルクを発生するエンジンと、電池と、電池より電力の供給を受けて走行トルクを発生するモータと、電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、検出した電池の充電状態を所定の目標値と比較して走行トルクを発生させる動力源を配分する制御手段とを有するパラレル方式のハイブリッド車両において、電池の劣化状態を判断する劣化状態判断手段と、電池の劣化状態に基づいて前記目標値を修正する修正手段とを有することを特徴とするハイブリッド車両。 【請求項2】 エンジンと、エンジンにより駆動される発電機構と、発電機構により充電される電池と、電池より電力の供給を受けて走行トルクを発生するモータと、電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、検出した電池の充電状態を所定の目標値と比較して発電機構の作動を制御する制御手段とを有するシリアル方式のハイブリッド車両において、電池の劣化状態を判断する劣化状態判断手段と、電池の劣化状態に基づいて前記目標値を修正する修正手段とを有することを特徴とするハイブリッド車両。 【請求項3】 前記劣化状態判断手段は、前記電池の電流及び電圧に基づいて、電池が出力可能な最大出力パワーを算出する最大出力パワー算出手段と、算出された最大出力パワーと、新品時に満充電されたときの最大出力パワーの基準値とを比較して最大出力パワーの劣化状態を表す出力低下率を算出する出力低下率算出手段と、この出力低下率に応じて電流容量の劣化状態を表す容量低下率を算出する容量低下率算出手段とを有し、前記修正手段は、算出された容量低下率に応じて前記目標値を修正することを特徴とする請求項1又は2項記載のハイブリッド車両。 【請求項4】 前記劣化状態判断手段は、前記算出された最大出力パワー、出力低下率、容量低下率に基づいて、最大出力パワーを引き出すことができる充電状態を表す最大出力可能充電状態値を算出する最大出力可能充電状態値手段と、この最大出力可能充電状態値から前記修正手段により修正された目標値を引いた値が所定値よりも大きいか否かを判断する判断手段とを有し、前記修正手段は、最大出力可能充電状態値から目標値を引いた値が所定値よりも小さい場合には、最大出力可能充電状態値からこの所定値を引いた値を目標充電状態値として修正することを特徴とする請求項3記載のハイブリッド車両。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド車両に関し、特に、リチウムイオン電池が劣化時でも、理想的な状態で制御することができるハイブリッド車両に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、パラレル方式のハイブリッド車両は、駆動トルクを発生して駆動軸に伝達するためにエンジン及びモータを備えており、走行状態に応じてエンジン及びモータに対する制御を切り替え、燃費性能の高効率化が図られた車両である。このようなハイブリッド車両には、バッテリとして高エネルギー密度を有するリチウムイオン電池が用いられている。 【0003】また、ハイブリッド車両が減速時には、モータを回生状態に制御して駆動軸からモータに伝達される回転に応じて、その回生電力をバッテリに充電するようにしている。 【0004】詳しくは、ハイブリッド車両に用いられている制御装置では、電池の充電状態SOC(State of Charge)に応じて発電量や駆動量や回生量を制御するようにしていた。 【0005】例えば図7に示すように、新品時のバッテリに関する放電性能及び充電性能に対して、車両の最大充電電力16(kW),最大放電出力25(kW)としたとき、入出力可能パワーが16〜25(kW)の範囲に入る充電状態SOCの使用可能範囲は、18〜82%となっていた。このため、リチウムイオン電池の新品時の使用可能な充電状態範囲を表す所定の目標SOCを50%の位置に設定して制御に用いていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、経年変化によりリチウムイオン電池が劣化した場合には、放電容量が低下するとともに、内部抵抗が上昇する傾向を示す。 【0007】この結果、図7に示すように、劣化後のバッテリに関する放電性能及び充電性能に対して、入出力可能パワーが16〜25(kW)の範囲に入るSOCの使用可能範囲は、58〜65%となり、著しく狭くなることがわかる。 【0008】このため、新品時に設定された目標SOCを劣化後も用いて所定の制御を行った場合、新品時のように十分な充放電性能を発揮することができず、リチウムイオン電池を理想的状態で制御することができないといった問題があった。 【0009】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、電池が劣化した場合でも、最大限の燃費性能を引き出すことができるハイブリッド車両を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、走行トルクを発生するエンジンと、電池と、電池より電力の供給を受けて走行トルクを発生するモータと、電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、検出した電池の充電状態を所定の目標値と比較して走行トルクを発生させる動力源を配分する制御手段とを有するパラレル方式のハイブリッド車両において、電池の劣化状態を判断する劣化状態判断手段と、電池の劣化状態に基づいて前記目標値を修正する修正手段とを有することを要旨とする。 【0011】請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、エンジンと、エンジンにより駆動される発電機構と、発電機構により充電される電池と、電池より電力の供給を受けて走行トルクを発生するモータと、電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、検出した電池の充電状態を所定の目標値と比較して発電機構の作動を制御する制御手段とを有するシリアル方式のハイブリッド車両において、電池の劣化状態を判断する劣化状態判断手段と、電池の劣化状態に基づいて前記目標値を修正する修正手段とを有することを要旨とする。 【0012】請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、前記劣化状態判断手段は、前記電池の電流及び電圧に基づいて、電池が出力可能な最大出力パワーを算出する最大出力パワー算出手段と、算出された最大出力パワーと、新品時に満充電されたときの最大出力パワーの基準値とを比較して最大出力パワーの劣化状態を表す出力低下率を算出する出力低下率算出手段と、この出力低下率に応じて電流容量の劣化状態を表す容量低下率を算出する容量低下率算出手段とを有し、前記修正手段は、算出された容量低下率に応じて前記目標値を修正することを要旨とする。 【0013】請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、前記劣化状態判断手段は、前記算出された最大出力パワー、出力低下率、容量低下率に基づいて、最大出力パワーを引き出すことができる充電状態を表す最大出力可能充電状態値を算出する最大出力可能充電状態値手段と、この最大出力可能充電状態値から前記修正手段により修正された目標値を引いた値が所定値よりも大きいか否かを判断する判断手段とを有し、前記修正手段は、最大出力可能充電状態値から目標値を引いた値が所定値よりも小さい場合には、最大出力可能充電状態値からこの所定値を引いた値を目標充電状態値として修正することを要旨とする。 【0014】 【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、電池の劣化状態に基づいて目標値を修正し、電池の充電状態をこの目標値と比較して走行トルクを発生させる動力源を配分するようにしたので、電池が劣化した場合でも、最大限の燃費性能を引き出すことができる。 【0015】また、請求項2記載の本発明によれば、電池の劣化状態に基づいて目標値を修正し、電池の充電状態をこの目標値と比較して発電機構の作動を制御するようにしたので、電池が劣化した場合でも、最大限の燃費性能を引き出すことができる。 【0016】また、請求項3記載の本発明によれば、電池の電流及び電圧に基づいて、電池が出力可能な最大出力パワーを算出するようにしておき、現在の最大出力パワーと、新品時に満充電されたときの最大出力パワーの基準値とを比較して最大出力パワーの劣化状態を表す出力低下率を算出する。次に、この出力低下率に応じて電流容量の劣化状態を表す容量低下率を算出し、算出された容量低下率に応じて目標値を修正することで、電池の劣化状態に応じて目標充電状態値を修正することができる。 【0017】また、請求項4記載の本発明によれば、算出された最大出力パワー、出力低下率、容量低下率に基づいて、最大出力パワーを引き出すことができる充電状態を表す最大出力可能充電状態値を算出し、この最大出力可能充電状態値から修正された目標充電状態値を引いた値が所定値よりも大きいか否かを判断する。ここで、最大出力可能充電状態値から目標充電状態値を引いた値が所定値よりも小さい場合には、最大出力可能充電状態値からこの所定値を引いた値を目標充電状態値として修正することで、電池の劣化状態がさらに大きくなった場合でも目標充電状態値を修正することができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。 【0019】図1は、本発明の一実施の形態に係るパラレル方式のハイブリッド車両1のシステム構成を示す図である。 【0020】ハイブリッド車両1は、駆動トルクを発生して駆動軸に伝達するためにエンジン3及びモータA5を備えており、走行状態に応じてエンジン3及びモータA5に対する制御を切り替え、燃費性能の高効率化が図られた車両である。 【0021】エンジン3は、駆動トルクを発生する内燃機関であり、後述するHVCU23からのトルク指令により駆動トルクを制御される。 【0022】モータA5は、駆動トルクを発生して駆動軸に伝達する3相交流モータであり、後述するインバータA9からの3相交流により駆動トルクを制御される。 【0023】モータB7は、エンジン3を始動するとともに、エンジンの回転に応じて発電してバッテリに電力を供給する3相交流モータであり、後述するインバータB11からの3相交流により駆動トルクを制御される。なお、モータB7はエンジン3の回転により発電を行い、一方、モータA5は減速時での回生により発電を行う。 【0024】インバータA9は、内部に複数のスイッチング素子を有し、後述するHVCU23からのPWM信号に応じてこれらのスイッチング素子をオンオフ制御することで、バッテリ13からの直流電力を交流電力に変換する。インバータB11は、内部に複数のスイッチング素子を有し、後述するHVCU23からのPWM信号に応じてこれらのスイッチング素子をオンオフ制御することで、直流電力を交流電力に変換する。なお、インバータA9,B11は、それぞれに接続されるモータA5,B7が回生時に交流電力を直流電力に変換してバッテリ13に充電する。 【0025】バッテリ13は、高出力密度を有する2次電池としてリチウムイオン電池を搭載している。電圧センサ15は、バッテリ13の両端での直流電圧Vを検出する。電流センサ17は、バッテリ13とインバータA9,B11との間に流れる直流電流Iを検出する。温度センサ19は、バッテリ13に付加され、バッテリ13の温度Tを検出する。 【0026】BCU(バッテリコントロールユニット)21は、電流センサ17で検出されるバッテリ13の直流電流I、温度センサ19で検出されるバッテリ13の温度T、電圧センサ15で検出されるバッテリ13両端の直流電圧Vに基づいて、後述する目標SOC、回生及び出力制限値、現在のSOC等を演算してHVCU23に所定時間毎に設定する。 【0027】HVCU23(ハイブリッドビークルコントロールユニット)は、BCU21からの目標SOC、回生/出力制限値、現在のSOCや、アクセルペダル31からのアクセル開度、車速センサ33からの車速値に基づいて、モータA5による駆動アシスト量を表すPWM信号(又は減速時には回生発電量を制御するPWM信号)を生成しインバータA9に出力するとともに、エンジン3に出力させるべき駆動トルクを表す目標トルク値を生成してエンジン3に出力し、さらに、モータB7による発電量を制御する。HVCU23では、バッテリの充電状態を検出し、バッテリの充電状態が目標値より低下するとバッテリの電力消費を抑えてエンジンの駆動力により走行し、バッテリの充電状態が目標値より上昇するとバッテリの電力消費の制限を解除するように制御している。 【0028】なお、HVCU23,BCU21はそれぞれにCPU、ROM、RAM、タイマ等を有し、それぞれのROMに記憶されている制御プログラムに従って制御されることとする。また、エンジン3には、図示しないエンジンコントロールユニットを備えており、HVCU23から受け取った目標トルク値に基づいて、エンジンに対して空燃比制御を行っていることとする。 【0029】次に、図2,図3に示すフローチャートに基づいてHVCU23,BCU21の動作を説明する。なお、本フローチャートにより表される制御プログラムは、HVCU23,BCU21内部に設けられたROMに記憶されており、所定時間毎に各コントローラは処理を実行することとする。 【0030】まず、HVCU23において、ステップS10では、HVCU23及びBCU21に対して内部RAMの初期化等を含む起動処理を行わせる。この起動処理に応じて、HVCU23及びBCU21の内部RAMは初期化され、以後、各コントローラは起動されることとなる。 【0031】そして、ステップS20では、アクセルペダル31からアクセル開度をHVCU23に入力するとともに、車速センサ33から現在の車速値を入力する。そして、ステップS30では、入力されたアクセル開度及び車速値、車両の重量やギヤ比等の車両諸元に基づいて、車両を駆動するのに必要となる駆動力トルクを算出する。 【0032】そして、ステップS40では、BCU21から後述するバッテリ回生及び出力制限値を入力する。 【0033】そして、ステップS50では、BCU21から後述する現在のSOC及び目標SOCを入力し、モータA5,B7に要求すべき発電要求度を算出する。なお、この発電要求度は、現在のSOCから目標SOCを引いた値の関数として表すことができる。 【0034】そして、ステップS60では、算出した発電要求度に対して、モータBによる発電電力量を決定する。 【0035】そして、ステップS70では、モータAによる駆動(回生)電力量を決定する。なお、モータAの駆動は、例えば車速とアクセル開度で予め定められたエンジンとの分配比で決定され、さらにバッテリ13には出力制限が加わっている。また、減速時にはバッテリ13の回生制限以内で最大の回生を行うこととする。 【0036】そして、ステップS80では、算出した発電要求度に応じてエンジン出力量を決定する。 【0037】ここで、イグニツション・キーがオン状態に維持されている場合にはステップS20に戻り、上述した処理を繰り返す。 【0038】次に、BCU21による処理について説明する。 【0039】BCU21は、HVCU23から起動されると、まず、内部RAMに初期化処理を施す。なお、BCU21にはバックアップ機能が付加された内部RAMを有しており、前回の車両運転を停止した時点での電流積算値Iや現在のSOC等は初期化処理の際にも保存されていることとする。 【0040】そして、ステップS110では、電流センサ17及び電圧センサ15からそれぞれ電流値i及び電圧値vをBCU21に入力する。 【0041】そして、ステップS120では、回生時や出力時にバッテリ13に入出力可能なパワーの制限値を表すバッテリ回生制限値及び出力制限値を演算する。 【0042】そして、ステップS130では、現在のSOCを演算する。すなわち、新品時に満充電されたバッテリ13が放電可能な電流容量Iref 、現在の電流積算値I、電流積算値のオフセット値I0 (バックアップされていた初期値)、電流センサ17で検出された電流値iに基づいて、現在のSOCは、【数1】 現在のSOC=I/Iref ={(Σi+I0 )/Iref }×100 [%] (1) となる。 【0043】そして、ステップS140では、目標SOCを演算するために、図3に示すステップS210以降のサブルーチンをコールして実行させる。 【0044】図3に移り、ステップS210では、電流センサ17及び電圧センサ15からそれぞれ入力される電流値i及び電圧値v、電流値i及び電圧値vに基づいて演算される電池の開放電圧E、電池の内部抵抗rに基づいて、バッテリの出力パワーPは、【数2】 P=iv =i(E−v)/r =−(v2−Ev)/r ={−i(v−E/2)2 /r}+E2/4r (2) となる。 【0045】なお、電池単独で引き出すことができる最大の出力パワーを表す最大出力パワーPmax は、理論的にはv=E/2となる時であり、【数3】 Pmax =E2/4r (3) となり、一義的に決定される。 【0046】しかしながら、モータが正常に出力可能な最低保証電圧Vmin を用いて最大出力パワーPmax を算出するのが一般的である。すなわち、最低保証電圧Vmin を上述した(2)式に代入して最大出力パワーPmax を算出することとする。 【0047】そして、ステップS220では、最大に出力可能なパワーを表す基準値PrefもSOCに対するマップを有しており、SOCに対応する基準値Pref と、最大出力パワーPmax を比較して出力低下率dpを算出する。 【0048】 【数4】 dp=Pmax /Pref ≦1 (4) そして、ステップS230では、出力低下率dpより電流容量の劣化状態を表す容量低下率dcを算出する。すなわち、図4に示すように、新品時=1として劣化時の容量比を容量低下率dcとすると、【数5】 dc=f(dp) (5) なお、ステップS230においては、温度状態に応じて参照可能な複数の相関マップを備えておけば、温度センサ19から検出される温度tに応じて相関マップを選択させ、温度補正された容量低下率dcを得ることができる。 【0049】そして、ステップS240では、容量低下率dcより目標SOCを補正して修正する。すなわち、バッテリ13が新品時に有していたSOCの使用可能な範囲の中央値を初期目標SOCとし、例えば50%としておくと、目標SOCは、【数6】 目標SOC=100−(100−初期目標SOC)× dc =50×dc (6) となる。 【0050】そして、ステップS250では、最大出力パワーPmax 、出力低下率dp、容量低下率dcに基づいて、図5に示す新品時の出力パワー−SOCに関する基準マップを参照して、最大出力パワーを引き出すことができるSOCを表す最大出力可能SOCを算出する。 【0051】まず、ステップS210で求めておいた最大出力パワーPmax を出力低下率dpで割った値をP1として修正し、【数7】 P1=Pmax /dp (7) を求める。ここで、図5に示す基準マップを参照してP1に対応するSOCを求め、出力低下分が考慮されたSOC1が得られる。 【0052】さらに、そのSOC1にdcを掛けて修正し、現在の劣化状態での最大出力可能SOCとして、【数8】 最大出力可能SOC=SOC1×dc (8) が得られる。 【0053】なお、ステップS250においては、図5に示す基準マップを用いて最大出力パワーPmax に対応する現在の劣化状態での最大出力可能SOCを求めたが、同様に、図6に示す新品時の充放電特性に対して、各点(SOC,入出力可能パワーP)を式7,8を用いて修正すると、図6に示すように、劣化後の充放電特性を求めることができる。 【0054】ここで、ステップS260では、バッテリ13の劣化状態が所定の状態以上になっているか否かを判断するため、最大出力可能SOCから目標SOCを引いた差分値が所定値kよりも大きいか否かを判断する。なお、所定値kとしては例えば15%を設定しておくこととする。この差分値が所定値kよりも大きい場合にはステップS270に進む。一方、この差分値が所定値kよりも大きくない場合にはステップS280に進む。 【0055】そして、ステップS270では、バッテリ13の劣化状態が新品時からあまり進行していない状態にあるので、ステップS240で求められた目標SOCをそのままHVCU23に出力する。 【0056】一方、ステップS280では、バッテリ13の劣化状態が進行しているので、目標SOCは、最大出力可能SOC、所定値kに基づいて、【数9】 目標SOC=最大出力可能SOC−k (9) と修正され、この目標SOCをHVCU23に出力する。以後、ステップS110に戻り、処理を繰り返す。 【0057】従って、ステップS270及びS280を実行することで、最大出力可能SOCから目標SOCまでの範囲は、少なくとも15%以上確保できるように設定される。 【0058】図6に示すように、劣化後のバッテリ13に関する放電性能及び充電性能に対して、入出力可能パワーが16〜25(kW)の範囲に入るSOCの使用可能範囲は、44〜74%となり、従来に比較してSOCの使用可能範囲を約3倍程度広くすることができる。 【0059】この結果、パラレル方式のハイブリッド車両1が信号等で停止している場合に、アクセルペダル31が踏み込まれたときでも、エンジン3を駆動して発進させる必要がなく、モータ5による駆動トルクのみでも発進できるだけの出力パワーを得ることができる。この結果、バッテリが劣化時でも最大限の燃費性能を引き出すことができる。 【0060】なお、本実施の形態では、パラレル方式のハイブリッド車両に適応する場合について説明したが、本発明はこのような場合に限られることなく、シリアル方式のハイブリッド車両にも同様に適応することができる。シリアル方式のハイブリッド車両では、バッテリの充電状態を検出し、バッテリの充電状態が目標値より低下するとバッテリの電力消費を抑えて発電を行ってバッテリに充電し、バッテリの充電状態が目標値より上昇すると発電による充電を停止してバッテリの電力消費の制限を解除するように制御している。この場合、バッテリの劣化状態に基づいて目標値を修正し、バッテリの充電状態をこの目標値と比較して発電機構の作動を制御するようにしたので、バッテリが劣化した場合でも、最大限の燃費性能を引き出すことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年10月15日(1998.10.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−125415(P2000−125415A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−294177 |
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