| 【発明の名称】 |
電気自動車用バッテリの容量計測装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】酒井 健一
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| 【要約】 |
【課題】特に放電末期における表示精度に優れた電気自動車用バッテリの容量計測装置を提供する。
【解決手段】既知であるバッテリ特性を用いて放電可能出力値Pから求められるパワー容量値と、放電中の実際の電流値および電圧値から求められる積算容量値とを用いてバッテリ2の容量を求める電気自動車用バッテリの容量計測装置1であり、放電完了時におけるパワー容量値と積算容量値との差をXnとしたとき、次の積算容量値の算出時の初期値をΣXj(j=1〜n,自然数)とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】既知であるバッテリ特性を用いて放電可能出力値から求められるパワー容量値と、放電中の実際の電流値および電圧値から求められる積算容量値とを用いてバッテリの容量を求める電気自動車用バッテリの容量計測装置において、放電完了時における前記パワー容量値と前記積算容量値との差を、次回の積算容量値の算出時の初期値とすることを特徴とする電気自動車用バッテリの容量計測装置。 【請求項2】放電可能出力値とパワー容量値との関係を表すバッテリ特性が記憶された記憶手段と、放電可能出力値を求める放電可能出力値演算手段と、前記記憶手段に記憶されたバッテリ特性と放電可能出力演算手段により求められた放電可能出力値とからパワー容量値を求めるパワー容量値演算手段と、バッテリの放電中の電流値を所定の間隔で検出する電流検出手段と、バッテリの放電中の電圧値を前記所定の間隔で検出する電圧検出手段と、前記電流検出手段により検出された電流値と前記電圧検出手段により検出された電圧値とに基づいて前記所定の間隔で電力を演算しこの電力を積算して積算容量値を求める積算容量値演算手段と、前記積算容量値演算手段により得られる積算容量値と、前記パワー容量値演算手段により得られるパワー容量値とを用いてバッテリの容量を求めるバッテリ容量演算手段と、を有する電気自動車用バッテリの容量計測装置において、前記バッテリ容量演算手段は、放電完了時における前記パワー容量値と前記積算容量値との差を、次回の積算容量値の算出時の初期値とすることを特徴とする電気自動車用バッテリの容量計測装置。 【請求項3】前記バッテリ容量演算手段は、第n回目の放電完了時における前記パワー容量値と前記積算容量値との差をXnとしたとき、次の積算容量値の算出時の初期値をΣXj(j=1〜n,自然数)とすることを特徴とする請求項1または2記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置。 【請求項4】前記バッテリ容量演算手段により検出されたバッテリの容量を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項2または3記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置。 【請求項5】前記バッテリ容量演算手段は、前記パワー容量値と前記積算容量値とを所定比率で重み付けして前記バッテリ容量を演算することを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置。 【請求項6】放電深度が深くなるにしたがって前記パワー容量値の重み付け比率が増加することを特徴とする請求項5記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置。 【請求項7】放電深度が浅くなるにしたがって前記積算容量値の重み付け比率が増加することを特徴とする請求項5または6記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車のバッテリ容量を検出して表示する電気自動車用バッテリの容量計測装置に関し、特に放電末期における表示精度に優れた電気自動車用バッテリの容量計測装置に関する。 【0002】 【従来の技術】電気自動車では、バッテリ容量(残量)を運転席の計器盤に表示し、乗員に喚起することが行われている。こうした従来のバッテリ容量計測装置では、パワー容量値と積算容量値といった2つの容量値を用いてバッテリの残量表示が行われる。 【0003】パワー容量値とは、パワー演算値(電池の放電可能出力)から求められる容量値であって、図10に示すようなパワー演算値Pとバッテリ容量Eとの関係を示す特性マップをバッテリコントロールユニットに格納しておき、現状のパワー演算値からそのときのバッテリ容量を算出した値である。これに対して積算容量値とは、放電中における電流値と電圧値とをサンプリングし、これから求められる電力を積算して得られる容量値である。 【0004】この場合、放電深度DODが深い(Empty側)ところにおいて積算容量値を採用すると、積算容量値は放電時の電圧センサおよび電流センサの誤差が蓄積されているので信頼性に欠けるといった問題がある。しかしながら、放電深度が深いところでは逆にパワー容量値の信頼性が高いので、図7に示すように放電深度がたとえば50%〜100%の間では積算容量値とパワー容量値とを図示する比率で重み付けして割り当てるようにしている。 【0005】すなわち、同図の上のグラフに示すように、放電深度が0%〜50%の範囲では積算容量値の信頼性が高いので、バッテリ容量には専ら積算容量値のみを用い、放電深度が50%を越えて深くなるにしたがい、積算容量値の重み付けの比率を直線的に減少させると同時にパワー容量値の重み付けの比率を直線的に増加させる。 【0006】そして、積算容量値の重み付け比率が80%でパワー容量値の重み付け比率が20%のときに、たとえば積算容量値によるバッテリ容量がQ1、パワー容量値によるバッテリ容量がQ2であったとしたら、求めるバッテリ容量は、Q1×0.8+Q2×0.2となる。こうすることで、放電深度の相違による2つの容量値の優れた信頼性の部分だけを利用することができ、精度の良いバッテリ容量の表示が行える。 【0007】なお、図8に示すように放電完了時(Empty)においては、パワー容量値と積算容量値との間に誤差Δが存在するが、次回の積算容量値を算出する際はこの誤差をリセットして初期値を0に戻すこととしている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のバッテリ容量計測装置では、パワー容量値を求める際に標準的な(設計仕様の)電池に基づくパワー演算値とバッテリ容量との関係を表す特性マップ(図10)を用いるので、製造バラツキなどによって異なる特性を有する電池が混載されていると、計測されて表示されるパワー容量値が実際の値からずれることになる。こうした電池の製造誤差までを考慮した特性マップを作成することはきわめて困難であり現実的ではない。 【0009】特に、放電深度が深くなるほどパワー容量値のウェートが高くなるので、エンプティに近づくにつれ実際のバッテリ容量と、計器盤に表示されるバッテリ容量とに差が生じることとなる。 【0010】たとえば、図7に示すような複数の液晶セグメントからなるバッテリメータの場合には、満充電(Full)近傍の液晶セグメント1個あたりの電気自動車が走行できる距離L1と、放電末期の液晶セグメント1個あたりの電気自動車が走行できる距離L2が異なることとなり、特に同図に示す例のように後者の距離L2が前者の距離L1より短い場合には、実際に走行できる距離よりも長い距離だけ走行できると運転者が誤認識してしまう。これでは走行途中でバッテリ切れが発生する。 【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、特に放電末期の表示精度に優れた電気自動車用バッテリの容量計測装置を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成するために、請求項1記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置は、既知であるバッテリ特性を用いて放電可能出力値から求められるパワー容量値と、放電中の実際の電流値および電圧値から求められる積算容量値とを用いてバッテリの容量を求める電気自動車用バッテリの容量計測装置において、放電完了時における前記パワー容量値と前記積算容量値との差を、次回の積算容量値の算出時の初期値とすることを特徴とする。 【0013】また、請求項2記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置は、放電可能出力値とパワー容量値との関係を表すバッテリ特性が記憶された記憶手段と、放電可能出力値を求める放電可能出力値演算手段と、前記記憶手段に記憶されたバッテリ特性と放電可能出力演算手段により求められた放電可能出力値とからパワー容量値を求めるパワー容量値演算手段と、バッテリの放電中の電流値を所定の間隔で検出する電流検出手段と、バッテリの放電中の電圧値を前記所定の間隔で検出する電圧検出手段と、前記電流検出手段により検出された電流値と前記電圧検出手段により検出された電圧値とに基づいて前記所定の間隔で電力を演算しこの電力を積算して積算容量値を求める積算容量値演算手段と、前記積算容量値演算手段により得られる積算容量値と、前記パワー容量値演算手段により得られるパワー容量値とを用いてバッテリの容量を求めるバッテリ容量演算手段と、を有する電気自動車用バッテリの容量計測装置において、前記バッテリ容量演算手段は、放電完了時における前記パワー容量値と前記積算容量値との差を、次回の積算容量値の算出時の初期値とすることを特徴とする。 【0014】バッテリ容量を積算容量値を用いて計測する場合に、満充電側においては信頼性は高いものの、放電完了側に近づくにつれ信頼性が低下する。このため、放電完了側において信頼性の高いパワー容量値を積算容量値に加味することとしているが、パワー容量値は、その種類のバッテリの一般的設計特性を用いて算出されるので、そのバッテリ固有の特性と相違する場合もあり、こうしたときに計測されるバッテリ容量に誤差が生じる。 【0015】しかしながら、本発明のバッテリ容量計測装置では、そのバッテリを満充電状態から放電完了状態まで使用し、放電完了時におけるパワー容量値(電池特性の相違による誤差を含む)と積算容量値(センサ誤差を含む)との差(誤差)を求めることとし、この差を次回の積算容量値の算出時の初期値としている。 【0016】したがって、放電末期に生じる傾向があるバッテリ容量の誤差が満充電初期に移行されることになり、中間期乃至放電末期における走行距離の均一化が図られる。このように、本発明では演算されるバッテリ容量と実際のバッテリ容量との誤差が満充電初期に生じることとなるが、バッテリ切れには特に問題のない満充電初期の状態であり、バッテリ切れが切実な問題となる放電末期においては表示セグメント当たりの走行距離が均一になる。 【0017】(2)上記発明において、積算容量値の初期値は少なくとも前回のパワー容量値と積算容量値との差とすれば足りるが、請求項3記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置では、前記バッテリ容量演算手段は、第n回目の放電完了時における前記パワー容量値と前記積算容量値との差をXnとしたとき、次の積算容量値の算出時の初期値をΣXj(j=1〜n,自然数)とすることを特徴とする。 【0018】すなわち、この請求項3記載の発明では放電完了状態になる度にそのときのパワー容量値と積算容量値との差Xnを演算し、n+1回目の積算容量値を算出し始める際の初期値をX1+X2+…+Xnとする。こうすることで、放電末期におけるバッテリ容量の演算値と実際値との誤差を、より完全に満充電初期に移行させることができ、中間期乃至放電末期における走行距離が一層均一になる。 【0019】(3)上記発明においては特に限定されないが、演算により求められたバッテリ容量を乗員等に喚起すべく、請求項4記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置のように、前記バッテリ容量演算手段により検出されたバッテリの容量を表示する表示手段を有することがより好ましい。この場合の表示手段としては、特に限定されないが、液晶セグメント表示方式による図形表示や数字表示などを挙げることができる。 【0020】(4)また上記発明においては特に限定されないが、請求項5記載の電気自動車用バッテリの容量計測装置では、前記バッテリ容量演算手段は、前記パワー容量値と前記積算容量値とを所定比率で重み付けして前記バッテリ容量を演算することを特徴とする。 【0021】この場合、パワー容量値および積算容量値それぞれの信頼性を考慮し、請求項6記載の発明のように、放電深度が深くなるにしたがって前記パワー容量値の重み付け比率を増加させ、また請求項7記載の発明のように、放電深度が浅くなるにしたがって前記積算容量値の重み付け比率を増加させることが好ましい。 【0022】放電深度が深い(放電末期)ところにおいては積算容量値よりもパワー容量値の信頼性が高く、放電深度が浅い(満充電初期)ところにおいてはパワー容量値よりも積算容量値の信頼性が高いからである。 【0023】 【発明の効果】請求項1乃至7記載の発明によれば、放電末期に生じる傾向があるバッテリ容量の誤差を満充電初期に移行するので、中間期乃至放電末期における走行距離の均一化が図られ、その結果、不意のバッテリ切れを防止することができる。 【0024】これに加えて、請求項3記載の発明によれば、放電末期におけるバッテリ容量の演算値と実際値との誤差をより完全に満充電初期に移行させるので、中間期乃至放電末期における走行距離をより一層均一にすることができる。 【0025】また請求項6および7記載の発明によれば、パワー容量値と積算容量値とのそれぞれの高信頼性の範囲を用いるので、演算により求められるバッテリ容量そのものの精度を高めることができる。 【0026】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の電気自動車用バッテリの容量計測装置の実施形態を示すブロック図、図2は本発明(請求項2)のクレーム対応図、図3は本実施形態における制御手順を示すフローチャート、図4および図5は本実施形態の作用を説明するための放電深度と走行距離との関係を示すグラフ、図6は本実施形態の表示器のセグメント1個当たりの走行距離を示すグラフである。また、図7は本実施形態における、放電深度によるパワー容量値および積算容量値の重み付け比率の関係(上図)、および放電深度と走行距離との関係(下図)をそれぞれ示すグラフ、図10は本実施形態におけるパワー演算値Pとバッテリ容量Eとの関係を示すグラフ(特性マップ)である。 【0027】まず本実施形態の構成を説明すると、本実施形態の電気自動車用バッテリの容量計測装置1は、電気自動車用モータ3を駆動するバッテリ2の容量(以下残量ともいう)を演算し、これを表示するもので、ROM,RAMおよびCPUを備えたマイクロコンピュータからなるバッテリコントローラ11と、バッテリ2の現在の電圧を検出する電圧計12と、バッテリ2からモータ3へ流れた電流を検出する電流計13と、バッテリコントローラ11で求められたバッテリ容量を乗員に喚起すべく室内の計器盤などに設けられた表示器14とを備えている。 【0028】電圧計12は、バッテリ2の現在の電圧を所定の間隔で測定し、バッテリコントローラ11へ送出する。また、電流計13は、バッテリ2とモータ3との間の電力供給線に設けられ、電圧計12と同じタイミングでバッテリ2からモータ3へ流れる電流を測定し、バッテリコントローラ11へ送出する。 【0029】バッテリコントローラ11は、図2のクレーム対応図に示すように、放電可能出力値演算手段111、記憶手段112、パワー容量値演算手段113、積算容量値114およびバッテリ容量演算手段115が、上述したROM,RAMおよびCPUにより構成されている。 【0030】メモリである記憶手段112には、図10に示されるようなバッテリ2の放電可能出力値(パワー演算値Pともいう)とパワー容量値Eとの関係を表すバッテリ特性マップが記憶されており、後述するパワー容量値演算手段113がアクセス可能とされている。また、放電可能出力値演算手段111は、そのときのバッテリのパワー演算値Pを求め、これをパワー容量値演算手段113へ送出する。 【0031】パワー容量値演算手段113は、記憶手段112に記憶されたバッテリ特性マップを用いて、放電可能出力演算手段112により求められたパワー演算値Pからパワー容量値Eを求め、バッテリ容量演算手段115へ送出する。 【0032】また、積算容量値演算手段114は、上述した電圧計12および電流計13により計測された電圧値および電流値とに基づいて所定間隔のタイミングで電力を演算し、この電力を積算して積算容量値を求め、これをバッテリ容量演算手段115へ送出する。 【0033】バッテリ容量演算手段115では、パワー容量値演算手段113により得られるパワー容量値と積算容量値演算手段114により得られる積算容量値とを用いてバッテリ2の容量を求める。 【0034】この場合、図7に示す重み付け比率が用いられる。すなわち、満充電状態から放電深度の中間期、本例では放電深度DODが0%〜50%においては、電圧計12および電流計13のセンサ誤差はさほど生じないので、積算容量値演算手段114により求められた積算容量値のみを用いて、これをバッテリ容量とする。また、放電深度の中間期から放電完了、本例では放電深度DODが50%〜100%においては、放電深度が深くなるにしたがって電圧計12および電流計13のセンサ誤差が大きくなるので、この範囲において信頼性の高いパワー容量値の重み付け比率を、同図の上図に示すように直線的に増加させる。これとともに積算容量値の重み付け比率を直線的に減少させる。そして、各放電深度におけるパワー容量値と積算容量値との重み付け比率にしたがい、パワー容量値および積算容量値のそれぞれにこの重み付け比率を乗じ、これを加算することでバッテリ容量とする。たとえば、放電深度が75%のときのパワー容量値と積算容量値との重み付け比率は、同図から50%:50%であるので、このとき得られたパワー容量値がQ1、積算容量値がQ2であったとしたら、求めるバッテリ容量は、Q1×0.5+Q2×0.5となる。 【0035】そして、バッテリ容量演算手段115にて求められた最終的なバッテリ容量は、表示器14に送出され、ここで液晶セグメントによる図形表示がなされる。図6に示す例では、放電完了から満充電までを16個の液晶セグメント141で構成し、全てのセグメントが点灯しているときが満充電(Full)を示し、全てのセグメントが消灯しているときが放電完了(Empty)を示す。 【0036】なお、本実施形態のバッテリ容量演算手段115では、放電完了状態になったときにパワー容量値と積算容量値との差を求め、これを次に積算容量値の算出する際の初期値に反映することとしている。この点につき、図3に示すフローチャートおよび図4,5のグラフを参照しながらその制御手順を説明する。まず、本例のバッテリ容量計測装置1が搭載された電気自動車が満充電とされたバッテリ2により走行する場合、放電深度(走行時間)の変化に対する走行距離の関係は図4に示すようになる。同図において、放電深度に対する走行距離の関係を積算容量値による表現とパワー容量値による表現とによってそれぞれ示している。 【0037】ここで、既述したように放電深度DODが0%〜50%においては、電圧計12および電流計13のセンサ誤差はさほど生じないので、積算容量値そのものをバッテリ容量とする。また、放電深度DODが50%〜100%においては、放電深度が深くなるにしたがって電圧計12および電流計13のセンサ誤差が大きくなるので、この範囲において信頼性の高いパワー容量値の重み付け比率を、図7の上図に示すように直線的に増加させるとともに積算容量値の重み付け比率を直線的に減少させる。そして、各放電深度におけるパワー容量値と積算容量値との重み付け比率にしたがい、パワー容量値および積算容量値のそれぞれにこの重み付け比率を乗じ、これを加算することでバッテリ容量とする。 【0038】こうして求められたバッテリ容量を表示器14に表示しながら、1回目の走行を終了し、イングニッションキーをOFFする(ステップ1,2)。このとき、バッテリ2の容量が放電完了(Empty)となっている場合には(ステップ3)、ステップ4へ進んで図4に示すパワー容量値と積算容量値との差X1(n=1)を記憶する。もし、ステップ3にて放電が完了していない場合にはステップ5へ進んで充電を行い、リターンする。 【0039】ステップ4にてパワー容量値と積算容量値との差X1を記憶したのち、ステップ6で充電を行った結果、この充電が満充電であるときは、次に開始される積算容量値の算出の初期値を先ほど記憶したX1とする(ステップ7,8)。もし、ステップ7にて満充電状態まで充電されない場合にはそのままリターンする。 【0040】2回目の走行においては、上述したステップ8において、積算容量値の初期値が0ではなくX1とされているので、図5の放電深度と走行距離との関係を示すグラフ中、積算容量値のグラフにおいては、初期値がX1で放電完了(Empty)時の値がパワー容量値とほぼ等しくなる直線を構成する。つまり、図4に示す積算容量値の直線と比べると、傾きが同じで縦軸方向にX1だけ移動した直線となる。 【0041】したがって、こうした状態から走行を開始すると、放電深度DODが0%〜50%においては積算容量値そのものがバッテリ容量とされるので、図6に示すように満充電初期側の液晶セグメント1個当たりの走行距離が短くなる。ただし、放電深度DODが50%〜100%においては、この範囲において信頼性の高いパワー容量値に加えて、積算容量値の値も先ほどのステップ8による補正によって修正され、これにより積算容量値の信頼性も充分に高くなっている。したがって、これらパワー容量値と積算容量値により求められたバッテリ容量値は実際の走行距離にきわめて近づき、図6に示すように表示器14の液晶セグメント1個当たりの走行距離も均一になる。 【0042】ちなみに、図5の状態で放電完了となったときにパワー容量値と積算容量値とにさらなる差X2が生じた場合には、次の3回目の積算容量値を算出し始めるときの初期値をX1+X2とする。 【0043】また、この処理を繰り返し、n回目の放電完了となったときのパワー容量値と積算容量値との差がXnであったときの、n+1回目の積算容量値の初期値をΣXj(j=1〜n,自然数)とする。これにより、そのバッテリ固有のパワー容量値および積算容量値にそれぞれ含まれる誤差が満充電初期に集約され、放電末期における容量の表示精度が正確かつ均一になる。 【0044】この結果、表示器14によるバッテリ容量の表示が放電末期に近づくと、1つのセグメント当たりの走行距離が等しくなり、乗員の誤認識による不意なバッテリ切れを防止することができる。 【0045】なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月17日(1998.9.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099900 【弁理士】 【氏名又は名称】西出 眞吾 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−92602(P2000−92602A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月31日(2000.3.31) |
| 【出願番号】 |
特願平10−262626 |
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