| 【発明の名称】 |
懸垂式物品搬送システムの分岐部又は合流部における走行制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】北山 幸男
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| 【要約】 |
【課題】機構的な分岐/合流機能を必要としないで安定に走行できる懸垂式物品搬送システムの分岐部走行方法を提供する。
【解決手段】空間に保持された軌道12を台車2Aがホイスト3Aを懸垂して走行する懸垂式物品搬送システムにおいて、この懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部において、走行軌道の分岐/合流機構を欠如させ、この懸垂式物品搬送システムの走行台車2Aを少なくとも片側3輪21A1、21A2、21A3以上とし、片側3輪の場合は、3輪中隣接2輪の間隔21A1と21A及び21A2と21A32を走行軌道12の隙間間隔よりも所定値大にする等の手段によって、上記の走行軌道の欠如箇所を通過するように構成したことを特徴とする。さらに、走行路に電磁石を設けて重力軽減手段を考慮した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空間に保持された軌道を台車がホイストを懸垂して走行する懸垂式物品搬送システムにおいて、当該懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部において、走行軌道の分岐又は合流機構を欠如させ、当該懸垂式物品搬送システムの走行台車を少なくとも片側3輪以上とし、片側3輪の場合は、3輪中隣接2輪の間隔を走行軌道の隙間間隔よりも所定値大にする等の手段によって、上記走行軌道の欠如箇所を通過するように構成したことを特徴とする懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部における走行制御方法。 【請求項2】 空間に保持された軌道を台車がホイストを懸垂して走行する懸垂式物品搬送システムにおいて、当該懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部において、走行軌道の分岐又は合流機構を欠如させ、当該懸垂式物品搬送システムの走行台車を少なくとも2組のボギー台車で構成し、該ボギー台車にステアリング機能を装備し、上記ボギー台車と該台車に構成される走行輪夫々の数と間隔を走行軌道の隙間間隔との対応で設定する等の手段によって、上記走行軌道の欠如箇所を通過するように構成したことを特徴とする懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部における走行制御方法。 【請求項3】 リニア直流モータによって駆動され、空間に保持された軌道を台車がホイストを懸垂して走行する懸垂式物品搬送システムにおいて、当該懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部において、走行軌道の分岐又は合流機構を欠如させ、少なくとも上記分岐又は合流機構を欠如させた走行路領域の、リニア直流モータの地上側に設置した永久磁石に所定磁気力を発生する電磁石を併設し、当該リニア直流モータにより駆動される台車の接近に対応して上記電磁石を励磁するようにした懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部における走行制御方法。 【請求項4】 リニア直流モータによって駆動され、空間に保持された軌道を台車がホイストを懸垂して走行する懸垂式物品搬送システムにおいて、当該懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部において、走行軌道の分岐又は合流機構を欠如させ、少なくとも上記分岐又は合流機構を欠如させた走行路領域を通過する上記リニア直流モータにより駆動される台車の駆動コイル電流をその他の領域よりも増大するようにした懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部における走行制御方法。 【請求項5】 リニアモータによって駆動され、空間に保持された軌道を台車がホイストを懸垂して走行する懸垂式物品搬送システムにおいて、当該懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部において、走行軌道の分岐又は合流機構を欠如させ、少なくとも上記分岐又は合流機構を欠如させた走行路領域の地上側に永久磁石を設置するとともに、該走行路領域を通過する上記リニアモータにより駆動される台車の所定のコイルに所定値の電流を供給するようにした懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部における走行制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空間に保持された軌道を台車がホイストを懸垂して走行する懸垂式物品搬送システムに係り、特に、走行路の分岐部又は合流部に設ける分岐又は合流機能を簡略化して、設置工事と保守作業を簡略化するようにした懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部における走行制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近時、物品輸送を必要とする多くの分野で、地上面積を有効に利用するために、空間に形成した軌道を無人で走行する台車による物品搬送システムが採用されている。このような物品搬送システムには、空間に保持された軌道を台車がホイストを懸垂して走行する懸垂式物品搬送システムがある。このような懸垂式物品搬送システムの一例を図8(A)、(B)に示している同図(A)は懸垂式物品搬送システムの軌道の横断面からみた台車及びホイストの正面を示し、同図(B)は同図(A)のA−A断面からみた懸垂式物品搬送システムを示す横断面図である。同図において、1は空間に構成された軌道構造部、2は自動で移動する台車、3は台車2から懸垂され、物品を搭載するホイストである。 【0003】軌道構造部1は、構造物に架設したフレーム11に、軌道12が所定間隔で配設したサポータ13によって懸垂されて走行路を形成している。14は台車2への電力供給用電源ライン、15は台車2の駆動機能であるリニア直流モータ(以下LDMと略称する)の地上側に配設される永久磁石である。台車2には、軌道12上を走行する走行輪21を装着した走行輪構造体22の上部に駆動機能であるLDMの駆動部23が装着されている。ホイスト3は、物品を搭載する容器31を懸垂したホイスト構造体32が夫々の走行輪構造体22に懸垂機構33で結合し、台車2に懸垂されている。24は台車2に装着された集電機能であって、前述した電源ライン14から台車2に必要な電力を供給し、走行輪構造体22に収められた図示しない制御機能によって駆動部23に適切に電流を供給する。即ち、この懸垂式物品搬送システムの条件に対応して予め設定された制御プログラムと、その他の信号供給手段によって、駆動部23に電流を供給するので、駆動部23のコイルに発生する磁力と永久磁石15との間に働く吸引力によって、台車は駆動される。 【0004】図9(A)は、懸垂式物品搬送システムの分岐部又は合流部における軌道構造の第1の構成例を示す図である。同図において、12a1は走行路12Aから走行路12Cに通じる片側の軌道、12b1は走行路12Bから走行路12Cに通じる片側の軌道である。走行路12a2は走行路12Aの上記とは反対側の軌道、12b2は走行路12Bの上記とは反対側の軌道であって、夫々の端部で結合している。12eは、12a2と12b2との結合点を支点として、走行路12Aと、走行路12Bとを切り替える転換軌道である。又、走行路12Cは上記の軌道12a1に直接接続している軌道12c1と、上記の軌道12b1に接続する軌道12c2によって構成されている。即ち、走行路12Aと走行路12Cが接続される条件においては、転換軌道12eの先端部は、軌道12c1側に回転され、走行路12Bと走行路12Cが接続される条件においては、転換軌道12eの先端部は、軌道12c2側に回転される。図9(B)は、懸垂式物品搬送システムの分岐部又は合流部における軌道構造の図9(A)とは異なる第2の構成例を示す図である。同図において、12a1と12a2は走行路12Aの軌道、12b1と12b2は走行路12Bの軌道、12c1と12c2は走行路12Cの軌道である。又、12e1は、走行路12Cの片方の軌道12c1の端部を支点として、その先端部を、走行路12Bの片方の軌道12b1の端部まで旋回するように構成とした転換軌道12Eの片方の軌道であり、12e2は、走行路12Cの上記とは他の一方の軌道12c2の端部を支点として、その先端部を、走行路12Bの上記とは他の一方の軌道12b2の端部まで旋回するように構成した転換軌道12Eの上記とは他の一方の軌道である。即ち、走行路12Aと走行路12Cが接続される条件においては、転換軌道12Eは、同図に示す中間位置にあり、走行路12Bと走行路12Cが接続される条件においては、転換軌道12Eは、矢印の方向に旋回し、転換軌道の12e1によって軌道12b1と軌道12c1とが接続され、転換軌道12Eの他方の軌道12e2によって軌道12b2と軌道12c2とが接続される。 【0005】上記の構成によって、図8(A)、(B)に示した台車2の走行輪21は、支障なく、目的とする走行路を走行できる。台車2の操向手段は、懸垂式物品搬送システムの設計思想に従って、多数あり、例えば、ガイドレールによって台車に構成したガイド輪を誘導する手段、走行輪にステアリング機能を設けて操向する手段等があるが、ガイド方式による場合であってもガイド機構等を記すと図面が複雑になって、理解が困難になる恐れがあるので、図示を省略している。 【0006】懸垂式の物品搬送装置の分岐方式には、特開平6−87436号公報に開示の第1の先行技術がある。この第1の先行技術のものは、左右一対のサイドローラの内、分岐走行させたい側のサイドローラを垂直壁に当接させることによって、走行車の走行に伴ってサイドローラを垂直壁に沿って移動させて、走行車を所望の分岐ガイドレールに分岐走行させるというものである。また、リニア誘導モータを駆動原に利用した分岐機構を備えた工場間搬送システムとしては、特開平6−171708号公報に開示の第2の先行技術がある。この第2の先行技術には、分岐位置での台車の引き込み方法として、第1の例として、同公報の図2を参照して、地上側に形成したリニア誘導モータの選択駆動による手段を説明し、第2の例として、同公報の図3を参照して、分岐点の壁を移動させる手段を説明している。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の懸垂式の物品搬送システムは、分岐部又は合流部では、上述したように、機構的な移動機能を備えざるを得なかった。しかしながら、機構的な手段ではメンテナンスが必要であるし、故障する恐れがあるので、移動機能を必要としない分岐方法が望まれていた。特に、クリーンな状態を必要とする室内等では、できるだけ移動機構の採用を避けることが望まれている。また、第1の先行技術のものは、分岐用ガイドレールの垂直壁に対してサイドローラを垂直に移動させるものであるが、同公報の図2において、車輪13が駆動される対向底壁が欠如して記載されていて、振れ止めローラ14とサイドローラ16のみで浮いた車輪側の重量を支え得るとは考えられず、必要な構成要素が欠如した発明であると言える。さらに、第2の先行技術の第1の例は、機構的な移動機能を備えてはいないが、地上走行式の台車を対象としたものであって、懸垂式の走行路には採用することができない。 【0008】本発明は従来のものの上記課題(問題点)を解決し、機構的な分岐又は合流機能を必要としないで安定に走行できる懸垂式物品搬送システムの分岐部又は合流部における走行制御方法を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明に基づく懸垂式物品搬送システムの分岐部又は合流部における走行制御方法においては、空間に保持された軌道を台車がホイストを懸垂して走行する懸垂式物品搬送システムにおいて、この懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部において、走行軌道の分岐又は合流機構を欠如させ、この懸垂式物品搬送システムの走行台車を少なくとも片側3輪以上とし、片側3輪の場合は、3輪中隣接2輪の間隔を走行軌道の隙間間隔よりも所定値大にする等の手段によって上記の走行軌道の欠如箇所を通過するように構成したことを特徴とする。また、この懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部において、走行軌道の分岐機構を欠如させ、この該懸垂式物品搬送システムの走行台車を少なくとも2組のボギー台車で構成し、ボギー台車にステアリング機能を装備し、ボギー台車とこの台車に構成される走行輪夫々の数と間隔を走行軌道の隙間間隔との対応で設定する等の手段によって走行軌道の欠如箇所を通過するように構成しても良い。上記の結果、分岐又は合流するように構成した走行路を、機構的な分岐又は合流機構を除いても、台車は走行できる。 【0010】台車がリニア直流モータによって駆動される場合は、この懸垂式物品搬送システムの走行路の分岐部又は合流部において、走行軌道の分岐又は合流機構を欠如させ、少なくとも上記の分岐又は合流機構を欠如させた走行路領域の、リニア直流モータの地上側に設置した永久磁石に所定磁気力を発生する電磁石を併設し、このリニア直流モータにより駆動される台車の接近に対応して上記電磁石を励磁するようにすると、台車の実質的重量を軽減できるので、分岐又は合流機構を欠如させた走行路領域で安定に走行できる。上記の場合、リニア直流モータにより駆動される台車の駆動コイル電流をその他の領域よりも増大するようにしても良い。リニア直流モータ以外のリニアモータの場合も類似相当の手段を取れるように構成すれば良い。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明に基づく懸垂式物品搬送システムに適用する走行路の軌道を図1によって説明する。なお以降の説明においては分岐又は合流を総括して分岐と略称して説明する。同図において、12A1と12A2は走行路12Aの軌道、12B1と12B2は走行路12Bの軌道、12C1と12C2は走行路12Cの軌道である。上記の各軌道は、図1によって明らかなように、走行路12Aの片方の軌道12A1と、走行路12Cの片方の軌道12C1とは直接接続され、走行路12Bの片方の軌道12B2と、走行路12Cの上記とは他の一方の軌道12C2とは直接接続され、走行路12Aの上記とは他の一方の軌道12A2と、走行路12Bの上記とは他の一方の軌道12B1とは夫々の先端部を分岐点12Eで突き当てた形状で結合している。 【0012】次に、上記の軌道状態における物品搬送用のホイストを懸垂した台車の実施の形態を図2乃至図7を参照して説明する。なお、図1、図2においては、台車を操向するための機構類の図示は省略し、従来の技術で示した図8に記した要素機能と同等の要素機能は同一の符号又はその符号にA(複数あるものはさらにA1、A2のように数字を付して区別)を付した符号を使用して詳細説明は省略する。 【0013】第1の実施の形態:図2(A)は本発明を適用した懸垂式物品搬送システムにおける走行路の断面からみた軌道構造部の断面と台車及びホイスト(以下台車にホイストも含めて車両と略称する)の正面を示し、同図(B)は同図(A)のA−A断面からみた軌道の縦断面と車両の横断面を示す図である。同図において、2Aは第1の実施の形態を示す台車である。台車2Aの3個の走行輪構造体22A1乃至22A3には夫々1対の走行輪21A1乃至21A3が装着されている。両側の走行輪構造体22A1及び22A3には上部に駆動機能であるLDMの駆動部23Aが装着されている。また、物品を搭載する容器31を結合したホイスト構造体32Aが、走行輪構造体22A1乃至22A3の夫々に結合した懸垂機構33Aで懸垂されている。上記の走行輪21A1と21A2、21A2と21A3の間隔は、上述した各走行路の両側軌道の隙間間隔よりも、所定値大きく形成する。即ち、詳細を後述するように分岐部を走行可能な寸法とする。 【0014】上記の構造における走行路上の走行状態を図3に示している。同図に示す各符号は図1及び図2の各要素機能に対応している。同図において、A、B、Cは夫々同一の台車の矢印方向への移動中における車両を示している。即ち、同図には、走行路12A及び12Cに対して、走行路12Dが分岐し、車両が走行路12Dから走行路12Cに進入する状態を示し、車両Aは走行路12Dにある状態、車両Bは走行路12Dから走行路12Cに移る過程の状態、車両Cは走行路12Cに移り終わった状態を示している。同図から明らかなように、車両の進行方向先端の走行輪21A1の片側が軌道から浮いている状態では、残りの走行輪21A2及び21A3が走行路12Dの軌道上にあって重量を支え、進行方向先端の走行輪21A1が完全に走行路12Cの軌道に乗った(車両B図)後、第2の走行輪21A2の片側が走行路12Dの軌道を外れて両端の走行輪21A1と21A3が走行路12Dと走行路12Cの上で重量を支え、第2の走行輪21A2も走行路12Cの軌道に乗ると、第3の走行輪21A3の片側が走行路12Dの軌道を外れて前の走行輪21A1と21A2が走行路12C上で重量を支え、さらに進んで同図の車両Cに示すように、完全に走行路12Cの上を走行するようになる。上記の説明では合流の場合について説明したが、同一の機構によって、分岐走行路に進行する場合にも同様に走行できる。即ち、図2に示す台車構造によって走行軌道の分岐機構を欠如させても、確実に分岐された走行路を走行できる。 【0015】第2の実施の形態:図4は本実施の形態の場合の、懸垂式物品搬送システムの軌道の縦断面と車両の横断面図である。同図において、第1の実施の形態と共通なものは、同じ符号を、また、区別すべきものは同じ符号にBの符号を付して示した。台車2Bには、2個のステアリング制御機能を備えたボギー台車構造の走行輪構造体22Bが装着され。各走行輪構造体22Bには夫々2対の走行輪21Bが装着され、その上部に駆動機能であるLDMの駆動部23Bが装着され、下部には夫々懸垂機構33Bで物品を搭載する容器31を結合したホイスト構造体32Bに懸垂されている。 【0016】上記の構造における走行路上の走行状態は、前記した第1の実施の形態を参照すれば明らかなので、図示は省略するが、例えば、図3と同様に、車両が走行路12Dから走行路12Cに進入しようとすると、車両の進行方向の走行輪構造体22Bの走行輪21Bの片側が全て軌道から浮いている状態であっても、残りの後側の走行輪構造体22Bの走行輪21Bが走行路12Dの軌道上にあって重量を支える。次に、進行方向先端の走行輪21Bが走行路12Cの軌道に乗って、走行輪構造体22Bの前側の走行輪21Bと後方の走行輪構造体22Bの後側の走行輪21Bとが重量を支える状態と、進行方向先端の走行輪構造体22Bの各走行輪21Bが完全に走行路12Cの軌道に乗って、後方の走行輪構造体22Bの走行輪21Bの片側が浮いた状態を経由した後、さらに進んで同図の車両Bと同様に、完全に走行路12Cの上を走行するようになる。上記の説明では合流の場合について説明したが、同一の機構によって、分岐走行路に進行する場合にも同様に走行できる。即ち、図4に示す台車構造によって走行軌道の分岐機構を欠如させても、確実に分岐された走行路を走行できる。この間において、走行輪構造体22Bはステアリング制御機能を備えたボギー台車構造なので、図示しない、地上に装置された誘導信号、例えば、線状のマーク又は後述する手段に従って、操向機能が制御され、軌道上を走行する。従って、LDMの駆動部23Bは、地上側の永久磁石15の形状と正しく相対し、良好な駆動力を得るので、台車2Bは、効率良く走行する。 【0017】第3の実施の形態:第3の実施の形態は、図示と詳細な説明は省略するが、前述した第1の実施の形態で図2によって説明した台車2Aに設けた3個の走行輪構造体22Aの前後両側を、第2の実施の形態と同様に、ステアリング制御機能を備えたボギー台車構造としたものである。従って、第2の実施の形態と同様、地上に装置された誘導信号、例えば、線状のマークに従って、操向機能が制御され、軌道上を走行するので、LDMの駆動部は、地上側の永久磁石の形状と正しく相対し、良好な駆動力を得るので、車両は、効率良く走行する。 【0018】第4の実施の形態:第4の実施の形態は、台車は従来の技術で、図8を参照して示した台車2と相当の形状、機能を有していて、地上側の設備1Cを図5(A)、(B)に示すように構成したものである。図5(A)、(B)は図2と同様、同図(A)と同図(B)によって、車両及び軌道の断面を示している。15CはLDMの地上側部材である永久磁石であって、16Cと17Cは、走行路の分岐部において、永久磁石15Cの両側の適切な位置に構成した電磁石である。なお、同図においては、図8の従来例及び第1、第2の実施の形態とを区別するため、台車2C、ホイスト3C、ホイスト構造体32C、懸垂機構33C等というように各構造の符号にCを付して示してあるが、共通のものは同じ符号としてある。この電磁石16Cと17Cは、夫々の走行路における軌道の条件と図示しない車両の接近を検知するセンサの働きによって励磁されるように、地上の制御機能を構成している。なお、上記の構造において、分岐部に車両が接近して、前輪の片側が浮いた状態になる前に、その側、即ち、欠如させた軌道側を走行する車輪側の電磁石を励磁して、車輪が浮いている車両の重量を相殺する。従って、車両は、軌道の欠如した箇所も安定に走行する。本機能は、LMDの永久磁石による駆動力を強化する機能を有していることは言うまでもない。上記の説明では、車両は従来の技術で説明した車両相当の構造であるように説明したが、上記電磁石に対応させて、適切な位置と形状で、磁性体で構成した被吸引部材を設けても良いことは当然である。 【0019】第5の実施の形態:第5の実施の形態は、台車は従来の技術で、図8を参照して示した台車2と相当の形状、機能を有していて、分岐部において、LDMの駆動部23に形成したコイルに供給する電流を必要な吸引力が得られるように、増大させるようにしたものである。即ち、機械的な図は図8と同様であるが、LDMの駆動部23は、上記目的に耐える機能を有するように構成し、必要に応じて走行路の分岐部に配設する永久磁石の機能も強くしておくことによって、より効果的となるように本実施の形態を実現できる。本方法の場合は、第4の実施の形態に示すような地上側に電磁石と電磁石の励磁機能を設ける必要がない。 【0020】第6の実施の形態:第6の実施の形態を図6(A)、(B)に示す。即ち、本実施の形態のものは、図5を参照して第4の実施の形態で説明したように、電磁石を配設した地上側設備に対して、台車構造を、図2によって説明した第1の実施の形態における中間の走行輪21A2に、例えば、鋼板のような磁性材料で形成し、地上側に設けた電磁石16D、17Dの励磁によって吸引されるように構成した重量相殺用機構25Dを装着したものである。即ち、図6において、2Dは台車、3Dはホイスト、32Dはホイスト構造体、33Dは懸垂機構で、台車2Dの3個の走行輪構造体22D1乃至22D3には夫々1対の走行輪21D1乃至21D3が装着されている。両側の走行輪構造体22D1及び22D3には上部に駆動機能であるLDMの駆動部23D1、23D3が装着されている。また、中央の走行輪構造体22D2には上部に重量相殺用機構25Dが装着されている。さらに、走行輪構造体22D1乃至22D3は夫々懸垂機構33で物品を搭載する容器31を懸垂したホイスト構造体32Dに結合している。なお、13Dはサポータ、15Dは永久磁石、24Dは集電機能である。上記の構造において、分岐部に車両が接近して、前輪の片側が浮いた状態になる前に、その側、即ち、欠如させた軌道側を走行する車輪側の電磁石を励磁して、車輪が浮いている車両の重量を相殺する。従って、本実施の形態に示す台車構造によると、中央の走行輪構造体22D2に設けた重量相殺用機構25Dが電磁石によって吸引されるので、電磁石の適切な配設によって、安定な、重力に対する抗力が得られる。上記の説明では、重量相殺用機構25Dが装着されている中央の走行輪構造体22D2にも走行輪21D2を装着しているように説明したが、軌道条件等に対応して、この走行輪21D2を除いても良い。 【0021】第7の実施の形態:第7の実施の形態は、図示を省略するが、上記の図6を参照して説明した第6の実施の形態に対して、中間の走行輪21D2に、走行路と対応して適切な方式のリニアモータの駆動機能を装着し、前後の走行輪21D1と21D3の上部に重量相殺用機構を装着したものである。従って、地上側は、浮いている側の走行輪に対応する電磁石のみを励磁すれば良い。従って、本実施の形態に示す台車構造によると、浮いている走行輪側の重量相殺用機構25Dが電磁石によって吸引されるので、上述した第5の実施の形態よりも安定に、少ない電力で重力に対する抗力が得られる。 【0022】第8の実施の形態:第8の実施の形態では、台車の走行輪にステアリング誘導機能を設けた場合の、操向指令検知手段の1例を図7によって説明する。同図において、12aは分岐部における欠如されない連続している軌道の内面、33は懸垂機構を示し、50はステアリング制御機能を示している。ステアリング制御機能50において、51は摺動輪、52は後述するスイッチのための操作子であって、摺動輪51及び操作子52は所定の構造体に固定され、スプリング53によって懸垂機構33の左右に一対装着されている。従って、摺動輪51が軌道12a等によって規制されない状態においては、同図において懸垂機構33の右側に記すように、摺動輪51及び操作子52はスプリング53によって最外方向に維持されている。54a及び54bは夫々装着されたスイッチである。 【0023】上記の構造において、操作子52をスイッチ54a及び54bの間に維持するようにステアリング機構を制御することによって、車両は、軌道に沿って走行する。従って、懸垂機構33の両側に一対設けた、操作子52及びスイッチ54aと54bを、分岐又は合流する方向に対応して適切に選択することによって、分岐部を安定に通過することができる。分岐部以外の走行路においては、上記のように片側のスイッチ機能を作動するようにしても良いし、懸垂機構33の両側に装着されたスイッチ54a又は54bが作動されないように、ステアリング機構を制御することによって、車両は、走行路に沿って走行する。上記の説明では、懸垂機構33の両側に装着された操作子52及びスイッチ54aと54bによって軌道にならってステアリング機構を制御するように説明したが、車両と軌道の構造に対応してどのような機能のスイッチであっても、また、どこに装着しても良い。例えば、軌道形状に対応して懸垂機構33の側面等の適切な位置に、超音波又は半導体レーザを使用した距離計を装着し、その計測距離を予め設定した範囲内に保持するようにステアリング機構の制御をするようにしても良い。 【0024】上述の説明は本発明の技術思想を実現するための基本構成を示したものであって、無人搬送システムの条件、即ち、搬送品の条件と、走行路の配設条件、軌道の構造と左右の軌道の間隙やホイストの懸垂機構等、求められる軌道と車両の構造に対応して適切に構成すれば良い。例えば、図2に示した台車には3対の走行輪を記したが、軌道の間隙を安定に横断できるように、片側3輪以上の走行輪を構成するようにしても良いし、図4に示したボギー台車方式も、ボギー台車の数を2以上にしても良いし、ボギー台車に構成する走行輪の数も2に限る必要はない。また、図5、図6には、リニア直流モータ駆動部は夫々その中央部を支承するように図示しているが、必ずしも中央部で支承する必要はない。図6には、各リニア直流モータ駆動部と重量相殺用機構の寸法を等しく記したが、第7の実施の形態に記した条件の場合も含めて、必要機能に対応して、地上部に構成する電磁石及び永久磁石の形状寸法や配置と対応させて適切な形状と寸法にすれば良い。また、図2又は図3に示した台車構造と、図5に記したような手段とを合成しても良いことは当然である。このように走行輪の配置と構造、リニアモータの各要素機能の配置と構造、本発明に基づいて走行路に配設した電磁石の配置と構造及び対応する車両側の配置と構造、ホイストの懸垂手段と台車との関係等は、いずれも、各実施の形態で図を参照して示した状態に限定されず、対象とする懸垂式無人搬送システムの条件に対応して、所定の機能が得られるように、適切に構成するようにすれば良い。 【0025】 【発明の効果】本発明は上述したような方法にしたので、懸垂無人搬送システムの条件に対応して、台車側に本発明に基づく機能を設ける、軌道側に本発明に基づく機能を設ける、両者を合併させる等、任意の軌道と台車の条件にも適用可能な手段で、走行路の分岐部又は合流部の各箇所から機構的な分岐又は合流機能を除いても、安定に走行できるという優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002059 【氏名又は名称】神鋼電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月7日(1998.8.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075797 【弁理士】 【氏名又は名称】斎藤 春弥 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−59921(P2000−59921A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−224235 |
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