| 【発明の名称】 |
電気自動車のバッテリ充電装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】石川 哲浩
|
| 【要約】 |
【課題】電気自動車のバッテリ充電装置において、過充電時に充電回路を確実に遮断する。
【解決手段】エアコン(A/C)モータ26制御用のエアコン(A/C)リレー22を介して充電回路の整流器28を主バッテリ10に接続する。ヒューズ12が切れ、整流器28の端子間電圧が上昇すると、リレー駆動回路32からリレー22のOFF信号が出力され、充電回路を遮断する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 主バッテリと、前記主バッテリに接続された駆動モータと、前記主バッテリに接続され、前記駆動モータと並列関係にあるエアコンモータと、前記主バッテリを充電する充電回路と、を備える電気自動車のバッテリ充電装置において、前記エアコンモータと前記主バッテリとの接続を制御するリレーを用いて前記主バッテリと前記充電回路との接続を制御する駆動回路と、を有することを特徴とする電気自動車のバッテリ充電装置。 【請求項2】 主バッテリと、前記主バッテリに接続されたコンデンサと、前記主バッテリに接続され、かつ前記コンデンサと並列接続された駆動インバータと、前記駆動インバータに接続された駆動モータと、前記主バッテリに接続されたエアコンリレーと、前記エアコンリレーを介して前記主バッテリに接続されたエアコンモータと、前記主バッテリに前記エアコンリレーを介して接続された整流器と、二次側が前記整流器に接続され、一次側が充電用電源に接続されたトランスと、前記トランスの二次側電圧が所定電圧以上となった場合に、前記エアコンリレーを遮断することにより前記コンデンサを保護するリレー駆動回路と、を有することを特徴とする電気自動車のバッテリ充電装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電気自動車のバッテリ充電装置、特に過電圧時の保護に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、低公害や省エネルギの観点から電気自動車の開発、研究が盛んに行われている。電気自動車においては、バッテリからの直流電力をインバータ回路により交流電力に変換して走行用の駆動用モータに供給している。バッテリが放電して電圧が低下すると、駆動モータを駆動するのに必要な電力が得られなくなり、バッテリからの電力により作動する他の電装部品(例えばエアコンモータ)も作動できなくなるので、電圧低下時には外部電源を用いて必要な電圧まで充電する必要がある。 【0003】例えば、特開平9−65577号公報では、高周波電源を一次側入力とする高周波トランスと、この高周波トランスの二次側出力を整流してバッテリを充電する整流手段を備えたバッテリ充電装置が記載されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このような充電装置においては、過電圧を防止するために充電回路を遮断する保護回路が必要となる。例えば、上記従来技術において整流器とバッテリ間にリレーを設け、過電圧時にこのリレーを遮断することによって高周波トランスの二次側が高圧となることを防止しモータ駆動系を保護することが考えられる。 【0005】しかしながら、このように整流器とバッテリ間に新たにリレーを設けるのはコスト増加につながる問題がある。 【0006】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みなされたものであり、その目的は、新たなリレー等を付加することなく、過電圧時に確実にバッテリと充電回路との接続を切断してモータ駆動回路を保護することができる電気自動車のバッテリ充電装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、第1の発明は、主バッテリと、前記主バッテリに接続された駆動モータと、前記主バッテリに接続され、前記駆動モータと並列関係にあるエアコンモータと、前記主バッテリを充電する充電回路とを備える電気自動車のバッテリ充電装置において、前記エアコンモータと前記主バッテリとの接続を制御するリレーを用いて前記主バッテリと前記充電回路との接続を制御する駆動回路とを有することを特徴とする。 【0008】また、第2の発明は、主バッテリと、前記主バッテリに接続されたコンデンサと、前記主バッテリに接続され、かつ前記コンデンサと並列接続された駆動インバータと、前記駆動インバータに接続された駆動モータと、前記主バッテリに接続されたエアコンリレーと、前記エアコンリレーを介して前記主バッテリに接続されたエアコンモータと、前記主バッテリに前記エアコンリレーを介して接続された整流器と、二次側が前記整流器に接続され、一次側が充電用電源に接続されたトランスと、前記トランスの二次側電圧が所定電圧以上となった場合に、前記エアコンリレーを遮断することにより前記コンデンサを保護するリレー駆動回路とを有することを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。 【0010】図1には、本実施形態のバッテリ充電装置の回路構成が示されている。主バッテリ10には過電流防止用のヒューズ12が設けられており、駆動モータ18に電力を供給するとともに、エアコン(A/C)モータ26等の車両電装系に電力を供給する。主バッテリ10にはコンデンサ14及び駆動インバータ16が並列接続されている。そして、駆動モータ18のu相、v相、w相の各巻線は駆動インバータ16に接続されており、駆動インバータ16内の各トランジスタをON/OFF制御することにより、主バッテリ10の直流電力を三相交流電力に変換して駆動モータ18を作動させる。 【0011】また、主バッテリ10にはエアコン(A/C)リレー20、22を介してコンデンサ21が接続されており、エアコン(A/C)インバータ24が並列接続されている。エアコン(A/C)モータ26は、駆動モータ18と同様にそのu相、v相、w相の各巻線がA/Cインバータ24に接続されており、A/Cインバータ24で主バッテリ10の直流電力を三相交流電力に変換してA/Cモータ26を作動させる。なお、A/Cリレー20及びA/Cリレー22はユーザからのエアコン作動指令に基づきONするリレーであり、エアコンの動作、非動作を制御するリレーである。 【0012】一方、主バッテリ10を充電するための充電回路は、主に整流器28及びトランス29から構成される。すなわち、主バッテリ10には整流器28が接続され、この整流器28はトランス29の二次側に接続されている。トランス29の一次側は地上側充電器30に接続され、地上側充電器30からの交流電力はトランス29で変圧され、更に整流器28で直流電力に変換されて主バッテリ10に供給される。また、主バッテリ10と整流器28間にはA/Cリレー22が接続されており、このA/Cリレー22がエアコンの動作を制御するリレーとして機能するとともに、後述するように充電回路の動作を制御するリレーとしても機能する。すなわち、本実施形態においては、一つのA/Cリレー22がエアコン制御と充電回路動作制御の二つの機能を有しており、一つのリレーを兼用させることで新たなリレーを設けることなくモータ駆動系を保護することが可能となる。A/Cリレー22の動作はリレー駆動回路32で制御される。 【0013】A/Cリレー22の動作を制御するリレー駆動回路32は具体的には以下のように構成されている。すなわち、リレー駆動回路32は、非反転入力端子(+)に整流器28の端子間電圧Vが入力され、反転入力端子(−)に所定の基準電圧Vmaxが入力されるコンパレータ32a、エアコンのON/OFFを制御するエアコン(A/C)ECU34からの信号と前記コンパレータ32aからの信号を入力するANDゲート32b、ANDゲート32bからの出力がベース端子に供給され、コレクタ端子に電圧+Bが印加されるトランジスタ32cを含んで構成される。リレー駆動回路32からの出力、すなわちトランジスタ32cのエミッタ出力は、図に示すようにRY2信号としてA/Cリレー22に供給され、RY2信号がHiのときにA/Cリレー22はONし、RY2信号がLoのときにOFFする。リレー駆動回路32の入力は上述したように整流器28の端子間電圧とA/CECU34であり、従ってA/Cリレー22のON/OFFは整流器28の端子間電圧及びA/CECU34からの信号により制御されることが理解される。 【0014】図2には、図1に示された各部の動作タイミングチャートが示されている。(a)はA/CECU34のタイミングチャート、(b)は整流器28の端子間電圧のタイミングチャート、(c)はコンパレータ32a出力のタイミングチャート、(d)はアンドゲート32b出力のタイミングチャート、(e)はトランジスタ32c出力、つまりリレー駆動回路32出力のタイミングチャート、(f)はリレー22の動作タイミングチャートである。 【0015】主バッテリ10の電圧が低下して充電が必要になると、車載の充電回路を地上側充電器30に接続する。すると、その接続信号が入力され、A/CECU34は(a)に示すようにHi信号を出力する。充電中、A/CECU34は常にHi信号を出力する。地上側充電器30からの交流電力により主バッテリ10を充電している際に過電流が流れてヒューズ12が切断されると、トランス29の二次側端子間電圧が上昇し、ある一定値以上になるとコンデンサ14あるいはコンデンサ21が破損してしまい、駆動モータ18やA/Cモータ26が作動不能となる。しかしながら、本実施形態では、以下のようにこれを防止している。まずリレー駆動回路32のコンパレータ32aで整流器28の端子間電圧と所定の基準電圧(上限電圧Vmax)とを比較し、ANDゲート32bで論理和を演算する。上述したように、ヒューズ12が切れると(b)に示すように整流器28の端子間電圧Vは急激に上昇し、上限値Vmaxを超えるようになる。すると、コンパレータ32aの出力は(c)に示すようにHiからLoに変化し、(d)に示すようにANDゲート32bの出力であるRY1はHiからLoに変化する。 【0016】ANDゲート32bの出力であるRY1信号はトランジスタ32cのベース端子に印加される。従って、トランジスタ32cはRY1信号がHiからLoに変化するとONからOFF状態となり、エミッタ出力RY2も(e)に示すように+Bから0に変化する。RY2信号は上述したようにA/Cリレー22に供給されるため、リレー22は(f)に示すようにON状態からOFF状態に遷移し、主バッテリ10と整流器28間の接続が遮断され、(b)に示すように整流器28の端子間電圧が急激に0に低下してコンデンサ14及びコンデンサ21が保護される。 【0017】このように、本実施形態においてはエアコンのリレーであるA/Cリレー22を巧みに用いて充電回路を遮断するものであり、新たなリレーを設けることなくコンデンサ14やコンデンサ21の高圧による破損を確実に防止することができる。 【0018】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、新たなリレー回路を設けることなく過充電時に充電回路を確実に遮断することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年8月10日(1998.8.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−59919(P2000−59919A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−226043 |
|