| 【発明の名称】 |
列車用記録装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】嶋田 育男
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| 【要約】 |
【課題】パソコンへの電源の供給に連動して、スリープ状態の解除が可能な、ノート型パソコンを利用した列車用記録装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ノートパソコンへの電源の供給に連動して、モデムに接続されている電話の着信を検知する端子(例えば、RS−232Cシリアルポートのモデム着信検知端子)を、モデムに電話が着信したときの動作と同様に、加圧する手段を設けたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】列車に搭載され、列車速度,列車機器の状態,各種制御信号を記録する列車用記録装置において、スリープ機能を有し、列車速度,列車機器の状態,各種制御信号を記録するノート型パソコンと、前記パソコンへの電源供給に連動して前記ノート型パソコンのスリープ状態を解除する手段とを備えたことを特徴とする列車用記録装置。 【請求項2】請求項1において、前記スリープ状態を解除する手段は、前記パソコンへの電源供給に連動して、電話の着信信号を前記パソコン側に出力することを特徴とする列車用制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、列車に搭載され、列車速度,列車に搭載の機器の状態,各種制御信号等を記録する列車用記録装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、一般に、試運転時に使用する列車用記録装置と、実際の列車運行時に使用する列車用記録装置は異なっていた。 【0003】試運転時には、XYレコーダーやラインモニタ等の汎用の記録装置を使用していた。しかし、これら汎用の記録装置は寸法が大きいため、列車床下箱内に設置できず、乗客席側に設置していた。また、これら汎用の記録装置は、測定結果を紙に出力して、記録するものが多く、記録結果の管理に手間がかかるという問題があった。 【0004】実際の列車運行時には、専用の記録用プリント基板をシステムに組み込んで使用していた。しかし、この場合、記憶容量が小さいため、異常時前後の機器状態の記録等、記録対象情報に一定の制限を加えて記録を行っていた。そのため、通常走行時のブレーキ照査パターン形状の確認等が行えなかった。 【0005】そこで、上記これらの問題点を解決するために、小型で、かつ大容量記憶装置を備えたノート型パソコン(以下、ノートパソコンと呼ぶ)を列車用記録装置として利用する考え方が出てきた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常のノートパソコンは、未操作時又は、電源投入時にスリープ状態となる機能を有している。このスリープ状態とは、CPUの動作していない低消費電力状態である。このスリープ状態を解除するためには、キーボードや電源スイッチを操作、もしくは、モデムを接続した状態にて電話の着信によりスリープ状態を解除することができる。しかし、ノートパソコンを列車床下箱内に設置した場合、キーボードや電源スイッチを直接操作できない、電話の操作を行わないという状況に置かれてしまう。従って、架線からパンタグラフを介してノートパソコンに電源が投入された場合、スリープ状態となるが、解除することができず、記録することができる状態とすることができない。 【0007】つまり、列車に搭載する記録装置としてノートパソコンを利用する場合においては、ノートパソコンへの電源の供給(列車の電源ラインの立ち上げ動作)に連動してスリープ解除を行う必要があった。 【0008】そこで、本発明は、パソコンへの電源の供給に連動して、スリープ状態の解除が可能な、ノート型パソコンを利用した列車用記録装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、電話の着信によりスリープ状態が解除されることに着目し、ノートパソコンへの電源の供給に連動して、モデムに接続されている電話の着信を検知する端子(例えば、RS−232Cシリアルポートのモデム着信検知端子)を、モデムに電話が着信したときの動作と同様に、加圧する手段を設けたことを特徴とする。 【0010】これにより、架線からパンタグラフを介してノートパソコンに電源が供給されたときに、ノートパソコンに接続された又は内蔵されたモデムに電話の着信があったものとされ、スリープ状態が解除される。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。 【0012】図1は、本発明に係る実施例の列車用記録装置を示す図である。 【0013】パーソナルコンピュータ102使用した記録装置に、シリアル通信ポート110を備えた測定対象103を接続した場合の例である。 【0014】架線からパンタグラフを介して供給されるAC100Vの投入,遮断を行うNFB112と、NFB112を介して供給された電圧をDC9V(DC5V以上であれば良い)に変換し、ノートパソコンに接続された所定の端子を加圧するパソコン立ち上げ装置101と、パソコン102において記録する対象となる測定対象103と、パソコン102で構成されている。 【0015】パソコン立ち上げ装置101で変換された直流電圧より、パソコン102のシリアル通信ポート104のモデム着信検知端子CI(被呼表示:通常、電話の着信検知により加圧される端子)を加圧する。 【0016】測定対象103は、NFB112の投入と共に、AC100Vが供給される電源回路111と、パソコンと送受信を行うシリアル通信ポート110を有する。パソコン102は、NFB112の投入と共に、AC100Vが供給される電源回路109と、電源回路109に接続されたバッテリ108と、このバッテリから供給された電源で動作するCPU106と、通信用ドライバ105と、CPUで処理されたデータを格納する記憶装置107と、シリアル通信ポートとで構成されている。通常動作時は、バッテリ108に電源回路109から電気を供給され、充電を行う。このバッテリ108から、CPU106および通信用ドライバ105に電源の供給を行い、通信を行う。パソコン102がスリープ状態の場合は、バッテリ108からCPU106への電源供給が抑えられ、通信を行うことが不可能となる。 【0017】パーソナルコンピュータ102と測定対象103間は、各シリアル通信ポート104,110間を伝送接続することによりシリアル通信を行う。 【0018】ここで、SDは、出力側の情報伝送用端子であり、この端子により情報が出力される。RDは、入力側の情報伝送用端子であり、この端子により情報が受信される。SGは、信号用接地用端子であるシグナルグランドである。これら端子を用いて、測定対象103とパソコン102とで情報の伝送を行っている。 【0019】図2に、NFB112が投入された際の、電圧のタイミングチャートを示す。NFB112を投入すると、測定対象103に電源が供給され、動作を開始する。これと同時に、パーソナルコンピュータ102にも電源が供給され、電源回路109を経由してバッテリ108の充電を開始する。このとき、パーソナルコンピュータはスリープ状態のままである。同時に、パソコン立ち上げ装置101に電源が供給され、シリアル通信ポート104のモデム着信検知端子CIを加圧することにより、パーソナルコンピュータのスリープ状態を解除し、パソコンは通常動作を行うことが可能となる。 【0020】つまり、測定対象103及びパソコン102への電源の供給と同時にモデム着信検知端子CIに電圧が加圧される。そのため、測定対象103及びパソコン102への電源の供給に連動して、パソコン102のスリープ状態の解除をすることができるのである。 【0021】以上、本実施例によれば、パソコンへの電源の供給,測定対象への電源の供給と同時(若干遅らせても良い)に、スリープ状態を解除のきっかけとなるモデム着信検知端子CIへの加圧を行うので、パソコンで記録を開始するときには、スリープ状態を解除することが可能となる。 【0022】次に、本発明の第2の実施例について説明する。 【0023】図3は、記録装置303を備えたATS装置(自動列車停止装置)302を床下に搭載した電車の車両301の概略を示す。 【0024】ATS制御部304は、速度発電機306から得る列車速度、ATS車上子307から受信する停止信号情報および、運転台308の各種接点情報(運転台情報)を取り込み、これら情報を基にブレーキ装置305の制御を行う。ATS制御部304の電源にはDC100Vを使用するが、これは、架線311に流れるDC1500Vを変圧器313により変圧し、さらにバッテリ314にて一度充電されたものを使用する。DC100Vは、NFB310により遮断される。このNFB310は、運転席に設けられている。記録装置303の電源にはAC100Vを使用するが、これは、架線に流れるDC1500VをモータジェネレータMG315を動作させることにより得る。AC100Vは、NFB309により遮断される。このNFB309も運転席に設けられている。 【0025】図3に示したATS装置302は、通常はふたを開けて中の装置に触ることを許されていない。また、通常は床下箱内に搭載した測定装置に対しては、運転士が特別な操作を行うことは無く、既設のATS制御部304においては、本体の改造を行うことなく、床下箱内にて運転士の操作を検知することのできる情報は、車両全体のDC100VおよびAC100Vの立ち上がり・立ち下がりのみである。なお、電車は通常、営業運転を終了し、車庫に入った場合には、電源をAC・DC共に遮断する。 【0026】図5に、電車の電源立ち上げ時のタイミングチャートを示す。 【0027】電車では、はじめに運転室内に設置されているDC100VのNFB310をONとし、バッテリを利用し、パンタグラフを架線に接触させた後、MG(モータジェネレータ)を動作させることによりAC100V電源を発生させる。その後、運転室内に設置されているAC100VのNFB309をONとする。 【0028】図6に、電車の電源立ち下げ時のタイミングチャートを示す。 【0029】電車では、パンタグラフを下げると、MGが停止し、AC100Vが切れる。その後、AC100VのNFB309およびDC100VのNFB310をOFFとする。 【0030】次に、ATS装置302内に設置した、ATS制御部304の動作を記録するための記録装置303の詳細について図4,図7を用いて説明する。 【0031】NFB310を投入すると、ATS制御部304に電源が供給され、動作を開始する。また、NFB309を投入すると、パソコン303にも電源が供給され、電源回路408を経由してバッテリ406の充電を開始する。このとき、パソコン303はスリープ状態のままである。同時に、パソコン立ち上げ装置401に電源が供給され、モデム着信検知端子CIを加圧することにより、パソコン303のスリープ状態を解除し、パソコン303は通常動作を行うことが可能となる。ただし、この時点では、パソコン303は電源が入っているのみで、記録動作を行っていない。 【0032】パソコン立ち上げ装置405は、モデム着信検知端子CIを加圧した数秒後に、シリアル通信ポート405の端子CS(送信可)を加圧する。端子CSは、通常は、通信する相手方が受信可能状態となった場合に加圧する端子である。パソコン303のソフトウェアを、端子CSの立ち上がり(端子CSへの加圧)を検知するよう作成し、検知を行った際にATS制御部304に対し、シリアル通信ポート405の端子SDより、記録開始要求を送信する。ATS制御部304は、測定装置303に対し、列車速度やブレーキの状態などの制御情報データを送信し、パソコン303では、この制御情報データを、シリアル通信ポート405の端子RDから受信する。なお、シリアル通信ポート405の端子SGは、通信ラインのシグナルグランドである。 【0033】図7は、パソコン立ち上げ装置401のタイミングチャート図である。 【0034】NFB309の投入によりAC100VがACアダプタ402に供給され、ACアダプタ402よりDC12Vが出力されると同時に、パソコン立ち上げ装置401は、シリアルポート405のモデム着信検知端子CIを加圧する。そして、この加圧から遅れて、シリアルポート405の端子CSを加圧する。 【0035】NFB309およびNFB310が遮断されると、ATS制御部304の電源が落ち、制御情報データの送信が不可能となる。パソコン303は、バッテリ406により動作し続けるが、ATS制御部304よりデータが一定時間送信されない場合に、記録開始要求等の送信を一切行わないこととし、待機状態とする。 【0036】測定装置303は、待機状態にて一定時間放置すると、自らCPU403を停止させ、スリープ状態とする。 【0037】以上第2の実施例によれば、人の手の届かない場所に設置したパソコンを、電源ラインの立ち上がりに連動させ、スリープ状態から解除し、記録装置として動作させることができる。また、電源ラインの立ち下がりにより、自動的にスリープ状態とすることでができる。 【0038】 【発明の効果】本発明によれば、ノートパソコンへの電源の供給に連動して、パソコンのスリープ状態を解除できるので、列車用記録装置として、人手の届かない列車床下にノート型パソコンを配置しても、列車速度,列車に搭載の機器の状態,各種制御信号等を記録することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
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| 【出願日】 |
平成10年7月30日(1998.7.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068504 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 勝男
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| 【公開番号】 |
特開2000−50405(P2000−50405A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月18日(2000.2.18) |
| 【出願番号】 |
特願平10−215128 |
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