| 【発明の名称】 |
自動列車制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 努
【氏名】得田 一哉
【氏名】田尻 芳久
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| 【要約】 |
【課題】列車間隔を詰めて高密度化を図る。
【解決手段】列車の目標停止位置15を地上から受信して目標停止位置15までの距離に基づいた速度照査パターン23aを列車14上で発生させ、列車14の速度が速度照査パターン23aの速度を超えたときブレーキ指令を出力して、列車14の速度を減速させる自動列車制御装置において、目標停止位置15までの路線13の勾配に対応した速度照査パターン23aを発生させるようにしたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 列車の目標停止位置を地上から受信して上記目標停止位置までの距離に基づいた速度照査パターンを上記列車上で発生させ、上記列車の速度が上記速度照査パターンの速度を超えたときブレーキ指令を出力して、上記列車の速度を減速させる自動列車制御装置において、上記目標停止位置までの路線の勾配に対応した上記速度照査パターンを発生させるようにしたことを特徴とする自動列車制御装置。 【請求項2】 連続した一方の路線と他方の路線とに列車が在線し、一方の上記路線の勾配が他方の上記路線の勾配より下り側であるとき、上記列車の最後尾が一方の上記路線を通過するまで一方の上記路線の勾配に対応した速度照査パターンを発生させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の自動列車制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、鉄道における自動列車制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図5は従来の自動列車制御装置を示す構成図、及び図6は図5の動作を示す説明図である。図5及び図6において、列車1に搭載された速度センサ2からの信号により速度演算手段3が列車の速度を算出する。一方、列車1に搭載された車上子4が地上子5と結合されたとき、車上子4が地上子5から目標停止位置6からの距離L(m)及び平均勾配X(‰)の地点情報を受信する。例えば、地上子5から目標停止位置6間での間に−5‰(下り)、0‰及び+4‰(上り)の勾配があるとき、この間の平均勾配は安全側の−5‰程度に設定されている。 【0003】地上情報解析手段7では地点情報を解析して、列車1の現在位置、目標停止位置6及び平均勾配X(‰)を把握する。次に速度照査パターン演算手段8では、速度演算手段3から出力された列車1の速度と地上情報解析手段7から出力されたデータとにより、式(1)に示す速度照査パターン9を発生する。この場合、平均勾配X(‰)における減速度β(km/h/s)を式(2)のように補正する。 V=〔7.2・β・L+V2 +V02+(β・t)2 〕1/2 −β・t ・・・・(1) β=β0 +X/31 ・・・・(2) 【0004】式(1)(2)において、Vはパターン速度(km/h)、tは列車1の空走時間(sec)、V0 は終端速度(図6では目標停止位置6における列車1の速度で0km/h)、β0 は列車性能による減速度(km/h/s)である。さらに、残走距離演算手段10では速度演算手段3からの速度を積算した列車1の地上子5からの走行距離を算出して目標停止位置6までの残走距離L(m)を演算し、式(1)(2)により速度照査パターン9を更新する。そして、速度照査手段11では列車1の速度12と列車1の残走距離L(m)における速度照査パターン9とを比較して、列車1の速度12が速度照査パターン9を超えているとき、ブレーキゆるめの状態からブレーキ指令11aを出力して列車1を減速させる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来の自動列車制御装置は以上のように構成されているので、上りや下りの勾配が混在する路線では過走防止を考慮して、目標停止位置6までの平均勾配が下り勾配側、例えば図6においては−5‰(下り)から0‰の方向に列車1が走行しているときは−5‰に設定されている。このため、許容速度が低く傾斜した速度照査パターン9が設定されるので、列車間隔を詰めて高密度化を図るのが困難であるという問題点があった。この発明は、以上のような問題点を解消するためになされたもので、路線の勾配条件に応じた速度照査パターンを設定することにより、列車間隔を詰めて高密度化を図ることができる自動列車制御装置を提供することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明に係わる自動列車制御装置は、列車の目標停止位置を地上から受信して目標停止位置までの距離に基づいた速度照査パターンを列車上で発生させ、列車の速度が速度照査パターンの速度を超えたときブレーキ指令を出力して、列車の速度を減速させる自動列車制御装置において、目標停止位置までの路線の勾配に対応した速度照査パターンを発生させるようにしたものである。さらに、連続した一方の路線と他方の路線とに列車が在線し、一方の路線の勾配が他方の路線の勾配より下り側であるとき、列車の最後尾が一方の路線を通過するまで一方の路線の勾配に対応した速度照査パターンを発生させるようにしたものである。 【0007】 【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は実施の形態1を示す構成図、図2は図1の動作を示す説明図である。図1及び図2において、13は路線、14は路線13を走行中の列車、15は目標停止位置、16は路線13に設置された地上子で、目標停止位置15を後述の車上子17に伝達する。17は列車14に搭載された車上子で、地上子16と結合されたとき目標停止位置15の地点情報を受信する。18は地上情報解析手段で、車上子17からの地点情報により目標停止位置15までの距離信号18aを出力する。19は列車14に搭載された速度センサで、列車14の速度を検出する。20は速度演算手段で、速度センサ19の出力から列車14の速度信号20aを出力する。21は残走距離演算手段で、速度演算手段20からの速度信号20aを積算して地上子16からの列車14の走行距離を算出し、地上情報解析手段18からの距離情報から走行距離を減算して目標停止位置15までの残走距離信号21aを算出する。22は路線データ記憶手段で、地上子16から目標停止位置15までの路線13に存在する勾配情報22aを記憶している。23は速度照査パターン演算手段で、速度照査パターン23aを演算する。24は速度照査手段で、速度信号20aと速度照査パターン23aとを比較して、速度信号20aが速度照査パターン23aを超えているときブレーキ指令24aを出力する。 【0008】次に動作について説明する。図1及び図2において、列車14が地上子16の設置位置に到達すると、車上子17が地上子16と結合される。これにより、地上子16から車上子17に目標停止位置15が伝達される。そして、速度照査パターン演算手段23で路線データ記憶手段22の勾配情報により、式(3)から各勾配区間毎に勾配対応の減速度が求められる。 β=β0 +X/31 ・・・・(3) 式(3)において、Xは勾配(‰)、β0 は車両性能による減速度(km/h/s)、βは勾配X(‰)における減速度(km/h/s)である。即ち、図2(b)のように目標停止位置15から順次勾配が+4‰(上り)、0(勾配なし)及び−5‰(下り)の場合、減速度は図2(c)に示すようにそれぞれβ1 =β0 +4/31、β2 =β0 、β3 =β0 −5/31となる。 【0009】次に、路線データ記憶手段22から勾配が+4‰に変化する勾配変化点と目標停止位置15との間の距離が速度照査パターン演算手段23に入力される。そして、速度照査パターン演算手段23では勾配+4‰に対応した減速度β1 (km/h/s)としたとき、列車14を目標停止位置15に停止させるための走行曲線25aを演算し、勾配変化点で許容される許容走行速度V1 を設定する。同様にして、勾配0‰の区間についても対応した減速度β2 として、勾配変化点の許容走行速度V2 を設定する。さらに、勾配−5‰に対応した減速度β3 として、地上子16の位置のおける許容速度Vを設定する。このようにして、列車14の目標停止位置15までの残走距離L(m)に対して、各勾配区間毎に走行曲線25a、25bを設定する。そして、列車14のブレーキ系統の応答遅れ分の距離に相当する空走距離26を見込んで、速度照査パターン23aが設定される。以上の演算は次に示す式(4)により実行される。 L=(Vr ・t)/3.6+(V12−V02)/(7.2・β1 )+ (V22−V12)/(7.2・β2 )+(V2 −V22)/(7.2・β3 ) ・・・・(4) 式(4)において、各記号は次に示す通りである。 Vr:列車14の速度t:ブレーキ指令24aが出力されてからブレーキ力が発生するまでに列車14が空走する空走時間(sec) V0 :目標停止位置15における列車14の速度で、図2の場合は0(km/h/s)である。 【0010】ここで、速度演算手段20から出力された列車14の速度である速度信号20aと速度照査パターン23aとを速度照査手段24で比較し、速度信号20aが速度照査パターン23aの速度を超えているときには、ブレーキ指令24aを出力して列車14を走行曲線25a、25b、25cに沿って減速させて目標停止位置15に停止させる。以上のように、目標停止位置15までの路線13の勾配に対応した速度照査パターン23aを発生させて、列車14の速度が速度照査パターン23aを超えたときブレーキ指令24aを出力して減速させることにより、列車14を目標停止位置15に停止させることができる。 【0011】実施の形態2.図3は実施の形態2を示す構成図、図4は図3の動作を示す説明図である。図3及び図4において、13〜22、24は実施の形態1のものと同様のものである。27は列車長記憶手段で、列車14の列車長データ27aを記憶している。28は速度照査パターン演算手段で、残走距離信号21a、勾配情報22a及び列車長データ27aにより速度照査パターン28aを演算する。次に動作について説明する。図4において、路線13の勾配が図4(b)に示すように目標停止位置15から列車14側に向かって順次+4‰(上り)、0‰,−5‰(下り)と存在しているものとする。速度照査パターン演算手段28では、列車14が下り勾配−5‰から0‰へ変化する勾配変化点近傍を走行している場合は、列車長データ27aにより図4(c)に示すように列車14の列車長に相当する距離だけ0‰の区間側に−5‰の下り勾配が延長されたものとして、−5‰に対する勾配補正区間を設定する。さらに、列車14が0‰から上り勾配+4‰へ変化する勾配変化点近傍を走行している場合は、図4(c)に示すように列車長データ27aにより列車長に相当する距離だけ+4‰の区間側に0‰の勾配が延長されたものとして、0‰に対する勾配補正区間を設定する。 【0012】この結果、図4(d)に示すように速度照査パターン演算手段28において各勾配補正区間毎に式(3)により減速度β1 、β2 、β3 (km/h/s)が求められる。そして、速度照査パターン演算手段28では+4‰の勾配補正区間に対応した減速度β1 としたとき、列車14を目標停止位置15に停止させるための走行曲線29aを演算し、勾配補正された0‰から+4‰への勾配変化点で許容される許容走行速度V1 を設定する。同様にして、0‰の補正区間に対応した減速度β2 として走行曲線29bを演算し、勾配補正された−5‰から0‰への勾配変化点でこの地点で許容される許容走行速度V2 を設定する。さらに、−5‰の補正区間に対応した減速度β3 として走行曲線29cを演算し、地上子16の位置における許容速度Vを設定する。このようにして、列車14の目標停止位置15までの残走距離L(m)に対して、各勾配区間に対応した走行曲線29a、29b、29cが決定される。そして、列車14のブレーキ系統の応答遅れ分の距離に相当する空走距離30を見込んで、速度照査パターン28aが設定される。 【0013】ここで、速度演算手段20から出力された速度信号20aと速度照査パターン28aの速度とを速度照査手段24で比較し、速度信号20aが速度照査パターン28aの速度を超えているときには、ブレーキ指令24aを出力して列車14を走行曲線29a、29b、29cに沿って減速させて、目標停止位置15に停止させる。以上のように、連続した一方の路線と他方の路線とに列車14が在線し、一方の路線の勾配が他方の路線の勾配より下り側であるとき、列車14の最後尾が一方の路線を通過するまで一方の路線に対応した速度照査パターン28aを発生させることにより、下り側勾配を優先させた速度制御が行われるので、列車長が長い場合でも下り勾配による列車14の過走を防止することができる。 【0014】上記各実施の形態において、列車14を目標停止位置15に停止させるものについて説明したが、式(4)のV0 を所定の制限速度とすることにより、速度制限区間までに所定の速度に減速させる減速パターンを発生させるようにしても同様の効果が期待される。さらに、地上子16から目標停止位置15のデータを受信するものについて説明したが、トランスポンダ、無線、人工衛星等を利用しても同様の効果を期待することができる。 【0015】 【発明の効果】この発明によれば、目標停止位置までの路線の勾配に対応した速度照査パターンを発生させて、列車の速度が速度照査パターンの速度を超えたときブレーキ指令を出力して減速させることにより、列車を目標停止位置に停止させることができるので、列車の間隔を詰めることができ高密度化を図ることができる。さらに、連続した一方の路線と他方の路線とに列車が在線し、一方の路線の勾配が他方の路線の勾配より下り側であるとき、列車の最後尾が一方の路線を通過するまで一方の路線に対応した速度照査パターンを発生させることにより、下り側勾配を優先させた速度制御が行われるので、列車長が長い場合でも下り勾配による列車の過走を防止することができるため、列車の間隔を詰めることができ高密度化を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社 【識別番号】591036457 【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年7月7日(1998.7.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100073759 【弁理士】 【氏名又は名称】大岩 増雄
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| 【公開番号】 |
特開2000−32617(P2000−32617A) |
| 【公開日】 |
平成12年1月28日(2000.1.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−192178 |
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