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【発明の名称】 両面粘着テープ切断装置
【発明者】 【氏名】釜谷 慎一

【要約】 【課題】両面粘着テープの切断部分が大きく抉れるのを防ぎ、切断部分付近の粘着性低下及び凹凸発生を抑制する両面粘着テープ切断装置を提供すること。

【解決手段】吸引ローラ4と、外周面からカッター12の刃先部が突出すると共に、吸引ローラ4と逆回りに回転するカッターローラ5とを対向して配置し、カッターローラ5と吸引ローラ4との対向面間に、カッターローラ5の周速よりも低速で両面粘着テープ6を供給するテープ供給装置7,8を設け、カッター12を、カッターローラ5の径方向に対して10度〜20度の角度で、基端側が回転方向後方に傾斜するよう取り付けて構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸引ローラと、外周面からカッターの刃先部が突出すると共に、前記吸引ローラと逆回りに回転するカッターローラとを対向して配置し、前記カッターローラと吸引ローラとの対向面間に、前記カッターローラの周速よりも低速で両面粘着テープを供給するテープ供給装置を設け、前記カッターを、前記カッターローラの径方向に対して10度〜20度の角度で、基端側が回転方向後方に傾斜するよう取り付けたことを特徴とする両面粘着テープ貼着装置。
【請求項2】 前記カッターの刃先部の軌道上に、粘着剤除去液を含んだ吸収体ロールを配置した請求項1に記載の両面粘着テープ切断装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両面粘着テープを適宜長さに切断する両面粘着テープ切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙袋の製造工程において、袋の長さに切断される前の筒状袋本体に、充填作業が終了した後に袋口を封緘するための両面粘着テープを、袋長さに対応する間隔毎に貼着することがある。従来、一方向に連続的に移送される帯状紙に、他の紙片を所定間隔毎に貼着する貼着装置として、移送される内,外層シートよりも遅い速度で補強紙を送り出すピンチローラと、ピンチロールから送り出された補強紙を切断するカッターロールと、このカッターロールと対向し、且つ、カッターロールで切断した補強紙を内層シートの接着剤塗布面に送り出す減圧吸着ロールとを備えた製袋機における補強紙貼着装置が実公昭55−5307号公報に開示されている。
【0003】このような従来の貼着装置においては、カッターを概ねカッターロールの径方向に沿って取り付けてあるため、カッターの刃先は切断される紙に対してほぼ直角に接触して、この紙を所定長さに切断するようになっている。ところで、カッターロールは、一般的に両面粘着テープ送り速度の17.5倍程度の周速で回転しているので、その外周面から突出するカッターの刃先は、切断される紙の表面を前方に引きずるように動くことになる。このため、カッターの刃先が紙面に直角に当たっていると、両面粘着テープのような比較的厚い紙を切断する場合には、図5の(a)に示すように、紙の切断部側面が大きく湾曲するように抉れて体裁が悪いばかりか、比較的広い面積において表面の粘着剤層aが剥ぎ取られるので、切断部分付近の粘着性が失われ、しかも、切断部分の前端が高く盛り上がってごろつき感が生じてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、両面粘着テープの切断部分が大きくえぐれるのを防ぎ、切断部分付近の粘着性の低下及び凹凸の発生を抑制する両面粘着テープ切断装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の両面粘着テープ切断装置は、吸引ローラと、外周面からカッターの刃先部が突出すると共に、吸引ローラと逆回りに回転するカッターローラとを対向して配置し、カッターローラと吸引ローラとの対向面間に、カッターローラの周速よりも低速で両面粘着テープを供給するテープ供給装置を設け、前記カッターを、カッターローラの径方向に対して10度〜20度の角度で、基端側が回転方向後方に傾斜するよう取り付けてある。
【0006】テープ供給装置によって送り込まれた両面粘着テープは、カッターの刃先部が吸引ローラに接触した位置で切断され、切断された両面粘着テープは、吸引ローラに吸着された状態でその回転に伴って移送される。カッターを、カッターローラの径方向に対して10度〜20度の角度で傾斜させた構成により、両面粘着テープの切断箇所両側にできる溝の側面が大きく抉られるのを防ぎ、カッターの刃先で掘り起こしたことにより前記溝の前端に形成される隆起部が低くて済む。
【0007】カッターの刃先部の軌道上に、粘着剤除去液を含んだ吸収体ロールを配置することもできる。これにより、両面粘着テープを切断した後に、カッターの刃先部が必ず吸収体ローラに接触し、カッターの刃先部に付着した粘着剤が拭い取られ、粘着剤除去液が付着して次の切断を行う際に粘着剤が付着するのを防ぐ。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、本発明の両面粘着テープ切断装置を用いた両面テープ貼着装置1は、帯状紙2をその長手方向に沿って連続的に移送する複数の移送ローラ3と、移送される帯状紙2の一側面に臨んで設置した吸引ローラ4と、吸引ローラ4に対向すると共に、吸引ローラ4と同周速でこれと逆回りに回転するカッターローラ5と、カッターローラ5と吸引ローラ4との対向面間に、被切断物である両面粘着テープ6を供給する1対の引出しローラ7,8より成るテープ供給装置とを備える。
【0009】帯状紙2は、長尺のクラフト紙等を両側にひだを形成して筒状に折り畳んで成る。この帯状紙2は、両面粘着テープ貼着装置1を通過した後、適宜長さに切断されてひだ付き紙袋となる。吸引ローラ4は、その外周面が移送される帯状紙2の一側面に接するよう配置され、帯状紙2に接触する面が帯状紙2の移送方向と同方向に移動するよう回動している。また、吸引ローラ4は、その外周面に開口する吸気孔9と、吸気孔9の内側端部に連通し、且つ、周方向に延びる吸気路10とを有する。また、吸気路10には、図示しないヴァキューム装置に連絡されたパイプ21の先端が摺動自在に係合されている。さらに、吸引ローラ4の外周面において、吸気孔9の回転方向やや後方には、刃先受け溝20が軸方向に沿って形成されている。
【0010】カッターローラ5は、図2に示すように、その外周部に軸方向に沿って段状の切欠部11が形成され、切欠部11の側面にカッター12が、その刃先部をカッターローラ5の外周面から突出させて取り付けられている。なお、カッター12は、両面粘着テープ6の幅よりやや長い刃渡りを有し、カッターローラ5の径方向に対して10度〜20度好ましくは15度の角度αをもって、その基端側が回転方向後方に傾斜するよう取り付けてある。これは、カッター12の傾斜角度が20度を超えると切断し難くなり、10度よりも小さいと、両面粘着テープ6を大きく抉ってしまうためである。カッターローラ5は、カッター12の刃先が、引出しローラ7,8による両面粘着テープ送り速度の約17.5倍の周速で回転するよう、吸引ローラ4と逆回りに回動する。そして、カッター12の刃先は、最も吸引ローラ4に接近した時に、吸引ローラ4の外周面に形成された刃先受け溝20に係合するようになっている。
【0011】帯状紙2の反対側において、カッター12の刃先部の軌道上には、羊毛等を素材とするフェルトあるいはスポンジ体を外周に有する吸収体ロール13が配置される。また、吸収体ロール13の外周面に接触するようにゴムロール14が設置され、このゴムロール14が粘着剤除去液タンク15内を通過するようになっている。粘着剤除去液としては、水、アルコールその他が用いられる。従って、粘着剤除去液タンク15内を通る際にゴムロール14に付着した粘着剤除去液が、ゴムロール14に接触した吸収体ロール13に吸収され、さらに、吸収体ロール13に接触したカッター12の刃先部に付着する。
【0012】この両面粘着テープ貼着装置1は次のように用いられる。図1に示すように、帯状紙2を移送ロール3によって構成される移送路に沿って矢印方向に移送すると共に、吸引ローラ4及びカッターローラ5を回動させ、引出しローラ7,8によって両面粘着テープ6を吸引ローラ4とカッターローラ5との対向面間に送り込む。また、図3及び図5の(b)に示すように、両面粘着テープ6の一面の粘着剤層17には離型紙16が貼着され、他面の粘着剤層17’は露出しており、両面粘着テープ6は、離型紙16が吸引ローラ4に対向するよう送り込まれる。
【0013】吸引ローラ4とカッターローラ5との間に送り込まれた両面粘着テープ6は、図1に示すように、カッター12の刃先部が吸引ローラ4の刃先受け溝20に係合した位置で切断され、帯状紙2に貼着される長さの紙片6’が形成され、切断された両面粘着テープ6は、吸引ローラ4に吸引されて切断部から離間して貼着部に運ばれる。この時、カッター12は、カッターローラ5の径方向に対して10度〜20度の角度で傾斜しているので、確実に両面粘着テープ6を切断することができ、しかも、図5の(b)に示すように、両面粘着テープ6の切断部分に形成される溝の側面が大きく抉られて、粘着剤層17’が広い面積で削り取られることがなく、カッター12の刃先が掘り起こした結果、該溝の前端に形成される隆起部も低くて済む。
【0014】また、カッター12の刃先部が刃先受け溝20に係合している時、ヴァキューム装置に連絡されたパイプ21の先端が吸気路10に係合しているので、紙片6’の前端部は吸気孔9に吸引されて吸引ローラ4の外周面に吸着される。切断された紙片6’は、吸着孔9に吸引されたまま、吸引ローラ4の回転に伴って帯状紙2の一側面に接近し、その他面の露出した粘着剤層17’を介して帯状紙2の一側面に貼着される。なお、紙片6’が帯状紙2に重合される位置まで吸引ローラ4が回動すると、パイプ21の先端が吸気路10から外れるので吸気孔9による吸引は停止し、このため、紙片6’は吸引ローラ4の外周面から解放される。
【0015】また、両面粘着テープ6を切断する際に、カッター12の刃先部には粘着剤が付着するが、カッターローラ5は切断終了後も回動を続け、カッター12の刃先部が粘着剤除去液を含んだ吸収体ロール13に接触し、付着した粘着剤が拭い取られると共に粘着剤除去液が付着して、次の切断時に粘着剤が付着しにくくなる。以上の工程を順次繰り返して、図4に示すように、帯状紙2の一側面に所定間隔毎に適宜長さの紙片6’が貼着される。なお、袋口を封緘するために紙片6’を装着する場合には、袋長さに相当する間隔をおいて紙片6’を帯状紙2に貼着する。
【0016】
【発明の効果】請求項1に記載の構成によれば、カッターの刃先部が両面粘着テープの切断部分を大きく抉ることがなく、カッターによって掘り起こした結果切断部分の前端部に形成される盛り上がりも低くて済むので、両面粘着テープの切断面の体裁が良いばかりか、両面粘着テープの端部付近の粘着剤が広い範囲で剥がれて粘着性が失われることもなく、過度の凹凸によるごろつき感が生ずる虞もない。請求項2に記載の構成によれば、カッターが両面粘着テープを切断した後に、その刃先部が必ず吸収体ロールに接触して粘着剤が拭き取られると共に、粘着剤除去液が付着して次の切断の際に粘着剤が付着しにくくなるので、長時間使用してもカッターの切れ味が鈍ることがない。
【出願人】 【識別番号】390029779
【氏名又は名称】ニューロング株式会社
【出願日】 平成11年2月12日(1999.2.12)
【代理人】 【識別番号】100082304
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 松司 (外4名)
【公開番号】 特開2000−229365(P2000−229365A)
【公開日】 平成12年8月22日(2000.8.22)
【出願番号】 特願平11−34496