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【発明の名称】 金属粒子
【発明者】 【氏名】島村 泰樹

【要約】 【課題】電子材料を回路基板上に金属粒子を用いて電気的接続する際に、信頼性の高い接続を可能にする金属粒子を得る。

【解決手段】電子材料の電気的接続に用いられる多層構造の金属粒子において心核を[m]とし、中心核より外側の層を中心核から外側に向かって順番に[m+1]層、[m+2]層....[m+n]層と規定し、核又はそれぞれの層を構成する金属又は合金の融点を(m)mp、(m+1)mp、(m+2)mp...(m+n)mpと表現すると、中心核と各層の融点の関係が(m)mp〉(m+1)mp〉(m+2)mp...〉(m+n)mpとなる関係で、層数が3層以上で、粒子を構成する金属が3種類以上であることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子材料の電気的接続に用いられる多層構造の金属粒子において、中心核を[m]とし、中心核より外側の層を中心核から外側に向かって順番に[m+1]層、[m+2]層....[m+n]層と規定し、核又はそれぞれの層を構成する金属又は合金の融点を(m)mp、(m+1)mp、(m+2)mp...(m+n)mpと表現すると、中心核と各層の融点の関係が(m)mp〉(m+1)mp〉(m+2)mp...〉(m+n)mpとなる関係で、層数が3層以上で、粒子を構成する金属が3種類以上であることを特徴とする金属粒子。
【請求項2】 電子材料の電気的接続に用いられる金属粒子において、粒子を構成する3種類以上の金属濃度が粒子内の表層から中心核へと連続的に変化し、融点が表層から中心核にいくに従って傾斜的に高くなることを特徴とする金属粒子。
【請求項3】 請求項1記載の金属粒子において、接続温度で[m+n]層の金属又は合金が[m+(n−1)]層と合金を形成することを特徴とする金属粒子。
【請求項4】 請求項1乃至請求項3に記載の金属粒子において、粒子の中心核の金属又は合金が融点330℃以上であることを特徴とする金属粒子。
【請求項5】 請求項1乃至請求項4に記載の金属粒子において、中心核の粒子が、一般式AgxCuy[0.001≦x≦0.4,0.6≦y≦0.999,x+y=1,(原子比)]で表され、且つ中心核粒子表面の銀濃度が増加する領域を有することを特徴とする金属粒子。
【請求項6】 請求項1記載の多層構造の金属粒子において、中心核[m]が銀銅合金で、[m+2]層....[m+(n−1)]層のいずれかが錫銀合金層で、該錫銀合金層の内側の層が錫層で、前記錫銀合金層の外側の層が錫ビスマス合金層であることを特徴とする金属粒子。
【請求項7】 請求項2に記載の金属粒子において、前記3種以上の金属が銀、銅、錫、ビスマスの中のいずれか3種以上含むことを特徴する金属粒子。
【請求項8】 請求項1乃至請求項7に記載の金属粒子において、粒子を構成する金属又は合金中に鉛を含まない事を特徴とする金属粒子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子又は電子部品等と電子回路基板の間に設置して、電気的接続を行う金属粒子に関する。例えば、BGA(ボール・グリッド・アレイ)パッケージと電子回路基板の間に設置して電気的接続を行う金属粒子で、特に比較的低温で接続をする事が可能で、ファインピッチ接続性に優れ、尚且つ、高信頼性を示し、鉛を含まない安全性に優れた金属粒子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品に使用される接続用金属粒子は、錫と鉛の合金(いわゆるはんだ)が主流を占め、特殊用途として、金、銀、ニッケル、銅等の金属や合金が使われる事もあった。近年、半導体素子を電子回路基板に直接接続するフリップチップ接続や、リード接続の欠点を改良したボール・グリッド・アレイ(BGA)接続方式が半導体素子や電子部品を電子回路基板に実装する新しい方式として、各電子装置製造メーカーから提案されている。これらの新しい接続方式でも、使用されている通電用金属粒子は、今までの実装方法で採用されていた錫と鉛の合金(はんだ)若しくは、金、銀、ニッル、銅等の金属や合金が使われている。
【0003】半導体素子を電子回路基板に接続する方法では、半導体素子と電子回路基板の間に金、銀、銅等の微小な高融点金属球を挟み込み半導体素子と電子回路基板のスタンドオフを保つとともに、半導体素子及び電子回路基板とこれら高融点金属球の接触部分は、はんだ(錫と鉛の合金)ではんだ付けを行っている。この方法では、高融点金属球の表面酸化を防ぐ為に、あらかじめはんだ(錫と鉛の合金)メッキをプリコートしたり、はんだ(錫と鉛の合金)による接続を確実なものにする為に、メッキ厚みを精度良くコントロールしたり、ハンダ付け温度や時間も精度良く制御する場合がある。
【0004】接続後の形態は、半導体素子と電子回路基板の間に微小な金、銀、銅等の高融点金属球が、低融点のはんだ(錫と鉛の合金)を直接薄くコーティングされた状態で挟み込まれたものとなっている。ボール・グリッド・アレイ(BGA)接続方式では、半導体素子が実装されたパッケージと電子回路基板間に球状はんだ(錫と鉛の合金)を挟み込んだ状態で接続したり、半導体素子をインターポザーと称されるパッケージ用電子回路基板に球状はんだ(錫と鉛の合金)で直接接続する方式等がある。
【0005】この球状はんだ(錫と鉛の合金)を、電子回路基板とパッケージ用電子回路基板や半導体素子との間に挟み込む為の受けとして、はんだ(錫と鉛の合金)で電子回路基板やパッケージ用電子回路基板や半導体素子にバンプを形成して球状はんだ(錫と鉛の合金)を挟み込んでリフロー炉のような加熱装置で、加熱してはんだ(錫と鉛の合金)バンプ及び球状はんだ(錫と鉛の合金)を溶融してはんだ付けを行う。
【0006】この方法は、はんだ(錫と鉛の合金)自体で通電とはんだ付けを行う事ができるため、作業性に優れているという面がある。BGAでのバンプ形成で、バンプにはんだ(錫と鉛の合金)を用いる場合は、パッケージの電極パターンにフラックスを塗布しておき、そのフラックス上に球状のはんだ(錫と鉛の合金)を載せ、不活性ガスリフロー炉内を通して加熱し、球状のはんだ(錫と鉛の合金)自体を溶融させて、はんだ付けを行う。
【0007】この際、接続後の信頼性を高める為に融点の低い普通はんだ(錫と鉛の合金)の代わりに、錫と鉛の組成を変えた高温はんだ(錫と鉛の合金)を用いる場合もある。つまり、従来の電子部品の通電用金属粒子としては、球状高融点金属粒子そのものや、球状高融点金属粒子に酸化防止処理(はんだメッキ等)したものを、はんだ(錫と鉛の合金)で接合するタイプのものや、球状はんだ(錫と鉛の合金)そのものがが使われる事が多かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】高融点金属粒子の一般的な製造方法としては、型に高融点金属の小片を入れて、転がしながら球状にしていく転造法等が良く知られているが、高融点金属粒子はそれ自体高価であるばかりでなく、その製造装置も高価である為経済的には、好ましいものとはいえない。また、転造法で製造した高融点金属粒子は真球度が悪く、完全な球状体のものを得ることが難しかった。そのため、実際の接続、つまり半導体素子と電子回路基板の接続に使われても正確なスタンドオフを保つ事が出来ず、半導体素子と電子回路基板とが接触不良を起こしてしまう事があった。
【0009】高融点金属表面の酸化を防止するために、はんだ(錫と鉛の合金)をメッキしたり、プリコートしたものを、接続材料として使うと、半導体素子や電子回路基板とのはんだ付け部分の機械的強度が弱くなり、少しの衝撃や、振動などの荷重がかかると簡単に剥離してしまう事があった。球状はんだ(錫と鉛の合金)は、はんだ(錫と鉛の合金)自体で通電とはんだ付けを行う事ができるため、作業性に優れているためBGA(ボール・グリッド・アレイ)接続方式に使われるようになったが、バンプを形成後電子回路基板に搭載してはんだ付けしたときに、球状はんだ(錫と鉛の合金)を圧する方向に少しでも荷重がかかると、それ自身がひしゃげて隣接した球状はんだ(錫と鉛の合金)バンプと一体になってしまうという、不具合を引き起こす事があった。
【0010】高温はんだ(錫と鉛の合金)に変えて、このひしゃげを防止しようとすると溶融温度自体も高くなるため、電子回路基板に不必要な熱影響を与える事になり、その機能を劣化させる事があった。また、はんだ(錫と鉛の合金)中の鉛は、α線を出す性質があるため、半導体素子の極近傍に設置すると、半導体素子を誤動作させる原因になる事もあるので、その実装場所に工夫がいる等の制限があった。
【0011】さらに、はんだ(錫と鉛の合金)中の鉛は毒性が強いため、その使用を制限される傾向にあるという欠点があった。本発明は、これら従来の電気的接続を行う電子部品の通電用金属粒子の欠点、即ち、材料が高価格である事、スタンドオフを正確に保ち半導体素子と電子回路基板の接続安定性を維持できにくい事、接続後に衝撃や振動等の荷重で剥離しやすい事、はんだ付け時に半導体素子に荷重がかかるとボール・バンプがひしゃげやすい事、はんだ(錫と鉛の合金)中の鉛が放出するα線により半導体素子が誤動作を起こしやすい事、はんだ(錫と鉛の合金)自身が人体に対して毒性がある事等を改善した金属粒子を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決する為の手段】本発明者は従来の電気的接続を行うための通電用金属粒子を用いたときに生ずる欠点について種々検討を行った結果、次のような事柄を理解するに至った。つまり、高融点金属粒子を用いて電気的接続を行う際、半導体素子と電子回路基板の間で正確なスタンドオフを保つ事ができない事が多いのは、高融点金属粒子の真円度不足と表面状態が細かい凹凸構造になっているためらしい事。
【0013】同じ高融点金属でも表面を酸化防止の為に、はんだ(錫と鉛の合金)をメッキしたり、プリコートしたものを電気的接続に使うと、半導体素子や電子回路基板とのはんだ付け部分の機械的強度が弱くなり、少しの衝撃や、振動等の荷重で簡単に剥離してしまう事があるのは、高融点金属とはんだ(錫と鉛の合金)の融点差が大きい為、それぞれの成分が界面で混ざり合わず、独立した金属若しくは仕込み時の合金そのものとして存在する為に、衝撃や振動等の荷重が働いた時に簡単に剥離するらしい事。
【0014】球状はんだ(錫と鉛の合金)がBGA接続時に、半導体素子自身の重量や少しの荷重でひしゃげるのは、球状はんだ(錫と鉛の合金)自身の融点がBGA接続の為のリフロー温度に近いため、軟化しやすくなり、結果としてひしゃげやすくなるらしい事等の以上を解析し、本発明に至った。つまり、請求項1記載の金属粒子に係る発明は、電子材料の電気的接続に用いられる多層構造の金属粒子において、中心核を[m]とし、中心核より外側の層を中心核から外側に向かって順番に[m+1]層、[m+2]層....[m+n]層と規定し、核又はそれぞれの層を構成する金属又は合金の融点を(m)mp、(m+1)mp、(m+2)mp...(m+n)mpと表現すると、中心核と各層の融点の関係が(m)mp〉(m+1)mp〉(m+2)mp...〉(m+n)mpとなる関係で、層数が3層以上で、粒子を構成する金属が3種類以上であることを特徴とする。
【0015】また、請求項2に記載の金属粒子に係る発明は、電子材料の電気的接続に用いられる金属粒子において、粒子を構成する3種類以上の金属濃度が粒子内の表層から中心核へと連続的に変化し、融点が表層から中心核にいくに従って傾斜的に高くなることを特徴とする。また、請求項3に記載の金属粒子に係る発明は、請求項1記載の金属粒子において、接続温度で[m+n]層の金属又は合金が[m+(n−1)]層と合金を形成することを特徴とする。
【0016】また、請求項4に記載の金属粒子に係る発明は、請求項1乃至請求項3に記載の金属粒子において、粒子の中心核の金属又は合金が融点330℃以上であることを特徴とする。また、請求項5に記載の金属粒子に係る発明は、請求項1乃至請求項4に記載の金属粒子において、中心核の粒子が、一般式AgxCuy[0.001≦x≦0.4,0.6≦y≦0.999,x+y=1,(原子比)]で表され、且つ中心核粒子表面の銀濃度が増加する領域を有することを特徴とする。
【0017】また、請求項6に記載の金属粒子に係る発明は、請求項1記載の多層構造の金属粒子において、中心核[m]が銀銅合金で、[m+2]層....[m+(n−1)]層のいずれかが錫銀合金層で、該錫銀合金層の内側の層が錫層で、前記錫銀合金層の外側の層が錫ビスマス合金層であることを特徴とする。また、請求項7に記載の金属粒子に係る発明は、請求項2に記載の金属粒子において、前記3種以上の金属が銀、銅、錫、ビスマスの中のいずれか3種以上含むことを特徴する。また、請求項8に記載の金属粒子に係る発明は、請求項1乃至請求項7に記載の金属粒子において、粒子を構成する金属又は合金中に鉛を含まない事を特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な製造方法について述べる。本発明の多層構造粒子はこの多層構造が構成される限り、製造方法によらずその効果が発現する事がわかっている。層が秩序だった重なりを示す粒子を製造する手段としては、メッキ法、蒸着法、スパッタ法、溶融金属コーティング法、溶融金属中への核金属若しくは合金のディップ法等が好適な手段である。
【0019】また、融点が表層から中心核にいくに従って傾斜的に高くなり、粒子を構成する3種類以上の金属濃度が粒子内の表層から中心核へと連続的に変化する粒子は、3種類以上の金属を融解して混合したものを、2℃/sec以上の冷却速度で冷却凝固させる事で製造できる事を本発明者は考えだした。冷却剤としては、水、油、ガス及びそれらの混合物、又はそれらを冷却したもの、それらを媒体として他の物質を溶解したもの等が好適な冷却剤として使用できる事がわかっている。この方法では、融点の高い相が先に析出して低い相が次に析出してくる事により濃度勾配ができると思われるが、冷却速度を2℃/sec以上の条件にすることにより、連続的な濃度変化を生じさせているものと推察されるが詳細なメカニズムはまだ判明していない。融点の高い相(金属又は合金)は粒子中心部分が高い濃度を示し、粒子表層近くではその濃度が低くなる。逆に融点の低い相(金属又は合金)は粒子表層付近でその濃度が高くなり、粒子中心部分ではその濃度が高くなる。この粒子を球状にする方法は種々考えられるが、細いノズルから融解金属混合物を滴り落としながら冷却剤を吹き付ける、いわゆるアトマイズ法などが好適な製造方法である。又融解金属混合物を細いノズルに振動を与えながら、冷却剤中に滴下する方法なども本発明の粒子を製造する方法としては好適である。本発明の金属粒子に関して説明している融点は当然であるが複数金属の合金の融点である。
【0020】
【実施例1】表面Ag濃度が60%で、表面から0.5μm部分の銀濃度が35%で中心部分のAg濃度が20%で融点890℃の銀銅合金(旭化成工業株式会社製 登録商標AMG)をアトマイズ法でつくり、分級により直径0.25mmにしたものを得、その上に溶解した融点232℃のSnを10μmの厚さでディップコーティングしたものをつくり、さらにその上にSn96.5%、Ag3.5%融点221℃の合金を10μmの厚さにメッキした状態にしたものの上にSn42%、Bi58%融点136℃の合金を溶解した液を吹き付けて厚み1μmのものにした多層構造の金属粒子をつくった。
【0021】得られた多層構造の金属粒子を使って、LSIチップ(旭化成マイクロ社製128ピンチップ;9819JAH)をBGA方式でFR−4、4層板の銅箔部分に接続した。240℃窒素リフロー炉で接続後形状観察と垂直方向の寸法を測定した。作成した100個のサンプル全ての接続形状で変形しているようなものはなかった。接続後の垂直方向の寸法平均値は0.285mm±0.007mmであった。
【0022】次に、このサンプルを−55℃/125℃の冷熱試験機に入れて1,000時間後の接続抵抗を調べた。試験機に入れたサンプルは20個だったが全て初期抵抗と1,000時間後の抵抗は同じ値であった。その次に、120℃、2atm、100%RHのPCT雰囲気下に1,000時間置いた後、抵抗を測定した。20個のサンプルのうち初期抵抗と同じ値を示したものが、7個、抵抗値上昇が5%以内のものが12個、抵抗値上昇が10%以内のものが1個という結果になった。
【0023】
【実施例2】Ag20wt%、Cu45wt%、Sn30wt%、Bi5wt%の組成の金属粉末混合物をアトマイザー(真壁技研社製)の溶解槽に5kgセットして1,500℃で溶解し、窒素ガスで冷却速度6,500℃/secの条件で噴霧して球状合金粉末の金属粒子を得た。この金属粒子を太陽金網社製のふるい70メッシュと90メッシュを使い面積平均粒径200μmの真球粒子を得た。面積平均粒径はSEM(日立製作所社製S−2700型)測定により短軸長さと長軸長さの2乗平均より求め、さらに粒子100個の平均値より算出した。この粒子1個をエポキシ樹脂に包埋してミクロカッターで切断してEDX(堀場製作所社製EMAX−5770型)により断面部分の元素濃度を測定した。分析に使用した線種は、Ag;AgLα1線、Cu;CuKα1線、Sn;SnLα1線、Bi;BiMα1線である。粒子断面の中心点と中心から10μm点、中心から100μm点、中心から190μm点そして表部分の分析値(エネルギーカウント値をwt%に換算したもの)を次に示す。
中心点 10μm点 100μm点 190μm点 表層部分Cu 79.5 79.2 58.0 27.0 2.2Ag 19.8 19.5 17.2 15.0 1.4Sn 0.5 0.9 25.3 45.5 61.9Bi 0.2 0.4 0.5 22,5 39.5【0024】次に、この金属粒子を島津製作所社製DSC−50型示差熱測定器により窒素気流中下で吸熱ピーク温度を測定する事により、融点を測定したところ137.6℃、138.2℃、218.7℃、251.2℃、480℃での吸熱ピークが測定された。この機械の操作温度は720℃が上限なので、次に真空理工社製の高温顕微鏡で温度を上げながら、溶解状態を観察した138℃付近で表面が溶けだし、880℃付近で粒子が球状を維持できなくなり、990℃で完全に融解する様が観察できた。この金属粒子を使い、実施例1と同様な器具、装置を使い実装実験及び信頼性試験を行った。接続後の垂直方向の寸法平均値は0.196mm±0.005mmであった。冷熱試験1,000時間後の接続抵抗値は20個のサンプル全てが初期値と同じ値を示した。PCT雰囲気下1,000時間後の接続抵抗値は20個中12個が初期値と同じ値で、抵抗値の上昇が5%以内のものが8個であった。
【0025】
【比較例】Sn・Pb共晶はんだボールで0.3mmのものを入手して、実施例と同じ実験測定を行った。接続後の形状は、鼓状に変化したものが多かった(100個中96個)。4個のサンプルは明らかにチップと基板銅箔が接触している箇所が観察された。そのため垂直方向の寸法平均値は0.234mm±0.052mmと非常に悪かった。
【0026】冷熱試験後の抵抗は全て高くなっていて、上昇値が5%以内が20個中6個、10%以内が20個中12個、30%以内のものが4個という結果になった。PCT雰囲気下の試験はさらに悪く、5%以内のものは20個中0個、10%以内のものが20個中12個、30%以下のものが20個中6個、残り2個は100%以上の抵抗値上昇を示した。
【0027】
【発明の効果】本発明の金属粒子によって、上述の様に電子材料を回路基板上に、非常に高い信頼性の接続を得ることが出来る。この際の電子材料は、能動部品、受動部品いずれでもかまわない。また、接続対象が回路基板に限定されるものでもない。
【出願人】 【識別番号】000000033
【氏名又は名称】旭化成工業株式会社
【出願日】 平成10年11月18日(1998.11.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−144203(P2000−144203A)
【公開日】 平成12年5月26日(2000.5.26)
【出願番号】 特願平10−328481