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【発明の名称】 連鋳ロールの回転不良検出方法
【発明者】 【氏名】山崎 久生

【氏名】三崎 規生

【氏名】小山内 寿

【氏名】奥田 治志

【氏名】中村 孝

【要約】 【課題】特に蒸気やスケールの発生する連鋳機周辺の悪条件の下で確実に連鋳ロールの回転不良検出を行うことができる技術を提供する。

【解決手段】連鋳ロール1の端部近傍に円周に沿って多数の突起物4を設け、ロール回転時に突起物4に衝突してロールの回転を検出するリミットスイッチ内蔵の検出装置12を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 連鋳ロールの端部近傍に円周に沿って突起物を設け、ロール回転時に該突起物に衝突してロールの回転を検出する検出器を備えたことを特徴とする連鋳ロールの回転不良検出方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本発明は連鋳ロールの回転不良検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連鋳ロールは、時折ベアリング破損等に伴って回転不良を生ずることがあり、この場合、連鋳鋳片にすりきずを生ずる。このようなすりきずの発生を防止するために連鋳ロールが回転不良を生じたとき直ちにこれを検出するオンラインロール不転検出を行うことが必要である。
【0003】このような連鋳ロールの回転不良又は回転停止を検出する手段としては(a)パルス発信器を用いる技術、(b)変位計をロール端部に取付けてこれらの信号により連鋳ロールの回転不良又は回転停止を検出する技術などがある。特開昭56−168946号公報には連続鋳造機の鋳片支持ロールに回転検出器を取付けてロールの実回転周期を求め、該実回転周期と鋳片引き抜き速度、及びロール直径から算出される基準回転周期とを比較するか、又は各ロールについて求めた前記実回転周期を相互に比較することによりロールと鋳片との接触状態を検知するようにした連続鋳造機のロールと鋳片との接触状態の異常を検知する方法が開示されている。
【0004】この技術ではロールの軸端部にロールの回転に応じたパルスを発信するパルス発信器を取付けたもの、ロールの軸端面又はロールネック部にストライカを取付けこれに対向して非接触変位計を設けたものが示されている。そして、回転パルス発信器の出力信号を実回転周期算出回路に入力し、ロールが1回転に要する時間すなわち実回転周期TMを算出する。一方、公知の速度検出器により鋳片引き抜き速度Vを検出し、該速度Vと既知のロール速度Dとを用いて、基準回転周期T=(πD/V)を基準回転周期算出回路で算出する。そして前記実回転周期TMと基準回転周期Tを比較回路で比較し、両者の差が予め定めた値より大きいときに警報表示器に表示する。多数のロールについて上記の回転周期比較を行なう場合は、各ロールに対応する実回転周期算出回路の出力を切替回路で順次切替えて比較回路に入力するようにするものである。
【0005】このような、ロールの回転を検知する検出器に非接触のパルス発信器、変位計を用いた場合は、以下の問題点が生じる。
【0006】(1)パルス発信器のような光学的検出器を連鋳機本体内に設置した場合、連鋳機内には蒸気が存在するため検出精度が悪い。
【0007】(2)超音波もしくはマイクロ波を使った変位計は、発信波が広くなるため、小さな突起物を検出する精度が出にくいし、また、連鋳鋳片から離脱したスケールが突起物周辺に堆積した場合にロール回転不良を誤検出してしまう。
【0008】(3)パルス発信器や変位計は高価で100対以上もある連鋳機のロール全数に設置すれば、その費用が膨大となる。
【0009】以上の(1)〜(3)の理由から、このような技術は実用的なロール回転不良検知手段としては問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を解消した連鋳ロールの回転不良検出方法を提供することを目的とする。特に蒸気やスケールの発生する連鋳機周辺の悪条件の下で確実に連鋳ロールの回転不良検出を行うことができる技術を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は連鋳ロールの端部近傍に円周に沿って突起物を設け、ロール回転時に該突起物に衝突してロールの回転を検出する検出器を備えたことを特徴とする連鋳ロールの回転不良検出方法である。突起物の数は限定されないが2〜6個程度が好ましい。
【0012】上述のような連鋳機の劣悪な環境条件下では機械的な接触方式を用い、検出精度、確実度を上げることが必要であり、検出器としてはリミットスイッチ等が適切である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は連鋳ロールの端部に溶接等で取りつけた突起物がリミットスイッチをロール回転時にONすることによってロールの回転を検知する。リミットスイッチを用いる検出はクレーンのワイヤに巻き上げ上限等の劣悪な環境条件下の重要個所には多く用いられている。
【0014】以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0015】図1で示すように連鋳鋳片2を搬送する連鋳ロール1の端部の円周上の複数ヶ所に鉄製の突起物4、一例をあげると3mmφ×50mm長のものを取付け、またロール軸受3の外面にリミットスイッチを内蔵した防水タイプの検出装置12を設置し、連鋳ロール1が回転する毎に、リミットスイッチの腕14が突起物4に衝突し、信号線13を通って電気出力信号を発信するようにした。
【0016】あらかじめ、連鋳ロール1の径が判っているため、連鋳鋳片2の鋳込速度から換算される時間とリミットスイッチから送られてくる時間を比べて差を見出し、ロールの回転不良を確認した。
【0017】本発明の特徴は、蒸気やスケールが存在する劣悪な環境条件にあっても、その影響を受けないように機械的に接触する検出器を用いることであり、また本発明方法は、安価にロールの回転チェックができることにある。
【0018】本発明例を鋳込条件:鋳込速度1.4〜2.5m/min、鋳片寸法900〜1900mm幅、220mm厚の実機に適用した。設置後約1年でロールの回転不良を検知した。検知後連鋳機内の該当ロールを点検したところ、ロール軸受部の破損によりロールが脱落し、不転状態となっていた。なお、それ以前には誤検知は皆無であった。
【0019】
【発明の効果】従来、1回/年の割合でロール回転不良によるスラブスリキズが発生し、熱延、冷延鋼板の表面キズ不良が発生していた。本発明ではオンラインでロールの回転不良検知を可能にしたため、ロール回転不良によるスラブスリキズに起因する製品表面欠陥が皆無となった。
【出願人】 【識別番号】000001258
【氏名又は名称】川崎製鉄株式会社
【出願日】 平成10年9月30日(1998.9.30)
【代理人】 【識別番号】100079175
【弁理士】
【氏名又は名称】小杉 佳男 (外1名)
【公開番号】 特開2000−102849(P2000−102849A)
【公開日】 平成12年4月11日(2000.4.11)
【出願番号】 特願平10−277281