| 【発明の名称】 |
形鋼圧延設備の精整設備 |
| 【発明者】 |
【氏名】中川 理洋
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| 【要約】 |
【課題】製造ラインを停止することなく形鋼を製造することができ、生産性を高めることができると共に、作業者の労働環境も改善することができる形鋼圧延設備の精整設備を提供する。
【解決手段】冷却床11と、ローラ矯正機13と、走行切断機12とを具備する形鋼圧延設備の精整設備において、ローラ矯正機13の上流側に走行切断機12を配置し、走行切断機12により長尺材10aを切断した後に、定尺の形鋼10の曲がりと切断部の変形をローラ矯正機13によって矯正する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷却床と、ローラ矯正機と、走行切断機とを具備する形鋼圧延設備の精整設備において、前記ローラ矯正機の上流側に前記走行切断機を配置し、該走行切断機により長尺材を走行しながら切断して定尺の形鋼を製造し、該形鋼の切断部の変形を前記ローラ矯正機によって矯正するようにしたことを特徴とする形鋼圧延設備の精整設備。 【請求項2】 請求項1記載の形鋼圧延設備の精整設備において、前記走行切断機は、前記長尺材の断面形状に合わせた孔型を有する固定刃と可動刃からなるスライド式切断金型を組み込んだ刃物台と、該刃物台を走行レール上に移動可能とする刃物台移動機構を具備することを特徴とする形鋼圧延設備の精整設備。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、H形鋼、I形鋼、アングル、チャンネル、鋼矢板等の形鋼等の形鋼圧延設備の精整設備に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、図3に示すように、定尺寸法の形鋼の製造方法は、上流側から下流側に配置された熱間圧延工程50と、冷却工程51と、形鋼の冷間ローラ矯正工程52と、走行切断機による定尺切断工程53と、検査工程54と、段積工程55と、結束工程56と、天井クレーン操作工程57と、製品ヤードへの保管工程58と、トラックによる払い出し工程59とからなり、各工程は、上流側から下流側に順に実施される。このように、従来の形鋼圧延設備の精整は、熱間圧延工程50から送り出される長尺材を冷却工程51で冷却した後、冷間ローラ矯正工程52で長尺材の矯正を行い、その後、走行切断機による定尺切断工程53で固定刃と移動刃を組み合わせて走間切断を行う連続プレス式の切断機を用いて長尺材を切断し、形鋼を精整している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した形鋼圧延設備の精整設備は、未だ、以下の解決すべき課題を有していた。即ち、固定刃と移動刃との組み合わせからなる走間切断機を用いてH形鋼を切断すると、切断メカニズムと圧延形鋼寸法の変化により、刃厚分の切断面近傍のウェブやフランジの変形を生じる。このような変形を可及的に低減することができる形鋼の切断装置が特開平5−57523号公報に提示されているが、刃物作動角度・形状を精密に設定する必要があるため、切断装置の構造が複雑なものとなり、形鋼圧延設備の設備費も高くなる。 【0004】また、冷間で固定刃と移動刃の組み合わせでH形鋼を切断する限り、H形鋼の寸法・形状は1〜2mm程度変化(フランジ厚さと、フランジ幅と、ウェブ厚さと高さの変化)するのが常識であり、理想の基準H形鋼の寸法で決定された刃物寸法では、切断時に被切断材であるH形鋼を押し曲げたり、潰したりするため、切断面の品質の変形が問題となり、常に圧延形状、寸法を厳格化するために圧延調整を頻繁に行ったり、刃物形状を寸法ごとに多くもち、さらにその組替を頻繁に実施しデリケートかつ煩雑な操業が必要である。 【0005】さらに、このような切断機での切断面の変形を防止するために、切断を行う前の熱間圧延工程50において圧延機で圧延されるH形鋼の寸法を頻繁に検査し、切断面の変形が基準値を超えたら、熱延設備の圧延機を停止させての圧下調整をミル台数分行うことが必要になる。従って、ライン全体の停止が多くなり、H形鋼の生産低下を招くと共に、圧延機によって圧延されたH形鋼の圧延形状や寸法を熱間で厳格に測定する必要があるため、作業者に重労働を課すことになっていた。 【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、熱間圧延ラインを停止することなく形鋼を製造することができ、生産性を高めることができると共に、作業者の労働環境も改善することができる形鋼圧延設備の精整設備を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に係る形鋼圧延設備の精整設備は、冷却床と、ローラ矯正機と、走行切断機とを具備する形鋼圧延設備の精整設備において、ローラ矯正機の上流側に走行切断機を配置し、走行切断機により長尺材を走行しながら切断して定尺の形鋼を製造し、該形鋼の切断部の変形を前記ローラ矯正機によって矯正するようにしている。 【0008】このように、本発明に係る形鋼圧延設備の精整設備においては、熱間圧延後の長尺材を冷却床で冷却し、長尺材の先端・後端を走行切断機で走行切断した後、ローラ矯正機を通してその変形を修正するようにしている。従って、H形鋼の走間切断時に切断面の変形が多少発生しても、その変形をローラ矯正機で速やかに修正することができる。従って、熱間圧延で、切断機のためにだけ寸法、形状の厳格化を実施する必要がなくなり、ライン全体を停止することなく、形鋼を生産することができる。 【0009】また、上記した構成を有する形鋼圧延設備の精整設備において、走行切断機は、長尺材の断面形状に合わせた孔型を有する固定刃と可動刃からなるスライド式切断金型を組み込んだ刃物台と、刃物台を走行レール上に移動可能とする刃物台移動機構を具備する。この場合、熱間圧延後の長尺材を冷却床で冷却し、長尺材の先端を走行切断機のスライド式切断金型に通過させた後、刃物台を長尺材の先端に同期して下流側に移動し、切断セクションに移動した時点で、移動刃を固定刃に対して上下動させて長尺材を走間切断する。次に、最終製品がH形鋼の場合、走間切断時に発生した切断面のウェブとフランジの変形を、ローラ矯正機で曲がり矯正と共に最終修正する。このように、長尺材の切断部に変形が発生しやすいスライド式切断金型を組み込んだ走行切断機を具備する形鋼圧延設備の精整設備において、長尺材の走間切断時に発生した切断部の変形をローラ矯正機で効果的に修正することができる。 【0010】 【発明の実施の形態】続いて、添付図である図1及び図2を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。なお、本実施の形態は、切断される形鋼がH形鋼10(図2参照)の場合である。 【0011】まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態に係る形鋼圧延設備の精整設備の構成をブロック図で示す。図示するように、形鋼圧延設備の熱間形鋼圧延ラインの精整設備は、上流側から下流側に向けて直列に配列された、熱間圧延機で圧延された高温の長尺材10aを常温まで冷却する冷却床11と、冷却後の長尺材10aを走間切断して定尺のH形鋼10を生産する走間切断機12と、H形鋼10の曲がりと切断部の変形を矯正するローラ矯正機13を具備する。 【0012】次に、図2を参照して、走間切断機12とローラ矯正機13の構成について説明する。なお、本実施の形態では、走行切断機12の上流側にはローラガイド14が配置されており、ローラ矯正機13と走行切断機12との間には矯正機入口ガイド15が介設されている。まず、走間切断機12について説明すると、床面に固定設置されている走間切断機ベース16の上方には電動クランク式の押圧プレス17が配設されており、走間切断機ベース16の上面には走行レール18が取付けられている。 【0013】走間切断機ベース16とクランプ式の押圧プレス17の間には、刃物台19が、刃物台移動機構20によって、走行レール18に沿って前後方向に移動自在に配設されている。刃物台19には、長尺材10aの断面形状に合わせた孔型を有する固定刃と可動刃からなるスライド式切断金型(スライド式切断刃)が組み込まれている。本実施の形態では、刃物台移動機構20は、一端が刃物台19に連結されると共に下面にラックが形成されているラック杆21と、出力軸に上記したラックと噛合するピニオン22を固着した回動モータから構成されている。なお、図示しないが、押圧プレス17の背部には、押圧プレス17を駆動するための切断クランク駆動モータ及び切断クランク減速機構が配設されている。 【0014】次に、ローラ矯正機13の構成について説明すると、上、下それぞれ4個と5個の上、下矯正ローラ23、24が交互に配列され、上下いずれか一方が駆動され、他方はアイドルになっている。走間切断機12の上流側に配設されたローラガイド14は、長尺材10aのパスラインPの上下位置に配置された上、下ローラ25、26と、パスラインPの左右位置に配置された左、右ローラ27、28を具備する。 【0015】次に、上記した構成を有する走間切断機12を用いた刃物台19の駆動方法について、熱間形鋼圧延ラインの精整設備との関連において、図1及び図2を参照して説明する。まず、熱間圧延後の長尺材10aを冷却床11で冷却した後、ローラガイド14を介して、長尺材10aの先端を走行切断機12の切断金型に通過させた後、刃物台19を長尺材10aの先端に同期して下流側に移動し、切断セクションSに移動した時点で、移動刃を固定刃に対して上下動させて長尺材10aを走間切断する。次に、そして、走間切断時に発生したH形鋼10の切断面(切断部)のウェブとフランジの変形を、ローラ矯正機13で曲がり矯正と共に最終修正する。このように、長尺材10aの走間切断時に、H形鋼10の切断面の変形が多少発生しても、その変形をローラ矯正機13で修正することによって、熱間圧延工程において、走行切断機12のためにだけ、寸法、形状の厳格化を実施する必要がなくなり、ライン全体を停止することなく、H形鋼10を効率よく生産することができる。 【0016】以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、形鋼の走間切断前に、切断の対象となる形鋼の長さ方向の寸法を、図示していないが、例えば、接触式のメージャーロールを用いて測定することにより、形鋼に反り、曲がり等が生じていた場合でも、所定の長さに切断することが可能である。 【0017】 【発明の効果】請求項1及び2記載の形鋼圧延設備の精整設備においては、ローラ矯正機の上流側に走行切断機を配置し、走行切断機により長尺材を切断した後に、定尺の形鋼の切断部の変形をローラ矯正機によって矯正するようにしたので、形鋼の走間切断時に切断面の変形が多少発生しても、その変形をローラ矯正機で修正することができる。従って、熱間圧延で、切断機のためにだけ寸法、形状の厳格化を実施する必要がなくなり、ライン全体を停止することなく、形鋼を生産することができるので生産性を高めることができる。また、熱間での長尺材の寸法、形状測定の頻度が少なくてよいので、作業者の労働環境を改善することができる。特に、請求項2記載の形鋼圧延設備の精整設備においては、長尺材の切断部に変形が発生しやすいスライド式切断金型を組み込んだ走行切断機を具備する形鋼圧延設備の精整設備において、長尺材の走間切断時に発生した切断部の変形をローラ矯正機で効果的に修正することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006655 【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社 【識別番号】390022873 【氏名又は名称】日鐵プラント設計株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年2月9日(1999.2.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090697 【弁理士】 【氏名又は名称】中前 富士男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−233207(P2000−233207A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月29日(2000.8.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−31831 |
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