| 【発明の名称】 |
熱間圧延におけるストリップ搬送方法および装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 洋二
【氏名】山村 和人
【氏名】小川 茂
【氏名】比護 剛志
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| 【要約】 |
【課題】ウェービング防止策としてロール間たわみ遠心力の減少によってウェービング防止可能とする熱間ストリップ搬送方法および設備を提供する。
【解決手段】熱間ストリップの圧延ラインのランアウトテーブル上で前記ストリップに気体流を噴射するノズルを有する熱間ストリップ搬送方法において、搬送される際の前記ストリップの搬送ロール接触位置、ストリップと搬送ロールとの摩擦張力、ロールピッチ、ガイド設置位置、およびストリップの板厚、ヤング率、板幅、長さおよび板自重から導出されるウェービング臨界条件の限界以内になるように、接触拘束位置、ロールピッチおよびガイド設定位置の1種または2種以上を調整することを特徴とする熱間ストリップ搬送方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上で前記ストリップに気体流を噴射するノズルを有する熱間ストリップ搬送方法において、搬送される際の前記ストリップの搬送ロール接触位置、ストリップと搬送ロールとの摩擦張力、ロールピッチ、ガイド設置位置、およびストリップの板厚、ヤング率、板幅、長さおよび板自重から導出されるウェービング臨界条件の限界以内になるように、接触拘束位置、ロールピッチおよびガイド設定位置の1種または2種以上を調整することを特徴とする熱間ストリップ搬送方法。 【請求項2】 熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上での熱間ストリップ搬送方法において、搬送される際の前記ストリップの搬送ロール接触位置、ストリップと搬送ロールとの摩擦張力、ロールピッチ、ガイド設置位置、およびストリップの板厚、ヤング率、板幅、長さおよび板自重から導出されるウェービング臨界条件の限界以内になるように、接触拘束位置、ロールピッチおよびガイド設定位置の1種または2種以上を調整することを特徴とする熱間ストリップ搬送方法。 【請求項3】 熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上で前記ストリップに気体流を噴射するノズルを有する熱間ストリップ搬送設備において、搬送される際の前記ストリップの搬送ロール接触位置、ストリップと搬送ロールとの摩擦張力、ロールピッチ、ガイド設置位置、およびストリップの板厚、ヤング率、板幅、長さおよび板自重からウェービング臨界条件を導出する手段と、その限界以内になるように、接触拘束位置、ロールピッチおよびガイド設定位置の1種または2種以上を調整する手段を有することを特徴とする熱間ストリップ搬送設備。 【請求項4】 熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上での熱間ストリップ搬送設備において、搬送される際の前記ストリップの搬送ロール接触位置、ストリップと搬送ロールとの摩擦張力、ロールピッチ、ガイド設置位置、およびストリップの板厚、ヤング率、板幅、長さおよび板自重からウェービング臨界条件を導出する手段と、その限界以内になるように、接触拘束位置、ロールピッチおよびガイド設定位置の1種または2種以上を調整する手段を有することを特徴とする熱間ストリップ搬送設備。 【請求項5】 熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上において、所定の仰角で気体流を供給する気体供給手段と、前記ストリップの冷却および搬送ロールへ前記ストリップの押しつけ力を付与する冷却流体供給手段を併設することを特徴とする熱間ストリップ搬送設備。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はホットランテーブル上でのストリップのウェービング(波打ち現象)を防止するストリップ搬送に関し、その力学的釣合式による現象解析から臨界速度を求め、ウェービングを防止するように境界条件を調整してストリップの搬送の高速化および安定化をはかることを可能とする熱間ストリップ搬送方法および装置に関する。 【0002】 【従来の技術】熱間圧延後のホットストリップでは、最終圧延スタンドから出た後、巻き取り機までの間において、厚みが薄く、かつ搬送速度が大きいために、ストリップの中央部において、搬送ロール間での板のたわみを主因とし、これに浮上現象が加わることによってウェービング(波打ち現象)が発生する。一方、通板中の板自体には搬送ロールとの接触により摩擦張力が作用するが、搬送ロール間での板たわみの力がこれに打ち勝つ場合には、さらにウェービング(波打ち現象)が強調され加速的に発生することになる。これはストリップのフライング現象では、流体力の作用が主因であるが、ウェービングはロール間の板たわみ力と,板と搬送ロールとの摩擦張力の影響が大きく、これが後端部では上下振動いわゆるばたつきの発生にも繋がることになる。 【0003】この分野の公知技術として、例えば特公昭61−1217号公報には、ダミーストリップに搬送ストリップの先端をのせ通板する方法が開示されている。しかし、この方法においては、ストリップ先端形状によってはフライングは防止するがウェービングを防止することはできない。また、特開平4−138813号公報には、リニアモーターの電磁力により、ストリップを吸引しつつ推力を発生させる方法が開示されている。この方法においても、設備コストおよび電力コストともに大きくなる傾向にある。さらに、特開平7−88554号公報では、高速気体流でストリップを浮遊保持する方法が開示されている。しかし、前記特開平4−138813号、特開平7−88554号では、巻き取り機の直前または近傍でのフライング対策が主たる目的であり、ホットランテーブルの最終スタンドに近い前方での対策ではない。 【0004】以上の従来技術においても、ウェービングを十分に防止することは不可能であり、高速搬送によるウェービングおよびばたつきを防止し、それによる通板速度低下を抑止して生産性を向上する技術開発が望まれている。さらには、ウェービングおよびばたつき防止によって、ホットランテーブルにおける冷却ノズル等の設備の近接化および冷却能力向上の実現が望まれている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ホットランテーブルを高速で搬送されるストリップの中央部のウェービング現象をそのメカニズムから防止策を検討し、力学的釣合式からウェービング臨界速度を導出し、ウェービングの発生しない領域にコントロール可能とする熱間ストリップ搬送方法および設備を提供する。 【0006】本発明の他の目的は、前記ウェービング防止策としてロール間たわみ遠心力の減少によって防止可能とする熱間ストリップ搬送方法および設備を提供する。本発明の別の目的は、前記ウェービング防止策として、通板方向への張力付与のため、各種張力付与装置を検討し、流体的または機械的張力付与による防止策を実現可能とする熱間ストリップ搬送方法および設備を提供する。 【0007】また、本発明の他の目的は、さらに薄手ストリップの通板速度の高速化のための阻止要因としてのウェービングおよびばたつきを防止し、生産性を向上することを可能ならしめる熱間圧延におけるストリップ搬送方法および装置を提供する。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本発明の要旨はつぎの通りである。 (1)熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上で前記ストリップに気体流を噴射するノズルを有する熱間ストリップ搬送方法において、搬送される際の前記ストリップの搬送ロール接触位置、ストリップと搬送ロールとの摩擦張力、ロールピッチ、ガイド設置位置、およびストリップの板厚、ヤング率、板幅、長さおよび板自重から導出されるウェービング臨界条件の限界以内になるように、接触拘束位置、ロールピッチおよびガイド設定位置の1種または2種以上を調整することを特徴とする熱間ストリップ搬送方法。 【0009】(2)熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上での熱間ストリップ搬送方法において、搬送される際の前記ストリップの搬送ロール接触位置、ストリップと搬送ロールとの摩擦張力、ロールピッチ、ガイド設置位置、およびストリップの板厚、ヤング率、板幅、長さおよび板自重から導出されるウェービング臨界条件の限界以内になるように、接触拘束位置、ロールピッチおよびガイド設定位置の1種または2種以上を調整することを特徴とする熱間ストリップ搬送方法。 【0010】(3)熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上で前記ストリップに気体流を噴射するノズルを有する熱間ストリップ搬送設備において、搬送される際の前記ストリップの搬送ロール接触位置、ストリップと搬送ロールとの摩擦張力、ロールピッチ、ガイド設置位置、およびストリップの板厚、ヤング率、板幅、長さおよび板自重からウェービング臨界条件を導出する手段と、その限界以内になるように、接触拘束位置、ロールピッチおよびガイド設定位置の1種または2種以上を調整する手段を有することを特徴とする熱間ストリップ搬送設備。 【0011】(4)熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上での熱間ストリップ搬送設備において、搬送される際の前記ストリップの搬送ロール接触位置、ストリップと搬送ロールとの摩擦張力、ロールピッチ、ガイド設置位置、およびストリップの板厚、ヤング率、板幅、長さおよび板自重からウェービング臨界条件を導出する手段と、その限界以内になるように、接触拘束位置、ロールピッチおよびガイド設定位置の1種または2種以上を調整する手段を有することを特徴とする熱間ストリップ搬送設備。 (5)熱間ストリップの圧延ラインにおける最終スタンドとストリップを巻き取るダウンコイラ間のランアウトテーブル上において、所定の仰角で気体流を供給する気体供給手段と、前記ストリップの冷却および搬送ロールへ前記ストリップの押しつけ力を付与する冷却流体供給手段を併設することを特徴とする熱間ストリップ搬送設備。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の熱間圧延におけるストリップ搬送方法において、本発明者等はウェービングを次のように解析し新規なる知見を得て、その結果本発明を達成したものである。図2(a)および(b)はウェービング現象およびその防止方法を示すもので、(a)図は搬送ロール間の板たわみと通板速度により遠心力が発生し、この遠心力の増大によってウェービングが増大する。(b)図は搬送ロールまたは外力による搬送方向張力付与することによって、ロール間たわみを減少し、これによってウェービング発生限界速度が緩和することを示す。本発明の数値解析モデルでは、ウェービング臨界速度解析式としての基本式は数式1を使用する。 【0013】 【数1】
【0014】上記の基本式を解いて板に作用する張力を完全に無視した特別な場合にはウェービングの臨界速度を与える式として数式2が得られる。 【0015】 【数2】
【0016】また、張力の付与についての式は、上記の基本式から張力付与のウェービングの臨界速度を与える式として数式3が得られる。 【0017】 【数3】
【0018】図1は本発明の搬送ロール間エプロンの効果を示す図である。この図で臨界速度境界線は上記の数値解析から求めたもので、この直線以下の場合はウェービングの発生が抑制されることがわかる。また、ロールピッチが小さい場合には、臨界速度境界線は高速側にシフトして、管理許容限界は広くなる。搬送搬送ロール間エプロンによっても、やはり管理許容限界は広くなり、ウェービングの抑制に有効に作用する。これは、ロール間エプロンの設置によりロールピッチ半減の効果が得られ、ウェービング臨界速度は緩和されることを示している。 【0019】以下、本発明について実施例に基づいてさらに詳述する。 【0020】 【実施例】図4に本実施例のエア噴流装置の概要を示す。搬送ロール2の直上に冷却ノズル6と浮上抑制ノズル8を配し、搬送鋼板1に対して搬送方向4にエア噴流させたものである。エア噴流の条件はノズル幅:600mm、スリット幅:5mm、エア噴出速度:200m/s、エア噴出流量:35Nm3 /minとした。図3に本実施例のエア噴流装置の結果を示す。エア噴流効果発生部分においては、本実施例のロール間エプロンは搬送ロールに対して、ロールパスから5mmの位置に設けたものである。エア噴流およびエプロンを設けることによって、浮上量は減少し、1100mpmでも約40mm以下となりウェービング抑制対策を行わない場合に比べ1/4〜1/7程度となる。この減少効果は、前述のウェービング臨界速度解析モデルにおけるロールピッチの1/2の効果とエア噴流による板の押しつけに伴う摩擦張力の増加によるものであり,これらの対策の実施によりウェービングを抑制できることがわかる。 【0021】 【発明の効果】本発明によれば、熱間圧延薄物(1.2〜3.0mm)材においても高速で安定した搬送が可能となり、生産性向上および歩留り向上がはかられ、さらに製品形状の高精度化による品質向上が図ることができる。また、高速搬送により、作業率の向上および次工程への工程管理能力改善が期待できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006655 【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年2月4日(1999.2.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077517 【弁理士】 【氏名又は名称】石田 敬 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−225410(P2000−225410A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月15日(2000.8.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−27649 |
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