| 【発明の名称】 |
湿潤面にエポキシ樹脂塗料を塗布する方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】相澤 豊治
|
| 【要約】 |
【課題】湿潤面にエポキシ樹脂塗料を塗布する方法を提供する。
【解決手段】湿潤面にエポキシコールタール塗料を塗布した後、エポキシ樹脂塗料を塗布する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 湿潤面にエポキシコールタール塗料を塗布した後、エポキシ樹脂塗料を塗布することを特徴とする、湿潤面にエポキシ樹脂塗料を塗布する方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は地下構造物、水中構造物、雨天での塗装、水濡れを避けられない場所での塗装に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の湿潤面塗布可能と銘打つエポキシ樹脂塗料の湿潤範囲のほとんどは下地内部が湿潤で表面のみ乾燥状態のもの(表面乾燥状態)までである。水溜まりの下地、流水のある下地にはエポキシ樹脂塗料の塗布は不可能である。エポキシコールタール塗料で上記湿潤条件の塗布は可能であったが、エポキシコールタール塗料ではタール本来の黒色が強く明度、彩度の優れた塗料は作れない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の方法には次のような難点があった。 (イ)例えばマンホール内の防食塗装では表面乾燥状態の下地にするために強制乾燥の必要が生じ、塗装に時間がかかった。 (ロ)防食塗装中マンホール内に雨水の侵入を防止するためマンホール入口に屋根を取り付ける等の処置が必要であった。 (ハ)雨水の侵入防止処置等は塗装に時間がかかり、長期間の交通規制を必要とした。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。本発明は湿潤面にエポキシコールタール塗料を塗布した後、エポキシ樹脂塗料を塗布することを特徴とする、湿潤面にエポキシ樹脂塗料を塗布する方法である。 【0005】 【発明の実施の形態】湿潤面への塗料の塗布を成功させるためには下地の水に対して難溶で撥水性があること、化学反応的には水と結びつくこと、表面張力を下げて水よりも濡れ性を強くすること、さらに水に流されないため若干の粘性があること等が必要である。よって本発明においては、まず、湿潤面にエポキシコールタール塗料を塗布し、その後エポキシ樹脂塗料を塗布する。エポキシコールタール塗料を塗布した上であれば、下地に水があっても撥水しやすく、エポキシ樹脂塗料の塗布が可能となる。 【0006】本発明において用いられるエポキシコールタール塗料はエポキシ樹脂、コールタールピッチ及び硬化剤を含むものである。硬化剤としては例えば有機ポリアミンまたはポリアミド樹脂を組み合わせたもの、あるいは、ポリイソシアネートを組み合わせたものがあげられ、水に対する難溶性の強い有機ポリアミンまたはポリアミド樹脂を組み合わせたものが好ましい。 【0007】本発明において用いられるエポキシ樹脂塗料はエポキシ樹脂およぴ、硬化剤である。硬化剤は例えばフェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ブチルカメラミン樹脂、尿素樹脂、有機ポリアミン、ポリアミド樹脂、ポリイソシアネートがあげられ、好ましくは水に対する難溶性の強い有機ポリアミンまたはポリアミド樹脂を組み合わせたものである。 【0008】本発明によれば、(イ) 第1層目のエポキシコールタール塗料の塗布は明らかに表面に水が存在するもの、あるいは水溜まりのある下地まで、塗布することができる。また、塗布後の養生中に水分があっても硬化する。 (ロ) エポキシコールタール塗料が硬化した上ならば、明らかに表面に水が存在する下地、あるいは水溜まりのある下地まで、エポキシ樹脂塗料を塗布することができる。また、塗布後の養生中に水分があっても硬化する。 (ハ)よって、強制乾燥の必要・長期間の交通規制が大幅に減少できる。 また、防食塗装中マンホール内に雨水の侵入を防止するための装置の取り付けも、簡略化できる。 【0009】 【作用】コンクリート等の湿潤面にエポキシコールタール塗料を塗布できる。エポキシ樹脂塗料はコンクリート等の湿潤面に塗布できない場合でも、はじめに塗ったエポキシコールタール塗料が硬化した上には塗布できる。 【0010】 【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 第1工程 高圧洗浄水にてコンクリート下地の汚れを洗浄した。 第2工程 エポキシコールタール塗料(商品名、イナトールポキシタールF;A材とB材の2成分からなる)のA材85部(重量)とB材15部(重量)をミキサーにて撹拌混合した。 第3工程 硬めの刷毛にて混合した上記エポキシコールタール塗料をコンクリート下地に小さい円を描く要領でなすり付けるように300g/m2塗布した。エポキシコールタール塗料は明らかに表面に水が存在するもの、あるいは水溜まりのある下地まで、塗布することができた。また、塗布後の養生中に水分があっても硬化した。 第4工程 エポキシコールタール塗料が硬化したら、その上に上記と同じ要領でエポキシ樹脂塗料(商品名、シーカガード62)を塗布した。エポキシコールタール塗料の硬化は手で触れて確認できた。20℃で約1目、10℃で約2日で硬化した。エポキシコールタール塗料が硬化した上ならば、明らかに表面に水が存在する下地、あるいは水溜まりのある下地まで、エポキシ樹脂塗料を塗布することができた。また、塗布後の養生中に水分があっても硬化した。 【0011】 【発明の効果】本発明によれば、湿潤面にエポキシ樹脂塗料を塗布することができ、それによって、下地の乾燥作業に掛かる費用の低減、施工時間の短縮、また、施工場所が交通に関わるところでは交通渋滞を大幅に軽減できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】591037960 【氏名又は名称】日本シーカ株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年3月3日(1999.3.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066692 【弁理士】 【氏名又は名称】浅村 皓 (外3名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−246175(P2000−246175A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月12日(2000.9.12) |
| 【出願番号】 |
特願平11−55643 |
|