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【発明の名称】 遊技機の制御箱
【発明者】 【氏名】山森 茂喜

【要約】 【課題】本発明は、遊技機(パチンコ機等)の遊技内容を制御する制御基板を格納する制御箱であって、不正行為を阻止する制御箱に関する。

【解決手段】本発明の制御箱は、表カバー体10と裏カバー体11を固定補助をする止着部材Aに切込み窓17aとネジ孔18aを形成し、その止着部材Aの端部を表カバー体10(又は裏カバー体)に固定すると共に、ネジ孔18aに破断ネジ22を介して表カバー体10と裏カバー体11を固定してなるものである。そのため、破断ネジ16の頭部が破断された状態で固定されるため、この破断ネジを介して開くことは困難となり、止着部材Aを切断しない限り制御箱を開くことができず、不正行為の防止となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技機の制御をなす制御素子等を搭載の制御基板を格納する表カバー体と裏カバー体で構成の制御箱であって、裏カバー体と表カバー体を固定補助をする止着部材Aに切込み窓とネジ孔を形成し、その止着部材Aの端部を表カバー体(又は裏カバー体)に固定すると共に、前記ネジ孔に破断ネジを介して表カバー体と裏カバー体を固定してなることを特徴とする遊技機の制御箱。
【請求項2】 遊技機の制御をなす制御素子等を搭載の制御基板を格納する表カバー体と裏カバー体で構成の制御箱であって、裏カバー体と表カバー体を固定補助をする止着部材Bに切込み窓と、互いに向きを異にする係止爪を設け、その止着部材Bの端部を表カバー体(又は裏カバー体)に固定すると共に前記係止爪に係止可能な係合孔と係止しない大孔を裏カバー体(又は表カバー体)に形成し、且つ、前記係止爪に各々係止可能な係止孔を裏カバー体と表カバー体に別途形成することを特徴とする遊技機の制御箱。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機(パチンコ機等)の遊技内容を制御する制御基板を格納する制御箱であって、不正行為を阻止する制御箱に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機(パチンコ機等)には、遊技内容を制御する制御基板を配設の制御箱が着脱自在に取り付けてあり、遊技者に興趣を与えるために、遊技内容の変更を容易としている。前記制御基板には、CPU、ROM等の制御素子が配置してあり、とりわけ制御ソフトが記録してあるROMが重要な役割を果たす。そこで、かかるROMを取り替えて、不正に異なるゲームとすることを禁止するため、制御箱には封印紙が貼着してあって、容易に不正ができないようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特殊な液体を使用して、封印紙を傷つけることなく、且つ封印紙が貼ってあった痕跡を残すことなく剥し、不正なROMと交換した後に、同じ封印紙を貼る不正改造を行う行為が行われている。従って、かかる不正行為を容易に行わない対策が望まれ、本発明はかかる課題を解消する制御箱を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の制御箱は、表カバー体と裏カバー体を固定補助をする止着部材Aに切込み窓とネジ孔を形成し、その止着部材Aの端部を表カバー体(又は裏カバー体)に固定すると共に、ネジ孔に破断ネジを介して表カバー体と裏カバー体を固定してなるものである。そのため、破断ネジの頭部が破断された状態で固定されるため、この破断ネジを介して開くことは困難となり、止着部材Aを切断しない限り制御箱を開くことができず、不正行為の防止となる。
【0005】又、請求項2の制御箱は、裏カバー体と表カバー体を固定補助をする止着部材Bに切込み窓と、互いに向きを異にする係止爪を設け、その止着部材Bの端部を表カバー体(又は裏カバー体)に固定すると共に前記係止爪に係止可能な係合孔と係止しない大孔を裏カバー体(又は表カバー体)に形成し、且つ、係止爪に各々係止可能な係止孔を裏カバー体と表カバー体に別途形成するものである。このような止着部材Bを使用すると、止着部材Bを切断した後、再利用ができると共に、別途形成の係止孔に装着すると、互いに向きを異に形成の係止爪によって引き抜くことが困難となり、不正防止を図ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】遊技機としてパチンコ機を例にとって説明すると、パチンコ機は遊技球が特定箇所に入賞すると、図柄表示器を介して遊技者にとって有利な大当たり等を生起して多量の景品球を払い出す。このような、遊技内容を制御するために、パチンコ機の裏面には制御箱1内に、「ROM等の制御素子」を搭載の制御基板(図示略)をビス等で固定して格納してある。
【0007】図1はよく知られたパチンコ機の裏面図であり、裏面中央には遊技盤の表側に配設の入賞口等に入賞した遊技球を集めて、入賞球処理装置62に1球毎分離処理させる入賞球集合樋61が設けてある。この入賞球集合樋61の左下方には、入賞球や賞品球等のゲーム処理を行う制御素子を搭載の制御基板を内蔵の制御箱1が配設してあると共に、右下方には、球貸機70からの信号に基づく貸球等の処理信号をパチンコ機と送受信するインターフェイス基板80が設置してある。
【0008】又、パチンコ機の上部には、排出前の遊技球を貯留しておく貯留タンク63が設けてあり、その貯留タンク63から遊技球を二列に整列させて遊技球排出装置65まで誘導する整列樋64が設置してある。この整列樋64には、遊技球の重なりを防止する球ならし66が揺動自在に垂設してある。又、前記遊技球排出装置65から排出の遊技球は流下樋67を経て上皿に流出する。又、パチンコ機の上部右側にはターミナル基板69が取り付けてあり、左下部には遊技球発射装置91が設けてあって一球毎発射可能としている。
【0009】図2は制御箱1の部品分解図であって、この制御箱1は箱状の表カバー体10と裏カバー体11、制御素子を取付の制御基板12とその制御基板を固定するシャーシ13とで構成する。また、止着部材A、Bについては、拡大図を示す図3(A)、図3(A)のA〜A断面を示す図3(B)、図3(A)のB〜B断面を示す図3(C)、図3(D)の止着部材Bの斜視図を参照して説明する。表カバー体10は合成樹脂等で裏カバー体11に装着可能に製作され、表カバー体10の内側には凹部40aが、一方、裏カバー体11には前記凹部40aに対応する位置に突部40bが形成してあって位置決めをなす。又、表カバー体10の両側面10aには、後述する切込み窓17a、17bの部分まで0.5〜1.0mmの薄板状の止着部材A、Bが、容易に曲折可能に一体成形してある。又、止着部材Aには、切込み窓17aがハサミ等で容易に切断可能に適宜の間隔で形成してあると共にネジ孔18aが穿設してある。一方、裏カバー体11の側面11aには、止着部材Aのガイド堤19が形成してあると共に前記ネジ孔18aに対応する位置にネジ孔18bが穿設してある。
【0010】一方、止着部材Bも同様に、切込み窓17bがハサミ等で容易に切断可能に適宜の間隔で形成してある。又、止着部材Bには、前記切込み窓17bから先端部の間に、一対の係止爪20a、20bが互いに異なる向きに設けてある。尚、この係止爪20a、20bの向きは、図3(C)に示す方向の他、各々反対方向に形成してもよい。又、裏カバー11の側面11aには、前記係止爪20bに対しては係止可能な大きさの係合孔21bが形成してある一方、係止爪20aに対しては、装着しても係止しない大孔21aが表カバー体10の側面10aに形成してある。
【0011】又、表カバー体10と裏カバー体11の側面10a、11aには、後記で詳述する、前記係止爪20a、20bに係止可能な係止孔22a、22bが各々穿設してあると共に、止着部材Bの両縁のガイド堤23a、23bが形成してある。
【0012】次に、前記構成の止着部材A、Bによって表カバー体10と裏カバー体11を固定する方法について説明する(図4参照)。先ず、制御素子を取付の制御基板12をシャーシ13にビス等で固定し、そのシャーシ13を裏カバー体にビス等で固定する。そして、表カバー体10を裏カバー体11に装着し、止着部材Aを折り曲げて、ネジ孔18aをネジ孔18bに合わせて、そのネジ孔に破断ネジ16を取り付ける。この破断ネジ16は所定トルク以上かかると頭部が切断されるため、止着部材Aは頭部が欠落した状態で固定されるため、破断ネジ自体を引き抜くことは不可能となる。従って、表カバー体10と裏カバー体11を開くためには、止着部材Aを切断する必要がある。
【0013】一方、止着部材Bを折り曲げて、係止爪20bを係合孔21bに装着すると、係止爪20bは係合孔21bに係止状態となる。しかし、係止爪20aは大孔21aとは係止状態とならない。即ち、係止爪20bは係合孔21bとで係止状態となるが、係止爪20aは大孔21aに対しては何等影響ない状態となる(図4(B))が、この止着部材Bによって表カバー体10と裏カバー体11は固定される。
【0014】以上のように、制御箱1は表カバー体10と裏カバー体11を止着部材A、Bによって固定されるため、制御箱1を開くには、特に止着部材Aを切断しない限り困難であり、開いたときにはその痕跡が残って不正行為が判る。
【0015】次に、前記制御箱1内「ROM等の制御素子」を点検するために制御箱を開く操作と再度組み立てる操作について説明する(図5参照)。先ず、ハサミ等で、止着部材A、Bに形成の切込み窓17a、17bに沿って切断すると、表カバー体10と裏カバー体11は分離可能となる。そこで、制御素子(図示略)を取り出して、点検をした後に再度取り付ける。そして、表カバー体10と裏カバー体11を突き合わせて装着するが、止着部材Aは切込み窓17aで切断されて、端部は表カバー体10に、他端部は裏カバー体11に破断ネジ16で固定した状態のままとなる。従って、この止着部材Aは表カバー体10と裏カバー体11を固定しない。
【0016】一方、止着部材Bは切込み窓17bで切断され、係止爪20aは大孔21aと係止状態でないため、係止爪20bを動かすことによって、容易にその切断止着部材B’を係合孔21bから抜くことができる。そして、その切断止着部材B’に形成の係止爪20a、20bを係止孔22a、22bに装着すると、係止爪20a、20bは各々係止孔22a、22bに係止状態となる。これらの係止爪20a、20bは互いに異なる向きに形成してあるため、切断止着部材B’を抜くためには、前後(上下)に動かすことを要するが、かかる動作をしても係止爪20a、20bの向きによって抜くことは困難である。従って、表カバー体10と裏カバー体11は切断止着部材B’によって固定され、この切断止着部材B’を切断しない限り開くことは困難となる。
【0017】次に、図6に示すように、止着部材A、Bの変更例を示す。図6(A)は止着部材Bの変更例であり、この止着部材B1に形成の係止爪20a、20bは3片で構成し、両側の係止爪部25a、26aの向きは、図3(C)に示すと同じであるが、中央の係止爪部25b、26bは相互に逆向きに形成する。尚、係合孔21Aは係止爪20a(係止爪部25a、25b)に係止できない大きさの孔に形成し、係合孔21Bは係止爪20b(係止爪部26a、26b)に係止可能とするので、係止爪20bを係合孔21Bに装着すると、前記両側に形成の係止爪26a、26bによって、前記図3(C)に示す係止爪20bに比べて引き抜くことが困難となる。
【0018】図6(B)は止着部材Aの変更例を示す。この止着部材A1は端部を表カバー体に固定しない独立の片体であり、端部に貫通孔30を穿設してある。又、その貫通孔30に対応する位置の表カバー体10にネジ孔(図示略)を明けておく。そして、止着部材A1は、表カバー体10と裏カバー体11に当てて、ネジ孔18aと貫通孔30の双方に破断ネジ16を介して固定する。このように固定することによって、表カバー体10と裏カバー体11は固定され、止着部材A1を切断しない限り開くことができない。このように、止着部材A1を構成することもでき、必ずしも、図3に示すように端部を表カバー体10に固着して構成する必要はない。
【0019】図6(C)(D)は止着部材Bの変更例であり、何れも端部を表カバー体10に固着しなくて独立した片体で構成するものである。図6(C)は貫通孔35を明けると共にその位置にあわせて表カバー体10に孔を穿設して置く。そして、この止着部材B1を破断ネジ16を介して表カバー体10と裏カバー体11に固定する方法である。又、図6(D)は係止爪36を新たに形成すると共に、この係止爪36に係止可能な係合孔を表カバー体10に穿設する構成であってもよい。以上のように、止着部材A、Bは、図3に示すように、表カバー体10に端部を固定して曲折可能とする必要はなく独立片で構成してもよい。尚、止着部材A、Bが固定してあるのは、図3に示すように表カバー体10側であるが、裏カバー体11側に固定してもよいことはいうまでもない。
【0020】
【発明の効果】本発明の請求項1の制御箱は、止着部材Aを破断ネジを介して表カバー体と裏カバー体を固定するため、開くためには止着部材Aを切断する必要があるため、不正に開くことを防止できる。又、請求項2の制御箱は止着部材Bを使用して表カバー体と裏カバー体を固定するものであり、止着部材Bを切断した後、再利用ができると共に、別途形成の係合孔に装着すると、互いに向きを異に形成の係止爪によって引き抜くことが困難となり、不正防止を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000241234
【氏名又は名称】豊丸産業株式会社
【出願日】 平成8年4月18日(1996.4.18)
【代理人】 【識別番号】100095278
【弁理士】
【氏名又は名称】犬飼 達彦
【公開番号】 特開2000−354674(P2000−354674A)
【公開日】 平成12年12月26日(2000.12.26)
【出願番号】 特願2000−169019(P2000−169019)