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【発明の名称】 寄生虫症予防治療剤
【発明者】 【氏名】梶江 昭

【氏名】末次 修

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カプサイシン及び含有組成物を有効成分とする有用水産動物寄生虫症予防治療剤。
【請求項2】 カプサイシン含有組成物が、可食性のカプサイシン含有の植物、酵母、細菌、真菌、藻類である請求項1記載の有用水産動物寄生虫症予防治療剤。
【請求項3】 カプサイシン含有組成物が唐辛子及び唐辛子科植物である請求項1記載の有用水産動物寄生虫症予防治療剤。
【請求項4】 有用水産動物が、ハマチ、カンパチ、シマアジ、ヒラマサ、タイ、ヒラメ、フグ、コイ、ニジマス、サケ、ウナギ、アジ、エビ、カニ、亀、ワニ、観賞魚、水産哺乳動物である請求項1から4記載の有用水産動物 寄生虫症予防治療剤。
【請求項5】 寄生虫が、ベネデニア・セリオラエ(Benedenia seriolae)、ベネデニア・ホシナイ(Benedenia hoshinai)、ベネデニア・エピネフェリ(Benedenia epinepheli)、ネオベネデニア・エスピー(Neobenedenia sp.)、ベネデニア・エスピー(Benedenia sp.)、ヘテロボツリウム・テトロドニス(Heterobothrium tetrodonis)、ヘテラキシネ・ヘテロセルカ(Heteraxine heterocerca)、ゼウクサプタ・ジャポニカ(Zeuxapta japonica)、ビバギナ・タイ(Bivagina tai)及びハマチ、ブリのハダ虫、タイ、ヒラメの白点病の寄生虫、トラフグのヘテロボツリウム症の寄生虫からなる群より選ばれた1種または2種以上である請求項1記載の有用水産動物寄生虫症予防治療剤。
【請求項6】 カプサイシン含有組成物が、飼料添加物、飼料及び有用水産動物用無毒性担体を含有してなる請求項1から6記載の有用水産動物寄生虫症予防治療剤。
【請求項7】 飼料添加物、飼料のカプサイシン含有濃度が0.05ppm以上であり、好ましく0.5ppm以上10,000ppm以下である請求項6の有用水産動物寄生虫症予防治療剤。
【請求項8】 有用水産動物にカプサイシン及びカプサイシン含有組成物を投与することを特徴とする有用水産動物寄生虫症予防治療方法。
【請求項9】 1日当たり、水産動物の体重1kg当たり0.001mgから100mg、好ましくは0.01mgから1mgのカプサイシンを投与する有用水産動物寄生虫症予防治療方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カプサイシン及びカプサイシン含有組成物を有効成分とする有用水産動物寄生虫症予防治療剤または予防治療方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有用水産動物においては近年、例えば水産養殖、水族館等での過密養殖及び飼育のため寄生虫による被害が増加傾向にある。特に日本の代表的養殖魚であるハマチ、タイ、ヒラメ、フグ、カンパチ、シマアジ、ヒラマサ等に発生しており、中でもハマチ、カンパチ、シマアジに対する被害が大きい。また水族館や観賞魚でも水産動物の寄生虫の被害が報告されており、これらは特に人工環境での飼育ストレス、人工飼育環境下での栄養バランスの乱れなどによる免疫力の低下が原因として寄生虫症が発生すると考えられる。
【0003】寄生虫の主なものとしては、ハマチ、ブリ、マダイ、シマアジのハダムシやエラムシ、タイ、ヒラメの白点病を発生させる寄生虫、トラフグのヘテロボツリウム症の寄生虫等皮膚寄生虫による被害が多数報告されている。これらの寄生虫による被害は、例えば、寄生虫が、ベネデニア・セリオラエ(Benedeniaseriolac)、ベネデニア・ホシナイ(Benedenia hoshinai)、ベネデニア・エピネフェリ(Benedenia epinepheli)、ネオベネデニア・エスピー(Neobenedenia sp.)、ベネデニア・エスピー(Benedenia sp.)、ヘテロボツリウム・テトロドニス(Heterobothrium tetrodonis)、ヘテラキシネ・ヘテロセルカ(Heteraxine heterocerca)、ゼウクサプタ・ジャポニカ(Zeuxapta japonica)、ビバギナ・タイ(Bivagina tai)等によるものであることが知られている。
【0004】寄生虫の寄生による被害は、ストレス、食欲不振、成長阻害、体表等の損傷による商品価値の低下の問題などがあり、また、生物表面に創傷を生ずるためウイルス、細菌性疾病の蔓延の要因となり合併症を誘発し時には大量の斃死を誘発し関係者にとり大きな問題となっている。過去TBTO(トリブチルスズオキシド)有機錫系の漁網防汚剤が使用可能であった時代は寄生虫による被害は、さほど大きなものではなかったが1986年頃から有機錫化合物系漁網防汚剤の使用が禁止され、以後大きな被害が発生し始めている。
【0005】これら寄生虫症の防除対策としては、繁殖能力のある成虫と、次世代の卵の駆逐にあるとされており(養殖、1991、5、P66、緑書房)、成虫対策の手段としては、淡水浴、薬浴、濃塩水浴の各方法が報告(魚の感染症、昭和59年5月10日発刊、P468〜469、472、江草周三著、恒星社厚生閣)されている。これから淡水浴、薬浴、濃塩水浴等の従来方法は、水産動物を通常の海水から塩濃度異なる淡水、濃塩水等に移すことにより体表に寄生した寄生虫を弱体化させ離脱または死滅させるものである。このため、莫大な量の魚類を一旦取り上げ止水中に収容する必要があり、煩雑であるという問題があった。またこの方法では有用水産動物に多くのストレスを与え、寄生虫に対する駆除効果が低く、有用水産動物に対する安全性の面でも大きな問題が発生していた。
【0006】また、ビチオノール系や有機燐剤等を水産生物に経口投与して寄生虫を駆除する方法も考案されたが、有用水産動物に対する副作用の面で問題があり、また食用にされた場合の薬物の残留の問題もあった。さらに、海水有用水産動物寄生虫症に対する対策としては、以前から淡水浴や濃塩水浴が行われ、薬浴法では種々の薬剤の使用が試みられているものの、駆虫効果あるいは魚や環境での安全性の面で問題のあるものが多く、例えばアルカリ性過酸化物を用いた方法があるが、魚に対する影響が強いことで制約されるという問題があった。
【0007】最近、海水養殖魚寄生虫症に対する過酸化水素剤による薬浴法が開発されたが一般的に行われてきた淡水浴と同様に特設槽において過酸化水素浴(3分間薬浴)を行わなければならず、魚におよぼすストレス、薬剤における体表への悪影響、さらには養殖業者の煩雑な作業等問題が多い。
【0008】また、これらの寄生虫の産出卵は卵糸により生簀網などに絡まり易く、その程度は網地に付着生物が多いほど高くなり、結果的に小割内への孵化幼生の流入、寄生を急増させる。有機錫化合物系漁網防汚剤の使用が中止されたことから、有機窒素硫黄系や銅系などの新素材の開発が行われたが、寄生虫の卵対策としての効果は認められず、現在のところ、生簀網からの付着生物の除去目的とし、養殖業者の多大な労力を費やしてまでも生簀網を頻繁に取り替えること以外対策はなく、魚にとっては多くの人為的ストレスを受けるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】現在、海水有用水産動物寄生虫の防除対策として、古くから知られている淡水浴が行われており、その方法としては、船舶や海上施設に大量の淡水を準備し、生簀より有用水産動物を取り上げその淡水中に3〜6分間浸漬処理することにより寄生虫を淡水の浸透圧により失活させ、魚体より脱落あるいは死亡させるものである。しかし、大量に淡水処理する場合には、必要以上の労力がかかり、また、網等による有用水産動物の取扱および淡水という生理的に異常条件下に有用水産動物を曝すために、有用水産動物に対して多大なストレスを人為的にかける欠点を持っている。また、魚体に寄生した寄生虫ばかりでなく、寄生虫の卵対策も重要であることから、この卵対策としては一定期間毎の網替えが必要であり、養殖業者にとって多大な労力を必要とし、さらには有用水産動物に大きなストレスを与えることとなる。寄生虫による病害は、寄生数が少なければ大きな問題はないが、寄生数が多く体表の損傷が目立つようになると問題となってくる。また、成魚期には寄生虫に対する抵抗性も高まり、有用水産動物自身が体に付着した寄生虫を落とすことから、それほど問題とはならないが、寄生虫に対する抵抗性も弱く、付着した寄生虫を落とすことができない稚魚期、幼魚期において特に問題となる。
【0010】一方、亜鉛引きの金網生簀は、網なりが良く、通水性が良いことのほか、金網における鉄線表面が平滑なため、卵の付着数が著しく少なく、寄生虫の防除に顕著な効果をあげている。しかし、化繊網と比べ耐用年数が短く、特に問題となる魚体サイズの小さい稚魚期、幼魚期には、魚体サイズに合わせた目合の金網生簀が必要となるが、潮の流れが悪化することや耐用年数が更に短くなること、化繊網に比べ非常に高い価格となることなどの問題が生じる。また稚魚期、幼魚期に発病する細菌性疾病の対策において、有用水産動物を管理する面から幼魚期後半から金網生簀を用いる場合が多く、従って稚魚期、幼魚期の寄生虫症防除における金網生簀の効果は激減するものであった。
【0011】そこで、上記有用水産動物の寄生虫症の対策として、有用水産動物に与えるストレス等を極力低下させ、また養殖業者らの労力を削減し、さらには経口投与において有効的に予防治療効果作用を有する予防治療剤または予防治療方法の開発が求められてきた。
【0012】
【課題を解決するための手段】カプサイシンの有用水産動物に対する生理的役割の研究は全くされておらず、その必要性に関してもほとんど報告がない。本発明者らは、有用水産動物寄生虫症の予防治療に効果のある予防治療剤または予防治療方法の開発を目指し、鋭意研究を行った結果、カプサイシン含有組成物をそれら有用水産動物に給与することにより、有用水産動物寄生虫症の予防治療が経口投与においても可能であるという新規な事実を確認して、本発明を完成するに至った。
【0013】即ち、本発明は、カプサイシン及びカプサイシン含有組成物を有効成分とする有用水産動物寄生虫症予防治療剤または有用水産動物にカプサイシン含有組成物を投与することを特徴とする有用水産動物寄生虫症の予防治療方法である。本発明に使用できるカプサイシンは以下の文献で既に公知の物質である。1)AUTHORS;Caterina,M.J.,Schumacher,M.A.,Tominaga,M.,Rosen,.A.,L,−evine,J.J.andJulius,D.,Nature 389,816−824(1997),2)激辛料理による白血球機能亢進:医食同源の生化学的アプローチ,笠 井聖仙,水村和枝,熊澤孝朗:ラット脊髄後根神経節分離細胞に対す るCapsaicinの効果、名古屋大学環境医学研究年報44巻,1993年、p219−220,3)笠井聖仙,堀部秀樹,水村和枝,熊澤孝朗:熱痛覚に対する低濃度カ プサイシンの鎮痛作用の検討名古屋大学環境医学研究所年報45巻,1994年129−131,4)笠井聖仙,水村和枝,熊澤孝朗:脊髄後根神経節におけるCapsaicin感 受性細胞の電気生理学的性質、名古屋大学環境医学研究年報45巻,199 4年,132−134,5)笠井聖仙,水村和枝,熊澤孝朗:ラット脊髄後根神経節分離細胞に対 するCapsaicin効果における細胞外Na+,Ca2+の関与、名古屋大学環境 医学研究年報45巻,1994年135−137,6)笠井聖仙,水村和枝,熊澤孝朗:ラット脊髄後根神経節分離細胞におけるBradykininによるCapsaicin反応の修飾作用、名古屋大学環境医学 研究年報45巻,1994年138−140,【0014】本発明に使用できるカプサイシン及びその含有組成物とは、なす科とうがらし属の野菜によく含まれている成分のカプサイシン、デヒドロカプサイシン、ノルデヒドロカプサイシン及びそのその光学異性体から選択される単体又はその複合物から選択されるものであればよい。
【0015】本発明に使用できるカプサイシンの含有組成物は、カプサイシン、デヒドロカプサイシン、ノルデヒドロカプサイシン及びそのその光学異性体から選択される1種又はその複合物から選択される物質を含有する植物であってもよく、例えばその具体例としては、なす科のとうがらし、ピーマン、ししとうがあるがこれに限定されない。
【0016】本発明に使用できるカプサイシンの含有組成物は、植物に含有されるカプシノサイド類を使用することもできる。組織培養細胞を用いグルコースと結合させたカプサイシン−グルコシド、デヒドロカプサイシン−グルコシド、ノルデヒドロカプサイシン−グルコシド等のカプサイシン配糖体を使用することもできる。
【0017】本発明に使用できるカプサイシンの含有組成物は、植物の組織培養細胞を用いグルコースと結合させたカプサイシン−グルコシド、デヒドロカプサイシン−グルコシド、ノルデヒドロカプサイシン−グルコシド等のカプサイシン配糖体を使用することもできる。
【0018】カプサイシンには、粘膜を刺激して血行をよくし、消化液の分泌促進や食欲増進、脂肪の燃焼を高める効果があるといわれている。カプサイシンは、水によく溶け水産生物に経口接種させると、カプサイシンが主に腸管、鰓等から体内に取り込まれる。カプサイシンは副腎髄質からカテコールアミンを分泌させる作用があり、これが脂肪細胞に働いてCAMP系の情報伝達によりリパーゼを活性化し、トリグリセリドが分解され、脂肪酸が生成されるといわれている。脂肪細胞にはミトコンドリアが少ないので、出来た脂肪酸は血液にのり、筋肉組織や肝臓などのミトコンドリアベータ酸化酵素システムで燃やされて、エネルギーのもとである細胞内ATP濃度が上昇すると考えられる。結果的に、経口投与されたカプサイシンにより、新陳代謝が活発になり結果的に水産動物の寄生虫に対する効果メカニズムは今のところ明確になっていない。
【0019】本発明におけるカプサイシンの投与量は、本発明の形態が飼料添加物、飼料および有用水産動物用無毒性担体を含有する有用水産動物寄生虫症予防治療剤の場合は、飼料添加物、飼料及び担体のカプサイシン含有濃度が0.05ppm以上であり、好ましくは0.5ppm以上10000ppm以下であればよい。また、本発明が、有用水産動物にカプサイシン及びカプサイシン含有組成物を投与することを特徴とする有用水産動物寄生虫症予防治療方法である場合は、1日当たり、水産動物の体重1kg当たり0.001mgから100mg好ましくは0.01mgから1mgのカプサイシンを投与する。
【0020】例えば本発明のカプサイシン含有組成物が唐辛子の場合は、例えば乾燥唐辛子1gには5mgのカプサイシン類が含まれている場合は、1日当たり、水産動物の体重1kg当たり好ましくは2mgから200mgの乾燥唐辛子粉末を飼料等の適当な担体とともに投与する。
【0021】本発明の有用水産動物寄生虫症予防治療剤の製造にあたっては、カプサイシン含有組成物を、そのままあるいは有用水産動物用無毒性担体、または適宜安定剤等を加えて水産動物用配合飼料としてもよく、その形状としては粉末、ドライペレットまたはモイストペレット等の適宜の状態に調整すればよい。
【0022】本発明の有用水産動物寄生虫症予防治療剤を投与する場合は、水産動物に対して単独で投与してもよいが、有用水産動物用無毒性担体を含有する水産動物用又は魚類用餌料に混合して給与することが簡便であり好ましい。上記有用水産動物用無毒性担体としては、例えば、炭酸カルシウム、りん酸カルシウム、硫酸カルシウム、小麦粉、デンプン、デキストリン、飼料用酵母や飼料用原料の穀類、そうこう類、粕類と混合して希釈したり、あるいはビタミン、ミネラル等のプレミックス、またはこれらプレミックスを配合した魚類用餌料に添加して使用してもよい。また生餌の場合、アルギン酸ナトリウム、グアーガム等の添加剤を同時に使用してもよい。
【0023】通常、生餌あるいは配合飼料に添加して本発明が対象とする有用水産動物、例えばハマチ、カンパチ、シマアジ、ヒラマサ、タイ、ヒラメ、フグ、コイ、ニジマス、サケ、ウナギ、アジ、ワニ、錦鯉、金魚、熱帯魚、その他観賞魚、エビ、カニ、亀、鯨、シャチ、イルカ、ジュゴン、アザラシ等の水産動物又は水産哺乳動物等の有用水産動物に給与する方法が好ましい。
【0024】本発明の有用水産動物寄生虫症予防治療剤の投与時期としては、予防治療目的として、前述したベネデニア・セリオラエ(Benedenia seriolae)、ベネデニア・ホシナイ(Benedenia hoshinai)、ベネデニア・エピネフェリ(Benedenia epinepheli)、ネオベネデニア・エスピー(Neobenedenia sp.)、ベネデニア・エスピー(Benedenia sp.)、ヘテロボツリウム・テトロドニス(Heterobothrium tetorodonis)、ヘテラキシネ・ヘテロセルカ(Heteraxine heterocerca)、ゼウクサプタ・ジャポニカ(Zeuxapta japonica)、ビバギナ・タイ(Bivagina tai)等の寄生吸虫が寄生する前から投与することもでき、水産動物が水産養殖魚類の場合は最も被害状況が大きい養殖前半、つまり、例えばハマチ、カンパチ、シマアジやヒラマサの如き大型の魚類については、天然海域において餌化後採取して得た有用水産動物としての稚魚期から幼魚期(幼魚期魚体重約600g〜800g程度)にかけ常時1日1〜3回投与することもでき、また例えばフグやタイなどの小型ないし中型の魚類においても同様にその稚魚期から幼魚期にかけ常時1日1〜3回投与することもできる。さらに、分浴等の寄生虫駆除法と併用することもでき、本発明のカプサイシン含有組成物を前記したと同様にもちいることにより効果的に有用水産動物寄生虫症に対して予防治療効果を発現し得るものである。
【0025】以下に本発明に関し、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれによって何等限定されるものではない。
【0026】
【実施例】給餌量:マイワシ冷凍生餌50%対配合飼料50%の割合で混合したモイストペレットを、1日当たり魚体重の2〜3%を給与した。
試験区分:唐辛子抽出力プサイシン濃縮物(カプサイシン濃度98%以上)と乾燥唐辛子粉 末(カプサイシン含量0.5%)をカプサイシンとして魚体重1kg1日当り0,0.01,0.1と1mg投与の各1区計8区を設けた。
試験魚:ハダ虫効果について、既に寄生感染している、ハマチ、カンパチ、シマアジとマダイに対し、鰓弁虫の効果について、既に寄生感染しているマダ イ(ビバギナ・タイとクリプトカリオン・イリタンス)およびトラフグ(ヘテロボツリウム・テトロドニス)に対し実施した。
試験期間と判定:30日間の試験を実施し、各区ランダムに20尾取り上げ、開始時と終了時 の1尾当たり平均寄生数と平均増体重を測定し、1区当たりの総斃死数を 測定し比較した。
【0027】


【0028】

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【0030】

【0031】

【0032】

【0033】

【0034】各種ハダ虫に対しハマチ、カンパチ、シマアジとマダイでカプサイシン を体重1kg1日当たり0.1mg以上30日間投与で完全に駆除できた。各種鰓弁虫に対しマダイとトラフグで体重1kg1日当たり0.1mg以上30日間投与で効果が認めたれた。カプサイシンの投与によって各魚種の体色と発育が良好で、異常は認められなかった。唐辛子の各種寄生虫感染に対する各魚種の予防治療効果は、これに含有 するカプサイシンによると考えられる。
【0035】
【発明の効果】本発明の有用水産動物寄生虫症予防治療剤またはその予防治療法により、特に有用水産動物に対する寄生虫症予防治療、詳しくはその寄生虫の感染予防治療を呈するもので、かつ有用水産動物の成長率を改善することができる。
【出願人】 【識別番号】592256047
【氏名又は名称】日和産業株式会社
【識別番号】599063549
【氏名又は名称】大和化成株式会社
【出願日】 平成11年3月30日(1999.3.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−281568(P2000−281568A)
【公開日】 平成12年10月10日(2000.10.10)
【出願番号】 特願平11−129043