| 【発明の名称】 |
健康管理システム |
| 【発明者】 |
【氏名】西村 治
【氏名】前田 光英
【氏名】榊原 仁
【氏名】▲土▼井 謙之
【氏名】橋本 勝
【氏名】吉田 恵一
【氏名】小山 正樹
【氏名】鈴木 佳子
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| 【要約】 |
【課題】不明確な健康状態予測により利用者の不安感を増大することのない健康管理システムを提供する。
【解決手段】バイタルセンサにより測定された利用者のバイタルデータ及び該バイタルデータが測定された日時を蓄積するデータ蓄積部14と、データ蓄積部14に蓄積されたバイタルデータを統計的に処理することでバイタルデータの予測値を算出する判断部21と、判断部21において算出された予測値を利用者に通知する表示部11とを備えるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バイタルセンサにより測定された利用者のバイタルデータ及び該バイタルデータが測定された日時を蓄積するデータ蓄積部と、該データ蓄積部に蓄積されたバイタルデータを統計的に処理することでバイタルデータの予測値を算出する判断部と、該判断部において算出された予測値を利用者に通知する表示部とを備えるようにしたことを特徴とする健康管理システム。 【請求項2】 前記判断部は、複数種類のバイタルデータの相関関係を統計的に処理することで複数種類のバイタルデータから各バイタルデータの予測値を算出し、前記表示部は、前記判断部において算出された予測値を利用者に通知するようにしたことを特徴とする請求項1記載の健康管理システム。 【請求項3】 利用者の個人データを入力可能な操作部を付加し、前記判断部は、該操作部から入力された個人データからバイタルデータの標準値を算出するとともに、バイタルデータの標準値及び予測値から利用者が目指すべきバイタルデータの目標値を設定し、前記表示部は、前記判断部において算出された目標値を利用者に通知するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の健康管理システム。 【請求項4】 利用者が目指すべきバイタルデータの目標値を自ら設定可能な目標値設定手段を付加し、前記表示部は、前記目標値設定手段において設定された目標値を利用者に通知するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の健康管理システム。 【請求項5】 健康状態の改善及び増進に関する情報をコメント情報として蓄積するコメント情報蓄積部を付加し、前記判断部は、新しく測定されたバイタルデータと前回設定されたバイタルデータの目標値とを比較するとともに、比較結果に基づいてコメント情報蓄積部から適切なコメント情報を抽出し、前記表示部は、抽出されたコメント情報を利用者に通知するようにしたことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の健康管理システム。 【請求項6】 健康状態の改善及び増進に関する情報をコメント情報として蓄積するコメント情報蓄積部を付加し、前記判断部は、新しく測定されたバイタルデータを基に算出された予測値と新たに設定された目標値とを比較するとともに、比較結果に基づいてコメント情報部から適切なコメント情報を抽出し、前記表示部は、抽出されたコメント情報を利用者に通知するようにしたことを特徴とする請求項3乃至請求項5記載の健康管理システム。 【請求項7】 前記データ蓄積部と前記判断部とを別体に設け、前記データ蓄積部と前記判断部とをネットワークを介して接続するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の健康管理システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、個人のバイタルデータを収集し、得られたバイタルデータを用いて健康維持に寄与させることが可能になる健康管理システムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年の急速な高齢化の進行により、我が国の医療財政は逼迫しており、その対応が求められている。政府では、国民への医療費負担を増加させるとともに、基本的方針として、従来の「病気の早期発見・早期治療」という方針から、「病気にならないための健康作り」という方針への転換を重要視している。 【0003】上述した「病気にならないための健康作り」を効果的に行う手段の一つとして、「健康管理システム」が提案されている。これは、利用者の居室で計測可能な健康状態に関するデータ(例えば、血圧計により測定した血圧値や体温計により測定した体温等の生体情報であり、以下バイタルデータと記載する。)を各家庭において測定し、そのデータを専用の端末機器からネットワークを介して医療機関や保健センター等に設置されるセンター機器に定期的に送信するというものである。センター機器で受信されたバイタルデータは専門家により解析され、その結果は健康維持のための助言として利用者にフィードバックされるようになっている。 【0004】このような健康管理システムによれば、家庭における日常的な健康管理を専門家の指導のもとに行うことができ、より信頼性の高い健康管理が出来るようになり、ひいては通院回数の削減を期待できるのである。また、上述した健康管理システムにあっては、病室に健康管理端末を設置するとともに診察室にセンター機器を設置することで、実際に医師が患者を診察する際、普段から記録されているバイタルデータを利用することで問診時間の短縮をはかったり、正確な診断に欠かせないバイタルデータを容易に確認できる等の効果を奏し、医師等の医療専門家の業務を効率化させるとういう観点から医師支援システムとして利用が考えられている。 【0005】ところで、従来の健康管理システムにあっては、センター機器からのフィードバック以外に、端末機器において簡易にバイタルデータを解析し、その結果を利用者に通知するものがある。このものにあっては、バイタルセンサにより測定したバイタルデータを蓄積し、蓄積したバイタルデータを統計的手法により解析するようになっている。そして、あるバイタルセンサに関して一般的に健康であると判断できる正常値の範囲を標準値域として求め、この標準値域と最新のバイタルデータとを比較することで利用者の健康状態の判定を行うようになっている。 【0006】上述した健康管理システムとしては、例えば、特公平5−80901号公報や特公平5−80802号に記載のものがある。特公平5−80901号公報に記載のものは、利用者個人のバイタルデータを統計的に分析し、健康であると判断する標準値域を限定し、精度良く健康管理を行うというものである。また、特公平5−80802号に記載のものは、蓄積されたバイタルデータの平均や標準偏差といった統計的数値と最新のバイタルデータとの比較により、現在の健康状態の傾向を求め、健康状態予測を行うというものである。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のような構成の健康管理システムにあっては、バイタルデータの値が標準値域の内にあるのか外にあるのかという判断に基づき、バイタルデータの傾向が上昇傾向にあるのか、維持傾向にあるのか、下降傾向にあるのかといった不明確な健康状態予測しか行えないという問題点を有していた。したがって、健康状態は「上昇」、「維持」、「下降」といった3段階の言葉でしか表されず、「上昇」と予測されたとしても、バイタルデータの変化の方向が判るのみであり、利用者は現在の数値よりどれくらい上昇するのかといった変化の程度を知ることはできず、場合によっては利用者の不安を増大させるおそれがあった。 【0008】本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、不明確な健康状態予測により利用者の不安感を増大することのない健康管理システムを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、バイタルセンサにより測定された利用者のバイタルデータ及び該バイタルデータが測定された日時を蓄積するデータ蓄積部と、該データ蓄積部に蓄積されたバイタルデータを統計的に処理することでバイタルデータの予測値を算出する判断部と、該判断部において算出された予測値を利用者に通知する表示部とを備えるようにしたことを特徴とするものである。 【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の健康管理システムにおいて、前記判断部は、複数種類のバイタルデータの相関関係を統計的に処理することで複数種類のバイタルデータから各バイタルデータの予測値を算出し、前記表示部は、前記判断部において算出された予測値を利用者に通知するようにしたことを特徴とするものである。 【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の健康管理システムにおいて、利用者の個人データを入力可能な操作部を付加し、前記判断部は、該操作部から入力された個人データからバイタルデータの標準値を算出するとともに、バイタルデータの標準値及び予測値から利用者が目指すべきバイタルデータの目標値を設定し、前記表示部は、前記判断部において算出された目標値を利用者に通知するようにしたことを特徴とするものである。 【0012】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3記載の健康管理システムにおいて、利用者が目指すべきバイタルデータの目標値を自ら設定可能な目標値設定手段を付加し、前記表示部は、前記目標値設定手段において設定された目標値を利用者に通知するようにしたことを特徴とするものである。 【0013】請求項5記載の発明は、請求項3又は請求項4記載の健康管理システムにおいて、健康状態の改善及び増進に関する情報をコメント情報として蓄積するコメント情報蓄積部を付加し、前記判断部は、新しく測定されたバイタルデータと前回設定されたバイタルデータの目標値とを比較するとともに、比較結果に基づいてコメント情報蓄積部から適切なコメント情報を抽出し、前記表示部は、抽出されたコメント情報を利用者に通知するようにしたことを特徴とするものである。 【0014】請求項6記載の発明は、請求項3乃至請求項5記載の健康管理システムにおいて、健康状態の改善及び増進に関する情報をコメント情報として蓄積するコメント情報蓄積部を付加し、前記判断部は、新しく測定されたバイタルデータを基に算出された予測値と新たに設定された目標値とを比較するとともに、比較結果に基づいてコメント情報部から適切なコメント情報を抽出し、前記表示部は、抽出されたコメント情報を利用者に通知するようにしたことを特徴とするものである。 【0015】請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6記載の健康管理システムにおいて、前記データ蓄積部と前記判断部とを別体に設け、前記データ蓄積部と前記判断部とをネットワークを介して接続するようにしたことを特徴とするものである。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係る健康管理システムについて図1乃至図10に基づき詳細に説明する。図1は健康管理システムの概略構成図である。図2は表示部に表示される初期設定画面の一例を表す図である。図3は表示部に表示されるバイタルデータ表示画面の一例を表す図である。図4は測定日とその日に測定した血圧値を表示したグラフである。図5は最高血圧、体温、体重、体脂肪の相関関係を示す相関関係図である。図6は表示部に表示される目標値初期設定画面の一例を表す図である。図7は表示部に表示される目標値個別設定画面の一例を表す図である。図8は表示部に表示される目標値入力画面の一例を表す図である。図9は表示部に表示されるコメント情報表示画面の一例を示す図である。図10は表示部に表示されるコメント情報表示画面の他例を示す図である。 【0017】本実施の形態に係る健康管理システムは、端末機器1と、センター機器2と、バイタルセンサ4とを備えてなる。 【0018】端末機器1は、バイタルセンサ4において測定されたバイタルデータを処理/管理するものであり、健康管理システムを利用する利用者の各居室に設置される。センター機器2は、端末機器1において管理されるバイタルデータを収集/蓄積するものであり、病院や保健所等に設置される。センター機器2において収集されたバイタルデータは医師等の専門家により分析され、その結果は利用者にフィードバックされるようになっており、これにより利用者の健康維持が図られるようになっている。端末機器1は、病院や保健所等に設置されたセンター機器2と、電話回線網、CATV回線網、PHS回線網等のネットワーク3を介して接続されている。 【0019】バイタルセンサ4は、体温、体重、血圧値、血糖値等、利用者の健康状態(生体情報)を収集可能な装置であり、端末機器1とバイタルセンサ4とは通信線5を介してシリアル通信やパラレル通信などを利用した有線通信によりバイタルデータ等の送受信がなされるようになっている。なお、端末機器1とバイタルセンサ4との間におけるデータの送受信は有線通信に限られるものではなく、赤外線や特定小電力などを利用した無線通信を用いるようにしてもよい。また、有線通信及び無線通信の両方を利用するものであってもよい。さらに、本実施の形態にあっては、端末機器1とバイタルセンサ4とは別体に設けられているが、端末機器1とバイタルセンサ4とを一体になすようにしてもよい。本実施の形態のように端末機器1とバイタルセンサ4とが別体に設けられていれば、利用者は任意の場所でバイタルデータの測定を行うことができるため至便である。 【0020】端末機器1は、表示部11と、バイタルデータ入力部12と、操作部13と、端末データベース14と、送受信部15と、端末処理部16とを備えてなる。 【0021】表示部11は、バイタルセンサ4により測定されたバイタルデータや、バイタルデータの予測値、利用者が目指すべきバイタルデータの目標値、健康管理システムにより自動的に設定されるバイタルデータの目標値、利用者の個人データ、利用者の健康維持に関するコメント情報などを表示するものである。なお、本実施の形態の健康管理システムにあっては、表示部11には文字や図形が表示されることで上述した情報を利用者に通知するようになっているが、音声等の利用者に情報を通知できるものであれば特に制限はない。また、複数の情報通知手段を併用するようにしてもよい。 【0022】バイタルデータ入力部12は、血圧、体温、体脂肪等のバイタルセンサ4により測定されたバイタルデータを通信線5を介して受信するためのものである。なお、端末機器1とバイタルセンサ4との間で赤外線通信を用いてデータの送受信がなされる場合、バイタルデータ入力部12は赤外線受光部等の赤外線受信機能を備える必要があるといったように、通信方式に応じた機能を備えていなければならないことはいうまでもない。 【0023】操作部13は、利用者個人を識別するためのIDコードや、生年月日、年齢、性別といった個人データ、バイタルデータの目標値等が入力可能なキーボードである。なお、キーボードに代えて、カードに記入されたIDコード等を読み取り可能なカードリーダ、音声認識が可能な音声入力装置、タッチパネル、マウス、光学読み取りが可能な光学式読み取り装置等、データ入力が可能なものであれば特に制限はないし、これらのデータ入力手段を併用するようにしてもよい。 【0024】端末データベース14は、利用者のIDデータ、個人データ、バイタルデータ、バイタルデータの目標値、コメント情報等を蓄積/保存するものである。なお、端末データベース14は、利用者が複数いる場合、個々の利用者の数だけ備えるようにしてもよいし、蓄積するデータの種類毎に複数備えるようにしてもよい。また、本実施の形態の健康管理システムにあっては、端末データベース14が端末機器1内に存するものであるが、端末データベース14が端末機器1の外部に存在し、端末機器1が外部に存する端末データベース14に自在にアクセスするような構成であってもよい。これにより、端末機器1の構成を簡略化することができるため端末機器1の小型化及びコストダウンを図ることが可能になる。 【0025】送受信部15は、端末データベース14に蓄積されるデータをセンター機器2に対して送信したり、端末機器1に対して送信されたデータを受信するものである。送受信部15で受信されたデータの多くは端末データベース14に蓄積されることになる。 【0026】端末処理部16は、端末機器1全般に係る処理を行うものである。例えば、操作部13からIDコードが入力されると、端末処理部16は端末データベース14を検索し、そのIDコードに該当するコメント情報があれば表示部11に表示したり、コメント情報がなければその旨を通知したり、センター機器2に対して端末データベース14に蓄積されているバイタルデータを定期的にセンター機器2に送信したり、バイタルセンサ4から送信されたバイタルデータを端末データベース14の所定位置に格納するとともに、該データを表示部11に表示したりするのである。 【0027】センター機器2は、判断部21と、センターデータベース22と、送受信部23と、操作部24と、表示部25とを備えてなる。 【0028】判断部21は、利用者の健康維持についての判断を行うものであり、利用者の従前のバイタルデータから将来のバイタルデータの値を予測するバイタルデータ値予測手段21Aと、後述する相関関係情報から将来のバイタルデータの値を予測するバイタルデータ値総合予測手段21Bと、利用者の個人データからその利用者が維持すべきバイタルデータの値(標準値)を算出する標準値算出手段21Cと、利用者が目標とすべきバイタルデータの値を算出する目標値設定手段21Dと、最新のバイタルデータと既に算出されている目標とすべきバイタルデータとを比較する目標値比較手段21Eと、目標値比較手段21Eによる比較結果に基づいて利用者に対して健康維持に関するコメントを出力するコメント導出手段21Fと、バイタルデータ値予測手段21Aやバイタルデータ値総合予測手段21Bとから出力されるバイタルデータの予測値と目標とすべきバイタルデータの値とを比較する目標値比較手段21Gと、目標値比較手段21Gによる比較結果に基づいて利用者に対して健康維持に関するコメントを出力するコメント導出手段21Hとを備えてなる。 【0029】センターデータベース22は、コメント導出手段21F(又は21H)が利用するコメント情報22A(又は22B)や、バイタルデータ値総合予測手段21Bが利用する相関関係情報22C等が蓄積されるものである。 【0030】送受信部23は、端末機器1とデータの送受信を行うためのものである。操作部24は、センター機器2を操作するためのものである。表示部25は、センターデータベース22に蓄積されている情報や、端末機器1の動作状況などのシステムの状態や管理用データ、利用者から送信された最新のバイタルデータ等を表示するものである。 【0031】本実施の形態の健康管理システムの動作について説明する。まず、健康管理システムの初期設定を行う。ここで健康管理システムの初期設定とは、端末機器1に固有のID番号をセンター機器2に通知し、端末機器1とセンター機器2とが通信可能な状態になすために行われるものであり、この設定は健康管理システムの管理者が端末機器1若しくはセンター機器2の操作部13、24を操作して行う。次に、端末機器1やセンター機器2において、表示部11、25に表示された図2に示すような表示画面の空欄を埋めることで、個々の利用者に割り当てられたID番号やその利用者の氏名、住所、年齢、電話番号、血液型等の個人データの入力を行う。入力されたデータは端末データベース14やセンターデータベース22に保存されることになる。また、センター機器2にあっては、操作部24及び表示部25を用いて、相関関係情報22Cや、コメント情報22A、22Bの入力や更新が行われる。なお、初期設定画面に設定項目の全てを表示できない場合、図2に示すように、画面右下部に示すように「設定画面2」と表示され、この部分を選択(マウスを用いて選択したり、タッチパネルの場合は該当部分に触れる)することにより表示しきれなかった設定項目が次画面に表示されるようになっている。 【0032】利用者がバイタルセンサ4を用いて測定したバイタルデータは、バイタルデータ入力部12を介して端末機器1に入力される。また、バイタルデータ入力部12を介して入力不可能なバイタルデータに関しては、利用者が操作部13を操作することにより入力される。端末処理部16は、入力されたバイタルデータを表示部11(図3の「受信データ」の欄参照)に表示するとともに、端末データベース14に保存する。さらに、端末処理部16は、ネットワーク3を介してセンター機器2に接続し、センター機器2の判断部21は端末データベース14にアクセスし、データベースに存在するバイタルデータの種類を特定するとともに、特定されたバイタルデータと相関関係を有する他のバイタルデータが存在する場合はバイタルデータ値総合予測手段21Bを用いて、特定されたバイタルデータと相関関係を有する他のバイタルデータが存在しない場合はバイタルデータ値予測手段21Aを用いて、バイタルデータの将来の値(予測値)を算出する。 【0033】予測値は図3に示すように計算された後、表示部11に「次回の予測値」の欄に表示されるようになっている。従来のように単に「上昇」、「下降」といったバイタルデータの傾向を示すだけでなく、利用者の今後の健康状態を数値により提示することが可能になるため、利用者は健康状態を明確に認識することが可能になるのである。なお、図3において、「今回の目標値」の欄には前回のバイタルデータ測定時に設定された目標値が表示され、利用者は最新のバイタルデータと容易に比較できるようになっている。また、「次回の目標値」の欄には次回のバイタルデータ測定時までに目標とすべき目標値が表示されるようになっており、今後の健康維持の契機として利用することができるようになっている。 【0034】バイタルデータ値予測手段21Aは、端末データベース14に保存されている全て又は一部のバイタルデータの値とその測定日時とをパラメータとする回帰直線若しくは回帰曲線を算出することで現在から所定時間経過後のバイタルデータの予測値を出力するようになっている。例えば、最高血圧値をx、各測定時間tの最も古いバイタルデータの測定時間t0に対する相対時間をt’(=tーt0)とすると、バイタルデータのグラフは例えば図4に示すようになる。バイタルデータ値予測手段21Aにあっては、最小2乗法を利用してx=a×t’+b(t’>0)の定数a、bを算出し、所定時間(t1)経過後の最高血圧の予測値x1をx1=a×t1+bから算出するのである。なお、予測値を求める手法としてはこれに限られるものではなく、整次多項式で回帰する方法や反復最小2乗法で回帰する方法、時間軸を分割して回帰する方法などが挙げられる。 【0035】バイタルデータ値総合予測手段21Bは、予測値yをy=W1×x1+Σ(Wi×θi)を利用して算出する。今、yはバイタルセンサ1の時刻t1におけるバイタルデータ値総合予測手段21Bによる予測値であり、W1はバイタルセンサ1の重み係数であり、x1はバイタルセンサ1の時刻t1におけるバイタルデータ値予測手段21Aによる予測値であり、Wiはバイタルセンサiの重み(i=2、3、4、5、…)であり、θiはバイタルセンサiの前回の測定値と現在の測定値との変化量である。なお、バイタルセンサiにより測定されるバイタルデータがバイタルセンサ1により測定されるバイタルデータと相関関係を有しない場合は、重み係数W1は0となる。重み定数Wiは、センター機器2内のセンターデータベース22に予め設定される相関関係情報22Cから導出されるものであり、例えば、図5に示すような関係が定義されている。なお、Wiの値が正のときは、バイタルセンサiの数値が増加するとバイタルセンサiと相関関係があるバイタルデータは増加することを示し、逆に、Wiの値が負のときは、バイタルセンサiの数値が増加するとバイタルセンサiと相関関係があるバイタルデータは減少することを示している。この相関関係を利用して予測値を算出するようにすれば、例えば、体重の増加が血圧値の増加の一要因となり得ることを考慮することができる等、バイタルデータの数値変化の様々な要因を加味して予測することができるため、予測精度の向上を図ることが可能になるのである。 【0036】本実施の形態の健康管理システムにあっては、予測されたバイタルデータの予測値に基づいて次回のバイタルデータ測定までに改善目標とするバイタルデータの値(目標値)を設定することが可能になっている。設定方法は、目標値設定画面(図6参照)において、「自動的に目標値を設定する。」若しくは「自分で目標値を設定する。」のうちどちらかを選択し、「設定」釦を選択することによりなされるようになっている。 【0037】「自動的に目標値を設定する。」を選択した場合、新しいバイタルデータが受信される度に目標値の計算がなされるようになっている(図3参照)。目標値は、判断部21において、標準値算出手段21C及び目標値算出手段21Dを用いて行われる。すなわち、利用者の個人データの年齢や身長、体重等を加味して本来バイタルデータがあるべき値を標準値として標準値算出手段21Cにおいて算出し、現在のバイタルデータから次回の測定までに目指すべきバイタルデータの値を目標値算出手段21Dで算出し、表示部11に表示するのである。このとき、目標値算出手段21Dで算出される値は、体に負担を与えない程度で利用者が目指すべき値を提示するようになっている。 【0038】例えば、標準値算出手段21Cとして、バイタルデータの平均値μと標準偏差σとを求め、標準値をμ±σの範囲(標準値域)となし、予測値xiが標準値より高い場合、目標値xgをμ+σ<xg<xiとなるように設定し、予測値xiが標準値域内にある場合は、現在の測定値が基準地域内であれば、現在の測定値と同じ値を目標値xgとして設定し、また、予測値xiが標準値域内にあり、現在の測定値が標準値域外であれば、xg=xiとなるように目標値xgを設定する。さらに、予測値xjが標準値域より低い場合は、上述したものと同様にμ−σ>xg>xiの関係式に基づいて目標値が設定されるようになっている。なお、目標値の設定に際しては、利用者の年齢といった個人データを加味し、その人に応じた目標が算出されるようにしてもよい。 【0039】また、「自分で目標値を設定する。」を選択した場合、利用者が自らの健康状態を加味して目標値を設定することになるが、目標値の設定は自らが積極的に目標値の達成を目指す契機となるため、健康維持に対する意識を高め、健康増進を促進することが可能になるのである。目標値の設定は、バイタルデータの受信後、予測値が算出される前でも後でも設定が可能である。この場合、目標値の欄は図3に示すように「計算中」とはならず、「目標値の入力」釦が画面上に表示され、これを選択することにより目標値の設定がなされるようになっている。 【0040】なお、バイタルデータの目標値の設定について、個々のバイタルデータについて目標値を設定するか否かを設定できるようにしてもよい。この設定は、例えば、図7に示すような画面でなされ、この画面にあっては、血圧については自動的に目標値を設定させ、体脂肪については自分で目標値を設定するようになっている。図7に示す画面において「設定」を選択すると、図8に示す画面が表示部11に表示され、体脂肪については目標値の入力ができるようにブランクが表示されるとともに、血圧値の目標値が計算/表示されるのである。なお、図8において「設定変更」を選択すると、再び図7に示す目標値個別設定画面が表示され、再設定が可能になるようになっている。 【0041】さらに、本実施の形態の健康管理システムにあっては、図3に示す表示画面において「今回のデータに関するアドバイスを見る」の釦を選択すると、判断部21において目標値比較手段21Eを用いて最新のバイタルデータと今回の目標値とを比較してその差を算出し、その差からコメント導出手段21Fを用いてセンターデータベース22からコメント情報22Aを導出し、その結果を図9に示すように表示部11に表示するようになっている。利用者はこのコメント情報を参考に健康維持に対する意識を高めることが可能になるとともに、現在の健康状態がどのようにあるのかを文字情報等により容易に認識することが可能になるのである。 【0042】同様に、図3に示す表示画面において「目標を達成するためのアドバイスを見る」の釦を選択すると、判断部21において目標値比較手段21Gを用いて次回の予測値と今回の目標値とを比較してその差を算出し、その差からコメント導出手段21Hを用いてセンターデータベース22からコメント情報22Bを導出し、その結果を図10に示すように表示部11に表示するようになっている。利用者はこのコメント情報を参考に健康維持に対する意識を高めることが可能になるとともに、健康維持を達成するためにはどの様な点に気を使うべきか等を文字情報等により容易に認識することが可能になるのである。 【0043】なお、本実施の形態にあっては、端末機器1がネットワーク3を介してセンター機器2に接続された構成を示しているが、ネットワーク3に接続されない端末装置1であっても本願発明を実施することは可能であり、端末機器1が判断部21やセンターデータベース22に相当する構成を備え、ネットワーク3を介さず単独で予測値や目標値の導出、コメント情報の検索/表示が行えるようにしてもよい。 【0044】 【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明にあっては、バイタルセンサにより測定された利用者のバイタルデータ及び該バイタルデータが測定された日時を蓄積するデータ蓄積部と、該データ蓄積部に蓄積されたバイタルデータを統計的に処理することでバイタルデータの予測値を算出する判断部と、該判断部において算出された予測値を利用者に通知する表示部とを備えるようにしたので、単なるバイタルデータの傾向ではなく将来のバイタルデータの値を予測値として利用者に明確に提示することができるため、不明確な健康状態予測により利用者の不安感を増大することのない健康管理システムを提供することが可能になるという効果を奏する。 【0045】請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の健康管理システムにおいて、前記判断部は、複数種類のバイタルデータの相関関係を統計的に処理することで複数種類のバイタルデータから各バイタルデータの予測値を算出し、前記表示部は、前記判断部において算出された予測値を利用者に通知するようにしたので、複数種類のバイタルデータの相関関係を加味してバイタルデータの予測値を算出することができるため、より精度の高いバイタルデータの予測値を算出することが可能になるという効果を奏する。 【0046】請求項3記載の発明にあっては、請求項1又は請求項2記載の健康管理システムにおいて、利用者の個人データを入力可能な操作部を付加し、前記判断部は、該操作部から入力された個人データからバイタルデータの標準値を算出するとともに、バイタルデータの標準値及び予測値から利用者が目指すべきバイタルデータの目標値を設定し、前記表示部は、前記判断部において算出された目標値を利用者に通知するようにしたので、健康管理システムにより無理のないバイタルデータの目標値が自動的に設定されるため、利用者の健康に対する意識を容易に高めることが可能になるという効果を奏する。 【0047】請求項4記載の発明にあっては、請求項1乃至請求項3記載の健康管理システムにおいて、利用者が目指すべきバイタルデータの目標値を自ら設定可能な目標値設定手段を付加し、前記表示部は、前記目標値設定手段において設定された目標値を利用者に通知するようにしたので、自発的に健康維持に参加する契機を与え、利用者の健康に対する意識を高めることが可能になるという効果を奏する。 【0048】請求項5記載の発明にあっては、請求項3又は請求項4記載の健康管理システムにおいて、健康状態の改善及び増進に関する情報をコメント情報として蓄積するコメント情報蓄積部を付加し、前記判断部は、新しく測定されたバイタルデータと前回設定されたバイタルデータの目標値とを比較するとともに、比較結果に基づいてコメント情報蓄積部から適切なコメント情報を抽出し、前記表示部は、抽出されたコメント情報を利用者に通知するようにしたので、現在の健康状態や今回の測定結果に対する助言をコメントとして表示することができるため、利用者に現在の健康状態について容易に認識させることが可能になるという効果を奏する。 【0049】請求項6記載の発明にあっては、請求項3乃至請求項5記載の健康管理システムにおいて、健康状態の改善及び増進に関する情報をコメント情報として蓄積するコメント情報蓄積部を付加し、前記判断部は、新しく測定されたバイタルデータを基に算出された予測値と新たに設定された目標値とを比較するとともに、比較結果に基づいてコメント情報部から適切なコメント情報を抽出し、前記表示部は、抽出されたコメント情報を利用者に通知するようにしたので、今後の健康状態や目標達成に対する助言をコメントとして表示することができるため、利用者にこれからの健康状態について容易に認識させることが可能になるという効果を奏する。 【0050】請求項7記載の発明にあっては、請求項1乃至請求項6記載の健康管理システムにおいて、前記データ蓄積部と前記判断部とを別体に設け、前記データ蓄積部と前記判断部とをネットワークを介して接続するようにしたので、前記データ蓄積部や前記判断部を分離して設置することが可能になるため設置の自由度が増すとともに、前記判断部を他の多くの前記データ蓄積部により共有して使用することが可能になるため健康管理システムの製造コストを低下することが可能になるという効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月25日(1999.3.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111556 【弁理士】 【氏名又は名称】安藤 淳二 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−271091(P2000−271091A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月3日(2000.10.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−81991 |
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