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【発明の名称】 内視鏡用撮像装置
【発明者】 【氏名】高橋 一昭

【要約】 【課題】内視鏡細径化の促進を図る。

【解決手段】対物光学系10を内包する鏡胴12を鏡胴保持部材13で保持し、このれら部材を通過した像光をCCD16で受光する撮像装置において、上記鏡胴12の後端位置とCCD16の受光位置との間の光路長BFを調整して上記保持部材13に間隔L1 を設ける。そして、この間隔L1 を有する鏡胴保持部材13の外周面を平面カットしたカット部21に、上記CCD16のカバーガラス15の上面を近接させて、CCD16の組付け体を配置する。これにより、上記カット部21の厚み分、撮像装置の高さを低くすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 対物光学系を内包する鏡胴と、この鏡胴を保持する鏡胴保持部材と、上記鏡胴及び鏡胴保持部材を通過した光を受光する固体撮像素子を有し、この鏡胴の光軸に平行となる位置に配置される固体撮像素子組付け体とを備えた内視鏡用撮像装置において、上記鏡胴の後端位置と上記固体撮像素子の受光位置との間の光路長を調整することにより、上記鏡胴保持部材に光路方向の間隔を設け、この間隔を有する上記鏡胴保持部材の外周面をカットし、このカット部に上記撮像素子組付け体の上面側を近接配置したことを特徴とする内視鏡用撮像装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡用撮像装置、特に鏡胴を通過する像光がプリズム等を介して固体撮像素子に導かれる構成となる撮像装置で、内視鏡の細径化を促進する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図2には、従来の電子内視鏡等で最近用いられている撮像装置の構成が示されている。図2に示す装置は、内視鏡先端部内に収納され、例えば先端面に配置した第1レンズ1Aを含む対物光学系1が鏡胴2として設けられ、この鏡胴2は筒状の鏡胴保持部材3に保持される。この鏡胴保持部材3の後方に、プリズム4が取り付けられ、このプリズム4にカバーガラス5を介して固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)6が光学的に接続される。そして、このCCD6は回路基板7に電気的に接続され、この回路基板7にビデオ信号を伝送するための信号線(不図示)が取り付けられる。
【0003】このような撮像装置によれば、上記の対物光学系1によって捉えられた像光がプリズム4で反射されてCCD6の撮像面(上面)に到達することになり、このCCD6では入射光に対応した電荷量をビデオ信号として出力し、このビデオ信号を処理することにより被観察体内の画像が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の内視鏡では、従来から内視鏡先端部の細径化が進められており、CCD6の実装構造の改善等が行われている。例えば、特開平4−314015号公報に示されるように、回路基板として機能するパッケージ内にCCD6を収納していたのを、このパッケージ構造をなくし、図2に示されるようにCCD6の上面にカバーガラス5を密着させ、この両者の重ね部分を含むCCD6及びカバーガラス5の外周部に接着剤8等を充填する構成とすることにより、撮像装置の高さh1 が少しでも低くなるようにしている。ここで、図2の鏡胴2の光軸100は内視鏡軸(長さ方向の軸)に平行となっており、上記高さh1 を低くすることにより細径化が促進される。
【0005】しかし、撮像や処置に関する各種の機構、構造を追加する必要性から、内視鏡先端部の更なる細径化が要請されており、上記の対物光学系1を有する鏡胴2及びCCD6の取付け部分に関して更なる改善を図ることができれば、細径化の促進に貢献できる。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、内視鏡細径化の促進を図ることができる内視鏡用撮像装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、対物光学系を内包する鏡胴と、この鏡胴を保持する鏡胴保持部材と、上記鏡胴及び鏡胴保持部材を通過した光を受光する固体撮像素子を有し、この鏡胴の光軸に平行となる位置に配置される固体撮像素子組付け体とを備えた内視鏡用撮像装置において、上記鏡胴の後端位置と上記固体撮像素子の受光位置との間の光路長を調整することにより、上記鏡胴保持部材に光路方向の間隔を設け、この間隔を有する上記鏡胴保持部材の外周面をカットし、このカット部に上記撮像素子組付け体の上面側を近接配置したことを特徴とする。
【0008】上記の構成によれば、鏡胴の前側への移動によりその保持部内に所定の間隔が形成され、この間隔部分の外周下端にカット部を設けることができ、このカット部に固体撮像素子組付け体の例えばカバーガラス上面が食い込む形で配置される。従って、従来と比較すると、上記のカット部の厚み分だけ撮像装置の全体の高さを低くすることができる。なお、上記の鏡胴保持部材は鏡胴の前後位置の調整をする役目等を行い、必須の部材である。
【0009】
【発明の実施の形態】図1には、実施形態例に係る内視鏡用撮像装置の構造が示されており、この撮像装置は電子スコープの先端部内に配置される。図1において、対物光学系10は先端面に露出する第1レンズ10A(観察窓)を含み、この対物光学系10が鏡胴12に内臓される。この鏡胴12は、外周部に配置された筒状の鏡胴保持部材13に保持され、この鏡胴保持部材13内で鏡胴12を前後移動することにより、ピント合せ等の光学調整ができるようになっている。
【0010】上記鏡胴保持部材13の後方に、プリズム14とカバーガラス15を介してCCD(Charge Coupled Device)16が配置されており、このCCD16の撮像面S1 は上記鏡胴12の光軸101に平行となる。このCCD16では、詳細は描いていないが、その撮像面側から突出して設けられたリード線を回路基板17に接続し、上記撮像面S1 上にリード線を挟むように載せたカバーガラス15の周辺部を接着剤等により接着する。更に、図示のように充填剤(接着剤等)18をCCD16の周辺部と回路基板17との間に充填することにより、このCCD16とカバーガラス15の間(僅かな空間)を気密状態とする。なお、上記回路基板17にはビデオ信号等の伝送信号線が接続される。
【0011】このような構成の上記保持部材13に、まず図示されるように光路長L1 の間隔を設ける。即ち、当該例では、鏡胴12の対物光学系10の後端面(後端位置)S2 とCCD16の撮像面(受光位置)S1 との距離が光路長BFとなるが、この光路長BFを視野角、結像サイズ等を変更せずに長くして、上記の間隔L1を形成する。
【0012】この光路長BFの伸長は、例えば上記対物光学系10(後側レンズ)の上記後端面S2 の曲率半径Raを従来の対物光学系1(図2)の後端面曲率半径Ra’よりも小さくすること、或いは第1レンズ10Aの後端面S3 の曲率半径Rbを従来の第1レンズ1Aの後端面曲率半径Rb’よりも小さくすること等、レンズの曲率半径を変えたり、また上記間隔L1 で形成される空間に、例えば平行平面板20を挿入すること等により行うことができる。
【0013】そして、上記保持部材13の間隔L1 が設定された部分の外周下面を水平かつ平面状に切断してカット部21を作り、このカット部21の平面にカバーガラス15の上面を近接させた上記CCD16の組付け体を配置し、上記カバーガラス15とプリズム14を接着する。なお、このプリズム14の下側も上記カット部21の厚さ分だけカットするか又は上側へずらすことになる。
【0014】このようにして、当該例では、鏡胴12及び鏡胴保持部材13の全体の長さL2 が従来の長さL3 (図2)よりも上記間隔L1 の分長くなるが、対物光学系10の全体の厚みを薄くすることにより、長さL2 を短くすることが可能である。また、最近ではCCD16の小型化によって対物光学系10も全体に小さくなる傾向にあり、これによっても上記長さL2 は短くなる。
【0015】実施形態例は以上の構成からなり、上記対物光学系10によって捉えられた像光が従来と同様の結像サイズでCCD16の撮像面に到達するので、このCCD6によって被観察体内の画像が撮像される。そして、当該例の撮像装置の高さh2 が従来の高さh1 と比較して、例えば0.21mm程度低くなる。即ち、従来では、図2に示されるように鏡胴2の外周位置とカバーガラス5の上面との間隔dが0.25となるのに対し、当該例では図1のように、鏡胴12の外周位置とカバーガラス15の上面との間隔dは0.04となり、その差は、0.25−0.04=0.21により0.21mmとなる。この結果、内視鏡先端部の細径化が更に促進される。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、鏡胴の後端位置と固体撮像素子の受光位置との間の光路長を調整して鏡胴保持部材に所定の間隔を設け、この間隔を有する上記鏡胴保持部材の外周面をカットし、このカット部に撮像素子部材を近接配置したので、撮像装置の高さを低くすることができ、この結果内視鏡細径化を促進できるという利点がある。
【出願人】 【識別番号】000005430
【氏名又は名称】富士写真光機株式会社
【出願日】 平成11年3月23日(1999.3.23)
【代理人】 【識別番号】100098372
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 保人
【公開番号】 特開2000−271066(P2000−271066A)
【公開日】 平成12年10月3日(2000.10.3)
【出願番号】 特願平11−77096