| 【発明の名称】 |
手術用顕微鏡 |
| 【発明者】 |
【氏名】安久井 伸章
【氏名】野沢 純一
【氏名】安永 浩二
【氏名】塩田 敬司
【氏名】唐沢 均
【氏名】岸岡 成泰
【氏名】菅井 俊哉
【氏名】下村 浩二
【氏名】今川 響
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、手術器具を保持する保持部に検知手段を設け、その検知手段からの信号により手術用顕微鏡や手術器具の機能を制御することで、スムーズで楽に手術が行えるようにした手術用顕微鏡を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、手術用顕微鏡下で使用される手術器具を保持可能な少なくとも一つの保持部を有する手術用顕微鏡において、上記保持部7に手術器具用内視鏡2が保持されているかどうかを検知する検知用マイクロスイッチ18と、このマイクロスイッチ18からの信号により、上記手術用顕微鏡あるいは手術器具の少なくとも一方の機能を制御する制御部21を具備し、マイクロスイッチ18からの信号により上記手術用顕微鏡あるいは手術器具の少なくとも一方の機能を制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】手術用顕微鏡下で使用される手術器具を保持可能な少なくとも一つの保持部を有する手術用顕微鏡において、上記保持部に手術器具が保持されているかどうかを検知する検知手段と、この検知手段からの信号により、上記手術用顕微鏡あるいは手術器具の少なくとも一方の機能を制御する制御手段を具備したことを特徴とする手術用顕微鏡。 【請求項2】上記保持部が手術用顕微鏡の鏡体部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡。 【請求項3】上記保持部が手術用顕微鏡に対して着脱可能にしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手術用顕微鏡。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、手術器具を用いて顕微鏡下で手術を行う手術用顕微鏡に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、手術用顕微鏡下で行う手術に内視鏡や超音波プローブ等の手術器具を用る例が増大している(特開平3−105305号公報、特開平8−191842号公報)。 【0003】特開平3−105305号公報のものでは手術用顕微鏡の視野内に内視鏡像を取り込み、手術用顕微鏡の接眼部を通じて両者の像を観察するようにしたものである。この方式の場合においては、手術用顕微鏡の視野内への内視鏡像のIN/OUTや、内視鏡を使わないときに内視鏡用光源を消灯したりする操作が行われる。また、超音波プローブを使用する場合においてもその電源をON/OFFすることが行われる。 【0004】しかし、現状では、それらの操作は、術者がフットスイッチで操作するとか、他の人が連携して器材のコントローラーを操作する等、それらの操作は非常に煩わしく、スムーズな手術が行えない。また、術者の足元には多くのフットスイッチがあり、手術中、フットスイッチで操作する場合には踏み間違えないようにフットスイッチを選んで操作することが必要であり、スムーズな手術が行えない。 【0005】本発明は上記課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、手術器具を保持する保持部に検知手段を設け、その検知手段からの信号により手術用顕微鏡や手術器具の機能を制御することで、手術がスムーズで楽に行えるようにした手術用顕微鏡を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、手術用顕微鏡下で使用される手術器具を保持可能な少なくとも一つの保持部を有する手術用顕微鏡において、上記保持部に手術器具が保持されているかどうかを検知する検知手段と、この検知手段からの信号により、上記手術用顕微鏡あるいは手術器具の少なくとも一方の機能を制御する制御手段を具備したものである。検知手段からの信号により上記手術用顕微鏡あるいは手術器具の少なくとも一方の機能を制御するため、それらの操作が簡略化され、手術作業がスムーズで楽に行える。 【0007】また、本発明は、上記保持部が手術用顕微鏡の鏡体部に設けたものである。これによると、術者の手元で保持部に対する手術器具の着脱を行うことができる。 【0008】さらに、本発明は、上記保持部が手術用顕微鏡に対して着脱可能にしたものである。 【0009】これによると、保持部の必要がないとき、その保持部を取り外せるので、その保持部が作業の邪魔にならない。 【0010】 【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1乃至図3に基づいて、本発明の第1実施形態に係る手術用顕微鏡を説明する。 【0011】(構成)図1は、手術用顕微鏡の鏡体1と、手術器具、ここでは内視鏡2とを示している。手術用顕微鏡の鏡体1は、図示しない架台の支持アームに取り付けられており、三次元的に移動が可能であると共に移動させた任意の位置に固定が可能である。 【0012】鏡体1は本体部3と鏡筒部4を有しており、本体部3には図示しない変倍光学系が組み込まれ、本体部3の下部には対物レンズ5が設けられている。鏡筒部4には左右一対の接眼レンズ6が設けられている。そして、左右一対の接眼レンズ6により上記対物レンズ5を通して術部を拡大して実体的に観察できるようになっている。 【0013】また、本体部3の側壁面には手術用顕微鏡下で使用される手術器具を保持し、着脱自在に固定しておける枠状の保持部7が突出して設けられている。 【0014】手術器具としての内視鏡2は、挿入部11と把持部12を備えてなり、挿入部11より把持部12の方が太く形成されている。把持部12には図示しない光源に一端が接続されるライトガイドケーブル13と図示しないカメラコントローラに一端が接続されるTVカメラ14が接続されている。 【0015】手術器具を保持・固定可能な保持部7は図2で示されるように、縦長の略直方体形状の保持部本体15を有しており、この保持部本体15には上下に貫く円形の保持孔16が形成されている。保持部本体15の突き出し側の壁面部分には上記保持孔16に達するスリット17が開口して設けられている。 【0016】保持孔16の直径は上記内視鏡2の把持部12の直径より僅かに大きくなっており、スリット17の幅は挿入部11の直径より大きくなっている。従って、スリット17を通して内視鏡2の挿入部11を保持孔16内に横から挿入することができる。また、スリット17を通さずに上側から保持孔16内に内視鏡2の挿入部11を差し込むこともできる。 【0017】そして、保持孔16内に内視鏡2の挿入部11を挿入した後で内視鏡2から手を放すと、保持孔16の上部内に把持部12が嵌り込み、保持部本体15の上端面に内視鏡2のライトガイドケーブル13の口金部などが係止し、内視鏡2を保持する。 【0018】上記保持孔16の内面上部にはマイクロスイッチ18が設けられ、通常、マイクロスイッチ18はOFFの状態にあるが、図2中矢印方向に押されたときだけにONの状態になるように設定されている。つまり、保持孔16に内視鏡2の把持部12が嵌り込むと、マイクロスイッチ18がONの状態になり、内視鏡2を保持部7に保持したことを検知する。そして、手術器具を保持していることを検知するセンサ手段となっている。 【0019】図3は手術用顕微鏡の機能を表すブロック図である。前述したマイクロスイッチ18は制御手段21につながっており、制御手段21は内視鏡用光源22、超音波観測装置23、及び顕徴鏡の視野内表示装置24につながっている。 【0020】ここで、超音波観測装置23は手術野を超音波で観察するものであり、これは図示しないが、手術器具の一種の超音波プローブにつながっている。 【0021】この超音波プローブは上記内視鏡2と略同等の形状を成し、上記保持部7に同様に保持することができるようになっている。 【0022】手術用顕微鏡の視野内表示装置24は内視鏡2のテレビ画像や超音波画像を鏡体1の内部に設けた小型モニターと公知の光路合成手段により顕微鏡の視野内の一部に表示するものである。 【0023】(作用)手術用顕微鏡を使用しながら内視鏡2を用いて手術用顕微鏡の視野内に内視鏡像を表示させて手術を行っている場合において、内視鏡2の使用を一時的に中断したいときがある。このときは術野から内視鏡2を引き抜き、その挿入部11を保持部7のスリット17を通して保持孔16内に挿入し、把持部12が保持孔16の上部に嵌まるように引っかけて手を放すと、その把持部12に内視鏡2が保持される。その際、マイクロスイッチ18は内視鏡2の把持部12によって矢印方向に押され、ONの状態になる。それを受けて制御手段21は光源22と視野内表示装置24をOFFの状態に制御する。 【0024】再び、内視鏡2を使用すべく保持部7から内視鏡2を取り外すと、マイクロスイッチ18がOFFの状態になる。それを受けて制御手段21は光源22と視野内表示装置24を再びONの状態に制御し、内視鏡像が視野内表示される。 【0025】上記内視鏡2に代えて超音波プローブを用いた場合は、その超音波プローブを上記同様に保持部7に掛けることで、上記光源22の代わりに超音波観測装置23と視野内表示装置24をOFFの状態に制御する。また、保持部7から超音波プローブを外すと、超音波観測装置23と視野内表示装置24をONの状態に制御し、超音波画像が視野内表示される。 【0026】(効果)本実施形態によれば、手術中に手術用器具の使用を一時的に中断し、その手術用器具を保持部に掛けたり外したりすることだけで、必要な機能のON/OFFの制御ができるので、スムーズで楽に手術が行えるようになる。 【0027】[第2実施形態]図4に基づいて、本発明の第2実施形態に係る手術用顕微鏡を説明する。 【0028】(構成)図4は第1実施形態と異なる保持部7を詳細に示している。この実施形態の保持部7はその保持部本体31に中心軸が上下方向に向いた円形の保持孔32が凹部穴状に形成されている。保持孔32は上方のみが開放し、下方端は閉塞されている。保持孔32の直径は内視鏡2の挿入部11の直径よりも大きい。 【0029】この保持孔32の下端を閉塞する底壁部33の壁部内には加温用ヒーター34が設けられている。保持孔32の上部内壁にはフォトインタラプタ35が設けられている。上記ヒーター34は前述した第1実施形態の光源22やその他のものと共に、上記制御手段21につながり、また、上記フォトインタラプタ35は第1実施形態のマイクロスイッチ18の代わりとして制御手段21につながっている。 【0030】(作用)第1実施形態と同様に、術野から抜いた内視鏡2の挿入部11を保持孔32内に差し入れる。その際、フォトインタラプタ35が挿入された挿入部11を検知し、それを受けて制御手段21は光源22と視野内表示装置24の両者をOFFの状態に制御し、さらにヒーター34をONの状態にして約40℃の加温状態になるように制御する。 【0031】また、内視鏡2を保持孔32から引き抜くと、フォトインタラプタ35が検知し、制御手段21は光源22と視野内表示装置24をONの状態に制御し、ヒーター34をOFFの状態に制御する。 【0032】(効果)この第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果に加え、使用していないときの手術器具、例えば内視鏡2の挿入部11の先端部分をヒーター34により暖めているので、それを使用すべく、術野に挿入したときに観察窓が曇ることが無く、良好な視野を得ることができる。 【0033】[第3実施形態]図5及び図6に基づいて、本発明の第3実施形態に係る手術用顕微鏡を説明する。 【0034】(構成)図5は手術用顕微鏡の全体を覆うことができる袋状の滅菌ドレープ40に上記保持部7を取着して設けたものを示し、図6はそれを手術用顕微鏡に取り付けたときの縦断面図である。保持部7はその保持部本体15が樹脂の成型品で作られており、その保持部本体15の一部が滅菌ドレープ40の内外面を貫き、その内外面が連通していない状態になるように固定して取着されている。 【0035】この保持部7に設けられる保持孔16とスリット17の部分は第1実施形態と同じであるが、それらを形成する枠部分41は円盤状部42の中央につながっており、その円盤状部42の中央付近は樹脂の肉厚が薄くなった薄肉部43を形成している。円盤状部42には滅菌ドレープ40の内側に位置して内方へ突き出す円筒部44が形成されている。円筒部44の先端縁には円環状に凸部44aが形成されている。上記円盤状部42の中央には上記円筒部44の中央に位置して内方へ突き出す棒状のアーム部45が上記円筒部44の先端を越えて突き出して設けられている。 【0036】一方、図6で示すように、手術用顕微鏡の本体部3には円形の第1穴46と、これと同心状で円形の第2穴47とが設けられている。第1穴46は第2穴47の中央に位置して第2穴47より深く、かつ第2穴47より径が小さく形成されている。第2穴47の底部周辺には円環状の凹部47aが形成されている。第2穴47の内径は円盤状部42の円筒部44の外径よりわずかに大きく、第1穴46の深さは円盤状部42と手術用顕微鏡の本体部3との当接面49の位置から円筒部44の先端までの長さと略等しく形成してある。そして、第2穴47には円筒部44が嵌め込まれる。このとき、第2穴47の凹部47aに保持部7の円筒部44における凸部44aが嵌合して係止し、手術用顕微鏡の本体部3に保持部7の円盤状部42を保持する。また、このとき、アーム部45は第1穴46内に入り込む。 【0037】第1穴46の中には上記当接面49からアーム部45の先端までの長さに略等しい位置にマイクロスイッチ50が設置されている。マイクロスイッチ50は通常、OFFの状態だが、矢印方向の鉛直上方に押されたときだけにONの状態になるように設定されている。このため、第1穴46の直径はマイクロスイッチ50とその第1穴46の内面との距離がアーム部45の直径より大きくなるように設定される。 【0038】(作用)手術用顕徴鏡全体を滅菌ドレープ40で覆ったとき、第1穴46内にアーム部45が入り込み、また、第2穴47の凹部47aに、円筒部44の凸部44aが嵌まるように本体部3に円盤状部42を押し込んで設置する。保持部7に内視鏡2を掛けると、薄肉部43が内視鏡2の重量で変形して保持部7全体が下がり、それに伴いアーム部45が逆に上向きに上がり、アーム部45の先端で、マイクロスイッチ50を押し、マイクロスイッチ50をONの状態にする。これ以降の作用は前述した第1実施形態の場合と同じである。 【0039】(効果)本実施形態によれば、手術用顕微鏡の形状を変えずに、滅菌ドレープ40に固定された保持部7の形状を手術器具の形状に合わせて変えることができるため、いろいろな手術器具で同じように制御することが可能である。 【0040】尚、本発明は上記実施形態のものに限定されるものではない。また、上記実施形態によれば、以下に列記する事項及びその各事項を任意に組み合わせた事項のものが得られる。 【0041】<付記>1.手術用顕微鏡下で使用される手術器具を保持可能な少なくとも一つの保持部を有する手術用顕微鏡において、上記保持部に手術器具が保持されているかどうかを検知する検知手段と、この検知手段からの信号により、上記手術用顕微鏡あるいは手術器具の少なくとも一方の機能を制御する制御手段を具備したことを特徴とする手術用顕微鏡。 2.上記保持部が手術用顕微鏡の鏡体部に設けられていることを特徴とする付記第1項に記載の手術用顕微鏡。 【0042】3.上記保持部が手術用顕微鏡に対して着脱可能にしたことを特徴とする付記第1項または第2項に記載の手術用顕微鏡。 4.手術用顕微鏡を覆う滅菌ドレープを設け、この滅菌ドレープに上記保持部を設け、上記鏡体部に上記検知手段を設けたことを特徴とする付記第1〜3項に記載の手術用顕微鏡。 5.上記保持部内にヒーターを設けたことを特徴とする付記第1〜4項に記載の手術用顕微鏡。 【0043】 【発明の効果】本発明によれば、従来のように術者が、例えばフットスイッチを操作したり、他の人がコントローラーを操作したりする煩わしさが無くなり、使用した手術器具を保持部に掛けるだけの作業で必要な制御が行われるので、スムーズで楽な手術が行えるという特有の効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月11日(1999.3.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−254148(P2000−254148A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月19日(2000.9.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−64776 |
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