| 【発明の名称】 |
X線コンピュ―タ断層撮影装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 達郎
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| 【要約】 |
【課題】関心画像、及び当該関心画像近傍の非関心画像をマルチスライスCT透視する場合における被検体への被爆量低減を図る。
【解決手段】プリコリメータコントローラは、非関心画像のスライス厚が関心画像のスライス厚よりも薄くなるようにプリコリメータのスライス方向の開口幅を制御する。各々の検出素子列からの検出データは、DAS等を介して補正ユニットに送出されるものとなっているが、この補正ユニットは、関心画像についてはマルチスライス検出器の複数の検出素子列からのデータを第1の束数で束ね、非関心画像については当該検出器の複数の検出素子列からのデータを第1の束数よりも小さい第2の束数で束ねる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 X線を発生するX線発生手段と、スライス方向の可変開口を有し、これにより前記X線発生手段から発生されたX線のスライス方向のビーム幅を規定するコリメータと、非関心画像のスライス厚が関心画像のスライス厚よりも薄くなるように前記コリメータの開口幅を制御する制御手段と、複数の検出チャンネルを有する検出素子列をスライス方向に複数列配した2次元検出器であって、被検体を透過した透過X線を検出する検出手段と、前記検出手段からの検出信号に基づき、スキャン時間に要する時間よりも短い時間で前記関心画像及び非関心画像を再構成する再構成手段と、を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項2】 前記関心画像については前記検出器手段の複数の検出素子列からのデータを束ね、前記非関心画像については前記検出器手段の単一の検出素子列からのデータをそのまま用いることを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項3】 前記関心画像については前記検出器手段の複数の検出素子列からのデータを第1の束数で束ね、前記非関心画像については前記検出器手段の複数の検出素子列からのデータを前記第1の束数よりも小さい第2の束数で束ねることを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項4】 前記制御手段は、関心画像両端の非関心画像に対応する検出素子列に入射するX線ビームのスライス方向幅を、当該関心画像の中心方向に沿って所定量だけ狭めるように前記コリメータの開口幅を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項5】 スライス方向に沿った前記関心画像の位置又はスライス厚を指定する指定手段と、前記指定手段による指定内容に基づいて前記非関心画像の位置又はスライス厚を算出する算出手段とをさらに具備し、前記制御手段は、前記指定手段により指定された関心画像及び前記算出手段により算出された非関心画像が含まれるように前記コリメータの開口幅を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項6】 前記関心画像の位置をスライス方向に沿って変更する変更手段をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は複数列によって構成された検出器を有し、スキャンに要する時間よりも短い時間で複数枚の画像を検出器データに基づいて再構成するとともに、これらをリアルタイムで表示するX線コンピュータ断層撮影装置に関する。 【0002】 【従来の技術】スキャンに要する時間よりも短い時間で複数枚(必ずしも検出素子列の数とは対応しない)の断層画像を一度に再構成し、これらの画像をほぼリアルタイムで表示すること(CT透視)が可能なCTとしてマルチスライスCTが知られている。 【0003】いわゆる従来のシングルスライスCTでは、1枚の断層像しか透視できなかったが、マルチスライスCTでは同時に複数枚(複数スライス)のCT透視が可能である。CT透視においては、あたかもリアルタイムで断層像が表示される。 【0004】マルチスライスCT透視は、同時に複数枚の断層像を観察できるので、種々の診断、例えば生検等において、生検針のはみ出し検知に有用である。 【0005】一例として、図17に示すような3列の検出素子列から成るマルチスライス検出器を有する従来のマルチスライスCTにおいて、X線管から放射されたX線(放射線)は、プリコリメータによって3スライス分に相当する厚さにコリメートされる。コリメータされたX線は被検体を透過した後、マルチスライス検出器に入射する。そして、各々の検出素子列に対応した画像がディスプレイに別々に表示される。 【0006】そして、穿刺等を行う場合は、穿刺の操作者は架台(ガントリ)の近くに立ち、架台の近くにあるディスプレイを見ながら作業を行うことになる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上述したようなマルチスライスCT透視を行なえるように構成された従来のX線コンピュータ断層撮影装置には、次のような問題点があった。すなわち、シングルスライスCTによるCT透視に比べて、マルチスライスCTによるCT透視では、スライス方向にビーム幅を拡大しただけ被検体の被爆量が大きくなるという問題点があった。 【0008】本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的は関心画像、及び当該関心画像近傍の非関心画像をマルチスライスCT透視する場合における被検体への被爆量低減を図ったX線コンピュータ断層撮影装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を達成するために本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は次のように構成されている。 【0010】本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、X線を発生するX線発生手段と、スライス方向の可変開口を有し、これにより前記X線発生手段から発生されたX線のスライス方向のビーム幅を規定するコリメータと、非関心画像のスライス厚が関心画像のスライス厚よりも薄くなるように前記コリメータの開口幅を制御する制御手段と、複数の検出素子をチャネル方向に多数配列した検出素子列をスライス方向に沿って複数列配置したものであって、被検体を透過した透過X線を検出する検出手段と、前記検出手段からの検出信号に基づき、スキャン時間に要する時間よりも短い時間で前記関心画像及び非関心画像を再構成する再構成手段と、を具備する。 【0011】この構成によれば、非関心画像のスライス厚が関心画像のスライス厚よりも薄くなった分だけ被検体に曝射するX線量を少なくすることができるようになり、被検体の被爆量を低減できる。なお、非関心画像については画質が幾分劣化するが関心画像については画質への影響は無い。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。 【0013】図1は本発明のX線コンピュータ断層撮影装置の実施形態に係るマルチスライスCT透視システムの外観を示す図、図2はこのシステムの概略構成を示すブロック図である。 【0014】図1及び図2に示すように、本実施形態のマルチスライスCT透視システムは、ガントリ1、寝台2、制御キャビネット3、入力器6、電源4、ディスプレイ5,7、および各種コントローラ31〜33を備え、例えばR−R方式で駆動されるようになっている。コントローラとしては、高電圧コントローラ31、架台コントローラ33,および寝台コントローラ32が備えられる。 【0015】ここで、図1に示す如く、寝台2の長手方向をスライス方向(または回転軸方向)Zとして、これに直交する2方向をチャンネル方向XおよびX線ビーム曝射方向Yとしてそれぞれ定義する。 【0016】寝台2の上面には、その長手方向(スライス方向Z)にスライド可能に支持された状態で天板2aが配設されており、その天板2aの上面に被検体Pが載置される。天板2aは、サーボモータに代表される寝台駆動装置2bの駆動によってガントリ1の診断用開口部に進退可能に挿入される。この寝台駆動装置2bには、コントローラ32からの駆動信号が供給される。寝台2はまた、天板2aの寝台長手方向の位置を電気信号で検出するエンコーダなどの位置検出器(図示せず)を備えており、この検出信号を寝台制御用の信号としてコントローラ32に送るようになっている。 【0017】ガントリ1は、その内部に略円筒状の回転フレームを有する。回転フレームの内側には上述の診断用開口部が位置する。回転フレームには、図2に示すように上記診断用開口部に挿入された被検体を挟んで互いに対向するようにX線管10及びマルチスライス検出器11が設けられる。さらに、回転フレームの所定位置には、高電圧発生器21、プリコリメータ22、プリコリメータコントローラ221、データ収集装置(DAS)24、および架台駆動装置25が備えられる。 【0018】プリコリメータ22は、スライス方向の可変開口を有し、X線管10から発生されたX線のスライス方向のビーム幅を規定するものであり、この可変開口幅はプリコリメータコントローラ221によって制御されるものとなっている。 【0019】X線源として機能するX線管10は、例えば回転陽極X線管の構造を成し、高電圧発生器21からフィラメントに電流を流すことによりフィラメントが加熱され、熱電子がターゲットに向かって放出される。この熱電子はターゲット面に衝突して実効焦点が形成され、ターゲット面の実効焦点の部位からX線ビーム(ファンビーム)が曝射される。 【0020】高電圧発生器21には、低圧スリップリング26を介して電源装置4から低電圧電源が供給されるとともに、光信号伝送システム27を介して高電圧コントローラ31からX線曝射の制御信号が与えられる。このため、高電圧発生器21は、供給される低圧電源から高電圧を生成するとともに、この高電圧から制御信号に応じたパルス状の管電圧を生成し、これをX線管10に供給する。 【0021】また、マルチスライス検出器11は、図3に示すように、複数の検出チャンネルを有する検出素子列111をスライス方向に複数列配(本実施形態では6列)した2次元検出器から成る。 【0022】X線管10とX線検出器11は回転フレームの回転によってガントリ1内で、診断用開口部における軸方向の回転中心軸の囲りに回転可能になっている。マルチスライス検出器11の各検出素子は、入射する透過X線をこれに相当する電流信号に変換するシンチレータおよびフォトダイオードの個体検出器構造を有する。この検出器11が検出した微弱電流信号はDAS24に送られる。 【0023】DAS24は、検出器11から送られてくる透過X線の検出信号としての微弱電流信号を増幅してA/D変換し、これを収集データとしてデータ伝送部28に送る。これを行うため、DAS24は、検出器11が2次元検出器であることを考慮して、図示しないが、「nチャンネル×f素子列」の検出信号(n,fは「1」より大きい正の整数)から列選択信号に応じてチャンネルごとに1列分の検出信号を選択し、これを束ね合わせるデータ選択部と、このデータ選択部により各々選択された検出信号を増幅したりA/D変換するデータ収集部とを備える。列選択信号は例えば後述するメインコントローラから与えられる。 【0024】データ伝送部28はガントリ1内の回転側と固定側の信号経路を接続するものであり、ここでは一例として、非接触で信号伝送する光伝送システムが使用される。 【0025】補正ユニット34は、メインコントローラ30からの処理指令に応じて、DAS24から送られてくるデジタル量の収集データに各種の補正処理を施す。この補正処理された収集データは、メインコントローラ30の書き込み指令によって、データ保存ユニット35に一旦格納・保存される。この保存データは、メインコントローラ30の所望タイミングでの読み出し指令に応じてデータ保存ユニット35から読み出され、再構成ユニット36に転送される。再構成ユニット36は、メインコントローラ30の管理下において、再構成用の収集データが転送されたきた段階で、例えばコンボルーションバックプロジェクション法に基づきスライス毎の再構成処理を行い、断層像を生成する。 【0026】断層像データは、メインコントローラ30の制御により、必要に応じてデータ保存ユニット35に保存される一方、表示プロセッサ37にも送出される。表示プロセッサ37は、この断層像データにカラー化処理、アノテーションデータやスキャン情報の重畳処理などの必要な処理を行い、ディスプレイ5に供給する。ディスプレイ5においては、画像データがD/A変換され、断層像として表示される。入力器6は、スキャン条件(検出器の検出素子列の数及びその位置、スキャン部位及び位置、スライス厚、X線管電圧及び電流、被検体に対するスキャン方向などを含む)、画像表示条件などの指令をディスプレイ7を介して入力するための手段である。 【0027】本実施形態のシステムは、マルチスライスCT透視を実施することが可能となっており、すなわち、上述した再構成ユニット36はスキャンに要する時間よりも短い時間で関心画像及び非関心画像を含む複数枚(必ずしも検出器列の数とは対応しない)の画像(断層像)を再構成する。再構成された各々の画像は、ほぼリアルタイムでディスプレイ5に表示される。 【0028】いわゆる穿刺等の生検を実施する場合には、穿刺の操作者(術者)はガントリ1の近くに立ってディスプレイ5の表示画像を観察しながら作業を行う。 【0029】ここで、本実施形態のシステムの特徴点に係る、関心/非関心画像の設定に応じたプリコリメータの開口制御及び検出器データの「束ね」について説明する。 【0030】図4は、関心画像を指定するための指定手段の構成を示す図である。この指定手段は、ガントリ1、寝台2、あるいは制御キャビネット3のいずれかに設けられるが、本実施形態では入力器6がこれに相当する。 【0031】上述したように、本実施形態のマルチスライス検出器11の検出素子列数は6列であり、これに応じ、各々の内部にLEDが設けられた6つのボタンからなる関心画像指定スイッチ61を備える。各々のボタンは検出素子列の各々に対応しており、このスイッチ61を介して操作者が関心画像に対応する検出素子列のボタンを押すと、そのボタン内のLEDが点灯する。これにより、関心画像を指定できる。すなわち、スライス方向に沿った関心画像の位置及びスライス厚を指定できる。 【0032】また、1回押す毎に関心画像の位置をスライス方向に沿って全体的に横に1列分だけ移動するための関心画像移動スイッチ62を備える。 【0033】これらのスイッチ61、62による指定結果はメインコントローラ30に送られる。 【0034】この場合、メインコントローラ30は、関心画像に関する指定結果に基づいて、非関心画像の位置及びスライス厚を算出し、プリコリメータコントローラ221は、関心画像の指定結果及び非関心画像に関する算出結果を用い、関心画像及び非関心画像が含まれるようにコリメータ22の開口幅を制御するものとなっている。 【0035】図5(a)は、X線管から被検体に向けて曝射されたX線がマルチスライス検出器に入射する様子を横から見た図である。同図において、Nは被検体Pに経皮的に挿入された針を示し、Sは検査対象である生体組織を示している。 【0036】X線管10から発生したX線100は、プリコリメータ22によりそのスライス方向のビーム幅が制御された後、被検体Pを透過してマルチスライス検出器11に入射する。同図は、プリコリメータ22によりX線100のスライス方向のビーム幅が制限され、その結果マルチスライス検出器11の第5及び第6の検出素子列にはX線が入射しない場合を示している。 【0037】このようなプリコリメータ22によるビーム幅の制御は、プリコリメータコントローラ221からの制御に依るものである。特にプリコリメータコントローラ221は、非関心画像のスライス厚が関心画像のスライス厚よりも薄くなるようにプリコリメータ22のスライス方向の開口幅を制御するように構成されている。 【0038】各々の検出素子列からの検出データは、DAS24等を介して補正ユニット34に送出されるものとなっているが、この補正ユニット34は、関心画像についてはマルチスライス検出器11の複数の検出素子列からのデータを第1の束数で束ね、非関心画像については当該検出器11の複数の検出素子列からのデータを第1の束数よりも小さい第2の束数で束ねる。 【0039】図5の例の場合は、関心画像についてはマルチスライス検出器11の2番目の検出素子列からのデータと3番目の検出素子列からのデータとを束ねるようにし、束ねたデータを再構成ユニット36に出力する。また、非関心画像については、同検出器11の1番目及び4番目の検出素子列からの各々のデータをそのまま再構成ユニット36に出力するようにし、データの束ねは行わない。 【0040】束ねられたデータは、再構成ユニット36に送られる。再構成ユニット36は、束ねられたデータ基づいて関心画像(断層像)を、ほぼリアルタイムで再構成し、及び非関心画像(断層像)をリアルタイムで再構成する。再構成された画像は表示プロセッサ37を介してディスプレイ5に供給され、リアルタイム表示に供される。 【0041】図5(b)は関心画像及び非関心画像の表示の仕方を示す図である。 【0042】2番目と3番目の検出データを束ねて得たデータに基づいて再構成された関心画像は、ディスプレイ5の第2の表示領域に表示される。 【0043】1番目の検出素子列からの検出データに基づいて再構成された非関心画像(関心画像両端のうちの一方)はディスプレイ5の第1の表示領域に表示される。 【0044】4番目の検出素子列からの検出データに基づいて再構成された非関心画像(関心画像両端のうちの他方)はディスプレイ5の第3の表示領域に表示される。 【0045】ところで、プリコリメータ開口及び束ねの設定に関して本実施形態のメインコントローラ30は次のように動作する。 【0046】図6はプリコリメータ開口及び束ねの設定の動作を示すフローチャートである。 【0047】まずステップS1において、関心画像として指定された検出素子列の最大値と最小値を計算し、各々を変数MAX及びMINに代入する。当然ながらこれらの変数MAX及びMINは1〜6のいずれかの値を取る。 【0048】次にステップS2において、MINの値が1であるか否かを判定する。 【0049】ここで、MINの値が1でない場合はステップS3に進み、1である場合はステップS8に進む。 【0050】ステップS3においてはMAXの値が6であるか否かを判定する。 【0051】ステップS3においてMAXの値が6でない場合は、メインコントローラ30は次の動作をする。すなわち、プリコリメータ22の開口を(MIN−1)〜(MAX+1)列に相当する開口とするように架台コントローラ33に指示する(ステップS4)とともに、1列目=MIN−1列のデータ2列目=MIN〜MAX列を束ねたデータ3列目=MAX+1列のデータを出力するように補正ユニット34に対して指示する。 【0052】一方、ステップS3においてMAXが6である場合はステップS6に進み、プリコリメータ22の開口を(MIN−1)〜MAX列に相当する開口とするように架台コントローラ33に指示するとともに、1列目=MIN−1列のデータ2列目=MIN〜MAX列を束ねたデータを出力するように補正ユニット34に対して指示する。 【0053】先のステップS2において、MINの値が1でありステップS8に進んだ場合は、MAXの値が6であるか否かを判定する。 【0054】ここで、MAXの値が6である場合はステップS9に進み、プリコリメータ22の開口をMIN〜(MAX+1)列に相当する開口とするように架台コントローラ33に指示するとともに、1列目=MIN〜MAX列を束ねたデータ2列目=MAX+1列のデータを出力するように補正ユニット34に対して指示する。 【0055】一方、ステップS8においてMAXが6である場合はステップS11に進み、プリコリメータ22の開口をMIN〜MAX列に相当する開口とするように架台コントローラ33に指示するとともに、1列目=MIN〜MAX列を束ねたデータ2列目=MIN+1列のデータを出力するように補正ユニット34に対して指示する。 【0056】図7はプリコリメータコントローラがプリコリメータの開口幅を制御する機構を示す図である。 【0057】プリコリメータコントローラ221は、プリコリメータ22の2枚のブレード22a、22bの回転軸方向の位置を独立して制御する。一方、プリコリメータ22は、2枚のブレード22a、22bの動作位置を示すパルスを出力する。 【0058】ステッピングモータ(又はサーボモータ)73はそのパルスに応じ減速機を介してピニオンギア72を回転駆動する。ピニオンギア72の回転力はラックギア72に伝達され、これにより回転運動が直線運動に変換され、プリコリメータ22のそれぞれのブレード22a、22bの位置を制御できる。 【0059】図7に示したプリコリメータの開口幅制御のための機構はあくまで一例であり、開口幅のみならずプリコリメータの位置を制御できれば、他のいかなる方法であっても構わない。 【0060】次に以上のように構成された本実施形態においてマルチスライスCT透視を実施した場合の一連の動作を説明する。 【0061】[初期条件における動作]例えば図8に示すように、検出素子6列分に相当する開口幅がプリコリメータ22の初期条件として設定されていたとする。 【0062】この設定の元でのマルチスライスCT透視は次のようなものとなる。すなわち、検出素子6列分の収集データはそのまま補正ユニット34に送られ、中央の4列が束ねられて関心画像のデータとなり、1列と6列のデータがそれぞれディフォルトの非関心画像のデータとなる。これにより3画像分に相当するデータが得られるとともに、3枚の画像がスキャンに要する時間より短い時間で再構成され、これらの画像はリアルタイムでディスプレイ5に表示される。 【0063】[動作例1(1/4/1→1/3/1)]現在表示されている関心画像を更に薄いスライス厚で詳細に観察したい場合には、入力器6の関心画像指定スイッチ61を操作することで関心画像のスライス厚を変更できる。 【0064】例えば、中央3列(検出素子列2,3,4)を関心画像として指定する。自動的に前後各1列づつ(検出素子列1と5)がデフォルトの非関心画像として加えられ、合計3枚の透視モードとなる。 【0065】この場合のコリメータと束ねのための動作は次のようになる。 【0066】図9に示すようにプリコリメータ22は検出素子5列分(検出素子列1〜5列分)に相当する開口幅に設定され、6列分の収集データはそのまま補正ユニット34に送られるが、6列目のデータは破棄される。そして、1列、2と3と4列の束ね、及び5列のデータが3画像分に相当する収集データとなり、3枚の画像がスキャンに要する時間より短い時間で再構成され、これらの画像がリアルタイムでディスプレイ5に表示される。なお、検出素子3、4列の中央に相当する被検体Pの部分が、3列目の中央に位置するように、天板2aを移動させてもよい。 【0067】[動作例2(1/3/1→1/2/1)]関心画像のスライス厚をさらに薄くして観察したい場合には、再びスライス厚の変更を入力器6の関心画像指定スイッチ61によって行う。例えば中央2列(検出素子列3、4)を関心画像に指定し直す。自動的に前後各1列づつ(検出素子列2と5)がデフォルトの非関心画像として加えられ、合計3枚の透視モードとなる。 【0068】この場合のコリメータと束ねのための動作は次のようになる。 【0069】図10に示すようにプリコリメータ22は検出素子4列分(検出素子列2〜5列)に相当する開口幅に設定され、検出素子6列分の収集データはそのまま補正ユニット34に送られるが、両端の1、6列のデータは破棄される。2列、3列と4列の束ね、及び5列が3画像分に相当する収集データとなり、3枚の画像がスキャンに要する時間より短い時間で再構成され、これらの画像がほぼリアルタイムでディスプレイ5に表示される。 【0070】[動作例3(1/2/1のまま関心画像移動1)]関心画像を横の位置にずらして見たい場合には、関心画像移動スイッチ62を利用する。あるいは、再びスライス厚の変更を関心画像指定スイッチ61により行っても良い。例えば2列(検出素子列2、3)を関心画像として指定し直す。自動的に前後各1列づつ(検出器列1と4)がデフォルトの非関心画像として加えられ、合計3枚の透視モードとなる。 【0071】図11に示すようにプリコリメータ22は検出素子4列分(検出素子列1〜4列分)に相当する開口幅に設定され、6列分の収集データはそのまま補正ユニット34に送られるが、両端の5、6列のデータは破棄される。1列、2と3列の束ね、及び4列が3画像分に相当する収集データとなり、3枚の画像がスキャンに要する時間より短い時間で再構成され、これらの画像がほぼリアルタイムでディスプレイ5に表示される。 【0072】[動作例4(1/2/1のまま関心画像移動2)]さらに、関心画像を横の位置にずらして見たい場合には、関心画像移動スイッチ62を操作するか、あるは関心画像指定スイッチ61によって再びスライス厚の変更を行う。例えば2列(検出素子列1、2)を関心画像に指定し直す。自動的に検出素子列3がデフォルトで非関心画像として加えられ、合計2枚の透視モードとなる。 【0073】図12に示すように、プリコリメータ22は検出素子3列分(検出素子列1〜3列分)に相当する開口幅に設定され、6列分の収集データはそのまま補正ユニット34に送られるが、両端の4、5、6列のデータは破棄される。1列と2列の束ね、及び3列が2画像分に相当する収集データとなり、2枚の画像がスキャンに要する時間より短い時間で再構成され、これらの画像がほぼリアルタイムでディスプレイ5に表示される。 【0074】ところで、図13に示すように、関心画像両端の非関心画像に対応する検出素子列に入射するX線ビームのスライス方向幅を、当該関心画像の中心方向に沿って所定量だけ狭めるようにプリコリメータ22の開口幅を制御するように構成しても良い。 【0075】以上説明した本実施形態のマルチスライスCT透視システムは、非関心画像のスライス厚が関心画像のスライス厚よりも薄くなるようにコリメータ22の開口幅を制御し、非関心画像のための検出素子データの束数を関心画像よりも少なくするようにしたので、非関心画像のスライス厚が関心画像のスライス厚よりも薄くなった分だけ被検体への曝射量を低減できる。 【0076】非関心画像についてはスライス厚が薄くなるので画質が幾分劣化するが、針のはみ出しは十分確認できる。このため所要の機能を劣化することなく被検体への被爆を低減できる。 【0077】ここで、本実施形態の種々の変形例を述べる。 (1)非関心画像のスライス厚自動的に関心画像の両端1列の画像としたが、必ずしもこれに限定はされない。例えば全部で20列の検出素子列を有するマルチスライスCTの場合、デフォルトとして2列の検出素子データを束ねて1枚の非関心画像としてもよい。これにより画像ノイズを小さくすることができる。また、デフォルトの列数が被写体の大きさに応じて異なるように設定される構成としても良い。例えば、頭部の撮影条件では1列に、腹部の撮影条件では2列というようにする。 (2)非関心画像の枚数ここでは前後1枚ずつとしたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば全部で20列の検出素子列を有するマルチスライスCTの場合、関心スライスの前後各々について5枚の非関心画像を得るようにし、非関心画像5枚ずつのCT透視がなされてもよい。これにより、スライス方向に分解能を向上したCT透視を実現可能となる。 (3)マニュアルによる表示画像の変更機能上述した透視の画像枚数3枚というのは、あくまでデフォルトの設定であり、透視画像の枚数をマニュアルにより設定可能であるものとしてもよい。例えば、図14(b)のように、3画像透視を行っていたときに、同図(c)に示すように1枚に束ねたり、(d)に示すように2枚に束ねたりすることも可能とする。すなわち関心画像の前後に1枚づつという設定以外にも表示画像は任意に設定可能とする。これにより透視の自由度を向上でき、様々な診断ケースに対応することが可能となる。 (4)コリメータの代わりに天板の移動(1/2/1のまま移動) 入力器6の関心画像移動スイッチ62の操作に従い、コリメータ22及び補正ユニット34の処理内容を変化させることによる関心画像の移動(すなわち束ねの移動)について上述したが、この代わりに検出素子1列に相当する量だけ天板2をステップ移動させる。 【0078】この場合、コリメータ22及び補正ユニット34の動作を変更させなくても、被検体Pから見て相対的に1列ずつ画像の各々の位置が移動することになり、同等の結果が得られる。これには、コーン角度を最小に抑えることができるというメリットがある。 【0079】また、図15に示すように、入力器6に設けられるコリメータ及び補正ユニットでの束ねの移動用の関心画像移動スイッチ62に加え、天板移動用の関心画像移動スイッチ63を別途設けても良い。同図において、621は関心画像移動スイッチ62の作用を表すアイコン表示を示し、622は関心画像移動スイッチ63の作用を表すアイコン表示を示している。 【0080】このように両者を区別して使用することにより、手術のように被検体Pを極力動かしてはならない状況と、通常の検査のように動かしてもよい場合とに応じて異なる動作モードによる検査を行うことが可能となるので、操作性をより向上できる。 【0081】次に、本実施形態をより拡大した場合の種々の変形例を述べる。 (1)CTの種類上述した実施形態では第3世代CT(X線発生源と検出器が同期して被検体の周囲を回転する)を例に挙げたて説明を行ったが、CTの種類は第3世代のもののみに限定されない。本発明は第4世代CT(検出器が円筒状に配列されており、X線発生源が回転する)にも適用可能であるし、第5世代CT(電子ビームをリング又は円弧状に配列した固定されたターゲットに当てX線を発生させ、固定された検出器でそれを受ける)に対しても適用可能である。 (2)検出器の種類(50列、面検出器) 上述した実施形態では、6列の検出素子列を有するマルチスライス検出器を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば50列のマルチスライス検出器を有する場合においても適用可能であるし、イメージインテンシファイアに代表される面検出器であっても本発明は適用可能であり、上記と同様の効果が得られる。 (3)関心画像の再構成条件関心画像の方が非関心画像よりも優れた再構成条件とし、又は両者の再構成条件を異ならせても良い。例えば、再構成マトリックスを関心画像は512×512とし、非関心画像は256×256として良い。また、非関心画像については画像の更新間隔を関心画像よりも遅くすることで時間分解能をあえて低下させ、これにより再構成条件を緩和して再構成ユニットの動作負荷を軽減しても良い。この場合は再構成装置の価格(コスト)を抑えることができる。 (4)再構成方法本発明は特定の画像再構成手段に依存するものではない。例えば回転軸方向へのビームの角度(コーン角度)を考慮しない通常のフィルターバックプロジェクションを行うものでも良いし、Feldkampらによって提案された、回転軸方向へのビームの角度を考慮し、収集した各データを、その収集経路に応じてバックプロジェクションして再構成するような再構成を行うものでもよい。この場合には、上述したように補正ユニットにより各列のデータが束ねられるのではなく、再構成時に指定されたスライス厚の画像を再構成することになる。これにより、検出器素子列がより多い場合において画質を向上できる。 (5)表示方法上述した実施形態では、全ての画像を単一のディスプレイに表示することとして説明したが、これに限定されない。例えば、複数の画像を1枚づつ別々のディスプレイに表示するようにしてもよい。これにより各々の画像の表示領域を拡大できるメリットが得られる。 【0082】例えば、プロジェクター型のディスプレイを用いても良く、この場合は画像をきわめて大きく表示させることができ、見易くなるというメリットがある。 【0083】また、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いてもよい。この場合は、観察者がどちらの方向を向いても常に視界の範囲内に画像が表示されることになる。穿刺作業等を行う場合において、ディスプレイを見るためにその都度振り向く必要がなくなり、術者への負担が軽減され、作業性が向上するというメリットが得られる。 (6)束ねる場所上述した実施形態では、データを束ねるユニットを補正ユニット34としたが、これに限定されない。例えば、データ収集装置(DAS)24がデータ束ねに係る処理を行ってもいいし、これを再構成ユニット36が画像を再構成する以前に行ってもいいし、個々の画像を再構成した後に画像束ねが行われてもよい。いずれにしても上記と同様の効果が得られる。 (7)画像の重ね合わせ表示上述した実施形態では、複数枚の画像を並べて表示する場合について説明したが、画像の表示方法はこれに限定されない。スライス位置の異なる3枚の画像をそれぞれRGBに対応させて作成するとともに、これらを重畳して1枚の画像として表示してもよい。 【0084】図17はこのようなRGB重畳表示の例を示す図である。 【0085】画像1はR(赤)に、画像2はG(緑)に、画像3はB(青)とし、それぞれを次式(1)に示すようようにCT値に対応させる。関心画像は緑色で表示される。 【0086】 画像1:CT値=MIN→MAX:RED=0→255 画像2:CT値=MIN→MAX:GREEN=0→255 画像3:CT値=MIN→MAX:BLUE=0→255 (式1) ここで、MINとMAXは、表示されるCT値のウインドウ幅に対応しており、観察者が任意に設定可能である。これにより画像は次式(2)の通りとなる。 【0087】 RED=CT値(画像1) GREEN=CT値(画像2) BLUE=CT値(画像3) (式2) 例えば画像1又は3に対応するスライス位置に針がはみ出した場合、針の色が赤又は青に変化して表示される。すなわち、画像上の針の色の変化に基づいて針のはみだしを検知できる。 【0088】ここでは3枚を例として示したが、これに限定されるのものではない。画像枚数が2枚又は4枚以上に対しても適用可能である。これにより、観察するべき画像は1枚となり、かつその色により、挿入物(針)の位置が明確に表されるようになるので、挿入物の観察をより容易に行えるというメリットが得られる。 【0089】なお、本発明は上述した実施形態に限定されず種々変形して実施可能である。 【0090】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、関心画像、及び当該関心画像近傍の非関心画像をマルチスライスCT透視する場合における被検体への被爆量低減を図ったX線コンピュータ断層撮影装置を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成11年1月13日(1999.1.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−201919(P2000−201919A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月25日(2000.7.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−6452 |
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