| 【発明の名称】 |
高速スピン・エコ―磁気共鳴画像のマクスウェル項によるア―ティファクトを減少させる核磁気共鳴システム |
| 【発明者】 |
【氏名】クシアオホング・ゾー
【氏名】マシュー・アブラハム・バーンスタイン
【氏名】スタィーブン・ゴーシェング・タン
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| 【要約】 |
【課題】マクスウェル項により生成される画像アーティファクトを減少させることのできる核磁気共鳴システムを提供する。
【解決手段】高速スピン・エコー・パルス・シーケンスを調節して、線形のイメージング勾配によって生ずるマクスウェル項により発生される画像アーティファクトを減少させ、又は除去する。スライス選択勾配、位相エンコーディング勾配及び読み出し勾配の波形は、形状、寸法又は位置に関して調節されて、空間的に2次のマクスウェル項によって生ずる位相誤差を除去し、又は減少させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 分極磁場を形成する手段(141)と、前記分極磁場にさらされるスピンに横磁化を生成するRF磁場を発生する励起手段(152、202、206、151)と、前記横磁化により生成される核磁気共鳴信号を検知すると共に該核磁気共鳴信号のディジタル化されたサンプルを生成する受信器手段(152、207、208、209)と、前記核磁気共鳴信号を位相エンコーディングする第1の磁場勾配を発生する第1の勾配手段(127、139)と、前記核磁気共鳴信号を周波数エンコーディングする第2の磁場勾配を発生する第2の勾配手段(127、139)と、核磁気共鳴信号が収集される領域を選択する第3の磁場勾配を発生する第3の勾配手段(127、139)と、前記励起手段、第1の勾配手段、第2の勾配手段、第3の勾配手段及び受信器手段に結合されており、画像の構成を可能にする核磁気共鳴信号のディジタル化されたサンプルを収集するためにパルス・シーケンスが実行される走査を行うように動作することが可能なパルス制御手段(121)とを組み合わせて備えており、該パルス制御手段は、前記走査中に高速スピン・エコー・パルス・シーケンスを実行するように動作しており、該高速スピン・エコー・パルス・シーケンスにおいて、一連のRFリフォーカシング・パルス(307)が、前記励起手段により生成されて、対応する一連の核磁気共鳴スピン・エコー信号(301、302、303)を生成しており、1対のクラッシャ勾配パルス(316)が、各々のRFリフォーカシング・パルス(307)を包囲するように前記第3の勾配手段により生成されていると共に、補償勾配(6、8、10)が、前記一連のRFリフォーカシング・パルス(307)内の第1のRFリフォーカシング・パルス(307)に隣接する間隔の間に前記第3の勾配手段により生成されて、マクスウェル項により生成される画像アーティファクトを減少させており、前記補償勾配(6、8、10)は、前記第1のRFリフォーカシング・パルス(307)に関連したクラッシャ勾配パルス(316)の形状を変更することにより生成されていると共に、前記第1のRFリフォーカシング・パルス(307)より後のRFリフォーカシング・パルス(307)に関連した前記クラッシャ勾配パルス(317)は、前記第1のRFリフォーカシング・パルス(307)に関連した前記変更されたクラッシャ勾配パルス(317)と同じ形状に整形されている核磁気共鳴システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】本願は、発明の名称「高速スピン・エコー磁気共鳴画像のマクスウェル項によるアーティファクトを減少させる方法」に関する1997年4月10日出願の米国特許出願番号08/831,684号の部分継続出願である。 【産業上の利用分野】本発明の分野は、核磁気共鳴イメージング方法及びシステムである。より具体的には、本発明は、MRIシステムのイメージング勾配によって発生される「マクスウェル項」により生ずる画像アーティファクトの補正に関する。 【0002】 【従来の技術】人体組織のような物体が均一の磁場(分極磁場B0 )にさらされるときに、組織内のスピンの個々の磁気モーメントは、この分極磁場に沿って整列しようとする。これらの磁気モーメントは又、各モーメント固有のラーモア周波数において磁場の周りを歳差運動する。物体、即ち組織が、x−y平面内に存在すると共にラーモア周波数に近い磁場(励起磁場B1 )にさらされると、整列した正味の磁気モーメントMz は、x−y平面に向かって回転する、即ち「傾斜する」ことが可能であって、その結果、正味の横(方向)磁気モーメントMt を発生する。励起したスピンによって信号が放出され、励起磁場B1 を停止させた後に、この信号を受信すると共に処理して画像を形成することができる。 【0003】これらの信号を利用して画像を形成するときには磁場勾配(Gx 、Gy 及びGz )が用いられる。典型的には、イメージングされるべき領域は一連の測定サイクルによって走査されるが、この一連の測定サイクルでは、上述の各勾配が、用いられている特定の局在化方法に従って変化する。結果として得られるNMR受信信号の組をディジタル化すると共に処理し、多くの周知の再構成手法のうちの1つを用いて画像が再構成される。 【0004】画像を高速に形成するための1つの方法に緩和強化高速収集(RARE:Rapid Acquisition Relaxation Enhanced)シーケンスがあり、この方法については、Magnetic Resonance in Medicine誌、第3巻、第823頁〜第833頁(1986年)の J. Hennig等の論文「RAREイメージング:臨床MRのための高速イメージング方法」("RARE Imaging: A Fast Imaging Method for Clinical MR" )に記載されている。RAREシーケンスは、高速スピン・エコー(FSE)・シーケンスとして知られているその変形も同様であるが、Carr-Purcell-Meiboom-GillのRFパルス・トレインを利用して、単一の励起から多数のスピン・エコー信号を形成する。この単一の励起の間に各々の収集されたエコー信号は個々に位相エンコーディングされる。従って、各々のパルス・シーケンス、即ち「ショット」から、複数のビューが収集される。元来のRAREシーケンスでは、ビューの数を128とすることができる。従って、単一のショットで、画像の再構成に十分なデータを取得することができる。しかしながら、Magnetic ResonanceImaging誌、第8巻、第557頁〜第566頁(1990年)にR. V. Mulkern等によって記載されているように、殆どの臨床的用途では、典型的には、複数のショットを用いて完全なデータ・セットを収集している。 【0005】線形磁場勾配(Gx 、Gy 及びGz )の不完全性が、再構成される画像にアーティファクトを発生することは周知である。例えば、勾配パルスによって発生される渦電流が磁場を歪め、画像アーティファクトを発生することは周知の問題点である。又、このような渦電流誤差を補償する方法も、例えば、米国特許第4,698,591号、同第4,950,994号及び同第5,226,418号に開示されているように周知である。 【0006】更に、上述の勾配が、イメージング空間の全体にわたって完全に一様であるわけではなく、画像の歪みをもたらすおそれがあることも又、周知である。この非一様性を補償する方法は周知であり、例えば、米国特許第4,591,789号に記載されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 【数1】
【0009】 【課題を解決するための手段】マクスウェル項に起因するFSEシーケンスの画像アーティファクトは、勾配波形を変更することにより抑制される。スライス選択方向では、それが好ましい場合には勾配波形をリフォーカシング(再収束)・パルスに関して対称にし、このような対称性が好ましくない第1のリフォーカシング・パルスについては、クラッシャ(crusher)勾配パルスのうち1つのパルスのサイズを調節して、自乗形式のマクスウェル項(即ち、x2 項、y2 項又はz2 項)に起因するアーティファクトを除去する。第1のリフォーカシング・パルスより後のクラッシャ勾配ローブは、変更されたクラッシャ勾配ローブに引続きと同じにされる。位相エンコーディング勾配パルスによって生ずる自乗項に起因するアーティファクトは、位相エンコーディング勾配パルスの振幅を、その各々の印加許容時間内で可能な最小量にまで減少させることにより、最小化される。読み出し勾配によって生ずる自乗マクスウェル項に起因するアーティファクトは、読み出し勾配のプリ・フェイジング(予備位相合わせ)ローブの振幅を調節することにより除去される。 【0010】2次交差マクスウェル項(即ち、xz項及びyz項)によって生ずるアーティファクトは一般的には小さく、米国特許第5,378,985号(1995年1月)に記載されたような通常のFSE位相補正手法を用いて除去し得る場合が多い。これらの項が重要になる場合、及び既存の位相補正手法を用いて除去することができない場合には、各勾配波形の位置を、パルス・シーケンス内で重なり合わない(又は最小限に重なり合う)ようにして調節する。 【0011】発明の一般的な記載【0012】 【数2】
【0013】式(1a)及び式(1c)から、以下の式が得られる。 (∂Bx /∂x)+(∂By /∂y)+(∂Bz /∂z)=0 (2) (∂Bx /∂y)=(∂By /∂x) (3a) (∂By /∂z)=(∂Bz /∂y) (3b) (∂Bz /∂x)=(∂Bx /∂z) (3c) 以上の4つの方程式(2)及び(3a)〜(3c)は、全部で9つの偏導関数を含んでおり、そのうちの5つのみが独立である。次の作業は、これら5つの独立変数を選択することである。(∂Bz /∂x)≡Gx 、(∂Bz /∂y)≡Gy、(∂Bz /∂z)≡Gz (Gx 、Gy 及びGz は線形勾配である。)であることがわかっているので、最初の3つの独立変数としてGx 、Gy 及びGz を直ちに選択することができる。円筒座標における放射形対称のGz 磁場については、(∂Bx /∂x)及び(∂By /∂y)は同一であるはずである。しかしながら、より一般的な場合を網羅するために、第4の独立変数として、無次元の対称パラメータαを選択する。 【0014】 α≡−(∂Bx /∂x)/Gz (4a) 又は 1−α≡(∂By /∂y)/Gz (4b) 最後の独立変数は、(式(3a)に基づいて)便宜的に以下のように選択することができる。 【0015】 g≡(∂Bx /∂y)=(∂By /∂x) (5) この時点で、式(2)及び式(3)に記載されている偏導関数のすべてを、5つの独立変数Gx 、Gy 、Gz 、α及びgを用いて表すことができる。 【0016】 【数3】
【0017】すべての項を用いて、総合的磁場は、以下の式のようになる。 【0018】 【数4】
【0019】ここで、1次まででは、【0020】 【数5】
【0021】である。上の式には、2つの重要な意味がある。第1に、B0 磁場は、横方向の磁場Bx 及びBy の故に、最早z軸に沿ってはいないということである。第2に、そのB0 磁場の大きさは、単純にB=B0 +Gx x+Gy y+Gz zによって表されるのではなく、 B(x,y,z)=(Bx2+By2+Bz2)1/2 (9) によって表されることである。(B0 +Gx x+Gy y+Gz zは単に、総合的磁場のうちのz成分を表しているに過ぎない。)式(9)に対して、x、y及びzについてそれぞれテイラー級数展開を3回順次実行すると、磁場が通常のゼロ次及び1次の空間的依存性を有しているばかりでなく、より高次の空間的成分を有していることがわかる。2次までのテイラー展開の結果は、式(10)によって表される。 【0022】 B=B0 +Gx x+Gy y+Gz z +(1/2B0 )[α2 Gz2+g2 ]x2 +(1/2B0 )[(1−α)2 Gz2+g2 ]y2 +(1/2B0 )[Gx2+Gy2]z2 +(gGz /B0 )xy +(1/B0 )[gGx −(1−α)Gy Gz ]yz +(1/B0 )[gGy −αGx Gz ]xz (10) (テイラー展開は、式(10)の結果を得るのに十分に高次まで実行する必要がある。例えば、項(Gx x+Gy y+Gz z)2 は、より高次の展開から得られる同等で且つ逆符号の項によって打ち消される。)殆どのMRIシステムで用いられている勾配システムについては、g=0であり、α≒1/2である(円筒対称性により)。これらの条件下で、式(10)は以下のように単純化される。 【0023】 B=B0 +Gx x+Gy y+Gz z +(1/8B0 )Gz2x2 +(1/8B0 )Gz2y2 +(1/2B0 )[Gx2+Gy2]z2 −(1/2B0 )Gy Gz yz −(1/2B0 )Gx Gz xz (11) 問題のMRシステムが円筒対称性を有していないならば、即ち、gが非ゼロならば、式(10)において代替的に適当なg及びαの値を用いればよい。 【0024】式(10)及び式(11)は、線形磁場勾配が印加されるときには常に、マクスウェル方程式を満たすようなより高次の勾配磁場が発生されることを示している。これらのより高次の勾配磁場を「マクスウェル項」又は「マクスウェル磁場」と呼ぶ。マクスウェル項を含めると、2次元NMR信号の方程式は以下のようになる。 【0025】 【数6】
【0026】 BM =(1/8B0 )Gz2x2 +(1/8B0 )Gz2y2 +(1/2B0 )[Gx2+Gy2]z2 −(1/2B0 )Gy Gz yz −(1/2B0 )Gx Gz xz (12c) ここで、BM は磁場のより高次のマクスウェル項であり、φM は関連する位相誤差であって、これを「マクスウェル位相」と呼ぶ。先ず最初に式(12c)のz2 の空間的依存性を有している項を検討しよう。この項は、大きなFOV(ビュー領域:例えば、48cm)を有するサジタル(矢状断層)FSE脊髄画像において特に重要である。(具体的な例を挙げるために、ここでは患者の長軸に沿って整列したz方向を有している超伝導マグネットを用いて得られる大きなビュー領域のサジタル画像を考える。ここに記載する考察及び方法は、大きなビュー領域のコロナル(冠状断層)走査にも、又、コロナル平面又はサジタル平面に実質的に位置している斜方走査にも応用することができる。ここに記載する方法は又、より小さなビュー領域ではあるが、勾配の等価中心(isocenter)から大きなオフセットを有している走査にも応用することができる。更に、この分析は、z軸が患者の前部/後部に対応しているような垂直磁場型マグネットにも容易に一般化することができる。)従って、式(12c)のzは、±24cmもの大きさになる可能性がある。サジタル画像では、スライス選択方向は物理的なxに沿っており、勾配Gx はz2 の空間的依存性を有するマクスウェル項に寄与する。読み出し方向が、上位/下位(S/I:superior/inferior)方向、(即ち、物理的なz軸)に沿っているならば、位相エンコーディング勾配Gy も又、z2 のマクスウェル項に寄与する。しかしながら、位相方向と周波数方向とが交換されると、位相エンコーディング勾配ではなく読み出し勾配がz2 のマクスウェル項に寄与する。 【0027】図4に示すような任意の台形勾配ローブを考える。このローブの面積は、【0028】 【数7】
【0029】である。自乗形式の位相誤差を算出するのに用いられる自乗形式の積分は、以下のようになる。 【0030】 【数8】
【0031】次いで、図5のFSEスライス選択波形を考える。2つの影付きのローブ6及び8はそれぞれ、90°の際のスライス選択勾配の右半分、及び第1の180°の際のクラッシャ勾配の左側である。これらの勾配ローブ6及び8は、スライス厚さ、励起バンド幅及びFID減衰等のイメージング上の考慮点によって決定されている。式(13)及び式(14)を用いると、2つの影付きの勾配ローブ6及び8の総面積及びマクスウェル項を直ちに算出することができる。これを行う目的は、第1の180°リフォーカシング・パルスの際の右側のクラッシャ勾配ローブ10を設計することにあり、ローブ10がRFリフォーカシング・パルスの位相反転効果を利用することにより勾配ローブ6及び8の面積とマクスウェル項とを同時にゼロにするように、設計することにある。 【0032】勾配ローブ6及び8の影付きの全領域が面積Aを有しており、その全マクスウェル項がMであるものとする。勾配ローブ10の面積は、Aと平衡していなければならないので、図5と関連して式(13)から以下の式が得られる。 A=r1 [(G1 +G2 )/2]+G2 F+r2 (G2 /2) (15) G1 は、イメージング上の考慮点(180°パルスのバンド幅及びスライス厚さ)によって固定されるが、G2 を変化させることができる。スルー・レートに限定された(slew-rate limited)傾斜を仮定しているので、 r1 =r(G2 −G1 )/h r2 =rG2 /h (16) となる。ここで、hは最大の勾配の振幅であり、rは0からhまでの立ち上がり時間である。式(16)を式(15)に代入すると、面積の関係式を以下のように表すことができる。 【0033】 A=G2 F+(r/2h)(2G22−G12) (17) 同様に、右側のクラッシャ・ローブ10がマクスウェル項Mと平衡するようにするために、図5と関連して式(14)及び式(16)から以下の式が得られる。 M=G22F+(r/3h)(2G23−G13) (18) 式(17)及び式(18)からFを消去することにより、G2 を求めることができる。式(17)にG2 を乗じて、その結果を式(18)から減じると、G2 についての3次方程式が得られる。 【0034】 G23−G2 [(3G12/2)+(3Ah/r)] +[G13+(3Mh/r)]=0 (19) 式(19)からFが消去されていることに注意されたい。従って、次の手順は、G2 についての3次方程式を解き、次いで、式(17)の面積の制約が満たされるようにFを選択することになる。 【0035】この3次方程式は、標準的な方法を用いて解くことができる。3つの解が存在し、うち少なくとも1つが実数でなければならない。3次方程式を解くための第1の工程は、 q=−[(G12/2)+(Ah/r)] (20) p=−(1/2)[G13+(3Mh/r)] (21) と置くことである。q3 +p2 ≦0であるならば、3つの解はすべて実数である。q3 +p2 >0であるならば、1つの実数解と、一対の共役解とが存在する。実数解のみが物理的に意味を持つ。解z1 、z2 及びz3 をq及びpについて表すことができる。 【0036】 s1 =[p+(q3 +p2 )1/2 ]1/3 s2 =[p−(q3 +p2 )1/2 ]1/3 z1 =s1 +s2 z2 =−[(s1 +s2 )/2]+(i31/2 /2)(s1 −s2 ) z3 =−[(s1 +s2 )/2]−(i31/2 /2)(s1 −s2 ) (22) ここで、i=(−1)1/2 である。G1 が正であるものと仮定する。勾配を有効に利用するためには、最初の180°パルス以後のすべてのFID信号をディフェイズする(位相を分散させる)ためにクラッシャの振幅G2 は正でなければならない。しかしながら、G2 は最大の勾配の振幅を超えることはできない。つまり、0≦G2 ≦hである。エコー間隔が大幅に増大することを回避するために、G1 ≦G2 という更なる制約を与える。従って、以下の範囲 G1 ≦G2 ≦h (23) に位置している実数解を捜すことになる。式(23)を満たす解が多数存在するならば、最大のものを選択する。 【0037】検討した臨床関連プロトコルのすべてについて、式(19)に対して3つの実数解が見つかった。3次方程式のいくつかの一般的な性質から、これらの解に関するいくつかの知見が得られる。G22の係数は、式(19)ではゼロであるので、3つの解の和がゼロであることが真でなければならない。又、式(19)の定数項は正であるので、3つの解の積は負でなければならない。従って、3つの実数解が存在しているときには、2つの解が正であり、1つの解が負であると結論付けられる。正の解のうち1つの解は、検討したすべての臨床関連プロトコルについて、式(23)を満たすことがわかった。 【0038】図5において、一旦、G2 について許容可能な解が見つかったら、その解を式(17)と共に用いて、クラッシャの平坦頂(flat-top)持続時間Fを求める。次いで、式(16)から傾斜持続時間を決定する。従って、マクスウェル補償を行った右側のクラッシャは完全に決定され、Gx →z2 のマクスウェル項は第1のエコーについて補償される。第1のリフォーカシング・パルス用の再整形された右側のクラッシャ勾配と、他のリフォーカシング・パルスを包囲する対称化されている勾配とを用いることにより、主要スピン・エコーについてはマクスウェル位相誤差を除去し得ることが直ちにわかる。しかしながら、誘導エコーについては、第1の右側のクラッシャ勾配によって生ずる自乗位相と、後続のクラッシャ勾配によって生成される自乗位相との間の差の故に、マクスウェル位相誤差が依然として存在している可能性がある。主要エコーにも、誘導エコーにも、マクスウェル位相誤差が確実に存在しなくなるようにするために、「波形対称化(waveform symmetrization )」手法を用い、第2のリフォーカシング・パルスの左側のクラッシャから始めて、すべてのクラッシャ勾配を、新たに再整形された第1のリフォーカシング・パルスの右側のクラッシャと均等なものにする。この微妙であるが重要な変更は、高画質のFSE画像を得るのに極めて重要である。言うまでもなく、主要エコーと誘導エコーとの間の位相コヒーレンスを達成するために他の多くの方法を用いることができる。例えば、第1のリフォーカシング・パルスの右側のクラッシャではなく、左側のクラッシャを再整形し、他のすべてのクラッシャを不変に維持した状態で、マクスウェル位相を打ち消すことができる。 【0039】クラッシャ・ローブ10の変更を要求しない代替的な設計手法では、マクスウェル項の相対的な大きさに応じて、90°RFパルスと第1のリフォーカシング・パルスとの間に、又は第1のリフォーカシングRFパルスと第2のリフォーカシングRFパルスとの間に、独立した勾配波形を加える。このような勾配波形は、正味の面積がゼロでなければならないが、その振幅を自乗したものの積分は、前述のようにマクスウェルの自乗項を打ち消さなければならない。双極的な(1,−1)勾配波形を用いてもよいし、又は代替的には、図7の参照番号15に示すような速度補償された(velocity-compensated)(1,−2,1)勾配波形を用いてもよい。 【0040】FSEシーケンスの位相エンコーディング勾配に由来するマクスウェル項も又、大きなFOVの画像のゴースト出現に寄与する可能性がある。例えば、物理的なy軸方向の位相エンコーディング勾配は、サジタル画像にz2 マクスウェル項を導入して、z値が大きい位置にアーティファクトをもたらすおそれがある。位相エンコーディングの振幅は、エコー間で変化していなければならないので、そのマクスウェル項を厳密にゼロにすることは難しい。その代わりに、勾配の目標の振幅を標準よりも小さくする(de-rate)ことにより、マクスウェル項を許容可能な水準にまで低下させることにする。式(13)及び式(14)によれば、面積AL が一定に保たれているときに、台形ローブのマクスウェル項は、勾配の振幅に近似的に比例している。従って、FSEパルス・シーケンス内の各々の位相エンコーディング・ローブの持続時間を可能な限り、但し最小エコー間隔を増大させずに、長く延長することにより、その振幅を減少させることができる。この最大の許容可能な持続時間は通常、クラッシャの持続時間によって決定される。位相エンコーディング勾配パルス幅を増大させても、一方で勾配の面積を一定に保っておけば、スライス選択勾配と位相エンコーディング勾配との積に起因する2次交差マクスウェル項を必ずしも増大させずに済む。例えば、スライス選択勾配が、位相エンコーディング勾配が印加されている持続時間にわたって一定であると仮定すると、2次交差マクスウェル項は、位相エンコーディング・パルスを延長する前と後とで厳密に等しくなる。 【0041】スライス選択勾配及び位相エンコーディング勾配と同様に、FSE読み出し勾配も又、位相誤差及び関連する画像アーティファクトを導入するようなマクスウェル磁場を発生する可能性がある。位相誤差は主として、第1のエコーにおけるプリ・フェイジング読み出し勾配及び読み出し勾配として用いられる同一でない波形によって生ずる。第1のエコーの中心以降では、読み出し勾配の波形は各々のリフォーカシングRFパルスに関して対称である。従って、位相誤差は、RFリフォーカシング・パルスに関連する位相反転効果によって打ち消される。 【0042】読み出し勾配によって誘起される自乗形式のマクスウェル効果を除去するために、プリ・フェイジング読み出し勾配を修正して、式(24)の勾配の面積に関する要件と、式(25)のマクスウェル位相の相殺に関する要件とが同時に満たされるようにする。 【0043】 【数9】
【0044】上の各式で、grp(t)及びgro(t′)はそれぞれ、図6に示すように、プリ・フェイジング勾配の波形及び第1の読み出し勾配の最初の半分の波形である。左辺の各積分は、プリ・フェイジング勾配の全体を網羅(カバー)しており、右辺の各積分は、第1の読み出し勾配ローブの開始から中心までの時間範囲を網羅している。図6に示す実例に示されているタイミング・パラメータについて、式(24)及び式(25)を以下のように表すことができる。 【0045】 Grp(t1 +ta )=Gro[t2 +(tb /2)] (26) Grp2 [t1 +(2ta /3)]=Gro2 [t2 +(tb /3)] (27) 上の各式を満たすプリ・フェイジング勾配波形を画定するためには、3つのパラメータ、即ち、t1 、ta 及びGrpを決定しなければならない。傾斜時間ta 及びtb がスルー・レートに限定されていると仮定するならば、以下の式によって、ta 及びtb を、最大勾配h、立ち上がり時間r及び対応する勾配の振幅に関係付けることができる。即ち、 ta =rGrp/h (28a) tb =rGro/h (28b) 式(28a)及び式(28b)を式(26)及び式(27)に代入すると、以下の式が得られる。 【0046】 Grp[t1 +(rGrp/h)]=Gro[t2 +(rGro/2h)] (29) Grp2 [t1 +(2rGrp/3h)]=Gro2 [t2 +(rGro/3h)] (30) 上の2つの式を組み合わせてt1 を除去すると、以下の式が得られる。 【0047】 Grp3 −[(6hGrot2 +3rGro2 )/2r]Grp +Gro2 [(3ht2 /r)+Gro]=0 (31) ここで、u=−(6hGrot2 +3rGro2 )/2rv=Gro2 [(3ht2 /r)+Gro] と定義すると、式(31)は以下のように変形される。 【0048】 Grp3 +uGrp+v=0 (32) この3次方程式の3つの解は、 Grp,1=[−v/2+{(v/2)2 +(u/3)3 }1/2 ]1/3 +[−v/2−{(v/2)2 +(u/3)3 }1/2 ]1/3 (33a) Grp,2=ω[−v/2+{(v/2)2 +(u/3)3 }1/2 ]1/3 +ω2 [−v/2−{(v/2)2 +(u/3)3 }1/2 ]1/3 (33b) Grp,3=ω2 [−v/2+{(v/2)2 +(u/3)3 }1/2 ]1/3 +ω[−v/2−{(v/2)2 +(u/3)3 }1/2 ]1/3 (33c) ここで、ω=(1/2)(−1+i31/2 )である。これら3つの解のうち、クラッシャ勾配について前で議論したように少なくとも1つの解が実数である。従って、有用な解を必ず得ることができる。多数の実数解が存在する場合には、例えば、勾配の振幅の限度内でエコー時間を最小にし得るようにして最大の解を選択することができる。一旦、Grpが決定されれば、式(29)から平坦頂勾配の持続時間を算出することができ、式(28a)を用いて傾斜時間を決定することができる。Grp、t1 及びta によって決定された新たなプリ・フェイジング勾配を用いれば、読み出し勾配から生ずるマクスウェル項によって導入される位相誤差が各々のエコーの中心の所で除去される。 【0049】前述の手法を用いて、自乗マクスウェル項の影響を完全に除去し、又は実質的に減少させることができる。2次交差マクスウェル項、即ち、式(12c)のxz項及びyz項は依然として残存している可能性がある。交差項は、2つの重なり合った物理的勾配と関連しており、その2つの勾配のうちの1つ(即ち、位相エンコーディング勾配)は、シーケンスの全体にわたってその振幅が変化している可能性があるので、自乗マクスウェル項について開発されたものと同じマクスウェルのゼロ化手法を用いて交差項を除去することが常に実際的であるとは言えない。幸いなことに、2次交差マクスウェル項は、1次項に簡素化することがしばしばであるので、これらの位相誤差は、米国特許第5,378,985号(1995年1月)に記載されたもののような従来の位相補正法によって除去され得る。このような実例は、xzマクスウェル項が、所与のスライスにおいてxが一定であるために、1次のz項に簡素化するサジタル画像に見出されることがある。2次交差項が1次項に簡素化され得ないような場合、例えば、サジタル画像におけるyz項の場合には、パルス・シーケンス内で読み出し勾配と位相エンコーディング勾配とが重なり合わないようにすれば交差項をゼロにすることができる。 【0050】以上の議論では、脊髄検査でのその臨床的重要性から、殆どの部分でサジタル画像を重点的に扱ったが、同じ原理をアキシャル(軸方向断層)及びコロナル等の他の画像平面に応用することもできる。更に、マクスウェル項の影響を減少させる及び除去する前述の各手法は、超伝導マグネット式のMRIシステムに限定されない。永久マグネット又は抵抗型マグネット等を備えた非超伝導形式のMRシステムによって発生されるマクスウェル項も又、いくつかの簡単な変更を加えるだけで、同じ原理を用いて効果的に減少させ又は除去することができる。例えば、MRIシステムの物理的なz軸は、超伝導マグネットの場合は患者の上位/下位方向に対応しているが、いくつかの抵抗型マグネットでは患者の前部/後部方向に対応している。従って、コロナル画像はxy平面に位置し、スライス選択勾配(z勾配)は、超伝導マグネットにおけるスライス選択勾配(y軸)によって発生されるz2 マクスウェル項の4分の1の大きさのx2 +y2 マクスウェル項を導入する。この場合でも、x2 +y2 マクスウェル項による影響を、本文に記載すると共に図4及び図7にそれぞれ示したように、第1のクラッシャ勾配の右側を修正することにより、又は面積がゼロの勾配波形を追加することにより、除去することができる。 【0051】 【実施例】先ず、図1について説明する。同図には、本発明を組み込んだ好適なMRIシステムの主要な構成要素が示されている。システムの動作は、キーボード及び制御パネル102と、ディスプレイ104とを含んでいるオペレータ・コンソール100から制御される。コンソール100はリンク116を介して、独立した計算機システム107と交信しており、計算機システム107は、オペレータがスクリーン104上での画像の形成及び表示を制御することを可能にしている。計算機システム107は、バックプレーンを介して互いに交信している多数のモジュールを含んでいる。これらのモジュールは、画像プロセッサ・モジュール106と、CPUモジュール108と、画像データ配列を記憶するフレーム・バッファとして当業界で知られているメモリ・モジュール113とを含んでいる。計算機システム107は、画像データ及びプログラムを記憶するためのディスク記憶装置111及びテープ・ドライブ112に結合されていると共に、高速シリアル・リンク115を介して別個のシステム制御部122と交信している。システム制御部122は、バックプレーン118によってまとめて接続された一組のモジュールを含んでいる。これらのモジュールは、CPUモジュール119と、パルス発生器モジュール121とを含んでおり、パルス発生器モジュール121は、シリアル・リンク125を介してオペレータ・コンソール100に接続している。リンク125を介して、システム制御部122は実行されるべき走査シーケンスを指示する命令(コマンド)をオペレータから受け取る。パルス発生器モジュール121は、システムの構成要素を動作させて、所望の走査シーケンスを実行する。モジュール121は、発生されるべきRFパルスのタイミング、振幅及び形状、並びにデータ収集ウィンドウのタイミング及び長さを指示するデータを発生する。パルス発生器モジュール121は、一組の勾配増幅器127に接続しており、走査中に発生される勾配パルスのタイミング及び形状を指示する。パルス発生器モジュール121は又、患者に接続された多数の異なるセンサからの信号、例えば電極からの心電図(ECG)信号又はベローズからの呼吸信号を受信する生理学データ収集制御装置129から患者のデータを受信する。最後に、パルス発生器モジュール121は、走査室インタフェイス回路133に接続しており、走査室インタフェイス回路133は、患者及びマグネット・システムの状態に関連した様々なセンサからの信号を受信する。走査室インタフェイス回路133を介して、患者位置決めシステム134も又、走査に望ましい位置に患者を移動させるための命令を受信する。 【0052】パルス発生器モジュール121によって発生される勾配波形は、Gx 増幅器と、Gy 増幅器と、Gz 増幅器とで構成されている勾配増幅器システム127に印加される。各々の勾配増幅器は、全体的に参照番号139で示すアセンブリ内の対応する勾配コイルを励起して、収集される信号を空間エンコーディングするのに用いられる磁場勾配を発生する。勾配コイル・アセンブリ139は、分極マグネット140と全身型RFコイル152とを含んでいるマグネット・アセンブリ141の一部を形成している。システム制御部122内の送受信器モジュール150がパルスを発生し、これらのパルスは、RF増幅器151によって増幅されて、送信/受信(T/R)スイッチ154によってRFコイル152に結合される。患者内の励起核によって放出される結果として生ずる信号は、同じRFコイル152によって検知され、送信/受信スイッチ154を介して前置増幅器153に結合され得る。増幅されたNMR信号は、送受信器150の受信器部において復調され、濾波されると共にディジタル化される。送信/受信スイッチ154は、パルス発生器モジュール121からの信号によって制御されて、送信モード中にはRF増幅器151をコイル152に電気的に接続し、受信モード中には前置増幅器153をコイル152に電気的に接続する。送信/受信スイッチ154は又、送信モード又は受信モードのいずれの場合にも、分離型RFコイル(例えば、頭部コイル又は表面コイル)を用いることを可能にしている。 【0053】RFコイル152によって捕えられたNMR信号は、送受信器モジュール150によってディジタル化されて、システム制御部122内のメモリ・モジュール160へ転送される。走査が完了してデータ配列全体がメモリ・モジュール160に収集されたときに、アレイ・プロセッサ161が動作して、このデータを画像データ・セットの配列へフーリエ変換する。この画像データ・セットは、シリアル・リンク115を介して計算機システム107へ伝送されて、ここでディスク・メモリ111に記憶される。オペレータ・コンソール100から受信された命令に応答して、この画像データ・セットをテープ・ドライブ112に保管してもよいし、又は画像プロセッサ106によって更に処理してオペレータ・コンソール100へ伝送すると共にディスプレイ104に表示してもよい。 【0054】図1及び図2について詳細に説明する。送受信器150は、電力増幅器151を介してコイル152Aの所でRF励起磁場B1 を発生すると共に、コイル152B内に誘導された結果としての信号を受信する。上述のように、コイル152A及びコイル152Bは、図2に示すような分離型であってもよいし、又は図1に示すような単一のコイルであってもよい。RF励起磁場の基本周波数、即ち搬送周波数は、周波数合成器200の制御下で発生されている。周波数合成器200は、CPUモジュール119及びパルス発生器モジュール121から一組のディジタル信号を受信する。これらのディジタル信号は、出力201の所で発生されているRF搬送波信号の周波数及び位相を示している。命令を受けたRF搬送波は、変調器及びアップ・コンバータ202に印加され、ここで、その振幅は、やはりパルス発生器モジュール121から受信された信号R(t)に応答して変調される。信号R(t)は、発生されるべきRF励起パルスの包絡線を画定しており、記憶された一連のディジタル値を順次読み出すことによりモジュール121内で発生されている。これらの記憶されたディジタル値は又、オペレータ・コンソール100から変更可能であり、いかなる所望のRFパルス包絡線でも発生することができる。 【0055】出力205において発生されたRF励起パルスの振幅は、バックプレーン118からのディジタル命令を受信している励起信号減衰回路206によって減衰される。減衰されたRF励起パルスは、RFコイル152Aを駆動する電力増幅器151に印加される。送受信器122のこの部分に関するより詳細な記載については、米国特許第4,952,877号がここに参照されるべきものである。 【0056】図1及び図2について説明を続ける。被検体によって発生された信号は、受信器コイル152Bによって捕えられ、前置増幅器153を介してもう1つの受信信号増幅器の入力へ印加される。この受信信号増幅器のゲインは、減衰器207によって調節されている。受信信号増幅器207は、バックプレーン118から受信されたディジタル減衰信号によって決定されている量だけ信号を更に増幅する。 【0057】受信された信号は、ラーモア周波数又はそれに近い周波数であり、この高周波信号は、ダウン・コンバータ208によって次の2段階の処理で下降変換(ダウン・コンバート)される。即ち、先ず、NMR信号を線201の搬送波信号と混成し、次いで、結果である差信号を線204の2.5MHzの基準信号と混成する。下降変換されたNMR信号は、アナログからディジタルへの(A/D)変換器209の入力へ印加され、A/D変換器209は、アナログ信号をサンプリングしてディジタル化すると共に、これをディジタル検出器及び信号プロセッサ210へ印加し、ディジタル検出器及び信号プロセッサ210は、受信された信号に対応する16ビットの同相(in-phase(I))値及び16ビットの直角位相(quadrature(Q))値を発生する。受信された信号のディジタル化されたI値及びQ値の結果であるストリームは、バックプレーン118を介してメモリ・モジュール160へ出力され、ここで画像を再構成するのに用いられる。 【0058】2.5MHzの基準信号、250kHzのサンプリング信号、並びに5MHz、10MHz及び60MHzの基準信号は、基準周波数発生器203によって、共通の20MHzマスタ・クロック信号から発生されている。受信器に関するより詳細な記載については、米国特許第4,992,736号がここに参照されるべきものである。 【0059】図3について具体的に説明する。同図には、従来の高速スピン・エコーNMRパルス・シーケンス(実線)が示されている。明確にするために、図3には3つのエコー信号301〜303のみが示されているが、これよりも多いエコー信号が発生され収集され得ることが理解されよう。これらのNMRエコー信号は、Gz スライス選択勾配パルス306の存在下で発生される90°RF励起パルス305によって発生されて、患者を通過するスライス内に横磁化を与える。この横磁化は、各々の選択的180°RFリフォーカシング・パルス307によってリフォーカシングされて、スピン・エコー信号301〜303を発生し、これらのエコー信号301〜303はGx 読み出し勾配パルス308の存在下で収集される。各々のスピン・エコー信号301〜303は、それぞれのGy 位相エンコーディング・パルス309〜311によって個別に位相エンコーディングされる。各々の位相エンコーディング・パルスの振幅は異なっており、その振幅は、例えば256個の値にわたって段階的に変化させられて、完全な1回の走査中に256の独立したビューを収集する。これにより、y方向に256個の独立したピクセルを有している画像を再構成することが可能になる。各々のスピン・エコー信号は、各々の信号について、例えば256個のサンプルをディジタル化することにより収集される。その結果、1つの画像についての走査が完了したときには、図3のパルス・シーケンスにおいて16のショット(エコー・トレインの長さが16であると仮定している)が実行済みであり、256×256の要素を有する複素数の配列が収集されている。この好ましい実施例では、米国特許第4,484,138号に記載されたようなクラッシャ勾配パルス316も用いられている。これらのクラッシャ勾配316は、等しい面積を有しており、各々のリフォーカシングRFパルス307の直前及び直後にスライス選択勾配によって発生されている。加えて、米国特許第4,665,365号に記載されたようなリワインダ勾配パルス312及び314が、それぞれのエコー信号301〜303が収集された後に位相エンコーディング方向に印加されている。 【0060】収集された画像データ配列に対して2次元フーリエ変換を実行し、次いで、結果として得られた各々の複素要素の大きさを算出することにより、画像が再構成される。このようにして、256×256ピクセルの画像が形成され、各々のピクセルの輝度は、変換後の配列内の対応する要素の大きさによって決定されている。 【0061】本発明の一側面は、前述すると共に図5に示すように、第1のRFリフォーカシング・パルス307について右側のクラッシャ勾配パルス316を変更し、後続のRFリフォーカシング・パルス307について両クラッシャ勾配パルス316を変更することにより実現される。結果として得られる調節されたクラッシャ勾配パルスを図3の参照番号317に示す。この勾配パルスの振幅は減少しており、且つその幅は増大している。しかしながら、読み出し勾配308の発生とは重なり合っていない。調節されたパルス・シーケンスは、パルス発生器121内に記憶され、走査中に印加されて、勾配増幅器127及び送受信器150を制御する。 【0062】Gy 位相エンコーディング勾配パルス309〜313も又、調節されるが、この調節は、超伝導マグネット内で実行される大きなビュー領域を有するサジタル走査又はコロナル走査において、オペレータが周波数方向S/Iを選択した場合に特に重要である。この場合には、位相エンコーディング・パルス309〜313の形状は、最小のエコー間隔を増大させずに最小の振幅を有するように調節される。これを達成するためには、対応するクラッシャ勾配パルス316と同じ時間にわたって位相エンコーディング・パルスが印加されるようにその幅を増大させればよい。参照番号318、319及び320に示す結果として得られる位相エンコーディング勾配波形は、パルス発生器121内に記憶され、走査中に印加される。同様の調節がリワインダ・パルス312〜314に対しても行われ、これを対応するパルス321、322及び323によって図示している。 【0063】読み出し勾配上のプリ・フェイジング勾配ローブ320も又、上述のようにして調節されて、自乗マクスウェル項によって生ずるアーティファクトを減少させる。この調節は、読み出し勾配軸が物理的なx軸又はy軸に沿って位置している場合に特に重要である。なぜならば、z2 項の係数は、z軸勾配によって発生されるx2 +y2 項の係数よりも4倍大きいからである。調節された結果として得られるプリ・フェイジング読み出し勾配パルス322は、パルス発生器121内に記憶され、走査中に印加される。 【0064】2次交差マクスウェル項を除去するために、読み出し勾配及び位相エンコーディング勾配を、非アキシャル走査についても、これらの勾配がシーケンス全体を通じて重なり合わないようにして調節してもよい。その結果エコー間隔に許容不可能な増大が生じたら、2つの勾配波形の重なり領域を、最小のエコー間隔の制約の範囲内で最小限に維持するとよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390041542 【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
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| 【出願日】 |
平成11年1月19日(1999.1.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076303 【弁理士】 【氏名又は名称】生沼 徳二
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| 【公開番号】 |
特開2000−201904(P2000−201904A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月25日(2000.7.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−11051 |
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