トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 内視鏡
【発明者】 【氏名】中村 剛明

【氏名】中村 一郎

【氏名】二木 泰行

【氏名】吉本 羊介

【氏名】樋熊 政一

【氏名】山口 貴夫

【氏名】岸 孝浩

【氏名】広谷 純

【氏名】倉 康人

【要約】 【課題】硬質の先端部長を長くしたり、外径を太くせずに気密構造の撮像系或いは観察系を有する内視鏡を提供する。

【解決手段】電子内視鏡の硬質の先端部内に収納される撮像ユニット17は対物レンズ系31が取り付けられたレンズ枠33にCCD36が取り付けられたCCD枠34を気密的に連結固定し、CCD36及び硬質基板38と撮像ケーブル18の接続部の周囲はCCD枠34の外周面でその先端が気密的に連結した金属枠54で覆い、この金属枠54の後端側は撮像ケーブル18の保護チューブ19をかしめて圧着固定する金属環53部分において、半田57により気密的に固定する構造にして、撮像ユニット17を先端部内にその硬質長を短くして収納できる構造にした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 挿入部の先端部に配置され、被写体像を結像する対物レンズ系を保持するレンズ枠と、前記対物レンズ系で結像され画像を伝送する可撓性保護チューブで被覆された伝送体と、前記可撓性保護チューブの対物レンズ系側端部に圧着固定された金属環と、一端を前記レンズ枠に固着し他端を前記金属環に固着した金属枠とを具備したことを特徴とする内視鏡。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高温高圧の蒸気滅菌に適した内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用内視鏡の場合、使用した内視鏡を確実に滅菌処理することが感染症などを防止するために必要不可欠になる。洗浄液で消毒や滅菌をする場合は、消毒作業が煩雑であり、洗浄液の廃液処理に多大な費用が必要となる欠点がある。そこで、最近では、煩雑な作業を伴わない熱滅菌(オートクレーブ等)が内視鏡機器、特に硬性鏡では主流になりつつある。
【0003】前記内視鏡の内、例えば電子内視鏡においては、内視鏡の先端部に湿気などの水分が僅かでも侵入すると、対物光学系に内側から曇りを生じさせたり、固体撮像素子のカラーフィルタなどを劣化させるなどの恐れがある。また、固体撮像素子と伝送手段を接続する端子部分などを腐食させたり、短絡させたりする恐れもある。
【0004】そして、このような状態で得られる内視鏡画像は画質が著しく低下したものとなってしまう。そこで、内視鏡内部への湿気などの水分の侵入を防ぐことによって内視鏡内部に配設された各構成部材の劣化などを防止するための手段が種々提案されている。特に、撮像ユニットの部分についての提案は多く出されているが、伝送手段と信号線の部分を気密にする提案は少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−192093号公報は、信号線に被嵌した可撓性保護チューブを糸で緊締した部分に被覆チューブをかぶせ、接着剤で固着したものがあるが、内視鏡内部への湿気などの侵入を防止することは可能であるが、オートクレーブ滅菌を行う際の高圧高温蒸気の環境に曝された場合には、可撓性保護チューブ及び接着剤を構成している樹脂から蒸気などが侵入するという不具合があった。
【0006】また、特開平10−234649号公報は、撮像ユニットと信号線の間に隔壁を設け、撮像ユニットと信号線側を各々気密的に封止するようにしたものもあるが、内視鏡の先端部長が長くなったり、外径が太くなったりするという不具合があった。
【0007】本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、硬質の先端部長を長くしたり、外径を太くせずに気密構造の撮像系或いは観察系を有する内視鏡を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するため、本発明は、挿入部の先端部に配置され、被写体像を結像する対物レンズ系を保持するレンズ枠と、前記対物レンズ系で結像され画像を伝送する可撓性保護チューブで被覆された伝送体と、前記可撓性保護チューブの対物レンズ系側端部に圧着固定された金属環と、一端を前記レンズ枠に固着し他端を前記金属環に固着した金属枠とを設けることにより、気密構造の撮像/観察系を構成し、硬質の先端部長を長くしたり、外径を太くせずに先端部に配置可能にする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)図1ないし図3は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は第1の実施の形態の電子内視鏡の構成を示し、図2は先端部内の撮像ユニットの構成を示し、図3は図2におけるCCDとフレキシブルプリント基板との接続部を拡大して示す【0010】電子内視鏡1は可撓性を有する細長の挿入部2と、この挿入部2の後端(近位端)に設けられた操作部3と、この操作部3から側方に延出されたユニバーサルケーブル4と、このユニバーサルケーブル4の端部に設けたコネクタ5とを有する。
【0011】挿入部2は先端(遠位端)に設けられた硬質の先端部6と、この先端部6の後端に設けられた湾曲自在の湾曲部7と、この湾曲部7の後端から操作部3まで延びる長尺の可撓部8とを有し、操作部3に設けた湾曲操作ノブ9を操作することにより、湾曲部7を湾曲することができる。
【0012】挿入部2内には照明光を伝送するライトガイド11が挿通され、このライトガイド11の後端側は操作部3からさらにユニバーサルケーブル4内を挿通されてコネクタ5から突出するライトガイド口金12に固定されている。
【0013】このライトガイド口金12を図示しない光源装置に接続することにより、光源装置内のランプで発生した照明光が供給され、ライトガイド11によりその先端面側に伝送される。このライトガイド11の先端は先端部6を構成する硬質の先端部本体13の照明窓を形成する透孔に口金14を介して半田付け或いは接着剤で固定され、その先端面に対向して拡径にした照明窓に気密的に照明レンズ15が固着されている。そして、伝送した照明光を先端面からさらに照明レンズ15を経て出射し、前方の患部等の被写体側を照明する。
【0014】なお、ライトガイド11は可撓性を有するファイバを束ねたファイババンドルで構成され、このファイババンドルは可撓性のチューブ16で覆われており、その先端は口金14に固着されている。
【0015】この金属部材で形成された先端部本体13には照明窓に隣接して、撮像窓を有する透孔が設けてあり、撮像する機能を備えた撮像ユニット17が図示しないネジ等で固着されている。この撮像ユニット17の後端から撮像された画像を伝送する(電気的な画像の伝送体としての)撮像ケーブル(或いは信号ケーブル)18が延出されている。この撮像ケーブル18は可撓性の保護チューブ19で覆われている。
【0016】この撮像ケーブル18は挿入部2内を経て操作部3からユニバーサルケーブル4内を挿通されてコネクタ5の側部に設けた電気コネクタ21に接続される。この電気コネクタ21は図示しないスコープケーブルを介してビデオプロセッサに接続される。
【0017】先端部本体13の後端には第1の湾曲駒22が半田付けなどで固着され、この第1の湾曲駒22の後端には第2の湾曲駒22がリベット等の回動自在の連結部材を介して連結されるようにして多数の湾曲駒22が互い回動自在に連結されて湾曲部7が形成されている。これら湾曲駒22の外周はゴムチューブ等の柔軟性のある外皮23で覆われており、この外皮23の前端も先端部本体13に気密的に固着されている。
【0018】また操作部3の前端付近には処置具チャンネルの挿入口24が設けてあり、この挿入口24は内部で図示しないチャンネルと連通している。図2は先端構成部6に内蔵される撮像ユニット17の構造を示す。
【0019】この撮像ユニット17は、被写体像を結ぶ対物レンズ系31と、この対物レンズ系31を構成する各レンズ32が取り付けられたレンズ枠33に嵌合して固定された素子固定枠としてのCCD固定枠34にカバーレンズ35を介して固定され、前記対物レンズ系31の結像位置に位置決めされる固体撮像素子としての電荷結合素子(CCDと略記)36とを有し、このCCD36のボンディングパッド列に電気的に接続したフレキシブルプリント基板(以下FPCという)37はCCD36の裏面側に延出され、撮像ケーブル18と接続されると共に、CCD36の裏面側に配置した硬質の硬質基板38に接続され、この硬質基板38にはチップコンデンサ39、ICチップ40等の回路素子が実装されている。
【0020】上記対物レンズ系31を構成する第1レンズ32aは、例えばその外周面をメタライズして金属製で円筒形状のレンズ枠33にろう付けしてその内部を気密構造にして高温、高圧の水蒸気滅菌の際においても蒸気が内部に侵入するのを防止できる構造にしている。
【0021】この第1レンズ32aの内側には通過する光束量を制御する明るさ絞り41が固着されている。第2レンズ32b以降のレンズは接着剤等でレンズ枠33に固着されている。
【0022】このレンズ枠33にはCCD固定枠34の前端側が嵌合しCCD36のイメージエリア(撮像面)にフォーカス状態で像を結ぶ状態にピント合わせした後、その前端付近で半田42で接合され、接合部の内部を気密構造にしている。
【0023】このCCD固定枠34の後端側の開口部分にはCCD36の前面のイメージエリアを覆うように接着されたカバーガラス35がその前端の周縁にマスク43を貼着された状態で嵌入されて接着剤等で固定されている。
【0024】このCCD36は、ほぼ長方形の板形状で、その前面には正方形のイメージエリアが例えば上方側に偏心して設けられ、イメージエリアに隣接する下端側にはライン状にボンディングパッド列が設けてある。なお、イメージエリアの中心は対物レンズ系31の光軸上に位置するように取り付けられている。
【0025】上記ボンディングパッド列に電気的に接続されるFPC37は例えばポリイミドなどの材質により形成された基材の両面に電気パターンを配設して構成されている。
【0026】即ち、基材の表面には複数の細線状を成す内部パターンが構成されていて、この内部パターンが基材から一端部及び他端部からそれぞれ延出し、一端部はCCD36に接続するためのインナリード37aとなっており、図3に示すようにこのインナリード37aがCCD36のボンディングパッド列にバンプ44を介して接続されている。図3に示すようにバンプ44を介しての接続部は封止樹脂45により覆うようにして固定されている。
【0027】このFPC37はCCD36の下端の面に沿いさらに裏面に沿って上側に折り曲げられた後、更に、CCD36の裏面に対してその長手方向が垂直となるように配置された硬質基板38のパターン面に沿って折曲げられ、このFPC37の他端部から延出されたアウタリード37bは半田46により、硬質基板38のパターンに接続されている。
【0028】CCD36の裏面側に折り曲げられたFPC37は、接着剤47を用いて固定されており同様に硬質基板38のパターン面に折り曲げられたFPC37も接着して固定されている。
【0029】この硬質基板38は、例えばセラミック等の材質により形成された基材の両面に図示しない電気パターンを配設して構成されていて、一方の面がパターン面、他方の面が電子部品実装面となっている。そして、パターン面には上記FPC37のアウターリード37bが接続され、電子部品実装面には、電子部品であるICチップ39及び電子部品であるチップコンデンサ40等が実装されるいる。
【0030】また、チップコンデンサ39及びFPC37には撮像ケーブル18の芯線18aが半田48、49で接続されている。このように、FPC37のケーブル用パッドには複数の同軸線で形成された撮像ケーブル18の内の何本かの芯線18aが半田49を用いて電気的に接続されていると共に、前記チップコンデンサ39の接続部には残りの同軸線の芯線18aが半田48を用いて電気的に接続されている。
【0031】撮像ケーブル18は中心側から芯線18a、絶縁被覆18b、シールド線18cとを有する同軸線を複数本束ねて構成されており、その先端部分にケーブル押さえ糸50を用いることにより各同軸線を結束して固定している。
【0032】これらのFPC37や硬質基板38を覆うようにして前記CCD固定枠34の後端にその前端が嵌合して固定された金属枠からなるシールド枠51が配設されていて、このシールド枠51はシールド線18cと導通し、撮像ユニット17をシールドする。このシールド枠51の内部には絶縁性の封止樹脂52が充填されている。
【0033】上記撮像ケーブル18は可撓性を有する保護チューブ19で覆われて保護され、この保護チューブ19の先端部付近には金属環53が圧着固定して、つまり、かしめにより圧着するようにして取り付けられている。
【0034】圧着(かしめ)による金属環53の固定により、金属環53と保護チューブ19との密着性が高まりる。(軟性の保護チューブ19に金属環53が喰い込むことにより気密が保たれる、又、必要に応じて、予め接着剤を塗布しても良い。
【0035】そして、上記CCD固定枠34と金属環53の外側を例えばテーパ状、つまり後細り形状にした金属枠54の後端により被覆しており、この金属枠54の他端部は前記金属環53も被覆するようになっている。
【0036】この金属枠54はその前端がCCD固定枠34の外周面の例えば中央付近まで覆い、先端部分を気密性のある半田55で気密的に覆うようにしている。また、この金属枠54の後端は金属環53の外側を覆い、この金属環53を覆う部分には半田注入用孔56が設けてあり、この半田注入用孔56に溶融した気密性のある半田57を注入して金属枠54とその内側の金属環53とを気密的に固着するようにしている。
【0037】つまり、金属枠54の両端を蒸気を通さないもの(例えば半田)で固着することにより撮像ユニット17及び撮像ケーブル16を含む構成部分を気密構造にするようにしていることが特徴となっている。
【0038】本実施の形態によれば、撮像ユニット17を内蔵した電子内視鏡を内視鏡検査に使用する前或いは後にオートクレーブ滅菌装置内に入れて高温高圧の水蒸気中で滅菌処理した場合、以下の作用で撮像ユニット17の内部に水蒸気が侵入するのを有効に防止できる。
【0039】具体的には、レンズ枠33とCCD固定枠34とが気密的に連結固定され、さらにCCD固定枠34の外周面で先端が気密的に固定された金属枠54により、CCD36、硬質基板38及びこれらと接続された撮像ケーブル18の先端側は覆われている。
【0040】この場合、従来例においても、CCD36、硬質基板38等の周囲は金属枠部材で覆われた構造のものがあるが、本実施の形態では撮像ケーブル18の結束した部分の先端部付近の外周を金属環53でかしめるようにして覆い、かしめない場合における隙間から蒸気が侵入する経路を遮断し、さらにこの金属環53の外側を(その前端がCCD固定枠34までを一体的に覆う)金属枠54の後端部で覆い、半田57で気密的に固定する構造にしているので、この金属枠54によりその内部に蒸気が侵入するのを有効に防止できる。
【0041】また、レンズ枠33の前端には対物レンズ系31を構成する第1レンズ32aがその外周面をメタライズ処理して金属製のレンズ枠33に気密的に固定されているので、この第1レンズ32aの内側に蒸気が侵入することも防止できる。
【0042】このように本実施の形態によれば、撮像ユニット17は従来技術の欄で説明した特開平10−234649号のような隔壁を設けることなく、撮像ケーブル18とを気密性を保持して接続する構造にしているので、この撮像ユニット17を先端部6内に収納した場合、先端部6の硬質部長を短くすることができるし、隔壁を設けた場合よりも先端部6を細径化できる。また、その構成を簡単化でき、低コスト化することもできる。
【0043】なお、上記説明の半田注入用孔56の代わりに切り欠きを設けて切り欠きに溶融した半田57を注入して気密的に固定するようにしても良い。また、撮像ユニット17部分を予め気密な構成にした後に、金属枠54を被覆しても同様な効果を奏する。
【0044】また、金属枠54としては、樹脂性の枠の外周面或いは内周面にメッキ等の金属膜を施したものの場合も含む。また、シールド枠51を省略して金属枠54でシールド枠51による機能を兼ねるようにしても良い。上記実施の形態では電子内視鏡1の場合について説明を行ったが、以下の第2の実施の形態で説明するファイバスコープの場合にも適用できる。
【0045】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の実施の形態を図4及び図5を参照して説明する。図4は本発明の第2の実施の形態の光学式の軟性内視鏡、つまりファイバスコープ61を示す。このファイバスコープ61は可撓性の挿入部62と操作部63と接眼部64とライトガイドケーブル65と、ライトガイドケーブル65の端部に設けたライトガイドコネクタ66とからなる。
【0046】また、挿入部62は硬質の先端部67と、湾曲部68と、可撓部69とからなり、操作部63に設けた湾曲操作ノブ70を操作することにより湾曲部68を湾曲することができる。上記操作部63の前端付近には処置具挿通口71が設けてある。
【0047】挿入部62内にはライトガイド72が挿通され、このライトガイド72の後端側は操作部63からさらにライトガイドケーブル65内を挿通されてライトガイドコネクタ66から突出するライトガイド口金73に固定されている。
【0048】このライトガイド口金73を図示しない光源装置に接続することにより、光源装置内のランプで発生した照明光が供給され、ライトガイド72によりその先端面側に伝送される。このライトガイド72の先端は先端部67を構成する硬質の先端部本体74の照明窓を形成する透孔に口金75を介して半田付け或いは接着剤で固定され、その先端面に対向して拡径にした照明窓に気密的に照明レンズ76が固着されている。そして、伝送した照明光を先端面からさらに照明レンズ76を経て出射し、前方の患部等の被写体側を照明する。
【0049】なお、ライトガイド72は可撓性を有するファイバを束ねたファイババンドルで構成され、このファイババンドルは可撓性のチューブ77で覆われており、その先端は口金75に固着されている。
【0050】この先端部本体74には照明窓に隣接して、観察窓を形成する透孔が設けてあり、観察ユニット78の先端側が図示しないネジ等で固着されている。この観察ユニット78の後端から画像(より具体的には光学像)を伝送するイメージガイド79が延出され、このイメージガイド79は可撓性の保護チューブ80で覆われている。
【0051】図5に示すように観察ユニット78は被写体の像を結ぶ対物レンズ系81と、この対物レンズ系81のレンズ82a〜82cが取り付けられたレンズ枠83に嵌合してその前端側が気密的に固定される金属枠としてのIG連結枠84と、このIG連結枠84の後端側で金属環85を介してその先端部が(対物レンズ系81による結像位置にその先端面が位置するようにして)固定される光学的な伝送体とそてのイメージガイド79とを有する。
【0052】イメージガイド79は外周面が可撓性の保護チューブ80で覆われ、その先端部付近の外周面には金属環85がかしめ等により圧着固定され、この金属環85の外周面にIG連結枠84の後端部が気密的に固定される。
【0053】対物レンズ系81を構成する第1レンズ82aは例えばその外周面がメタライズ処理されて金属製のレンズ枠83に半田付け等で気密的に固定される。第1レンズ82aの内側の面には絞りが配置され、スペーサ等を介してレンズ82b、82c等が接着剤等でレンズ枠83に固定されている。
【0054】また、レンズ枠83にその前端側が嵌合するIG連結枠84は先端付近の外周面に孔86が設けてあり、この孔86に溶融した半田87を注入してレンズ枠83に気密的に固定される。
【0055】また、IG連結枠84の後端側にも孔88が設けてあり、金属環85を覆う状態でこのこの孔88に半田89を注入して金属環85と気密的に固定できるようにしている。
【0056】このような構造にすることにより、レンズ82cとイメージガイド79の先端面との間を気密構造にして、オートクレーブ滅菌処理の際にもこの部分に蒸気が侵入するのを有効に防止している。
【0057】つまり、イメージガイド79の先端部を可撓性の保護チューブ80で覆った構造の場合には、その保護チューブ80を介してイメージガイド79の先端面に蒸気が侵入し易いが、本実施の形態では金属環85で保護チューブ80をかしめて密着性をあげて水蒸気の侵入を阻止し、さらに対物レンズ系81における最終レンズ82cとイメージガイド79の先端部との間をレンズ枠83と金属環85を気密的に連結固定するIG連結枠84で気密的に覆うようにしているので、その間に蒸気が侵入するのを有効に防止できる。
【0058】本実施の形態における観察ユニット78によれば、イメージガイド79の先端側を金属製の口金部材を用いることなく、その先端面に蒸気が侵入するのを防止できる気密構造にしているので、観察ユニット78の硬質部分の長さを短くできる。
【0059】従って、この観察ユニット78を収納した場合の先端部67の硬質部長の長さを短くでき、挿入性を向上することもできる。また、イメージガイド79の先端側を金属製の口金部材で覆う構造の場合よりも低コスト化することが可能となる。
【0060】第1及び第2の実施の形態によれば、電子内視鏡1の撮像ケーブル18を保護する可撓性の保護チューブ19またはファイバスコープ61のイメージガイド79を構成するファイババンドルを保護する可撓性の保護チューブ80を金属環53或いは85で圧着し、金属枠54或いはIG連結枠84と金属環53或いは85を半田で固着したので電子内視鏡1或いはファイバスコープ61の先端部6或いは67の硬質部長を長くしたり、太くしたりすることなく気密を保持できる撮像系或いは観察系を構成できるという効果を奏する。
【0061】[付記]
1.挿入部の先端部に配置され、被写体像を結像する対物レンズ系を保持するレンズ枠と、前記対物レンズ系で結像され画像を伝送する可撓性保護チューブで被覆された伝送体と、前記可撓性保護チューブの対物レンズ系側端部に圧着固定された金属環と、一端を前記レンズ枠に固着し他端を前記金属環に固着した金属枠とを具備したことを特徴とする内視鏡。
【0062】2.付記1において、前記伝送体は、固体撮像素子とこの固体撮像素子に接続された信号ケーブルからなり、前記信号ケーブルを前記可撓性保護チューブで被覆したことを特徴とする内視鏡。
3.付記2において、前記レンズ枠は、前記対物レンズ系を保持するレンズ枠と、前記固体撮像素子を保持する固体撮像素子枠からなることを特徴とする内視鏡。
【0063】4.付記1において、前記金属環と前記金属枠とを半田で固着したことを特徴とする内視鏡。
5.付記1において、前記金属環と前記可撓性保護チューブとを固着剤を介在させて圧着固定したことを特徴とする内視鏡。
6.付記1において、前記伝送体は、光学像伝送部材からなり、前記光学像伝送部材を前記可撓性保護チューブで被覆し、前記レンズ枠と前記金属環に前記金属枠を固着したことを特徴とする内視鏡。
【0064】7.挿入部の先端部に配置され、被写体像を結像するレンズを有する対物光学系と、前記対物光学系の後方に配置され、結像された被写体像を電気信号に変換して伝送する伝送手段が気密的に封止された撮像ユニットを有する内視鏡において、 前記伝送手段から画像信号を伝送する信号線を保護する可撓性保護チューブと、前記可撓性チューブの遠位端部に被嵌し、圧着かしめた金属環と、遠位端が前記撮像ユニットを被嵌し、近位端は前記金属環に嵌入するようにした前記撮像ユニットを保護する金属枠とからなる前記金属環と、前記金属枠を気密性のある部材で固着したことを特徴とする内視鏡。
【0065】8.挿入部の先端部に配置され、被写体像を結像するレンズを有する対物光学系と、前記対物光学系の後方に配置され、結像された被写体像を電気信号に変換して伝送する伝送手段からなる撮像ユニットを有する内視鏡において、前記伝送手段から画像信号を伝送する信号線を保護する可撓性保護チューブと、前記可撓性チューブの遠位端部に被嵌し、圧着かしめた金属環と、遠位端が前記撮像ユニットを被嵌し、近位端は前記金属環に嵌入し、前記撮像ユニットを気密的に保護する金属枠とからなり、前記金属環と、前記金属枠を気密性のある部材で固着したことを特徴とする内視鏡装置。
【0066】9.付記7において、前記金属環と、金属枠を固着する部材は、半田であることを特徴とする内視鏡。
10.付記7において、前記金属枠の近位端には半田を注入する孔または切り欠きを設けたことを特徴とする内視鏡。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、挿入部の先端部に配置され、被写体像を結像する対物レンズ系を保持するレンズ枠と、前記対物レンズ系で結像され画像を伝送する可撓性保護チューブで被覆された伝送体と、前記可撓性保護チューブの対物レンズ系側端部に圧着固定された金属環と、一端を前記レンズ枠に固着し他端を前記金属環に固着した金属枠とを設けているので、気密構造の撮像系或いは観察系を硬質の先端部長を長くしたり、外径を太くせずに先端部内に配置できる。
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
【出願日】 平成11年1月11日(1999.1.11)
【代理人】 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
【公開番号】 特開2000−201884(P2000−201884A)
【公開日】 平成12年7月25日(2000.7.25)
【出願番号】 特願平11−4400