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【発明の名称】 内視鏡用処置具における処置部用カップ状採取刃
【発明者】 【氏名】浅野 多茂留

【氏名】斉藤 達也

【氏名】森 誠

【要約】 【課題】

【解決手段】カップ刃10と連動レバー11とから構成した採取刃体6,7をプレス加工により一体成形した。カップ刃10の周壁19の両端縁部19a,19bのうち、一方の端縁部19aに対し連動レバー11の側壁20の基端部20aを一体につなげるとともに、一方の端縁部19aに対し他方の端縁部19bを圧接状態で重合させた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内視鏡を介して体内に挿入される連動部材の先端部に設けた処置部を操作部により遠隔操作して作動させる内視鏡用処置具にあって、その処置部で互いに開閉動可能に支持した一対の採取刃体をカップ刃とレバーとから構成した処置部用カップ状採取刃において、前記カップ刃は採取口部を開放した採取凹所を形成するように環状をなす周壁を有し、前記レバーは一枚の側壁を有し、このレバーの側壁の基端部を、カップ刃の周壁の両端縁部のうち一方の端縁部に対し一体につなげ、カップ刃の周壁の両端縁部のうち一方の端縁部に対し他方の端縁部を圧接状態で重合させるように、塑性加工により成形したことを特徴とする内視鏡用処置具における処置部用カップ状採取刃。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、手術や医療検査等に用いられる内視鏡用処置具において、内視鏡を介して体内に挿入される連動部材の先端部に設けた処置部に係り、特にこの処置部で互いに開閉動可能に支持した一対の採取刃体をカップ刃とレバーとから構成した処置部用カップ状採取刃に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の内視鏡用処置具の処置部においては、そのカップ状採取刃が切削加工(刃物加工や砥粒加工)により一体的に形成されていたので、カップ状採取刃の製造作業が面倒であった。
【0003】本発明は、カップ状採取刃の製造を容易にするとともに、採取刃体の強度を高めることを目的にしている。
【0004】
【課題を解決するための手段】後記実施形態の図面(図1〜3)の符号を援用して、本発明にかかる内視鏡用処置具を説明する。
【0005】請求項1の発明にかかる処置部用カップ状採取刃においては、内視鏡を介して体内に挿入される連動部材(2)の先端部に設けた処置部(3)を操作部(1)により遠隔操作して作動させる内視鏡用処置具にあって、その処置部(3)で互いに開閉動可能に支持した一対の採取刃体(6,7)を備えている。この採取刃体(6,7)は、塑性加工により成形され、カップ刃(10)とレバー(11)とから構成されている。
【0006】前記カップ刃(10)は採取口部(18a)を開放した採取凹所(18)を形成するように環状をなす周壁(19)を有している。前記レバー(11)は一枚の側壁(20)を有している。
【0007】このレバー(11)の側壁(20)の基端部(20a)を、カップ刃(10)の周壁(19)の両端縁部(19a,19b)のうち一方の端縁部(19a)に対し一体につなげている。カップ刃(10)の周壁(19)の両端縁部(19a,19b)のうち一方の端縁部(19a)に対し他方の端縁部(19b)を圧接状態で重合させている。
【0008】
【発明の実施形態】以下、本発明の一実施形態に係る内視鏡用処置具を図面を参照して説明する。
<内視鏡用処置具の概略>図1(a)に示すように、操作部1から引き出された連動部材2は、内視鏡(図示せず)を介して体内に挿入されるものであって、この連動部材2の先端部に処置部3が取り付けられている。
【0009】この処置部3においては、図1(b)及び図2(a)(b)に示すように、連動部材2の外周保護コイル4の先端部にホルダ5が取着され、このホルダ5に対しカップ状の両採取刃体6,7がその支持孔8で固定中心支軸9により互いに回動可能に支持されている。この両採取刃体6,7は、カップ刃10と連動レバー11とからなり、後述する開閉リンク機構12により開閉動する。この開閉リンク機構12は、連動部材2の操作ワイヤ13を介して操作部1により遠隔操作されて作動するようになっている。
【0010】* 前記開閉リンク機構12前記第一採取刃体6の連動レバー11と、前記第二採取刃体7の連動レバー11とは、第一採取刃体6と第二採取刃体7とが開閉動する方向を含む平面に対し平行な面上で互いに交差して並設されている。この第一採取刃体6の連動レバー11と第二採取刃体7の連動レバー11とに連結孔14が貫設され、これらの連結孔14にそれぞれ一本のリンクワイヤ15,16が挿通されて引掛けられている。前記操作ワイヤ13は、この両リンクワイヤ15,16と、操作部1から引き出されたメインワイヤ17とを有している。このメインワイヤ17の先端部に両リンクワイヤ15,16の端部が溶着等により連結されている。この両リンクワイヤ15,16は、ある程度の剛性及び可撓性を有する。
【0011】前記操作部1により遠隔操作して操作ワイヤ13のメインワイヤ17を引くと、前記両リンクワイヤ15,16により第一採取刃体6の連動レバー11と第二採取刃体7の連動レバー11とが互いに閉じる方向へ回動し、第一採取刃体6と第二採取刃体7とが互いに閉じる。また、操作部1により遠隔操作して操作ワイヤ13のメインワイヤ17を押すと、これに前記保護コイル4の戻り力も加わり、第一採取刃体6の連動レバー11と第二採取刃体7の連動レバー11とが互いに開く方向へ回動し、第一採取刃体6と第二採取刃体7とが互いに開く。
【0012】<前記両採取刃体6,7>図3に示すように、この両採取刃体6,7は、プレス加工により一体成形され、前述したようにカップ刃10と連動レバー11とからなる。
【0013】このカップ刃10は、採取口部18aを開放した採取凹所18を形成するように環状をなす周壁19を有している。この連動レバー11は一枚の側壁20を有している。この連動レバー11の側壁20の基端部20aは、カップ刃10の周壁19の両端縁部19a,19bのうち、一方の端縁部19aに対し一体につながっている。カップ刃10の周壁19の両端縁部19a,19bのうち、一方の端縁部19aの内側に対し他方の端縁部19bが重合されて圧接されている。前記支持孔8及び連結孔14はこの側壁20に貫設されている。前記採取口部18aの外周でこの周壁19に刃先21が形成されている。採取凹所18には採取口部18aに面して貫通孔22が形成されている。なお、前述したように両採取刃体6,7を互いに開閉動可能に支持する場合に、それらの連動レバー11を重合させることができるように、この連動レバー11は屈曲されている。
【0014】<本実施形態の特徴>本実施形態は下記*の特徴(後記する他の技術的思想以外)を有する。
* カップ刃10と連動レバー11とから構成した採取刃体6,7をプレス加工により一体成形した。従って、従来のようにカップ状採取刃体を切削加工(刃物加工や砥粒加工)により一体的に形成する場合と比較して、採取刃体6,7の製造を容易に行うことができる。
【0015】* カップ刃10の周壁19の両端縁部19a,19bのうち、一方の端縁部19aに対し連動レバー11の側壁20の基端部20aを一体につなげるとともに、一方の端縁部19aに対し他方の端縁部19bを圧接状態で重合させた。この場合、プレス加工後に生じるスプリングバックを有効に利用して両端縁部19a,19b間の圧接力を与えている。従って、プレス成形後に固着作業を必要とせず、プレス成形した状態のままでも、採取刃体6,7の強度を高めることができる。
【0016】〔他の技術的思想〕前記実施形態から把握できる技術的思想(請求項以外)を記載する。
(イ) 請求項1において、カップ刃10の採取凹所18は採取口部18aに面する貫通孔22を有している。
【0017】(ロ) 請求項1または上記(イ)において、塑性加工はプレス加工である。従って、採取刃体6,7の製造をより一層容易に行うことができる。
【0018】
【発明の効果】本発明にかかる内視鏡用処置具の処置部用カップ状採取刃によれば、採取刃体(6,7)の製造を容易に行うことができるばかりではなく、塑性加工した状態のままでも採取刃体(6,7)の強度を高めることができる。
【出願人】 【識別番号】000001454
【氏名又は名称】株式会社貝印刃物開発センター
【出願日】 平成10年12月25日(1998.12.25)
【代理人】 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
【公開番号】 特開2000−189434(P2000−189434A)
【公開日】 平成12年7月11日(2000.7.11)
【出願番号】 特願平10−369951