| 【発明の名称】 |
内視鏡用処置具における処置部用カップ状採取刃及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】浅野 多茂留
【氏名】斉藤 達也
【氏名】森 誠
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】カップ刃10と連動レバー11とから構成した採取刃体6,7をプレス加工により一体成形した。カップ刃10は採取口部23aを開放した採取凹所23を形成するように環状をなす周壁24を有し、連動レバー11は互いに重合させた両側壁25,26を有し、このカップ刃10の周壁24と連動レバー11の一方の側壁25と連動レバー11の他方の側壁26とが互いに一連につながっている。口部19aを開放した凹所19を形成するように一体に環状をなす壁20を有する加工素材18をプレス加工して、前記連動レバー11を成形するとともに、前記カップ刃10を成形している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内視鏡を介して体内に挿入される連動部材の先端部に設けた処置部を操作部により遠隔操作して作動させる内視鏡用処置具にあって、その処置部で互いに開閉動可能に支持した一対の採取刃体をカップ刃とレバーとから構成した処置部用カップ状採取刃において、前記カップ刃は採取口部を開放した採取凹所を形成するように環状をなす周壁を有し、前記レバーは互いに重合させた両側壁を有し、レバーの両側壁の基端部のうち一方の側壁の基端部を、カップ刃の周壁の両端縁部のうち一方の端縁部に対し一体につなげ、レバーの両側壁の基端部のうち他方の側壁の基端部を、カップ刃の周壁の両端縁部のうち他方の端縁部に対し一体につなげ、レバーの両側壁の先端部のうち一方の側壁の先端部と他方の側壁の先端部とを一体につなげるように、塑性加工により成形したことを特徴とする内視鏡用処置具における処置部用カップ状採取刃。 【請求項2】 内視鏡を介して体内に挿入される連動部材の先端部に設けた処置部を操作部により遠隔操作して作動させる内視鏡用処置具にあって、その処置部で互いに開閉動可能に支持した一対の採取刃体を製造する方法において、口部を開放した凹所を形成するように一体に環状をなす壁を有する加工素材を長手方向でカップ刃素材部とレバー素材部とに区分し、このレバー素材部を幅方向へ塑性加工して、このレバー素材部には互いに重合させた両側壁を有するレバーを成形するとともに、このカップ刃素材部には採取口部を開放した採取凹所を形成するように環状をなす周壁を有するカップ刃を成形し、レバーの両側壁の基端部のうち一方の側壁の基端部を、カップ刃の周壁の両端縁部のうち一方の端縁部に対し一体につなげ、レバーの両側壁の基端部のうち他方の側壁の基端部を、カップ刃の周壁の両端縁部のうち他方の端縁部に対し一体につなげ、レバーの両側壁の先端部のうち一方の側壁の先端部と他方の側壁の先端部とを一体につなげるようにすることを特徴とする内視鏡用処置具における処置部用カップ状採取刃の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、手術や医療検査等に用いられる内視鏡用処置具において、内視鏡を介して体内に挿入される連動部材の先端部に設けた処置部に係り、特に、この処置部で互いに開閉動可能に支持した一対の採取刃体をカップ刃とレバーとから構成した処置部用カップ状採取刃及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の内視鏡用処置具の処置部においては、そのカップ状採取刃が切削加工(刃物加工や砥粒加工)により一体的に形成されていたので、カップ状採取刃の製造作業が面倒であった。 【0003】本発明は、カップ状採取刃の製造を容易にすることに加え、カップ状採取刃の強度を高めることも目的にしている。 【0004】 【課題を解決するための手段】後記実施形態の図面(図1〜3)の符号を援用して、本発明にかかる内視鏡用処置具を説明する。 【0005】請求項1の発明にかかる処置部用カップ状採取刃は、下記のように構成されている。内視鏡を介して体内に挿入される連動部材(2)の先端部に設けた処置部(3)を操作部(1)により遠隔操作して作動させる内視鏡用処置具にあって、その処置部(3)で互いに開閉動可能に支持した一対の採取刃体(6,7)を備えている。 【0006】この採取刃体(6,7)は、塑性加工により成形され、カップ刃(10)とレバー(11)とから構成されている。このカップ刃(10)は採取口部(23a)を開放した採取凹所(23)を形成するように環状をなす周壁(24)を有している。このレバー(11)は互いに重合させた両側壁(25,26)を有している。 【0007】レバー(11)の両側壁(25,26)の基端部(25a,26a)のうち一方の側壁(25)の基端部(25a)を、カップ刃(10)の周壁(24)の両端縁部(24a,24b)のうち一方の端縁部(24a)に対し一体につなげている。レバー(11)の両側壁(25,26)の基端部(25a,26a)のうち他方の側壁(26)の基端部(26a)を、カップ刃(10)の周壁(24)の両端縁部(24a,24b)のうち他方の端縁部(24b)に対し一体につなげている。レバー(11)の両側壁(25,26)の先端部(25b,26b)のうち一方の側壁(25)の先端部(25b)と他方の側壁(26)の先端部(26b)とを一体につなげている。 【0008】請求項2の発明は、処置部用カップ状採取刃の製造方法に係り、内視鏡を介して体内に挿入される連動部材(2)の先端部に設けた処置部(3)を操作部(1)により遠隔操作して作動させる内視鏡用処置具にあって、その処置部(3)で互いに開閉動可能に支持した一対の採取刃体(6,7)を製造する方法に関するものであり、下記のように構成されている。 【0009】口部(19a)を開放した凹所(19)を形成するように一体に環状をなす壁(20)を有する加工素材(18)を長手方向(A)でカップ刃素材部(18a)とレバー素材部(18b)とに区分し、このレバー素材部(18b)を幅方向(B)へ塑性加工する。このレバー素材部(18b)には互いに重合させた両側壁(25,26)を有するレバー(11)を成形するとともに、このカップ刃素材部(18a)には採取口部(23a)を開放した採取凹所(23)を形成するように環状をなす周壁(24)を有するカップ刃(10)を成形する。レバー(11)の両側壁(25,26)の基端部(25a,26a)のうち一方の側壁(25)の基端部(25a)を、カップ刃(10)の周壁(24)の両端縁部(24a,24b)のうち一方の端縁部(24a)に対し一体につなげ、レバー(11)の両側壁(25,26)の基端部(25a,26a)のうち他方の側壁(26)の基端部(26a)を、カップ刃(10)の周壁(24)の両端縁部(24a,24b)のうち他方の端縁部(24b)に対し一体につなげ、レバー(11)の両側壁(25,26)の先端部(25b,26b)のうち一方の側壁(25)の先端部(25b)と他方の側壁(26)の先端部(26b)とを一体につなげるようにする。 【0010】 【発明の実施形態】以下、本発明の一実施形態に係る内視鏡用処置具を図面を参照して説明する。 <内視鏡用処置具の概略>図1(a)に示すように、操作部1から引き出された連動部材2は、内視鏡(図示せず)を介して体内に挿入されるものであって、この連動部材2の先端部に処置部3が取り付けられている。 【0011】この処置部3においては、図1(b)及び図2(a)(b)に示すように、連動部材2の外周保護コイル4の先端部にホルダ5が取着され、このホルダ5に対しカップ状の両採取刃体6,7がその支持孔8で固定中心支軸9により互いに回動可能に支持されている。この両採取刃体6,7は、カップ刃10と連動レバー11とからなり、後述する開閉リンク機構12により開閉動する。この開閉リンク機構12は、連動部材2の操作ワイヤ13を介して操作部1により遠隔操作されて作動するようになっている。 【0012】* 前記開閉リンク機構12前記第一採取刃体6の連動レバー11と、前記第二採取刃体7の連動レバー11とは、第一採取刃体6と第二採取刃体7とが開閉動する方向を含む平面に対し平行な面上で互いに交差して並設されている。この第一採取刃体6の連動レバー11と第二採取刃体7の連動レバー11とに連結孔14が貫設され、これらの連結孔14にそれぞれ一本のリンクワイヤ15,16が挿通されて引掛けられている。前記操作ワイヤ13は、この両リンクワイヤ15,16と、操作部1から引き出されたメインワイヤ17とを有している。このメインワイヤ17の先端部に両リンクワイヤ15,16の端部が溶着等により連結されている。この両リンクワイヤ15,16は、ある程度の剛性及び可撓性を有する。 【0013】前記操作部1により遠隔操作して操作ワイヤ13のメインワイヤ17を引くと、前記両リンクワイヤ15,16により第一採取刃体6の連動レバー11と第二採取刃体7の連動レバー11とが互いに閉じる方向へ回動し、第一採取刃体6と第二採取刃体7とが互いに閉じる。また、操作部1により遠隔操作して操作ワイヤ13のメインワイヤ17を押すと、これに前記保護コイル4の戻り力も加わり、第一採取刃体6の連動レバー11と第二採取刃体7の連動レバー11とが互いに開く方向へ回動し、第一採取刃体6と第二採取刃体7とが互いに開く。 【0014】<前記両採取刃体6,7の製造方法>* 図3(a)に示す状態加工素材18は、口部19aを開放した有底状の凹所19を形成するように一体に環状をなす壁20を有し、長手方向Aでカップ刃素材部18aとレバー素材部18bとに区分される。このカップ刃素材部18aにおいて口部19aに沿う壁20の端縁には刃先21が形成されている。 【0015】* 図3(b)に示す状態(下記で両採取刃体6,7として詳述) このレバー素材部18bを幅方向B(前記長手方向Aに対し直交する方向)へプレス加工して壁20を互いに重合させ、このレバー素材部18bには前記連動レバー11の主体部を成形するとともに、このカップ刃素材部18aには前記カップ刃10の主体部を成形する。 【0016】その後、この連動レバー11の主体部に前記支持孔8及び連結孔14を成形するとともに、カップ刃10の主体部に貫通孔22を成形する。 <前記両採取刃体6,7>前述したように、この両採取刃体6,7は、カップ刃10と連動レバー11とからなる。 【0017】このカップ刃10は、採取口部23aを開放した採取凹所23を形成するように環状をなす周壁24を有している。この連動レバー11は互いに重合させた両側壁25,26を有している。この連動レバー11の両側壁25,26の基端部25a,26aのうち、一方の側壁25の基端部25aは、カップ刃10の周壁24の両端縁部24a,24bのうち、一方の端縁部24aに対し一体につなげられている。この連動レバー11の両側壁25,26の基端部25a,26aのうち、他方の側壁26の基端部26aは、カップ刃10の周壁24の両端縁部24a,24bのうち、他方の端縁部24bに対し一体につなげられている。この連動レバー11の両側壁25,26の先端部25b,26bのうち、一方の側壁25の先端部25bと他方の側壁26の先端部26bとは一体につなげられている。この連動レバー11の両側壁25,26は、カップ刃10における採取凹所23の採取口部23aに面する底壁27と一体につなげた底壁28で互いに一体につながっている。このカップ刃10の底壁27に前記貫通孔22が形成されている。前記採取口部23aの外周で周壁24の端縁に前記刃先21が形成されている。この連動レバー11の両側壁25,26に前記支持孔8及び連結孔14が貫設されている。なお、前述したように両採取刃体6,7を互いに開閉動可能に支持する場合に、それらの連動レバー11を重合させることができるように、この連動レバー11は屈曲されている。 【0018】<本実施形態の特徴>本実施形態は下記*の特徴(後記する他の技術的思想以外)を有する。 * カップ刃10と連動レバー11とから構成した採取刃体6,7をプレス加工により一体成形した。従って、従来のようにカップ状採取刃を切削加工(刃物加工や砥粒加工)により一体的に形成する場合と比較して、採取刃体6,7の製造を容易に行うことができる。 【0019】* カップ刃10は採取口部23aを開放した採取凹所23を形成するように環状をなす周壁24を有し、連動レバー11は互いに重合させた両側壁25,26を有し、このカップ刃10の周壁24と連動レバー11の一方の側壁25と連動レバー11の他方の側壁26とが互いに一連につながっている。従って、採取刃体6,7の強度を高めることができる。 【0020】* 口部19aを開放した凹所19を形成するように一体に環状をなす壁20を有する加工素材18をプレス加工して、前記連動レバー11を成形するとともに、前記カップ刃10を成形している。従って、採取刃体6,7の製造をより一層容易に行うことができる。 【0021】〔他の実施形態〕前記実施形態以外にも下記*のように構成してもよい。 * 前記両採取刃体6,7のカップ刃10において、採取凹所23の採取口部23aに面する底壁27で、貫通孔22を省略して閉塞し、有底状の採取凹所23にする。 【0022】* 採取刃体6,7をプレス加工するにあたって、加工素材18の凹所19の底壁全体に孔を形成する。この孔により、カップ刃10の貫通孔22が形成されるとともに、連動レバー11の両側壁25,26を一体につなげる底壁28が省略される。 【0023】* 採取刃体6,7のプレス加工時において、カップ刃10に刃先21や貫通孔22を成形する工程順、並びに、連動レバー11に支持孔8や連結孔14を成形する工程順については、適宜に変更可能である。 【0024】〔他の技術的思想〕前記実施形態から把握できる技術的思想(請求項以外)を記載する。 (イ) 請求項1に記載した内視鏡用処置具の処置部用カップ状採取刃おいて、レバー(連動レバー11)の両側壁25,26は、カップ刃10における採取凹所23の採取口部23aに面する底壁27と一体につなげた底壁28で互いに一体につながっている。従って、採取刃体6,7の強度をより一層高めることができる。 【0025】(ロ) 請求項1に記載した内視鏡用処置具の処置部用カップ状採取刃おいて、カップ刃10は、採取凹所23の採取口部23aに面する底壁27で、貫通孔22を有している。 【0026】(ハ) 請求項1または上記(イ)または上記(ロ)に記載した内視鏡用処置具の処置部用カップ状採取刃おいて、レバー(連動レバー11)の両側壁25,26には支持孔8が貫設されている。 【0027】(ニ) 請求項1または上記(イ)または上記(ロ)または上記(ハ)に記載した内視鏡用処置具の処置部用カップ状採取刃おいて、塑性加工はプレス加工である。従って、採取刃体6,7の製造をより一層容易に行うことができる。 【0028】(ホ) 請求項2に記載した内視鏡用処置具の処置部用カップ状採取刃の製造方法において、塑性加工はプレス加工である。従って、採取刃体6,7の製造をより一層容易に行うことができる。 【0029】 【発明の効果】請求項1に記載した内視鏡用処置具の処置部用カップ状採取刃によれば、カップ刃(10)とレバー(11)とから構成した採取刃体(6,7)を塑性加工により成形したので、採取刃体(6,7)の製造を容易に行うことができるばかりではなく、カップ刃(10)の周壁(24)とレバー(11)の一方の側壁(25)とレバー(11)の他方の側壁(26)とを互いに一連につなげたので、採取刃体(6,7)の強度を高めることもできる。 【0030】請求項2に記載した内視鏡用処置具の処置部用カップ状採取刃の製造方法によれば、口部(19a)を開放した凹所(19)を形成するように一体に環状をなす壁(20)を有する加工素材(18)を塑性加工したので、採取刃体(6,7)の製造を容易に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001454 【氏名又は名称】株式会社貝印刃物開発センター
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| 【出願日】 |
平成10年12月25日(1998.12.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068755 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣
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| 【公開番号】 |
特開2000−189429(P2000−189429A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月11日(2000.7.11) |
| 【出願番号】 |
特願平10−369946 |
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