| 【発明の名称】 |
眼底画像輝度補正方法、その装置及びそのプログラムを記録した記録媒体 |
| 【発明者】 |
【氏名】田邊 勝義
【氏名】大塚 作一
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| 【要約】 |
【課題】眼底写真(画像)の周辺部の暗さを明るくし見やすくする。
【解決手段】画像を入力する入力部と、制御部と、入力画像から撮影光量の分布を計測もしくは計算する光量計測部と、光量計測部で得た光量分布から輝度補正曲線モデルを作成する曲線モデル作成部と、入力画像から特徴量を抽出する特徴抽出部と、輝度補正曲線モデルを画像に対して適用し輝度を補正する輝度補正部と、前記入力画像や輝度補正部で補正された輝度補正画像等を表示する表示部と、入力画像,輝度補正曲線モデルや輝度補正画像等を蓄積する画像蓄積部と、各画像,モデル及び制御プログラム等のデータを記録する記録媒体とを備えたコンピュータ構成の眼底画像輝度補正装置を用い、標準の眼底モデルの眼底のフラッシュ撮影の写真から輝度補正曲線モデルを作成し、入力画像の撮影光量分布を前記モデルに基づいて補正して周辺部分が明るい輝度補正画像を作成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力画像を入力する入力部と、システムを制御する制御部と、撮影光量の分布を計測もしくは計算する光量計測部と、光量分布から輝度補正曲線モデルを作成する曲線モデル作成部と、画像から特徴量を抽出する特徴抽出部と、前記輝度補正曲線モデルを画像に対して適用し輝度を補正する輝度補正部と、前記入力画像や補正された輝度補正画像等を表示する表示部と、前記入力画像,前記輝度補正曲線モデルや前記輝度補正画像等を蓄積する画像蓄積部と、前記入力画像,前記輝度補正曲線モデル,前記輝度補正画像や制御プログラム等のデータを記録する記録媒体とを備えた眼底画像輝度補正装置を用いる眼底画像輝度補正方法であって、標準の眼底モデルに対して眼底カメラでフラッシュ撮影して光量の分布を計測もしくは計算する処理段階と、標準の眼底モデルに対しての光量分布から輝度補正曲線モデルを決定し蓄積する処理段階と、眼底を眼底カメラでフラッシュ撮影し眼底画像の入力画像を得る処理段階と、入力された眼底画像を画像処理により背景から眼底画像領域を分離し、眼底画像領域の中心を求める処理段階と、輝度補正曲線モデルによる画角と照度比とをパラメータとした輝度変化曲線に応じて眼底画像領域の中心からの画角に応じた位置にある画素の輝度を補正する処理段階と、輝度補正画像を表示する処理段階と、輝度補正画像を蓄積する処理段階とを有することを特徴とする眼底画像輝度補正方法。 【請求項2】 前記標準の眼底モデルに対して眼底カメラでフラッシュ撮影して光量の分布を計測もしくは計算する処理段階と、前記標準の眼底モデルに対しての光量分布から輝度補正曲線モデルを決定し蓄積する処理段階は、一度でも輝度補正曲線モデルを得て前記画像蓄積部に蓄積している場合は省略し、前記眼底を眼底カメラでフラッシュ撮影し眼底画像の入力画像を得る処理段階から処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の眼底画像輝度補正方法。 【請求項3】 眼底カメラでフラッシュ撮影した入力画像を入力する入力部と、システムを制御する制御部と、前記入力部に入力された入力画像から撮影光量の分布を計測もしくは計算する光量計測部と、前記光量計測部で得た光量分布から輝度補正曲線モデルを作成する曲線モデル作成部と、前記入力画像から特徴量を抽出する特徴抽出部と、前記輝度補正曲線モデルを画像に対して適用し輝度を補正する輝度補正部と、前記入力画像や前記輝度補正部で補正された輝度補正画像等を表示する表示部と、前記入力画像,前記輝度補正曲線モデルや前記輝度補正画像等を蓄積する画像蓄積部と、前記入力画像,前記輝度補正曲線モデル,前記輝度補正画像や制御プログラム等のデータを記録する記録媒体とを備えたコンピュータ構成の眼底画像輝度補正装置であり、標準の眼底モデルの眼底のフラッシュ撮影の写真から輝度補正曲線モデルを作成するとともに、眼底カメラでフラッシュ撮影した入力画像の撮影光量分布を、前記輝度補正曲線モデルに基づいて補正して周辺部分が明るい輝度補正画像を作成するように構成されていることを特徴とする眼底画像輝度補正装置。 【請求項4】 コンピュータによって眼底画像の輝度を補正するためのプログラムを記録した記録媒体であって、前記プログラムは、コンピュータに撮影する眼底カメラの特性に応じたフラッシュの光量分布を表現した輝度補正曲線モデルを作成させ、輝度補正を行う眼底画像を読み込ませ、入力された前記眼底画像を画像処理により背景から眼底画像領域を分離させ、眼底画像領域の中心を求めさせ、前記輝度補正曲線モデルによる画角と照度比とをパラメータとした輝度変化曲線に応じて輝度を補正させ、前記入力画像や輝度を補正した輝度補正画像等を表示させ、入力画像,輝度補正曲線モデルや輝度補正画像を蓄積させることを特徴とする記録媒体。 【請求項5】 前記輝度補正曲線モデルは輝度補正曲線関数および数値パラメータによって構成されていることを特徴とする請求項4に記載の記録媒体。 【請求項6】 前記輝度補正曲線モデルが既に蓄積されている場合は、前記輝度補正曲線モデルの作成をすることなく蓄積されている輝度補正曲線モデルを使用することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の記録媒体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、眼底カメラを用いて撮影された眼底画像の輝度を補正して明るさが一様になる画像を作成する眼底画像輝度補正方法、その装置及びそのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の眼底画像は、フラッシュ撮影されているため、撮影された眼底写真の中心が明るく、周辺に行く程暗くなっていることが知られていた。しかし、電子化はほとんど行われていないため、中央と周辺で輝度の相違がある眼底写真をそのまま使用することが一般的であり、輝度を補正することは行われていなかった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、撮影された眼底の周辺が暗いため、診断に適さないという問題があった。実際の眼底は明るさが一様であるが、撮影された眼底写真では中心から周辺へ行くに従い、暗くなっていく。撮影された眼底写真(画像)の周辺が暗くなるのは、眼底が3次元の曲面構造をしており、フラッシュ撮影し、2次元平面の眼底写真(画像)にすると、光の反射が一様でないため、中央部と周辺部で輝度が異なってしまうためである。 【0004】この様に、輝度が一定でないと、他の眼底部分を撮影した眼底写真(画像)と比較した場合に、明るさの相違により比較し難いことや合成など複数の写真を重ね合わせる場合にも違和感を生じるという問題がある。 【0005】本発明の目的は、眼底写真(画像)の周辺部の暗さ補正して全体を明るく見やすくできる輝度補正技術を提供することにある。 【0006】本発明は、眼底カメラの光量分布から作成した輝度補正曲線モデルを用いて、コンピュータ上で眼底画像の輝度を一様にした眼底画像を作成することを目的とする。 【0007】本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。 【0009】(1)入力画像を入力する入力部と、システムを制御する制御部と、撮影光量の分布を計測もしくは計算する光量計測部と、光量分布から輝度補正曲線モデルを作成する曲線モデル作成部と、画像から特徴量を抽出する特徴抽出部と、前記輝度補正曲線モデルを画像に対して適用し輝度を補正する輝度補正部と、前記入力画像や補正された輝度補正画像等を表示する表示部と、前記入力画像,前記輝度補正曲線モデルや前記輝度補正画像等を蓄積する画像蓄積部と、前記入力画像,前記輝度補正曲線モデル,前記輝度補正画像や制御プログラム等のデータを記録する記録媒体とを備えた眼底画像輝度補正装置を用いる眼底画像輝度補正方法であって、標準の眼底モデルに対して眼底カメラでフラッシュ撮影して光量の分布を計測もしくは計算する処理段階と、標準の眼底モデルに対しての光量分布から輝度補正曲線モデルを決定し蓄積する処理段階と、眼底を眼底カメラでフラッシュ撮影し眼底画像の入力画像を得る処理段階と、入力された眼底画像を画像処理により背景から眼底画像領域を分離し、眼底画像領域の中心を求める処理段階と、輝度補正曲線モデルによる画角と照度比とをパラメータとした輝度変化曲線に応じて眼底画像領域の中心からの画角に応じた位置にある画素の輝度を補正する処理段階と、輝度補正画像を表示する処理段階と、輝度補正画像を蓄積する処理段階とを有する。前記標準の眼底モデルに対して眼底カメラでフラッシュ撮影して光量の分布を計測もしくは計算する処理段階と、前記標準の眼底モデルに対しての光量分布から輝度補正曲線モデルを決定し蓄積する処理段階は、一度でも輝度補正曲線モデルを得て前記画像蓄積部に蓄積している場合は省略し、前記眼底を眼底カメラでフラッシュ撮影し眼底画像の入力画像を得る処理段階から処理を行う。 【0010】このような眼底画像輝度補正方法は以下の眼底画像輝度補正装置によって行われる。 【0011】眼底カメラでフラッシュ撮影した入力画像を入力する入力部と、システムを制御する制御部と、前記入力部に入力された入力画像から撮影光量の分布を計測もしくは計算する光量計測部と、前記光量計測部で得た光量分布から輝度補正曲線モデルを作成する曲線モデル作成部と、前記入力画像から特徴量を抽出する特徴抽出部と、前記輝度補正曲線モデルを画像に対して適用し輝度を補正する輝度補正部と、前記入力画像や前記輝度補正部で補正された輝度補正画像等を表示する表示部と、前記入力画像,前記輝度補正曲線モデルや前記輝度補正画像等を蓄積する画像蓄積部と、前記入力画像,前記輝度補正曲線モデル,前記輝度補正画像や制御プログラム等のデータを記録する記録媒体とを備えたコンピュータ構成の眼底画像輝度補正装置であり、標準の眼底モデルの眼底のフラッシュ撮影の写真から輝度補正曲線モデルを作成するとともに、眼底カメラでフラッシュ撮影した入力画像の撮影光量分布を、前記輝度補正曲線モデルに基づいて補正して周辺部分が明るい輝度補正画像を作成するように構成されている。 【0012】このような眼底画像輝度補正方法においては以下のプログラムを記録した記録媒体が使用される。 【0013】コンピュータによって眼底画像の輝度を補正するためのプログラムを記録した記録媒体であって、前記プログラムは、コンピュータに撮影する眼底カメラの特性に応じたフラッシュの光量分布を表現した輝度補正曲線モデルを作成させ、輝度補正を行う眼底画像を読み込ませ、入力された前記眼底画像を画像処理により背景から眼底画像領域を分離させ、眼底画像領域の中心を求めさせ、前記輝度補正曲線モデルによる画角と照度比とをパラメータとした輝度変化曲線に応じて輝度を補正させ、前記入力画像や輝度を補正した輝度補正画像等を表示させ、入力画像,輝度補正曲線モデルや輝度補正画像を蓄積させる。前記輝度補正曲線モデルは輝度補正曲線関数および数値パラメータによって構成されている。前記輝度補正曲線モデルが既に蓄積されている場合は、前記輝度補正曲線モデルの作成をすることなく蓄積されている輝度補正曲線モデルを使用する。 【0014】前記(1)の手段によれば、予め標準の眼底モデルに対するフラッシュ撮影による写真から光量の分布を計測もしくは計算して輝度補正曲線モデルを決定し、その後眼底を眼底カメラでフラッシュ撮影し、このフラッシュ撮影による画像を前記輝度補正曲線モデルによる画角と照度比とをパラメータとした輝度変化曲線に応じて眼底画像領域の中心からの画角に応じた位置にある輝度を補正するため、従来中心部分に比較して暗い周辺の画像部分も明るくなり、画像全体が見やすくなる。 【0015】また、輝度補正曲線モデルは輝度補正曲線関数および数値パラメータによって構成されていることから、精度の高い輝度補正が達成できる。 【0016】また、一度輝度補正曲線モデルを作成した後は、この輝度補正曲線モデルのデータが使用できるので、新たに輝度補正曲線モデルを作成しなくともよく、輝度補正処理時間の短縮が達成できる。 【0017】本発明では、フラッシュ撮影に用いられる光源は点光源、リングストロボなど何でも構わないが、その光源の光量分布のデータを予め計測もしくは計算し、この分布を元に輝度補正曲線を作成する。通常、計測もしくは、計算によって得られる光量分布は、連続値ではなく、量子化されたサンプリングデータであるため、このデータをB−スプライン関数等を用いて曲線近似し、輝度補正曲線を作成する。 【0018】B−スプライン関数は、連続した曲面近似を1つの式で表現したもので複数のセグメントで構成される。Piを曲線定義ポリゴンの位置ベクトルとするとB−スプライン関数P(t)は、【0019】 【数1】
【0020】で表される。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。 【0022】(実施形態1)図1乃至図6は、本発明の一実施形態(実施形態1)である眼底画像輝度補正技術に係わる図である。 【0023】本実施形態1の眼底画像輝度補正方法では、コンピュータによってフラッシュ撮影された眼底写真の輝度補正を行う。この際、図3に示す眼底画像輝度補正装置が使用される。 【0024】眼底画像輝度補正装置は、眼底カメラでフラッシュ撮影した入力画像301を入力する入力部302と、システムを制御する制御部303と、前記入力部302に入力された入力画像301から撮影光量の分布を計測もしくは計算する光量計測部304と、前記光量計測部304で得た光量分布から輝度補正曲線モデルを作成する曲線モデル作成部305と、前記入力画像301から特徴量を抽出する特徴抽出部306と、前記輝度補正曲線モデルを画像に対して適用し輝度を補正する輝度補正部307と、前記輝度補正部307で補正された輝度補正画像を表示する表示部308と、前記輝度補正画像を蓄積する画像蓄積部309と、制御プログラムを記録する記録媒体310とを備えたコンピュータ構成の眼底画像輝度補正装置であり、標準の眼底モデルの眼底のフラッシュ撮影の写真から輝度補正曲線モデルを作成するとともに、眼底カメラでフラッシュ撮影した入力画像の撮影光量分布を、前記輝度補正曲線モデルに基づいて補正して周辺部分が明るい輝度補正画像を作成するように構成されている。 【0025】記録媒体310は内部記録媒体または内部および外部記録媒体で構成されている。輝度補正はこの記録媒体に記録されたプログラムによって行われる。 【0026】本実施形態1の眼底画像輝度補正方法は、図1のスタートS101(段階:ステップ101)から始まり、輝度補正曲線モデル作成処理S102,入力処理S103,輝度補正処理S104,出力処理S105を経て終了(エンド)S106する。 【0027】つぎに、図2のフローチャートを参照しながら本実施形態1について詳細に説明する。図2においてS201はスタートである。 【0028】S202は標準の眼底モデルに対して眼底カメラでフラッシュ撮影して光量の分布を計測もしくは計算する処理であり、S203は標準の眼底モデルに対しての光量分布から輝度補正曲線モデルを決定し蓄積する処理であり、この2ステップによって輝度補正曲線モデル作成処理S102が行われる。 【0029】ここで、標準の眼底モデルとは、目の疾患もなく視力も良好な標準的(平均的)な人の眼底である。輝度補正曲線モデルは一人に対するフラッシュ撮影から作成してもよく、また複数人に対するフラッシュ撮影からデータを作成してもよい。輝度補正曲線モデル211は記録媒体310に蓄積される。 【0030】S204は眼底を眼底カメラでフラッシュ撮影し眼底画像の入力画像を得る処理であり、入力処理S103を構成する。すなわち、被検査者の眼底を眼底カメラでフラッシュ撮影して眼底画像(写真)を撮るとともに、この入力画像301を入力部302に入力する。 【0031】S205は入力された眼底画像を画像処理により背景から眼底画像領域を分離し、眼底画像領域の中心を求める処理であり、S206は輝度補正曲線モデルによる画角と照度比とをパラメータとした輝度変化曲線に応じて眼底画像領域の中心からの画角に応じた位置にある輝度を補正する処理であり、この2ステップによって輝度補正処理S104が行われる。 【0032】S207は輝度補正画像を表示する処理であり、S208は輝度補正画像を蓄積する処理であり、この2ステップで出力処理S105が行われる。輝度補正画像は画像蓄積部309に蓄積される。 【0033】本実施形態1の眼底画像輝度補正方法において、前記S202では、眼底カメラでフラッシュ撮影する光量の分布を計測もしくは計算する。すなわち撮影面において発光された光がどの程度撮影面から戻ってくるかを光量計測部304にて計測もしくは計算する。例えば、計算の場合は、ある撮影面の点において到達した100本の光線のうち、何本の光線が戻ってくるかをシュミレーションにより計算する。 【0034】また、計測の場合は、撮影した眼底画像上の画像の中心からの輝度を輝度計を用いて計測し、光量分布を求める。 【0035】フラッシュの撮影中心は、100%戻ってくるが、眼底は曲面構造をしているため、その他の場所では光の反射・減衰が起こるため、100%戻ってこない。この光量分布を各眼底の撮影中心からの画角における照度比で表す。眼底が曲面で、光源が点光源やリングストロボ等点対称な場合、撮影中心から同心円の円周上の点における照度比は等しくなる。画角と照度比の関係を図4に表す。 【0036】図4は本実施形態1による撮影光量の分布および曲線近似例を示すグラフである。ここで、401は画角、402は照度比、403は曲線近似例1、404は曲線近似例2である。 【0037】つぎに、光量分布から輝度補正曲線モデルを決定する処理S203を曲線モデル作成部305で実施する。計測もしくは計算される照度比は量子化された点での値であるので、曲線で近似し輝度補正曲線モデル(補正式)を作成する。作成した輝度補正曲線モデル211は記録媒体310に格納される。 【0038】曲線近似には、測定の値を重視して測定点を通る曲線で近似する方法、各測定点からの距離を最小にするような曲線で近似する方法や、始点、終点のみ測定点を通り他は各測定点からの距離が最小とあるように近似する方法等があるが、いずれの方法でも構わない。 【0039】図4において、実線の曲線近似例1はB−スプライン関数を用いて近似している例であり、点線の曲線近似例2は、始点、終点のみ測定点をとおり、なおかつ、他の測定点は最小二乗法を用いて近似している例である。 【0040】以上の輝度補正曲線モデルを作成後、眼底画像を入力する。 【0041】つぎに、眼底画像を入力し、輝度補正する方法を説明する。 【0042】眼底を眼底カメラでフラッシュ撮影し眼底画像の入力画像を得る処理S204としてデジタル眼底カメラを用いて撮影された入力画像301が入力部302を通じて入力され、制御部303を通じて画像蓄積部309へ蓄積する。その後、制御部303は特徴抽出部306に対して入力された眼底画像を画像処理により背景から眼底画像領域を分離し、入力された眼底画像を画像処理により背景から眼底画像領域を分離し、眼底画像領域の中心を求める処理S205を実施させる。 【0043】眼底画像では、背景は黒で、眼底画像領域は赤色系の値を持っているため、背景からの分離は容易に可能である。図5(a),(b)は眼底画像の原画像と本実施形態1の眼底画像輝度補正方法によって補正された輝度補正画像の写真(写真の複写図)である。また、図6は、説明の便宜上記載した図であり、前記輝度補正画像の写真を白黒反転させた複写図である。ここで、501は原画像、502は輝度補正画像である。 【0044】背景から分離された眼底画像領域に対して、横(X軸)方向の直線で最大の長さを持つ直線の中点のx座標xpと縦(Y軸)方向の直線で最大の長さを持つ直線の中点のy座標ypを持つ点0(xp,yp)を眼底画像領域の中心とする。点0(xp,yp)は、図6に示してある。 【0045】なお、この際、眼底画像には、上下を示す三角形の突起が付いている場合があるが、その場合にはその突起は含めずに直線の長さを計測する。図5(b)および図6では、前記三角形は画像を処理する時にカットすることから、低い台形として現れている。 【0046】つぎに、制御部303は、曲線モデル作成部305にある輝度補正曲線モデルを用いて輝度補正部307に対して、輝度補正曲線モデルによる画角と照度比とをパラメータとした輝度変化曲線に応じて眼底画像領域の中心からの画角に応じた位置にある輝度を補正する処理S206を実行させる。眼底撮影においては撮影の画角が決まっている。たとえば、45度などであるが、実際の撮影有効画角は43度など短くなる場合もあるので、眼底カメラの仕様を確認し決定する。 【0047】眼底画像のX軸方向の長さの最大値が撮影画角の最大値となるため(Y軸方向は、撮影方法によっては、短く撮影されるため)、この時の長さ(画素数)を撮影画角とし、各角度における画素数を求めておく。このことにより撮影の中心から画角に対応した位置が求まる。図4に示すような画角に対応した照度比に応じて、現在の画角に対応した点の輝度値を補正する。 【0048】具体的には、例えば、画角0.1に対応した点の照度比が0.87に対応する画像上の場所の画素の輝度値が126であれば、当該場所の画素の輝度値を126/0.87≒145に輝度補正する。この処理をすべての点について実施し、輝度を補正する。 【0049】この補正によって得られた輝度補正画像が図5(b)である。図5(a)は輝度補正を行わない原画像である。前述のように、眼底画像は背景は黒で、眼底画像領域は赤色系であることから、複写図である図5は黒く不明瞭であるが、輝度補正を行わない図5(a)では血管全体を見ることは難しいが、輝度補正を行った図5(b)では血管が画像全体で目視できる。図6は点0(xp,yp)を記入するために白黒を反転させたものである。 【0050】なお、補正精度は低下するが、光源が点光源のみで、眼底を球面と仮定し(近似し)する場合には、以下の簡易補正手法が使える。すなわち、前記条件下では、照度比は画角θに対応してcos4θで表現することが可能であるため、簡易な輝度補正をすることが可能である。光量分布が得られず、輝度補正曲線作成が困難な場合には、球面反射成分を簡易に補正するこの方法も有効である。 【0051】最後に輝度補正画像を表示する処理S207および輝度補正画像を蓄積する処理S208を行う。この際、表示部(ディスプレイ)308への表示ばかりでなくプリンタ等の出力媒体に出力しても良い。作成した輝度補正画像212は記録媒体310に格納される。 【0052】このような眼底画像輝度補正方法においては、眼底画像輝度補正装置に下記のような構成の記録媒体310が装着されて輝度補正画像作成処理が行われる。 【0053】記録媒体310は、コンピュータによって眼底画像の輝度を補正するためのプログラムを記録(格納)した記録媒体であって、前記プログラムは、コンピュータに撮影する眼底カメラの特性に応じたフラッシュの光量分布を表現した輝度補正曲線モデルを作成させ、輝度補正を行う眼底画像を読み込ませ、入力された前記眼底画像を画像処理により背景から眼底画像領域を分離させ、眼底画像領域の中心を求めさせ、前記輝度補正曲線モデルによる画角と照度比とをパラメータとした輝度変化曲線に応じて輝度を補正させ、輝度を補正した輝度補正画像を表示させ、輝度補正画像を蓄積させる構成になっている。 【0054】記録媒体310におけるプログラムは、前記輝度補正曲線モデルが輝度補正曲線関数および数値パラメータによって構成されている。これにより、数値パラメータの変更等によって輝度補正のバリエーションが多くなり、所望の明るさの分布を有する輝度補正画像を作成することができる。 【0055】記録媒体310は前記輝度補正曲線モデルが既に蓄積されている場合は、前記輝度補正曲線モデルの作成はしないで蓄積されている輝度補正曲線モデルを使用する構成になっている。これによって、輝度補正曲線モデルがある場合は輝度補正曲線モデルの作成が不要になり、直接入力画像301の入力作業に入ることができ、輝度補正画像の作成処理が早くなる。 【0056】本実施形態1によれば以下の効果を有する。 【0057】(1)本実施形態では、眼底カメラのフラッシュ撮影で生じた中央が明るく周辺が暗いという眼底画像内の輝度相違を光量に応じて設計した輝度補正曲線モデルを用いてコンピュータ上で補正することから、眼底画像の中央部と周辺部の輝度差が補正され、全体として同レベルの明るさの画像を作成することが可能となる。 【0058】(2)眼底画像全体の明るさが一様であることから画像が見易くなる。 【0059】(3)同一人物の異なる撮影位置の複数枚の眼底画像を見る場合に違和感がないという効果がある。 【0060】(4)同一人物の異なる撮影位置の複数枚の眼底画像を合成する場合に合成部分において明るさの違いが少ないので合成してもその繋ぎ部分の違和感が無く、良好な合成写真を作成することができる。 【0061】(5)輝度補正曲線モデルのパラメータを変えることにより、全体的に明るめの画像にしたり、暗めの画像にしたりすることが可能で、見る人にとって見易い明るさにすることも可能となる。 【0062】以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。 【0063】 【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。 【0064】(1)本発明によれば、フラッシュ撮影によって撮影した写真をコンピュータで処理することにより、眼底写真(画像)の周辺部も明るくすることができるので、全体が明るく見やすくなる輝度補正画像を作成することができる。 【0065】(2)記録媒体に格納されたプログラムによるコンピュータ処理によることから、輝度補正画像の作成速度も早く高精度になる。 【0066】(3)輝度補正に使用する輝度補正曲線モデルのパラメータを変えることにより、画像各部の明度の調整が容易になり、合成写真の作成等においても明瞭で違和感の無い画像を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004226 【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月3日(1998.12.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083552 【弁理士】 【氏名又は名称】秋田 収喜
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| 【公開番号】 |
特開2000−166874(P2000−166874A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月20日(2000.6.20) |
| 【出願番号】 |
特願平10−344496 |
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