| 【発明の名称】 |
内視鏡洗浄装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】長尾 仁
【氏名】吉川 英治
【氏名】鈴木 晃
|
| 【要約】 |
【課題】空気と水とをミックスする手段を1つのポンプにより実施可能とするとともに、洗浄槽本体の構成および装置全体の簡素化とローコストを可能とした内視鏡洗浄装置を提供する。
【解決手段】内視鏡80を洗浄する洗浄槽本体2は、上面が開放した円環槽2Aをもつ皿型とし、この洗浄槽本体2に供給する気泡混合流水W1は、空気Eと水Wとを渦流タービンポンプP2内に吸引し、このポンプ内部で気泡混合流水W1にミキシングする。これで、1つの渦流タービンポンプにより気泡混合流水が生成できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内視鏡を洗浄する洗浄槽本体は、上面が開放した円環槽をもつ皿型とし、上記洗浄槽本体に供給する気泡混合流水は、空気と水とを1つの渦流タービンポンプ内に供給し、この渦流タービンポンプ内部で気泡混合流水にミキシングすることを特徴とする内視鏡洗浄装置。 【請求項2】 上記円環槽に供給する気泡混合流水は、少なくとも1つ以上のノズルで円周方向に流れる循環流としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡洗浄装置。 【請求項3】 上記渦流タービンポンプの吐出口を、洗浄槽ノズルと、ファイバーの管路内を洗浄する管路と、に分岐してなるとを特徴とする請求項1記載の内視鏡洗浄装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は患者患部の観察、撮影及び細胞摘出等を行なう医療機器用内視鏡の洗浄装置に係り、特に、洗浄水流に気泡を混入させるための新規な混合手段を提供するものに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、内視鏡洗浄装置として、特公昭56ー34155号公報に見るものが提供されている。この内視鏡洗浄装置は、気泡と流水とをミックスした洗浄.消毒方法を採用することにより、処理能力が高く而も操作性を向上したものである。その具体的な構成は、「外方から内方に行くにしたがい徐々に低くなるような勾配をもつ螺旋溝の壁面に多数の細孔を穿設した樹脂成形材等から成るパネルにより洗浄槽本体の上面部を構成し、この螺旋溝に供給される洗浄水等の流体に流速を持たせると共に、前記螺旋溝の壁面に穿設した多数の細孔から空気を噴射し該水流中に気泡を発生させ、水流と気泡とにより内視鏡を洗浄するようにした内視鏡洗浄装置」である。 【0003】上記内視鏡洗浄装置によると、水流と気泡とにより内視鏡を洗浄するから、その洗浄効率が向上する利点を有する。しかし、下記事項について改善すべき課題がある。(1)先ず、気泡と流水とをミックスする手段は、ブロワーによって気泡となる空気流を発生させ、水流ポンプによって流水を別々に発生させているから、機構が複雑で装置のコストアップ原因になっている。(2)上記気泡と流水とのミックスは、洗浄槽本体を上下2層構造とした螺旋溝の下側の気泡室に空気流を供給し、多数の細孔から上側の水流溝に細かな気泡として噴出させ、水流と混合させている。このため、洗浄槽本体の構造が複雑となり、また多数の細孔を設けなければならず、気泡と流水とのミックスがうまくいかないばかりか、細孔の詰まりや逆流で下側の気泡室が雑菌発生の不衛生状態になる。(3)気泡と流水とが別々の発生源であるから、内視鏡洗浄装置のファイバー表面は洗浄できるものの、ファイバー内部へ気泡と流水とのミックス水流を供給出来ない。このため、ファイバー内部の洗浄は水流だけとなり、完全に洗浄できないという問題がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の内視鏡洗浄装置が持つ問題点に鑑み、気泡と流水とをミックスする手段を1つのポンプにより実施可能として、洗浄槽本体の構成および装置全体の簡素化とコストダウンを図り、且つ、洗浄効率を高めた内視鏡洗浄装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明における請求項1の内視鏡洗浄装置は、内視鏡を洗浄する洗浄槽本体は、上面が開放した円環槽をもつ皿型とし、上記洗浄槽本体に供給する気泡混合流水は、空気と水とを1つの渦流タービンポンプ内に供給し、この渦流タービンポンプ内部で気泡混合流水にミキシングすることを特徴とする。 【0006】請求項2の内視鏡洗浄装置は、請求項1の内視鏡洗浄装置において、上記円環槽に供給する気泡混合流水は、少なくとも1つ以上のノズルで円周方向に流れる循環流としたことを特徴とする。 【0007】請求項3は、請求項1の内視鏡洗浄装置において、上記渦流タービンポンプの吐出口を、洗浄槽ノズルと、ファイバーの管路内を洗浄する管路と、に分岐してなるとを特徴とする。 【0008】 【作用】本発明の請求項1によると、内視鏡を納めた洗浄槽本体に供給する気泡混合流水は、空気と流水とを1つの渦流タービンポンプ内に供給するだけで、このポンプ内部で気泡混合流水にミキシングすることができる。これにより、繊細な気泡混合流水は吐出口から簡単に連続して得られる。このため、洗浄槽本体は皿型の一層構造でよく、勢い良く旋回する繊細な気泡混合流水にて、内視鏡のファイバー表面及びファイバー内部を効率良く洗浄することができる。 【0009】更に、渦流タービンポンプにより、ポンプ機構が簡単になるとともに、洗浄槽本体も一層構造の単純なものでよく、装置全体の簡素化とコストダウンが図れる。 【0010】請求項2によると、円環槽に供給する気泡混合流水は、少なくとも1つ以上のノズルで円周方向に流れる循環流とすればよく、気泡混合流水が円環槽内を円周方向に旋回して循環するから、気泡混合流水の流れが円滑になり、内視鏡のファイバー表面及びファイバー内部を効率良く洗浄する。これにより、従来の洗浄槽本体に設けていた多数の細孔が不要となり、細孔の詰まりや逆流による下側の気泡室での雑菌発生による不衛生状態が解消され、衛生的な洗浄槽本体が確保される。 【0011】請求項3によると、渦流タービンポンプの吐出口を、洗浄槽ノズルと、ファイバーの管路内を洗浄する管路とに分岐しているから、繊細な気泡混合流水により、内視鏡のファイバー表面とファイバー内部とを独立して効率良く緻密に洗浄できる。これにより、内視鏡の各部が完全に洗浄され、内視鏡を衛生的な状態に確保出来る。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の内視鏡洗浄装置を図面の実施形態で説明する。図1は本発明の内視鏡洗浄装置の外観斜視図であり、図2は洗浄槽を示す平面図である。図3は制御系を含む概要構成図である。 【0013】先ず、図1,図2,図3において、内視鏡洗浄装置100は、箱体1の上面1Aに内視鏡80を納める洗浄槽本体2を配置している。この洗浄槽本体2は、上面部が開放した断面U字型の円環槽2Aをもつ皿型となっている。従って、洗浄槽本体2内に、流水や気泡混合流水等が噴射されると、この流水が螺旋溝2内を旋回しながら循環し、中心部2Bに設けたオーバーフロー孔2CからフイルターFに至り、排水ポンプP1を介して排出される。上記洗浄槽本体2内に納めた内視鏡80は、流水Wや気泡混合流水W1等の流れにより洗浄され、薬液により消毒されるようになっている。 【0014】上記洗浄槽本体2の外周囲位置には、4つの渦流ノズル(スプレーノズル)Nと、消毒液吐出口S1及びこの消毒栓S2と、2つのレベルスイッチLS1,LS2と、内視鏡80内と接続する「吸引口K1,送水口K2,鉗子K3」のアタッチメント用カプラAKと、そのビニール配管H1,H2,H3と、を備えている。そして、上記箱体1の上面1Aの前側には、各種操作スイッチ(アタッチメント用カプラの給水口スイッチSa,吸引口スイッチSb,温水チエック用カプラのスイッチScを備えている。これにより、洗浄・消毒・自動洗浄運転ができる。 【0015】次に、内視鏡洗浄装置100を運転制御する制御系の概要構成を、図3で説明する。上記洗浄槽本体2は、上面が開放した円環槽2Aをもつ皿型となっており、この洗浄槽本体2にミクロバブルノズルN1から供給する気泡混合流水(ミクロバブル)W1は、渦流タービンポンプP2によって作られる。その製造経路は、エアーEの吸込み口E1からエアー吸込みSOL1を介して渦流タービンポンプP2のエアー吸込部(a)にエアーEを送り込み可能に接続している。また、水Wは、洗浄槽本体2の最低部に設けた排水口2Dに接続したフイルターF1から排水開閉弁MV1と排水循環SOL2を介して調節バルブV1に至り、ここで流量制御されて渦流タービンポンプP2の水吸込部(b)に水Wを送り込み可能に接続している。上記渦流タービンポンプP2に送り込(供給)まれたエアーEと水Wとは、図4,図5に示すように、エアーEと水Wとを高速回転する回転羽根車Hにより混合し、非常に細かい気泡混合流水(ミクロバブル)W1を製造する。この気泡混合流水W1は、循環/排水切換弁V2と「空気分離器+空気逃がし弁」V3とを経由してミクロバブルノズルN1に至る。 【0016】上記洗浄槽本体2には、給水ノズルN2を備え、この給水ノズルN2には水道等の「給水元栓」Kから「減圧弁」Gと「給水」SOL4を介して水Wが供給される。また、洗剤ノズルN3には、プロラクリーンの洗剤を入れた洗剤タンクT1から無発泡の洗剤ポンプP4を介して洗剤が供給される。また、薬液蛇口N4には、強酸性水を入れた薬液タンクT2の薬液Yを薬液ポンプP3により供給される。そして、渦流ノズル(スプレーノズル)Nには、上記「空気分離器+空気逃がし弁」V3から分岐して渦流開閉SOL3を接続し、この制御のもとに、渦流ノズルNから洗浄槽本体2内へ渦流W2を噴射する。 【0017】上記内視鏡80は、図7に示すような外観をなしている。本体部80Aと操作部80Bとは、接続管80Cで繋がれ、この本体部80Aには挿入部80Dを備えている。この本体部80Aには、吸引口(イ)と送水口(ロ)と鉗子(ハ)とを備え、これに上記渦流タービンポンプP2の吐出口から分岐したビニール配管H1,H2,H3が接続される。 【0018】尚、図6に示すように、上記洗浄槽本体2は、上面が開放した円環槽2Aをもつ皿型断面となっていて、この円環槽2A内に内視鏡80をリング状に巻いて納められる。 【0019】本発明の内視鏡洗浄装置100は、上記のように構成されており、以下のように作用する。先ず、図2に示すように、洗浄すべき内視鏡80は、円周状に巻いて洗浄槽本体2の円環槽2A内に納める。上記内視鏡を納めた洗浄槽本体に供給する気泡混合流水W1は、図4,図5に示すように、渦流タービンポンプP2において、エアーEと水Wとを高速回転する回転羽根Hにより混合し、非常に細かい気泡混合流水(ミクロバブル)W1を製造する。この気泡混合流水W1は、水と空気とをポンプ内に供給するだけで、繊細な気泡混合流水が吐出口から連続して得られる。上記気泡混合流水は、循環/排水切換弁V2と「空気分離器+空気逃がし弁」V3とを経由してミクロバブルノズルN1に至る。 【0020】上記ミクロバブルノズルN1から噴射した気泡混合流水W1は、図2,3や図6に示すように、円環槽2A内を反時計方向に旋回運動しながら内視鏡80を洗浄する、このため、繊細な気泡混合流水W1は、内視鏡のファイバー表面(及びファイバー内部の一部)の細部にわたり浸透し、緻密に洗浄できる。 【0021】更に、上記気泡混合流水W1は、円環槽内を円周方向に旋回して循環するから、気泡混合流水の流れが円滑になり、内視鏡のファイバー表面(及びファイバー内部の一部)を水流と気泡で効率良く緻密に洗浄する。従って、従来の洗浄槽本体に設けていた多数の細孔が不要となり、細孔の詰まりや逆流による下側の気泡室での雑菌発生による不衛生状態が解消され、衛生的なファイバーと洗浄槽本体を確保する。 【0022】尚、内視鏡80の内部を、一層きれいに洗浄するには、内視鏡80の本体部80Aに備えた吸引口(イ)と送水口(ロ)と鉗子(ハ)に、上記ビニール配管H1,H2,H3を接続し、このビニール配管H1,H2,H3に上記気泡混合流水W1を供給することにより行なわれる。即ち、上記渦流タービンポンプの出口を、洗浄槽ノズルと、ファイバーの管路内を洗浄する管路とに分岐して実施する。これにより、内視鏡のファイバー表面とファイバー内部とを独立して効率良く緻密に洗浄できる。従って、内視鏡の各部が完全に洗浄され、内視鏡を衛生的な状態に確保することが出来る。 【0023】本発明の内視鏡洗浄装置100は、上記気泡混合流水W1の他、他のノズル(N,N2,N3,N4)と適宜に,切り替え、洗浄・消毒・自動洗浄運転等を行なうことさができる。 【0024】本発明の内視鏡洗浄装置100によると、下記の効果が奏される。先ず、気泡混合流水は、空気と流水とを1つの渦流タービンポンプ内に吸引し、このポンプ内部で気泡流水にミキシングすることができる。このため、繊細な気泡混合流水が得られて内視鏡のファイバー表面(及びファイバー内部の一部)が水流と気泡とで緻密に洗浄できる。更に、洗浄槽本体も一層構造の単純なものでよく、孔加工も不要であるから、装置全体のコストダウンが図れる。 【0025】また、気泡混合流水を造り出すポンプは、渦流タービンポンプを採用しているから、水と空気とをポンプ内に供給するだけで、繊細な気泡混合流水が吐出口から簡単に連続して得られる。 【0026】また、円環槽に供給する気泡混合流水は、少なくとも1つ以上のノズルで円周方向に流れる循環流とすればよく、気泡混合流水が円環槽内を円周方向に旋回して循環するから、気泡混合流水の流れが円滑になり、内視鏡のファイバー表面(及びファイバー内部の一部)を効率良く洗浄する。これにより、従来の洗浄槽本体に設けていた多数の細孔が不要となり、細孔の詰まりや逆流による下側の気泡室での雑菌発生による不衛生状態が解消される。 【0027】更に、渦流タービンポンプの吐出口を、洗浄槽ノズルと、ファイバーの管路内を洗浄する管路とに分岐しているから、繊細な気泡混合流水により、内視鏡のファイバー表面とファイバー内部とを独立して効率良く緻密に洗浄できる。これにより、内視鏡の各部が完全に洗浄され、内視鏡を衛生的な状態に確保出来る。 【0028】以上は、本発明の限られた実施形態を紹介したものであり、本発明は上記実施形態に示す内視鏡洗浄装置100に限定されない。 【0029】 【発明の効果】本発明の請求項1によると、内視鏡を納めた洗浄槽本体に供給する気泡混合流水は、1つの渦流タービンポンプにより生成されるから、繊細な気泡混合流水が渦流タービンポンプの吐出口から簡単に連続して得られ、勢い良く旋回する繊細な気泡混合流水にて、内視鏡のファイバー表面及びファイバー内部を効率良く緻密に洗浄できる効果が発揮される。 【0030】また、渦流タービンポンプにより、ポンプ機構が簡単になるとともに、洗浄槽本体も皿型の一層構造の単純なものでよく、装置全体のコストダウンを図れる効果が発揮される。 【0031】請求項2によると、円環槽に供給する気泡混合流水は、少なくとも1つ以上のノズルで円周方向に流れる循環流とし、気泡混合流水が円環槽内を円周方向に旋回して循環するから、気泡混合流水の流れが円滑になり、内視鏡のファイバー表面及びファイバー内部を効率良く洗浄する効果が発揮される。 【0032】また、従来のように、洗浄槽本体に設けていた多数の細孔が不要となり、細孔の詰まりや逆流による下側の気泡室での雑菌発生による不衛生状態が解消され、衛生的なファイバーと洗浄槽本体が確保できる効果が発揮される。 【0033】請求項3によると、渦流タービンポンプの出口を、洗浄槽ノズルと、ファイバーの管路内を洗浄する管路とに分岐しているから、繊細な気泡混合流水により、内視鏡のファイバー表面とファイバー内部とを独立して効率良く完全に洗浄でき、内視鏡を衛生的な状態に確保できる効果が発揮される。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】591127825 【氏名又は名称】株式会社アマノ
|
| 【出願日】 |
平成10年12月7日(1998.12.7) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2000−166869(P2000−166869A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月20日(2000.6.20) |
| 【出願番号】 |
特願平10−363810 |
|