| 【発明の名称】 |
超音波診断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 嘉彦
【氏名】福喜多 博
【氏名】萩原 尚
【氏名】西垣 森雄
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| 【要約】 |
【課題】フォールド・オーバーを用いたアレイ型超音波診断装置で、ビームフォーマーチャンネル数の倍を超える振動子数で受信を行うことが可能で、コストが低く、かつ性能の優れた超音波診断装置を実現する。
【解決手段】受信フォールド・オーバー加算において、複数の振動子を配列した超音波プローブ100の隣接する複数の不均等個数の振動子からの受信信号を加算する加算装置手段120Aを含むクロスポイントスイッッチ110Aによって、効果的に受信信号を加算して受信信号数を減らした後、A/Dコンバータ130でディジタル信号に変換し、メモリ140に記憶し、ビームフォーマ150により整相遅延加算を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の振動子を有し、使用する振動子を順次切替選択することにより超音波ビームを電子的に走査する超音波診断装置において、受信フォールド・オーバー加算において隣接する複数の不均等個数の振動子からの受信信号を加算し、整相遅延加算を行うことを特徴とする超音波診断装置。 【請求項2】 隣接して加算する振動子の個数は、開口の中心に近いほど多く、開口端側に近いほど少なくすることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。 【請求項3】 隣接加算をある一定の深さから開始することを特徴とする請求項1または請求項2記載の超音波診断装置。 【請求項4】 隣接加算をする振動子の組み合せを、深さに応じて変化させることを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、複数の振動子を有し、超音波ビームを電子的に走査する超音波診断装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、送受信に複数の振動子を用い、ビームの集束や偏向を行う超音波診断装置が広く知られている。ビーム制御の方法としては、送信では複数の振動子に異なるタイミングで電気パルスを印加する方法が知られている。また受信では、各振動子で受信した信号に異なる遅延量を与えてから加算するという方法や、各振動子で受信した信号をディジタル信号に変換した後、メモリに格納し、遅延量に相当する読み出しアドレスを発生して取り出したデータを加算するという方法が知られている。また、複数の振動子を使用して生体内の断層像を得る手段としては、送受信で使用する振動子群を順次ずらしながら選択し、生体内を走査する電子リニア走査法が広く知られている。 【0003】図9は電子リニア走査式超音波診断装置の受信部の構成を示す。図9において、100はアレイ型の超音波プローブであり、L個が配列された振動子1〜Lで構成されている。この例では説明を簡単にするため、L=32としている。110Cはプローブ100の32個の振動子1〜32からMch(チャンネル)の振動子を選択するクロスポイントスイッチであり、この例ではM=4とし、プローブ100の10〜13の4chが接続されている。130はA/Dコンバータであり、超音波のアナログ受信信号をディジタル信号に変換する。140はメモリであり、A/Dコンバータ130で変換されたディジタル信号を記憶する。150Cはビームフォーマであり、生体内のF点に、ビームが集束するような遅延時間に基づき、メモリ140の内容をそれぞれ適切なタイミングで読み出し、加算することで受信信号の整相処理を行う。上記遅延時間は、各振動子に到達する音波の時間差を幾何学的に求めることで計算することができる。超音波をプローブの正面方向に向かって送受信する際には、遅延時間の対称性を利用することで、A/Dコンバータ130、メモリ140、ビームフォーマ150Cの回路規模を変えずに、使用する振動子の個数を倍増することが可能である。これをフォールド・オーバー加算という。 【0004】図10はこのフォールド・オーバー加算を行う際の構成を示す。図10において、超音波プローブ100、A/Dコンバータ130、メモリ140は図9と同様のため、説明を省略する。いま、図10に示すように、超音波の焦点を振動子11と12の中間から垂直な点Fに結ぶ場合、焦点Fからの音波の到達時間は、振動子11と12で同一となる。同様に、10と12、9と13... というように、音軸に対して対称な位置の振動子に与えるべき遅延時間は同一量となる。この関係を利用して、クロスポイントスイッチ110Dは、音軸と対称な位置の振動子を加算接続する加算手段120Dを包含する構成とする。この例では、超音波プローブ100における、8〜15の8chの振動子を選択し、8〜11および12〜15の振動子を音軸対称に加算し、4chの信号とした後、A/Dコンバータ130に接続している。ビームフォーマ150Dで与える遅延時間(読み出しアドレス)は、開口中心から開口端までの振動子の遅延時間差を与えればよい。 【0005】以上の構成により、超音波をプローブ正面に送受信する場合は、クロスポイントスイッチ110D内の加算手段120Dにより受信信号のチャンネル数を半減することが可能となる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の方法では、フォールド・オーバー加算を行っても、ビームフォーマの入力チャンネル数(以下、ビームフォーマch数)の倍までの振動子を使用するのみで、それ以上の開口を実現することはできなかった。この問題は、振動子ピッチを大きくとり、開口を稼ぐことで一応解決するように見えるが、振動子ピッチを大きくすると、グレーティングローブやサイドローブが増大し、画質の劣化を招くという問題がある。一般に超音波エコーを受信する場合、近傍では口径を小さく、遠方では口径を大きくした方がフォーカスを有効に変えられる。これを実現するのがダイナミックアパーチャ方式であるが、通常のダイナミックアパーチャ方式では開口の大きさに限界がある。上記のフォールド・オーバー加算を行っても、ビームフォーマch数の倍の振動子数での開口が最大であり、ある一定の深さ以降、開口を拡大することができなかった。 【0007】本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、電子リニア走査において、回路規模の増加を招くことなく、ビームフォーマch数の倍以上の振動子で受信を行う、受信感度の高い、優れた超音波診断装置を提供することを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記問題を解決するために本発明は、複数の振動子を有し、使用する振動子を順次切替選択することにより超音波ビームを電子的に走査する超音波診断装置において、受信フォールド・オーバー加算において隣接する複数の不均等個数の振動子からの受信信号を加算し、整相遅延加算を行うことを特徴とするものであり、これにより、回路規模を変えずに、ビームフォーマch数の倍以上の振動子で受信を行うことが可能であるため、遠方の微弱なエコー信号を捕らえられるとともに、大開口でのフォーカスをかけることができる。また、不均等のチャンネル加算を行うことにより、振動子の均等配列に基づいて発生するグレーティングローブを抑止できるという効果もある。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、複数の振動子を有し、使用する振動子を順次切替選択することにより超音波ビームを電子的に走査する超音波診断装置において、受信フォールド・オーバー加算において隣接する複数の不均等個数の振動子からの受信信号を加算し、整相遅延加算を行うよう構成したものである。これにより、回路規模を変えずに、ビームフォーマch数の倍以上の振動子で受信を行うことができるとともに、均等配置に基づくグレーティングローブの発生を抑止した受信ビームを形成することができる。 【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の超音波診断装置において、隣接して加算する振動子の個数が、開口の中心に近いほど多く、開口端側に近いほど少なくなるよう構成したものである。これにより、回路規模を変えずに、ビームフォーマch数の倍以上の振動子で受信を行うことができるとともに、均等配置に基づくグレーティングローブを抑止した、遅延精度の高い受信ビームを形成することができる。 【0011】また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の超音波診断装置において、隣接加算をある一定の深さから開始するよう構成したものである。これにより、比較的広い開口を必要としない近距離ゾーンでは、隣接加算を行わず、広い開口を必要とする遠距離ゾーンでは、隣接加算を行うというように開口幅を変えることができる。これにより、回路規模を変えずに、近距離・遠距離ゾーンと効果的に開口の大きさを変えることができ、遠距離ゾーンではビームフォーマch数の倍以上の振動子で受信ビームを形成することができる。 【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の超音波診断装置において、深さに応じて、隣接加算をする振動子の組合せを変化させるよう構成したものである。これにより、回路規模を変えずに、受信距離に応じて最適な開口を実現することができ、特に広い開口を必要とする遠距離受信においては、ビームフォーマchの倍以上の開口で受信ビームを形成することができる。 【0013】以下、本発明の実施の形態について、図1から図8を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は実施の形態1における受信フォールド・オーバー加算において隣接する複数の不均等個数の振動子からの受信信号を加算し、整相遅延加算を行う電子リニア方式の超音波診断装置の受信部の構成を示したものである。図1において、100はアレイ型の超音波プローブであり、L個が配列された振動子1〜Lで構成されている。この例では、説明を簡単にするために、L=32としている。110Aは加算手段120Aを包含したクロスポイントスイッチであり、振動子1〜Lの中からM個の振動子を選択する。図1では、簡単のためM=16とし、振動子4〜19が接続されている。加算手段120Aは、隣接する振動子から任意のチャンネル数の振動子を選択し、電流加算し、フォールド・オーバー加算をする。図1においては、3ch加算、2ch加算、1ch加算(選択)を行い、フォールド・オーバーする加算手段120Aを示した。隣接加算する振動子の個数は、順に、2,2,1,3,3,1,2,2のようになっており、フォールド・オーバー加算により、A/Dコンバータ130に入力される信号の振動子の個数は、順に、6,2,4,4となり、合計16chの振動子の信号が入力されることになる。 【0014】130は超音波の受信アナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ、140はA/Dコンバータ130で変換されたディジタル信号を記憶するメモリ、150Aは複数の入力信号に異なる遅延を与えたのち、それぞれの入力を加算するビームフォーマであり、生体内のF1点にビームが集束するような遅延時間に基づき、適切なアドレスを発生し、メモリ140からデータを読み出して加算する。上記遅延時間は、各素子に到達する音波の時間差を幾何学的に求めることで計算することができる。 【0015】ビームフォーマ150Aによる遅延時間計算の詳細について説明する。まず、本実施の形態1における代表素子座標の求め方について説明する。図2は使用中の16個の振動子を抜き出したもので、図1における4〜19の振動子に相当する。遅延時間を計算するための素子座標(以下、代表点)は、束ねられている素子同士の中間点とする。図2においては、x(1)、x(2)、x(3)、…、x(4)を代表点とする。なお、フォールド・オーバー加算を行うので、音軸に対し片側半分だけ考えればよい。いま、束ねられている振動子の個数の配列(片側半分)をp[n]とする。図2においては、n の最大値Nは4である。開口中心側より、p[n]= {3,1,2,2 } のように配列されている。図2におけるx(n)の座標は、素子ピッチをEpとし、原点を開口中心におくと、x(1)=1.5・ Ep, x(2)=3.5・Ep, x(3)=5・ Ep, x(4)=7・ Epで表される。 【0016】一般に、x(n)は、以下の式で、表すことができる。 【数1】
以上のような計算により、代表素子座標を求めることができる。 【0017】これら代表点を用いて遅延時間を計算する。束ねた素子に対する代表点を決定した後の遅延時間の計算法は従来例と同様のため簡単に説明する。図2に示すように、開口中心から見て、距離rの位置にある生体内の焦点をF1とし、F1から各代表点x(n)までの距離をそれぞれ ?(1), ?(2),..., ?(4) とすると、遅延時間を求めるには、開口中心からの距離rとの音波の到達時間差を求めればよい。すなわち、dt(n)=r - ?(n)+offsetにより、遅延時間は求められる。ここで、dt(n) はn番目のビームフォーマに与える遅延時間、offsetは遅延時間が負数にならないために加算する定数量である。このようにして、束ねた振動子に対する遅延時間を算出することができる。 【0018】以上のように、本実施の形態1によれば、加算手段120Aを擁するクロスポイントスイッチ110Aにより、隣接加算およびフォールド・オーバーを用いて入力信号の数を減らすことができるため、ビームフォーマchの倍以上の広い開口での受信が可能である。特に、クロスポイントスイッチ110Aの加算手段120Aによって不均等のチャンネル加算を行うことにより、均等配列に基づき発生するグレーティングローブを効果的に抑止できる。 【0019】なお、本実施の形態1では、説明の都合上、隣接加算およびフォールド・オーバー加算を2段階にわけて説明したが、実際にはクロスポイントスイッチ1段で実施できる。また、本実施の形態1では、使用振動子数を16ch、ビームフォーマを4入力としたが、その他の組み合せ、例えば使用振動子数24ch・ビームフォーマ8入力や、使用振動子数64ch・ビームフォーマ16入力のような組合せでも実施可能である。また、受信フォーカス位置が動的に移動するダイナミックフォーカスも全く同様の構成で実施可能である。 【0020】(実施の形態2)図3は実施の形態2における隣接して加算する振動子の個数が開口中心に近いほど多く、開口端側にいくほど少なくなるなるように接続し、フォールド・オーバー加算を行うクロスポイントスイッチを用いた構成である。図3において、110Bは加算手段120Bを包含したクロスポイントスイッチであり、隣接する振動子から任意の個数の振動子を選択加算、フォールド・オーバー加算する。この際、開口中心側ほど、多くの振動子を加算接続し、開口端側にいくほど、加算接続する振動子の個数が少なくなるよう構成されている。隣接加算する振動子の個数は、順に、1,2,2,3,3,2,2,1のようになっている。フォールド・オーバー加算により、A/Dコンバータ130に入力される信号の振動子の個数は、順に、6,4,4,2となり、合計16chの振動子の新語言うが入力される。その他の構成は、実施の形態1と同一であるため、説明を省略する。 【0021】次に上記実施の形態2の動作について説明する。図4のグラフは、整相加算を行うために、ビームフォーマに与える遅延時間を表した例である。横軸に開口中心を原点とする素子座標(単位mm)、縦軸に遅延時間(単位ナノ秒)をとっている。この図では、深さ30mmの例を示した。図4のグラフから分かるように、開口端付近(グラフ右側)と比較して、開口中心付近(グラフ左側)の遅延時間は緩やかなカーブを描いている。このため、隣接する振動子間の遅延時間差は、開口中心に近いほど小さい。隣接する振動子を加算手段120Bで電流加算する場合、この関係を利用して開口中心ほど多く、開口端ほど少なくすることで、遅延精度をより高めることができる。 【0022】以上のように、本実施の形態2によれば、加算手段120Bを有するクロスポイントスイッチ110Bにより、隣接加算およびフォールド・オーバーを用いてビームフォーマに与える入力信号の数を減らすことができるため、より広い開口での受信が可能である。特に、開口中心に近いほど多くの振動子を加算する構成としているため、均等配列に基づくグレーティングローブの発生を抑止できるとともに、精度の高い整相加算を行えるため、鋭いビームを得ることができる。 【0023】なお、本実施の形態2では、説明の都合上、隣接加算およびフォールド・オーバー加算を2段階に分けて説明したが、実際にはクロスポイントスイッチ1段で実施できる。また、本実施の形態2においても、使用振動子数、ビームフォーマをその他の組み合せ、例えば使用振動子数24ch・ビームフォーマ8入力や、使用振動子数64ch・ビームフォーマ16入力のような組み合せでも実施可能である。また、本実施の形態2においても固定フォーカス、ダイナミックフォーカスの両方に対して対応可能である。 【0024】(実施の形態3)図5および図6は実施の形態3における隣接加算をある一定の深さから開始することを特徴とする超音波診断装置の受信部の構成を示したものである。図5は近距離受信時における隣接加算を行わない場合、図6は遠距離受信時における隣接加算を行う場合の例である。160は受信深度カウンタで、送信開始と同期してスタートするカウンタで受信深度を計算し、クロスポイントスイッチ110Bに現在の受信深度を通知する。110Bのクロスポイントスイッチは、実施の形態2での適用例と同様、加算手段120Bを包含し、隣接する複数の振動子からの受信信号を加算することが可能である。受信深度カウンター160が示す距離によって、図5の「隣接加算なし」から図6の「隣接加算あり」へと遷移する。その他の構成は実施の形態2と同様である。 【0025】一般に超音波エコーを受信する場合、近傍では口径を小さく、遠方では口径を大きくした方がフォーカスを有効にかけられる。これを実現するのがダイナミックアパーチャ方式であるが、通常のダイナミックアパーチャ方式では開口の大きさに限界がある。そこで、本発明の実施の形態3においては、ある一定の距離までは図5のように、通常のフォールド・オーバー加算を行う。もちろん、ダイナミック・アパーチャによって開口を制御するのが望ましい。ある一定の距離以降は、図6のように隣接加算を開始することで、開口を拡大することが可能である。実施の形態2で示したように、開口中心付近の遅延カーブが緩やかなことから、この部分の振動子の隣接加算数を多めにとることで、精度の高い遅延を行うことができる。 【0026】図7のグラフは、図4と同様、整相加算を行うために、ビームフォーマに与える遅延時間を表したものである。横軸に開口中心を原点とする素子座標(単位mm)、縦軸に遅延時間(単位ナノ秒)をとっている。この図では、深さ30mm、深さ70mm、深さ200mmの3種類を示した。図7のグラフで明らかなように、遅延カーブは遠方にいくに従い滑らかな曲線となり、隣接素子間での遅延時間差は小さくなる。従って、本実施の形態3で示すような、遠方での隣接加算は遅延精度の点で非常に好都合である。遠方フォーカスにおいては、隣接加算数を多くとった場合でも、遅延精度がほとんど落ちない。従って、遠方にいくほど、精度を落とさず開口を大きくとることが可能である。これは、より有効なフォーカスがかけられるというばかりでなく、遠方の微弱なエコー信号を大口径で受信できるため、ペネトレーションを向上させることが可能である。また、不均等加算によりビーム形成を行うため、均等配置に基づく、グレーティングローブの発生を抑止できる。 【0027】以上のように、本実施の形態3によれば、ある一定の深さ以降、クロスポイントスイッチ110Bによって振動子から入力される受信信号を効果的に減少させることができるため、遠距離受信においてより広い開口での受信が可能である。遠方においても鋭いメインローブを得られるとともに、微弱なエコー信号を大口径で受信できるため、ペネトレーションの向上が望まれる。また、隣接chの不均等加算を行うため、グレーティングローブを効果的に抑止できる。 【0028】なお、本実施の形態3では、説明の都合上、隣接加算およびフォールド・オーバー加算を2段階に分けて説明したが、実際にはクロスポイントスイッチ1段で実施可能である。また、本実施の形態3においても、使用振動子数、ビームフォーマch数のその他の組み合わせも可能である。また、本実施の形態3においても、固定フォーカス、ダイナミックフォーカスの両方に対応可能である。 【0029】(実施の形態4)図8は実施の形態4における隣接加算をする振動子の組み合せを深さに応じて変化させることを特徴とする超音波診断装置の受信部の構成を示したものである。170はルックアップテーブルであり、深さに応じて隣接加算する振動子の組み合せを記憶している。その他の構成は実施の形態3と同様である。 【0030】本実施の形態4においては、ダイナミックアパーチャを開口の制限なしに実施可能である。実施の形態3と同様、フォールド・オーバーのみで開口を広げることのできる距離までは、隣接加算を行わない。それ以降は、隣接加算により開口を拡大していく。この制御は受信深度カウンタ160の距離情報に基づき、ルックアップテーブル170から組み合せを引くことで実施できる。表1にルックアップテーブル170の例を示す。ここでは、簡単のために、4chビームフォーマでの例を示した。 【0031】 【表1】
【0032】表1において、p[1]〜p[4]は実施の形態1で示した振動子の組合せを表す配列であり、p[1]が開口中心側、p[4]が開口端側である。フォールド・オーバー加算により合計振動子数は、p[1]〜p[4]の和の倍となっている。この表1に示すような組み合せとすることで、距離に応じて、開口の大きさを4chから24chまでというように自在に拡大することが可能である。実施の形態3で示したように、遠方において開口を拡大しても遅延精度を落とすことなく、効果的に開口を拡大できる。なお、表1の組み合せはあくまでも例であり、その他の組み合せももちろん可能である。また、距離をより細かく設定したり、振動子ピッチに応じてルックアップテーブル170の内容を変更すれば、さらによい開口制御を行うことができる。ビームフォーマを例に示したような4chではなく、8ch、16chとした場合、p[n]の組合せはさらに自在性が増し、よりよいビーム形状が得られることは自明である。 【0033】以上のように、本実施の形態4によれば、受信フォールド・オーバー加算において隣接する複数の振動子からの受信信号を加算することにより、より広い開口での受信が可能である。特に隣接加算する振動子の組み合せを距離に応じて変化させることができるため、ビームフォーマの2倍の振動子数を超えた最適な開口を実現することができる。これにより全深度に渡って、鋭いメインローブを得られるとともに、遠方の微弱なエコー信号を大口径で受信できるため、ペネトレーションの向上が望まれる。また、隣接chの不均等加算を行うため、グレーティングローブを効果的に抑止できる。 【0034】なお、本実施の形態4においては、隣接加算する振動子の組み合せをルックアップテーブルで記憶する構成としているが、その他の構成、例えばCPUなどで逐次算出し、設定する方法をとっても実施可能である。 【0035】 【発明の効果】上記実施の形態から明らかなように、本発明は、受信フォールド・オーバー加算において隣接する複数の不均等個数の振動子からの受信信号を加算し、遅延整相加算を行う構成としたため、ビームフォーマchの倍以上の開口での受信が可能である。特に、クロスポイントスイッチの加算手段によって不均等のチャンネル加算を行うことで、均等配列に基づき発生するグレーティングローブを効果的に抑止できるという効果を有する。 【0036】本発明はまた、隣接して加算する振動子の個数を開口中心ほど多く加算し、ビームフォーマに入力する構成としたため、受信感度が向上するとともに、グレーティングローブの発生を抑止し、メインローブの鋭いビームを発生することができるという効果を有する。 【0037】本発明はまた、隣接加算をある一定の深さから開始するよう構成したため、ある一定の深さ以降、振動子から入力される受信信号を効果的に減少させることができ、遠距離受信においてより広い開口での受信が可能である。また、遠方においても鋭いメインローブを得られるとともに、微弱なエコー信号を大口径で受信できるため、ペネトレーションの向上が望まれる。また、隣接chの不均等加算を行うため、グレーティングローブを抑止できる効果を有する。 【0038】本発明はまた、隣接加算をする振動子の組み合せを、深さに応じて変化させることができるため、ビームフォーマの2倍の振動子数を超えた最適な開口を実現することができる。これにより全深度に渡って、鋭いメインローブを得られるとともに、遠方の微弱なエコー信号を大口径で受信できるため、ペネトレーションの向上が望まれる。また、隣接chの不均等加算を行うため、グレーティングローブを抑止できるという効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年11月30日(1998.11.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082692 【弁理士】 【氏名又は名称】蔵合 正博
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| 【公開番号】 |
特開2000−157539(P2000−157539A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月13日(2000.6.13) |
| 【出願番号】 |
特願平10−339209 |
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